JP3277969B2 - 布線検査機用治具 - Google Patents

布線検査機用治具

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JP3277969B2 JP02355394A JP2355394A JP3277969B2 JP 3277969 B2 JP3277969 B2 JP 3277969B2 JP 02355394 A JP02355394 A JP 02355394A JP 2355394 A JP2355394 A JP 2355394A JP 3277969 B2 JP3277969 B2 JP 3277969B2
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板の布線
検査機に用いられる治具に関する。
【0002】
【従来の技術】布線検査は、プリント配線板の回路パタ
ーンに電圧、電流を印加し、該パターンの導通・断線及
び絶縁・短絡を確認する重要な検査である。この布線検
査を行う装置が布線検査機であるが、その基本原理は検
査すべきポイントの各ランドに例えばスプリング付きコ
ンタクトプローブ等のテスト用ピンを接触させ、各ラン
ド間の導通及び絶縁の状態を検出し、基準データと比較
することによって断線や短絡とその位置等を検知すると
ころにある。それ故、布線検査機にあっては検査すべき
回路パターンに接触して導通・絶縁を検出する治具(ピ
ンボードアダプタ等)は最も重要な構成要素といえる。
【0003】この治具としては、大別すると専用型と汎
用型の2種の治具が従来から用いられてきた。このう
ち、前者の専用型治具は被検査基板のパターンの検査す
べきポイントにスプリングプローブを差し込んだ専用の
治具を使用する方式である。この方式には検査装置が全
体的に小型で簡便であって、価格も安くなるという利点
がある反面、量産板でないと治具そのものの製作費が高
くつき、且つセットに手間がかかる上、納期の点にも問
題がある他、治具の種類が増えてくると管理保管が面倒
になり、しかも検査すべき回路パターンが高密度(ファ
イン)になるに従い用いるプローブの製作も困難になる
とともに高価になるという問題点がある。
【0004】そこで、それらの問題点を改善するために
種々の工夫がなされているが、その1つとしてコスト高
の主因であるプローブをなくそうとする試みがある。現
在、その試みのうちで実現化しているのは、感圧型導電
性ゴムを用いる方式である。この方式は問題のプローブ
を使用しなくてよく、且つ接触点がランドに対し複数個
になるとともに導電ゴムはプローブと異なり柔軟である
という利点がある。しかし、この方法にも用いる導電性
ゴムが高価で、且つ薄く傷がつきやすく、しばしば取り
替えねばならぬため結果的にはやはり高価になるという
問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は専用型の治具
としての利点を保持しつつファイン化が難しく、治具の
コスト高さがさけ難いプローブを使用せず、又やはり高
価で取扱いも難しい感圧型の導電性ゴムも用いなくてよ
い、簡便で安価で、しかも保管も容易な治具を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため鋭意研究を重ねた結果、導電ゴム方式ではな
いプローブレスの簡便な治具がフレキシブルプリント配
線板(FPC)とプリント配線板を組合わせ、エッチン
グ技術を適用することにより得られることを見出し、本
発明を完成した。すなわち本発明は、検査すべきプリン
ト配線板と同じランドパターンを有するリジットなプリ
ント基板の上に検査すべきプリント配線板と同じ回路パ
ターンを有するフレキシブルプリント配線板が両者の同
一位置にあるランド部が互いに重なり合うように接着
れており、その突起した重合ランド部が接点部を構成し
ていることを特徴とする布線検査機用治具及びその製造
方法を提供するものである。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。まず、本発
明の治具の構造を図を用いて説明する。図1は本発明の
治具の一部断面図である。図中1はプローブの役割をす
る接点部であり、治具のランドパターン(3−1)が形
成されたプリント配線板、好ましくはリジットなプリン
ト回路板(RPC)(3)の上に治具の回路パターン
(2−1)即ち検体のプリント配線板の回路パターンが
形成されたFPC(2)を互いに対応関係にあるランド
部、即ち両者の同一位置にランド部が相互に重なり合う
ように位置決めした後、貼り合わせ、加圧することによ
り突起状に形成されている。
【0008】本発明のようにRPCランドパターンの上
にFPCの回路ランドパターンを重ね合わせた構造の突
出した接点部にしないと、検体であるプリント配線板の
ランドが半田メッキやカバーレイの厚さに左右されるた
め、該接点部がしばしばその検体のランドに接触しない
という不都合が起こる。本発明の特長の1つはこの不都
合を改善したところにあり、検体の半田メッキやカバー
レイの厚さに左右されない接点部(プローブ)とするこ
とに成功したのである。
【0009】次に、本発明の治具の製法およびそれに用
いられる主な材料について説明する。図3は本発明の治
具を製造する工程の概要を示す工程図である。まず、フ
レキシブル銅張積層板上に検体となるプリント配線板と
同じ回路パターンをスクリーン印刷法又はフォトレジス
ト法により形成した後、サブトラクティブ法によりエッ
チングし、次いでレジストを解除すると図2(A)に示
すFPCが得られる。
【0010】一方、銅張積層板、好ましくはリジット銅
張積層板上に検体となるプリント配線板のランドパター
ンと同じランドパターンをスクリーン印刷法又はフォト
レジスト法により形成した後、サブトラクティブ法によ
りエッチングし、次いでレジストを解除すると図2
(B)に一例として示すRPCが得られる。後者のRP
Cの銅箔の厚さは前者のFPCの銅箔の厚さより大きく
するとよい結果が得られ、特に8〜10倍程度にするこ
とが好ましい。
【0011】用いるフレキシブル銅張積層板は、可撓性
を有するプラスチックフィルム、例えばポリエステルフ
ィルム、塩化ビニルフィルム、ポリイミド系フィルム等
の厚さ12〜60μm程度、好ましくは20〜30μm
程度のベースフィルムの上に厚さ8〜35μm程度、好
ましくは6〜10μm程度の銅箔を積層したものが用い
られる。厚さが大きく可撓性の劣るものは本発明には適
していない。
【0012】銅張積層板として好ましいリジット銅張積
層板は紙、ガラス布等とフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂等からなる厚さ約0.05〜3m
m、好ましくは約0.1〜2mmの基板の上に厚さ約3
5〜106μm、好ましくは約70〜80μmの銅箔を
積層したものを用いる。なお、銅箔のかわりにニッケ
ル、ステンレス、金、銀等の他の金属箔を用いることも
できる。このRPCは、接点部(プローブ)の嵩上げが
第1の目的で用いられるものであるから、その銅箔の厚
みは通常用途のものより大きく、75μm程度のものが
好ましい。
【0013】上記した図2(A)に示す検体の回路パタ
ーンを有するFPCと図2(B)に示す検体のランドパ
ターンを有するRPCは両者の同一位置にあるランド部
が互いに重なり合うように位置決めした後、エポキシ系
等の接着剤を用いて貼り合わされ、加圧して圧着するこ
とにより図1に示すように嵩高くなった接点部を有する
治具になる。この時該FPCとRPCは互いに対応関係
にあるランド部が重合するように正しく位置合わせをし
ておかなければならないことは当然である。次に、その
接点部のランドにニッケル、金等のメッキ処理を行い仕
上処理をすると図1に示す本発明の治具が得られる。
【0014】本発明の治具を用いて検体となるプリント
配線板を布線検査するには図4に示すように布線検査機
の治具装着用検査部本体4のコネクター5により本発明
の治具を所定位置に取り付け、それをCPUと接続する
ことによって行う。従来、プローブ部の配線は手間がか
かり、治具交換やセットの際に問題になっていたが、本
発明の治具はFPCで配線部も一体でフレキシブルに製
作されるので、該問題は完全に解消することができた。
【0015】布線検査の具体的方法は、上記のようにセ
ットした本発明治具の凸状の接点部が、夫々検体(プリ
ント配線板)の各ランドに接する位置になるように該検
体をセットし、これを弾性緩衝体(例えばゴム)を介し
て押圧し、夫々の接点が正しく付いている状態にしてか
ら電流を流して、断線やショートの有無を確認して行な
う。
【0016】
【実施例】
実施例1 厚さ25μのポリエステルベースフィルム上に厚さ8μ
の銅箔を積層したフレキシブル銅張積層板の上に検体と
なるプリント配線と同じ回路パターンを有する治具パタ
ーンフィルムを用いて常法によりレジストパターンを形
成せしめ、エッチングを行ない、レジストを除去して図
2(A)の治具パターンを製造する。
【0017】一方、厚さ300μのガラス布エポキシ基
板上に厚さ75μの銅箔を積層したリジット銅張積層板
の上に検体となるプリント配線板と同じランドパターン
を有する治具ランドフィルムを用いて常法によりレジス
トパターンを形成せしめ、エッチングを行ない、レジス
トを除去して図2(B)の治具ランドを有するRPCを
製造する。
【0018】次に、図2(A)のFPCと図2(B)の
RPCの両者を位置合わせをした上でエポシキ接着剤で
貼り合わせ加圧して圧着する。RPCのランド上にFP
Cのランドが重なり嵩高になった接点部にニッケルメッ
キ及び金メッキを施すと図1に示す本発明の治具が得ら
れる。この治具を図4に示すように治具装着用本体4に
セットし、上方にセットされた検体(プリント配線板)
を手動でゴムを介してその各ランドと治具の接点部を接
触させ電流を流し、接続されているCPUで断線(オー
プン)と短絡(ショート)を検査した。このようにして
92枚の検体につき正確に検査することができた。
【0019】
【発明の効果】本発明の布線検査機用治具は従来のプロ
ーブ(ピン)に比べ、制作が容易でコストも安く、使用
方法も極めて簡便であるという利点を有する他、近年ま
すますファイン化したプリント配線板の検査にも柔軟に
対応でき、且つ製品の伸縮に合わせた補正も可能であ
り、又、1点毎の治具が従来に比べコンパクトになるの
で保管管理も容易であるという多くの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の布線検査機用治具の一部断面図。
【図2】 本発明で用いるFPC(A)及びRPC
(B)の一部断面図。
【図3】 本発明の治具の製造工程の概要を示す工程
図。
【図4】 布線検査機の治具装着用本体の斜視図。
【符号の説明】
1 接点部(プローブ) 2 FPC(治具回路パターン付) 2−1 治具回路パターン部 3 RPC(治具ランドパターン付) 3−1 治具ランドパターン部 4 治具装着用検査部本体 5 コネクター 6 4に対するFPC接続用配線部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−102377(JP,A) 特開 平3−60141(JP,A) 実開 昭59−163967(JP,U) 佐久本 陽,多層用動張積層板の動 き,電子材料,日本,株式会社 工業調 査会,1991年10月1日,第30巻第10号, 23 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査すべきプリント配線板と同じランド
    パターンを有するリジットなプリント基板の上に検査す
    べきプリント配線板と同じ回路パターンを有するフレキ
    シブルプリント配線板が両者の同一位置にあるランド部
    が互いに重なり合うように接着されており、その突起し
    た重合ランド部が接点部を構成していることを特徴とす
    る布線検査機用治具。
  2. 【請求項2】 フレキシブルプリント配線板に検査すべ
    きプリント配線板の回路パターンとともに治具装着用検
    査部本体に接続するためのフレキシブルな配線部が形成
    されている請求項1記載の布線検査機用治具。
  3. 【請求項3】 ランドパターンを有するリジットなプリ
    ント基板が厚さ35μm以上の厚い銅箔を積層したリジ
    ット銅張積層板から製造されたものである請求項1又は
    記載の布線検査機用治具。
  4. 【請求項4】 検査すべきプリント配線板と同じランド
    パターンを有するリジットなプリント基板をサブトラク
    ティブ法で製造するとともに検査すべきプリント配線板
    と同じ回路パターンと治具装着用検査部本体への接続用
    配線パターンを有するフレキシブルプリント配線板をサ
    ブトラクティブ法で製造し、次いで、両者の同一位置に
    あるランド部が互いに重なり合うように位置決めした
    後、両者を接着剤で接着し、加圧して突起状の接点部を
    形成し、続いて該接点部をメッキ処理することを特徴と
    する布線検査機用治具の製造方法。
  5. 【請求項5】 ランドパターンを有するプリント基板が
    厚さ35μm以上の厚い銅箔を積層したリジット銅張積
    層板から製造されたものである請求項記載の布線検査
    機用治具の製造方法。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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佐久本 陽,多層用動張積層板の動き,電子材料,日本,株式会社 工業調査会,1991年10月1日,第30巻第10号,23

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