JP3285064B2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents
渦電流式減速装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は回転する制動ドラムが磁
界を横切る時、渦電流に基づく制動トルクを発生する車
両の渦電流式減速装置、特に車両の高速走行での制動ト
ルクの過剰な増加を抑え、制動ドラムの過熱を防止する
ようにした渦電流式減速装置に関するものである。
界を横切る時、渦電流に基づく制動トルクを発生する車
両の渦電流式減速装置、特に車両の高速走行での制動ト
ルクの過剰な増加を抑え、制動ドラムの過熱を防止する
ようにした渦電流式減速装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の渦電流式減速装置には、
磁石支持筒を永久磁石（以下これを単に磁石という）の
半配列ピツチ分だけ正逆回動し、磁石が回転する制動ド
ラムへ磁界を及ぼす制動位置と、磁石が磁石支持筒と案
内筒の強磁性板との間で短絡的磁界を形成し、制動ドラ
ムに磁界を及ぼさない非制動位置とに切り換える形式の
もの（例えば特開平1-298948号公報を参照）と、磁石支
持筒を軸方向（回転軸方向）に往復駆動し、磁石が強磁
性板と全面的に対向し、制動ドラムへ磁界を及ぼす制動
位置と、磁石支持筒と一緒に磁石が制動ドラムから引退
し、制動ドラムに磁界を及ぼさない非制動位置とに切り
換える形式のもの（例えば特開平1-298948号公報を参
照）とが知られている。
磁石支持筒を永久磁石（以下これを単に磁石という）の
半配列ピツチ分だけ正逆回動し、磁石が回転する制動ド
ラムへ磁界を及ぼす制動位置と、磁石が磁石支持筒と案
内筒の強磁性板との間で短絡的磁界を形成し、制動ドラ
ムに磁界を及ぼさない非制動位置とに切り換える形式の
もの（例えば特開平1-298948号公報を参照）と、磁石支
持筒を軸方向（回転軸方向）に往復駆動し、磁石が強磁
性板と全面的に対向し、制動ドラムへ磁界を及ぼす制動
位置と、磁石支持筒と一緒に磁石が制動ドラムから引退
し、制動ドラムに磁界を及ぼさない非制動位置とに切り
換える形式のもの（例えば特開平1-298948号公報を参
照）とが知られている。
【０００３】図７に示すように、何れにしても、渦電流
式減速装置の制動時、磁石２４は案内筒１０の外周壁１
０ａの強磁性板１５を経て、回転する制動ドラム７との
間に磁気回路（線２６で示す）を形成し、制動ドラム７
に制動力を及ぼす。制動ドラム７が回転していると、磁
石２４から発生する多量の磁束が強磁性板１５を経て制
動ドラム７へ達する時、制動ドラム７の内部に発生する
渦電流に基づく反抗磁界により、磁気回路は制動ドラム
７の回転方向ｘへ引きずられた形に歪曲する。上述の磁
気回路の歪曲度は制動ドラム７の回転数が高くなるほど
大きくなる。すなわち、制動ドラム７が回転している
時、磁石２４からの磁束密度が強磁性板１５の前端部
（制動ドラム７の回転方向前端部）で密になり、磁束の
一部は案内筒１０の強磁性板１５から外れ、外周壁１０
ａを経て制動ドラム７へ達する。
式減速装置の制動時、磁石２４は案内筒１０の外周壁１
０ａの強磁性板１５を経て、回転する制動ドラム７との
間に磁気回路（線２６で示す）を形成し、制動ドラム７
に制動力を及ぼす。制動ドラム７が回転していると、磁
石２４から発生する多量の磁束が強磁性板１５を経て制
動ドラム７へ達する時、制動ドラム７の内部に発生する
渦電流に基づく反抗磁界により、磁気回路は制動ドラム
７の回転方向ｘへ引きずられた形に歪曲する。上述の磁
気回路の歪曲度は制動ドラム７の回転数が高くなるほど
大きくなる。すなわち、制動ドラム７が回転している
時、磁石２４からの磁束密度が強磁性板１５の前端部
（制動ドラム７の回転方向前端部）で密になり、磁束の
一部は案内筒１０の強磁性板１５から外れ、外周壁１０
ａを経て制動ドラム７へ達する。
【０００４】ところで、近年、磁石２４の性能が飛躍的
に向上し、Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ稀土類の磁石では磁束密度が
１１．６〜１２．２Ｔ、保磁力が１２ｋＡ／ｍと強力な
ものが得られるよになつた結果、制動ドラム７の高速回
転域では、制動ドラム７から発生する反抗磁界も強くな
り、その反抗磁界に負けない高い制動トルクを維持でき
る。ところが、大型ダンプ車両などでは高速走行域より
も中速走行域で強力な制動トルクが要求されるので、高
出力の渦電流式減速装置を搭載すると、車両の高速走行
域で過剰な制動力を発生し、制動ドラムが過熱し、構造
部分の機械的強度に悪影響を及ぼす。
に向上し、Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ稀土類の磁石では磁束密度が
１１．６〜１２．２Ｔ、保磁力が１２ｋＡ／ｍと強力な
ものが得られるよになつた結果、制動ドラム７の高速回
転域では、制動ドラム７から発生する反抗磁界も強くな
り、その反抗磁界に負けない高い制動トルクを維持でき
る。ところが、大型ダンプ車両などでは高速走行域より
も中速走行域で強力な制動トルクが要求されるので、高
出力の渦電流式減速装置を搭載すると、車両の高速走行
域で過剰な制動力を発生し、制動ドラムが過熱し、構造
部分の機械的強度に悪影響を及ぼす。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述の
問題に鑑み、高速回転域で磁石が制動ドラムに及ぼす磁
束密度を効果的に制限し、渦電流による制動ドラムの過
熱を防止する、渦電流式減速装置を提供することにあ
る。
問題に鑑み、高速回転域で磁石が制動ドラムに及ぼす磁
束密度を効果的に制限し、渦電流による制動ドラムの過
熱を防止する、渦電流式減速装置を提供することにあ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成は回転軸に結合した制動ドラムの内部
に配設した非磁性体からなる案内筒に、周方向等間隔に
多数の強磁性板を埋設し、案内筒の内部に配設した磁石
支持筒の外周面に、強磁性板に対応する磁石を強磁性板
に対向する磁極が周方向交互に異なるように結合し、磁
石支持筒を各磁石が強磁性板に全面的に対向する制動位
置と対向しない非制動位置とに駆動する駆動手段を備え
た渦電流式減速装置において、制動ドラムの回転方向に
関し各強磁性板の前端面に軸方向の溝を備えたものであ
る。
に、本発明の構成は回転軸に結合した制動ドラムの内部
に配設した非磁性体からなる案内筒に、周方向等間隔に
多数の強磁性板を埋設し、案内筒の内部に配設した磁石
支持筒の外周面に、強磁性板に対応する磁石を強磁性板
に対向する磁極が周方向交互に異なるように結合し、磁
石支持筒を各磁石が強磁性板に全面的に対向する制動位
置と対向しない非制動位置とに駆動する駆動手段を備え
た渦電流式減速装置において、制動ドラムの回転方向に
関し各強磁性板の前端面に軸方向の溝を備えたものであ
る。
【０００７】
【作用】磁石が制動ドラムとの間に発生する磁気回路の
磁束は、制動ドラムの回転方向について、強磁性板の前
端側に集中し、制動ドラムの回転数が高くなるほど磁束
の集中度が顕著になる（磁束密度が密になる）。そこ
で、強磁性板の前端縁に軸方向の切欠ないし溝を設ける
ことにより、磁束密度の増加を抑え、渦電流による制動
ドラムの過熱を防止する。
磁束は、制動ドラムの回転方向について、強磁性板の前
端側に集中し、制動ドラムの回転数が高くなるほど磁束
の集中度が顕著になる（磁束密度が密になる）。そこ
で、強磁性板の前端縁に軸方向の切欠ないし溝を設ける
ことにより、磁束密度の増加を抑え、渦電流による制動
ドラムの過熱を防止する。
【０００８】
【実施例】図１は本発明による渦電流式減速装置の側面
断面図、図２は同正面断面図である。本発明による渦電
流式減速装置は、例えば車両用変速機の出力回転軸１に
結合される導体からなる制動ドラム７と、制動ドラム７
の内部に配設される非磁性体からなる不動の案内筒１０
と、案内筒１０の断面長方形の内空部に回動可能に支持
した磁石支持筒１４とを備えている。制動ドラム７はボ
ス５のフランジ部５ａを、駐車ブレーキの制動ドラム３
の端壁部と一緒に、回転軸１にスプライン嵌合固定した
取付フランジ２に重ね合され、かつ複数のボルト４とナ
ツトにより締結される。ボス５から放射状に延びる多数
のスポーク６に、冷却フイン８を備えた制動ドラム７の
一端が結合される。
断面図、図２は同正面断面図である。本発明による渦電
流式減速装置は、例えば車両用変速機の出力回転軸１に
結合される導体からなる制動ドラム７と、制動ドラム７
の内部に配設される非磁性体からなる不動の案内筒１０
と、案内筒１０の断面長方形の内空部に回動可能に支持
した磁石支持筒１４とを備えている。制動ドラム７はボ
ス５のフランジ部５ａを、駐車ブレーキの制動ドラム３
の端壁部と一緒に、回転軸１にスプライン嵌合固定した
取付フランジ２に重ね合され、かつ複数のボルト４とナ
ツトにより締結される。ボス５から放射状に延びる多数
のスポーク６に、冷却フイン８を備えた制動ドラム７の
一端が結合される。
【０００９】断面箱形の案内筒１０は例えば断面Ｃ字形
の筒体に、環状の蓋板１１を結合して構成される。案内
筒１０は適当な手段により例えば変速機の歯車箱に固定
される。案内筒１０の外周壁１０ａに周方向等間隔に設
けた多数の開口１３に、強磁性板１５が結合される。好
ましくは、強磁性板１５は案内筒１０の成形時鋳ぐるま
れる。強磁性板１５は長方形の板状のものであつて、板
面は円弧状に湾曲される。強磁性板１５の周壁は突条２
５を一体に形成され、案内筒１０の外周壁１０ａと強磁
性板１５との鋳造による結合度を高める。磁石支持筒１
４は案内筒１０の内空部、詳しくは内周壁１０ｂに軸受
１２により回動可能に支持される。
の筒体に、環状の蓋板１１を結合して構成される。案内
筒１０は適当な手段により例えば変速機の歯車箱に固定
される。案内筒１０の外周壁１０ａに周方向等間隔に設
けた多数の開口１３に、強磁性板１５が結合される。好
ましくは、強磁性板１５は案内筒１０の成形時鋳ぐるま
れる。強磁性板１５は長方形の板状のものであつて、板
面は円弧状に湾曲される。強磁性板１５の周壁は突条２
５を一体に形成され、案内筒１０の外周壁１０ａと強磁
性板１５との鋳造による結合度を高める。磁石支持筒１
４は案内筒１０の内空部、詳しくは内周壁１０ｂに軸受
１２により回動可能に支持される。
【００１０】案内筒１０の左端壁に、好ましくは３つの
流体圧アクチユエータ２０が周方向等間隔に結合され
る。流体圧アクチユエータ２０はシリンダ１８にピスト
ン１７を嵌装してなり、ピストン１７から外部へ突出す
るロツドは、磁石支持筒１４から案内筒１０の左端壁の
円弧状のスリツト１８ａを経て突出する腕１６に連結さ
れる。
流体圧アクチユエータ２０が周方向等間隔に結合され
る。流体圧アクチユエータ２０はシリンダ１８にピスト
ン１７を嵌装してなり、ピストン１７から外部へ突出す
るロツドは、磁石支持筒１４から案内筒１０の左端壁の
円弧状のスリツト１８ａを経て突出する腕１６に連結さ
れる。
【００１１】図２に示すように、磁石支持筒１４は各強
磁性板１５に１つずつ対応する磁石２４を結合される。
磁石支持筒１４は磁性体からなり、各強磁性板１５に対
向する磁石２４は、極性が周方向に交互に異なるように
配設される。
磁性板１５に１つずつ対応する磁石２４を結合される。
磁石支持筒１４は磁性体からなり、各強磁性板１５に対
向する磁石２４は、極性が周方向に交互に異なるように
配設される。
【００１２】本発明によれば、制動ドラム７の回転方向
ｘに関し、各強磁性板１５の前端面に、軸方向（回転軸
方向）の溝１５ａが設けられる。溝１５ａの断面形状は
長方形でもよいが、強磁性板１５の強度を損わないよう
に、断面Ｕ字形にするが好ましく、溝１５ａの側壁の角
隅部に丸みを付けるのがよい。さらに、図５に示すよう
に、溝１５ａの制動ドラム７に接近する側壁部１５ｂの
周方向長さL1を、溝１５ａの磁石２４に接近する側壁部
１５ｃの周方向長さL2よりも短くするのが、磁束の集中
を排除するのに効果的である。
ｘに関し、各強磁性板１５の前端面に、軸方向（回転軸
方向）の溝１５ａが設けられる。溝１５ａの断面形状は
長方形でもよいが、強磁性板１５の強度を損わないよう
に、断面Ｕ字形にするが好ましく、溝１５ａの側壁の角
隅部に丸みを付けるのがよい。さらに、図５に示すよう
に、溝１５ａの制動ドラム７に接近する側壁部１５ｂの
周方向長さL1を、溝１５ａの磁石２４に接近する側壁部
１５ｃの周方向長さL2よりも短くするのが、磁束の集中
を排除するのに効果的である。
【００１３】次に、本発明による渦電流式減速装置の作
動について説明する。非制動時、図３に示すように、極
性が異なる２つの磁石２４が部分的に共通の強磁性板１
５に対向する。各強磁性板１５と磁石支持筒１４との間
に、線２７で示す短絡的磁気回路が生じ、磁石２４は磁
界を制動ドラム７に及ぼさない。
動について説明する。非制動時、図３に示すように、極
性が異なる２つの磁石２４が部分的に共通の強磁性板１
５に対向する。各強磁性板１５と磁石支持筒１４との間
に、線２７で示す短絡的磁気回路が生じ、磁石２４は磁
界を制動ドラム７に及ぼさない。
【００１４】制動時、流体圧アクチユエータ２０により
磁石支持筒１４を強磁性板１５の半配列ピツチ分ｐ／２
だけ回動すると、図２に示すように、各磁石２４は各強
磁性板１５に全面的に対向し、強磁性板１５を経て制動
ドラム７に磁界を及ぼし、制動ドラム７と磁石支持筒１
４との間に、線２６ａで示す磁気回路が生じる。回転す
る制動ドラム７が磁界を横切る時、制動ドラム７に渦電
流が流れ、制動ドラム７は制動トルクを受ける。
磁石支持筒１４を強磁性板１５の半配列ピツチ分ｐ／２
だけ回動すると、図２に示すように、各磁石２４は各強
磁性板１５に全面的に対向し、強磁性板１５を経て制動
ドラム７に磁界を及ぼし、制動ドラム７と磁石支持筒１
４との間に、線２６ａで示す磁気回路が生じる。回転す
る制動ドラム７が磁界を横切る時、制動ドラム７に渦電
流が流れ、制動ドラム７は制動トルクを受ける。
【００１５】制動時、制動ドラム７の高速回転域では、
磁石２４から強磁性板１５を経て制動ドラム７へ及ぶ磁
界は、制動ドラム７の回転方向ｘへ引きずられた格好に
歪曲される。しかし、本発明によれば、各強磁性板１５
の前端面に、軸方向（回転軸方向）の溝１５ａが設けら
れているので、磁石２４を挟んで制動ドラム７と磁石支
持筒１４とに形成される磁気回路は、図４に線２６ａで
示すように制動ドラム７の回転方向ｘへの引きずりが溝
１５ａにより妨げられる。つまり、磁気回路の制動ドラ
ム７の回転方向ｘへの歪曲が抑えられ、従来よりも回転
方向ｘと反対方向へ戻された格好になり、強磁性板１５
の前端部への磁束の集中が阻止される。
磁石２４から強磁性板１５を経て制動ドラム７へ及ぶ磁
界は、制動ドラム７の回転方向ｘへ引きずられた格好に
歪曲される。しかし、本発明によれば、各強磁性板１５
の前端面に、軸方向（回転軸方向）の溝１５ａが設けら
れているので、磁石２４を挟んで制動ドラム７と磁石支
持筒１４とに形成される磁気回路は、図４に線２６ａで
示すように制動ドラム７の回転方向ｘへの引きずりが溝
１５ａにより妨げられる。つまり、磁気回路の制動ドラ
ム７の回転方向ｘへの歪曲が抑えられ、従来よりも回転
方向ｘと反対方向へ戻された格好になり、強磁性板１５
の前端部への磁束の集中が阻止される。
【００１６】したがつて、制動ドラム７の高速回転域で
は、磁石２４を挟んで制動ドラム７と磁石支持筒１４と
に形成される磁気回路において、各強磁性板１５を通過
する磁束数が減じ、制動ドラム７に発生する渦電流ない
し制動ドラム７が受ける制動トルクが、図６に線４２で
示すように（線４１は強磁性板１５に溝１５ａを設けな
いものの特性を示す）減じ、制動ドラム７の発熱量が抑
えられる。
は、磁石２４を挟んで制動ドラム７と磁石支持筒１４と
に形成される磁気回路において、各強磁性板１５を通過
する磁束数が減じ、制動ドラム７に発生する渦電流ない
し制動ドラム７が受ける制動トルクが、図６に線４２で
示すように（線４１は強磁性板１５に溝１５ａを設けな
いものの特性を示す）減じ、制動ドラム７の発熱量が抑
えられる。
【００１７】本発明は上述した形式の渦電流式減速装置
に限定されるものではなく、磁石支持筒を軸方向（回転
軸方向）に往復駆動し、磁石が強磁性板と全面的に対向
し、制動ドラムへ磁界を及ぼす制動位置と、磁石支持筒
と一緒に磁石が制動ドラムから引退し、制動ドラムに磁
界を及ぼさない非制動位置とに切り換える形式の渦電流
式減速装置（例えば特開平1-298948号公報を参照）にも
適用できる。
に限定されるものではなく、磁石支持筒を軸方向（回転
軸方向）に往復駆動し、磁石が強磁性板と全面的に対向
し、制動ドラムへ磁界を及ぼす制動位置と、磁石支持筒
と一緒に磁石が制動ドラムから引退し、制動ドラムに磁
界を及ぼさない非制動位置とに切り換える形式の渦電流
式減速装置（例えば特開平1-298948号公報を参照）にも
適用できる。
【００１８】
【発明の効果】本発明は上述のように、制動ドラムの回
転数が高くなるほど、各強磁性板の前端部（制動ドラム
の回転方向前端部）への磁束の集中が、各強磁性板の前
端面の溝により排除されるので、制動ドラムへ達する磁
束が減じ、磁石支持筒と制動ドラムとの間の磁気回路が
弱くなり、渦電流による発熱量が減じられる。
転数が高くなるほど、各強磁性板の前端部（制動ドラム
の回転方向前端部）への磁束の集中が、各強磁性板の前
端面の溝により排除されるので、制動ドラムへ達する磁
束が減じ、磁石支持筒と制動ドラムとの間の磁気回路が
弱くなり、渦電流による発熱量が減じられる。
【００１９】したがつて、制動ドラムの高速回転域での
渦電流による制動ドラムの過熱を防止し、構造部分の熱
による機械的強度の低下を回避できる。
渦電流による制動ドラムの過熱を防止し、構造部分の熱
による機械的強度の低下を回避できる。
【図１】本発明に係る渦電流式減速装置の側面断面図で
ある。
ある。
【図２】図１の線２Ａ−２Ａによる渦電流式減速装置の
制動時の正面断面図である。
制動時の正面断面図である。
【図３】同渦電流式減速装置の非制動時の正面断面図で
ある。
ある。
【図４】同渦電流式減速装置の制動時の要部を拡大して
示す正面断面図である。
示す正面断面図である。
【図５】本発明の変更実施例に係る強磁性板の正面断面
図である。
図である。
【図６】本発明の渦電流式減速装置の制動特性を従来例
と比較して示す線図である。
と比較して示す線図である。
【図７】従来の渦電流式減速装置の正面断面図である。
７：制動ドラム １０：案内筒 １４：磁石支持筒 １
５：強磁性板 １５ａ：溝 ２４：磁石
５：強磁性板 １５ａ：溝 ２４：磁石
フロントページの続き (56)参考文献 榎園正人、外３名，ＥＣＢリターダの 有限要素シミュレーション，第３回電磁 力関連のダイナミックスシンポジウム講 演論文集，日本，日本機械学会、電気学 会 共催，1991年 ５月12日，480−485 ＴＡＫＡＨＡＳＨＩ Ｎｏｒｉｏ，ｅ ｔ ａｌ．，Ｏｐｔｉｍａｌ Ｄｅｓｉ ｇｎ ｏｆ Ｐｅｒｍａｎｅｎｔ Ｍａ ｇｎｅｔ Ｔｙｐｅ ｏｆ Ｒｅｔａｒ ｄｅｒ，Ｔｈｅ Ｓｅｃｏｎｄ Ｉｎｔ ｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｓｙｍｐｏｓｉ ｕｍ ｏｎ Ｌｉｎｅｒ Ｄｒｉｖｅｓ ｆｏｒ Ｉｎｄｕｓｔｒｙ Ａｐｐｌ ｉｃａｔｉｏｎｓ，日本，Ｔｈｅ Ｉｎ ｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ｅｌｅｃｔｒｉ ｃａｌ Ｅｎｇｉｎｅｅｒｓ ｏｆ Ｊ ａｐａｎ，1998年 ４月 ８日，375− 378 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H02K 49/02 H02K 49/10
Claims (3)
- 【請求項１】回転軸に結合した制動ドラムの内部に配設
した非磁性体からなる案内筒に、周方向等間隔に多数の
強磁性板を埋設し、案内筒の内部に配設した磁石支持筒
の外周面に、強磁性板に対応する磁石を強磁性板に対向
する磁極が周方向交互に異なるように結合し、磁石支持
筒を各磁石が強磁性板に全面的に対向する制動位置と対
向しない非制動位置とに駆動する駆動手段を備えた渦電
流式減速装置において、制動ドラムの回転方向に関し各
強磁性板の前端面に軸方向の溝を備えたことを特徴とす
る渦電流式減速装置。 - 【請求項２】前記駆動手段は磁石支持筒を磁石の半配列
ピツチ分だけ正逆回動する、請求項１に記載の渦電流式
減速装置。 - 【請求項３】前記案内筒は制動ドラムから軸方向外方へ
突出する磁性体からなる延長部を備えられ、前記駆動手
段は磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突出する制動位置
と制動ドラムの内部から引退する非制動位置とに軸方向
に往復動する、請求項１に記載の渦電流式減速装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05467394A JP3285064B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 渦電流式減速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05467394A JP3285064B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 渦電流式減速装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07245933A JPH07245933A (ja) | 1995-09-19 |
| JP3285064B2 true JP3285064B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=12977310
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05467394A Expired - Fee Related JP3285064B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 渦電流式減速装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3285064B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH114572A (ja) * | 1997-06-12 | 1999-01-06 | Isuzu Motors Ltd | 永久磁石式渦電流減速装置 |
| JPH11285233A (ja) * | 1998-03-30 | 1999-10-15 | Isuzu Motors Ltd | 磁石式渦電流減速装置 |
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| JPH07245933A (ja) | 1995-09-19 |
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