JP3271847B2 - 車体後側部の補強構造 - Google Patents

車体後側部の補強構造

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JP3271847B2
JP3271847B2 JP06466194A JP6466194A JP3271847B2 JP 3271847 B2 JP3271847 B2 JP 3271847B2 JP 06466194 A JP06466194 A JP 06466194A JP 6466194 A JP6466194 A JP 6466194A JP 3271847 B2 JP3271847 B2 JP 3271847B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車における車体
後側部の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車における車体後側部を構成するク
ォータパネルは、通常、車幅方向で少し離れて互いに対
面するアウタクォータパネルとインナクォータパネルと
で構成されている。また、上記アウタクォータパネルの
下縁と、後輪を覆うホイールハウスの車幅方向外側縁と
が結合させられ、かつ、上記インナクォータパネルの下
縁と同上ホイールハウスの車幅方向内側縁とが結合させ
られている(例えば、実開平3‐121180号公
報)。
【0003】上記構成において、従来、次のように構成
されたものがある。
【0004】即ち、上記インナクォータパネルの下部
と、フロアパネルの車幅方向外側縁とが結合され、この
フロアパネルが上記インナクォータパネルの下部に支持
されている。
【0005】この場合、積荷等によりフロアパネルには
大きい負荷が与えられるため、このフロアパネルを支持
する上記インナクォータパネルの下部には、十分の支持
強度が要求される。そこで、上記インナクォータパネル
を、互いに別部材のアッパパネルとアンダパネルとを結
合させて成形し、上記アッパパネルの板厚を薄くする一
方、アンダパネルの板厚を上記アッパパネルよりも厚く
し、もって、インナクォータパネルが重くならないよう
にしつつ、上記フロアパネルの上記支持強度の向上を図
ったものがある。
【0006】そして、上記構成の車体後側部は、次の手
順で成形される。
【0007】即ち、第1工程として、アウタクォータパ
ネルと、インナクォータパネルのアッパパネルと、ホイ
ールハウスとが互いに結合させられて「第1組立体」が
成形される。
【0008】一方、上記第1工程とは別の工程の第2工
程で、インナクォータパネルのアンダパネルと、フロア
パネルとが互いに結合させられて「第2組立体」が成形
される。
【0009】第3工程として、上記「第1組立体」にお
けるアッパパネルの下縁およびホイールハウスの内側縁
と、上記「第2組立体」におけるアンダパネルの上、下
縁とが互いに結合させられ、これにより、車体後側部が
成形されるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成によれば、次の問題がある。
【0011】即ち、上記「第1組立体」は、アウタクォ
ータパネルと、インナクォータパネルのアッパパネル
と、ホイールハウスとが互いに結合させられたものであ
るが、上記アッパパネルの下縁と、ホイールハウスの内
側縁とは結合されておらず、これら両者間は互いに離れ
た状態となっている。
【0012】このため、上記第1工程から第3工程に至
る間、上記「第1組立体」におけるホイールハウスの内
側縁は自由端のままとされ、この内側縁は、アウタクォ
ータパネルの下縁と、同上ホイールハウスの外側縁との
結合部を中心として、上下揺動し易くなっている。
【0013】よって、第1に、ホイールハウスの揺動中
心となる上記結合部に過大な負荷が与えられ、この負荷
により上記アウタクォータパネルの下部に歪が生じるお
それがある。
【0014】また、第2に、上記したようにホイールハ
ウスの内側縁が上下揺動し易いことから、アッパパネル
の下縁と、上記ホイールハウスの内側縁との間の寸法が
一定せず、よって、上記第3工程において、アッパパネ
ルの下縁およびホイールハウスの内側縁と、アンダパネ
ルの上、下縁との結合作業がしにくいという問題があ
る。また、このことから、上記各部材の結合後におい
て、これらの寸法精度が粗くなるおそれもある。
【0015】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、次のことを目的とする。第1に、車
体後側部の成形工程において、この車体後側部を構成す
るアウタクォータパネルの下部に歪が生じないようにす
る。第2に、上記成形が容易にできるようにする。第3
に、車体後側部の寸法精度を向上させるようにする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の車体後側部の補強構造は、クォータパネル
17を車幅方向で少し離れて互いに対面するアウタクォ
ータパネル18とインナクォータパネル19とで構成
し、上記アウタクォータパネル18の下縁とホイールハ
ウス15の車幅方向外側縁とを結合(S2)すると共
に、上記インナクォータパネル19の下縁と同上ホイー
ルハウス15の車幅方向内側縁とを結合(S3)し、上
記インナクォータパネル19を互いに別部材のアッパパ
ネル20と、アンダパネル21とを結合(S4)させて
成形し、このアンダパネル21とフロアパネル23の車
幅方向外側縁とを結合(S5)した場合において、
【0017】上縁が上記アッパパネル20の下縁との2
枚重ねで結合(S6)されると共に上記アッパパネル2
0の下縁と上記アンダパネル21の上縁との3枚重ねで
結合(S8)され、下縁が上記ホイールハウス15の内
側縁との2枚重ねで結合(S7)されると共に上記アン
ダパネル21の下縁と上記ホイールハウス15の内側縁
の3枚重ねで結合(S9)るブレース28を設
【0018】上記アッパパネル20の下縁と上記ブレー
ス28とがその平面断面で箱形断面をなすようにしたも
のである。
【0019】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0020】特に、図1と図3において、車体2の後側
部14を成形する場合には、第1工程として、アウタク
ォータパネル18と、インナクォータパネル19のアッ
パパネル20とが、第1スポット溶接S1により互いに
結合させられる。また、アウタクォータパネル18の下
縁と、ホイールハウス15の外側縁とが第2スポット溶
接S2により結合させられる。
【0021】更に、アッパパネル20の下縁と、ブレー
ス28の上縁とが2枚重ねで第6スポット溶接S6によ
り結合させられると共に、ホイールハウス15の内側縁
と、同上ブレース28の下縁とが2枚重ねで第7スポッ
ト溶接S7により結合させられる。そして、これらアウ
タクォータパネル18、インナクォータパネル19のア
ッパパネル20、およびホイールハウス15の結合によ
り「第1組立体」Aが成形される。
【0022】一方、上記第1工程とは別の工程の第2工
程で、図1中二点鎖線で示すように、インナクォータパ
ネル19のアンダパネル21と、フロアパネル23の外
側縁とが第5スポット溶接S5により結合させられる。
そして、これらインナクォータパネル19とフロアパネ
ル23の結合により「第2組立体」Bが成形される。
【0023】第3工程として、図1中実線で示すよう
に、上記「第1組立体」Aにおけるアッパパネル20の
下縁と、「第2組立体」Bにおけるアンダパネル21の
上縁とが第4スポット溶接S4で結合させられると共
に、上記「第1組立体」Aにおけるアッパパネル20の
下縁およびブレース28の上縁と、「第2組立体」Bに
おけるアンダパネル21の上縁とが3枚重ねでスポット
溶接S8により結合させられる
【0024】また、同上「第1組立体」Aにおけるホイ
ールハウス15の内側縁と、同上「第2組立体」Bにお
けるアンダパネル21の下縁とが第3スポット溶接S3
により結合させられると共に、同上「第1組立体」Aに
おけるホイールハウス15の内側縁およびブレース28
の下縁と、同上「第2組立体」Bにおけるアンダパネル
21の下縁とが3枚重ねでスポット溶接S9により結合
させられる。そして、これによって、後側部14が成形
される。
【0025】上記の場合、第1工程から第3工程に至る
間では、「第1組立体」Aにおけるアッパパネル20の
下縁と、ホイールハウス15の内側縁とは従来では結合
されておらず、よって、上記ホイールハウス15の内側
縁は自由端のままとされていて、この内側縁は、アウタ
クォータパネル18の下縁と同上ホイールハウス15の
外側縁との結合部を中心として、上下揺動し易いことか
ら種々の不都合が生じていた。
【0026】しかし、上記したように第1工程におい
て、アッパパネル20の下縁と、ホイールハウス15の
内側縁とは、ブレース28により互いに結合させられる
ことから、上記ホイールハウス15の内側縁が上下揺動
することは防止される。
【0027】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0028】図2において、符号1は自動車で、矢印F
rはその前方を示している。なお、下記する左右とは、
車幅方向に一致する方向で、かつ、上記前方に向っての
方向をいうものとする。
【0029】上記自動車1の車体2はワンボックスタイ
プで、この車体2は板金製とされ、左右側壁3,3、後
壁4、フロア5、およびルーフ(不図示)を互いに結合
させることにより構成され、これらの内部が車室6とな
っている。
【0030】上記各側壁3の前後中途部にはそれぞれ乗
降口7が形成され、この乗降口7はスライドドア(不図
示)によって開閉自在とされている。また、上記各側壁
3の後部にはリヤサイドウィンド8が設けられ、このリ
ヤサイドウィンド8はウィンド開口9と、このウィンド
開口9を閉じるウィンドガラス10とで構成されてい
る。上記後壁4には乗降口12が形成され、この乗降口
12はバックドア(不図示)によって開閉自在とされて
いる。そして、上記車室6に対し、乗降口7,12を通
して乗員等が出入り自在となっている。
【0031】全図において、上記車体2の左右各後側部
14は、上記側壁3の後部と、この側壁3の後部の下縁
に設けられるホイールハウス15と、上記後壁4の側部
と、フロア5の後側部とで構成され、上記ホイールハウ
ス15は後輪(不図示)を上方から覆っている。
【0032】上記側壁3の後部はクォータパネル17を
有し、このクォータパネル17は車幅方向で少し離れて
対面するアウタクォータパネル18と、インナクォータ
パネル19とで構成され、このインナクォータパネル1
9の車室6側の面はトリム(不図示)により全体的に覆
われている。これらアウタクォータパネル18とインナ
クォータパネル19の各前縁同士は互いに接合させられ
て、第1スポット溶接S1により結合させられ、この結
合部は、上記乗降口7の後部開口縁を構成している。ま
た、上記アウタクォータパネル18の下縁と、ホイール
ハウス15の車幅方向外側縁とが互いに接合させられ
て、第2スポット溶接S2により結合させられている。
【0033】一方、上記インナクォータパネル19の下
縁と、同上ホイールハウス15の内側縁とが互いに接合
させられて、第3スポット溶接S3により結合させられ
ている。上記インナクォータパネル19はその上部がア
ッパパネル20で構成され、下部がアンダパネル21で
構成されている。これらアッパパネル20とアンダパネ
ル21は互いに別部材であり、アッパパネル20の下縁
が車外側からアンダパネル21の上縁に接合させられ
て、第4スポット溶接S4により互いに結合させられて
いる。
【0034】上記アンダパネル21の車室6側の面に
は、フロア5を構成するフロアパネル23の車幅方向外
側縁が接合させられて、第5スポット溶接S5により結
合させられている。この場合、アッパパネル20の板厚
(0.7mm)は薄くされ、これよりも、上記アンダパ
ネル21の板厚(1.0mm)が厚くされており、この
ようにして、インナクォータパネル19があまり重くな
らないようにしつつ、このインナクォータパネル19に
よる上記フロアパネル23の支持強度の向上が図られて
いる。
【0035】上記インナクォータパネル19の前部には
左右に貫通する第1開口25が形成され、この第1開口
25はシートベルトの挿通孔として設けられている。ま
た、上記インナクォータパネル19の後部には上記第1
開口25よりも面積が大きく左右に貫通する第2開口2
6が形成され、この第2開口26は、上記各スポット溶
接や、後述のスポット溶接用のガンを挿入させるため等
の作業用として設けられている。上記第1開口25と第
2開口26は上記アッパパネル20とアンダパネル21
の結合部を貫通するよう設けられ、いずれも上記ホイー
ルハウス15の上方近傍で、かつ、前後に互いに接近し
て設けられている。
【0036】上記インナクォータパネル19の下縁と、
上記ホイールハウス15の内側縁とを結合させる板金製
のブレース28が設けられている。
【0037】これを、より具体的に説明する。上記ブレ
ース28の上部は、上記第1開口25と第2開口26の
間に位置し、同上ブレース28の上縁とアッパパネル2
0の下縁とが2枚重ねで互いに接合させられて、第6ス
ポット溶接S6により結合させられている。また、ブレ
ース28の下縁と上記ホイールハウス15の内側縁とが
2枚重ねで互いに接合させられて、第7スポット溶接S
7により結合させられている。
【0038】更に、上記アッパパネル20の下縁と、ア
ンダパネル21の上縁と、上記ブレース28の上縁とが
3枚重ねで互いに接合させられて、第8スポット溶接S
8により結合させられている。また、上記アンダパネル
21の下縁と、ホイールハウス15の内側縁と、上記ブ
レース28の下縁とが3枚重ねで互いに接合させられ
て、第9スポット溶接S9により結合させられている。
【0039】また、上記ブレース28の上下中途部の前
縁の一部が第1開口25の下部開口縁に重なるよう前方
に向って延出し、この延出部29と、アンダパネル21
の上縁とが互いに接合させられて、第10スポット溶接
S10により結合させられている。
【0040】上記の場合、ブレース28を含めて3枚重
ねで結合したため、車体2の後側部14の強度が十分に
向上させられる。
【0041】また、上記アッパパネル20の下縁および
アンダパネル21と、ブレース28とは図1で示す正面
断面(および正面断面)、および図6で示す平面断面の
いずれにおいても、箱形断面をなしており、上記ブレー
ス28によって、インナクォータパネル19の下部が十
分に補強されている。つまり、インナクォータパネル1
9によるフロアパネル23の支持強度が補強されると共
に、後側部14が全体として補強され、この後側部14
の強度向上が図られている。
【0042】ところで、上記インナクォータパネル19
には第1開口25と第2開口26を成形したため、これ
ら両者25,26間のインナクォータパネル19の部分
30は強度が低下しがちである。しかも、上記インナク
ォータパネル19の部分30は前記乗降口7の近傍にあ
って、平坦な形状のため、上記強度が更に低下しがちで
ある。
【0043】そこで、前記したようにインナクォータパ
ネル19の部分30に上記ブレース28の上部が配置さ
れており、このブレース28と、インナクォータパネル
19のアッパパネル20とが第6スポット溶接S6によ
って結合させられると共に、同上ブレース28と、イン
ナクォータパネル19におけるアッパパネル20および
アンダパネル21とが第8スポット溶接S8によって結
合させられている。このため、上記インナクォータパネ
ル19の部分30の強度低下が十分に補填されて、強度
向上が得られることとなっている。
【0044】しかも、ブレース28に延出部29を形成
して、第1開口25の下部開口縁近傍で、上記延出部2
9と、アンダパネル21とを第10スポット溶接S10
により結合させたため、上記強度が更に向上させられて
いる。
【0045】図4において、上記ブレース28を設けた
ことによる上記インナクォータパネル19の部分30の
強度向上の程度を、構造解析により求め、その計算結果
を下記(表1に)に示した。
【0046】なお、(表1)中の測定値は、前、後第8
スポット溶接S8,S8のうち、前側の第8スポット溶
接S8の位置をa部、後側の第8スポット溶接S8の位
置をb部とした。また、測定は、第10スポット溶接S
10を実施せずの場合と、第10スポット溶接S10を
実施ありの場合とに分けて行った。また、表中の値は、
従来に比べて歪エネルギ密度がどの程度低下したかを%
で示したものである。
【0047】更に、上記構造解析は、左右後輪を2つ共
固定し、左右前輪のうち一方の前輪に上方に向う力、他
方の前輪に下方に向う力を同時にかけ、これらの力をい
ずれも約1600N(ニュートン)とし、このとき、a
部、b部にかかる応力をシュミレーションしたものであ
る。
【0048】
【表1】
【0049】上記(表1)によれば、ブレース28を設
けたことにより、インナクォータパネル19の部分30
の強度が向上したことがわかる。特に、第10スポット
溶接S10を実施したことにより、上記強度向上が更に
確実になされたことがわかる。
【0050】次に、車体2の後側部14を成形する手順
につき、説明する。
【0051】特に、図1と図3において、車体2の後側
部14を成形する場合には、第1工程として、アウタク
ォータパネル18と、インナクォータパネル19のアッ
パパネル20とが、第1スポット溶接S1により互いに
直接的に結合させられる。また、アウタクォータパネル
18の下縁と、ホイールハウス15の外側縁とが第2ス
ポット溶接S2により結合させられる。
【0052】更に、アッパパネル20の下縁と、ブレー
ス28の上縁とが第6スポット溶接S6により結合させ
られると共に、ホイールハウス15の内側縁と、同上ブ
レース28の下縁とが第7スポット溶接S7により結合
させられる。そして、これらアウタクォータパネル1
8、インナクォータパネル19のアッパパネル20、お
よびホイールハウス15の結合により「第1組立体」A
が成形される。
【0053】一方、上記第1工程とは別の工程の第2工
程で、図1中二点鎖線で示すように、インナクォータパ
ネル19のアンダパネル21と、フロアパネル23の外
側縁とが第5スポット溶接S5により結合させられる。
そして、これらインナクォータパネル19とフロアパネ
ル23の結合により「第2組立体」Bが成形される。
【0054】第3工程として、図1中実線で示すよう
に、上記「第1組立体」Aにおけるアッパパネル20の
下縁と、「第2組立体」Bにおけるアンダパネル21の
上縁とが第4スポット溶接S4で結合させられる。ま
た、「第1組立体」Aにおけるアッパパネル20の下縁
およびブレース28の上縁と、「第2組立体」Bにおけ
るアンダパネル21の上縁とが、第8スポット溶接S8
により結合させられる。
【0055】一方、同上「第1組立体」Aにおけるホイ
ールハウス15の内側縁と、同上「第2組立体」Bにお
けるアンダパネル21の下縁とが第3スポット溶接S3
により結合させられる。また、同上「第1組立体」Aに
おけるホイールハウス15の内側縁およびブレース28
の下縁と、同上「第2組立体」Bにおけるアンダパネル
21の下縁とが第9スポット溶接S9により結合させら
れる。更に、アンダパネル21とブレース28とが第1
0スポット溶接S10により結合させられる。そして、
これによって、後側部14が成形される。
【0056】上記の場合、第1工程において、アッパパ
ネル20の下縁と、ホイールハウス15の内側縁とは、
ブレース28により互いに結合させられることから、上
記ホイールハウス15の内側縁が上下揺動することは防
止される。
【0057】よって、上記ホイールハウス15の内側縁
の揺動で、上記アウタクォータパネル18の下部に過大
な負荷が与えられるということが防止される。
【0058】また、上記したようにブレース28により
ホイールハウス15の内側縁の上下揺動が防止されるた
め、アッパパネル20の下縁と、上記ホイールハウス1
5の内側縁との間の寸法Lが一定値を保つこととなる。
【0059】
【発明の効果】この発明によれば、クォータパネルを車
幅方向で少し離れて互いに対面するアウタクォータパネ
ルとインナクォータパネルとで構成し、上記アウタクォ
ータパネルの下縁とホイールハウスの車幅方向外側縁と
を結合すると共に、上記インナクォータパネルの下縁と
同上ホイールハウスの車幅方向内側縁とを結合し、上記
インナクォータパネルを互いに別部材のアッパパネル
と、アンダパネルとを結合させて形成し、このアンダパ
ネルとフロアパネルの車幅方向外側縁とを結合した車体
後側部の構造において、
【0060】上縁が上記アッパパネルの下縁との2枚重
ねで結合されると共に上記アッパパネルの下縁と上記ア
ンダパネルの上縁との3枚重ねで結合され、下縁が上記
ホイールハウスの内側縁との2枚重ねで結合されると共
に上記アンダパネルの下縁と上記ホイールハウスの内側
縁との3枚重ねで結合さるブレースを設けてある。
【0061】このため、車体の後側部を成形する場合に
は、第1工程として、アウタクォータパネルと、インナ
クォータパネルのアッパパネルとが互いに結合させられ
る。また、アウタクォータパネルの下縁と、ホイールハ
ウスの外側縁とが結合させられる。
【0062】更に、アッパパネルの下縁と、ブレースの
上縁とが2枚重ねで結合させられると共に、ホイールハ
ウスの内側縁と、同上ブレースの下縁とが2枚重ねで
合させられる。そして、これらアウタクォータパネル、
インナクォータパネルのアッパパネル、およびホイール
ハウスの結合により「第1組立体」が成形される。
【0063】一方、上記第1工程とは別の工程の第2工
程で、インナクォータパネルのアンダパネルと、フロア
パネルの外側縁とが結合させられる。そして、これらイ
ンナクォータパネルとフロアパネルの結合により「第2
組立体」が成形される。
【0064】第3工程として、上記「第1組立体」にお
けるアッパパネルの下縁と、「第2組立体」におけるア
ンダパネルの上縁とが結合させられると共に、上記「第
1組立体」におけるアッパパネルの下縁およびブレース
の上縁と、「第2組立体」におけるアンダパネルの上縁
とが3枚重ねでスポット溶接により結合させられる
【0065】また、同上「第1組立体」におけるホイー
ルハウスの内側縁と、同上「第2組立体」におけるアン
ダパネルの下縁とが結合させられると共に、同上「第1
組立体」におけるホイールハウスの内側縁およびブレー
スの下縁と、同上「第2組立体」におけるアンダパネル
の下縁とが3枚重ねでスポット溶接により結合させられ
。そして、これによって、後側部が成形される。
【0066】上記の場合、第1工程から第3工程に至る
間では、「第1組立体」におけるアッパパネルの下縁
と、ホイールハウスの内側縁とは従来では結合されてお
らず、よって、上記ホイールハウスの内側縁は自由端の
ままとされていて、この内側縁は、アウタクォータパネ
ルの下縁と同上ホイールハウスの外側縁との結合部を中
心として、上下揺動し易いことから種々の不都合が生じ
ていた。
【0067】しかし、上記したように第1工程におい
て、上記インナクォータパネルのアッパパネルの下縁
と、ホイールハウスの内側縁とは、ブレースにより互い
に結合させられることから、上記ホイールハウスの内側
縁が上下揺動することは防止される。
【0068】よって、第1に、上記ホイールハウスの内
側縁の揺動で、上記アウタクォータパネルの下部に過大
な負荷が与えられるということが防止され、このため、
上記アウタクォータパネルの下部に歪が生じるというこ
とが防止される。
【0069】また、第2に、上記したようにブレースに
よりホイールハウスの内側縁の上下揺動が防止されるた
め、アッパパネルの下縁と、上記ホイールハウスの内側
縁との間の寸法が一定値を保つこととなる。よって、上
記第3工程において、アッパパネルの下縁およびホイー
ルハウスの内側縁と、アンダパネルの上、下縁との結合
作業が容易となり、つまり、車体の後側部の成形が容易
にできることとなる。
【0070】しかも、第3に、ブレースにより、アッパ
パネルの下縁とホイールハウスの内側縁との間の寸法は
一定値に定められており、これに対し、アンダパネルの
上、下縁が結合させられるため、上記寸法が不安定なま
までアンダパネルを結合させていた従来に比べて、車体
の後側部の寸法精度が向上することとなる。
【0071】また、上記したように、特に、アンダパネ
ルの下縁と、ホイールハウスの内側縁と、上記ブレース
の下縁とが3枚重ねで結合されており、このため、車体
の後側部の強度が十分に向上させられる。
【0072】また、上記アッパパネルの下縁と上記ブレ
ースとがその平面断面で箱形断面をなすようにしてあ
る。
【0073】このため、上記ブレースによって、インナ
クォータパネルの下部が十分に補強されている。つま
り、インナクォータパネルによるフロアパネルの支持強
度が補強されると共に、後側部が全体として補強され、
この後側部の強度向上が図られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図4の1‐1線矢視断面図である。
【図2】自動車の車体の部分破断の斜視図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】車体の後側部を車室側からみた側面図である。
【図5】図4の5‐5線矢視断面図である。
【図6】図4の6‐6線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 6 車室 14 後側部 15 ホイールハウス 17 クォータパネル 18 アウタクォータパネル 19 インナクォータパネル 20 アッパパネル 21 アンダパネル 23 フロアパネル 25 第1開口 26 第2開口 28 ブレース A 「第1組立体」 B 「第2組立体」
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−156181(JP,A) 実開 平1−172974(JP,U) 実開 昭57−141169(JP,U) 実開 平2−148877(JP,U) 実開 平2−2282(JP,U) 実開 平1−167969(JP,U) 実開 平3−121180(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/02 B62D 25/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クォータパネルを車幅方向で少し離れて
    互いに対面するアウタクォータパネルとインナクォータ
    パネルとで構成し、上記アウタクォータパネルの下縁と
    ホイールハウスの車幅方向外側縁とを結合すると共に、
    上記インナクォータパネルの下縁と同上ホイールハウス
    の車幅方向内側縁とを結合し、上記インナクォータパネ
    ルを互いに別部材のアッパパネルと、アンダパネルとを
    結合させて成形し、このアンダパネルとフロアパネルの
    車幅方向外側縁とを結合した車体後側部の構造におい
    て、上縁が 上記アッパパネルの下縁との2枚重ねで結合され
    ると共に上記アッパパネルの下縁と上記アンダパネルの
    上縁との3枚重ねで結合され、下縁が上記ホイールハウ
    スの内側縁との2枚重ねで結合されると共に上記アンダ
    パネルの下縁と上記ホイールハウスの内側縁との3枚重
    ねで結合さるブレースを設け 上記アッパパネルの下縁と上記ブレースとがその平面断
    面で箱形断面をなすようにし た車体後側部の補強構造。
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