JP3294743B2 - 刈取り収穫機 - Google Patents

刈取り収穫機

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JP3294743B2
JP3294743B2 JP25734395A JP25734395A JP3294743B2 JP 3294743 B2 JP3294743 B2 JP 3294743B2 JP 25734395 A JP25734395 A JP 25734395A JP 25734395 A JP25734395 A JP 25734395A JP 3294743 B2 JP3294743 B2 JP 3294743B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刈取り作業部が走
行用無段変速装置の出力部に走行装置とは並列に連動し
ているとともに、前記出力部と前記走行装置との間に位
置するクラッチを備えている刈取り収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記刈取り収穫機は、走行速度の変速を
行うと、これに伴って刈取り作業部の駆動速度も自動的
に変化し、たとえば走行速度を速くしても刈取り作業部
の駆動速度が速くなってその処理速度も速くなるために
刈取り作業部による植立茎稈の押し倒しが発生しないな
ど、刈取り作業部にトラブルが発生しないようにしなが
ら走行速度を変更することを可能にされたものである。
さらに、畦際に到達した際、クラッチを切りに操作して
刈取り作業部を駆動したままにして走行停止させ、刈取
り作業部に残った茎稈の刈取り作業部による搬送などの
処理を継続して行わせてから再走行して畦際旋回するこ
とが可能にされたものである。従来、刈取り作業部に残
留した茎稈の処理が完了してクラッチを入りに戻し操作
すると、走行用変速装置がクラッチ切り前の速度状態の
ままで伝動を再開するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、クラッチを入り
に戻し操作して再走行する際、走行用変速装置が刈取り
作業部の処理作業を可能にするに足る速度状態で伝動す
るために機体が比較的高速で発進し、機体の操向操作な
ど、運転がしにくくなることがあった。本発明の目的
は、刈取り作業部に残留した茎稈に対する処理が支障な
くできながら、その処理後の運転が行いやすいとともに
操作面でも有利な刈取り収穫機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】 〔構成〕 刈取り作業部が走行用無段変速装置の出力部に走行装置
とは並列に連動しているとともに、前記出力部と前記走
行装置との間に位置するクラッチを備えている刈取り収
穫機であって、前記クラッチが切り操作されたことを検
出するクラッチセンサー、前記走行用無段変速装置を変
速操作する変速駆動機構を備え、前記クラッチセンサー
が検出状態になると、このクラッチセンサーからの情報
に基づいて前記変速駆動機構を自動的に操作することに
より、刈取り作業部(5)及び走行装置(6)よりも伝
動上手側にある前記走行用無段変速装置を設定時間だけ
伝動状態に維持した後に伝動停止状態に操作する制御手
段を前記変速駆動機構に連係させてある。
【0006】〔作用〕 走行停止した際に刈取り作業部に残留した茎稈の刈取り
作業部による処理を完了させるために刈取り作業部を駆
動する必要な時間を前記設定時間として設定する。する
と、クラッチを切りに操作して走行停止させても、クラ
ッチセンサーからの情報に基づく制御手段による変速駆
動機構の自動操作のため、刈取り作業部は走行停止後に
も継続して駆動され、残留茎稈に対する搬送などの所定
の処理を行う。クラッチ切りから前記設定時間が経過し
て刈取り作業部による残留茎稈の処理が完了すると、走
行用無段変速装置が自動的に伝動停止状態に切り換わ
る。このため、刈取り作業部による残留茎稈の処理が完
了した後にクラッチを入りに戻し操作しても、それだけ
では走行装置は駆動されない。
【0007】 〔効果〕 走行停止させても、刈取り作業部は残留茎稈の処理に必
要な時間だけ駆動されて残留茎稈に対して作用すること
により、刈取り作業部に残留した茎稈を処理もれがない
ように処理してから再走行できる。その割りには、クラ
ッチを入りに戻しただけでは走行装置が駆動されないこ
とにより、走行用無段変速装置を伝動停止状態から伝動
側に緩やかに切り換えて発進させるなどして容易に運転
できるようにできた。しかも、刈取り作業部による残留
茎稈の処理が終えた後には走行用無段変速装置が伝動停
止状態に自動的に切り換えられることにより、その切り
換えのための特別な手間を必要としない有利なものにな
った。
【0008】請求項2による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0009】 〔構成〕 請求項1による発明の構成において、前記制御手段を、
前記クラッチセンサーが検出状態になると、この時の前
記走行用無段変速装置が設定速度以上の速度状態である
か、前記設定速度より低速の速度状態であるかを検出
し、前記設定速度以上の速度状態であると検出した場合
には、前記走行用無段変速装置をその速度状態に前記設
定時間維持した後に伝動停止状態に操作し、前記設定速
度より低速の速度状態であると検出した場合には、前記
走行用無段変速装置を前記設定速度の速度状態に増速操
作し、前記走行用無段変速装置が前記設定速度の速度状
態になってから前記設定時間が経過した後に前記走行用
無段変速装置を伝動停止状態に操作するように構成して
ある。
【0010】〔作用〕 刈取り作業部による残留茎稈の処理が所定どおり行われ
るように刈取り作業部を駆動する必要な走行用無段変速
装置の最低速の速度状態を前記設定速度として設定す
る。すると、走行停止された際、減速操作されていなく
て走行用無段変速装置が前記設定速度以上の速度状態に
なっていると、走行用無段変速装置が走行停止時の速度
状態に維持され、刈取り作業部は残留茎稈の処理に必要
な速度で駆動されて残留茎稈を処理ミスが発生しないよ
うに処理して行く。走行停止された際、減速操作されて
いて走行用無段変速装置が前記設定速度よりも低速の速
度状態になっていると、走行用無段変速装置が前記設定
速度に自動的に増速操作され、刈取り作業部は残留茎稈
の処理に必要な速度で駆動されて残留茎稈を処理ミスが
発生しないように処理して行く。そして、いずれの場合
にも、刈取り作業部による残留茎稈の処理が終えると、
制御手段が走行用無段変速装置を自動的に伝動停止状態
に操作する。これにより、残留茎稈の処理が終えてクラ
ッチを入りに戻しても、それだけでは走行装置は駆動さ
れない。
【0011】 〔効果〕 走行停止の際に減速操作された場合でも刈取り作業部が
残留茎稈の処理に必要な駆動速度で駆動されて残留茎稈
を処理することにより、残留茎稈の処理を終えて再走行
する再に急発進しないように走行できるものが、走行停
止時に減速操作を行う行わないにかかわらず残留茎稈を
ミスなく処理きるように茎稈処理の面で一層優れたも
のになる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、稲、麦などの
植立茎稈を分草具1によって刈取り対象茎稈と非刈取り
対象茎稈とに分草し、分草具1からの刈取り対象茎稈を
引起し装置2によって引き起しながらバリカン型刈取り
装置3によって刈取り、刈取り茎稈を株元側に挟持作用
する搬送装置と穂先側に係止作用する搬送装置とから成
る搬送装置4によって機体後方に搬送するように構成し
た刈取り作業部5を、クローラ式走行装置6を有した自
走機体の前部にリフトシリンダ7によって機体横方向の
軸芯まわりで上下に揺動操作できるように連結するとと
もに、刈取り作業部5からの刈取り茎稈に作用する脱穀
装置8を自走機体に備えて、コンバインを構成してあ
る。
【0013】自走機体の運転座席9の下方にエンジン1
0を設け、このエンジン10の回転出力を脱穀装置8、
走行装置6および刈取り作業部5に駆動力として図2に
示す伝動構造によって伝達するようにしてある。
【0014】すなわち、エンジン10の出力軸10aに
並列に連動させた一対のベルト式伝動機構11,12の
うちの一方の伝動機構11によって脱穀装置8にエンジ
ン10の回転出力を伝達し、前記一対のベルト式伝動機
構11,12のうちの他方の伝動機構12により、走行
用ミッションケース13の上部に取り付けた走行用無段
変速装置14の入力軸14aにエンジン10の回転出力
を伝達するように構成してある。走行用ミッションケー
ス13の内部に前記走行用無段変速装置14の回転ギヤ
で成る出力部14bを設け、この出力部14bにギヤ連
動している入力軸21を備えた走行用ミッション20に
よって前記走行装置6の左右のクローラ駆動軸6a,6
aに走行用無段変速装置14の回転出力を伝達するよう
に構成し、前記出力部14bに咬合している伝動ギヤ1
5a、この伝動ギヤ15aにクラッチ15bを介して連
動している回転伝動軸15c、この回転伝動軸15cの
走行用ミッションケース13から突出している端部に連
動しているベルト式連動装置などで成る連動機構15に
よって刈取り作業部5に走行用無段変速装置14の回転
出力を伝達するように構成してある。前記走行用無段変
速装置14は、前記入力軸14aを備えた可変容量型油
圧ポンプと、この油圧ポンプにこれから供給される圧油
で駆動されるように接続するとともに前記出力部14b
を備えた油圧モータとで成る静油圧式無段変速装置によ
って構成してあり、油圧ポンプの斜板角変更操作によ
り、伝動停止の中立状態を挟んで前進側と後進側とに切
り換え操作できるように、かつ、前進側と後進側とのい
ずれにおいても無段階に変速できるように構成してあ
る。前記入力軸21に変速部22を介して連動している
前進伝動ギヤ23、この前進伝動ギヤ23の両横側に別
れて位置しているとともに左右のクローラ駆動軸6a,
6aに各別にギヤ連動している一対のサイドギヤ24,
24、これらサイドギヤ24,24の一方のギヤ24と
前記前進伝動ギヤ23との間に位置し、前進伝動ギヤ2
3からクローラ駆動軸6aに対する伝動を入り切りして
走行装置6の左側のクローラ6bを駆動および停止操作
することによって機体の操向操作を可能にする操向クラ
ッチCL、前記一対のサイドギヤ24,24の他方のギ
ヤ24と前記前進伝動ギヤ23との間に位置し、前進伝
動ギヤ23からクローラ駆動軸6aに対する伝動を入り
切りして走行装置6の右側のクローラ6bを駆動および
停止操作することによって機体の操向操作を可能にする
操向クラッチCLを前記走行用ミッション20に備えて
ある。
【0015】つまり、走行用無段変速装置14によって
走行装置6の駆動速度を変更して機体走行速度を変更す
るように、かつ、この走行速度変更を行うと、これに伴
って刈取り作業部5の駆動速度も走行装置6の速度変化
と同じ方向に変化して刈取り作業部5の茎稈に対する刈
取りなどの処理速度が変化するように、さらには、前記
一対の操向クラッチCL,CLのいずれもを切りに操作
して走行装置6の駆動を停止しても刈取り作業部5を駆
動したままにできるように、走行装置6と刈取り作業部
5とを走行用無段変速装置14の出力部14bに並列に
連動させてある。また、走行用無段変速装置14によっ
て機体走行速度を変更しても脱穀装置8の駆動速度を一
定に維持できるように、脱穀装置8と走行用無段変速装
14とをエンジン10の出力軸10aに並列に連動さ
せてある。
【0016】図2および図3に示すように、前記一対の
サイドギヤ24,24のそれぞれにおいて、サイドギヤ
24の支軸25に外嵌しているボス部に係合させたシフ
トフォーク30を揺動操作することにより、サイドギヤ
24が支軸25に対して摺動して前記操向クラッチCL
の入り切り操作ができるように構成してある。一対のサ
イドギヤ24,24それぞれの前記シフトフォーク30
の回転支軸30aの端部を走行用ミッションケース13
の外部に突出させるとともに、一対の回転支軸30a,
30aそれぞれの突出端部に操作アーム31を一体回動
自在に取り付け、一対の操作アーム31,31の一方の
操作アーム31に端部を固定したアウターケーブル32
aと、他方の操作アーム31に端部を連結したインナー
ケーブル32bとから成る操作ケーブル32によって前
記一対の操作アーム31,31に連動させた停止ペダル
33を自走機体の運転部に設け、この停止ペダル33に
よって一対の操向クラッチCL,CLを共に切り操作し
たり入り操作したりすることを可能にしてある。すなわ
ち、停止ペダル33を踏み込み操作すると、このペダル
操作力のために操作ケーブル31が一対の操作アーム3
1,31のいずれもを回動方向Aに揺動操作する。する
と、一対の操作アーム31,31のいずれもは、走行用
ミッションケース13に付設してあるシリンダブロック
34が有する油圧ピストン35から離れる方向に揺動し
て回転支軸30aを回動操作することにより、一対のシ
フトフォーク30,30のいずれもがサイドギヤ24を
クラッチ入り付勢ばね26に抗してクラッチ切り側に摺
動操作する。これにより、前記シリンダブロック34に
接続してある操向操作用の制御弁36とリリーフ弁37
を切り換え操作することにより、前記油圧ピストン35
を操作アーム31に押圧作用させて操向クラッチCLの
操作を行うように構成してある操向レバー38の操作位
置如何にかかわらず、一対の操向クラッチCL,CLの
いずれもがクラッチ切りになる。そして、停止ペダル3
3の踏み込み操作を解除すると、一対のシフトフォーク
30,30のいずれもを前記入り付勢ばね26がクラッ
チ入り側に揺動操作するため、一対の操向クラッチC
L,CLのいずれもは前記操向レバー38によってクラ
ッチ切りに操作されていない限りクラッチ入りになる。
【0017】図3に示すように、停止ペダル33の近く
に設けた検出スイッチ16により、前記一対の操向クラ
ッチCL,CLが共に切りに操作されたことを検出する
クラッチセンサー16を構成してある。すなわち、停止
ペダル33を踏み込み操作して一対の操向クラッチC
L,CLが共にクラッチ切りになると、停止ペダル33
の前記操作ケーブル32を連結してあるアーム部分が検
出スイッチ16に押圧して検出スイッチ16の切り換え
操作を行う。これにより、検出スイッチ16が切りから
入りに切り換わったことを知ることによって一対の操向
クラッチCL,CLが共に切り操作されたと検出でき
る。走行用無段変速装置14の油圧ポンプの斜板操作部
に電動変速モータ17、および、回転操作式ポテンショ
メータで成る速度センサー18を連動させて、変速モー
タ17によって走行用無段変速装置14を変速操作でき
るように構成し、走行用無段変速装置14が伝動停止状
態である中立と、前進伝動状態とのいずれになっている
かを、かつ、前進伝動状態にある場合には如何なる速度
状態になっているかをそれぞれ速度センサー18によっ
て検出するように構成し、前記検出スイッチ16および
速度センサー18を連係させた制御手段19に前記変速
モータ17の駆動回路17aを連係させてある。前記制
御手段19に速度設定器39を連係させるとともに、こ
の速度設定器39は、走行停止した際に刈取り装置3に
搬送装置4による保持がない状態で残留した茎稈を脱落
しないように搬送装置4に保持させるべく刈取り作業部
5を駆動するのに必要な無段変速装置14の最低速の速
度状態を設定し、この速度状態を設定速度vとして制御
手段19に出力するように構成してある。前記制御手段
19はマイクロコンピュータによって構成するとともに
図4に示す如く自動的に作動するように構成してある。
【0018】すなわち、クラッチセンサー16による検
出結果としての電気信号を入力してクラッチセンサー1
6が一対の操向クラッチCL,CLのいずれもが切りに
なったことの検出状態になったか否かを判別する。クラ
ッチセンサー16が検出状態になったと判別すると、こ
の時に速度センサー18が検出している検出速度Vが前
記速度設定器39による設定速度v以上の速度である
か、この設定速度vより低速であるかを判別することに
より、無段変速装置14が速度設定器39による設定速
度v以上の速度状態であるか、この設定速度vより低速
の速度状態であるかを判別する。無段変速装置14が前
記設定速度vより低速の速度状態であると判別すると、
駆動回路17aに変速モータ17を増速側に駆動させる
べき信号を出力することによって変速モータ17を増速
側に操作する。
【0019】変速モータ17の増速操作を行った場合に
は、この増速操作のために速度センサー18による検出
速度Vが前記設定速度vに変化したことを検出して無段
変速装置14が前記設定速度vの速度状態まで増速した
と判別した時からの経過時間Tを計測し、一方、クラッ
チセンサー16が検出状態になった時に無段変速装置
4が設定速度v以上の速度状態にあると判別した場合に
は、この判別を行った時からの経過時間Tを計測する。
そして、走行停止した際に刈取り装置3に搬送装置4に
よる保持がない状態で残留した茎稈を搬送装置4に保持
させるために刈取り作業部5を駆動する必要なものとし
て、あるいは、走行停止した際に刈取り作業部5に残留
した茎稈の全てを脱穀装置8に送り込むために刈取り作
業部5を駆動する必要なものとして予め設定して入力し
てある設定時間tに前記計測経過時間Tが達すると、駆
動回路17aに所定のモータ操作信号を出力することに
よって変速モータ17を減速側に操作する。この減速操
作は、速度センサー18による検出速度Vが零になった
か否かを判別しながら行う。検出速度Vが零になると、
駆動回路17aにそれまでのモータ駆動用信号に替えて
モータ停止信号を出力して変速モータ17の駆動を停止
することにより、無段変速装置14を伝動停止状態とし
ての中立に操作する。
【0020】前記速度設定器39は、操作部39aを人
為操作自在に備え、この操作部39aの調節操作を行え
ば前記設定速度vを値が異なるものに設定変更して制御
部19に出力するように設定変更自在な設定器に構成し
てある。すなわち、刈取り対象茎稈の稈身が比較的長い
場合、刈取り装置3に搬送装置4による保持がない状態
で残留すると重心が高くて比較的速く倒れ落ちやすい。
このため刈取り対象茎稈が長稈の場合、設定速度vを高
速側に調節し、搬送装置4が比較的高速で駆動されて残
留茎稈を倒れ落ちないうちに迅速に保持することを可能
にする。そして、刈取り茎稈の稈身が比較的軟弱である
場合、搬送装置4が高速で駆動されて茎稈に衝撃的に保
持作用すると稈身が折れ曲がりやすい。このため、刈取
り対象茎稈の稈身が軟弱な場合、設定速度vを低速側に
調節し、搬送装置4が比較的低速で駆動されて残留茎稈
を折れ曲がらないようにしながら保持することを可能に
する。
【0021】つまり、刈取り対象茎稈の稈身が長い場合
には速度設定器39による設定速度vが高速側になるよ
うに、刈取り対象茎稈の稈身が軟弱である場合には速度
設定器39による設定速度vが低速側になるように速度
設定器39を調節して作業を行う。刈取り走行を行って
畦際など機体旋回を行うべき箇所に到達すると、停止ペ
ダル33を踏み込み操作し、一対の操向クラッチCL,
CLのいずれもを切りに操作することによって機体走行
を停止させる。すると、クラッチセンサー16および速
度センサー18による検出結果に基づく制御手段19の
自動操作のため、無段変速装置14が設定速度vの速度
状態に変速作動したり、設定速度v以上の速度状態を維
持したりして刈取り作業部5に伝動し、この伝動を前記
設定時間tだけ行った後に伝動停止状態に切り換わる。
これにより、走行停止した際に刈取り作業部5に茎稈が
残留しても、刈取り装置3に残留した茎稈を脱落しない
ように搬送装置4がその搬送下手側に持ち込んで挟持す
るとか、刈取り装置3および搬送装置4に残留した茎稈
の全てを搬送装置4が脱穀装置8に送り込むとかの処理
を刈取り作業部5に行わせられる。この残留茎稈処理を
行わせた後に一対の操向クラッチCL,CLを入りに戻
しても、無段変速装置14を伝動状態に切り換え操作し
ない限りは走行装置6は駆動されなくて機体は停止した
ままになる。
【0022】図2に示すシフトギヤ22aは前記変速部
22のシフトギヤであり、入力軸21にスプライン係合
によって一体回動および摺動自在に取り付けてある。こ
のシフトギヤ22aを摺動操作し、このシフトギヤ22
aを伝動軸27に一体回動自在に取り付けある低速ギヤ
22bと中速ギヤ22c、入力軸21に相対回動自在い
取り付けてある高速ギヤ22dに咬合切り換えすること
により、変速部22が高、中、低速の3段階に切り換わ
る。すなわち、シフトギヤ22aを低速ギヤ22bに咬
合させると、入力軸21の回動力がシフトギヤ22a、
低速ギヤ22b、伝動軸27、中速ギヤ22cを介して
前進伝動ギヤ23に伝達するように低速状態になる。シ
フトギヤ22aを中速ギヤ22cに咬合させると、入力
軸21の回動力がシフトギヤ22a、中速ギヤ22cを
介して前進伝動ギヤ23に伝達するように中速状態にな
る。シフトギヤ22aを高速ギヤ22dに咬合させる
と、入力軸21の回動力がシフトギヤ22a、高速ギヤ
22d、前記伝動軸27に一体回動自在に取り付けてあ
るとともに高速ギヤ22dに咬合している伝動ギヤ22
e、伝動軸27、中速ギヤ22cを介して前進伝動ギヤ
23に伝達するように高速状態になる。前記伝動軸27
を摺動操作できるように構成し、前記サイドギヤ24の
摺動操作に加えて伝動軸27の摺動操作を行うことによ
り、機体の超信地旋回や緩旋回が行えるようにしてあ
る。すなわち、伝動軸27を図2での左方向に摺動操作
し、伝動軸27に一体回動自在の取り付けてある伝動ギ
ヤ28を中間軸29のギヤ29aに咬合させると、伝動
軸27の回動力が伝動ギヤ28、ギヤ29a、このギヤ
29aに中間軸29によって連動しているギヤ29bを
介してクラッチギヤ41に伝達する。この状態で、サイ
ドギヤ24をクラッチギヤ41の方に摺動操作して前記
操向クラッチCLを切りにするとともに、サイドギヤ2
4とクラッチギヤ41との間の多板式クラッチ42がサ
イドギヤ24による押圧操作力で入りになると、クラッ
チギヤ41の回動力がサイドギヤ24を介してクローラ
駆動軸6aに後進駆動力となって伝達する。また、伝動
軸27を図2での右方向に摺動操作し、前記伝動ギヤ2
8をクラッチギヤ41に咬合させると、伝動軸27の回
動力が伝動ギヤ28を介してクラッチギヤ41に伝達す
る。この状態で、サイドギヤ24をクラッチギヤ41の
方に摺動操作して前記操向クラッチCLを切りにすると
ともに、前記多板式クラッチ42が入りになると、クラ
ッチギヤ41の回動力がサイドギヤ24を介してクロー
ラ駆動軸6aに、前記前進伝動ギヤ23からの前進駆動
力よりも低速の前進駆動力となって伝達する。これによ
り、伝動軸27の伝動ギヤ28をギヤ29aに咬合さ
せ、一対の操向クラッチCL,CLの一方を入りで他方
を切りに操作するとともに、操向クラッチCLが切りに
なっている方の多板クラッチ42を入り操作すると、一
方のクローラ6bが後進駆動で他方のクローラ6bが前
進駆動になり、機体が超信地旋回する。伝動軸27の伝
動ギヤ28をクラッチギヤ41に咬合させ、一対の操向
クラッチCL,CLの一方を入りで他方を切りに操作す
るとともに、操向クラッチCLが切りになっている方の
多板クラッチ42を入り操作すると、左右のクローラ6
bがともに前進駆動で一方のクローラ6bが他方のクロ
ーラ6bよりも低速駆動になり、機体が緩く旋回する。
尚、伝動軸27を摺動操作しても、前記低速ギヤ22
b、中速ギヤ22cおよび伝動ギヤ22eは伝動軸27
に相対摺動自在にスプライン係合していることと、ギヤ
間や、ギヤとミッションケース13との間に位置するス
ペーサによって支持されていることとにより、各ギヤ2
2b,22c,22eはミッションケース13に対する
所定の取り付け位置を維持する。
【0023】尚、図3に示す変速レバー40は、この変
速レバー40の操作位置をするポテンショメータ40a
を介して制御手段19に連係させ、ポテンショメータ4
0aによる検出結果に基づいて制御手段19に変速モー
タ17を操作させることによって変速レバー40の操作
位置に対応する速度状態に無段変速装置14を操作させ
るものである。すなわち、無段変速装置14を人為的に
変速操作するためのものである。
【0024】〔別実施形態〕 停止ペダル33によって走行停止される際は無段変速装
14を減速操作しないで行われることが多いことか
ら、上記実施形態の制御手段19に替え、無段変速装置
14が設定速度vよりも低速の速度状態にあるか、設定
速度v以上の速度状態にあるかを判別し、この判別結果
によって無段変速装置14を増速操作する制御機能を備
えず、図5に示す如く自動作動するように構成した制御
手段を採用して実施してもよい。
【0025】走行停止のための操作具としては、前記停
止ペダル33に替え、手動レバーを採用して実施しても
よい。
【0026】上記実施形態の如く操向クラッチCL,C
Lを走行停止用に兼用すると、構造簡単にできて有利で
あるが、走行停止専用のクラッチを無段変速装置14と
走行装置6との間に特別に備えて実施してもよい。した
がって、これらを総称してクラッチCLと称する。
【0027】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン全体の側面図
【図2】伝動系の概略図
【図3】制御系のブロック図
【図4】変速装置自動制御のフロー図
【図5】別実施形態の変速装置自動制御のフロー図
【符号の説明】
5 刈取り作業部 6 走行装置 14 走行用無段変速装置 14b 出力部 16 クラッチセンサー 17 変速駆動機構 19 制御手段 t 設定時間 v 設定速度

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取り作業部(5)が走行用無段変速装
    (14)の出力部(14b)に走行装置(6)とは並
    列に連動しているとともに、前記出力部(14b)と前
    記走行装置(6)との間に位置するクラッチ(CL)を
    備えている刈取り収穫機であって、 前記クラッチ(CL)が切り操作されたことを検出する
    クラッチセンサー(16)、前記走行用無段変速装置
    (14)を変速操作する変速駆動機構(17)を備え、 前記クラッチセンサー(16)が検出状態になると、こ
    のクラッチセンサー(16)からの情報に基づいて前記
    変速駆動機構(17)を自動的に操作することにより、
    刈取り作業部(5)及び走行装置(6)よりも伝動上手
    側にある前記走行用無段変速装置(14)を設定時間
    (t)だけ伝動状態に維持した後に伝動停止状態に操作
    する制御手段(19)を前記変速駆動機構(17)に連
    係させてある刈取り収穫機。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(19)を、前記クラッチ
    センサー(16)が検出状態になると、この時の前記走
    行用無段変速装置(14)が設定速度(v)以上の速度
    状態であるか、前記設定速度(v)より低速の速度状態
    であるかを検出し、前記設定速度(v)以上の速度状態
    であると検出した場合には、前記走行用無段変速装置
    (14)をその速度状態に前記設定時間(t)維持した
    後に伝動停止状態に操作し、前記設定速度(v)より低
    速の速度状態であると検出した場合には、前記走行用無
    段変速装置(14)を前記設定速度(v)の速度状態に
    増速操作し、前記走行用無段変速装置(14)が前記設
    定速度(v)の速度状態になってから前記設定時間
    (t)が経過した後に前記走行用無段変速装置(14)
    を伝動停止状態に操作するように構成してある請求項1
    記載の刈取り収穫機。
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