JP3541423B2 - 作業機の走行装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、作業機の走行装置に係るものであり、特にブレーキの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来公知の、特開平5−85398号公報には、運転席に設けたパワステレバーと、該パワステレバーを所定の角度傾倒操作するとそれを検出するポジションセンサーと、該ポジションセンサーの信号で左右のブレーキ減圧弁の減速比率を決定する制御部を有し、所望の旋回半径を描いて旋回するようにしたものが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例は、パワステレバーを所定の角度傾倒操作するとそれを検出するポジションセンサーの信号で左右のブレーキ減圧弁の減速比率を決定していたが、走行状態に関係なく、一定の制動力を得るようにした点に課題がある。
即ち、路上走行では迅速な操作が適しており、これに比して圃場内の走行では微妙な操作が要求され、また、圃場内においても、条合せのときは微妙な操作性が要求され、反対に、一辺を刈取った後の回行旋回操作においては迅速な操作性が要求され、このように、状況に応じてパワステレバーの操作角度に対応する作動量を変化させると、操作性を向上させる。
【0004】
【発明の目的】
ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化。
【0005】
【課題を解決するための手段】
よって、本発明は、サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、該左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右サイドクラッチ28、28’を設けるに、前記左右回転ドラム27、27’内の中央部に該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29、29を設け、仕切部材29、29に内側筒部30、30および外側筒部31、31を連設し、該内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の外側にブレーキ用シリンダ室35、35を設け、該ブレーキ用シリンダ室35、35にピストン36、36を設け、該ピストン36、36は前記サイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に設け、前記仕切部材29、29よりも外側の外側筒部31、31の内面に、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37、37を設け、該回転ディスク37、37をミッションケース16側に設けた固定ディスク38、38に接離自在に摺接させて前記ブレーキ15、15’を構成し、前記内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39、39とクラッチ切シリンダ室40、40およびピストン41、41を設け、該ピストン41をサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成し、前記仕切部材29、29よりも内側の外側筒部31、31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42、42を設け、該クラッチディスク42、42を前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43、43に接離自在に摺接するようにして前記左右サイドクラッチ28、28’を構成し、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車52を、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とにターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられるように構成して、該ターンモード切替レバーにより、ターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の 回転に制動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに切替えて旋回可能に構成し、前記ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右いずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を切とし、切にしたサイドクラッチ28に対応するブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35にブレーキ減圧弁56を介して送油して、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ回転ディスク37の回転に制動を与えることによって回転ディスク37の制動を回転ドラム27を介してサイドクラッチギヤ44に伝達して、該サイドクラッチギヤ44の回転を減速させてピボットターンを行なうように構成し、このピボットターンにおいて、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させる油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、この条合せモードと回行モードとの変更条件は刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、一方、パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと回行モードにするように構成したことを特徴とするコンバインとしたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方の左右一対のクローラー3を有する走行装置、4は前記機体フレーム1の上方の脱穀装置、5は刈取部、6は運転席、7は操縦部、8は操縦部7に設けた方向変換および刈取部5の上下操作用のパワステレバー、9は同主変速レバーである。
また、10は前記刈取部5の最前方位置に設けた分草体、11は分草体10の後方に設けた穀稈引起装置、12は前記脱穀装置4の側部に設けた穀稈供給搬送装置であり、穀稈供給搬送装置12と刈取部5との間には図示は省略するが、前記刈取部5により刈取られた穀稈を引継ぐ引継搬送装置を設けている。
【0007】
しかして、本発明は、機体を走行させる際の前記パワステレバー8により行なう旋回操作の制御に関するもので、旋回は前記左右のクローラー3の一方の回転にブレーキ15、15’を掛けて行なうが、このブレーキ15、15’の制動力を走行条件により変更させるものである。
前記ブレーキ15、15’の構成はいずれのものでもよいが、以下一例を示し、16はエンジンの回転を前記走行装置2に伝達するミッションケース、17はミッションケース16に設けた入力軸、18はエンジンの回転を変速して前記入力軸17に伝達する油圧式変速装置(ハイドロスタチックトランスミッション)、19は前記入力軸17に設けた増速クラッチ、20は第一中間軸、21は歯車群、22は副変速軸、23は副変速軸22に遊嵌した歯車群、24は副変速軸22に固定の駆動歯車、25はサイドクラッチ軸26に固定の受動歯車である。
【0008】
サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右クラッチ28、28’を設ける。前記左右ブレーキ15、15’および左右クラッチ28、28’の構造は左右対称なので同一符号にて説明する。図3のように、左右回転ドラム27、27’内の中央部には、該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29を設け、仕切部材29には内側筒部30および外側筒部31を連設し、内側筒部30および外側筒部31内であって、仕切部材29の外側にはブレーキ用シリンダ室35を設け、ブレーキ用シリンダ室35にはピストン36を設け、ピストン36はサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成する。前記仕切部材29よりも外側の外側筒部31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37を設け、回転ディスク37は前記ミッションケースミッションケース16側に設けた固定ディスク38に接離自在に摺接するようにし、前記ブレーキ15、15’を構成する。
【0009】
また、内側筒部30および外側筒部31内であって、仕切部材29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39とクラッチ切シリンダ室40およびピストン41を設け、ピストン41はサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成する。前記仕切部材29よりも内側の外側筒部31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42を設け、クラッチディスク42は前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43に接離自在に摺接するようにし、前記左右サイドクラッチ28、28’を構成する。44、44’は左右回転ドラム27、27’と共に回転あるいは停止するサイドクラッチギヤであり、前記サイドクラッチ軸26に対して回転自在に設ける。
【0010】
また、前記パワステレバー8による操作は、図示は省略するが所定位置に設けたターンモード切替レバーによりターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の回転に制動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに、切替えて旋回可能である。46、46’は車軸に回転を伝達するリダクション軸、47は前記リダクション軸46、46’に旋回モード選択して回転を伝達するモード選択軸、48、48’はモード選択クラッチ、49はモード選択軸47に低速回転または逆回転を伝達するモード切替軸、50はモード切替軸49に遊嵌のスピンモード用歯車、51は同緩旋回モード用歯車、52はスピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車であり、摺動歯車52はスピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とに前記ターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられる。
【0011】
54は制御部(図5)、55はポジションセンサー(図5)、56は左右ブレーキ減圧弁(図5、図6)である。
しかして、前記ブレーキ15、15’の制動力は、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させるが、油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、前記ブレーキモードの変更は自動的に行なう。
前記ブレーキモード変更条件は、刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、前記パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと、回行モードとする。
【0012】
図9は、パワステレバー8の操作時間により前記刈取部5の高さを推定し、刈取部5が上方にあるとき回行モード、刈取部5が下方にあるとき、条合せモードになるようにしたものであり、図9の上側の線は操作線Xであり、操作線Xは縦方向は操作方向を示し、横方向は操作時間を示し、下側の線はモード線Yであり、条合せモードで、制御部54に記憶設定してある基準時間T1よりも長く上昇操作時間Tだけパワステレバー8を上昇操作すると、回行モードに自動変更させる。このとき、刈高さの調節等により刈取部5を上下させることもあるが、これは前記基準時間T1よりも短時間であるので、ブレーキモードの変更はない。そして、回行モードで、基準時間T2よりも長く下降操作時間T’だけ下降操作すると、条合せモードに自動変更させる。このとき、図9では、下降操作時間T’の前に下降操作しているが、これは誤操作を示し、誤操作ではブレーキモード変更しない。
【0013】
図10〜図11は、穀稈の有無によりブレーキモード変更するようにし、穀稈検知センサー58が穀稈があると検知すると条合せモード、穀稈がないときは回行モードになるようにしたものであり、なお、穀稈検知センサー58のオン・オフの間にタイムラグを設け、制御を安定させている。
図12は、ブレーキモード切替スイッチ59により変更するようにしたものであり、作業者の操作感覚に対応させてブレーキモードを変更しうるようにしたものである。
図13は前記ブレーキモード切替スイッチ59をパワステレバー8に設け、パワステレバー8の旋回操作中にブレーキモードを選択して一層操作を容易にできるようにしたものである。
前記ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの切替えはどのようなものでもよく、例えば、押圧するごとに、ブレーキモードを変更する構成や、ブレーキモード切替スイッチ59を押圧しているときだけブレーキモードを変更する構成でもよい。
図14は、ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの変更は押圧するたびに交互に変更するように構成し、かつ、所謂操縦部7にあるキィー操作により入切するメインスイッチをオフにしたときのブレーキモードを、次にメインスイッチをオンにしたとき変更しないように構成したものである。
【0014】
次に実施例の作用を述べる。
エンジンを始動し、一定回転まで上昇させ、この回転を脱穀装置4および刈取部5に伝達して作動させ、制御部54は、エンジンの始動により左右クラッチ用シリンダ室39、39’に送油させ、ピストン41がクラッチディスク42とクラッチディスク43とを当接させて、左右クラッチ28、28’を「入」とし、この状態で、主変速レバー9を操作すると、油圧無段変速装置18によりエンジンの回転が変速されて入力軸17に伝達され、入力軸17の回転がサイドクラッチ軸26に伝達され、サイドクラッチ軸26の回転が、仕切部材29、29’、左右回転ドラム27、27’、クラッチディスク42、クラッチディスク43を介して左右回転ドラム27、27’に伝達され、左右回転ドラム27、27’の回転が左右回転ドラム27、27’に係合しているサイドクラッチギヤ44、44’に伝達され、サイドクラッチギヤ44、44’はリダクション軸46、46’に回転を伝達して走行装置2を駆動させて、走行させる(なお、油圧式変速装置18による入力軸17の回転を逆転させることで、前記と同様な伝達経路で後進する)。
【0015】
しかして、ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右のいずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を「切」とし、切にした左右クラッチ28、28’に対応する例えば左ブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35に送油し、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ、回転ディスク37の回転に制動を与えるから、回転ディスク37の制動が左回転ドラム27を介して左サイドクラッチギヤ44に伝達されて、左サイドクラッチギヤ44に対応させる左リダクション軸46の回転を減速させて、左旋回のピボットターンを行なう。
【0016】
この場合、旋回方向内側に対応する左右ブレーキ減圧弁56、56’の一方に出力して、左右ブレーキ15、15’の一方を作動させるが、本発明は、パワステレバー8が同一傾倒角度位置でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成しており、該ブレーキモード変更条件は、刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、前記パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと、回行モードとしているから、刈取作業中は、高さ検出センサー57により刈取部5が所定高さにて刈取作業を行なっていると判定すると、自動的に条合せモードとする。したがって、ブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8を大きく傾倒させても変化が少なく、微妙な旋回操作を行なえる。また、ブレーキモード変更条件を、刈取部5の高さにより決定するようにしているから、圃場進入角度を確保できたことを判定できるため、より一層作業者の意志に添った操作感覚にできる。また、高速刈における操作性を向上させる。ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化を図り、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化できる。
【0017】
また、圃場の一辺の刈取作業が終了して機体を大きな角度に(急)旋回させるために、刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと、自動的に回行モードとし(上昇操作を条件にすることで、実際の刈取部5が上昇するまでの所要時間を省略してブレーキモードの変更が行なえる。)、ブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8の僅かな傾倒角度でも大きくさせ、旋回走行を迅速に行なえる。ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化を図り、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化できる。
【0018】
図9の実施例では、パワステレバー8の操作時間により前記刈取部5の高さを推定し、刈取部5が上方にあるとき回行モード、刈取部5が下方にあるとき、条合せモードになるようにしたものであるから、条合せモードで、時間基準時間T1よりも長く上昇操作時間Tだけ上昇操作すると、回行モードに自動変更させる。そして、回行モードで、時間T2よりも長く下降操作時間T’だけパワステレバー8を下降操作すると、条合せモードに自動変更させる。したがって、モード変更に要する時間を短かくできるので、回行時間を短縮できる。
【0019】
図10〜図11の実施例では、穀稈の有無により自動的にモード変更するようにし、穀稈検知センサー58が穀稈があると検知すると条合せモード、穀稈がないときは回行モードになる。したがって、刈取部5の上昇を待つまでもなく、ブレーキモードの変更を素早く行なえ、適確な制御を行なえる。なお、穀稈検知センサー58は、穀稈供給搬送装置12と刈取部5との間の引継搬送装置に設けられている扱深さ調節用のセンサーを代用することも可能であるが、刈取部5の分草体10の後方に設けた走行装置2の自動方向制御用の所謂ACD用のセンサー利用すると、ブレーキモードの変更を素早く行なえ、適確な制御を行なえる。
【0020】
図12の実施例では、ブレーキモード切替スイッチ59によりブレーキモードを変更しうるので、作業者の操作感覚に対応させてブレーキモードの変更を行なえる。また、図13の実施例では、前記ブレーキモード切替スイッチ59をパワステレバー8に設けているから、パワステレバー8による旋回操作中にブレーキモードを選択して変更できるので、一層操作を容易にできる。
前記ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの切替えはどのようなものでもよく、例えば、押圧するごとに、ブレーキモードを変更する構成や、ブレーキモード切替スイッチ59を押圧しているときだけブレーキモードを変更する構成でもよいが、図14では、ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの変更は押圧するたびに交互に変更するように構成し、所謂操縦部7にあるキィー操作により入切するメインスイッチをオフにしても、メインスイッチのオフしたときのブレーキモードを、次にメインスイッチをオンにしたとき変更しないように構成しているから、確認するだけで、ブレーキモードを変更することなく、すぐに走行できるので、操作性を向上させる。
単に、ブレーキモード切替スイッチ59によりブレーキモードを変更する構成では、メインスイッチのオン・オフするたびにブレーキモードを確認変更しなければならず面倒であるが、メインスイッチのオフしたときのブレーキモードを記憶させておく構成であるから、操作性を向上させる。即ち、ブレーキモード切替スイッチ59のオンとオフは実線矢印のように交互に行なわれるが、メインスイッチをオフにしたときブレーキモードが上側の回行モードのときは、メインスイッチをオンにしたときブレーキモードは下側の回行モードに設定しておき、メインスイッチをオフにしたときブレーキモードが上側の条合せモードのときは、メインスイッチをオンにしたときブレーキモードは下側の条合せモードに設定しておくのである。
【0021】
【効果】
本発明は、サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、該左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右サイドクラッチ28、28’を設けるに、前記左右回転ドラム27、27’内の中央部に該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29、29を設け、仕切部材29、29に内側筒部30、30および外側筒部31、31を連設し、該内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の外側にブレーキ用シリンダ室35、35を設け、該ブレーキ用シリンダ室35、35にピストン36、36を設け、該ピストン36、36は前記サイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に設け、前記仕切部材29、29よりも外側の外側筒部31、31の内面に、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37、37を設け、該回転ディスク37、37をミッションケース16側に設けた固定ディスク38、38に接離自在に摺接させて前記ブレーキ15、15’を構成し、前記内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39、39とクラッチ切シリンダ室40、40およびピストン41、41を設け、該ピストン41をサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成し、前記仕切部材29、29よりも内側の外側筒部31、31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42、42を設け、該クラッチディスク42、42を前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43、43に接離自在に摺接するようにして前記左右サイドクラッチ28、28’を構成し、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車52を、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とにターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられるように構成して、該ターンモード切替レバーにより、ターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の回転に制 動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに切替えて旋回可能に構成し、前記ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右いずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を切とし、切にしたサイドクラッチ28に対応するブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35にブレーキ減圧弁56を介して送油して、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ回転ディスク37の回転に制動を与えることによって回転ディスク37の制動を回転ドラム27を介してサイドクラッチギヤ44に伝達して、該サイドクラッチギヤ44の回転を減速させてピボットターンを行なうように構成し、このピボットターンにおいて、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させる油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、この条合せモードと回行モードとの変更条件は刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、一方、パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと回行モードにするように構成したことを特徴とするコンバインとしたものであるから、回行モードのときブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8の僅かな傾倒角度でも大きくさせ、旋回走行を迅速に行なえ、条合せモードのときブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8を大きく傾倒させても変化が少なく、微妙な旋回操作を行なえる。したがって、ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化を図り、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化できる。また、ブレーキモード変更条件を、刈取部5の高さにより決定するようにしているから、圃場進入角度を確保できたことを判定できるため、より一層作業者の意志に添った操作感覚にできる。また、高速刈における操作性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業機の斜視図。
【図2】ミッションケースの展開状態の略図。
【図3】断面図。
【図4】油圧回路図。
【図5】回路図。
【図6】ブレーキモード制御説明図。
【図7】パワステレバーの操作説明図。
【図8】高さセンサーを示す斜視図。
【図9】モード変更条件制御説明図。
【図10】穀稈センサーを示す斜視図。
【図11】モード変更条件制御説明図。
【図12】回路図。
【図13】パワステレバーの背面図。
【図14】スイッチの作動によるモード変更説明図。
【符号の説明】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…クローラー、4…脱穀装置、5…刈取部、6…運転席、7…操縦部、8…パワステレバー、9…主変速レバー、10…分草体、11…穀稈引起装置、12…穀稈供給搬送装置、15、15’…左右ブレーキ、16…ミッションケース、17…入力軸、18…油圧式変速装置、19…増速クラッチ、20…中間軸、21…歯車群、22…副変速軸、23…歯車群、24…駆動歯車、25…受動歯車、26…サイドクラッチ軸、27、27’…左右回転ドラム、28、28’…左右クラッチ、29、29’…仕切部材、30…内側筒部、31…外側筒部、35…ブレーキ用シリンダ室、36…ピストン、37…回転ディスク、38…固定ディスク、39…クラッチ入シリンダ室、40…クラッチ切シリンダ室、41…ピストン、42、43…クラッチディスク、44…サイドクラッチギヤ、46、46’…リダクション軸、47…モード選択軸、48…モード選択クラッチ、49…モード切替軸、50…スピンモード用歯車、51…緩旋回モード用歯車、52…摺動歯車、53…シフタ、54…制御部、55…ポジションセンサー、56、56’…左右ブレーキ減圧弁、57…高さ検出センサー、58…穀稈検知センサー、59…ブレーキモード切替スイッチ。
【産業上の利用分野】
本発明は、作業機の走行装置に係るものであり、特にブレーキの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来公知の、特開平5−85398号公報には、運転席に設けたパワステレバーと、該パワステレバーを所定の角度傾倒操作するとそれを検出するポジションセンサーと、該ポジションセンサーの信号で左右のブレーキ減圧弁の減速比率を決定する制御部を有し、所望の旋回半径を描いて旋回するようにしたものが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例は、パワステレバーを所定の角度傾倒操作するとそれを検出するポジションセンサーの信号で左右のブレーキ減圧弁の減速比率を決定していたが、走行状態に関係なく、一定の制動力を得るようにした点に課題がある。
即ち、路上走行では迅速な操作が適しており、これに比して圃場内の走行では微妙な操作が要求され、また、圃場内においても、条合せのときは微妙な操作性が要求され、反対に、一辺を刈取った後の回行旋回操作においては迅速な操作性が要求され、このように、状況に応じてパワステレバーの操作角度に対応する作動量を変化させると、操作性を向上させる。
【0004】
【発明の目的】
ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化。
【0005】
【課題を解決するための手段】
よって、本発明は、サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、該左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右サイドクラッチ28、28’を設けるに、前記左右回転ドラム27、27’内の中央部に該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29、29を設け、仕切部材29、29に内側筒部30、30および外側筒部31、31を連設し、該内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の外側にブレーキ用シリンダ室35、35を設け、該ブレーキ用シリンダ室35、35にピストン36、36を設け、該ピストン36、36は前記サイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に設け、前記仕切部材29、29よりも外側の外側筒部31、31の内面に、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37、37を設け、該回転ディスク37、37をミッションケース16側に設けた固定ディスク38、38に接離自在に摺接させて前記ブレーキ15、15’を構成し、前記内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39、39とクラッチ切シリンダ室40、40およびピストン41、41を設け、該ピストン41をサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成し、前記仕切部材29、29よりも内側の外側筒部31、31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42、42を設け、該クラッチディスク42、42を前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43、43に接離自在に摺接するようにして前記左右サイドクラッチ28、28’を構成し、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車52を、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とにターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられるように構成して、該ターンモード切替レバーにより、ターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の 回転に制動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに切替えて旋回可能に構成し、前記ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右いずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を切とし、切にしたサイドクラッチ28に対応するブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35にブレーキ減圧弁56を介して送油して、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ回転ディスク37の回転に制動を与えることによって回転ディスク37の制動を回転ドラム27を介してサイドクラッチギヤ44に伝達して、該サイドクラッチギヤ44の回転を減速させてピボットターンを行なうように構成し、このピボットターンにおいて、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させる油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、この条合せモードと回行モードとの変更条件は刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、一方、パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと回行モードにするように構成したことを特徴とするコンバインとしたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方の左右一対のクローラー3を有する走行装置、4は前記機体フレーム1の上方の脱穀装置、5は刈取部、6は運転席、7は操縦部、8は操縦部7に設けた方向変換および刈取部5の上下操作用のパワステレバー、9は同主変速レバーである。
また、10は前記刈取部5の最前方位置に設けた分草体、11は分草体10の後方に設けた穀稈引起装置、12は前記脱穀装置4の側部に設けた穀稈供給搬送装置であり、穀稈供給搬送装置12と刈取部5との間には図示は省略するが、前記刈取部5により刈取られた穀稈を引継ぐ引継搬送装置を設けている。
【0007】
しかして、本発明は、機体を走行させる際の前記パワステレバー8により行なう旋回操作の制御に関するもので、旋回は前記左右のクローラー3の一方の回転にブレーキ15、15’を掛けて行なうが、このブレーキ15、15’の制動力を走行条件により変更させるものである。
前記ブレーキ15、15’の構成はいずれのものでもよいが、以下一例を示し、16はエンジンの回転を前記走行装置2に伝達するミッションケース、17はミッションケース16に設けた入力軸、18はエンジンの回転を変速して前記入力軸17に伝達する油圧式変速装置(ハイドロスタチックトランスミッション)、19は前記入力軸17に設けた増速クラッチ、20は第一中間軸、21は歯車群、22は副変速軸、23は副変速軸22に遊嵌した歯車群、24は副変速軸22に固定の駆動歯車、25はサイドクラッチ軸26に固定の受動歯車である。
【0008】
サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右クラッチ28、28’を設ける。前記左右ブレーキ15、15’および左右クラッチ28、28’の構造は左右対称なので同一符号にて説明する。図3のように、左右回転ドラム27、27’内の中央部には、該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29を設け、仕切部材29には内側筒部30および外側筒部31を連設し、内側筒部30および外側筒部31内であって、仕切部材29の外側にはブレーキ用シリンダ室35を設け、ブレーキ用シリンダ室35にはピストン36を設け、ピストン36はサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成する。前記仕切部材29よりも外側の外側筒部31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37を設け、回転ディスク37は前記ミッションケースミッションケース16側に設けた固定ディスク38に接離自在に摺接するようにし、前記ブレーキ15、15’を構成する。
【0009】
また、内側筒部30および外側筒部31内であって、仕切部材29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39とクラッチ切シリンダ室40およびピストン41を設け、ピストン41はサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成する。前記仕切部材29よりも内側の外側筒部31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42を設け、クラッチディスク42は前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43に接離自在に摺接するようにし、前記左右サイドクラッチ28、28’を構成する。44、44’は左右回転ドラム27、27’と共に回転あるいは停止するサイドクラッチギヤであり、前記サイドクラッチ軸26に対して回転自在に設ける。
【0010】
また、前記パワステレバー8による操作は、図示は省略するが所定位置に設けたターンモード切替レバーによりターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の回転に制動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに、切替えて旋回可能である。46、46’は車軸に回転を伝達するリダクション軸、47は前記リダクション軸46、46’に旋回モード選択して回転を伝達するモード選択軸、48、48’はモード選択クラッチ、49はモード選択軸47に低速回転または逆回転を伝達するモード切替軸、50はモード切替軸49に遊嵌のスピンモード用歯車、51は同緩旋回モード用歯車、52はスピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車であり、摺動歯車52はスピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とに前記ターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられる。
【0011】
54は制御部(図5)、55はポジションセンサー(図5)、56は左右ブレーキ減圧弁(図5、図6)である。
しかして、前記ブレーキ15、15’の制動力は、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させるが、油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、前記ブレーキモードの変更は自動的に行なう。
前記ブレーキモード変更条件は、刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、前記パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと、回行モードとする。
【0012】
図9は、パワステレバー8の操作時間により前記刈取部5の高さを推定し、刈取部5が上方にあるとき回行モード、刈取部5が下方にあるとき、条合せモードになるようにしたものであり、図9の上側の線は操作線Xであり、操作線Xは縦方向は操作方向を示し、横方向は操作時間を示し、下側の線はモード線Yであり、条合せモードで、制御部54に記憶設定してある基準時間T1よりも長く上昇操作時間Tだけパワステレバー8を上昇操作すると、回行モードに自動変更させる。このとき、刈高さの調節等により刈取部5を上下させることもあるが、これは前記基準時間T1よりも短時間であるので、ブレーキモードの変更はない。そして、回行モードで、基準時間T2よりも長く下降操作時間T’だけ下降操作すると、条合せモードに自動変更させる。このとき、図9では、下降操作時間T’の前に下降操作しているが、これは誤操作を示し、誤操作ではブレーキモード変更しない。
【0013】
図10〜図11は、穀稈の有無によりブレーキモード変更するようにし、穀稈検知センサー58が穀稈があると検知すると条合せモード、穀稈がないときは回行モードになるようにしたものであり、なお、穀稈検知センサー58のオン・オフの間にタイムラグを設け、制御を安定させている。
図12は、ブレーキモード切替スイッチ59により変更するようにしたものであり、作業者の操作感覚に対応させてブレーキモードを変更しうるようにしたものである。
図13は前記ブレーキモード切替スイッチ59をパワステレバー8に設け、パワステレバー8の旋回操作中にブレーキモードを選択して一層操作を容易にできるようにしたものである。
前記ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの切替えはどのようなものでもよく、例えば、押圧するごとに、ブレーキモードを変更する構成や、ブレーキモード切替スイッチ59を押圧しているときだけブレーキモードを変更する構成でもよい。
図14は、ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの変更は押圧するたびに交互に変更するように構成し、かつ、所謂操縦部7にあるキィー操作により入切するメインスイッチをオフにしたときのブレーキモードを、次にメインスイッチをオンにしたとき変更しないように構成したものである。
【0014】
次に実施例の作用を述べる。
エンジンを始動し、一定回転まで上昇させ、この回転を脱穀装置4および刈取部5に伝達して作動させ、制御部54は、エンジンの始動により左右クラッチ用シリンダ室39、39’に送油させ、ピストン41がクラッチディスク42とクラッチディスク43とを当接させて、左右クラッチ28、28’を「入」とし、この状態で、主変速レバー9を操作すると、油圧無段変速装置18によりエンジンの回転が変速されて入力軸17に伝達され、入力軸17の回転がサイドクラッチ軸26に伝達され、サイドクラッチ軸26の回転が、仕切部材29、29’、左右回転ドラム27、27’、クラッチディスク42、クラッチディスク43を介して左右回転ドラム27、27’に伝達され、左右回転ドラム27、27’の回転が左右回転ドラム27、27’に係合しているサイドクラッチギヤ44、44’に伝達され、サイドクラッチギヤ44、44’はリダクション軸46、46’に回転を伝達して走行装置2を駆動させて、走行させる(なお、油圧式変速装置18による入力軸17の回転を逆転させることで、前記と同様な伝達経路で後進する)。
【0015】
しかして、ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右のいずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を「切」とし、切にした左右クラッチ28、28’に対応する例えば左ブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35に送油し、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ、回転ディスク37の回転に制動を与えるから、回転ディスク37の制動が左回転ドラム27を介して左サイドクラッチギヤ44に伝達されて、左サイドクラッチギヤ44に対応させる左リダクション軸46の回転を減速させて、左旋回のピボットターンを行なう。
【0016】
この場合、旋回方向内側に対応する左右ブレーキ減圧弁56、56’の一方に出力して、左右ブレーキ15、15’の一方を作動させるが、本発明は、パワステレバー8が同一傾倒角度位置でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成しており、該ブレーキモード変更条件は、刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、前記パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと、回行モードとしているから、刈取作業中は、高さ検出センサー57により刈取部5が所定高さにて刈取作業を行なっていると判定すると、自動的に条合せモードとする。したがって、ブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8を大きく傾倒させても変化が少なく、微妙な旋回操作を行なえる。また、ブレーキモード変更条件を、刈取部5の高さにより決定するようにしているから、圃場進入角度を確保できたことを判定できるため、より一層作業者の意志に添った操作感覚にできる。また、高速刈における操作性を向上させる。ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化を図り、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化できる。
【0017】
また、圃場の一辺の刈取作業が終了して機体を大きな角度に(急)旋回させるために、刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと、自動的に回行モードとし(上昇操作を条件にすることで、実際の刈取部5が上昇するまでの所要時間を省略してブレーキモードの変更が行なえる。)、ブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8の僅かな傾倒角度でも大きくさせ、旋回走行を迅速に行なえる。ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化を図り、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化できる。
【0018】
図9の実施例では、パワステレバー8の操作時間により前記刈取部5の高さを推定し、刈取部5が上方にあるとき回行モード、刈取部5が下方にあるとき、条合せモードになるようにしたものであるから、条合せモードで、時間基準時間T1よりも長く上昇操作時間Tだけ上昇操作すると、回行モードに自動変更させる。そして、回行モードで、時間T2よりも長く下降操作時間T’だけパワステレバー8を下降操作すると、条合せモードに自動変更させる。したがって、モード変更に要する時間を短かくできるので、回行時間を短縮できる。
【0019】
図10〜図11の実施例では、穀稈の有無により自動的にモード変更するようにし、穀稈検知センサー58が穀稈があると検知すると条合せモード、穀稈がないときは回行モードになる。したがって、刈取部5の上昇を待つまでもなく、ブレーキモードの変更を素早く行なえ、適確な制御を行なえる。なお、穀稈検知センサー58は、穀稈供給搬送装置12と刈取部5との間の引継搬送装置に設けられている扱深さ調節用のセンサーを代用することも可能であるが、刈取部5の分草体10の後方に設けた走行装置2の自動方向制御用の所謂ACD用のセンサー利用すると、ブレーキモードの変更を素早く行なえ、適確な制御を行なえる。
【0020】
図12の実施例では、ブレーキモード切替スイッチ59によりブレーキモードを変更しうるので、作業者の操作感覚に対応させてブレーキモードの変更を行なえる。また、図13の実施例では、前記ブレーキモード切替スイッチ59をパワステレバー8に設けているから、パワステレバー8による旋回操作中にブレーキモードを選択して変更できるので、一層操作を容易にできる。
前記ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの切替えはどのようなものでもよく、例えば、押圧するごとに、ブレーキモードを変更する構成や、ブレーキモード切替スイッチ59を押圧しているときだけブレーキモードを変更する構成でもよいが、図14では、ブレーキモード切替スイッチ59によるブレーキモードの変更は押圧するたびに交互に変更するように構成し、所謂操縦部7にあるキィー操作により入切するメインスイッチをオフにしても、メインスイッチのオフしたときのブレーキモードを、次にメインスイッチをオンにしたとき変更しないように構成しているから、確認するだけで、ブレーキモードを変更することなく、すぐに走行できるので、操作性を向上させる。
単に、ブレーキモード切替スイッチ59によりブレーキモードを変更する構成では、メインスイッチのオン・オフするたびにブレーキモードを確認変更しなければならず面倒であるが、メインスイッチのオフしたときのブレーキモードを記憶させておく構成であるから、操作性を向上させる。即ち、ブレーキモード切替スイッチ59のオンとオフは実線矢印のように交互に行なわれるが、メインスイッチをオフにしたときブレーキモードが上側の回行モードのときは、メインスイッチをオンにしたときブレーキモードは下側の回行モードに設定しておき、メインスイッチをオフにしたときブレーキモードが上側の条合せモードのときは、メインスイッチをオンにしたときブレーキモードは下側の条合せモードに設定しておくのである。
【0021】
【効果】
本発明は、サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、該左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右サイドクラッチ28、28’を設けるに、前記左右回転ドラム27、27’内の中央部に該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29、29を設け、仕切部材29、29に内側筒部30、30および外側筒部31、31を連設し、該内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の外側にブレーキ用シリンダ室35、35を設け、該ブレーキ用シリンダ室35、35にピストン36、36を設け、該ピストン36、36は前記サイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に設け、前記仕切部材29、29よりも外側の外側筒部31、31の内面に、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37、37を設け、該回転ディスク37、37をミッションケース16側に設けた固定ディスク38、38に接離自在に摺接させて前記ブレーキ15、15’を構成し、前記内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39、39とクラッチ切シリンダ室40、40およびピストン41、41を設け、該ピストン41をサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成し、前記仕切部材29、29よりも内側の外側筒部31、31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42、42を設け、該クラッチディスク42、42を前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43、43に接離自在に摺接するようにして前記左右サイドクラッチ28、28’を構成し、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車52を、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とにターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられるように構成して、該ターンモード切替レバーにより、ターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の回転に制 動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに切替えて旋回可能に構成し、前記ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右いずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を切とし、切にしたサイドクラッチ28に対応するブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35にブレーキ減圧弁56を介して送油して、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ回転ディスク37の回転に制動を与えることによって回転ディスク37の制動を回転ドラム27を介してサイドクラッチギヤ44に伝達して、該サイドクラッチギヤ44の回転を減速させてピボットターンを行なうように構成し、このピボットターンにおいて、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させる油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、この条合せモードと回行モードとの変更条件は刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、一方、パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと回行モードにするように構成したことを特徴とするコンバインとしたものであるから、回行モードのときブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8の僅かな傾倒角度でも大きくさせ、旋回走行を迅速に行なえ、条合せモードのときブレーキ15、15’の制動力はパワステレバー8を大きく傾倒させても変化が少なく、微妙な旋回操作を行なえる。したがって、ブレーキの制動力の制御の容易化、安定化を図り、作業機の走行操作の容易化、確実化、迅速化できる。また、ブレーキモード変更条件を、刈取部5の高さにより決定するようにしているから、圃場進入角度を確保できたことを判定できるため、より一層作業者の意志に添った操作感覚にできる。また、高速刈における操作性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業機の斜視図。
【図2】ミッションケースの展開状態の略図。
【図3】断面図。
【図4】油圧回路図。
【図5】回路図。
【図6】ブレーキモード制御説明図。
【図7】パワステレバーの操作説明図。
【図8】高さセンサーを示す斜視図。
【図9】モード変更条件制御説明図。
【図10】穀稈センサーを示す斜視図。
【図11】モード変更条件制御説明図。
【図12】回路図。
【図13】パワステレバーの背面図。
【図14】スイッチの作動によるモード変更説明図。
【符号の説明】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…クローラー、4…脱穀装置、5…刈取部、6…運転席、7…操縦部、8…パワステレバー、9…主変速レバー、10…分草体、11…穀稈引起装置、12…穀稈供給搬送装置、15、15’…左右ブレーキ、16…ミッションケース、17…入力軸、18…油圧式変速装置、19…増速クラッチ、20…中間軸、21…歯車群、22…副変速軸、23…歯車群、24…駆動歯車、25…受動歯車、26…サイドクラッチ軸、27、27’…左右回転ドラム、28、28’…左右クラッチ、29、29’…仕切部材、30…内側筒部、31…外側筒部、35…ブレーキ用シリンダ室、36…ピストン、37…回転ディスク、38…固定ディスク、39…クラッチ入シリンダ室、40…クラッチ切シリンダ室、41…ピストン、42、43…クラッチディスク、44…サイドクラッチギヤ、46、46’…リダクション軸、47…モード選択軸、48…モード選択クラッチ、49…モード切替軸、50…スピンモード用歯車、51…緩旋回モード用歯車、52…摺動歯車、53…シフタ、54…制御部、55…ポジションセンサー、56、56’…左右ブレーキ減圧弁、57…高さ検出センサー、58…穀稈検知センサー、59…ブレーキモード切替スイッチ。
Claims (1)
- サイドクラッチ軸26の左右両側には左右回転ドラム27、27’を設け、該左右回転ドラム27、27’内に左右ブレーキ15、15’および左右サイドクラッチ28、28’を設けるに、前記左右回転ドラム27、27’内の中央部に該左右回転ドラム27、27’と一体回転する仕切部材29、29を設け、仕切部材29、29に内側筒部30、30および外側筒部31、31を連設し、該内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の外側にブレーキ用シリンダ室35、35を設け、該ブレーキ用シリンダ室35、35にピストン36、36を設け、該ピストン36、36は前記サイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に設け、前記仕切部材29、29よりも外側の外側筒部31、31の内面に、左右回転ドラム27、27’と共に回転するブレーキ用の回転ディスク37、37を設け、該回転ディスク37、37をミッションケース16側に設けた固定ディスク38、38に接離自在に摺接させて前記ブレーキ15、15’を構成し、前記内側筒部30、30および外側筒部31、31内であって仕切部材29、29の内側にはクラッチ用油圧シリンダのクラッチ入シリンダ室39、39とクラッチ切シリンダ室40、40およびピストン41、41を設け、該ピストン41をサイドクラッチ軸26の軸心方向に摺動自在に構成し、前記仕切部材29、29よりも内側の外側筒部31、31の内面には、左右回転ドラム27、27’と共に回転するクラッチディスク42、42を設け、該クラッチディスク42、42を前記サイドクラッチ軸26側に設けたクラッチディスク43、43に接離自在に摺接するようにして前記左右サイドクラッチ28、28’を構成し、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の間のモード切替軸49に設けた摺動歯車52を、スピンモード用歯車50と緩旋回モード用歯車51の中間に位置する中立位置と、左右に摺動してスピンモード用歯車50か緩旋回モード用歯車51のいずれかに係合して回転するスピン位置および緩旋回位置とにターンモード切替レバーの操作に応じてシフタ53により切替えられるように構成して、該ターンモード切替レバーにより、ターンモードを、左右のブレーキ15、15’のうちの一方によりクローラー3の回転に制動を与えて旋回するピボットモードと、左右のクローラー3のうち旋回外 側のクローラー3の回転数に対して所定の減速比率により旋回内側のクローラー3を駆動回転させて行なう緩旋回モードと、左右のクローラー3を互いに逆転させるスピンターンモードとに切替えて旋回可能に構成し、前記ターンモード切替レバーをピボット旋回モードにし、パワステレバー8を左右いずれかに傾倒操作すると、左右クラッチ28、28’のいずれか一方を切とし、切にしたサイドクラッチ28に対応するブレーキ15のブレーキ用シリンダ室35にブレーキ減圧弁56を介して送油して、ピストン36が回転ディスク37をミッションケース16に固定の固定ディスク38に当接させ回転ディスク37の回転に制動を与えることによって回転ディスク37の制動を回転ドラム27を介してサイドクラッチギヤ44に伝達して、該サイドクラッチギヤ44の回転を減速させてピボットターンを行なうように構成し、このピボットターンにおいて、前記パワステレバー8を傾倒させると、該パワステレバー8の傾倒角度をポジションセンサー55により電気的に検出し、これに応じてブレーキ用シリンダ室35内の油圧を上昇させる油圧の変化特性を変更し、パワステレバー8の同一の操作傾倒量でも、制御部54による制御を油圧変化が少ない条合せモードと油圧変化を大きくする回行モードとに変更可能に構成し、この条合せモードと回行モードとの変更条件は刈取部5の高さにより決定するようにし、刈取部5の刈高さ自動制御用の刈高さセンサーあるいは所望位置に設けた高さ検出センサー57により所定高さより刈取部5が低いときは条合せモードとし、一方、パワステレバー8を後側に倒して刈取部5の上昇操作を所定時間行なうと回行モードにするように構成したことを特徴とするコンバイン。
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