JP2502226Y2 - 杭の継手構造 - Google Patents

杭の継手構造

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JP2502226Y2
JP2502226Y2 JP85894U JP85894U JP2502226Y2 JP 2502226 Y2 JP2502226 Y2 JP 2502226Y2 JP 85894 U JP85894 U JP 85894U JP 85894 U JP85894 U JP 85894U JP 2502226 Y2 JP2502226 Y2 JP 2502226Y2
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welding
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宏道 寿上
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Nippon High Strength Concrete Co Ltd
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Nippon High Strength Concrete Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、地中に打設するコンク
リート杭等の支持杭の継手構造に関する。本考案の適用
される杭は直径300〜1000mmφに及ぶものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の杭の継手構造は、一般に杭の接続
端部金物の外周に開先部を設け、下杭に上杭を突き合わ
せてアーク溶接にて開先部を接合する溶接継手構造であ
る。このような杭を連結する溶接作業は、 (1)野外の作業のため、天候に大きく左右される。降
雨時は溶接効果が阻害され、感電の恐れもあり、作業は
中止となり工期遅延等の問題点があった。また、溶接方
法も最近は手溶接の他、CO2 溶接、ノンガス溶接法等
あり、溶接作業能率も向上しているが、野外作業のため
これら溶接方法はそれぞれ一長一短あり、溶接作業時間
の占める割合は依然として大変大きい。
【0003】(2)高度な溶接技能が必要であり、溶接
技能有資格者が必要である。溶接継手部の強度は作業者
の技能によって決まるので、信頼できる技能者を確保し
なければならない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】杭の接続における溶接
継手構造は、その溶接作業に長時間を必要とし、特に今
後杭が大径化する傾向にある現状では、溶接時間の占め
る比重がますます大きくなり、杭打込作業に大きく影響
する。また、足場の悪い水場での作業や降雨時の作業は
感電の危険性、溶接効果の阻害等によって作業中断を余
儀なくされるなど、ますます工期遅延の原因となる。さ
らに、ガス発生の恐れのあるような、火気厳禁の場所で
は火花発生の観点からアーク溶接が不可能なところもあ
る。その上最近では溶接作業従事者が少なくなる傾向に
あり、特に杭等の屋外溶接技能作業者の確保が難しくな
っている。
【0005】本考案はこれらの問題点を根本的に解決し
た全く新規な杭の継手構造を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するため杭の接続を溶接継手構造から、円筒くさび式継
手構造に改善したものである。すなわち、本考案は、接
続すべき杭の突合わせ端部近傍の外径に1条もしくは数
条の円環溝をそれぞれ設け、該円環溝に嵌合する円環突
条を内径に有し外径に円錐テーパを付し円周を2つ割り
した円筒状の内リングを両方の杭にまたがって杭の外径
に外嵌し、内径に前記内リングの外径の円錐テーパに外
嵌する内径円錐テーパをもつ円筒形状の外リングを前記
内リングにはめ、杭軸方向に内リング上を摺動移動さ
せ、内リングを締めつける構造であることを特徴とする
杭の継手構造である。
【0007】本考案では、接続すべき杭のそれぞれの突
合わせ端部近傍の外径の円周上に1条もしくは数条の円
環溝をそれぞれ設ける。この円環溝の断面は台形状、半
円ないし劣弧状、またはこれらに類似する開口幅の広い
形状であればその形を問わない。上記円環溝の形成部の
外径に接続用リングを外嵌する。接続用リングは1組の
内リングと外リングから構成されている。内リングは2
つ割り形の円筒状でその内径は接続する隣接杭の両方の
端部の外径に外嵌すると共に、その双方の円環溝に嵌合
する円環突条を内径に有し、かつ外径はテーパを付して
ある。又、外リングはその内径に内リングの外径テーパ
に外嵌するテーパを有し、全体は円筒形状であって、外
リングを杭軸方向に内リング上を摺動移動させ、テーパ
を介して強く内リングに外嵌させる。本考案の継手構造
は、テーパが内リングを締めつけ、杭の強固な接続が可
能である。
【0008】
【作用】本考案に係る杭の継手構造は、杭打現場におい
て、接続すべき一方の杭にまず外リングを遊嵌状態で嵌
めておき、杭の端部を突合わせ、2つ割の内リングを杭
の双方にわたって円環溝に円環突条を合致させて嵌め、
その外径のテーパに前記外リングを移動して外嵌させ、
これを軸方向に摺動させて締めつけることによって形成
する。したがって、屋外現場での溶接を必要としないの
で、溶接設備、溶接技能者を必要としない。天候にもあ
まり影響されない。又この継手構造を形成する部材は工
場内で製作でき、杭端部の円環溝はコンクリート杭と一
体化した補強バンドに形成しておくので継手の寸法や精
度を規格化し一定品質のものを容易に製作することがで
きる。
【0009】
【実施例】図1、図2により本考案に係る一実施例を説
明する。図1は杭1a、1bの接続部の一部破断側面図
である。図2は破断斜視図である。接続する下杭1aと
上杭1bには杭端部金具2a、2bが取りつけられてい
る。数条の円環溝4a、4bを有する杭端部外周補強バ
ンド3a、3bは端部金具2a、2bの外周で接続さ
れ、コンクリート杭1a、1bと密着している。これら
の杭端部金物2a、2b及び杭端部外周補強バンド3
a、3bはPC鋼棒5a、5bのプレストレスにより、
コンクリートと一体形成されている。杭端部外周補強バ
ンドの外周には内リング6が外嵌している。内リング6
は2つ割りの形となっており、杭を完全に締付けて接続
完了した時にも、2つ割の合せ目は少しの間隔8を有す
るような寸法となっている。内リング6の内径には杭1
a、1bの円環溝4a、4bに嵌合する環状突条7を設
けてある。内リング6の外径は長手方向にテーパを設け
てある。
【0010】外リング9は内リング6に外嵌するもの
で、その内径10は杭の接続完了時に、内リング6の外
径のテーパとよく一致し外嵌する形状にしてある。な
お、内リング6、外リング9の形状、寸法は制限される
ものではなく、例えば、図4に示すように杭端部金物2
a、2bの外径2a’、2b’を小さくし、内リング6
の外径が杭の外径より僅か大きくなる程度とし、外リン
グ9の外径が杭の外径に比して著しく大きくならないよ
うにすると好ましい。
【0011】本考案の接続リングの接続方法を説明す
る。打込後の下杭1aに外リング9の内径テーパ10の
径の大きい方を上方にして通しておき、次いで上杭1b
の下端部を下杭1aの上端部にのせて位置決めする。2
つ割りの内リング6のテーパ外径の小さい方を下方にし
て内径の環状突条7を上杭1b、下杭1aの円環溝部4
a、4bに外周から囲むようにして合わせた後、外リン
グ9を上方に移動し、内リング6のテーパ外径部にその
内径テーパ部10を強く嵌合させる。下杭1a、上杭1
bは内リング6の内径で締付けられ、また、円環溝4
a、4bに環状突条7が嵌合することにより下杭1aと
上杭1bは抜けて離れることがなく強力に接続すること
ができる。なお、この際接合部に接着剤等を注入使用す
れば効果はさらに増加する。
【0012】なお、本考案の継手構造は、溶接作業を必
要とせずに強固な接続をすることができるものである
が、補助的に点溶接などを行って例えば内外リングの溶
接止めを施すことなどを排除するものではない。また、
図2に示すように、端部金具2a、2bの外径に溶接接
続用開先11a、11bを設けておき、溶接接続にも供
し得るようにしておくことは自由であるし、さらにこの
溶接継手と本考案の継手構造の二者を併用することを妨
げるものではない。
【0013】次に本考案の継手構造の性能を示す試験結
果の一例について説明する。図3はJISA5337P
HCパイル試験方法による荷重−たわみ曲線を示したも
のである。試験はPHC−B400−10(5+5)の
杭について、端板式溶接継手(従来例)と本考案の継手
構造(実施例)とを比較して示した。本考案の継手で
は、同一載荷重に大してたわみが10〜30%少なく曲
げ合成が大である。
【0014】
【考案の効果】本考案に係る杭の継手構造は上述の如く
屋外での溶接作業を行わないので、溶接設備溶接技能者
を必要とせず、足場の悪い水場や降雨時での感電の恐れ
もなく、また、火気厳禁の場所でも、誰にでも容易に杭
の接続作業を行うことができるものである。
【0015】その上、この継手構造を形成する各部材は
工場内で製作することができるので一定品質で信頼でき
るものである。今後、杭が大径化する傾向にある折柄、
本考案に係る杭の継手は消費時間の大きい溶接作業を必
要とせず作業も簡単で大幅に工期を短縮することができ
る等多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の杭の継手構造を示す一部破断
側面図である。
【図2】その断面斜視図である。
【図3】従来の溶接構造の例と比較して示した本考案の
継手構造の荷重とたわみの関係を示すグラフである。
【図4】別の実施例の部分縦断面図である。
【符号の説明】
1a、1b 杭 2a、2b 端部金具 3a、3b 補強バンド 4a、4b 杭端部外周円環溝 5a、5b PC鋼棒 6 内リング 7 環状突条 8 内リング2つ割りの間隔 9 外リング 10 テーパ部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続すべき杭の突合わせ端部近傍の外径
    に1条もしくは数条の円環溝をそれぞれ設け、該円環溝
    に嵌合する円環突条を内径に有し外径に円錐テーパを付
    し円周を2つ割りした円筒状の内リングを両方の杭にま
    たがって杭の外径に外嵌し、内径に前記内リングの外径
    の円錐テーパに外嵌する内径円錐テーパをもつ円筒形状
    の外リングを前記内リングにはめ、杭軸方向に内リング
    上を摺動移動させ、内リングを締めつける構造であるこ
    とを特徴とする杭の継手構造。
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JPH0687430U JPH0687430U (ja) 1994-12-22
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