JP3505830B2 - コンバインの走行装置 - Google Patents

コンバインの走行装置

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JP3505830B2
JP3505830B2 JP03383795A JP3383795A JP3505830B2 JP 3505830 B2 JP3505830 B2 JP 3505830B2 JP 03383795 A JP03383795 A JP 03383795A JP 3383795 A JP3383795 A JP 3383795A JP 3505830 B2 JP3505830 B2 JP 3505830B2
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靖 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、コンバインの走行装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のコンバインの走行装置は、特開昭
63−146706号公報に示されているように、左右
一対のクローラの選択された一方を逆回転する、いわゆ
るスピンターンのできる構成のコンバインで、刈取部に
設けた穀稈有無センサーが穀稈のあることを感知する
か、または刈取部の高さが一定以下である時には、スピ
ンターンを中止して、機体が急旋回することを防止する
構成である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述のようなコンバイ
ンの走行装置では、スピンターンの実行の有無をオペレ
ータが任意に設定できないという欠点があった。本発明
は、このような不具合を解消しようとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明に係るコンバイ
ンの走行装置は、前記のような課題を解決するものであ
って、次のような構成である。すなわち、冒記構成のコ
ンバインの走行装置で、左右一対の走行軸1L,1Rの
うちの選択された一方を制動しながら旋回する制動旋回
モードAと、選択された一方を減速駆動しながら旋回す
る緩旋回モードBと、選択された一方を逆転駆動しなが
ら旋回する逆転旋回モードCとで選択走行できる走行変
速装置3を設け、該走行変速装置3の伝動系には、前記
複数の旋回モードに切り換える切換手段10を設け、前
記走行軸1L,1Rの左右の旋回方向を選択する旋回方
向選択手段2を設け、コンバインの刈取作業状態を検出
できる刈取作業検出手段11を設け、該刈取作業検出手
段11が刈取作業を検出した旋回時に、前記制動旋回モ
ードAを選択実行する制御手段100を設けたことを特
徴とするコンバインの走行装置とした。 【0005】 【作用】左右一対の走行軸1L,1Rを回転して走行装
置5を直進走行させ、旋回方向選択手段2にて選択した
方向(左方もしくは右方)へ旋回するに際しては、選択
された一方に制動を掛ける制動旋回モードA,選択され
た一方を減速駆動する緩旋回モードB,選択された一方
を逆転駆動する逆転旋回モードCがそれぞれある。それ
ぞれの旋回モードA,B,Cを実行するに際しては、切
換手段10によりあらかじめ走行変速装置3内の伝動経
路を、選択された制動旋回経路と緩旋回経路と逆転旋回
経路のいずれか一つに切り換えておく。この切換手段1
0による切り換えに連動して、制御手段100内のモー
ドの状態も、選択された制動旋回モードA,緩旋回モー
ドB,逆転旋回モードCのいずれかに切り換わる。 【0006】前記三つの旋回パターンを行なうにあた
り、まず、選択された一方に制動を掛ける制動旋回モー
ドAにおいては、前述のように切換手段10をあらかじ
め制動旋回の位置に移動して、走行変速装置3内の伝動
経路を制動旋回経路にすると共に、同時に制御手段10
0内の旋回モードの状態を制動旋回モードAにする。こ
れにより、直進走行から旋回する際には、旋回方向選択
手段2を旋回方向(右側または左側)に移動させると、
旋回方向内側の走行軸1L又は1Rに制動が掛かって旋
回する。 【0007】次に、選択された一方を減速駆動する緩旋
回モードBにおいては、オペレータは、あらかじめ切換
手段10を緩旋回の位置に移動して、走行変速装置3内
の伝動経路を緩旋回経路にすると共に、同時に制御手段
100内の旋回モードの状態を緩旋回モードBにする。
これにより、直進走行から旋回する際には、旋回方向選
択手段2を旋回方向(右側または左側)に移動させる
と、旋回方向内側の走行軸1L又は1Rが減速駆動して
旋回する。 【0008】次に、選択された一方を逆転駆動する逆転
旋回モードCにおいては、オペレータは、あらかじめ切
換手段10を逆転旋回の位置に移動して、走行変速装置
3内の伝動経路を逆転旋回経路にすると共に、同時に制
御手段100内の旋回モードの状態を逆転旋回モードC
にする。これにより、直進走行から旋回する際には、旋
回方向選択手段2を旋回方向(右側または左側)に移動
させると、旋回方向内側の走行軸1L又は1Rが逆転駆
動して旋回する。 【0009】前述のようにして旋回する走行装置5を備
えたコンバインにおいては、圃場で穀稈の刈取作業を行
ないながら走行する時と、路上で走行する時とがある
が、特に、圃場で植立穀稈を刈り取りながら走行するに
は、微妙な方向修正が必要となる。このため、刈取作業
中で緩旋回モードBや逆転旋回モードCにおいて進行方
向の微調整を実行しようとすると、次のような不具合が
生じてくる。緩旋回モードBでは、旋回半径が大きいの
で、旋回方向選択手段2を旋回方向に操作しても、コン
バインの方向修正が緩慢となり、刈取装置9が旋回方向
外側の植立穀稈に突っ込む状態となる。また、逆転旋回
モードCでは、旋回半径が小さく、しかも旋回方向内側
の走行軸1L又は1Rが急に逆転するので、コンバイン
は急に進行方向の向きを変え、このため、旋回方向内側
に存在する植立穀稈に突っ込む状態となる。そこで、刈
取作業中では、制動旋回モードAでの方向修正が望まし
いのである。 【0010】しかし、オペレータはあらかじめ切換手段
10を制動旋回位置に移動しておく必要があるが、忘れ
たり勘違いで緩旋回位置や逆転旋回位置のまま刈取作業
を開始してしまうことがある。このような状態では前述
のような不具合が発生するので、刈取作業中においては
刈取作業検出手段11により刈取作業中を検出すると、
自動的に制動旋回モードAを実行するように制御手段1
00内のモードを変更する。さらに、該制御手段100
内のモードを制動旋回モードAに変更しても、切換手段
10の切換位置は緩旋回位置または逆転旋回位置のまま
であるが、前述のように制御手段100内のモードを制
動旋回モードAに変更すれば、走行変速装置3内の伝動
経路は、自動で制動旋回が可能となる構成なので、制動
旋回が実行される。 【0011】 【実施例】図1には、本発明の実施例を具備したコンバ
インが示されている。左右一対の走行軸1によって駆動
される、左右一対のクローラを有する走行装置5を有す
る車台6上には、該車台6の前方にある刈取装置9で刈
り取られて搬送されてきた穀稈を、フィードチェン7a
で搬送しながら脱穀選別する脱穀装置7と、該脱穀装置
7で脱穀選別された穀粒を一時貯溜する穀粒貯溜手段8
(以下、グレンタンクという)と、前記脱穀装置7で脱
穀された排稈を切断するカッターや、排稈を結束するノ
ッター等からなる拝稈処理作業機4と、操作部12を備
えている。また、前記走行装置5へ向けてエンジンから
の動力を伝達する走行変速装置3は、走行装置5の選択
された一方に制動を掛ける制動旋回と、選択された一方
を減速駆動する緩旋回と、選択された一方を逆転駆動す
る逆転旋回を行なう構成となっている。 【0012】前記走行変速装置3の構成について説明す
る。図2はその伝動機構図である。走行変速装置3の上
部には、他端部に油圧式無段変速装置の一部であり、可
変油圧ポンプ(図示せず)から送油されてくる油を受け
て回転する定量型油圧モータ13接続されているところ
の、入力軸14を設けている。該入力軸14には、入力
軸14に入力されている動力を下手方向へ伝達する低・
高速出力歯車15,16が固着して設けられている。 【0013】入力軸14の下手には、低速出力歯車15
と噛み合う歯車17と、高速出力歯車16と噛み合う歯
車18を遊嵌しているカウンタ軸20がある。さらに、
歯車17と歯車18の間には摺動子19が軸の長手方向
に移動可能なように設けられている。該摺動子19を左
側に移動して歯車18と接続すると、前記入力軸14の
高速出力歯車16からの動力がカウンタ軸20に伝達さ
れ、摺動子19を右側に移動して歯車17と接続する
と、入力軸14の低速出力歯車15からの動力がカウン
タ軸20に伝達される。また、歯車17の右方には、カ
ウンタ軸20に固着している歯車21があり、該歯車2
1は、下手の軸22に遊嵌していて、歯車24と一体の
歯車23と噛み合っている。該歯車23は、下手のサイ
ドクラッチ軸25に固着していて、さらに歯車26と一
体の歯車27と噛み合っている。歯車26は、逆転旋回
を行なう時の出力用の歯車である。また、サイドクラッ
チ軸25の左部には、左ブレーキ28Lと左クラッチ2
9Lが、右部には、右ブレーキ28Rと右クラッチ29
Rがそれぞれ設置されている。左ブレーキ28Lと左ク
ラッチ29L、及び、右ブレーキ28Rと右クラッチ2
9Rとは左右対称であるので、右側のみについて説明す
る。 【0014】図3は、その拡大図である。右ブレーキ2
8Rと右クラッチ29Rの間には、サイドクラッチ軸2
5に遊嵌しているケーシング30があり、該ケーシング
30の左方には油圧室31を構成するとともに、さら
に、該油圧室31内には、バネ31aが有り、左方のピ
ストン32を一定の力で押している。前記ケーシング3
0の外周を連結板33(本実施例では三分割している)
で覆い、その一部の切欠孔からは圧力板34を突出させ
ている。この圧力板34の左方が、右クラッチ29Rで
ある。ここには、前記連結板33と固着しているディス
ク35と、サイドクラッチ軸25と固着しているカウン
タカラー36の外周に固着されて、且つ長手方向に移動
可能なディスク37とが、わずかな間隙を介して複数枚
ずつ交互に配置されている。さらに、その左方には圧力
板38が配置されていて、その一部は連結板33の切欠
孔部から突出しているとともに、サイドクラッチ軸25
と遊嵌している歯車40Rと常時接続している。右クラ
ッチ29Rを使用する際には、前記ケーシング30に設
けてある油路41に油を送油し、油圧室31内へ油圧を
掛けるよう構成している。 【0015】油圧室31に油圧がかかると、ピストン3
2は左方へ動いて圧力板34を左方へ押して、ディスク
35とディスク37が当接する。これにより、サイドク
ラッチ軸25からの動力は、カウンタカラー36を介し
て、その後、ディスク37,ディスク35,圧力板38
を経由して、歯車40Rへと伝達される。該歯車40R
は、サイドクラッチ軸25とは遊嵌状態であるので、右
クラッチ29Rが接続していない状態では、歯車40R
は回転しない構成である。 【0016】次に、右ブレーキ28Rについて説明す
る。前記ケーシング30の右方には油圧室42を介し
て、ピストン43が有る。該ピストン43の右側面には
圧力板44が当接していて、その一部は連結板33の孔
部から突出している。該圧力板44の右方が、右ブレー
キ28Rである。ここには、連結板33に固着している
ディスク45と、ミッションケース39の内側にサイド
クラッチ軸25と同一軸線上に一体的に突出した円筒部
にも、複数のディスク46が、この円筒部に対し軸方向
にのみ移動可能に取り付けられていて、ディスク45と
ディスク46を交互に配設している。さらに、右ブレー
キ28Rの右方には圧力板47が有り、その一部は連結
板33の孔部から突出している。 【0017】右ブレーキ28Rを使用する際には、ケー
シング30の油路48に油を送油し、ピストン32を右
方へ移動する。この時、当然油路41への送油は停止す
る。ピストン32が右方へ移動すると、右クラッチ29
Rのディスク35とディスク37の接続は解除される。
次に、油路49へ油を送油し、油圧室42へ油圧を作用
させて、ピストン43を右方へ押圧する。これにより、
圧力板44は右方へ押圧され、これとともに、連結板3
3と該連結板33に固着しているディスク45が右方へ
押圧されて、該ディスク45とディスク46が当接し、
右ブレーキ28Rが作用する。 【0018】前記軸22とサイドクラッチ軸25の下手
には軸50がある。該軸50には、軸22の歯車24と
常時噛み合っている歯車51が遊嵌しているとともに、
サイドクラッチ軸25の歯車26と常時噛み合っている
歯車52が遊嵌している。この歯車51と歯車52の間
には、歯車53が軸50の長手方向に移動可能にスプラ
イン嵌合している。該歯車53の左部には、歯車52と
接続する逆転旋回クラッチ53aを有し、右部には、歯
車51と接続する緩旋回クラッチ53bを有している。
この歯車53は、下手の軸54に固着している歯車55
と常時噛み合っていて、該歯車55から軸54へと伝達
される動力は、緩旋回、又は、逆転旋回である。また、
軸54の右部には、該軸54に入力された動力を歯車5
6Rに伝達する、右切換クラッチ57Rがある。軸54
へと入力された動力は、さらに、下手方向へ伝達されて
いくが、左右対称なので、右側のみについて説明する。 【0019】前記歯車55と右切換クラッチ57Rの間
には、歯車58Rが軸54に遊嵌していて、該歯車58
Rには歯車56Rが固着している。この歯車56Rは、
前記サイドクラッチ軸25に遊嵌している歯車40Rと
常時噛み合っていて、この歯車40Rから歯車56Rへ
と伝達される動力が、いわゆる直進状態である。前述の
ごとく、緩旋回,逆転旋回、及び、直進のいずれの動力
伝達においても、歯車56Rを経由して、下手方向へと
伝達されていく。 【0020】軸54の歯車58Rは、下手の軸59Rに
固着している歯車60Rと常時噛み合っていている。軸
59Rの他端には、歯車61Rが固着していて、該歯車
61Rは、下手の右側走行軸1Rに固着している歯車6
2Rと噛み合っている。右側走行軸1Rの他端には、ク
ローラを駆動するスプロケット63Rが固着している。 【0021】次に、直進する状態について説明する。定
量型油圧モータ13から入力軸14へと伝達された動力
は、摺動子19の選択により、低速出力歯車15から歯
車17を経由し、又は、高速出力歯車16から歯車18
を経由して、カウンタ軸20を駆動する。該カウンタ軸
20に伝達された動力は、歯車21から歯車23を経由
して、下手の軸22に伝達される。該歯車23は、下手
の歯車27を経由して、サイドクラッチ軸25を回転す
る。該サイドクラッチ軸25以降の下手方向の動力伝達
経路は、左右対称なので、右側のみについて説明する。 【0022】右クラッチ29Rは、前述したように油圧
により接続し、従って、サイドクラッチ軸25の動力
は、歯車40Rへと伝達される。該歯車40Rは、下手
の軸54の歯車56Rを経由して、歯車58Rを回転す
る。歯車58Rは、下手の軸59Rに固着している歯車
60Rを経由して、軸59Rと歯車61Rを回転する。
該歯車61Rは、下手歯車62Rを経由して右側走行軸
1Rを回転する。該右側走行軸1Rに伝達された動力
は、該右側走行軸1Rの他端に固着していて、且つ、ク
ローラやキャタピラ等を巻いているスプロケット63R
を回転する。このような直進状態において、切換手段1
0(以下、切換レバーという)は、制動旋回位置,緩旋
回位置,逆転旋回位置のどの位置にあってもよい。 【0023】左右一対の走行軸1のうちの選択された一
方に制動を掛けて制動旋回を行なう制動旋回モードA
と、選択された一方を減速駆動して緩旋回を行なう緩旋
回モードBと、選択された一方を逆転駆動して逆転旋回
する逆転旋回モードCを作動する電気的構成は図4に示
してある。制御手段100(以下、CPUという)の入
力側には、旋回方向選択手段2(以下、旋回方向選択レ
バーという)と切換レバー10が接続されていて、その
出力側には、左右のブレーキ28L,28Rと、左右の
クラッチ29L,29Rと、緩旋回と逆転旋回の動力を
接続する左右の切換クラッチ57L,57Rが接続され
ている。また、図6は前記左右のクラッチ29L,29
Rと、左右のブレーキ28L,28Rと、左右の切換ク
ラッチ57L,57Rの油圧回路図である。 【0024】前記切換レバー10は、走行変速装置3内
のメカの伝動系を、制動旋回と、緩旋回と、逆転旋回に
設定する。つまり、切換レバー10はリンク機構(図示
せず)で歯車53のシフタ溝部53cと連動している。
図5に示しているように、制動旋回を行なう時には、切
換レバー10を制動旋回位置に位置させる。この時、歯
車53は歯車52と噛み合あわず、また、歯車51とも
噛み合っていない状態である。切換レバー10を緩旋回
位置に位置させると、歯車53の緩旋回クラッチ53b
が歯車51と接続する。さらに、切換レバー10を逆転
旋回位置に位置させると、歯車53の逆転旋回クラッチ
53aが歯車52と接続する。このように、切換レバー
10は、走行変速装置3内のメカの伝動系を切り換える
と共に、CPU100内に設定されているモードの変更
も行なう。つまり、切換レバー10の基部には、ポジシ
ョンセンサ(図示せず)が設置されていて、その位置し
ている位置の情報がCPU100内に入力されると、該
CPU100内の旋回モードの状態が、制動旋回モード
A,緩旋回モードB,逆転旋回モードCのいずれかに変
更される。 【0025】また、図5に示しているように、旋回方向
選択レバー2は、旋回方向(左方又は右方)を選択する
レバーであり、旋回方向に傾動する構成である。また、
本実施例ではコンバインであるので、旋回方向選択レバ
ー2を手前に引くと刈取装置9が上昇し、前側に押す
と、刈取装置9が下降するように構成している。さら
に、旋回方向選択レバー2の基部には、ポジションセン
サ(図示せず)が設置されていて、傾動した方向と傾動
量をCPU100へと入力する。この旋回方向選択レバ
ー2は、基本的には片手で操作する構成であるが、これ
は、旋回途中において別のレバー、例えば、エンジンの
回転を制御するスロットルレバー等を操作することがあ
るからである。 【0026】次に、右側への進路変更について説明する
(左側は左右対称なので、省略する。)。先ず、制動旋
回について説明する。前述の切換レバー10をあらかじ
め制動旋回位置に位置させておく。これにより、走行変
速装置3内のメカの伝動経路は制動旋回状態になると共
に、CPU100内の旋回モードも制動旋回モードAと
なる。直進状態において、旋回方向選択レバー2を右側
に倒すと、前述のように、右クラッチ29Rの接続を解
除する。しかしながら、左側の走行軸1Lは駆動してい
るので、右側の走行軸1Rが若干付き回りし、従って、
この付き回りの回転は、歯車40Rを回転させる。これ
では旋回半径が大きくなるので、この付き回りの回転を
停止する必要がある。そこで、右ブレーキ28Rを接続
して、走行軸1Rの回転を完全に停止する。これが、制
動旋回である。 【0027】次に、緩旋回について説明する。緩旋回す
る以前において、切換レバー10をあらかじめ緩旋回位
置に位置させておく。これにより、前述のごとく、走行
変速装置3内のメカの伝動経路は緩旋回状態になると共
に、CPU100内の旋回モードも緩旋回モードBとな
っている。緩旋回の動力は、軸22の歯車24から軸5
0の歯車51へ常時入力しているので、従って、歯車5
1は常時空転している。このような状態において、前述
のごとく切換レバー10を緩旋回位置に移動しているの
で、歯車53はリンク機構(図示せず)により右側に移
動して緩旋回クラッチ53bと歯車51が接続してい
る。これにより、歯車51の動力は、歯車53と歯車5
5を経由して軸54に伝達される。 【0028】このような状態において、旋回方向選択レ
バー2を右側に倒すと、その信号がCPU100へ入力
されて、該CPU100は、右クラッチ29Rの接続を
解除する。しかし、右ブレーキ28Rは接続しない。こ
のような状態で、軸54の右切換クラッチ57Rを接続
する。これで、軸54の動力は歯車56Rに伝達され
る。このような伝動経路において、歯車56Rに入力さ
れる回転数は、直進状態よりも減速した回転数、例え
ば、1/3に減速して入力される。歯車56R以降の動
力伝達経路は、直進の場合と同じである。これにより、
右側走行軸1Rは減速して回転するので、右側に旋回す
る。 【0029】次に、逆転旋回について説明する。逆転旋
回する以前において、切換レバー10を逆転旋回位置に
位置させておく。これにより、前述のごとく、走行変速
装置3内のメカの伝動経路は逆転旋回状態になると共
に、CPU100内の旋回モードも逆転旋回モードCと
なっている。逆転旋回の動力は、サイドクラッチ軸25
の歯車26から軸50の歯車52へ常時入力しているの
で、従って、歯車52は常時空転している。このような
状態において、前述のごとく切換レバー10を逆転旋回
位置に移動しているので、歯車53はリンク機構(図示
せず)により左側に移動して逆転旋回クラッチ53aと
歯車52が接続している。これにより、歯車52の動力
は、歯車53と歯車55を経由して軸54に伝達され
る。このような状態において、旋回方向選択レバー2を
右側に倒すと、その信号がCPU100へ入力されて、
該CPU100は、右クラッチ29Rの接続を解除す
る。しかし、右ブレーキ28Rは接続しない。このよう
な状態で、軸54の右切換クラッチ57Rを接続する。
これで、軸54の動力は歯車56Rに伝達される。この
ような伝動経路において、歯車56Rに入力される回転
数は、直進状態と反対の逆転状態で、且つ、減速した回
転数、例えば、1/3に減速して入力される。歯車56
R以降の伝動系路は、直進の時と同じである。これによ
り、右側走行軸1Rは、逆転減速して回転し右側に旋回
する。 【0030】前述のように、制動旋回モードA,緩旋回
モードB,逆転旋回モードCをそれぞれオペレータが任
意に選択して走行できる走行変速装置3を有したコンバ
インにおいて、圃場での刈り取り作業では、緩旋回モー
ドBまたは逆転旋回モードCにて作業を行なうと不具合
が発生する。つまり、圃場での刈り取り作業では、植立
穀稈に対して刈取装置9の条合わせを行なう必要があ
る。しかも、この条合わせにはコンバインの進行方向の
微調整を行なわなければならない。 【0031】緩旋回モードBでは、旋回方向内側の走行
軸1が減速駆動(例えば、1/3に減速)するので、植
立穀稈に刈取装置9が当たらないように旋回方向選択レ
バー2を操作しても、旋回半径が大きいので、方向修正
が緩慢となる。従って、刈取装置9の前部(分草具等)
が、旋回方向外側の未刈稈に突っ込むことが生じる。ま
た、逆転旋回モードCでは、旋回方向内側の走行軸1が
逆転駆動するので、植立穀稈に刈取装置9が当たらない
ように旋回方向選択レバー2を操作すると、旋回半径が
小さいので、急に方向修正が行なわれる。従って、刈取
装置9の前部が、旋回方向内側の未刈稈に突っ込むこと
が生じる。 【0032】このように、緩旋回モードBまたは逆転旋
回モードCにおいては、刈取作業中において、植立穀稈
に対しての条合わせが非常に難しくなる。オペレータは
刈取作業に入る前に、あらかじめ切換レバー10を制動
旋回の位置に移動させるが、忘れたり勘違いで緩旋回の
位置や逆転旋回の位置のまま刈取作業を行なうことがあ
る。そこで、コンバインが刈取作業中であることを検出
する刈取作業検出手段11を設けると共に、該刈取作業
検出手段11が刈取作業中であることを検出すると、C
PU100は自動的に制動旋回モードAになる構成とす
る。しかしながら、切換レバー10の位置は、緩旋回や
逆転旋回の位置のままであるので、走行変速装置3内の
歯車53は、右側または左側に移動して、緩旋回クラッ
チ53bと歯車51、または、逆転旋回クラッチ53a
と歯車52が接続したままの状態である。 【0033】このような状態のままであっても、前述の
ごとく説明した走行変速装置3の構成であれば、CPU
100のモードが制動旋回モードAに変更するだけで、
制動旋回が可能である。つまり、緩旋回クラッチ53b
と歯車51、または、逆転旋回クラッチ53aと歯車5
2が接続した状態であっても、左右の切換クラッチ57
L,57Rの接続命令をCPU100が発信しなけれ
ば、歯車53からの動力は、歯車55を経由して軸54
を空転するだけである。そして、左右のブレーキ28
L,28Rの接続信号をCPU100が発信すると、制
動旋回が実行されるのである。 【0034】前記刈取作業検出手段11について説明す
る。コンバインが刈取作業中であることを検出する方法
については、いろいろなことが考えられる。まず、刈取
装置9から脱穀装置7のフィードチェン7aに至る穀稈
搬送経路において、穀稈を検出する穀稈センサを設け、
該穀稈センサが穀稈を検出すると、刈取作業中であると
判断してもよい。また、刈取装置9を昇降する回動部に
ポジションセンサを設けておいて、刈取装置9が一定の
高さ以下に下がっていることを検出すると、刈取作業中
であるとしてもよい。路上走行においては、刈取装置9
は一定の高さ以上にしてから走行するので、該刈取装置
9が一定の高さ以下である時は、圃場において作業中で
ある。また、刈取装置9の伝動を入り切りするレバーの
基部にポジションセンサを設けておいて、入り状態とな
ったことを検出すると、刈取作業中であると判断しても
よい。要するに、刈取作業中であることを検出できれ
ば、なんでもよい。 【0035】このように、刈取作業中においては常時制
動旋回モードAとなるので、植立穀稈に対する刈取装置
9の条合わせが容易となる。次に、切換レバー10の切
り換えについて説明する。旋回方向選択レバー2を左側
または右側に操作中において(コンバインが旋回途中)
において、切換レバー10を操作しても、CPU100
内の旋回モードの状態は、現在旋回中の旋回モード以外
には変更できない構成とする。旋回途中において旋回モ
ードが変更されると、旋回半径が急に大きくなったり、
小さくなったりして危険である。 【0036】これにより、不用意に切換レバー10が操
作されても、安全に旋回ができる。上述のごとき構成か
ら、コンバインが刈取作業中においては常時制動旋回モ
ードAとなるので、植立穀稈に対して条合わせが容易と
なる。 【0037】 【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、刈
取作業を開始する時に、切換手段10が緩旋回位置や逆
転旋回位置になっていても、刈取作業検出手段11が刈
取作業中を検出すると、自動で制御手段100内のモー
ドが制動旋回モードAの状態に変更される。さらには、
該制動旋回モードAに変更されても、切換手段10は緩
旋回位置や逆転旋回位置になっているが、このようなモ
ード変更をすると、自動的に走行変速装置3内の伝動経
路は、制動旋回を実行可能となるので、制動旋回が実行
される。これにより、刈取作業中は常時制動旋回するの
で、微妙な方向修正が可能となり、従って、刈取装置9
が植立穀稈に突っ込むことを防止でき、走行運転が容易
となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】コンバインの左側面図 【図2】伝動機構図 【図3】断面図 【図4】ブロック図 【図5】斜視図 【図6】油圧回路図 【符号の説明】 A 制動旋回モード B 緩旋回モ
ード C 逆転旋回モード 1 走行軸 1L 左側走行
軸 1R 右側走行軸 2 旋回方向選択手段 3 走行変速
装置 4 拝稈処理作業機 5 走行装置 6 車台 7 脱穀装置 7a フィードチェン 8 穀粒貯溜
手段 9 刈取装置 10 切換手段 11 刈取作業検出手段 12 操作部 13 定量型油圧モータ 14 入力軸 15 低速出力歯車 16 高速出
力歯車 17 歯車 18 歯車 19 摺動子 20 カウン
タ軸 21 歯車 22 軸 23 歯車 24 歯車 25 サイドクラッチ軸 26 歯車 27 歯車 28L 左ブレ
ーキ 28R 右ブレーキ 29L 左クラ
ッチ 29R 右クラッチ 30 ケーシ
ング 31 油圧室 31a バネ 32 ピストン 33 連結板 34 圧力板 35 ディス
ク 36 カウンタカラー 37 ディス
ク 38 圧力板 39 ミッシ
ョンケース 40L 歯車 40R 歯車 41 油路 42 油圧室 43 ピストン 44 圧力板 45 ディスク 46 ディス
ク 47 圧力板 48 油路 49 油路 50 軸 51 歯車 52 歯車 53 歯車 53a 逆転旋
回クラッチ 53b 緩旋回クラッチ 53c シフタ
溝部 54 軸 55 歯車 56L 歯車 56R 歯車 57L 左切換クラッチ 57R 右切換
クラッチ 58L 歯車 58R 歯車 59L 軸 59R 軸 60L 歯車 60R 歯車 61L 歯車 61R 歯車 62L 歯車 62R 歯車 63L スプロケット 63R スプロ
ケット 100 制御手段(CPU)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 11/00 A01B 69/00 A01D 41/00 A01D 69/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】走行装置5を有する車台6上には、前方の
    刈取装置9で刈り取られて搬送されてきた穀稈をフィー
    ドチェン7aで受け継ぎ搬送しながら脱穀選別する脱穀
    装置7と、該脱穀装置7で脱穀選別された穀粒を一時貯
    溜する穀粒貯溜手段8と、前記脱穀装置7で脱穀された
    排稈を処理する排稈処理作業機4と、操作部12を備え
    たコンバインであって、左右一対の走行軸1L,1Rの
    うちの選択された一方を制動しながら旋回する制動旋回
    モードAと、選択された一方を減速駆動しながら旋回す
    る緩旋回モードBと、選択された一方を逆転駆動しなが
    ら旋回する逆転旋回モードCとで選択走行できる走行変
    速装置3を設け、該走行変速装置3の伝動系には、前記
    複数の旋回モードに切り換える切換手段10を設け、前
    記走行軸1L,1Rの左右の旋回方向を選択する旋回方
    向選択手段2を設け、コンバインの刈取作業状態を検出
    できる刈取作業検出手段11を設け、該刈取作業検出手
    段11が刈取作業を検出した旋回時に、前記制動旋回モ
    ードAを選択実行する制御手段100を設けたことを特
    徴とするコンバインの走行装置。
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