JP3979296B2 - 鋼製円柱体の継手構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、鋼製円柱体の継手構造に関するもので、鋼管杭等の杭や、建築物・構築物の構造材、長柱等の接続に利用することができる。
なお、本願でいう鋼製円柱体は、部材としての柱に限定される意味ではなく、外形が円柱状であることを意味し、中実の場合に限らず、一部または全長が中空の筒状である場合も含む。また、鋼製円柱体の全体が鋼製である必要はなく、少なくとも接合する位置の円柱体が鋼製であれば良い。
【0002】
【従来の技術】
長尺の鋼管杭を地盤中に設置する場合、現場に運搬可能な長さに制限があるため、短い鋼管杭を現場において継ぎ合わせる必要がある。従来、この継ぎ杭作業は溶接が一般的であった。
【0003】
しかしながら、作業環境の悪い現場で行う溶接には優れた溶接技術と慎重な施工管理が必要であり、また厚さの大きい鋼管杭が用いられる地滑り抑止工事等においては、鋼管杭の継ぎ合わせ溶接部の品質の確保が問題となっている。
【0004】
その上、近年、優秀な溶接工の確保がますます困難な状況にあり、このようなことから、溶接をしないで簡単に鋼管杭を接続できる継手(以下、無溶接継手と称す)の開発が求められていた。
このような無溶接継手として、既に多くの技術が開発されており、代表的な方式として以下に述べるようなものがある。
【0005】
(1) 雄ねじと雌ねじを螺合する方式
特許文献1には、図8に示すように、接合すべき鋼管杭51a,51bの端部に雄ねじ53aを有する下端部金物52aと雌ねじ53bを有する上端部金物52bを溶接し、雄ねじ53aと雌ねじ53bの螺合により接合する継手が記載されている。
この他、雄ねじと雌ねじを螺合する方式としては、特許文献2記載の鋼管杭の継手等がある。
【0006】
(2) テーパ管どうしを嵌合する方式
特許文献3には、図9に示すように、接合すべき鋼管杭61a,61bの端部に互いに嵌合する複数の段差のテーパ62a,62bを形成した印籠継手が記載されている。
この他、テーパ管どうしを嵌合する方式としては、特許文献4記載の鋼管杭の継手構造等がある。
【0007】
(3) 管端に接合したつば状突起どうしを接続金物で結合する方式
特許文献5には、図10に示すように、鋼管柱の継手構造として、上下の管体71a,71bの端部につば状突起(フランジ)72a,72bを取り付け、これらを半割金物73a,73bで挟み込み、その外面をスリーブ74で締め付けた構造が記載されている。
【0008】
(4) 内挿管と外挿管をピンや突起で接合する方式
特許文献6には、鋼管杭の接合構造として、図11に示すように、接合すべき一方の鋼管杭81bに内挿管82bを溶接し、他方の鋼管杭81aの端部に外挿管82aを溶接し、外挿管82aに内挿管82bを嵌合させ、両者を貫通するピン83により上下の鋼管杭81a,81bどうしを接合した構造が記載されている。
この他、特許文献7には、係合スリットと係合突起の組み合わせにより上下の鋼管杭を接合する継手構造が記載されている。
【0009】
(5) その他の接合方式
その他の接合方式として、特許文献8には内挿管と外挿管の間隙に接着剤を注入して接合する方法、特許文献9には特殊な形状に機械加工された継手どうしを嵌合する方法、特許文献10には鋼管杭の突合せ部外周にテーパスリーブを設け、テーパリングで該テーパスリーブを締め付けて接合する継手構造、特許文献11や特許文献12には外周面に円錐テーパ面を有する雄テーパ筒体を内周面に円錐テーパ面を有する雌テーパ筒体に押し込んで係合する円環継手が記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−311028号公報
【特許文献2】
特開平9−256357号公報
【特許文献3】
特開平5−295725号公報
【特許文献4】
特開平7−150553号公報
【特許文献5】
特開平8−144384号公報
【特許文献6】
特開2001−11850号公報
【特許文献7】
特開平8−27781号公報
【特許文献8】
特開平5−156628号公報
【特許文献9】
特開2002−61174号公報
【特許文献10】
特開平9−119132号公報
【特許文献11】
特開平10−246368号公報
【特許文献12】
特開平10−245898号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の無溶接継手には、それぞれいくつかの問題点や技術的課題がある。
【0012】
図8のような雄ねじ53aと雌ねじ53bを螺合する方式の接合構造では、接続に時間がかかるほか、接続した後に鋼管杭を回転圧入する際、地中の障害物に当たった時には、逆方向に回転して障害物に対処する場合があり、この逆方向の回転により雄ねじ53aと雌ねじ53bの螺合部が緩むことがある。
【0013】
図9のようなテーパー管どうしを嵌合するタイプの継手においては、一方の鋼管61a端部を他方の鋼管61b端部に挿入する印籠構造としたのが特徴であるが、このような構造は継手に引張力が作用した際に容易に離脱する欠点を有している。
【0014】
図10のような管端のつば状突起72a,72bどうしを、半割金物73a,73bおよびスリーブ74で接合する構造では、スリーブ74の内面と半割金物73a,73bの外面との隙間が小さいとスリーブ74の外挿が難しくなり、時間を要し作業性が低下するほか、逆に隙間が大きいと半割金物73a,73bの締め付けが弱くなるため接合強度が低下するといった問題がある。
【0015】
図11のような内挿管82bと外挿管82aをピン83や突起で接合する構造においては、ピンや突起とこれらが嵌合する孔との隙間の管理方法によっては、接合部にガタが生じて十分な接合剛性が得られないという問題がある。また、上記隙間が小さすぎたり、孔の加工精度によってはピンや突起の嵌合に必要以上に時間を要して作業性が悪くなるといった問題がある。
【0016】
その他の接合方式も、それぞれ課題を有し、特許文献8の接着剤を鋼管杭の接合に用いる方法では、接着剤を固化させ、接着強度を発現させるために長時間の待機時間が生じること、施工温度などのバラツキにより接着剤の品質管理が難しいこと、杭埋設施工荷重伝達を接着剤と鋼材との接着力によって行うことになるため、曲げモーメントの作用により接着面に面外力が作用する場合には十分な接合強度が得られないことなどの問題があル。また、接着剤の長期的な耐久性に対する信頼性の問題もある。
【0017】
さらに、特許文献10の接続方法は、長手方向端部外周面に多数の滑らかな波形断面の環状凹溝を備えた鋼製円柱体どうしを、該環状凹溝に密着する環状突条を内周面に有するスリーブを介して接続する構造であるが、接続後の継手に引張力や曲げモーメントが作用した際には、鋼製円柱体と外嵌するスリーブの接触面が滑らかな波形形状であるが故に、前記円柱体とスリーブが継手の軸方向に互いに逆方向に滑ることによって、継手どうしが離脱しやすくなる問題がある。また、前記スリーブを鋼製円柱体の接続すべき位置に移動・仮止めした後、締付け用リングを移動する必要があり、施工現場での接続に手間を要する問題もある。
【0018】
一方、特許文献11や特許文献12に示される継手構造では、内面に円錐テーパ部を有する雌テーパ筒体と外面に円錐テーパ部を有する雄テーパ筒体とは互いに押込み係合されているのみであり、たとえ係合部を鋸歯状にしたとしても、雄および雌テーパ筒体の厚みによっては、継手部に過大な軸方向引張力や曲げモーメントが加わった際などには筒体が変形し、継手が容易に離脱する懸念がある。
【0019】
本願発明は、鋼管杭その他の鋼製円柱体の継手について、構造が簡単で、短時間で接合でき、かつ強固な接合強度が得られる無溶接継手構造を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る鋼製円柱体の継手構造は、接続すべき2つの鋼製円柱体のうち、一方の鋼製円柱体の軸方向端部に、該鋼製円柱体軸方向の移動が拘束され、外周面に少なくとも1つの環状係止部が設けられ、かつ周方向1箇所に軸方向全長に亘る切欠き部が設られた環状体が内嵌されており、他方の鋼製円柱体の軸方向端部内周面に、前記環状体の環状係止部に外嵌する少なくとも1つの環状係止部が設けられており、前記鋼製円柱体に内嵌されている前記環状体が鋼製円柱体の軸回りに回動可能になっていることを特徴とするものである。
【0021】
本願発明の継手構造の適用対象となる鋼製円柱体としては、鋼管杭等の杭の他、建築物・構築物の構造材、長柱等が挙げられる。ここで、構造材とは、柱、梁、桁、ブレース、スラブ、屋根またはこれらを構成する部材を言い、長柱とはポール、電柱、マスト等を言う。
【0022】
また、本願でいう鋼製円柱体には、鋼管などの中空のものや、中間が中実で端部のみ筒状のものも含む。さらに、鋼製円柱体が中空体、例えば鋼管の場合において、管端部内面にもう一方の管端部が外嵌する内筒を設けたり、管端部に補強リング等を設け、座屈に対する補強等としてもよい。
【0023】
また、鋼製円柱体は、継手構造を含む長大の一体物であってもよいし、継手部をあらかじめ製作しておき、別の鋼製円柱体の端部に工場溶接したものであっても良い。
【0024】
上記のような構成において、本願発明は、継手の接続の際には継手部に設けた環状体が周方向に縮小することで容易に嵌合し、一旦嵌合した後は環状体が強固な接続状態を維持し得る構造とすることで、嵌合しやすく、かつ離脱し難いという一見相反する性能を両立させたものである。
【0026】
環状体は、鋼製円柱体の軸方向には拘束されているが、縮径させるためには少なくとも切欠き部間隔が縮小する方向に変形する必要があり、さらに環状体が鋼製円柱体の軸回りに回動可能であることで径方向への拘束も少なく縮径が容易となる。
【0027】
請求項は、請求項1に係る鋼製円柱体の継手構造において、前記環状体の切欠き部近傍に、該切欠き部の間隔を機械的に拡大または縮小させるための拡縮手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0028】
環状体はそれ自体の持つ弾性性能により拡縮させることができるが、機械的な拡縮手段により強制的に拡大または縮小できるようにすれば、環状体の径を変形可能な範囲で任意に変えることができ、鋼製円柱体どうしの接続が容易となり、また接続後に環状体の径を拡大させることで接合強度を高めることができる。
【0029】
請求項は、請求項1または2に係る鋼製円柱体の継手構造において、接続すべき前記2つの鋼製円柱体の端部に、互いに係合して軸回りの回転を拘束する凹凸部が設けられていることを特徴とするものである。
【0030】
鋼製円柱体どうしの突合せ端部に凹凸を付与し、相互に係合可能な構造とすれば、現場施工時等にいずれか一方の鋼製円柱体が回転トルクを受けたとき、継手部を介してもう一方の鋼製円柱体に回転トルクが伝達されることになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は、鋼製円柱体が鋼管杭である場合について、本願発明の継手構造の一実施形態を示したもので、図1(a) は継手部上側の水平断面図であり、図1(b) のA−A断面矢視図に相当する。また、図1(b) は図中、左側が継手部の鉛直断面図、右側が正面図である。
【0036】
図1(b) の図中、上側に位置する一方の鋼製円柱体11の端部には、第1の環状体12(以下、継手取付部という。)の端面が溶接されており、この継手取付部12のもう一方の端部には、外周面に鋸歯状の環状係止部13aを有する第2の環状体13(以下、雄側継手という。)が内嵌されている。
【0037】
この雄側継手13が請求項1における環状体に相当し、図1(a) に示されるように、この雄側継手13の周方向の1箇所に軸方向全長に亘る切欠き部14が設けられている。
【0038】
一方、図1(b) の図中、下側に位置する他方の鋼製円柱体21の端部には、雌側継手22が溶接されており、この雌側継手22には、上述の雄側継手13に設けられた鋸歯状の環状係止部13aと係合するよう鋸歯状の環状係止部22aが設けられている。
【0039】
さらに、図1の上面図および正面図に記載あるように、図中、上側の鋼製円柱体11に溶接された継手取付部12の外周部と下側の鋼製円柱体21に溶接された雌側継手22の外周部には、歯型の凹凸部15,25が周方向に断続的に設けられており、雄側継手13と雌側継手22の雌雄の継手嵌合と同時に、これらの凹凸部15,25が互いに嵌合する構造となっている。
【0040】
これにより、鋼製円柱体11,21の一方に作用した回転トルクをもう一方に伝達することが可能になる。
【0041】
図2は、図1の雄側継手13ならびに雌側継手22の詳細を示したものである。図中、上側に位置する雄側継手13は、鋼製円柱体11に溶接された環状の継手取付部12に内嵌された後は、軸方向の離脱防止のため、止めリング16により上方への移動が拘束される。
【0042】
したがって、雄側継手13は、内嵌という形でその端部が継手取付部12の端部と係合した状態において、さらに止めリング16で拘束されることで、周方向や縮径方向には動くが、軸方向には容易に動かない構造となっている。
【0043】
なお、図示した例では止めリング16は継手取付部12の内面にすみ肉溶接されているが、別の固定方法であっても良い。
【0044】
図3および図4は、本願発明にかかる継手構造の他の実施形態を示したものであり、図1および図2において説明した鋼製円柱体11,21に作用する回転トルクの伝達手段である継手部の外周部に設けられた歯型の凹凸部15,25を周方向に隙間なく配置したものである。
【0045】
図5および図6は、それぞれ図1〜図4で説明した鋼製円柱体の継手構造における継手13,22どうしの接合を容易かつ強固なものにするために、雄側継手13の切欠き部14近傍に設ける拡縮機構31の実施形態を示したものである。図5および図6(a) は、雄側継手13の切欠き部14付近における水平断面図であり、図6(b) は図6(a) に対応する鉛直断面図である。
【0046】
図5は雄側継手13の切欠き部14の間隔を拡大または縮小するための拡縮機構31としてリンク機構を利用する方式、図6はクサビ効果を利用する方式である。なお、拡縮機構31を固定するための受け部材32は、雄側継手13の切欠き部14の近傍内面に溶接、あるいはろう付け等の手段により強固に接合しておく必要がある。
【0047】
図5、図6のいずれの方式についても、図示した例では、雄側継手13および雌側継手22各々の環状係止部13a,22aどうしを係合させた後、雄側継手13の切欠き部14および雄側継手13を取り付けている環状の継手取付部12に設けた貫通孔32を貫通するようにロッド33を設けてあり、ロッド33に形成したねじに螺合するナット34を、図中、時計方向(図中、「締める」と記載した方向)に回転することで雄側継手13の切欠き部13aの間隔を拡大することができる。
【0048】
それにより雄側継手13に周方向の圧縮力を作用させることになり、したがって雄側継手13と雌側継手22の接続が強固なものになり、継手部に外力が作用した際にも容易に離脱しなくなる。
【0049】
なお、雄側継手13および雌側継手22各々の環状係止部13a,22aどうしを係合させる際には、雄側継手13が容易に縮径するよう、あらかじめナット34を反時計方向(図中、「緩める」と記載した方向)に回転させ、図5ではロッド33が容易に雄側継手13の中心方向に移動可能なようにしておき、また図6ではクサビ36の側面と受け部材32の側面との間に十分な隙間を持たせておく。
【0050】
また、図6(b) では、ネジ付きロッド34は1本であるが、クサビ36や受け部材32の長さ次第では、拡縮動作をスムーズにするため、軸方向(図の上下方向)にロット34を複数設けてもよい。
【0051】
ところで、雄側継手13に設けた切欠き部14の幅は、基本的には雄側継手13と雌側継手22の環状係止部13a,22aどうしが係合する際に、雄側継手13が縮径するのに十分な間隔があればよいが、環状係止部13a,22aに施した係止部の鋸歯高さ等、各継手の寸法や、切欠き部14近傍に上述の拡縮機構31を設ける場合にはその寸法を考慮して適切な寸法に設計すればよい。
【0052】
図7は雄側継手13と雌側継手22の環状係止部13a,22aの継手軸方向縦断面を拡大したもので、左右とも鋸歯形状を示しているが、図7(a) は個々の環状係止部13a,22aの断面を台形状としたことにより、図2や図4の係止部形状に比べ、係合時に環状係止部13a,22aが損耗することを抑制する効果がある。
【0053】
一方、図7(b) は図2や図4の環状係止部13a,22aに、13aについては環状係止部の径が下に向かって小さくなるように、また22aについては環状係止部の径が下に向かって大きくなるように傾斜を設けたもので、こうすることで雄雌継手13,22の嵌合がスムーズになる効果が期待できる。
【0054】
本願発明の継手構造における環状係止部13a,22aの形状としては、図示したような多数の連続した係止部を有するもののみならず、少なくとも1つの環状係止部があればよく、個々の係止部の断面形状も図示のものに限らず、雄雌両継手が係合する機能を有していれば、どのような形状であっても良い。また、環状係止部13a,22aは、必ずしも全周連続している必要はなく、部分的に分断され、不連続であってもよい。
【0055】
以上の説明では主として鋼管杭の場合を説明したが、本願発明は杭以外、例えば建築物、橋、その他の構築物の柱、梁、桁、斜材、支柱等、あるいは電柱、ポール、マスト等の長柱などにも適用することができる。また、本願発明の継手構造は、端部に鋼製の継手部材を取り付けるなどして、コンクリート杭等の継手として利用することもできる。
【0056】
【発明の効果】
本願発明の継手構造および接続方法によれば、継手部を構成する切欠き部を有する環状体の拡縮により、継手の嵌合を施工現場において短時間で容易に行うことができ、かつ強固な継手性能が得られる。
【0057】
また、杭に限らず、構造材や長柱に適用した場合においても、合理的な無溶接継手として、安価で高性能、省力的な構造およびその接続方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の継手構造の一実施形態を示したもので、(a) は継手部上側の水平断面図((b) のA−A断面矢視図)、(b) は正面図(左側は断面図)である。
【図2】 図1の継手構造の要部の詳細を示す鉛直断面図である。
【図3】 本願発明の継手構造の他の実施形態を示したもので、(a) は継手部上側の水平断面図((b) のB−B断面矢視図)、(b) は正面図(左側は断面図)である。
【図4】 図3の継手構造の要部の詳細を示す鉛直断面図である。
【図5】 雄側継手の切欠き部の間隔を拡縮させるための拡縮機構の一実施形態を示す水平断面図である。
【図6】 (a) は雄側継手の切欠き部の間隔を拡縮させるための拡縮機構の他の実施形態を示す水平断面図、(b) はその鉛直断面図である。
【図7】 本願発明における雄側継手および雌側継手の係止部断面形状の例を示す鉛直断面図である。
【図8】 従来の継手構造の一例を示す継手部の正面図(右側は断面図)である。
【図9】 従来の継手構造の他の例を示す継手部の正面図である。
【図10】 従来の継手構造の他の例を示す継手部の斜視図である。
【図11】 従来の継手構造の他の例を示す継手部の断面図である。
【符号の説明】
11…鋼製円柱体、12…継手取付部(第1環状体)、13…雄側継手(第2環状体)、13a…環状係止部、14…切欠き部、15…凹凸部、16…止めリング、
21…鋼製円柱体、22…雌側継手(環状体)、22a…環状係止部、25…凹凸部、
31…拡縮機構、32…受け部材、33…ロッド、34…ナット、35…リンク、36…クサビ

Claims (3)

  1. 接続すべき2つの鋼製円柱体のうち、一方の鋼製円柱体の軸方向端部に、該鋼製円柱体軸方向の移動が拘束され、外周面に少なくとも1つの環状係止部が設けられ、かつ周方向1箇所に軸方向全長に亘る切欠き部が設られた環状体が内嵌されており、他方の鋼製円柱体の軸方向端部内周面に、前記環状体の環状係止部に外嵌する少なくとも1つの環状係止部が設けられており、前記鋼製円柱体に内嵌されている前記環状体が鋼製円柱体の軸回りに回動可能になっていることを特徴とする鋼製円柱体の継手構造。
  2. 前記環状体の切欠き部近傍に、該切欠き部の間隔を機械的に拡大または縮小させるための拡縮手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の鋼製円柱体の継手構造。
  3. 接続すべき前記2つの鋼製円柱体の端部に、互いに係合して軸回りの回転を拘束する凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の鋼製円柱体の継手構造。
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