JP3290743B2 - 帯電ブラシの製造方法 - Google Patents

帯電ブラシの製造方法

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JP3290743B2 JP06630293A JP6630293A JP3290743B2 JP 3290743 B2 JP3290743 B2 JP 3290743B2 JP 06630293 A JP06630293 A JP 06630293A JP 6630293 A JP6630293 A JP 6630293A JP 3290743 B2 JP3290743 B2 JP 3290743B2
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    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0208Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus
    • G03G15/0216Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus by bringing a charging member into contact with the member to be charged, e.g. roller, brush chargers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置等におい
て使用される帯電ブラシの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真の帯電装置としては、ス
コロトロンを用いたコロナ放電器が主流であった。しか
しコロナ帯電は放電現象を利用するため、特にマイナス
帯電では人体に有害なオゾンを多量に発生する。また、
印加電圧が−4〜−5kvと比較的高く、電流もほとん
どがケ−スに流れてしまうため、エネルギ−ロスが大き
いという欠点があった。近年ではコロナ帯電にかわり、
オゾンがほとんど発生しない接触帯電技術が進歩してい
る。その代表的なものが導電性ロ−ラを用いたロ−ラ帯
電方式とブラシ帯電方式である。両者とも、オゾン発生
量はコロナ帯電器の100分の1以下であると言われ、
また印加電圧も−1kv程度と比較的低く、電流もケ−
スに流れることがないのでロスも少ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ロ−ラ帯電方
式は、トナ−や紙粉などのゴミに弱く、それがすぐに帯
電むらとなって画像に現れてしまう。また導電性ロ−ラ
自体の値段を考えてもコスト的に不利である。一方ブラ
シ帯電器は、ロ−ラよりはトナ−や紙粉などの汚れに強
く、また値段も安いことから小型で安価な装置において
有効な帯電手段である。しかし、ブラシ帯電器はその形
状故、複写械、プリンタなど、特に反転現像方式を用い
た電子写真プロセスにおいてハ−フト−ンを印字する
と、被帯電体の面移動方向にそって、白筋が多数発生し
てしまう。マイナス帯電の反転現像方式において白筋に
なるのは、被帯電体の表面電位が局部的にマイナス側に
高くなっていることを意味している。これはブラシ特有
の帯電むらで、固定型の導電性ブラシでは特に顕著であ
る。固定型のブラシは、基盤に導電性の接触子を植毛し
たもので、金属細線や導電性繊維が知られているが、後
者の方が一般的で、柔軟なレ−ヨンやナイロンにカ−ボ
ンを分散させた繊維が主流である。そしてそのブラシ表
面は、一般に平面状のものが多い。一方それに接触する
被帯電体面は、ドラムを使用する場合は曲率をもった面
となる。すなわち平面状のブラシを曲率を持った被帯電
体面に当接させることで、ブラシ毛が均一に被帯電体面
に当接せず、それが異常な帯電状態をつくりだし、電位
が局部的にマイナス側に高くなって筋を増やす要因にな
っているのである。そして、その問題を解決するために
は、ブラシ自体に被帯電体とほぼ同じ曲率を与えて、毛
先が被帯電体表面に均一に当接するようにすればよい
が、製造上難しく生産コストを考慮すると量産に適した
方法が知られていない。
【0004】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、帯電装置と被帯電体表面とが当接する部分において
の被帯電体表面とほぼ同じ曲率をもった帯電ブラシの製
造方法を提供するものである。
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の帯電ブラシの製
造方法は、ブラシ製造方法は、固定型の導電性ブラシを
被帯電体表面に当接させて被帯電体を帯電させるブラシ
帯電装置の製造過程において、帯電装置は少なくともブ
ラシ及びブラシ繊維を縫い付けた基布からなるブラシ部
と、そのブラシを保持する支持部材からなり、このブラ
シ部の毛先を孤状にカットする方法として、基布を面に
取り付けた状態で毛先を水平にカットし、その後に基布
を支持部材に取り付けたことにある。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【作用】本発明によれば、被帯電体表面とほぼ同じ曲率
をもった帯電ブラシを容易に製造することができる。ま
た、この帯電ブラシでは、ブラシ帯電装置特有の帯電む
らによる筋の発生を減少させることが可能となる。
【0011】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1(a)は、ブラシの製造過程において、ブラシ
の毛先をカットする方法である。ブラシの毛の材質はレ
ーヨンにカーボンを分散させたものやナイロンなどがあ
げられ、それら繊維は導電性の基布に縫い付けられた状
態になったところで、仕上げ工程として、ブラシ表面の
カットを行う。そこで、導電性の繊維1を植毛された基
布2は、基布側の面から、ブラシ帯電器が被帯電体表面
に当接する部分での被帯電体表面とほぼ同じ曲率を持っ
た部材3にセットされる。そして図1(b)のように、
カッター4で水平に毛先をカットすることにより、導電
性繊維1はそれぞれ所定の長さにカットされる。その
後、ブラシを曲率部材3から取り外し、基布をもとの水
平な状態に戻すと、図1(c)のようにブラシ毛は取り
付けてあった曲率部材とは反対方向の曲率にカットされ
る。すなわち、きわめて簡単な方法で、被帯電体とほぼ
同曲率のブラシ面のカットがおこなえるわけである。ま
た、このときに得られる導電性繊維の先端面の曲率は、
支持部材3の曲率よりも繊維の長さ分だけ大きくなるの
で、支持部材の曲率を、被帯電体曲率よりも若干小さく
設定してやることで、さらに被帯電体に近い曲率の導電
性繊維面をつくることができる。
【0012】また、ブラシ製造方法におけるブラシ毛の
カット工程では、多くの場合、図2(a)のように金属
などでできたドラム5に、支持部材3を設けその上に繊
維1を植毛済みの基布2を取付け、ドラム5を回転させ
ることで、ドラム5の外側に設置されたカッター4によ
り導電性繊維をカットし、ほぼ平坦なブラシ面を得てい
た。しかし、この方法では、ブラシカット面は、厳密に
は凸型になってしまい、これではブラシの毛先が被帯電
体表面に対して均一に当接することは望めない。そこ
で、毛先のカット工程において、図2(b)に示すよう
に、繊維1を植毛済みの基布2を支持部材3を両側に設
けたドラム5の内側に取付け、ドラム5を回転させ、ド
ラム5の内側に設置したカッター4により毛先をカット
することにより、導電性繊維面を凹型にする。またさら
にここで、繊維1を植毛済みの基布2を取り付ける支持
部材3をドラム5とは反対の曲率にすることで、導電性
繊維面の曲率を大きくすることができ、被帯電体表面と
ほぼ同曲率のブラシ面を得ることが可能となる。同様に
図2(a)においても、支持部材3の曲率を大きくする
ことで同じ効果が得られる。また円筒形ドラムではなく
ガターを回転させることでも同様な効果が得られること
は言うまでもない。
【0013】続いて、導電性繊維面を凹型にカットする
ことなく、同じような効果を得る方法について説明す
る。ブラシ帯電におけるハーフトーン画像での白筋の原
因のひとつに、被帯電体表面に対する繊維の毛先の当接
状態が大きく影響していることは既に述べた。これまで
の帯電ブラシは、図3(a)に示すように、導電性繊維
の表面が平面状になっていて、それを曲率を持った被帯
電体表面に所定の食い込み量をもって当接させると、図
3(b)に示すように、導電性繊維1と被帯電体7との
接触域で、被帯電体の面移動方向の上流側の毛先が被帯
電体の回転に対して逆毛立った状態になってしまう。こ
の状態で、反転現像方式の電子写真プロセスを用いてハ
ーフトーンの画出しをおこなうと、白筋が多数発生し、
特にブラシ帯電器を被帯電体に当接したまま放置した後
に印字を行うと白筋が顕著である。白筋が発生するのは
おもに多湿環境(RH85%)と、低湿環境(RH20
%)で、多湿では連続的な白筋になり、低湿では短い鋭
い白筋となる。低温環境における白筋の発生を防ぐには
被帯電体へのブラシ繊維の食い込み量をできるだけ小さ
くすると効果がある。被帯電体表面と同じ曲率を持った
ブラシ帯電器は、食い込み量を接触幅全域において小さ
く安定させることができ、さらに見かけの繊維密度も上
昇するため、筋の減少に効果が得られる。またこの白筋
は、ブラシ帯電器を被帯電体表面に当接した後の最初の
数十枚の印字で特に顕著である。これは逆毛立った繊維
が被帯電体の回転により面移動方向の下流側になびこう
とするために生じると思われ、数百枚印字した後では目
立たなくなる。そこで、初期状態における逆毛立った状
態の繊維をなくすため、固定型導電性ブラシの繊維を、
毛先が被帯電体7の面移動方向に対して順方向に一様に
なびくように、予め斜毛処理した。斜毛角度は、図4
(a)に示すように、被帯電体7の面移動方向に対して
一番上流側の繊維が、被帯電体表面と当接するときに、
被帯電体7の面移動方向の下流側になびけばよい。すな
わち図4(a)において、基布とブラシ繊維とのなす角
をθ1 、被帯電体の半径をa、ブラシの毛の長さをb、
被帯電体の中心からブラシ面に引いた垂線とブラシ基布
との交点からブラシの被帯電体上流側の端部との距離、
いわゆる上流側のブラシの植毛幅をcのしたとき、 cos θ1 >c/(a+b) のような関係を満たせばよい。これによって図4(b)
に示すように、ブラシ毛は被帯電体7の面移動方向の下
流側に揃ってなびくことになり、逆毛立つ繊維は存在し
なくなる。実験では、斜毛処理をおこなわないブラシに
比べ、放置後の低湿での白筋が著しく減少することが確
認できた。この斜毛処理の方法であるが、図5(a)の
ように、円筒形の容器8と、それよりも小さい径の円柱
状の部材9の間に導電性繊維1を植毛した基布2を挟み
込み、両部材のうちのどちらが、または両方を回転させ
ることで可能である。また図5(b)に示すように、固
定型導電性ブラシに斜毛する上流側から徐々に板状の部
材10を押し当てることによっても可能である。
【0014】また、ブラシ繊維自体を斜毛処理や曲率カ
ットせずにすむ方法としては、次のようなものがあげら
れる。これは図6(a)に示すように、導電性繊維1の
植毛された基布2を、被帯電体表面の湾曲に沿うような
方向に1箇所以上に角度を持たせた支持部材6に取り付
けるということで、この方法によれば、製造上問題とな
る曲率にカットや、斜毛処理などを必要しない。
【0015】図6(a)において、被帯電体7の半径を
aとして、ブラシの繊維の長さをb、ブラシ支持部材の
角度θ2 の頂点から、ブラシの被帯電体7の面移動方向
の上流側への幅をdとしたとき、その一番端の毛先が、
被帯電体の面移動方向の下流側になびくように角度θ2
を設定する。すなわち、 tanθ2 <(a+b)/d を満たすようにθ2 の値を規定することによって、ブラ
シの毛先が被帯電体表面に対して、逆毛立って当接する
ことがない。これによってブラシの上流側で逆毛立って
被帯電体に当接する毛先がなくなり、低湿の初期状態に
おける白筋が減少する。また、この方法によると、図6
(b)に示したように、導電性繊維1と被帯電体との接
触域の上流側の部分の繊維の被帯電体に対する食い込み
量が密度が大きくなるため、少ない帯電幅で安定した帯
電が可能になる。そしてまた、このようなブラシ帯電器
は、電子写真装置において使用する場合には、図7に示
すようにプロセスカートリッジの一部分にあらかじめ角
度を設けておき、そこにブラシ帯電器を基布ごと取り付
けることで簡単につくることも可能である。このような
方法においても、放置後に印字したハーフトーンの白筋
は著しく減少した。
【0016】また、これまでのブラシと、ブラシ支持部
材を用いても、白筋を減少させることが可能である。こ
れはまず、前記したような従来のブラシ帯電装置におい
て、導電性ブラシが被帯電体表面と最初に当接するブラ
シ上流側においてのみ、帯電と同時に除電をおこなうこ
とによって可能となる。白筋の原因にブラシ上流側で
の、はみ出し毛が影響していることは既に説明した。そ
こで特に電子写真方式を用いた装置においては図8に示
すように、帯電部の前段に存在する除電ランプ12によ
る除電光を故意にブラシ前半部分にも照射し、ブラシ上
流部分の帯電を除電してしまう。図8はそのように加工
した電子写真方式のプロセスカートリッジの例である。
ここでブラシ繊維1は基布2に高密度に植毛され、また
通常は黒色であるため、除電ランプ12による除電光
は、ブラシ帯電器の内側に入ってくることなく、ブラシ
上流側を除いた部分で良好な帯電が行われる。それによ
ってブラシ上流側での帯電ムラは減少する。
【0017】次に、同じように従来のブラシ帯電器を用
いて白筋を減少させる別方法について説明する。それ
は、固定型のブラシを帯電器として使用した画像形成装
置で、ブラシ帯電器をあらかじめ被帯電体表面に当接し
ておいて、装置の電源投入後、装置使用前に被帯電体を
数分間ブラシに対して面移動させ、ブラシ繊維に予め一
定方向の癖をつけてから使用するというものである。ま
た、そのときにブラシに所定のバイアスを印加するとさ
らに効果がある。
【0018】実験では、解像度300dpi 、印心速度8
枚/分の反転現像方式のレーザプリンタを使用した。被
帯電体はマイナス帯電の有機感光体ドラムを使用してい
る。ブラシ帯電器は、レーヨンにカーボンを分散させた
繊維を使用し、ブラシ全体の抵抗値は105 Ω程度であ
る。低湿環境において、新しい固定ブラシ帯電器で初期
から印字したもの、また12分間(約100枚分)通紙
せずに、通電もしないで感光体を回転させた後に網点面
積率50%のハーフトーン画像を印字したもの、そし
て、ブラシに−0.5〜−1.3kvの定電圧バイアス
を印加しながら12分間、通紙せずに感光体を回転させ
たもののハーフトーン画像における白筋の状態を示す。
また、これまでの説明で紹介した、被帯電体に曲率を合
わせたブラシ帯電器や、斜毛処理をおこなったブラシ、
除電光をブラシ上流側に故意に照射したブラシについて
の結果も同時に比較すると次表のようになる。
【0019】
【表1】 ブラシの幅は全て9mm、繊維の長さは4mmである。感光
体に対する食い込み量は、食毛したブラシ繊維全面が感
光体に当接する範囲で、できるだけ浅く設定した。感光
体径は30mmφである。これによると、感光体と同曲率
の部材に取り付けたブラシを使用すると白筋が少ない
が、普通のブラシに通電しながら約100枚分通紙せず
に感光体を回転させた後に印字をおこなうだけでも、ほ
ぼ同じように白筋が減少することがわかる。また、ブラ
シに通電処理をおこなわなくても、ある程度白筋が減少
することがわかる。すなわち、固定ブラシに対して感光
体表面を当接して、予め数分間回転させてやることで、
ブラシ毛に一定方向に癖がつき、斜毛処理した場合と同
じような効果が得られるわけである。通電するバイアス
については、0.5kv以下では通電処理しない場合と
大差は見られなかったが、0.8kv以上では、白筋が
さらに減少した。通常使用するバイアスは−1.0kv
程度なので、通常のおよそ8割以上の電圧を通電する
と、白筋減少に効果が見られる。
【0020】斜毛処理をおこなったブラシについては、
斜毛角度の条件内に入っていると筋が少なく、範囲外の
条件では前者と比較すると白筋が多い。また角度をつけ
た部材に取り付けたブラシについても同様で、条件の範
囲に入っているものは、筋が減少するが、範囲外のもの
は範囲内のものに比べると筋が多く発生する。しかし、
いずれも、なにも対策を施さなかったブラシの初期状態
に比べると明らかに白筋が少なくなった。また除電光を
ブラシ上流側に照射したブラシ帯電器においても、無対
策のものに比べて白筋が少なく、効果が見られた。
【0021】次に、ブラシ繊維を被帯電体に均一に当接
させる以外にも、白筋を減少させる方法がある。これは
ブラシ帯電器に、直流に加えて、被帯電体が一様に収束
帯電を開始する電圧未満の交流バイアスを重畳するとい
うものである。これについても前記した反転現像方式の
レーザプリンタを例にあげて説明する。被帯電体はマイ
ナス帯電の感光体ドラムであり、帯電はマイナス側に行
われ、感光体の表面電位がマイナス側に高ければ画像上
では白くなり、プラス側に近ければ画像上では黒くな
る。ここではマイナス側の電圧が高いほど、電位が高
い、大きい、という表現を用いて説明する。
【0022】ブラシ帯電器に直流バイアスを印加してい
くと、図9のようになる。これによると、感光体の表面
電位はブラシ印加電圧が−500v程度になったところ
で突然上昇し初め、ほぼ直線的に上昇し、ブラシ帯電器
に−1000v印加したときには感光体はおよそ−50
0vに帯電する。すなわち、感光体の帯電が開始すると
きのブラシ印加電圧は−500v程度で、感光体はブラ
シ帯電器とこの程度の電位差があって、はじめて帯電
し、その電位差はブラシ印加電圧が変化してもほぼ一定
に保たれる。そしてこれは放電現像に特有な性質であ
る。さらにブラシ帯電においても、帯電器の極近傍から
は微量のオゾンが発生(コロナ法電気の約10-3)して
おり、ブラシ帯電においても放電による帯電が支配的で
あると考えられる。ここで白筋というのは、ブラシ帯電
器のなかの不良な繊維やムダ毛などによる通常の放電に
よらない帯電現像により、表面電位が他の部分に比べて
局所的に高くなってしまった部分であることは既に説明
した。そして直流バイアスのみでは一度高くなってしま
った表面電位はもう下げることができない。
【0023】次に、直流バイアスを−500vに固定し
て、そこに交流バイアスを徐々に重畳していくと感光体
の表面電位は図10のように変化する。図10による
と、交流電圧が400v程度までは、表面電位は一定の
傾きで上昇する。そしてこのときの表面電位は、直流の
みで、直流に交流を重畳したときの電圧の極大値をブラ
シ帯電器に印加したときの値にほぼ等しくなっている。
直流のみで帯電させたときの感光体の表面電位を点線で
示す。しかし交流電圧が400vを越えるとその傾きは
非常に小さくなり、徐々には上昇していくものの、いわ
ゆる収束域にはいる。ここで、収束帯電域の領域内であ
る交流電圧が600vの場合のブラシ印加バイアスと感
光体の表面電位の概念図を第11図に示す。第11図に
よれば、ブラシバイアスの極大値はおよそ−1340v
(−500−600×1.4)であり、感光体はそのと
き、印加バイアスとおよそ500vの差を持って−80
0v程度に帯電する。一方、ブラシバイアスの極小値は
およそ+340v(−500+600×1.4)となり
同様な理論から感光体は−150v程度に帯電する。す
なわち、プラス方向とマイナス方向の放電による帯電
が、ブラシ帯電器と感光体とが接触している全域に渡っ
て繰り返して行われることになる。そして最終的な感光
体の表面電位は、結局のところブラシ帯電器が感光体と
最後に当接していた部分におけるブラシバイアスによっ
て決定される。ブラシ帯電器が感光体と離れる最下流側
では、ブラシ繊維は感光体の軸方向に沿って完全な直線
状態にはなっておらず、場所によってはみ出した繊維が
存在している。すなわち表面電位はそれら繊維の影響を
受け、−150〜−800vの範囲に散らばってしまい
均一になることはない。そのような条件でハーフトーン
画像を印字しても、表面電位の高い部分は白くなり、低
い部分は黒くなり良好な画像が得られない。
【0024】一方、図10において傾きが大きい直線部
分、つまり収束域未満の領域である交流電圧が350v
の場合は第12図のようになる。第12図は直流電圧−
550vに交流電圧350vを重畳させた場合で、これ
によれば、ブラシバイアスの極大値は−1040v(−
550−350×1.4)であり、このとき感光体はお
よそ−550に帯電する。そこにブラシバイアスの極小
値である−60vが印加されても感光体との電位差が既
におよそ500v程度で、ほとんどプラス側への放電が
発生しない。すなわち、ブラシバイアスが極大値のとき
に帯電された感光体の表面電位が、ブラシと被帯電体が
当接している間にほとんど変化せずそのまま保存され、
最終的な電位は−550v程度に収束する。つまり直流
のみをブラシ帯電器に印加した場合と同じように、適当
な表面電位に帯電した部分の電位は下げられることな
い。図10で示した交流電圧が400v未満の領域とい
うのは、プラス側の放電による帯電が発生しない、いわ
ゆる交流電圧が、感光体が収束帯電を開始する未満の領
域なのである。ここで白筋部分について考えると、白筋
というのは、表面電位が局所的に高くなっている部分な
ので、白筋部分のみがブラシバイアスの極小値のときに
電位差が500v、ここでいう放電開始電圧を越えるこ
とになる。そしてプラス側に放電され電位が下がり、電
位差500vになるところで落ちつくことになる。すな
わち白筋部分だけが電位が下がり筋が減少する。また、
もしもこのとき通常の放電によらない帯電がプラス側に
発生し、表面電位が低い部分が発生したとしても、その
後に極大値である−1040vが印加されたときに正常
な電位に復活する。つまりブラシ最下流側で、そのよう
な異常な帯電が発生しさえしなければ帯電ムラになるこ
とはなく、白筋は勿論のこと、黒筋が増加するようなこ
ともほとんどない。
【0025】実際にレーザプリンタを用いてハーフトー
ン画像を印字して評価した結果を次に示す。環境は高温
多湿で、ブラシ帯電器は従来タイプの新品を使用し、バ
イアスを各種かえて実験をおこなった。プリンタは上述
した方式のものを使用し、ブラシ帯電器を取り付けてか
ら5枚目の画像を評価した。
【0026】
【表2】 直流に対して重畳する交流バイアスは実験に使用したブ
ラシ帯電器の場合、300v〜400vが適正であっ
た。つまり感光体が収束帯電を開始する直前の条件がよ
い。これは図7における帯電開始電圧の−500vとは
少しばかり食い違っている。これは白筋部分の帯電開始
電圧も、表面電位に含まれて測定されてしまうためで、
実際のところ白筋部分は通常の放電以外の帯電によっ
て、帯電開始電圧がプラス方向に200v程度シフトし
ている。収束帯電が開始する直前の領域というのは、す
なわち図10において、直線の傾きが変化する直前部分
であり、この領域において白筋減少に大きな効果が見ら
れるのである。これはつまり、筋部分以外の領域を、放
電によって電位が下げられるほぼ境界の電位にすること
で、わずかに電位が上昇している微妙な白筋部分さえも
プラス側の放電により減少することができるためであ
る。
【0027】また周波数に関しては、ブラシの周波数の
追従性に関係してくるが、実験をおこなったブラシでは
100Hz〜800Hzが適正値であった。ブラシの周
波数を200Hzにまで低くすると、ブラシ中にわずか
に混在する不良な繊維やムダ毛などの影響により電位が
高くなる部分が、筋状にはらずに網点状になる。そして
電位の高い網点部分どうしの間の領域は正常な表面電位
になり、結果的に電位の高い白筋部分の面積は減少する
ことになる。また、網点状になるため筋などの帯電ムラ
が肉眼ではとらえにくくなる。そして結果的には筋自体
が目立たなくなる。しかし、周波数が高くても効果がな
いわけではなく、白筋は直流バイアスのみを印加したと
きと比べてかなり減少しいている。
【0028】このように、適正な交流バイアスを直流バ
イアスに重畳することによって、感光体表面上に局所的
に電位が高い部分がなくなる。すなわち低湿環境におけ
る白筋に加えて、多湿環境で発生した連続的な白筋をも
大幅に減少させることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明により、被帯電体表面とほぼ同じ
曲率をもった固定型導電性ブラシの製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明のー
実施例のブラシカットの順序を示す模式図。
【図2】(a)は比較のため示した従来のブラシカット
の一例を示す模式図、(b)は本発明のー実施例のブラ
シカット法の模式図。
【図3】(a)、(b)は比較のため従来の固定ブラシ
の当接状態を示す模式図。
【図4】(a)、(b)は前記実施例において施される
斜毛処理条件を示す模式図。
【図5】(a)、(b)は前記斜毛処理の方法のー例の
模式図。
【図6】(a)、(b)はブラシを角度をなす部材にと
りつけた場合の状態を示す模式図。
【図7】角度をなす部材がプロセスカートリッジの一部
である実施例の正面図。
【図8】プロセスカートリッジの他の実施例の正面図。
【図9】直流バイアス印加時の固定ブラシの帯電特性を
示す線図。
【図10】直流バイアスに交流バイアス重畳印加時の固
定ブラシの帯電特性を示す線図。
【図11】直流500Vに交流600Vを重畳印加した
場合の概念図。
【図12】直流550Vに交流350Vを重畳印加した
場合の概念図。
【符号の説明】
1…ブラシ 2…ブラシ基布 3…支持部材 4…カッター 5…ドラム 6…ブラシ支持部材 7…被帯電体 8…円筒ドラム 9…円筒ドラム 10…押さえ板 11…プロセスカートリッジ 12…除電ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 茂 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝 柳町工場内 (72)発明者 高橋 雅司 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝 柳町工場内 (56)参考文献 特開 平6−277119(JP,A) 実開 平6−37853(JP,U) 実開 平6−59862(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 A46B 15/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性ブラシを被帯電体表面に当接させて
    被帯電体を帯電させるブラシ帯電装置の製造の過程にお
    いて、ブラシまたはブラシ繊維を縫い付けた基布からな
    るブラシ部を曲面に取り付けた状態で前記ブラシ部の毛
    先を直線状にカットし、前記ブラシ部を支持部材に取り
    付けることを特徴とする帯電ブラシの製造方法。
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