JP4276715B2 - 管の継手構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、鋼管杭、コンクリートパイル、あるいは角柱などの連結に用いる継手構造に関し、特に、軸方向の応力伝達に優れた継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に鋼管杭、コンクリートパイルを建て込む場合、一般に図8に示す工法が採用されている。図示の工法では、杭打機1のハンマーヘッド1aをガイド1bに沿って下降させて、下杭2の杭頭部に打撃力を加えることで、下杭2を地盤E中に打ち込み、ついで、クローラクレーン3により第二杭4を吊り込んで、その先端を地表面に露出する下杭2の杭頭部に接続し、その後、同杭打機1に第二杭4を受渡し、第二杭4の打設作業を行う。
【0003】
以下同様の作業を次々に繰返すことによって、複数の杭を接合しつつ所定の地中深度まで杭を建て込む。
【0004】
各杭2、4同士の接続部5の接続構造として、従来では、鋼管杭の場合には、現場溶接により、また、コンクリートパイルの場合には、予めパイル上下に一体化された鋼材からなる端板同士を同じく現場溶接によって固定していたが、いずれの場合にも現場溶接技術者を必要とし、また、溶接作業は天候などに左右される上に、必ずしも信頼性のある接合構造とはいえなかった。
【0005】
このような不具合を解消するため、従来より、各種無溶接継手構造が開発されている。そのうち、コンクリートパイルの代表的な継手構造としては、例えば、特開平7−259082号公報がある。
【0006】
この公報記載の技術は、コンクリートパイルの端板外周に凹凸状に嵌合する半割り状の一対の内リングと、この内リングにテーパ状に係合する外リングからなり、杭同士を上下に接合した状態で内リングを端板外周に係合し、次いで、予め一方の杭の外周に送通しておいた外リングを内リングの外側にはめ込み、テーパ方向に移動させることで、内リングをしばりばめ状態に緊縮させることで、上下パイル間を連結する構造である。
【0007】
また、鋼管杭の場合には、例えば、特開平9−119132号公報に示すように、杭の上下外周に凹凸を形成する、あるいは凹凸を形成した部材を一体化しておき、この凹凸に噛合う半割り状の一対の内リング、およびこの内リングをしばりばめ状態に嵌合する外リングを備えた前述のコンクリートパイルの継手構造に類似する継手構造や、或いは特開平9−143987号公報に示すように、端板に凹凸状に係合する継手リングと、この継手リングの両端をしばりばめ状態に緊縮連結するボルトを備えた継手構造などが開示されているほか、これらの緊縮連結構造に小改良を施したものなどが種々開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上の各種無溶接継手構造にあっては、いずれも次に述べる課題があった。
まず、いずれの継手構造にあっても、杭同士の接合部外周をリングによってしばりばめ状態に緊縮連結する基本構造である一方、ハンマーヘッド1aのパーカッション運動により、ハンマーヘッド1aから受ける一回あたりの衝撃荷重は実際にはきわめて大きいため、リングを強固に嵌め付けておかなければ、その累積衝撃荷重、およびこれに加えて杭の地中に対する貫入抵抗により、リングが脱落してしまうおそれがあった。
また、この抜け防止をはかるために、前述の如く小改良技術も各種開発されているが、いずれも機構の複雑さを伴う割には十分な脱落防止効果が得られなかった。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するものであって、その目的は、軸方向に対する衝撃、あるいは荷重に対して十分な耐久性を備えた管の継手構造を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、下部杭及び上部杭の管端部にそれぞれ固定される一対の継手を備え、該一対の継手は、前記下部杭又は前記上部杭の何れか一方に固定される雄継手と、前記下部杭又は前記上部杭の何れか他方に固定されるとともに、前記雄継手と相互に嵌合可能な雌継手とからなり、前記雄継手は、前記下部杭又は前記上部杭の何れか一方の管端部に溶接により一体化されるフランジと、該フランジの中心に突出した状態で設けられる円筒状の筒部と、該筒部の外周に突出形成されるとともに、円周方向に所定ピッチで等分に切り欠かれて複数に分割された複数のブロックを有し、該各ブロックは、前記上部杭又は下部杭の方向を向くくさび形状に形成されるとともに、該筒部の軸方向に互いに平行な複数の凹凸からなる凹凸溝に形成され、前記雌継手は、前記下部杭又は上部杭の何れか他方の管端部に溶接により一体化されるとともに、前記雄継手の筒部と相互に嵌合可能な円筒状の筒部と、該筒部の内周に突出形成されるとともに、円周方向に所定ピッチで等分に切り欠かれて複数に分割された複数のブロックを有し、該各ブロックは、前記下部杭又は上部杭の方向を向く前記雄継手の各ブロックと逆向きのくさび形状に形成されるとともに、該筒部の軸方向に互いに平行な複数の凹凸からなる凹凸溝に形成され、前記雄継手の筒部と前記雌継手の筒部とは、前記雄継手の筒部の各ブロック及び前記雌継手の筒部の各ブロックの位置を避けた位置で相互に嵌合されるとともに、この状態で前記下部杭に対して前記上部杭を回動させることにより、前記雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と前記雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とが相互に噛合され、前記雄継手と前記雌継手とが相互に連結されることを特徴とする。
本発明の管の継手構造によれば、雄継手の筒部と雌継手の筒部とを、雄継手の筒部のくさび形状に形成された各ブロックと雌継手の筒部のくさび形状に形成された各ブロックとを位置を避けた状態で相互に嵌合させ、この状態で下部杭に対して上部杭を回動させることにより、雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とが相互に噛合され、雄継手と雌継手とが相互に連結されることになる。
この場合、雄継手と雌継手とは、雄継手の筒部のくさび形状の各ブロックと雌継手の筒部のくさび形状の各ブロックとによってガイドされながら嵌合されるため、雄継手と雌継手との嵌合作業を容易に行うことができ、雄継手と雌継手の連結作業を容易に短時間で行うことができる。
また、雄継手は、筒部の外周に複数に分割された複数のブロックを突出形成し、各ブロックを上部杭又は下部杭の方向を向くくさび形状に形成し、各ブロックに複数の凹凸からなる凹凸溝を設けたものであり、雌継手は、筒部の内周に複数の分割された複数のブロックを突出形成し、各ブロックを下部杭又は上部杭の方向を向く雄継手の各ブロックと逆向きのくさび形状に形成し、各ブロックに複数の凹凸からなる凹凸溝を設けたものであるので、雄継手及び雌継手の構成を簡単にすることができる。
さらに、雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とを相互に噛合させることで、雄継手と雌継手とが相互に連結されることになるので、この噛合部分で軸方向のトルクを分担することができる。従って、杭に対する繰返し衝撃荷重に対して十分な耐久性を得ることができる。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の管の継手構造であって、前記雄継手及び前記雌継手の外周には、両継手の嵌合位置を表示する合印が設けられていることを特徴とする。
本発明の管の継手構造によれば、雄継手の外周の合印と雌継手の外周の合印とを合わせるように、雄継手の筒部と雌継手の筒部とを相互に嵌合させることにより、雄継手の筒部と雌継手の筒部とを各ブロックの位置を避けて嵌合させることができる。従って、雄継手と雌継手との嵌合作業を容易に確実に行うことができる。
【0012】
さらに、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の管の継手構造であって、前記雄継手及び前記雌継手には、前記雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と前記雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とを相互に噛合させた状態で、相互に一致するねじ孔及びボルト孔が設けられていることを特徴とする。
本発明の管の継手構造によれば、雄継手の筒部と雌継手の筒部とを相互に嵌合させた状態で、下部杭に対して上部杭を回動させることにより、雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とが相互に噛合され、雄継手及び雌継手のねじ孔及びボルト孔が相互に一致する。そして、この状態でボルト孔を介してねじ孔にボルトを螺合させて締め付けることにより、雄継手と雌継手とが一体に連結されることになるので、雄継手と雌継手とを確実に連結することができる。
【0013】
さらに、本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の管の継手構造であって、前記雄継手のフランジには位置決め溝が設けられ、前記雌継手の筒部の先端には前記位置決め溝と相互に嵌合可能な位置決め突起が設けられていることを特徴と する。
【0014】
本発明の継手構造によれば、雄継手の筒部と雌継手の筒部とを相互に嵌合させることにより、雄継手のフランジの位置決め溝と雌継手の筒部の位置決め突起とが相互に嵌合されることになる。従って、雄継手と雌継手との着座安定性を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1、2に、本発明の実施形態の参考例を示す。この参考例では、鋼管からなる下部および上部杭10の頭部および底部に、雄継手12及び雌継手14がそれぞれ固定されている。
【0017】
各継手12、14は、鋳物などの円筒形のダイキャスト製品からなるものであり、雄継手12は、杭10の頭部に溶接により一体化される杭10と同径のフランジ16と、フランジ16の上面に突出する中空筒部18を備えている。筒部18の外周には、円周方向に所定ピッチで等分に切り欠かれて複数に分割された側面視略台形状の複数のブロックが突出形成され、各ブロックには、筒部18の軸線方向に互いに平行な三角形状断面の複数の凹凸からなる凹凸溝20が設けられている。
【0018】
これに対し、雌継手14は、杭10の底面に溶接により固定され、杭10と同径の円筒状の筒部を有し、この筒部の内径は、前記筒部18の外径に凹凸溝20の突出部分を加えた寸法とほぼ同一であり、高さは筒部18の突出高さにほぼ相当する。
【0019】
雌継手14の筒部の内周には、円周方向に所定ピッチ(雄継手12の各ブロックと同一ピッチ)で等分に切り欠かれて複数に分割された側面視略台形状の複数のブロックが突出形成され、各ブロックには、雌継手14の筒部の軸線方向に互いに平行な三角形状断面の複数の凹凸からなる凹凸溝22が設けられ、雌継手14の筒部の各ブロック及び雄継手12の筒部18の各ブロックを避けた位置において、雌継手14の筒部と雄継手12の筒部18とが相互に嵌合可能に構成されている。また、雌継手14の筒部の各ブロックの凹凸溝22と雄継手12の筒部18の各ブロックの凹凸溝20とは相互に噛合可能に構成されている。
【0020】
また、雄継手12のフランジ16の面には円周状の位置決め溝24が形成され、これに対応して雌継手14の端面にはリング状の位置決め突起26が突出され、両継手12、14を嵌合した状態での着座安定性を図っている。
【0021】
さらに、図において、符号28は、両継手12、14の外周に刻印された嵌合位置決め用の合印、30は合印28の近傍にあって、雌継手14の外周に開口されたボルト孔、32は雄継手12の筒部18外周に形成され、刻印位置から回動した状態で前記ボルト孔30に一致するねじ孔である。なお、図において合印28、ボルト孔30、ねじ孔32共一ヶ所としているが、複数箇所に形成することも可能であることは勿論である。
【0022】
次に、以上の構成における杭10同士の接合手順を、図3以下の図を用いて説明する。
【0023】
まず、接合準備作業として、図3に示すように、下部側杭10の上部外周に結束バンド40をはめつけておく。この結束バンド40の外周には筒部18の上部周縁に突出する三本のガイドアングル42が120°間隔で鉛直に取付けられており、図示しないクレーンによりつり込まれる上部杭10をこれらガイドアングル42により呼込みガイドする。
【0024】
そして、前記合印28同士を合わせながら矢印方向に吊りおろし、雄継手12の筒部18と雌継手14の筒部とを、両継手12、14の各ブロックを避けるように嵌合させることにより、図4(a)に示すように、雌継手14の筒部の先端が雄継手12のフランジ16の上部に着座する。
この状態では、図5(a)に示すように、雄継手12の筒部18の各ブロックの凹凸溝20と雌継手14の筒部の各ブロックの凹凸溝22とが周方向に交互に位置することになる。
【0025】
なお、図5(a)においては、隣合うブロックの凹凸溝20、22同士は径方向に密接して係合しているように示されているが、吊り込み作業性を勘案して多少の隙間を持たせてあることは勿論である。
【0026】
この状態から、各図の矢印に示す時計方向に上部杭10を回動させれば、ねじ孔32に対してボルト孔30が一致する。これと同時に、雄継手12の筒部18のブロックの凹凸溝20と雌継手14の筒部のブロックの凹凸溝22とが相互に噛合し、図4、5(b)に示すように、ボルトBのねじ込み作業が可能となり、ボルトBのねじ込みにより周方向の回り止めがなされる。その後、結束バンド40を取り外せば、全ての接合作業を完了する。
【0027】
図6(a)、(b)は、以上の作業を側面方向から見たもので、上部杭10を吊おろした状態では、雄継手12のフランジ16の上部の位置決め溝24に雌継手14の筒部の先端の位置決め突起26が嵌合し、着座安定性を図っていると同時に、周方向の回動ガイドを行っている。そして、回動操作後は、特に(b)に示すように、雄継手12の筒部18のブロックの凹凸溝20と雌継手14の筒部のブロックの凹凸溝22とが密に噛合し、軸方向のトルクをこの部分で分担することになり、短時間での作業で強固な結合を実現することになる。
【0028】
接合作業後は、図8に示す作業により、地中に順次建て込まれるが、以上の構造により、接合作業後の杭10に対する繰返し衝撃荷重に対して十分な耐久性を得られることになり、また外周に余分な突起物がないため、貫入抵抗も減少出来るなどの利点もある。
【0029】
なお、以上の参考例では、雄継手12を杭頭部に、雌継手14を杭底部に固定した場合を説明したが、逆であってもかまわない。また、呼込みガイド用ガイドアングル42も上部側杭に装着することもでき、取付作業性を勘案していずれかを選択できる。
【0030】
図7に、本発明の実施形態を示す。図7において、前記参考例と同一箇所には同一符号を付してその説明を省略し、異なる箇所にのみ異なる符合を用いて説明する。
【0031】
図7は、雄継手12を示し、筒部18の外周に周方向に所定のピッチで突出形成される複数のブロックの各ブロックは、図中上方側に向けて順次小幅となる略台形状のくさび形状に形成される。
【0032】
一方、図示は省略するが、雌継手14の筒部の内周に周方向に所定のピッチ(雄継手12と同一ピッチ)で突出形成される各ブロックは、雄継手12の筒部18の各ブロックとは逆向きの略台形状のくさび形状に形成される。
【0033】
従って、本実施形態では、雄継手12の筒部18と雌継手14の筒部との嵌合時に、雄継手12の筒部18のくさび形状の各ブロック及び雌継手14の筒部の各ブロックを避けるように、雄継手12の筒部18と雌継手14の筒部とが相互に嵌合することになり、この際に、隣接するブロック間でガイドされるように雄継手12の筒部18と雌継手14の筒部とが嵌合することになるので、嵌合作業を向上させることができる。
【0034】
なお、上記の説明においては、各ブロックの凹凸溝20、22、50の凹凸を断面三角形状としたが、各ブロックの凹凸溝20、22、50の凹凸を矩形状、波形状等、各種の断面形状に形成してもよい。
【0035】
また、上記の説明においては、本発明を杭の接合に適用した場合を示したが、鋼管柱の接合など建築用の構造材の接合一般に適用可能であり、さらに、上記の説明では、円筒形の杭を接合対象としたが、継手のフランジ形状を管の端面形状に応じて適宜形成すれば、円筒形だけでなく角形や多角形等のあらゆる断面形状の管の接合に関して適応可能であり、かつ、接合位置外周に突起物がないため、管径の同一性を保持した状態で順次短時間で接合できる。
【0036】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の管の継手構造によれば、雄継手の筒部と雌継手の筒部とを、雄継手の筒部のくさび形状に形成された各ブロックと雌継手の筒部のくさび形状に形成された各ブロックとを位置を避けた状態で相互に嵌合させ、この状態で下部杭に対して上部杭を回動させることにより、雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とを相互に噛合させることができ、雄継手と雌継手とを相互に連結することができる。
この場合、雄継手と雌継手とは、雄継手の筒部のくさび形状の各ブロックと雌継手の筒部のくさび形状の各ブロックとによってガイドされながら嵌合されるため、雄継手と雌継手との嵌合作業を容易に行うことができ、雄継手と雌継手の連結作業を容易に短時間で行うことができる。
また、雄継手は、筒部の外周に複数に分割された複数のブロックを突出形成し、各ブロックを上部杭又は下部杭の方向を向くくさび形状に形成し、各ブロックに複数の凹凸からなる凹凸溝を設けたものであり、雌継手は、筒部の内周に複数に分割された複数のブロックを突出形成し、各ブロックを下部杭又は上部杭の方向を向く雄継手の各ブロックと逆向きのくさび形状に形成し、各ブロックに複数の凹凸からなる凹凸溝を設けたものであるので、雄継手及び雌継手の構成を簡単にすることができる。
さらに、雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とを相互に噛合させることで、雄継手と雌継手とを相互に連結することができ、この場合、噛合部分で軸方向のトルクを分担することができるので、杭に対する繰返し衝撃荷重に対して十分な耐久性を得ることができる。
さらに、雄継手及び雌継手を下部杭及び上部杭の外径と同一径とすることにより、杭の貫入抵抗を低減させることができる。
さらに、雄継手と雌継手とを連結するボルトの本数を削減することができるので、これによっても雄継手と雌継手の連結作業を容易に短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の参考例の説明図であって、継手の分解斜視図である。
【図2】 (a)、(b)は図1のA部及びB部を拡大して示す部分断面斜視図である。
【図3】 同継手を用いた杭の組付け作業手順を示す斜視図である。
【図4】 (a)、(b)は図3に引続く作業手順を示す斜視図である。
【図5】 (a)、(b)は図4(a)、(b)のC−C線及びD−D線における平断面図である。
【図6】 (a)、(b)は同作業形態を側面側から見た断面図である。
【図7】 本発明の実施形態を示す斜視図である。
【図8】 一般の杭打手順を示す工法説明図である。
【符号の説明】
10 鋼管杭
12 雄継手
14 雌継手
16 フランジ
18 筒部
20、22、50 凹凸溝
28 合印
30 ボルト孔
32 ねじ孔
B ボルト
Claims (4)
- 下部杭及び上部杭の管端部にそれぞれ固定される一対の継手を備え、
該一対の継手は、前記下部杭又は前記上部杭の何れか一方に固定される雄継手と、前記下部杭又は前記上部杭の何れか他方に固定されるとともに、前記雄継手と相互に嵌合可能な雌継手とからなり、
前記雄継手は、前記下部杭又は前記上部杭の何れか一方の管端部に溶接により一体化されるフランジと、該フランジの中心に突出した状態で設けられる円筒状の筒部と、該筒部の外周に突出形成されるとともに、円周方向に所定ピッチで等分に切り欠かれて複数に分割された複数のブロックを有し、該各ブロックは、前記上部杭又は下部杭の方向を向くくさび形状に形成されるとともに、該筒部の軸方向に互いに平行な複数の凹凸からなる凹凸溝に形成され、
前記雌継手は、前記下部杭又は上部杭の何れか他方の管端部に溶接により一体化されるとともに、前記雄継手の筒部と相互に嵌合可能な円筒状の筒部と、該筒部の内周に突出形成されるとともに、円周方向に所定ピッチで等分に切り欠かれて複数に分割された複数のブロックを有し、該各ブロックは、前記下部杭又は上部杭の方向を向く前記雄継手の各ブロックと逆向きのくさび形状に形成されるとともに、該筒部の軸方向に互いに平行な複数の凹凸からなる凹凸溝に形成され、
前記雄継手の筒部と前記雌継手の筒部とは、前記雄継手の筒部の各ブロック及び前記雌継手の筒部の各ブロックの位置を避けた位置で相互に嵌合されるとともに、この状態で前記下部杭に対して前記上部杭を回動させることにより、前記雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と前記雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とが相互に噛合され、前記雄継手と前記雌継手とが相互に連結されることを特徴とする管の継手構造。 - 前記雄継手及び前記雌継手の外周には、両継手の嵌合位置を表示する合印が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の管の継手構造。
- 前記雄継手及び前記雌継手には、前記雄継手の筒部の各ブロックの凹凸溝と前記雌継手の筒部の各ブロックの凹凸溝とを相互に噛合させた状態で、相互に一致するねじ孔及びボルト孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の管の継手構造。
- 前記雄継手のフランジには位置決め溝が設けられ、前記雌継手の筒部の先端には前記位置決め溝と相互に嵌合可能な位置決め突起が設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の管の継手構造。
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