JP3273864B2 - 自動車用ホイールカバーの軟質モールディング取付構造 - Google Patents

自動車用ホイールカバーの軟質モールディング取付構造

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JP3273864B2 JP18574994A JP18574994A JP3273864B2 JP 3273864 B2 JP3273864 B2 JP 3273864B2 JP 18574994 A JP18574994 A JP 18574994A JP 18574994 A JP18574994 A JP 18574994A JP 3273864 B2 JP3273864 B2 JP 3273864B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ホイールカバ
ー本体の周囲に軟質モールディングを取り付ける構造に
関し、特に、ホイールカバー本体に対するモールディン
グの取付を容易化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のホイールには、装飾目的
で、ホイールカバーが一般に取り付けられる。このホイ
ールカバーは、ホイールに取り付けられると、その周縁
がタイヤに接近することになる。そうすれば、タイヤが
縁石等に乗り上げたとき、タイヤがホイールの周囲を外
方に押し出し、その結果、ホイールカバーが脱落すると
いう不具合が生じる。従って、このような事態に対処す
るため、ホイールカバーの径寸法はやや小さめに構成す
るのが一般的である。しかし、この場合、ホイールカバ
ーの脱落現象を防止できるものの、その反面、ホイール
カバーとタイヤとの隙間がやや大きくなり、装飾の観点
からは好ましくない。
【0003】そこで、ホイールカバー本体の周縁にリン
グ状の軟質モールディングを取り付けたホイールカバー
が提供されている。このモールディングは軟質であるた
め、タイヤの変形に対して柔軟に対応でき、上記脱落は
効果的に防止される。又、ホイールカバーとタイヤとの
間の隙間を最小ならしめることができる。
【0004】図1,2に、1つの代表的軟質モールディ
ングの取付構造を示している。このモールディングは、
リング状本体の裏面所定間隔毎に取付脚を有し、該各取
付脚をホイールカバー本体の周縁に形成した各取付穴に
表側から挿入・固定するようにしている。各取付脚は脚
本体の両側に一対の係止突起を有している。取付に際し
ては、モールディングをホイールカバー本体の表側周囲
に配置し、各取付脚をこれに対応する各取付穴に押し込
んでいく。その際、係止突起が大きな抵抗になるので、
普通は、係止突起の下端をホイールカバー本体の裏面側
から掴んで引き込む。つまり、取付脚の取付作業は、表
面側からの作業と裏面側からの作業の両方が必要であ
り、取付脚の個数がかなり多いことと相俟って、かなり
面倒なものとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする技術的課題は、自動車用ホイールカバ
ーにおいて、軟質モールディングの取付作業を従来より
簡単にできる取付脚の構造を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための・手段・作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明によれば、以下の構成の軟質
モールディングが提供される。
【0007】この軟質モールディングは、ホイールカバ
ー本体の取付穴に対して各取付脚を表側から押し込むだ
けで容易に取り付けることができる構造を有する。すな
わち、各取付脚は、リング状本体の裏面から延在しかつ
回転ひねり自在の軸部と、該軸部の周囲に一体化された
2以上のスクリュー羽根とからなる。各スクリュー羽根
の上端は、リング状本体の裏面から所定間隔隔てられ
て、ホイールカバーの裏面に対する係止上面を形成する
とともに、ホイールカバー本体の各取付穴の方向性と位
相を異にする方向性を有する。一方、各スクリュー羽根
の下端はホイールカバー本体の各取付穴の方向性と同一
の方向性を有する。
【0008】上記構成によれば、各取付脚をホイールカ
バー本体の各対応取付穴に表側から押し込むと、各取付
脚の下端の方向性は取付穴の方向性と一致しているの
で、その下端はなんの抵抗もなく取付穴に挿入される。
取付脚をさらに押し込むと、各スクリュー羽根は軸部と
ともに強制的に回転せしめられて挿入される。完全に挿
入されると、軸部とスクリュー羽根とは解放されて初期
状態に戻り、その係止上面が取付穴の周囲のホイールカ
バー本体の裏面と係合し、これによりモールディングは
ホイールカバー本体に固定される。
【0009】このように、上記構成によれば、モールデ
ィングをホイールカバー本体に対して表側から押し込む
だけで、モールディングを取り付けることができ、その
作業は極めて容易となる。
【0010】上記構成において、通常、上記スクリュー
羽根は一対で構成され、各スクリュー羽根の上端と下端
は、約90度の位相差を有する。しかし、その位相差は
それ以下でもなんら問題ない。又、軸部のひねりと弾力
性が十分であるならば、それ以上の位相差があってもよ
い。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図3,4に従っ
て詳細に説明する。
【0012】図3において、1はホイールカバー本体、
2はリング状の軟質モールディングである。モールディ
ング2は、リング状本体2aの裏面所定間隔毎に取付脚
2bを一体的に有し、該各取付脚2bをホイールカバー
本体1の周縁に形成した各取付穴1aにその表側から挿
入・固定するようになっている。
【0013】ホイールカバー本体1の各取付穴1aは、
ホイールカバー本体の中心に対して一定方向を向く1以
上の長穴として構成している。すなわち、この長穴1a
はホイールカバー本体の半径方向に沿っている。
【0014】一方、各取付脚2bは、リング状本体2a
の裏面から延在しかつ回転ひねり自在の軸部2cと、該
軸部2cの周囲に一体化された一対のスクリュー羽根2
d,2eとからなる。一対のスクリュー羽根は軸部2c
に対してそれぞれ直径方向に伸びている。各スクリュー
羽根の上端2gは、リング状本体2aの裏面から所定間
隔、すなわちホイールカバー本体1の厚みより若干大き
めの間隔、隔てられて、ホイールカバー1の裏面に対す
る係止上面2gを形成している。各スクリュー羽根2
d,2eは、その上端から下端まで、約90度の回転角
を有している。つまり、係止上面2gは、ホイールカバ
ー本体1の各取付穴1aの方向性と位相を90度異にす
る方向性を有し、各スクリュー羽根の下端2fはホイー
ルカバー本体1の各取付穴1aの方向性と同一の方向性
を有している。すなわち、ホイールカバー本体の半径方
向に沿っている。
【0015】図4は、図3を矢視(IV)方向からみた説明
断面図である。この図に従って、各取付脚の取付順序を
以下に説明する。図4(I)に示すように、取付の初期状
態では、各スクリュー羽根2d,2eの下端2fは取付
穴1aの方向と一致している。したがって、それらの下
端2fは取付穴になんの抵抗もなく挿入される。取付脚
をさらに押し込むと、図4(II)に示すように、各スクリ
ュー羽根2d,2eは取付穴の壁面で強制的に矢印方向
に回転せしめられる。このとき、軸部2cもその弾力性
でねじれ回転する。そして、さらに取付脚2bを押し込
むと、図4(III)に示すように、スクリュー羽根2d,
2eは取付穴1aを通過して解放され、それにより、初
期状態に戻る。したがって、各取付脚の各係止上面2g
はホイールカバー本体1の裏面と係合する。
【0016】上記実施例では、軸部2cに対してそれぞ
れ直径方向に伸びるスクリュー羽根2d,2eと、それ
に対応する1つの長穴1aを例示したが、スクリュー羽
根の本数は3以上でもよい。3つの場合は、通常、12
0度毎にスクリュー羽根を配置することになり、また取
付穴は120度毎の3つの長穴により構成されることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例に係る、ホイールカバー本体に対する
モールディングの取付構造を示す要部断面図である。
【図2】 図1の取付脚の拡大斜視図である。
【図3】 本発明の実施例に係る、ホイールカバー本体
に対するモールディングの取付構造を示す斜視図であ
る。図は取付前の状態を示している。
【図4】 図3のホイールカバー本体にモールディング
を取り付ける順序を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ホイールカバー本体 1a 取付穴 2 軟質モールディング 2a リング状本体 2b 取付脚 2c 軸部 2d,2e スクリュー羽根 2f 下端 2g 係止上面(上端)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状本体(2a)の裏面所定間隔毎
    に取付脚(2b)を有し、各取付脚(2b)をホイール
    カバー本体(1)の周縁に形成した各取付穴(1a)に
    表側から挿入・固定するようにした軟質モールディング
    の取付構造において、 ホイールカバー本体(1)の各取付穴(1a)は、その
    中心に対して一定方向を向く1以上の長穴として構成さ
    れ、 各取付脚(2b)は、リング状本体(2a)の裏面から
    延在しかつ回転ひねり自在の軸部(2c)と、該軸部
    (2c)の周囲に一体化された2以上のスクリュー羽根
    (2d,2e)とからなり、該各スクリュー羽根(2
    d,2e)の上端は、リング状本体(2a)の裏面から
    所定間隔隔てられて、ホイールカバー本体(1)の裏面
    に対する係止上面(2g)を形成するとともに、ホイー
    ルカバー本体(1)の各取付穴(1a)の方向性と位相
    を異にする方向性を有し、各スクリュー羽根(2d,2
    e)の下端(2f)はホイールカバー本体(1)の各取
    付穴(1a)の方向性と同一の方向性を有することを特
    徴とする、自動車用ホイールカバーの軟質モールディン
    グの取付構造。
  2. 【請求項2】 上記スクリュー羽根(2d,2e)は一
    対で構成され、各スクリュー羽根(2d,2e)の上端
    (2g)と下端(2f)は約90度の位相差を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の軟質モールディングの取
    付構造。
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