JP3633073B2 - カラーフィルター用光重合性組成物 - Google Patents

カラーフィルター用光重合性組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はカラーテレビ、液晶表示素子、カメラ等に使用される光学的カラーフィルターの製造で使用されるカラーフィルター用光重合性組成物に係り、詳しくは、高感度で現像性に優れたカラーフィルター用光重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルターは、通常、ブラックマトリックスを設けたガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に赤、緑、青の3種の異なる色相の、10〜50μm幅のストライプ状又はモザイク状等の色パターンを数μmの精度で形成することにより製造されている。
【0003】
カラーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法等がある。これらのうち、特に、色材料を含有する光重合性組成物を、ブラックマトリックスを設けた透明基板上に塗布し、画像露光、現像、熱硬化を繰り返すことでカラーフィルター画像を形成する顔料分散法は、カラーフィルター画素の位置、膜厚等の精度が高く、寿命が長く、ピンホール等の欠陥が少ないため、広く採用されている。
【0004】
このような顔料分散法で用いられる光重合性組成物には、色材料以外に、通常、有機高分子物質、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、光重合開始系、及び溶剤が含有されている。
【0005】
光重合開始系としては、従来、トリアジン系化合物又はトリアジン系化合物及びイミダゾール系化合物を併用するもの(特開平6−201913号公報)、ミヒラーズケトンとイミダゾール系化合物とを併用するもの(特開平5−173320号公報)、或いは「ファインケミカル」1991年3月1日号Vol20,No.4,P.16〜26に記載のジアルキルアセトフェノン系、ベンジルジアルキルケタール系、ベンゾイン系、ベンゾインアルキルエーテル系、チオモサントン誘導体等が、カラーフィルター用に使用されている(特開平4−190362号公報、特開平5−303012号公報、特開平6−35188号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現行のカラーフィルター用光重合性組成物には色材料が30重量%程度含有されており、更に、赤、緑或いは青色のフィルターの光透過性を向上させ、または、ブラックマトリックスの遮光性を向上させる目的で、1μm程度の薄膜であることから、この色材料により露光時の光が遮光され、感度および/または現像性が低下する問題がある。そのため、従来用いられている光重合開始系のうち、イミダゾール系以外は感度が不十分であり、露光時間が長くなるという欠点があった。一方、イミダゾール系では感度は高いが、現像時に未露光部分にも色材料が残留する等の現像性不良が生じるという問題があった。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決し、高感度で現像性及び保存安定性に優れたカラーフィルター用光重合性組成物を提供することを目的とする。本発明はまた、優れた耐溶剤性を有するカラーフィルター画素を製造するためのカラーフィルター用光重合性組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のカラーフィルター用光重合性組成物は、有機高分子物質、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、光重合開始系、色材料及び溶剤を含有するカラーフィルター用光重合性組成物において、該光重合開始系がチタノセン化合物を含有し、且つ、色材料の配合量が、該組成物中の全固形分に対して20〜80重量%であることを特徴とする。
【0009】
請求項2のカラーフィルター用光重合性組成物は、請求項1に記載の組成物において、光重合開始系が更にアルキルアミノ化合物及び/又はヘキサアリールビイミダゾール化合物を含有することを特徴とする。
【0010】
請求項3のカラーフィルター用光重合性組成物は、請求項1又は2に記載の組成物において、光重合開始系が更に芳香族メルカプト化合物を含有することを特徴とする。
【0011】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明のカラーフィルター用光重合性組成物は、相溶性、皮膜形成性、現像性、接着性を向上させる結合剤としての機能を奏する材料として、有機高分子物質を含有していてもよい。本発明に係る有機高分子物質の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の置換基を有していても良いフェニルエステル;アクリロニトリル;酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ピバリン酸ビニル等の酸ビニル;スチレン、α−メチル−スチレン等の共重合体、エピクロロヒドリンとビスフェノールAとのポリエーテル、可溶性ナイロン、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート、アセチルセルロース及びポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル又はメタクリル」を示す。「(メタ)アクリレート」についても同様である。
【0013】
本発明においては、得られる塗膜の皮膜強度、耐塗布溶剤性、基板接着性を高める目的で、上記有機高分子物質のうち、カルボン酸基を有するものの、カルボン酸基の一部又は全部を、グリシジル(メタ)アクリレート、下記[T−1]又は[T−2]の構造のエポキシ(メタ)アクリレートと反応させて、光重合性の有機高分子物質とすることもできる。
【0014】
【化1】
Figure 0003633073
【0015】
本発明において、特に好ましい有機高分子物質としては、基板への接着性を高める目的で、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホアミド等のフェニル基を有する共重合モノマーを10〜80モル%、好ましくは20〜70モル%、より好ましくは30〜60モル%の割合で含有し、その他(メタ)アクリル酸を2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%の割合で含有する共重合体、或いは、全共重合モノマーに対して2〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10〜30モル%のエポキシ(メタ)アクリレートが付加された反応物が望ましい。
【0016】
このような有機高分子物質の分子量としては、重量平均分子量(Mw)で1,000〜1000,000、好ましくは2,000〜500,000、より好ましくは3,000〜200,000の範囲である。有機高分子物質のMwがこの範囲より著しく低いと、現像時に画線部分の膜ベリが生じ、逆に有機高分子物質のMwが著しく高いと現像時に非画線部の抜け性不良を生じる。
【0017】
エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物(以下「エチレン性化合物」と称す。)は、後述する光重合開始系から発生するラジカルにより重合反応が誘起される化合物である。エチレン性化合物としては、単量体又は、側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する重合体のいずれでも良い。なお、本発明における単量体の意味するところは、所謂高分子物質に相対する概念であり、従って、狭義の単量体以外に二量体、三量体、オリゴマーをも包含するものである。
【0018】
エチレン性化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル、芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル、不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステル等が挙げられる。
【0019】
これらのうち、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては具体的には、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等のアクリル酸エステル、これら例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステル、クロトネートに代えたクロトン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。
【0020】
芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガロールトリアクリレート等が挙げられる。
【0021】
不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステルとしては必ずしも単一物では無いが代表的な具体例としては、アクリル酸、フタル酸及びエチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸及びジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリトールの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグリセリンの縮合物等が挙げられる。
【0022】
その他本発明に用いられるエチレン性化合物の例としては、エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物なども有用である。
【0023】
なお、前記した主鎖にエチレン性不飽和結合を有する重合体としては、例えば、不飽和二価カルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエステル、不飽和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反応により得られるポリアミド等がある。
【0024】
また、側鎖にエチレン性不飽和結合を有する重合体としては、側鎖に不飽和結合をもつ二価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロピリデンコハク酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキシ又はジアミン化合物との縮合重合体がある。また、側鎖にヒドロキシ基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有する官能基をもつ重合体、例えばポリビニルアルコール、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリエピクロルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られるポリマーも好適に使用し得る。
【0025】
以上記載したエチレン性化合物のうち、本発明においては、特に、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの単量体が好適である。
【0026】
光重合開始系としては、チタノセン化合物を含有するものであれば特に制限はなく、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−10602号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−291号公報、特開平3−12403号公報、特開平3−20293号公報、特開平3−27393号公報、特開平3−52050号公報、特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報、特開平3−27393号公報等に記載されるチタノセン化合物が使用可能であり、具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を挙げることができる。
【0027】
また、更に、高感度化、或いは、露光光源の波長の光を効率良く吸収させる目的で、光重合開始系には、増感色素(増感剤)を添加することが好ましい。この場合、本発明で用いるチタノセン化合物に有効な増感色素としては、例えば特開平3−239703号公報、特開平5−289335号公報に記載の複素環を有するクマリン化合物、特開昭63−221110号公報に記載されている3−ケトクマリン化合物、特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報に記載のキサンテン色素、特開平6−19240号公報に記載のピロメテン色素、特開昭47−2528号公報、特開昭54−155292号公報、特開昭56−166154号公報、特開昭59−56403号公報に記載の(p−ジアルキルアミノベンジリデン)ケトン、スチリル系色素、特願平5−83588号に記載のジュロリジル基を有する増感色素等を挙げることができる。
【0028】
具体的には、下記(1) 〜(17)の色素等を挙げることができる。
【0029】
【化2】
Figure 0003633073
【0030】
【化3】
Figure 0003633073
【0031】
(12) エチルエオシンY
(13) エチルエリスロシン
(14) エチルローズベンガル
(15) エオシンY
(16) エリスロシン
(17) ローズベンガル
このほかにも次の様な増感色素が使用できる。
【化4】
Figure 0003633073
【化5】
Figure 0003633073
【化6】
Figure 0003633073
【化7】
Figure 0003633073
【化8】
Figure 0003633073
本発明の光重合開始系には、感度向上のために更にアルキルアミノ化合物及び/又はヘキサアリールビイミダゾール化合物を含有させることが好ましい。
【0032】
アルキルアミノ化合物としては例えば、特開平6−19240号公報、特開平6−19249号公報等に記載のジアルキルアミノフェニル基を有する化合物やアルキルアミン化合物が挙げられ、具体的には、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物としてはp−ジエチルアミノ安息香酸エチル、ミヒラーズケトン等の化合物や、p−ジエチルアミノベンズカルバルデヒド、7−ジュロリジルカルバルデヒド等のジアルキルアミノフェニルカルバルデヒドが、アルキルアミン化合物としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。これらのうち、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物がより高感度であり好ましい。
【0033】
一方、ヘキサアリールビイミダゾール化合物の具体例としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−カルボエトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−ブロモフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等を挙げることができる。
【0034】
また、本発明の光重合開始系には、更に芳香族メルカプト化合物を添加することで、基板との接着性及び感度を向上させることができる。
【0035】
この芳香族メルカプト化合物としては特開昭59−56403号公報記載の2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトナフトチアゾール、2−メルカプトナフトオキサゾール、2−メルカプトナフトイミダゾール等が挙げられる。
【0036】
色材料は、通常、赤、緑、青色の各色材料であるが、ブラックマトリックスもこの光重合性組成物で形成する場合は黒色の色材料も含まれる。
【0037】
ここで、色材料としては前述の3色ないし4色の染顔料、或いは、用途により、更に、金属粉、白色顔料、蛍光顔料等も用いることができる。
【0038】
染顔料の具体例としては、ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK70:100(50240)、エリオグラウシンX(42080)、No.120/リオノールイエロー(21090)、リオノールイエローGRO(21090)、シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D(21095)、シムラーファーストレッド4015(12355)、リオノールレッド7B4401(15850)、ファーストゲンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルーSM(26150)、三菱カーボンブラックMA100、三菱カーボンブラック#40、リオノールブルーES(ピグメントブルー15:6)、リオノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリーン36)等が挙げられる(なお、上記の( )内の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味する)。
【0039】
また、さらに他の顔料についてC.I.ナンバーにて示すと、例えば、C.I.黄色顔料20,24,86,93,109,110,117,125,137,138,147,148,153,154,166、C.I.オレンヂ顔料36,43,51,55,59,61、C.I.赤色顔料9,97,122,123,149,168,177,180,192,215,216,217,220,223,224,226,227,228,240、C.I.バイオレット顔料19,23,29,30,37,40,50、C.I.青色顔料15,15:1,15:4,22,60,64、C.I.緑色顔料7、C.I.ブラウン顔料23,25,26等を挙げることができる。
【0040】
カラーフィルター用光重合性組成物中の前記有機高分子物質の配合量は、色材料以外の固形分全量に対して10〜80重量%、特に20〜60重量%とするのが好ましい。
【0041】
また、エチレン性化合物の配合量は、色材料以外の固形分全量に対して20〜90重量%、特に30〜80重量%とするのが好ましい。
【0042】
また、光重合開始系の配合量は色材料以外の固形分全量に対して0.1〜40重量%、特に0.5〜30重量%、とりわけ0.5〜20重量%とするのが好ましい。
【0043】
この光重合開始系におけるアルキルアミノ化合物、増感色素の重量割合は、チタノセン化合物10重量部に対して、アルキルアミノ化合物が0〜100重量部、特に20〜50重量部の範囲、ヘキサアリールビイミダゾール化合物が0〜100重量部、特に10〜50重量部の範囲、芳香族メルカプト化合物が0〜100重量部、特に20〜50重量部の範囲であり、増感色素が0〜100重量部、特に0〜50重量部の範囲とするのが好ましい。
【0044】
また、前記色材料の配合量は、光重合性組成物中の全固形分に対して20〜80重量%、特に30〜70重量%の範囲とするのが好ましい。
【0045】
なお、本発明において、溶剤としては前述の各成分を溶解・分散させるものであり、具体的にはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMAc」と略記する。)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメチン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等が挙げられる。
【0046】
本発明の光重合性組成物は、これらの溶剤を用いて、固形分濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲となるように調液される。
【0047】
このような本発明の光重合性組成物を用いてカラーフィルターの画素を形成する場合には、ポリビニルアルコール等の酸素遮断層を設けることなしに露光、現像して画像を形成することが可能であり、製造工程を大幅に減少できる。なお、酸素遮断層を設けない場合には、芳香族水酸基を有するモノマーを共重合モノマー成分として使用した有機高分子物質を使用したり、特開平4−218048号公報、特開平5−19453号公報等に記載のジアゾ化合物を色材料以外の固形分に対して1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%含有させることが好ましい。
【0048】
次に、本発明のカラーフィルター用光重合性組成物を用いたカラーフィルターの製造方法について説明する。
【0049】
まず、ブラックマトリックスを設けた透明基板上に、前記の赤,緑,青の色材料を含有したカラーフィルター用光重合性組成物のうちの1色目をスピナー,ワイヤーバー,フローコーター,ダイコーター,ロールコーター,スプレー等の塗布装置により塗布して乾燥した後、該試料の上にフォトマスクを置き、該フォトマスクを介して画像露光,現像,必要に応じて熱硬化或いは光硬化により色材画素画像を形成させ、この操作を2色目及び3色目の色についても各々繰り返し、透明基板上に膜厚が0.5〜3μmのカラーフィルター画像を形成させる。
【0050】
ここで用いる透明基板は、カラーフィルター用の透明基板であり、その材質は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等のプラスチックシート、或いは各種ガラス板等を挙げることができる。特に、耐熱性の点からガラス板が好ましく用いられる。
【0051】
このような透明基板には、表面の接着性等の物性を改良するために、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの薄膜処理等を行うのが好ましい。
【0052】
なお、透明基板の板厚は、0.05〜10mm、特に0.1〜7mmの範囲であることが好ましい。また、各種ポリマーの薄膜処理を行う場合には、その膜厚は0.01〜10μm、特に0.05〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0053】
また、透明基板の大きさは特に限定されるものではないが、通常の場合、透明基板としては数〜数十cm×数〜数十cm程度の透明基板が使用される。
【0054】
更に、透明基板にはブラックマトリックスとしてクロム等の薄膜を形成し、これをエッチング等で処理して使用することが好ましい。なお、このブラックマトリックスも黒色の色材料を含有したカラーフィルター用光重合性組成物を使用して形成することもできる。
【0055】
また、露光に用いる光源は、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等が挙げられる。この場合に特定の照射光の波長のみを使用する場合には適宜、光学フィルターを利用すれば良い。
【0056】
現像処理は、アルカリ現像液を使用するのが好ましい。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機のアルカリ剤、或いはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有し、必要に応じ、画質向上、現像時間の短縮等の目的で界面活性剤、水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させた水溶液を用いる。
【0057】
現像液の界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げることができ、また、水溶性の有機溶剤としては、エタノール、プロピオンアルコール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。
【0058】
また水酸基又はカルボキシ基を有する低分子化合物としては、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロガロール、安息香酸、コハク酸、グルタル酸等を挙げることができる。
【0059】
現像処理は、通常、20〜40℃、好ましくは25〜35℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
【0060】
【作用】
チタノセン化合物は高感度で現像時の色材料の残留等の問題を引き起こすこともないことから、光重合開始系としてチタノセン化合物を用いることにより、高感度で現像性に優れ、保存安定性にも優れた光重合性組成物を得ることができる。
【0061】
チタノセン化合物と共に、アルキルアミノ化合物及び/又はヘキサアリールビイミダゾール化合物を用いることにより、より一層感度が高められる。更に、芳香族メルカプト化合物を用いることにより、基板との接着性及び感度を向上させることができる。
【0062】
【実施例】
以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0063】
実施例1〜9,比較例1〜6
光重合開始系として下記I〜VIの種類及び配合を、有機高分子物質として下記▲1▼〜▲9▼を、各々表2に示す組み合せで用い、また、エチレン性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを、塗布溶剤としてPGMAcを、色材料として下記赤,緑,青の色材料を用い、光重合開始系以外の配合は、下記表1に示す配合として、光重合性組成物の塗布液を調製した。
【0064】
【表1】
Figure 0003633073
【0065】
【化9】
Figure 0003633073
【0066】
【化10】
Figure 0003633073
【0067】
【化11】
Figure 0003633073
【0068】
【化12】
Figure 0003633073
【0069】
【化13】
Figure 0003633073
【0070】
(色材料)
赤:リオノーゲンレッドGD(東洋インキ社製)
緑:リオノールグリーン2YS(東洋インキ社製)
青:リオノールブルーES(東洋インキ社製)
ガラス基板(コーニング社No.7059)に、常法に従って、膜厚0.2μm,幅30μmで縦330μmピッチ,横330μmピッチで繰り返すクロムブラックマトリックスを形成した後、該試料の上に、赤色の色材を含む光重合性組成物を乾燥膜厚が1.5μmになるようにワイヤーバーコーターにより塗布し、100℃で2分間乾燥して赤色光重合性層を形成した後、フォトマスクを用いて表2に示す適正露光量で露光した。次いで、0.5重量%の炭酸ナトリウムと1重量%のアニオン性界面活性剤(ペレックスNBC 花王社製)を含有する現像液に25℃で30秒〜3分間浸し、スポンジで5回コスリ現像処理を行った後、150℃で15分間熱処理を施し、ブラックマトリックス間に赤の色材画像を形成させた。
【0071】
次に、緑の色材料を含む光重合性組成物及び青の色材料を含む光重合性組成物についても同様に上記操作を繰り返し、それぞれ緑,青の色材画像を形成させた。
【0072】
なお、適正露光量とは、色材光重合性層上にウグラテストチャートを置き、テストチャートを介して露光量を変化させながら露光、現像処理を行い、得られたテストチャートの色材画像より、テストチャート画像中のネガとポジの細線画像の最も細い細線の線幅が同じになる時の露光量を言う。
【0073】
このようにしてガラス基板上に形成された色画素画像より、本発明の色材光重合性組成物の現像性,液保存安定性,基板との接着性について下記方法により評価し、結果を表2に示した。
【0074】
[液保存安定性]
前記の緑色光重合性組成物を調液後、25℃において、6月間保存したものを、前記と同様にガラス基板上に塗布・乾燥した後、ウグラテストチャートを用いて新液で測定した適正露光量で画像露光,現像処理を行い、ウグラテストチャート色材画像(a)を得た。該色材画像(a)の細線画像の再現性より緑色光重合性組成物の経時安定性(液保存安定性)を下記基準で評価した。
【0075】
A:ポジ,ネガ共に8μmの細線が再現された。
B:8〜15μmのポジ細線,8μmのネガ細線が再現された。
C:15〜25μmのポジ細線,8μmのネガ細線が再現された。
D:ポジの細線の再現性が25μm以上であった。
【0076】
[現像性]
前記のカラーフィルターの赤色画素画像を形成する工程において、クロムブラックマトリックスを有するガラス基板上に赤色光重合性組成物を塗布・乾燥した後、フォトマスクを用いて露光,現像処理を行った際に、該現像により溶解・除去されるべきクロムブラックマトリックス上の赤色光重合性層の未露光部分の現像性を50倍の倍率のルーペを用いて観測し、該クロムブラックマトリックス上に残留している赤色顔料より下記基準で評価した。
【0077】
A:クロムブラックマトリックス上には全く赤色顔料が残留していなかった。
B:クロムブラックマトリックスの1〜5%の部分に赤色顔料が残留していた。
C:クロムブラックマトリックスの5〜20%の部分に赤色顔料が残留していた。
D:クロムブラックマトリックスの20%以上の部分に赤色顔料が残留していた。
【0078】
[基板との接着性]
ガラス基板上に得られたカラーフィルター画像上に、カッターを用いて2mmピッチのマトリックス状の切り傷をつくり、その上にセロテープを貼りつけた後、該セロテープを剥離した際に生じる画素画像の欠落を目視で観察し、下記基準で評価した。
【0079】
A:セロテープ剥離による画像のガラス基板からの剥離が全くなかった。
B:1〜2%の画像がセロテープ剥離により剥離した。
C:2〜5%の画像がセロテープ剥離により剥離した。
D:5%以上の画像がセロテープ剥離により剥離した。
【0080】
【表2】
Figure 0003633073
【0081】
実施例10
実施例1において、重合開始系に更に2−メルカプトベンズチアゾール5重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして画像形成を行ったところ、赤、緑、青の各レジストの感度が2倍に向上した。
【0082】
実施例11
実施例6において、重合開始系に更に2−メルカプトベンズチアゾール5重量部を添加したこと以外は実施例6と同様にして画像形成を行ったところ、赤、緑、青の各レジストの感度が1.5倍に向上した。
【0083】
実施例12
実施例9において、重合開始系に更に2−メルカプトベンズチアゾール5重量部を添加したこと以外は実施例9と同様にして画像形成を行ったところ、赤、緑、青の各レジストの感度が1.5倍に向上した。
【0084】
実施例13〜25,比較例7〜10
表3,4に示す基板の上に、表3,4に示す材料配合を用いて下記組成とした黒色光重合性組成物を乾燥膜厚が0.8μmとなるようにワイヤーバーコーターにより塗布し、100℃で2分間乾燥して黒色光重合性層を形成した後、該試料の上にポリビニルアルコール水溶液を、乾燥膜厚が2μmになるように上記と同様の方法により塗布、乾燥し、次いでウグラテストチャートを用いて、各種露光量で、2kw高圧水銀灯によりマスク露光を行った。次に、該試料を0.5重量%のトリエタノールアミンと1重量%のアニオン性界面活性剤(ペレックスNBL、花王社製)を含有する現像液に、25℃で30秒間浸漬した後、スポンジにより5回コスリ現像処理を行い、色材画像を形成させた。このときの該試料上に形成されたテストチャートの黒色画像中のポジとネガの細線の最も細い細線の線幅が同じになる時の露光量(最適感度)を求め、結果を表3,4に示した。
【0085】
黒色光重合性組成物配合
光重合開始系:表3,4に記載
有機高分子物質:表3,4に記載
エチレン性化合物:表3,4に記載
黒色顔料(三菱化学社製 MA−7):100重量部
塗布溶剤(PGMAc):900重量部
なお、表3,4に示す基板Base1,Base2とは次のものを示す。
【0086】
Base1:ガラス基板(コーニング社No.7059)(テープ剥離強度:208g/cm)
Base2:ネガ感光性平版印刷版用の現像液(SDN−21)の4倍希釈溶液により感光層を剥離して得られるジアゾ含有ネガ感光性平版印刷版の基板(テープ剥離強度:714g/cm)
上記基板のテープ剥離強度とは、基板表面に、住友スリーエム社製スコッチメンディングテープを25℃,5kg/cm ,50cm/分で圧着した後、図1に示す如く、基板1を固定台2の上に固定し、テープが剥離された部分3Aのテープ3と基板1が180°の方向に、毎分8cmで離れるようにテープ3を剥離する際に必要な力Fをテープの幅で割って得られる線張力を表わす。
【0087】
また、表3,4において、光重合開始系、エチレン性化合物、有機高分子物質として用いた各材料は次の通りである。
【0088】
【化14】
Figure 0003633073
【0089】
【化15】
Figure 0003633073
【0090】
【化16】
Figure 0003633073
【0091】
【化17】
Figure 0003633073
【0092】
【化18】
Figure 0003633073
【0093】
【化19】
Figure 0003633073
【0094】
【表3】
Figure 0003633073
【0095】
【表4】
Figure 0003633073
【0096】
実施例26
下記表5に示す種類及び量のカーボンブラック(三菱化学(株)製「MA−220」)及びシクロヘキサノン250重量部を混合し、該混合物を重量で3.6倍量の0.5mm径ジルコニアビーズの入ったペイントシェーカーに入れ、17時間分散を行った。得られた分散液に示す種類及び量の増感剤、ラジカル発生剤、エチレン性化合物及びシクロヘキサノン250重量部を加えて塗布液を調製した。
【0097】
【化20】
Figure 0003633073
【0098】
【化21】
Figure 0003633073
【0099】
【化22】
Figure 0003633073
【0100】
調製された黒の色材含有光重合性塗布液を、ガラス基板(コーニング社製No.7059)に乾燥膜厚が0.9μmになるようにワイヤーバーコーターにより塗布し、乾燥温度150℃で1分間乾燥した。次に、幅30μmで縦330μm、横110μmのピッチで繰り返すブラックマトリックス用ネガフォトマスクを用いて、2Kw高圧水銀灯により表5に示す適正露光量で露光した後、0.25重量%の炭酸カリウムと3重量%のノニオン性界面活性剤(日本乳化剤社製:Newcol B−10)を含有する水溶液よりなる現像液を用い、25℃で30秒間浸漬し、続いて、2kg/cmの水洗スプレーによりスプレー水洗を施し、現像処理を行い、ブラックマトリックスを形成させた後、該試料を200℃,7分間の熱処理により熱硬化させた。
また、同様の方法により、表5に示す評価を行った。
【0101】
【表5】
Figure 0003633073
【0102】
[顔料濃度]
黒の色材光重合性塗布液の固形分中に含有されている顔料の割合。
顔料濃度=顔料の重量/全固形分重量
[適正露光量]
ウグラテストチャートを試料上に置き、該チャートの上より各種露光量を変化させながら2Kw高圧水銀灯により露光した後、現像処理を施し、得られたウグラテストチャート画像中の細線画像の最も細いポジとネガの細線の線幅が同じになる時の露光量。なお、Fは、感光層が現像処理において全部溶解するか、或いは、全く溶解しないため、画像が形成されなかったことを示す。
【0103】
[画質]
前記と同様の方法により、ガラス基板上に色材光重合性層塗布液を塗布、乾燥させた後、ウグラテストチャートを用いて適正露光量で露光し、標準現像液を用いて現像処理を行い色材画像を形成させた。該色材画像の中の細線画像を400倍の顕微鏡で観察し、再現されている最も細い細線の線幅より、画質を下記基準で評価した。細い細線が再現するほど良好な画質を示している。
A:10μm以下の線幅の細線が再現されている。
B:10〜15μmの線幅の細線が再現されている。
C:15〜25μmの線幅の細線が再現されている。
D:25μm以上の線幅の細線が再現されている。
【0104】
[透過濃度]
マスベス濃度計TR−927を用いて、試料の透過濃度(ABS)を測定した。また、試料の感光層の膜厚をテンコール・インスツルメンツ社製α−ステップにより測定し[ ]内に記載した。
実施例27及び28
ペイントシェ−カ−による分散の前後で加えるシクロヘキサノンの量を400重量部とした以外、前記実施例26と全く同様にした結果を表5に示す。
【0105】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のカラーフィルター用光重合性組成物は、光重合開始系としてチタノセン化合物、好ましくは更にアルキルアミノ化合物を含有することにより、露光感度が高く、現像性、更には溶液状態での保存安定性に優れ、カラーフィルターを高いライン速度で、安定かつ効率的に製造することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板のテープ剥離強度を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 固定台
3 テープ

Claims (3)

  1. エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、光重合開始系及び色材料を含有するカラーフィルター用光重合性組成物において、該光重合開始系がチタノセン化合物を含有し、且つ、色材料の配合量が、該組成物中の全固形分に対して20〜80重量%であることを特徴とするカラーフィルター用光重合性組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物において、光重合開始系が更にアルキルアミノ化合物及び/又はヘキサアリールビイミダゾール化合物を含有することを特徴とするカラーフィルター用光重合性組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の組成物において、光重合開始系が更に芳香族メルカプト化合物を含有することを特徴とするカラーフィルター用光重合性組成物。
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