JP3271725B2 - 杭の接続方法 - Google Patents
杭の接続方法Info
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Description
接続方法に関するものである。
である。このような継手の接続には溶接技能者を必要と
し、その作業は天候に支配され、また溶接部の強度は作
業者の技能によるところが多く信頼性に欠ける問題点が
あり、また溶接に長時間を要する問題がある。これを解
決するために本出願人らは実開平5−81326号公報
において杭の継手構造を開示している。その継手構造は
杭の端部に1条の環状溝を設け、両方の杭のこの環状溝
に貫入する環状突条を内径に有し外径にテーパを付した
半円状の複数分割した円筒形の内リングを杭の継手部に
外嵌し、この内リングの外径に同じテーパを内面に付し
た外リングを外嵌し、この外リングを杭長手方向に押圧
して、上記テーパにより内リングを締付けて杭を接続す
る構造である。
排除し、継手の信頼性を高めるもので極めて好成績を挙
げている。この継手構造は300φ〜1000φmmの
杭に適用することができ、組立が簡単で現場溶接を必要
とせず、また継手の寸法や精度を規格化して一定品質の
ものを容易に製造することができる等の利点を有するも
のである。
外径の環状溝と内リングの内径の環状突条との嵌合精度
に必要以上の労力と手間を要し継手の寸法精度の些少誤
差により内リングと外リングの嵌合位置が変化したり、
嵌合位置を一定位置に定めると嵌合にバラツキが生じる
等、施工管理上改善すべき点がある。
に伴って、継手構造を簡単にし、剛性を高め、内リング
と外リングのテーパ面の固定について一層信頼性を高め
ると共に、さらに外リングに加えるフープテンションを
一定にする接続方法を提供することを課題とする。
おいて、杭の端板に係合し杭長手方向の円錐テーパを外
面に有する円周分割内リングと、これに外嵌する円錐テ
ーパ外リングとを、結合するに当たり、内リングの円錐
テーパ長を外リングのテーパ長より長くしておき、外リ
ングに一定の軸方向推力を加えて結合することを特徴と
する杭の接続方法である。
推力を加えて内外リングを結合するので、外リングに一
定のフープテンションを付与することができる。その場
合、製作上の誤差があると内リングと外リングとの嵌合
の相対位置が変動する。本発明では、製作上の誤差があ
ってもこれを吸収することができるように、内リングの
テーパ長さに余裕を持たせたものである。
座に当接する内リング内面の座を杭の引寄接合力の伝達
面とし、杭側のその他の面は内リングとは非接触とし、
仕上を施さない形状とする。このことにより、杭の接続
部の加工が極めて単純化され、簡単な形状となる。ま
た、この構造により上下の杭端面が密着し、圧着する力
の伝達にロスが生じない。内リング及び外リングの断面
形状は、熱間圧延ロール加工の製鋼時に形成するので丸
め加工後の複雑な切削加工は一切不要となる。
嵌合する際、継手金具の製作寸法の許容誤差が生じた場
合でも、外リングの全面が内リングの外面に必ず当接す
るように、内リングの円錐テーパの長さを長くし、常に
安定した一定のフープテンショオンで継手の接合ができ
るようにした。また、杭の端部近傍を補強する被覆金属
円筒は、絞り加工により絞り部を設けてこの絞り部が凹
溝を形成するようにする。この凹溝は仕上加工を要しな
い。この絞り部を端板に接続すると、絞り構造によって
被覆金属円筒はリブ状の強度及び剛性が増大すると共に
端板外周面に凹溝を設けなくてよいので端板厚を最大に
利用することができる。
パ面に鋸歯状の凹凸断面を有する円周突条を設けテーパ
により内リングを締めつけたときこの鋸歯状突条を噛み
合わせることによって、テーパ面の締付が緩む方向に移
動することを防止する。したがって、点溶接などの戻り
止め施工を要しない。
を示す一部破断側面図であり、図2は部分拡大縦断面図
である。上側の杭1aはその下端の端板2aにPC鋼棒
3の一端を定着し、コンクリート4にプレストレスを導
入したプレキャストコンクリート杭である。端板2a
は、反接続側の外周に円錐台状の座5aを設けてある。
この円錐台状の座5aは精度の高い仕上面とし、これに
外嵌する内リング9の溝の内面に設けた円錐台状の当接
面10と当接する。下側の杭1bの上端の端板2bは上
記杭1aの下端の端板2aと接し対向する円錐台状の座
5bを有する。内リング9は円周を複数分割してあり、
当接面10が上記円錐台状の座5a、5bに当接して両
端板2a、2bを引き寄せて杭1a,1bを圧着させ
る。したがって、内リング9は円錐台状の座5a、5b
と当る精度の高い当接面10をもつ溝を形成してある。
内リング9の外面は杭の長手方向にテーパ11を付して
ある。外リング12はテーパ11に外嵌するテーパ13
を有する円筒リングである。この外リング12を矢印1
5で示す杭の長手方向に一定の推力を加えて移動するこ
とによって、テーパ13とテーパ11により内リング9
の当接面10を端板2a、2bに圧着する。このとき内
リング9は杭と完全に締付け接続完了したときにも複数
分割の合せ目14は少し間隔が開いているような寸法と
なっている。
を所定の軸方向推力で内リング9に外嵌させたとき、内
リング9の下端より上にあるように内リングの杭長手方
向幅寸法を外リングより長くなるように決定する。この
寸法の決定について図9、図10を参照して以下に説明
する。端板、内リング及び外リングの製作許容誤差の
中、外リングの嵌合位置に関係するものは、端板外径D
1 、内リング板厚T、端板外径と内リングの内径との噛
み合わせ部の隙間Cである。これらを合計したものが、
内リングの外径D2 となる。
値+最大許容値)すなわち、D1 +(T+C)×2の場
合で、規定値+1.2mmとなる。内リングが最小とな
るのは、(規定値−最小許容値)すなわち、D1 +T×
2の場合で、規定値−0.45mmとなる。また嵌合後
の外リングの内径は製作寸法に円周歪分を加えたもの
で、内リング外径D2 と外リング内径D3 との差により
それぞれの上面の差Yが決まる。すなわち、外リングの
幅をWとし、厚さをt1 とし、最小内径をDbとすれ
ば、 D3 =Db(1+ε)+(W/10)+2t1 ε Y=(D2 −D3 )×(1/2)×(20/1) となる。これらの関係を図9に示した。
(ジャッキ圧力)を定め、すべての場合に対して長期及
び短期の応力を充足するように、歪が300μ(300
×10 -6)程度のフープテンションが発生するように定
める。この円筒テーパを1/20とし、端板2a、2b
及び内リング9の製作公差を+1.2mm−0.45m
mとしたとき、杭外径600mmの場合を図10に示し
た。図10(a)は、端板と内リングが最小値の場合、
すなわち、内リングの下端径が、Db−0.45mmの
場合を示している。このとき、嵌込み前と嵌込み後の位
置の差をδh=2mmとして、内リングと外リングとの
杭長手方向中心位置の差は8mmとなっている。図10
(b)は、端板と内リングが標準寸法の場合、すなわ
ち、内リングの下端径が、Db−0mmの場合を示して
いる。このとき、嵌込み前と嵌込み後の位置の差をδh
=2mmとして、内リングと外リングとの杭長手方向中
心位置の差は3.5mmとなっている。図10(c)
は、端板と内リングが最大値の場合、すなわち、内リン
グの下端径が、Db+1.2mmの場合を示している。
このとき、嵌込み前と嵌込み後の位置の差をδh=2m
mとして、内リングと外リングとの杭長手方向中心位置
の差は−8.5mmとなっている。
グ9との相対位置の公差は±8.5程度となる。従っ
て、内リング9の杭の長手方向の幅を外リング12の幅
より20mm長くしておくと、一定の軸方向推力で結合
したとき、外リング12の下端が内リング9の下端より
上になる。また外リング12の上端が内リング9の上端
よりはみだすこともない。なお、図中のδhは外リング
12の嵌め込み時における嵌め込み前位置と後位置の変
化量を示したものである。
は、鋸歯状の断面を有し互いに噛み合う円周突条を形成
してある。この円周突条は図6(a)に内リング側の突
条11’、図6(b)に外リング側の突条13’の部分
拡大縦断面図を示してある。この鋸歯状の歯形は、図6
において内リング9に対して外リング12を矢印15方
向に移動させるとき、すなわちテーパによって内リング
9を締め付ける方向に移動させるときは歯形の斜面上を
進み、逆方向すなわちテーパが緩む方向に移動するとき
は突条11’,13’が噛み合って動かない。この突条
11’,13’の歯形の具体的な寸法は歯のピツチが3
mm、歯の高さが0.7mm程度である。
の直径を絞り7のように成形加工すると円筒6の剛性が
向上し、凹溝形成が容易になり好ましい。直径の異なる
円筒を重ね合せ溶接接合してこの絞り構造と同様の形状
を形成し凹溝を形成することとすると、溶接手間を要し
絞り構造に比し剛性の向上を期待できない。被覆金属円
筒6は、円周補強溝8(紐出し加工)は剛性を増すだけ
でなく、コンクリート4に食い込み密着性をよくし、抜
け防止に大きな効果を発揮する。
9の外面が杭の長手方向の幅の中心に相対向する両テー
パ11a,11bを有し、外リング12a,12bは、
上下にそれぞれ1ケずつの組合わせを示している。60
0mm径位の杭の接続施工は、施工者一人で容易にでき
るが800mm以上1000mm径位になると外リング
も重くなるので、図3に示すように、2分割して上下か
ら嵌合し作業性をよくしたものである。
a,2bの外径が杭の外径と同一ではなく、小径であっ
ても大径であってもよい実施例を示す。図4は杭径より
小径とし、図5は杭径より大径として、ここに円錐台形
の座の仕上げ面を成形し、本発明の内リングと外リング
により接続するものである。また上下の杭1a,1bが
異種の杭、例えば鋼管杭とコンクリート杭のような場合
にももちろん応用可能である。
ングの実施例の縦断面図を示したもので、内面溝の円錐
台状の面10が所定の形状、寸法に形成されていればそ
のほかの部分は適宜どのような形状でもよい。図8に実
施例の端板と比較例の端板の例を示した。端板2a,2
bの全厚が等しい場合について考えると、従来の端板で
は溝22と溝23との間の厚さ21が薄く、溝と突起の
嵌合精度も低く、端板2a,2b全厚を十分に利用する
ものではない。これに対し本発明の実施例では端板2
a,2bの全厚に近い厚さ20を円錐台上面5a,5b
で締め付けるので端板厚さを最大限に利用することが可
能となり、継手部特に端板部は非常に強力なものとな
る。
損なわないように継手の嵌合面に防錆剤を塗布すると耐
久性が向上する。
の杭長手方向の幅を大きくし、杭の端板の円錐台形の座
のみを仕上加工し、その他は互いに干渉しない任意の形
状とし、外リングを一定の軸方向推力で締めるようにし
たので、杭の接続が簡単になり現場施工においても安定
した継手結合が可能となった。
ある。
である。
図である。
明図である。
図である。
明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 杭の端板に係合し杭長手方向の円錐テー
パを外面に有する円周分割円筒状の内リングと、これに
外嵌する円錐テーパを有する外リングとを結合するに当
たり、前記内リングの円錐テーパ長を外リングのテーパ
長より長くしておき、外リングに一定の軸方向推力を加
えて結合することを特徴とする杭の接続方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33370393A JP3271725B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 杭の接続方法 |
DE69420541T DE69420541T2 (de) | 1993-12-27 | 1994-04-07 | Verbindungsanordnung für Pfähle und Durchführungsverfahren dieser Verbindung |
US08/224,573 US5577857A (en) | 1993-12-27 | 1994-04-07 | Joint structure for pillars and its joining method |
EP94105382A EP0663476B1 (en) | 1993-12-27 | 1994-04-07 | Joint structure for pillars and its joining method |
TW083103181A TW274570B (ja) | 1993-12-27 | 1994-04-11 | |
KR1019940008391A KR950018957A (ko) | 1993-12-27 | 1994-04-21 | 원주체(圓柱體)의 접속구조 및 접속방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33370393A JP3271725B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 杭の接続方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07189245A JPH07189245A (ja) | 1995-07-28 |
JP3271725B2 true JP3271725B2 (ja) | 2002-04-08 |
Family
ID=18269023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33370393A Expired - Lifetime JP3271725B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 杭の接続方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3271725B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33370393A patent/JP3271725B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07189245A (ja) | 1995-07-28 |
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