JP3294421B2 - 感光材料処理装置、搬送ローラ及び搬送ローラの製造方法 - Google Patents

感光材料処理装置、搬送ローラ及び搬送ローラの製造方法

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JP3294421B2
JP3294421B2 JP881194A JP881194A JP3294421B2 JP 3294421 B2 JP3294421 B2 JP 3294421B2 JP 881194 A JP881194 A JP 881194A JP 881194 A JP881194 A JP 881194A JP 3294421 B2 JP3294421 B2 JP 3294421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光材料を処理液が貯
留された処理槽内へ浸漬した後、乾燥部で乾燥処理する
感光材料処理装置、感光材料の表裏面に対応配置され、
感光材料の搬送路を形成する搬送ローラ及び処理液によ
って処理された感光材料の表裏面に対応配置され、感光
材料の搬送路を形成する搬送ローラの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カメラ
等によって撮像露光されて、潜像が形成された露光済感
光材料は、現像処理装置によって処理されて顕像化され
る。
【0003】現像処理装置は、現像液、定着液、安定液
及び水洗水等が貯留された処理液槽と、乾燥部とから構
成されており、感光材料は現像、定着、安定、水洗及び
乾燥の順に処理されていく。
【0004】ここで、感光材料が次の処理槽へ移行する
際に、現処理槽内の処理液を次の処理槽へ持ち込まれる
ことになる(キャリーオーバ)。
【0005】キャリーオーバは、感光材料の表面に付着
して運ばれる処理液の他に感光材料の乳剤層が吸収して
いる処理液と、バックコートのある感光材料において
は、そのバックコートのゼラチンが吸収している処理液
がある。特に、乾燥部へ送り込まれる感光材料のキャリ
ーオーバ量は乾燥時間、乾燥度合い等、仕上がりに最も
影響されるため、でき得る限りキャリーオーバ量を減ら
すことが望ましい。そこで、最終処理槽と乾燥部との間
に一対又は複数対のローラ(スクイズローラ)を配設
し、感光材料を挟持搬送することによって、キャリーオ
ーバされる処理液をスクイズすることが考えられてい
る。
【0006】このスクイズローラに関しては、さまざま
な種類のものが提案、開発されている。以下に、スクイ
ズローラの分布表を示す。
【0007】
【表1】
【0008】このように、スクイズローラは、ゴムロー
ラのようにブレード同様に液絞りを行う非吸水性ローラ
と、スポンジやフェルト状の吸水性材料で吸い取りなが
らスクイズする吸水ローラがある。これらは、スクイズ
する感光材料の種類や性質、乾燥部の条件等によって使
い分けられている。また、これらの組み合わせによって
最適な条件が選ばれる。
【0009】一般に、非吸水性ローラは、絞り出し効果
によりスクイズするため、ローラ面粗度仕上げを高めた
り、硬度やニップ圧を選定し使用される。このような、
非吸水性ローラでは、ローラ自身が吸水しないため洗浄
し易く管理しやすいという利点がある反面、一定の幅を
持つ感光材料をスクイズする場合に、広幅では均一にス
クイズすることが困難である。また、液をはじき易いた
め、水玉がローラに残った場合に、スクイズむらを発生
し易いという欠点を持っている。さらに、間欠処理を行
った場合に、前回の水玉が乾燥して斑点が残り、次回の
スクイズ時にむらを発生させることがある。このため、
ローラを自動洗浄して水玉の液濃度を下げる工夫がなさ
れる場合もある。
【0010】次に、吸水性ローラは、ローラ自身に吸水
性があるため、感光材料表面の水気を素早く吸い取るこ
とができ、スクイズ性としては優れている。また、ロー
ラ表面に水玉が生じないという利点もある。さらに、感
光材料の処理量に対してローラの吸水能力が充分にある
場合は、良好なスクイズ効果を得ることができる。
【0011】ところが、使用初期は非吸水性ローラのよ
うに、途中停止後に処理を再開しても、残った水玉によ
ってスクイズむらを発生させることはないが、長時間使
い続けると、最終槽中の成分が吸水ローラ中に濃縮し、
この結果スクイズむらが発生する可能性がある。
【0012】また、吸水能力が少ないローラの場合に
は、早い時期に濃縮が進みスクイズ汚れを生じやすくな
る。従って、処理を続けると、所謂汚れた雑巾で感光材
料の表面を拭き取るような状態となり、スクイズ後の感
光材料を乾燥すると多量のむらが発生し、仕上がり品質
に多大な影響を及ぼすことになる。
【0013】また、吸水ローラの表面粗度が微細で平滑
なローラの場合には、途中停止時にスクイズローラが半
乾きになり、再開直後に処理した感光材料にむらが発生
することがある。これは、停止中に半乾き部分の液(濃
縮液)が感光材料に転写されることによって起こるもの
である。
【0014】すなわち、非吸水性ローラ及び吸水性ロー
ラのいずれであっても、それぞれ解決し得ない欠点を有
しているため、メンテナンス作業を頻繁に行ったり、早
期に交換するといった煩雑な作業を強いられていた。
【0015】本発明は上記事実を考慮し、処理後の疲労
(劣化、汚れ)を軽減することによって、長期間に亘
り、メンテナンスや交換等を行う必要がなく、乾燥効率
を向上して、仕上がり品質を向上させることができると
共に特に間欠処理時にスクイズむらを発生させることを
防止することができる感光材料処理装置、搬送ローラ及
び搬送ローラの製造方法を得ることが目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、感光材料を処理液が貯留された処理槽内へ浸漬した
後、乾燥部で乾燥処理する感光材料処理装置であって、
前記感光材料の表裏面に対応配置され、前記最終処理槽
を通過した感光材料を乾燥部へ案内すると共に所定の弾
性力を持ち、かつ非吸水性部材で形成され、前記非吸水
性部材の表面を切削加工して前記表面に極めて少ない保
水量の吸水性を持たせた搬送ローラを有している。請求
項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明におい
て、表面を切削加工して前記表面に極めて少ない保水量
の吸水性を持たせた前記非吸水性部材が、独立気泡の部
材であることを特徴としている。請求項3に記載の発明
は、前記請求項1又は前記請求項2に記載の発明におい
て、前記搬送ローラの表面が、前記感光材料から吸収し
た前記処理液を前記搬送ローラの表面上で流動するよう
に形成されていることを特徴としている。
【0017】請求項4に記載の発明は、感光材料の表裏
面に対応配置され、感光材料の搬送路を形成する搬送ロ
ーラであって、該搬送ローラが、所定の弾性力を持ち、
かつ非吸水性部材で形成され、前記非吸水性部材の表面
を切削加工して前記表面に極めて少ない保水量の吸水性
を持たせたことを特徴としている。請求項5に記載の発
明は、前記請求項4に記載の発明において、表面を切削
加工して前記表面に極めて少ない保水量の吸水性を持た
せた前記非吸水性部材が、独立気泡の部材であることを
特徴としている。請求項6に記載の発明は、前記請求項
4又は前記請求項5に記載の発明において、前記搬送ロ
ーラの表面が、前記感光材料から吸収した処理液を前記
搬送ローラの表面上で流動するように形成されているこ
とを特徴としている。
【0018】請求項に記載の発明は、処理液によって
処理された感光材料の表裏面に対応配置され、感光材料
の搬送路を形成する搬送ローラの製造方法であって、回
転軸周りに、所定の弾性力を持つ独立気泡の部材で感光
材料と接触するローラ本体を形成した後、前記ローラ本
体の表面を切削加工することによって、該表面の気泡を
開放して処理液の流動路を形成したことを特徴としてい
る。請求項8に記載の発明は、前記請求項7に記載の発
明において、前記流動路が、前記搬送ローラの表面上に
形成されていることを特徴としている。
【0019】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、感光材料が処
理液が貯留された処理槽へ浸漬されることによって、特
に乳剤面に処理液が吸収される。この処理液が吸収され
たままで次工程(次の処理槽又は乾燥部)へ送り込まれ
ると、この次工程での処理効率が低下するため、処理液
外にある感光材料(クロスオーバ部又は乾燥部への受渡
部を通過する感光材料)を一対又は複数対の搬送ローラ
によって挟持し、スクイズするようにしている。
【0020】ここで、搬送ローラを、所定の弾性力を持
ち、かつ非吸水性部材で形成され、前記非吸水性部材の
表面を切削加工して前記表面に極めて少ない保水量の吸
水性を持たせるようにする。
【0021】このため、スポンジローラの如く、水分を
素早く吸い取り、感光材料表面に水玉等を生じさせず、
さらに、ハードローラの如く、絞り出した水分を吸収し
ないため、ローラ自身が汚れる心配がない。すなわち、
感光材料から吸い取られた水分は、搬送ローラの表面を
流動して、軸線方向両端部へ移行して排出され、効率よ
く感光材料を処理することができる。
【0022】このような、搬送ローラは特に乳剤面側に
配設することにより、より一層効果がある。請求項2に
記載の発明によれば、搬送ローラの形成に用いられる非
吸水性部材が独立気泡の部材であることから、簡単な構
成で、感光材料処理装置の搬送ローラの表面が吸水性で
保水量を極めて少なくすることができる。 請求項3に記
載の発明によれば、感光材料から吸収した処理液が、搬
送ローラの表面上で流動する。これにより、ローラ自身
が汚れることがなくなる。また、前記吸収した処理液が
ローラ表面に沿って素早く拡散し、局部的な濃縮がな
い。
【0023】請求項4に記載の発明によれば、感光材料
の表裏面に対応配置され、感光材料に搬送力を付与する
搬送ローラを、所定の弾性力を持ち、かつ非吸水性部材
で形成され、前記非吸水性部材の表面を切削加工して前
記表面に極めて少ない保水量の吸水性を持たせたことに
よって、キャリーオーバ量を軽減することができ、また
搬送ローラ自身の汚れも防止することができる。
【0024】なお、処理液は乳剤面に多く吸収されるた
め、この乳剤面に対向する側に該搬送ローラを設けるこ
とにより、スクイズ効果がより一層顕著となる。請求項
5に記載の発明によれば、搬送ローラの形成に用いられ
る非吸水性部材が独立気泡の部材であることから、簡単
な構成で、搬送ローラの表面が吸水性で保水量を極めて
少なくすることができる。 請求項6に記載の発明によれ
ば、感光材料から吸収した処理液が、搬送ローラの表面
上で流動する。これにより、ローラ自身が汚れることが
なくなる。また、前記吸収した処理液がローラ表面に沿
って素早く拡散し、局部的な濃縮がない。
【0025】請求項に記載の発明によれば、感光材料
の搬送路を形成する搬送ローラを形成する場合、回転軸
周りに所定の弾性力を持つ独立気泡の部材を適用し、ロ
ーラ本体を形成する。次に、このローラ本体(独立気泡
部材)の表面を切削加工する。この加工によって、表面
には気泡が開放された状態でミクロ的に凹凸が形成さ
れ、この部分(表面)のみが吸水性を得ることになる
(以下、独立気泡発泡ローラという)。しかし、この表
面吸水性ローラは、表面以外は、独立気泡であるため、
水分の吸収はなく、処理液は、搬送ローラ表面を流動し
て、感光材料との対向部から排除される(例えば、軸線
方向両端部方向へ流れ排出される)。
【0026】面吸水性ローラは、本来吸水性を有しな
い独立気泡の表面を切削加工して、表面のみ独立気泡を
開放させた構成であるため、非吸水性ローラと異なりロ
ーラ表面に大きな水玉が形成されず、転写むらを発生し
難い特性を持っている。また、表面ポア(開放)サイズ
によってスクイズ後の仕上がり品質は異なるが、吸い取
った処理液がローラ表に沿って素早く拡散し、局部的
な濃縮がない。請求項8に記載の発明によれば、流動路
を搬送ローラの表面上に形成することで、感光材料から
吸収した処理液が、搬送ローラの表面上で流動するよう
になる。これにより、ローラ自身が汚れることがなくな
る。また、前記吸収した処理液がローラ表面に沿って素
早く拡散し、局部的な濃縮がない。
【0027】
【実施例】図1には、本実施例に係る自動現像処理装置
10が示されている。自動現像処理装置10は、ケーシ
ング12内に処理部11及び乾燥部20が設けられてい
る。処理部11は感光材料(以下「フィルムF」とい
う)の搬送方向に沿って隔壁13によって区画された処
理槽である現像槽14、定着槽16及び水洗槽18を備
えている。自動現像処理装置10のケーシング側面(図
1の左側側面)には、挿入口15が設けられ、フィルム
Fは、この挿入口15から挿入されるようになってい
る。
【0028】この挿入口15の下流側には、一対の搬送
ローラ19が設けられ、挿入口15から送り込まれたフ
ィルムFは、この搬送ローラ19に挟持され、前記処理
部11へと搬送される構成である。
【0029】現像槽14、定着槽16及び水洗槽18内
には、図示しない駆動手段によって駆動されてフィルム
Fを搬送する搬送ローラ22、26、30を有する搬送
ラック24、28、32が各処理液に浸漬された状態で
配設されている。
【0030】処理部11の上部には、クロスオーバラッ
ク34が配設されている。このクロスオーバラック34
は、フィルムFの搬送方向上流側の処理槽から下流側の
処理槽へフィルムFを案内するガイド板38を備えてい
る。また、このガイド板38の搬送方向上流側には、搬
送ローラ39が設けられており、フィルムFを処理する
処理液をスクイズし、キャリーオーバ量を軽減するよう
にしている。
【0031】従って、挿入口15から自動現像処理装置
10内に送り込まれたフィルムFは、現像槽14内の搬
送ローラ22で現像液中を搬送されて現像処理される。
現像処理されたフィルムFはクロスオーバラック34で
定着槽16に送られ、そこで搬送ローラ26で定着液中
を搬送されて定着処理される。定着処理されたフィルム
Fは、クロスオーバラック34で水洗槽18へ送られ、
そこで搬送ローラ30で水洗水中を搬送されて水洗処理
される。
【0032】水洗処理されたフィルムFは、乾燥部20
へ送り込まれ、乾燥処理されるようになっている。
【0033】図2に示される如く、 乾燥部20の上流
側には、2対の絞りローラ60、61が配設されてい
る。絞りローラ60、61はそれぞれの非乳剤面側に対
応する方(図1の左上側)が駆動側とされ、この駆動側
が外側となるようにフィルムFは円弧状に搬送される。
一方、乳剤面側は、軸直角方向に移動可能とされ、それ
ぞれ対向ローラに接触する方向に付勢されている。この
ように、外側固定の駆動をかけることによって、弾性率
の高いフィルム(例えば、熱処理されたポリエチレンナ
フタレートをベースとするフィルム「A−PENベース
フィルム」)を搬送する場合に、所定の搬送路を逸脱す
ることなく搬送させることができる。
【0034】ところで、この絞りローラ60、61は、
それぞれ、乳剤面側と非乳剤面側とで、異なる種類のロ
ーラを適用している。
【0035】非乳剤面側には硬度50以上の吸水性ロー
ラが適用されている。ここで、吸水性のローラの種類と
しては、表1に示される如く、スポンジローラ、粉砕物
接合ローラ、フェルト状巻物ローラ等があり、何れを適
用してもよい。また、硬質金属製ローラの表面が梨地加
工されたものであってもよい。
【0036】一方、乳剤面側に適用される絞りローラ6
0A、61Aは、表1にはない、本発明である表面吸水
性ローラが適用されている。この表面吸水性ローラは、
図3に示される如く、表面吸水性ローラの回転軸60
B、61B周りに独立気泡発泡樹脂製のローラ本体60
C、61Cが形成されている(発泡ハイパロンロー
ラ)。この独立気泡発泡樹脂の表層には切削加工が施さ
れている。この切削加工によって、表面の独立気泡が開
放され、表面の連続するポアが形成されることになる。
【0037】この表面吸水性(独立気泡発泡)ローラの
位置づけは、表2の如くなる。
【0038】
【表2】
【0039】表2に示される如く、独立気泡発泡ローラ
はスポンジローラとしての弾性力を有し、ソフトローラ
のように非吸水性である。しかし、表面を切削加工する
ことによって、この表面のみが吸水性を持ち、フィルム
Fから絞り取った処理液が表面上を流動することができ
るようになっている。
【0040】表3には、各種ローラの物性が示されてい
る。
【0041】
【表3】
【0042】表3に示される如く、本実施例の乳剤面側
に適用したハイパロンローラが保水量が極めて少ないこ
とがわかる。また、硬度においても他のローラに比べて
弾力性があることが分かる。
【0043】図1に示される如く、乾燥部20には、水
平方向に沿って搬送ローラ44が設けられ、フィルムF
の搬送路が形成されている。また、搬送ローラ44の搬
送路とは反対側には、搬送ローラ44へ乾燥風を吹き付
けるスリット孔が設けられたチャンバ46が配設されて
いる。
【0044】搬送ローラ44は、フィルムFの幅方向に
沿ってフィルムFに緊密に接触するように配置されてい
る。これらの搬送ローラ44は、図示しない駆動手段の
駆動力が伝達されて回転し、フィルムFを挟持しながら
搬送するようになっている。
【0045】乾燥部20での乾燥処理が終了したフィル
ムFは、自動現像処理装置10のケーシング12に設け
られた排出口13から排出されるようになっている。
【0046】以下に、本実施例の作用を説明する。フィ
ルムFが挿入口15から送り込まれると、搬送ローラ1
9に挟持されて現像槽14へ案内される。現像槽14で
は、現像液中を搬送されて現像処理される。この現像処
理は、操作パネル等でオペレータが予め設定した処理時
間で処理されるため、フィルムFの種類やサイズに適正
な処理が行われる。
【0047】現像処理されたフィルムFは、定着槽16
内に送り込まれる。定着槽16において、定着液中を搬
送されて定着処理されたフィルムFは、水洗槽18へ送
り込まれる。水洗槽18において水洗処理され、多量の
水分が付着したフィルムFは、絞りローラ60、61に
よって挟持搬送されることにより、水分が絞り取られ
る。
【0048】その後、フィルムFは乾燥部20内へ送り
込まれる。乾燥部20内では、フィルムFが搬送ローラ
44により挟持されながら搬送される。乾燥部20で
は、チャンバ46のスリット孔から乾燥風が吹き出して
おり、この乾燥風によってフィルムFが加熱され乾燥さ
れる。その後、乾燥部20から送り出されたフィルムF
は、排出口13から排出され、現像処理が終了する。
【0049】ここで、本実施例では、フィルムFの乳剤
面側の絞りローラ60、61として、図3に示される如
く、表面吸水性ローラ適用している。この表面吸水性ロ
ーラの製造方法は、以下の通りである。
【0050】まず、図3(A)に示されるローラ軸60
B、61B周りに独立気泡発泡樹脂によってローラ本体
60C、61Cを形成する(図3(B)参照)。この段
階で発泡ハイパロンローラが形成される。次に、この発
泡ハイパロンローラの表層を切削加工することによっ
て、表面の独立気泡を開放する(図3(C)参照)。一
般に、表3に示される如く、発泡ハイパロンローラは保
水性は殆どないが、表面切削加工によって、表面のみが
保水(吸水)性を持つことになる。
【0051】このため、乳剤面側の絞りローラ60A、
61Aは、スポンジローラの如く、フィルムFから水分
を素早く吸い取ることができる。しかし、吸い取った水
分はローラ内に吸収されずに、表面を流動して水洗槽等
へ戻される。従って、絞りローラ60A、61Aは、多
量の水分を吸い取り、汚れることがない。
【0052】従って、広幅では均一にスクイズすること
ができ、液をはじき難く、水玉がローラに残ることな
く、スクイズむらを発生し難い。このため、間欠処理を
行っても、次回のスクイズ時にむらを発生させることが
ない。
【0053】また、長時間使い続けていても、吸水ロー
ラの保水量が極めて少ないため、液が濃縮することがな
く、スクイズむらが発生することがない。
【0054】さらに、途中停止時にローラ表面が均一な
保水量となり、再開直後に処理した感光材料にむらが発
生することがない。
【0055】このように、非吸水性ローラ及び吸水性ロ
ーラの両方の利点を併せ持つため、、メンテナンス作業
が軽減され、早期に交換するといった煩雑な作業を回避
することができる。
【0056】なお、本実施例では、乳剤面側の絞りロー
ラ60A、61Aについてのみ表面吸水性ローラを適用
したが、4個全ての表面吸水性ローラとしてもよい。ま
た、2対に限らず、一対又は3対以上の絞りローラを設
けてもよい。さらに、クロスオーバラック34の搬送ロ
ーラ39に本実施例の表面吸水ローラを適用してもよ
い。
【0057】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る感光材料
処理装置、搬送ローラ及び搬送ローラの製造方法は、処
理後の疲労(劣化、汚れ)を軽減することによって、長
期間に亘り、メンテナンスや交換等を行う必要がなく、
乾燥効率を向上して、仕上がり品質を向上させることが
できると共に特に間欠処理時にスクイズむらを発生させ
ることを防止することができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る自動現像処理装置の概略構成図
である。
【図2】絞りローラ近傍の拡大図である。
【図3】(A)乃至(C)は表面吸水性ローラの製造過
程を示すローラ単体の軸直角断面図である。
【符号の説明】
10 自動現像処理装置(感光材料処理装置) 11 処理部 20 乾燥部 60、61 絞りローラ(搬送ローラ) F フィルム(感光材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03D 3/08 B29D 31/00 G03D 3/00 B29K 105:04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料を処理液が貯留された処理槽内
    へ浸漬した後、乾燥部で乾燥処理する感光材料処理装置
    であって、前記感光材料の表裏面に対応配置され、前記
    最終処理槽を通過した感光材料を乾燥部へ案内すると共
    に所定の弾性力を持ち、かつ非吸水性部材で形成され、
    前記非吸水性部材の表面を切削加工して前記表面に極
    て少ない保水量の吸水性を持たせた搬送ローラを有する
    感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 表面を切削加工して前記表面に極めて少
    ない保水量の吸水性を持たせた前記非吸水性部材が、独
    立気泡の部材であることを特徴とする請求項1記載の感
    光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送ローラの表面が、前記感光材料
    から吸収した前記処理液を前記搬送ローラの表面上で流
    動するように形成されていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の感光材料処理装置。
  4. 【請求項4】 感光材料の表裏面に対応配置され、感光
    材料の搬送路を形成する搬送ローラであって、該搬送ロ
    ーラが、所定の弾性力を持ち、かつ非吸水性部材で形成
    され、前記非吸水性部材の表面を切削加工して前記表面
    に極めて少ない保水量の吸水性を持たせたことを特徴と
    する搬送ローラ。
  5. 【請求項5】 表面を切削加工して前記表面に極めて少
    ない保水量の吸水性を持たせた前記非吸水性部材が、独
    立気泡の部材であることを特徴とする請求項4記載の搬
    送ローラ。
  6. 【請求項6】 前記搬送ローラの表面が、前記感光材料
    から吸収した処理液を前記搬送ローラの表面上で流動す
    るように形成されていることを特徴とする請求項4又は
    請求項5記載の搬送ローラ。
  7. 【請求項7】 処理液によって処理された感光材料の表
    裏面に対応配置され、感光材料の搬送路を形成する搬送
    ローラの製造方法であって、回転軸周りに、所定の弾性
    力を持つ独立気泡の部材で感光材料と接触するローラ本
    体を形成した後、前記ローラ本体の表面を切削加工する
    ことによって、該表面の気泡を開放して処理液の流動路
    を形成したことを特徴とする搬送ローラの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記流動路が、前記搬送ローラの表面上
    に形成されていることを特徴とする請求項7記載の搬送
    ローラの製造方法。
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