JP3301981B2 - 集中巻方式のブラシレスdcモータ - Google Patents

集中巻方式のブラシレスdcモータ

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JP3301981B2
JP3301981B2 JP36142298A JP36142298A JP3301981B2 JP 3301981 B2 JP3301981 B2 JP 3301981B2 JP 36142298 A JP36142298 A JP 36142298A JP 36142298 A JP36142298 A JP 36142298A JP 3301981 B2 JP3301981 B2 JP 3301981B2
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和彦 新井
栄一 村田
正昭 竹澤
俊人 簗島
恵司郎 五十嵐
繁美 小礒
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータのステータの
構造に特徴を有し、密閉型圧縮機の駆動用モータに用い
るに適した集中巻方式のブラシレスDCモータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、エアコン等の空調機器の普及に伴
って、形状的には小型化が、省電力のためにはエネルギ
ー効率のアップが求められており、特に空調機器の密閉
型圧縮機に用いられる駆動用モータは小型化と高効率化
が望まれている。
【0003】従来、一般に密閉型圧縮機の駆動用モータ
には分布巻方式のブラシレスDCモータが用いられてい
るが、本出願人は製造工程の簡素化と小型化及び効率ア
ップのために集中巻方式のブラシレスDCモータを提案
した。
【0004】集中巻方式のブラシレスDCモータは図5
に示すようにステータ1とロータ2により構成されてい
て、ステータは図5(A)のような形状であり、ステー
タ板(珪素鋼板)を積層してステータコア11を形成し
ている。ステータコア11は歯部12が設けられ、歯部
12は所定の歯幅を有しその両脇にはロータの面に沿っ
て歯部先端部13が設けられている。この歯部12にス
ロット部の空間を利用して駆動コイル(図示せず)を直
接巻回し、所謂、集中直巻方式によってステータ1の磁
極を形成し、この例では4極6スロットのステータを示
している。
【0005】このことにより、分布巻方式のブラシレス
DCモータのステータに比して小型に形成することがで
きる。そしてステータコア1の形状は図6の平面図のよ
うになり、歯部12の両脇に歯部先端部13をロータの
面に沿ってロータとの距離が一様に等間隔になるように
形成される。
【0006】また、ロータ2は図5(B)のような形状
であり、珪素鋼板を積層してロータコア21を形成して
いる。ロータコア21には永久磁石22が埋め込まれて
いる。ロータ2の永久磁石22としては通常のフェライ
ト系の磁石でもよいが、モータの小型化のためにはBH
積の大きい磁石、即ち、ネオジューム、鉄、ボロンから
なるネオジ磁石、またサマリウムコバルト系磁石など
の、所謂、希土類磁石等を用いることができる。
【0007】このように形成されたステータ1の中心に
ロータ2を挿入して集中巻方式のブラシレスDCモータ
を構成する。かかるブラシレスDCモータの運転時のト
ルク特性は、図4のモータのロータ回転角とトルクの関
係における実線イに示すように、高調波成分を多く含ん
だ波形となり、トルクの変動が大きくなり、その結果、
モータ回転時の振動を引き起こす原因となっていた。
【0008】モータの変動トルクを低減するために、ロ
ータスキューおよびステータスキュー等を形成すること
も一方策ではあるが、磁石埋め込み方式のロータにおい
ては、スキューを施すことはコアの打ち抜きおよび磁石
製造面で困難であり、また、集中巻方式のブラシレスD
Cモータにおいて、ステータスキューを行うと高回転時
の特性低下を生じる場合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はモー
タの変動トルクを低減しモータの回転時の振動を防止し
た集中巻方式のブラシレスDCモータを提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】従来技術の欠点である、
高調波成分を多く含んだ波形となり、トルクの変動が大
きくなってモータ回転の振動を引き起こす原因は、ステ
ータコア11の形状を図6の平面図のように、歯部12
の両脇に歯部先端部13をロータの面に沿ってロータと
の距離を一様に等間隔になるように形成することによ
り、ロータ2の回転が向かう方向の歯部先端部13に磁
束が集中することにあることが判明したので、かかる問
題を解決するための手段として、本発明は次の構成とす
る。
【0011】この発明の請求項1に係る集中巻方式のブ
ラシレスDCモータは、集中巻方式のモータのステータ
コアの歯部の先端形状において、歯部部分を除く開口部
までの内径側歯部にカット部を設けた構成とする。
【0012】この発明の請求項2に係る集中巻方式のブ
ラシレスDCモータは、集中巻方式のモータのステータ
コアの歯部の先端形状において、歯部部分を除く開口部
までの内径側歯部の片側にカット部を設けた構成とす
る。
【0013】この発明の請求項3に係る集中巻方式のブ
ラシレスDCモータは、集中巻方式のモータのステータ
コアの歯部の先端形状において、歯部部分を除く開口部
までの内径側歯部の両側にカット部を設けた構成とす
る。
【0014】これにより、ブラシレスDCモータのステ
ータを小型に形成することができる。また、高調波成分
を少なくして滑らかな波形となり、トルクの変動を低減
できて、モータの回転時の振動を低減できた。
【0015】
【発明の実施の形態】そこで、上記欠点を解決して変動
トルクを低減した本発明の集中巻方式のブラシレスDC
モータを、図1を参照して説明する。図1(A)はステ
ータコア11の一部を拡大し、1個の歯部12に注目し
たものであり、歯部12は所定の歯幅を有し、歯部部分
を除く開口部までの内径側歯部に歯部先端部13が形成
されている。
【0016】そして、歯部12の両脇に延長して形成さ
れる歯部先端部13を、図1(B)のように、その一部
a、bをカットして除去したものである。カット部分は
ロータ2の回転が向かう方向の歯部先端部13のみ、例
えばaの片側で十分であるが、モータの組立時にステー
タ1のどちらの方向からもロータ2を挿入できるよう
に、歯部先端部13の他方bもカットする。このよう
に、両側の歯部先端部13をカットしてもモータのトル
ク特性に与える影響は無視できる程度である。
【0017】こうして、形成されたステータコア11の
平面図は図2のようになる。そしてロータの面に沿って
ロータとの距離が一様に等間隔とはならないで、歯部先
端部13の所ではロータとの距離がカットした分だけ大
きくなることにより、カットした部分での磁気抵抗が大
きくなり、ロータ2の回転が向かう方向の歯部先端部1
3に磁束の集中が生じることなく平均化される。
【0018】従って、モータのロータの回転角度とコア
(の中心側)に働く力の関係は、図3に示すように、カ
ットがない場合は、実線のようにピーク値が大きくな
り、力の変化の幅も大きくなって時間的な変動率が増加
し、モータの振動の要因となる。これに対して、本発明
のようにカットがある場合は、ピーク値がそれほど大き
くならず比較的なだらかな曲線となるので、力の変化の
幅も小さくなり時間的な変動率も少なくなるために、モ
ータの振動を抑制できる。
【0019】その結果、モータのロータ回転角とトルク
の関係は、図4における実線ロに示すように、高調波成
分を少なくして滑らかな波形となり、トルクの変動を低
減できて、モータの回転時の振動を低減できる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ブラシレスD
Cモータのステータを小型に形成することができ、集中
巻方式のモータのステータコアの歯部の先端形状におい
て、歯部部分を除く開口部までの内径側歯部にカット部
を設けた構成とすることにより、高調波成分を少なくし
て滑らかな波形となり、トルクの変動を低減できて、モ
ータの回転時の振動を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステータコアの一部拡大図。
【図2】本発明のステータコアの平面図。
【図3】ロータ回転角とコアに働く力の関係図。
【図4】ロータ回転角とトルクの関係図。
【図5】集中巻方式のブラシレスDCモータのステータ
とロータ。
【図6】従来のステータコアの平面図。
【符号の説明】
1 ステータ 11 ステータコア 12 歯部 13 歯部先端部 2 ロータ 21 ロータコア 22 磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 簗島 俊人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 五十嵐 恵司郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 小礒 繁美 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−93437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/16 H02K 29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集中巻方式のモータのステータコアの歯
    部の先端形状において、歯部部分を除く開口部までの内
    径側歯部にカット部を設けたことを特徴とする集中巻方
    式のブラシレスDCモータ。
  2. 【請求項2】 前記カット部は歯部部分を除く開口部ま
    での内径側歯部の片側に設けたことを特徴とする請求項
    1記載の集中巻方式のブラシレスDCモータ。
  3. 【請求項3】 前記カット部は歯部部分を除く開口部ま
    での内径側歯部の両側に設けたことを特徴とする請求項
    1記載の集中巻方式のブラシレスDCモータ。
JP36142298A 1998-12-18 1998-12-18 集中巻方式のブラシレスdcモータ Ceased JP3301981B2 (ja)

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