JP3293744B2 - ドア用回路体の組付構造 - Google Patents

ドア用回路体の組付構造

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアパネル側への
面倒な回路体の配設作業を不要として生産性を向上させ
たドア用回路体の組付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は特願平8−128699号で提案
した自動車ドア用回路体の組付構造を示すものである。
この構造は、ドアインナパネル65とドアトリム66と
にそれぞれ各種補機67〜71や、補機に接続する回路
体(ハーネス)72,73を組み付けて、ドアインナパ
ネル65とドアトリム66との接合により、両回路体7
2,73の接続を可能としたものである。
【0003】ドアインナパネル65には、補機としてス
ピーカ67やドアロック68等が組み付けられ、さらに
ドアアウタパネル74側のドアミラー駆動ユニットに対
するコネクタ75や、ドアトリム側回路体73との接続
用コネクタ76や、各補機67,68やコネクタ75,
76等を結ぶ回路体72が組み付けられている。該回路
体72はドア前端でゴム製の防水グロメット77を介し
て車両ボディ本体側の回路体とコネクタ接続する。
【0004】一方、ドアトリム66には各種のスイッチ
類69,70やカーテシランプ71等が組み付けられ、
それらに接続する回路体73がドアトリム66の裏面側
から組み付けられる。回路体73はドアインナパネル6
5側のコネクタ76に対する接続コネクタ78を有す
る。上記構造により、組付性の向上や部品点数の削減が
図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、回路体
72,73の組付工程は依然存在しており、特にドアイ
ンナパネル65側の回路体72の組付は、ドアアウタパ
ネル74前端の凹溝79への固定作業や、筒状のグロメ
ット77への挿通作業といった面倒な作業を必要とし
た。さらに既存のワイヤハーネス(電線)にあってはド
アパネルへの孔通し作業という面倒な作業を必要とし
た。
【0006】本発明は、上記した点に鑑み、ドアパネル
側への面倒な回路体の配索作業を改善し得るドア用回路
体の組付構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ドアパネルに補機類と該補機類毎のコネ
クタとを設け、該ドアパネルに接合するドアトリムに、
該コネクタに対する接続コネクタを有する回路体を設け
ドア用回路体の組付構造において、前記ドアトリムに
リブが突設され、該リブに前記回路体の端末導体部が位
置して前記接続コネクタが構成されたことを特徴とす
る。 前記リブが撓み可能であってもよい。また、前記ド
アトリムに回路体伸縮部が設けられ、前記回路体が該回
路体伸縮部を経て車両ボディ本体側に続いてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る
ドア用回路体の組付構造の一実施例を示すものである。
この構造は、自動車ドアのドアインナパネル1に回路体
を設けることなく、スピーカユニット2やパワーウィン
ドユニット3やドアロックユニット4といった補機類の
みを設け、ドアトリム5に回路体6を集中して設けたこ
とを特徴とする。
【0009】ドアインナパネル1側の補機2〜4はドア
インナパネル1の高さ方向ほぼ中央においてほぼ横並び
に配置されている。各補機2〜4にはそれぞれコネクタ
7〜9が直結して、あるいは接続して設けられ、各コネ
クタ7〜9はドアインナパネル1の高さ方向ほぼ中央に
おいて水平方向に一直線上に並んで配置されている。ド
アインナパネル1の表面には防水シート10が貼設され
ており、防水シート10から各コネクタ7〜9がドアト
リム5に向けて突出している。
【0010】ドアインナパネル1は図2の如くドアアウ
タパネル11に接合される。ドアアウタパネル11には
ドアミラー駆動ユニット13及びサブスピーカ63が設
けられ、ドアアウタパネル11の上部表面に、ドアイン
ナパネル11とは独立して、ドアミラー駆動ユニット1
3のコネクタ141 とサブスピーカ63のコネクタ14
2 が配設されている。なお、ドアアウタパネル11とド
アインナパネル1とを別体にしないで、ドアパネル12
として一体化させたものであっても、各種補機2〜4や
そのコネクタ7〜9が固定できるものであれば構わな
い。
【0011】図1において、ドアトリム5の裏面側に回
路体6が配索されている。回路体6は、ドアトリム5の
中央よりも上寄で水平方向に延びる幹線(幹部)15
と、幹線15から垂直方向(上下両方向)及び水平方向
に延びる分岐線(分岐部)16〜22(221 ,2
2 )とを含む。垂直方向の一部の分岐線18,21は
メインスイッチユニット24(図3)やオプションスイ
ッチユニット25の接点部26,27に接続している。
【0012】各スイッチユニット24,25は図3に示
す如くドアトリム5の表側に設置される。各スイッチユ
ニット24,25の接点部26,27はキートップ2
8,29の押圧操作でオンオフされる。スイッチの構造
については図6〜図7で後述する。
【0013】図1で垂直方向の他の分岐線16,17,
19,221 ,222 はドアトリム5の高さ方向ほぼ中
央及びドアトリム5の上部に延び、それぞれドアパネル
12側のコネクタ7〜9,141 ,142 に対する接続
コネクタ30〜32,331,332 を構成している。
すなわちドアトリム5の高さ方向ほぼ中央及びドアトリ
ム5の上部(三角形状部)にそれぞれ水平方向のリブ3
4,35が突出形成されており、各リブ24,25に分
岐線16,17,19,221 ,222 の端末導体部1
6a,17a,19a,22a1 ,22a2 が配索され
て、接続コネクタ30〜32,331 〜332 を構成し
ている。該リブ34,35は合成樹脂製のドアトリム5
と一体に成形される。
【0014】該回路体6は、既存の二ショット法やアデ
ィティブ法等でドアトリム5と一体に三次元成形され
る。あるいは、ドアトリム5上にメッキ等で形成された
回路体や、フレキシブルフラット回路体や、丸型電線を
使用したワイヤハーネス等でも、接続コネクタが構成さ
れるものであれば何でもよい。
【0015】図4に接続コネクタ30の詳細を示す。リ
ブ34はドアインナパネル1側のコネクタ(待ち受けコ
ネクタ)7内に挿入され、端末導体部16aが相手コネ
クタ7の端子36に接触することで、両コネクタ7,3
0が電気的に接続される。両コネクタ7,30の接続は
ドアトリム5をドアパネル12に組み付けると同時に行
われる。
【0016】ドアインナパネル1側のコネクタ7〜9
は、ドアインナパネルに設けた孔37(図4)にそれ
ぞれ貫通して固定されている。すなわち合成樹脂製のコ
ネクタハウジング38の外壁にフランジ39とロック突
起40とが対向して突出形成され、該フランジ39とロ
ック突起40との間にドアインナパネル1を挟着してコ
ネクタ7〜9が固定されている。コネクタハウジング3
8内には接触ばね片36aを有する端子36が収容係止
されており、該接触ばね片36aにリブ34側の端末導
体部16aが接触する。
【0017】該リブ34を付け根の薄肉部41から撓み
可能として、ドアパネル12に対するドアトリム5の回
動組付に対応させてもよい。すなわち図4に鎖線で示す
如く、ドアトリム5の上端のフック部(図示せず)をド
アパネル12に引っ掛け、ドアトリム5を回動させてド
アパネル12に接合させる際に、リブ34が相手コネク
タ7のテーパガイド42に沿って上側に折れ曲がり、コ
ネクタ7内にスムーズに挿入される。その構造について
は別件で詳述する。
【0018】図1において回路体6の幹線15から下向
きに延びる分岐部16,17,19がドアトリム5の高
さ方向ほぼ中央のリブ34で複数の接続コネクタ30〜
32を構成し、これらの接続コネクタ30〜32はドア
インナパネル1のスピーカユニット2、パワーウィンド
ユニット3、ドアロックユニット4の各コネクタ7〜9
に接続する。また、幹線15から上向きに延びる分岐線
221 ,222 がドアトリム5の上部のリブ35で接続
コネクタ331 ,332 を構成し、該接続コネクタ33
1 ,332 がドアアウタパネル11のドアミラーユニッ
ト13のコネクタ141 及びサブスピーカ63のコネク
タ142 に接続する。
【0019】また、ドアトリム5において幹線15の後
方に延びた分岐線20にはカーテシランプ接続部44が
形成されている。該カーテシランプ接続部44にはドア
トリム5の表側からバルブ45が接続され、レンズ46
が覆設される。また、幹線15の前端部23は回路体伸
縮部47を経てドアトリム5の前端から突出している。
幹線15の前端部23には、車両ボディ本体側と接続す
るコネクタ48が設けられている。
【0020】該回路体伸縮部47は図5(横断面図)に
その一例を示す如く、ドアトリム5の裏面側に膨出形成
されたハーネス収容部49と、該ハーネス収容部49内
に前後方向スライド自在に係合した合成樹脂製のプロテ
クタ50とを備える。ハーネス収容部49内で可撓性の
幹線15aが略S字状に屈曲してプロテクタ50に連結
している。幹線15aの屈曲部の一部は固定部51でハ
ーネス収容部49内に固定され、該固定部51からコネ
クタ48にかけて幹線15aが略U字状に延びている。
該プロテクタ50の前端方にコネクタ48が位置し、車
両ボディ本体52側のワイヤハーネス53のコネクタ5
4に接続している。回路体伸縮部47については別件で
詳述する。
【0021】図5でドアトリム5はドアパネル12に接
合され、ドアパネル12がヒンジ55を介して車両ボデ
ィ本体52に開閉自在に連結している。図5はドア閉状
態を示し、ドアトリム5の横にインストルメントパネル
64の側壁が隣接している。ドアトリム5の回路体6は
ドアパネル12側及び車両ボディ本体52側のウェザス
トリップ56及びドアパネル12側の防水シート10
(図1)で外部から遮断防水される。両コネクタ48,
54の接続は室内側で行われ、これによりドアパネル1
2側に回路体が不要となる。
【0022】ドア開時にはプロテクタ50が前方にスラ
イドしてハーネス収容部49から突出し、それと一体に
回路体6の幹線15が伸長する。ドア閉時にはプロテク
タ50が後方にスライドして図5の如く回路体6と一体
にハーネス収容部49内に収納される。該回路体伸縮部
47によってドア開閉時の回路体6の撓みが吸収され
る。
【0023】図6〜図7は前記スイッチ部(26)の構
造の一例を示すものである。スイッチ部26は、ドアト
リム5の下側に一体に突出形成された環状部57と、ド
アトリム5の下面から環状部57にかけて形成され、環
状部57の中央で切断された回路導体58と、環状部5
7に対向して位置する可動接点59と、環状部57の上
側に弾設されるバネ60と、バネ60で上向きに付勢さ
れ、且つ環状部57を貫通して爪部61で可動接点59
を係止するキー62とで構成される。図7の如くキー6
2の自由状態で可動接点59が回路導体58に接触して
回路が導通し、キー62の押圧操作で回路が遮断され
る。
【0024】
【発明の効果】以上の如くに、請求項1記載の発明によ
れば、ドアパネル側の回路体の組付作業が廃止されるか
ら、従来の面倒なドアパネルへのワイヤハーネスの孔通
し作業やグロメットへのハーネス挿通作業等が不要とな
り、作業性及び生産性が格段に向上し、ドアパネルへの
回路体の配索が不要であるから、車両グレード毎のドア
パネルの構造変更が不要となり、ドアパネルの共用化に
よりコスト低減が図られることは勿論のこと、ドアトリ
ムの成形と同時に接続コネクタを形成することができ、
接続コネクタの構造簡素化、軽量化される。また、請
求項2記載の発明によれば、ドアトリムの上端をドアパ
ネルに引っ掛けて、ドアトリムを回動させてドアパネル
に組み付ける作業において、リブがテーパガイドに沿っ
て挿入され、確実なコネクタ接続が可能となる。また、
請求項3記載の発明によれば、回路体伸縮部によりドア
開閉時の回路体の撓みが吸収され、ドア閉じ時の回路体
の噛み込み等が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドア用回路体の組付構造の一実施
例を示す分解斜視図である。
【図2】ドアパネルを示す斜視図である。
【図3】ドアトリムの表面側を示す斜視図である。
【図4】ドアパネルとドアトリムのコネクタ接続構造を
示す縦断面図である。
【図5】ドアトリムの回路体伸縮部を示す横断面図であ
る。
【図6】ドアトリム側のスイッチ構造を示す分解斜視図
である。
【図7】同じくスイッチ構造を示す縦断面図である。
【図8】従来例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ドアインナパネル 2〜4,13 補機 5 ドアトリム 6 回路体 7〜9,14 コネクタ 12 ドアパネル 16a,17a,19a,22a 端末導体部 30〜33(331 ,332 ) 接続コネクタ 34,35 リブ 47 回路体伸縮部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 16/02 621 B60J 5/04 H02G 3/38

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアパネルに補機類と該補機類毎のコネ
    クタとを設け、該ドアパネルに接合するドアトリムに、
    該コネクタに対する接続コネクタを有する回路体を設け
    ドア用回路体の組付構造において、 前記ドアトリムにリブが突設され、該リブに前記回路体
    の端末導体部が位置して前記接続コネクタが構成された
    ことを特徴とするドア用回路体の組付構造。
  2. 【請求項2】 前記リブが撓み可能であることを特徴と
    する請求項1記載のドア用回路体の組付構造。
  3. 【請求項3】 前記ドアトリムに回路体伸縮部が設けら
    れ、前記回路体が該回路体伸縮部を経て車両ボディ本体
    側に続くことを特徴とする請求項1又は2記載のドア用
    回路体の組付構造。
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