JP3280096B2 - 多壁管の製造方法 - Google Patents
多壁管の製造方法Info
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- B21C37/00—Manufacture of metal sheets, bars, wire, tubes or like semi-manufactured products, not otherwise provided for; Manufacture of tubes of special shape
- B21C37/06—Manufacture of metal sheets, bars, wire, tubes or like semi-manufactured products, not otherwise provided for; Manufacture of tubes of special shape of tubes or metal hoses; Combined procedures for making tubes, e.g. for making multi-wall tubes
- B21C37/15—Making tubes of special shape; Making tube fittings
- B21C37/154—Making multi-wall tubes
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属ストリップの一側
および他側に、ろう付け可能な金属から成る第１の層お
よび第２の層をそれぞれ設け、これらの層を設けた後、
少なくとも２つの壁を有する管を金属ストリップの巻回
によって形成する多壁管の製造方法に関するものであ
る。
および他側に、ろう付け可能な金属から成る第１の層お
よび第２の層をそれぞれ設け、これらの層を設けた後、
少なくとも２つの壁を有する管を金属ストリップの巻回
によって形成する多壁管の製造方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術およびその課題】この形式の方法は英国特
許出願第２２４１１８５号明細書から公知である。この
公知の方法によれば、第１および第２の層として銅層が
金属ストリップに被覆される。その後、ストリップは多
壁管を形成するために巻回される。この公知の方法によ
れば、ストリップは、完全な２回転の巻回で二重壁管に
なされる。管が二重壁を有するということは、管の２つ
の壁の間に銅層も存在することを意味する。ストリップ
の巻回後、形成された管は互いに接触する壁面をろう付
けするために加熱される。
許出願第２２４１１８５号明細書から公知である。この
公知の方法によれば、第１および第２の層として銅層が
金属ストリップに被覆される。その後、ストリップは多
壁管を形成するために巻回される。この公知の方法によ
れば、ストリップは、完全な２回転の巻回で二重壁管に
なされる。管が二重壁を有するということは、管の２つ
の壁の間に銅層も存在することを意味する。ストリップ
の巻回後、形成された管は互いに接触する壁面をろう付
けするために加熱される。
【０００３】銅または他のろう付け可能な金属層を金属
ストリップの一側または両側に被覆することは、管の技
術的特性（特に、ニッケル層の被覆による耐蝕性、ろう
付け適合性または管内を循環する液体からの保護に関す
る管の技術的特性）を改善するという利点を有する。
ストリップの一側または両側に被覆することは、管の技
術的特性（特に、ニッケル層の被覆による耐蝕性、ろう
付け適合性または管内を循環する液体からの保護に関す
る管の技術的特性）を改善するという利点を有する。
【０００４】金属層をストリップに被覆することは利点
を有するが、問題を生ずる可能性があることも判った。
例えば車両のブレーキ液用ラインとして使用される管の
場合、管内の銅層は腐食物質であるブレーキ液に対して
優れた耐性を有するが、外側の銅層は、極端に悪天候に
晒される場所に設置される管に対して十分な耐蝕性を与
えない。従って、付加的被覆（例えば、亜鉛を付加的に
被覆すること）により管を保護しなければならない。し
かし、金属ストリップに既に被覆された銅層は電気化学
結合に関し理想的なものではなく、耐蝕性に関する製品
全体の特性を制限する。
を有するが、問題を生ずる可能性があることも判った。
例えば車両のブレーキ液用ラインとして使用される管の
場合、管内の銅層は腐食物質であるブレーキ液に対して
優れた耐性を有するが、外側の銅層は、極端に悪天候に
晒される場所に設置される管に対して十分な耐蝕性を与
えない。従って、付加的被覆（例えば、亜鉛を付加的に
被覆すること）により管を保護しなければならない。し
かし、金属ストリップに既に被覆された銅層は電気化学
結合に関し理想的なものではなく、耐蝕性に関する製品
全体の特性を制限する。
【０００５】他の問題は管の内面に被覆された銅の溶解
である。特に、鉛を含まないガソリンに燃料添加剤とし
て使用される或る種のアルコールは、銅を腐食、溶解
し、最終的には燃焼式エンジンの噴射器を閉塞する。
である。特に、鉛を含まないガソリンに燃料添加剤とし
て使用される或る種のアルコールは、銅を腐食、溶解
し、最終的には燃焼式エンジンの噴射器を閉塞する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、これら
の欠点を解消することである。このために、本発明によ
れば、以下の多壁管の製造方法が提供される。金属スト
リップの一側に、ろう付け可能な第１の金属から成るめ
っき層を設け、金属ストリップの他側に、第１の金属と
は異なる、ろう付け可能な第２の金属から成るめっき層
を設け、めっきを施した金属ストリップに少なくとも完
全な２回転の巻回を与えて少なくとも２つの壁を有する
管を形成し、この管の内側面がめっき層の一方で覆わ
れ、管の外側面がめっき層の他方で覆われており、管を
加熱して、互いに接触している少なくとも２つの壁の表
面をろう付けし、金属ストリップを少なくとも完全に２
回転させる際の巻回の向きは、第１の金属と第２の金属
とを、管の内側面および外側面のいずれに割り当てるか
によって決定され、それによって、めっき層が施された
同一の金属ストリップから異なる２種類の多壁管を製造
できる多壁管の製造方法。第１の金属と第２の金属の選
択は、完成した管に最も適した金属被覆を可能にし、管
の内外面の保護を可能にする。第１の金属と第２の金属
はろう付け可能であるため、２種類の異なる層を金属ス
トリップに設けることによって、ろう付けが妨げられる
ことはない。第１の金属と異なる第２の金属を選択する
ことにより、金属ストリップの回転方向を単に選択する
ことで、同一の金属ストリップから異なる２種類の管を
製造できる。この大きな多様性が、別の金属ストリップ
を用いることなく最終目的に適する管の使用を可能にす
る。
の欠点を解消することである。このために、本発明によ
れば、以下の多壁管の製造方法が提供される。金属スト
リップの一側に、ろう付け可能な第１の金属から成るめ
っき層を設け、金属ストリップの他側に、第１の金属と
は異なる、ろう付け可能な第２の金属から成るめっき層
を設け、めっきを施した金属ストリップに少なくとも完
全な２回転の巻回を与えて少なくとも２つの壁を有する
管を形成し、この管の内側面がめっき層の一方で覆わ
れ、管の外側面がめっき層の他方で覆われており、管を
加熱して、互いに接触している少なくとも２つの壁の表
面をろう付けし、金属ストリップを少なくとも完全に２
回転させる際の巻回の向きは、第１の金属と第２の金属
とを、管の内側面および外側面のいずれに割り当てるか
によって決定され、それによって、めっき層が施された
同一の金属ストリップから異なる２種類の多壁管を製造
できる多壁管の製造方法。第１の金属と第２の金属の選
択は、完成した管に最も適した金属被覆を可能にし、管
の内外面の保護を可能にする。第１の金属と第２の金属
はろう付け可能であるため、２種類の異なる層を金属ス
トリップに設けることによって、ろう付けが妨げられる
ことはない。第１の金属と異なる第２の金属を選択する
ことにより、金属ストリップの回転方向を単に選択する
ことで、同一の金属ストリップから異なる２種類の管を
製造できる。この大きな多様性が、別の金属ストリップ
を用いることなく最終目的に適する管の使用を可能にす
る。
【０００７】かくして、２つの異なる金属の被覆層が、
管のろう付け品質を損なうことなく、管内を通る液体に
よる管内面の腐食のみならず、管外面の腐食の問題に対
する解決を与えるのである。
管のろう付け品質を損なうことなく、管内を通る液体に
よる管内面の腐食のみならず、管外面の腐食の問題に対
する解決を与えるのである。
【０００８】本発明方法の第１の好適例では、銅または
ニッケルが第１の金属または第２の金属として被覆され
る。ニッケルは優れた耐蝕性を有し、アルコールまたは
その他の燃料添加剤に対して十分な耐性を有し、一方、
銅はろう付けに全く適している。従って、ろう付けおよ
び耐蝕性に関する有利な特性が統合される。
ニッケルが第１の金属または第２の金属として被覆され
る。ニッケルは優れた耐蝕性を有し、アルコールまたは
その他の燃料添加剤に対して十分な耐性を有し、一方、
銅はろう付けに全く適している。従って、ろう付けおよ
び耐蝕性に関する有利な特性が統合される。
【０００９】本発明方法の他の例によれば、ニッケルま
たは錫が第１の金属または第２の金属として被覆され、
あるいはまた錫または銅が第１の金属または第２の金属
として被覆される。錫は酸化に対する優れた保護を与え
る。
たは錫が第１の金属または第２の金属として被覆され、
あるいはまた錫または銅が第１の金属または第２の金属
として被覆される。錫は酸化に対する優れた保護を与え
る。
【００１０】本発明方法の第２の好適例では、金属スト
リップを巻回後、合金から成る第３の層が管の外面に被
覆される。従って、管の保護特性が向上する。
リップを巻回後、合金から成る第３の層が管の外面に被
覆される。従って、管の保護特性が向上する。
【００１１】本発明方法の第３の好適例では、各金属被
覆層が高電流密度を用いて被覆される。高電流密度は被
覆層の迅速な被着を可能とし、異なる層に使用される金
属相互間の干渉が生じる可能性を実質的に減少させる。
覆層が高電流密度を用いて被覆される。高電流密度は被
覆層の迅速な被着を可能とし、異なる層に使用される金
属相互間の干渉が生じる可能性を実質的に減少させる。
【００１２】以下、図面に示された実施例により本発明
の説明を行う。
の説明を行う。
【００１３】図中、同一符号は同一または類似の部材を
示す。
示す。
【００１４】
【実施例】多壁管を製造するために、例えば、厚さ０．
３５５mmのスチール（鋼）ストリップのような金属スト
リップが使用される。図１は、２つの金属層が被覆され
た金属ストリップ１の断面を示している。本発明方法で
は、まずろう付け可能な第１の金属から成る第１の層２
が金属ストリップの第１の側に被覆される。次いで、金
属ストリップの反対側に第１の金属とは異なるろう付け
可能な第２の金属から成る第２の層３が被覆される。第
１の金属として、例えば、厚さ３μの銅層が被覆され、
厚さ３μのニッケル層が第２の金属として適用される。
この組合わせ、ニッケルが優れた耐蝕性を有し、銅がろ
う付けに非常に適するという利点を有する。銅、ニッケ
ルは、それぞれ１０８０℃、１４５２℃の溶融温度を有
するため、これら２層間の溶融は１２００℃と１３００
℃の間の温度で行われ、従って、２層が設けられた金属
ストリップの巻回後に形成された管をろう付けすること
ができる。
３５５mmのスチール（鋼）ストリップのような金属スト
リップが使用される。図１は、２つの金属層が被覆され
た金属ストリップ１の断面を示している。本発明方法で
は、まずろう付け可能な第１の金属から成る第１の層２
が金属ストリップの第１の側に被覆される。次いで、金
属ストリップの反対側に第１の金属とは異なるろう付け
可能な第２の金属から成る第２の層３が被覆される。第
１の金属として、例えば、厚さ３μの銅層が被覆され、
厚さ３μのニッケル層が第２の金属として適用される。
この組合わせ、ニッケルが優れた耐蝕性を有し、銅がろ
う付けに非常に適するという利点を有する。銅、ニッケ
ルは、それぞれ１０８０℃、１４５２℃の溶融温度を有
するため、これら２層間の溶融は１２００℃と１３００
℃の間の温度で行われ、従って、２層が設けられた金属
ストリップの巻回後に形成された管をろう付けすること
ができる。
【００１５】更に、約５５０℃で一方の金属が他方の金
属中に拡散するため、銅とニッケルは好適な選択である
ことが判る。
属中に拡散するため、銅とニッケルは好適な選択である
ことが判る。
【００１６】実際には、図２に横断面が示されている、
例えば二重壁管のような多壁管を形成するために、金属
ストリップは２回またはそれ以上の回数巻回され、２つ
またはそれ以上の壁が形成される。巻回中、連続壁が互
いに接触するように注意を払わなければならないことは
明らかである。ストリップの巻回後、ろう付け作業を行
うことができる。
例えば二重壁管のような多壁管を形成するために、金属
ストリップは２回またはそれ以上の回数巻回され、２つ
またはそれ以上の壁が形成される。巻回中、連続壁が互
いに接触するように注意を払わなければならないことは
明らかである。ストリップの巻回後、ろう付け作業を行
うことができる。
【００１７】２つの異なる層が適用される本発明方法に
おける金属ストリップの巻回により、２つの連続層の間
で第１の金属層が第２の金属層と接触する。従って、ろ
う付け可能で、ろう付け温度差があまり大きくない２つ
の金属を選ぶことが非常に重要である。実際、温度差が
大き過ぎると、ろう付け中に問題が生じる。例えば、そ
れぞれ、２００℃、１０００℃程度の溶融温度を有する
第１の金属、第２の金属の組合わせは避けなければなら
ない。しかし、溶融温度が高くなればなるほど、許容温
度差は大きくなることに留意すべきである。
おける金属ストリップの巻回により、２つの連続層の間
で第１の金属層が第２の金属層と接触する。従って、ろ
う付け可能で、ろう付け温度差があまり大きくない２つ
の金属を選ぶことが非常に重要である。実際、温度差が
大き過ぎると、ろう付け中に問題が生じる。例えば、そ
れぞれ、２００℃、１０００℃程度の溶融温度を有する
第１の金属、第２の金属の組合わせは避けなければなら
ない。しかし、溶融温度が高くなればなるほど、許容温
度差は大きくなることに留意すべきである。
【００１８】従って、本発明方法によって得られた管４
は、外側層の金属とは異なる金属から成る内側層２を有
する。また、管の内側および外側に保護層が付与される
が、金属ストリップの一方側にしか保護層が被覆されて
いない場合には、そのようにはならない。
は、外側層の金属とは異なる金属から成る内側層２を有
する。また、管の内側および外側に保護層が付与される
が、金属ストリップの一方側にしか保護層が被覆されて
いない場合には、そのようにはならない。
【００１９】内側層が外側層と異なる管は、完成管に対
する配慮を十分に行い得るという利点を有する。油ライ
ンまたはブレーキ液ラインだけでなくガソリンラインも
存在する車両を例にとる。燃料、特に、鉛を含んでいな
いガソリンは、オクタン価を高めるために各種の添加剤
を含み、銅を侵す可能性のあるアルコールが添加剤とし
て使用されている。従って、銅粒子が噴射器を閉塞する
可能性がある。ガソリンラインには、例えば、アルコー
ルまたはその他の添加剤に対する完全な耐性を有するニ
ッケルから成る内側層を設けた管を使用する必要があ
る。外側層については、燃料ラインが必ずしも極端に露
出した場所に配置される訳ではないので、例えば、銅層
で形成すべきであり、これは十分な耐蝕性を有する。管
を形成した後、亜鉛またはＺｉ−Ａｌ合金を被覆するこ
とにより耐蝕性を更に向上させることができる。
する配慮を十分に行い得るという利点を有する。油ライ
ンまたはブレーキ液ラインだけでなくガソリンラインも
存在する車両を例にとる。燃料、特に、鉛を含んでいな
いガソリンは、オクタン価を高めるために各種の添加剤
を含み、銅を侵す可能性のあるアルコールが添加剤とし
て使用されている。従って、銅粒子が噴射器を閉塞する
可能性がある。ガソリンラインには、例えば、アルコー
ルまたはその他の添加剤に対する完全な耐性を有するニ
ッケルから成る内側層を設けた管を使用する必要があ
る。外側層については、燃料ラインが必ずしも極端に露
出した場所に配置される訳ではないので、例えば、銅層
で形成すべきであり、これは十分な耐蝕性を有する。管
を形成した後、亜鉛またはＺｉ−Ａｌ合金を被覆するこ
とにより耐蝕性を更に向上させることができる。
【００２０】腐食物質であるブレーキ液の問題は全く異
なる。ブレーキ液に最適の内側層は銅である。しかし、
ブレーキラインは悪天候に極端に晒される場所に位置す
るため、腐食に対して外面を十分に保護する必要があ
る。ニッケルは、これらの要求を完全に満足する。事
実、例えば、Ｚｎ−Ｎｉ合金、亜鉛またはＺｎ−Ａｌの
ような、後から被着されるものとの関係で、付着性およ
び及び耐食性に関して、ニッケルは優れた材料である。
なる。ブレーキ液に最適の内側層は銅である。しかし、
ブレーキラインは悪天候に極端に晒される場所に位置す
るため、腐食に対して外面を十分に保護する必要があ
る。ニッケルは、これらの要求を完全に満足する。事
実、例えば、Ｚｎ−Ｎｉ合金、亜鉛またはＺｎ−Ａｌの
ような、後から被着されるものとの関係で、付着性およ
び及び耐食性に関して、ニッケルは優れた材料である。
【００２１】従って、２つの異なる層を有する金属スト
リップによれば、同一金属ストリップから２種類の異な
る管を形成可能である。実際、金属ストリップを一方側
または反対側に巻回するだけでよい。
リップによれば、同一金属ストリップから２種類の異な
る管を形成可能である。実際、金属ストリップを一方側
または反対側に巻回するだけでよい。
【００２２】金属ストリップに被覆される第１の層およ
び第２の層としてＮｉ−Ｃｕを選択することの他、Ｎｉ
−Ｓｎ、Ｓｎ−Ｃｕのような他の選択も可能である。
び第２の層としてＮｉ−Ｃｕを選択することの他、Ｎｉ
−Ｓｎ、Ｓｎ−Ｃｕのような他の選択も可能である。
【００２３】金属ストリップを巻回後、管の外壁に第３
の金属層を被覆することも可能である。この第３の層は
反対側の層に被覆される金属とは異なる金属で形成しな
ければならないことは明らかである。第３の層として、
例えば、ニッケル層に対する被覆用のＣｕ−Ｎｉ合金、
Ｚｎ−Ｎｉ合金を使用し、また銅層に対する被覆用のＣ
ｕ−Ｎｉ合金を使用するのが好ましい。第３の層を被覆
する利点は、それにより耐蝕性が向上することである。
更に、第３の層に他の層を被覆可能であることは自明で
ある。第３の層として、アルミニウム、Ｚｎ−Ａｌ合
金、Ｐｂ−Ｓｎ合金、またはＺｎ−Ｎｉ合金の層を被覆
することもできる。
の金属層を被覆することも可能である。この第３の層は
反対側の層に被覆される金属とは異なる金属で形成しな
ければならないことは明らかである。第３の層として、
例えば、ニッケル層に対する被覆用のＣｕ−Ｎｉ合金、
Ｚｎ−Ｎｉ合金を使用し、また銅層に対する被覆用のＣ
ｕ−Ｎｉ合金を使用するのが好ましい。第３の層を被覆
する利点は、それにより耐蝕性が向上することである。
更に、第３の層に他の層を被覆可能であることは自明で
ある。第３の層として、アルミニウム、Ｚｎ−Ａｌ合
金、Ｐｂ−Ｓｎ合金、またはＺｎ−Ｎｉ合金の層を被覆
することもできる。
【００２４】ニッケルは他の層を被覆するための優れた
基礎となるので、第３の層をニッケル層に被覆するのが
好ましい。第３の層の厚さは、通常、第１の層および第
２の層よりも実質的に大きい。従って、第３の層の厚さ
は、要求される保護の度合いおよび被覆に使用される技
術の関数として、例えば、１２μｍ、２５μｍ、または
１００μｍである。第３の層は、ストリップを巻回後、
保護される管の外壁に被覆される。この第３の層の厚さ
に関連して、第３の層を巻回前に被覆すると、巻回後の
ろう付け中に問題を生じる可能性がある。すなわち、第
３の層が溶融し始め、第１の層と第２の層に付着する。
基礎となるので、第３の層をニッケル層に被覆するのが
好ましい。第３の層の厚さは、通常、第１の層および第
２の層よりも実質的に大きい。従って、第３の層の厚さ
は、要求される保護の度合いおよび被覆に使用される技
術の関数として、例えば、１２μｍ、２５μｍ、または
１００μｍである。第３の層は、ストリップを巻回後、
保護される管の外壁に被覆される。この第３の層の厚さ
に関連して、第３の層を巻回前に被覆すると、巻回後の
ろう付け中に問題を生じる可能性がある。すなわち、第
３の層が溶融し始め、第１の層と第２の層に付着する。
【００２５】第１の層または第２の層は第３の層を被着
するための優れた基礎となる。従って、亜鉛から成る第
３の層をニッケルの層に被覆するときは、非常に高度の
保護を得るために、７から８μｍの亜鉛層をニッケル層
に被覆すれば十分である。このようにして得られた保護
の度合いは、銅基材上に１５μｍの亜鉛単層を被覆した
ものに匹敵する。したがって、使用材料がかなり低減化
され、管の耐蝕特性を損なうことなく製品ユニットの生
産性がかなり改善される。
するための優れた基礎となる。従って、亜鉛から成る第
３の層をニッケルの層に被覆するときは、非常に高度の
保護を得るために、７から８μｍの亜鉛層をニッケル層
に被覆すれば十分である。このようにして得られた保護
の度合いは、銅基材上に１５μｍの亜鉛単層を被覆した
ものに匹敵する。したがって、使用材料がかなり低減化
され、管の耐蝕特性を損なうことなく製品ユニットの生
産性がかなり改善される。
【００２６】第３図は、異なる２つの金属層を金属スト
リップに被覆可能な装置の例を示す。第３図は、この装
置の機能の必要な部材のみの模式図である。金属ストリ
ップ１が第１バス（浴）５内に導入される。この第１バ
ス５内には、金属ストリップ１の一側および他側に、第
１および第２アノード８がそれぞれ配設されている。バ
ス５には、それ自体公知の電解液が収容され、例えば銅
から成る第１の金属層を被覆するための作用を有する。
ストリップ１と第２アノード８との間には、例えばプラ
スチックでから成る非導電性材料製スクリーン９が配置
されている。このスクリーン９はアノード８を遮蔽し、
従って、ストリップのこの側への金属層の堆積を防止す
る。アノード６は、バス５内でのみ電流を供給される。
リップに被覆可能な装置の例を示す。第３図は、この装
置の機能の必要な部材のみの模式図である。金属ストリ
ップ１が第１バス（浴）５内に導入される。この第１バ
ス５内には、金属ストリップ１の一側および他側に、第
１および第２アノード８がそれぞれ配設されている。バ
ス５には、それ自体公知の電解液が収容され、例えば銅
から成る第１の金属層を被覆するための作用を有する。
ストリップ１と第２アノード８との間には、例えばプラ
スチックでから成る非導電性材料製スクリーン９が配置
されている。このスクリーン９はアノード８を遮蔽し、
従って、ストリップのこの側への金属層の堆積を防止す
る。アノード６は、バス５内でのみ電流を供給される。
【００２７】第１バス５を通過した後、第１の層を被覆
されたストリップが第２バス７に移動する。バス７内で
は、スクリーン９が第１アノード６をマスクし、ストリ
ップのこの側への金属層の被覆を防止する。第２バス
は、同様に公知の電解液を収容し、この電解液は例えば
ニッケルを被着するための作用を有する。バス７内で
は、アノード６に対して電流は供給されない。
されたストリップが第２バス７に移動する。バス７内で
は、スクリーン９が第１アノード６をマスクし、ストリ
ップのこの側への金属層の被覆を防止する。第２バス
は、同様に公知の電解液を収容し、この電解液は例えば
ニッケルを被着するための作用を有する。バス７内で
は、アノード６に対して電流は供給されない。
【００２８】アノード６，８をストリップの一側および
他側に配置し、かつ、複数のバスを用いることにより、
各側に異なる層を被覆することができる。
他側に配置し、かつ、複数のバスを用いることにより、
各側に異なる層を被覆することができる。
【００２９】ストリップに異なる金属の２つの層を被覆
するための他の実施例装置によれば、各バス５，７は単
一のアノードのみを収容し、２つのアノードの一方をマ
スキング（遮蔽）する必要がない。
するための他の実施例装置によれば、各バス５，７は単
一のアノードのみを収容し、２つのアノードの一方をマ
スキング（遮蔽）する必要がない。
【００３０】アノードとストリップの間に、例えば２５
０Ａ／ｄｍ2の高電流密度を用いるのが好ましい。この
ような高電流密度は金属を急速に析出させ、従って処理
面の反対側の面上のセメンテーションあるいは電着効果
を防止する点で好ましい利点を有する。通過時間を短く
するほど、金属ストリップの他側に金属が到達する危険
が少なくなる。
０Ａ／ｄｍ2の高電流密度を用いるのが好ましい。この
ような高電流密度は金属を急速に析出させ、従って処理
面の反対側の面上のセメンテーションあるいは電着効果
を防止する点で好ましい利点を有する。通過時間を短く
するほど、金属ストリップの他側に金属が到達する危険
が少なくなる。
【００３１】金属ストリップに対する異なる金属から成
る２つの層の被覆は、例えば１０Ａ／ｄｍ2の低電流密
度で作動する装置を用いることによって自然に行うこと
もできる。
る２つの層の被覆は、例えば１０Ａ／ｄｍ2の低電流密
度で作動する装置を用いることによって自然に行うこと
もできる。
【図１】金属層が被覆された金属ストリップの断面図。
【図２】本発明による方法を応用することにより形成さ
れた管の断面図。
れた管の断面図。
【図３】ストリップに２つの金属層を被覆可能とする装
置の例を示す図。
置の例を示す図。
１ 金属ストリップ ２ 第１の層 ３ 第２の層 ４ 管 ５ 第１バス（浴） ６ 第１のアノード ７ 第２バス（浴） ８ 第２のアノード ９ スクリーン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−20962（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−42962（ＪＰ，Ａ) 実開 昭54−177619（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B21C 37/06
Claims (8)
- 【請求項１】 多壁管を製造する方法において、 金属ストリップを用意し、 前記金属ストリップの一側に、ろう付け可能な第１の金
属から成るめっき層を設け、 前記金属ストリップの他側に、前記第１の金属とは異な
る、ろう付け可能な第２の金属から成るめっき層を設
け、 めっきを施された前記金属ストリップに少なくとも完全
な２回転の巻回を与えて少なくとも２つの壁を有する管
を形成し、この管の内側面が前記めっき層の一方で覆わ
れ、前記管の外側面が前記めっき層の他方で覆われてお
り、 前記管を加熱して、互いに接触している前記壁の表面を
ろう付けし、 前記金属ストリップを少なくとも完全に２回転させる際
の巻回の向きは、前記第１の金属と前記第２の金属と
を、前記管の内側面および外側面のいずれに割り当てる
かによって決定され、それによって、めっき層が施され
た同一の金属ストリップから異なる２種類の多壁管を製
造できる多壁管の製造方法。 - 【請求項２】 前記第１の金属が銅であり、前記第２の
金属がニッケルである請求項１に記載された多壁管の製
造方法。 - 【請求項３】 前記第１の金属がニッケルであり、前記
第２の金属が錫である請求項１に記載された多壁管の製
造方法。 - 【請求項４】 前記第１の金属が錫であり、前記第２の
金属が銅である請求項１に記載された多壁管の製造方
法。 - 【請求項５】 前記管を形成した後、該管の外表面に合
金から成る第３の層を形成する請求項１に記載された多
壁管の製造方法。 - 【請求項６】 前記第３の層がＣｕ−Ｎｉ合金である請
求項５に記載された多壁管の製造方法。 - 【請求項７】 前記第３の層がＺｎ−Ｎｉ合金である請
求項５に記載された多壁管の製造方法。 - 【請求項８】 前記めっき層を高電流密度電気めっき法
で形成する請求項１に記載された多壁管の製造方法。
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- 1992-12-08 CA CA002084859A patent/CA2084859C/en not_active Expired - Lifetime
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- 1992-12-08 AT AT92311150T patent/ATE136824T1/de not_active IP Right Cessation
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