JP2003055963A - 杭頭構造及び杭頭金具 - Google Patents
杭頭構造及び杭頭金具Info
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Abstract
際し、杭の頭部に鉄筋を取り付けたときにガタの発生を
無く、ガタの発生を無くし、且つ曲げ加工された鉄筋の
杭頭部に対する取り付けを実現する。 【解決手段】杭頭構造は、雌ネジ2aが形成され杭1の
頭部1aの外周に溶接されたネジ部材2と、ネジ部材2
の雌ネジ2aに螺合される中継ぎボルト3が接合された
異形鉄筋5とを有し、地盤に埋設された杭1のネジ部材
2に中継ぎボルト3を螺合した異形鉄筋5を介して杭1
が基礎コンクリート6内部に固定する。
Description
リート杭や場所打ち鋼管コンクリート杭等の頭部に鋼管
部分を有する杭の頭部を異形鉄筋を介して基礎コンクリ
ートに固定する際の杭等構造と、杭の頭部に異形鉄筋を
取り付けるための杭等金具に関するものである。
と基礎コンクリートとを鉄筋を介して一体させることが
行なわれる。特に、鉄筋はコンクリートの付着性を向上
するために、外周面に長手方向及び周方向への突起状部
分からなる節が形成された異形鉄筋が用いられるのが一
般的である。この異形鉄筋の杭の頭部に対する取り付け
は、現場に於ける所定の位置に杭を埋設した後行なわれ
る。このため、異形鉄筋の杭頭部に対する取付構造は、
簡便で且つ精度を保証し得ることが必要とされ、このよ
うな構造を実現するために多くの技術が提案されてい
る。
示された技術(第1公知例)は「鉄筋接続具付のくい」
に関するものであり、くいの頭部の外周に接続具を取り
付け、この接続具に螺旋状の節を形成した鉄筋(ねじ節
鉄筋)を螺合する螺孔を設けたものである。この技術で
は、くいの頭部に取り付けた接続具に外周に螺旋状の節
を形成した鉄筋を螺合することによってくいに鉄筋を取
り付け、且つ鉄筋にロックナットを締結することで該鉄
筋をくいの頭部に対して強固に取り付けることが出来
る。
された技術(第2公知例)は「鋼管杭に異形鉄筋を接続
するための接続具」に関するものであり、鋼管杭の頭部
の外周に溶接された有底外套管と、外周に螺旋状の節を
形成した鉄筋(ねじ節鉄筋)の下端部を螺合させるねじ
孔を形成すると共に外套管に取り出し可能に挿入される
継手とによって構成されるものである。この技術では、
継手にねじ節鉄筋を螺合すると共に、この継手を外套管
に挿入することで、鉄筋を鋼管杭の頭部に取り付けるこ
とが出来る。
れた技術(第3公知例)は「既製杭の突起式金具による
杭頭端部構造」に関するものであり、既製杭の内径及び
外径と略同じ円環部の外周にボルト穴もしくは雌ねじ穴
を設けた突起部を一体成形し、この円環部の下部を杭頭
部に溶接して固着し、前記ボルト穴,雌ねじ穴に既製杭
と基礎スラブを接合する鉄筋(ねじ節鉄筋)を固定した
ものである。この技術では、ボルト穴或いは雌ねじ穴に
取り付けたねじ節鉄筋にロックナットを締結すること
で、該ねじ節鉄筋を強固に取り付けることが出来る。
を接続する鉄筋として、外周に螺旋状の突起からなる節
を設けたねじ節鉄筋を用いており、このねじ節鉄筋を、
杭頭の外周にねじ節鉄筋を螺合させる雌ねじを設けた接
続具(継手,突起部)に螺合して取り付けている。この
ため、地盤に埋設した杭に対する鉄筋の接続作業を容易
に行なうことが出来る。
JIS3112に準拠して構成されており、熱間圧延に
よる製造工程中で外周面に呼び径に応じた所定のピッチ
で螺旋状の節が形成されている。このねじ節鉄筋は、長
手方向に沿って且つ全長にわたって二つの平面が形成さ
れおり、従って、螺旋状のねじ節はこれらの平面によっ
て寸断されている。
筋は転造やダイス加工によるネジ切りされたものではな
く精度は悪い。しかもねじ節のピッチは大きく、更に、
対向する2つの平面によって連続性も損なわれている。
このため、第1公知例に於ける接続具,第3公知例に於
ける突起部に形成された雌ねじ部に螺合してもガタが大
きく、ロックナットの使用が不可欠であるという問題が
ある。
た継手を外套環に取り付けた後、ガタを防止するために
グラウトの施工が必須となり、作業が煩雑となるという
問題がある。
一体成形されるため、杭頭部に接続するねじ節鉄筋の数
や太さに対応させて多くの種類の端面金具を用意するこ
とが必要になるという問題がある。
けた接続具等に直接螺合する形式であるため、これらの
接続具等はねじ節鉄筋の径に対し非常に径が大きくなる
という問題がある。更に、接続具等に対しねじ節鉄筋を
直接螺合させるため、予め曲げ加工したねじ節鉄筋を使
用することは出来ず、該ねじ節鉄筋の曲げ加工を行なう
場合、杭頭部に固定した後の加工となり、作業性が悪い
という問題や、ねじ節鉄筋の径が一定の太さ(約25m
m)以上になると加工自体が困難になるという問題があ
る。
ガタを少なくして簡易な構造を持つ杭頭構造と、曲げ加
工された鉄筋の杭頭部に対する取り付けを実現すること
が出来る杭頭金具を提供することにある。
に本発明に係る杭頭構造は、雌ネジが形成され杭頭外周
に溶接されたネジ部材と、前記ネジ部材の雌ネジに螺合
される中継ぎボルトが接合された異形鉄筋とを有し、地
盤に埋設された杭の前記ネジ部材に中継ぎボルトを螺合
した異形鉄筋を介して杭頭が基礎コンクリート内部に固
定されたものである。
成したネジ部材を溶接しておき、このネジ部材に異形鉄
筋に接合された中継ぎボルトを螺合させることで、異形
鉄筋を杭頭に固定することが出来る。このネジ部材に形
成する雌ネジ及び中継ぎボルトは夫々ねじ節鉄筋とは異
なり、高い精度を持ったネジ部を有する。このため、異
形鉄筋を杭頭に溶接したネジ部材に締結したとき、高い
精度を保持した接合を実現することが出来る。
に、接続部位の形状をねじ節鉄筋からボルト,ナットに
代表される規格ネジに変更することで、小さなトルクで
所定の継手性能を得ることが出来る。このため、接続作
業を実施する際に大きな力を必要とせず、容易な作業と
することが出来る。
チと比較して小さいため、中継ぎボルトを接合した異形
鉄筋をネジ部材に締結する場合、該異形鉄筋の回転数を
多くする必要はあるものの、ガタを少なくして取付精度
を保証することが出来、更にロックナットが不要となる
ため、有利である。
成され杭頭外周に溶接されたネジ部材と、端部に前記ネ
ジ部材に螺合される中継ぎボルトが一体的に接合された
異形鉄筋からなるか、或いは雌ネジが形成され杭頭外周
に溶接されたネジ部材と、前記ネジ部材に螺合される中
継ぎボルトと、端部に前記中継ぎボルトが螺合される雌
ネジを形成したカプラを一体的に接合した異形鉄筋とか
らなるものである。
ボルトを直接一体的に接合するか、カプラを介して接合
するかの違いがあるものの、実質的に同一であり、簡単
な作業で、高い取付精度を保証して異形鉄筋を杭頭に接
続することが出来る。
異形鉄筋に比較して高い強度を持つ材質によって形成さ
れ、且つ異形鉄筋と比較して小径となることが好まし
く、中継ぎボルトと異形鉄筋との接合部位の断面形状が
略多角形であることが好ましい。杭頭金具をこのように
構成することによって、中継ぎボルトの径を異形鉄筋の
径よりも細くすることが出来、該中継ぎボルトの径を細
くすることに伴ってネジ部材の外径を細くすることが出
来る。
の断面形状を多角形とすることによって、該多角形部分
にスパナやレンチを掛けることが出来る。このため、作
業性が向上し、特に、中継ぎボルトをネジ部材に対し締
結する際に、トルクレンチを用いて一定のトルクを作用
させることが出来る。
ら雄ネジが形成され中央にネジが形成されていない部分
が形成されていることが好ましい。このように構成した
杭頭金具では、ネジ部材に対する螺合深さとカプラに対
する螺合深さを、中央のネジが形成されていない部分で
制御することが出来る。
面体が設けられ、且つ長手方向の一端側から右雄ネジが
形成されると共に他端側から左雄ネジが形成されたもの
であることが好ましい。このように構成された杭頭金具
では、中央に設けられた多面体にスパナやレンチを掛け
て所定の方向に回転させることで、異形鉄筋を回転させ
ることなく、中継ぎボルト,ネジ部材を介して杭頭部に
取り付けることが出来る。
であっても、該異形鉄筋の端部にカプラを接合しておく
ことで、杭の頭部に容易に取り付けることが出来る。従
って、現場作業では曲げ加工することが困難な大径の異
形鉄筋であっても、予め目的の形状に曲げ加工しておく
ことで、取り付けることが出来る。
好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は
杭頭構造を説明する図である。図2は杭頭構造を説明す
る図であり図1のII−II断面図である。図3は第1実施
例に係る杭頭金具の構成を説明する図である。図4は第
1実施例に係る杭頭金具に於けるネジ部材,カプラの断
面構成を説明する図である。図5は第2実施例に係る杭
頭金具の構成を説明する図である。図6は第3実施例に
係る杭頭金具の構成を説明する図である。図7は長手方
向に右ネジと左ネジを形成した中継ぎボルトを用いた第
4実施例に係る杭頭金具の構成を説明する図である。
明する。尚、本杭頭構造に用いる杭頭金具は図に示す構
成にのみ限定するものではなく、後述する他の構成に係
る杭頭金具を用いることが可能である。
埋設された杭1と、杭1の頭部1aに溶接され雌ネジ部
2aが形成された複数のネジ部材2と、各ネジ部材2の
雌ネジ部2aに螺合された中継ぎボルト3と、中継ぎボ
ルト3を螺合する雌ネジ部4aを有し異形鉄筋5の端部
に一体的に接合されたカプラ4とを有しており、前記異
形鉄筋5に基礎コンクリート6が付着することで、杭1
と基礎コンクリート6との一体化を実現している。
し、杭1の頭部1aの近傍は予め掘削されて露出してお
り、該頭部1aを露出させた状態で、基礎コンクリート
6に対応する地面に地業を施すと共に捨てコンクリート
7が打設されている。
く、鋼管を利用した中空状の鋼管杭や、頭部に鋼管を被
せたコンクリート杭等の杭を用いることが可能である。
そして杭1が中空杭である場合、この中空部にもコンク
リート8が打設され、これにより、杭1は中実杭として
構成されている。
頭部1aに複数のネジ部材2を溶接しておき、この杭1
を地盤に於ける目的の位置に埋設する。このとき、杭1
の埋設方法は特に限定するものではないが、頭部1aに
大きな衝撃が作用しないような方法を採用することが好
ましい。
削して杭1の頭部1aを露出させると共に周囲を掘削し
て基礎コンクリート6を構築すべき部位に地業を施す。
その後、捨てコンクリート7を打設し、この打設と前後
して杭1に異形鉄筋5を取り付ける。
材2に中継ぎボルト3を螺合すると共に異形鉄筋5と一
体的に接合したカプラ4を螺合して締結する。このと
き、ネジ部材2の雌ネジ部2a,カプラ4の雌ネジ部4
a及び中継ぎボルト3が夫々メートル系のネジとして形
成されているため、これらが螺合する際の精度は高い状
態で保持され、ガタツキのない良好な締結が実現され
る。
に型枠が設置され、該型枠の内部及び杭1の内部にコン
クリートを打設することで、目的の基礎が構築される。
ルト3,ネジ部材2を介して杭1に強固に接続される。
このため、打設された基礎コンクリート6は異形鉄筋5
を介して杭1と良好に一体化し、信頼性の高い基礎構造
を構築することが可能となる。
に接合されてネジ部材2に螺合することにより、異形鉄
筋5を杭1に接続し且つ異形鉄筋5或いは杭1に作用す
る力を他方に伝達する機能を有する。このため、中継ぎ
ボルト3は前記機能を有するものであれば良く、構成や
構造を限定するものではない。即ち、中継ぎボルト3
は、カプラー4を介して異形鉄筋5と接合されていても
良く、また異形鉄筋5の端部に直接一体的に接合されて
いても良い。
れる杭頭金具の実施例について説明する。
成を説明するものであり、前述した杭頭構造を構成する
際に用いられたものである。
を被せたコンクリート杭等の杭のように、頭部に溶接可
能な鋼が配置されたものとして構成されている。即ち、
杭1は頭部1aにネジ部材2を溶接し得るような材質を
持って構成されていれば良く、本体部分が、鋼管である
かコンクリートであるかを限定するものではない。本実
施例では、杭1として鋼管杭を用いている。
数は特に限定するものではなく、異形鉄筋5の太さや杭
1の断面積等の条件に応じて設定される。即ち、杭1が
鋼管杭である場合、鋼管の許容引張力(許容引張応力×
断面積)と異形鉄筋の許容引張力とが等しくなるように
該異形鉄筋の断面積が設定され、設定された断面積を満
足し、且つ頭部1aの外周に配置したときに極端な方向
性を生じさせることのない数が設定される。
鉄筋の数が少なくなる程、ネジ部材2の溶接作業やネジ
部材2に対する異形鉄筋の取付作業が簡単となるが、余
り少ないと基礎に水平力が作用したとき、この力を均等
に支持し得なくなる所謂方向性が生じることとなる。そ
して方向性を無視するには、頭部1aの外周を多数に等
分した位置に夫々ネジ部材2を配置することが必要とな
る。このため、本実施例では、杭1の頭部1aを方向性
を無視し得る最小分割数である8等分した位置に夫々ネ
ジ部材2を溶接している。
雌ネジ部2aが形成されており、杭1の頭部1aの外周
に対し該杭1の軸心と雌ネジ部2aの軸心が平行になる
ように配置されて溶接される。このため、ネジ部材2は
鋼によって形成され、外形は杭1の頭部1aと接触して
溶接される際に安定し得るように多角形であることが好
ましい。
ネジ部材2は外形が六角形のバー材を用いており、該バ
ー材の中心に雌ネジ部2aが形成され、六角形の1面を
杭1の頭部1aの外周面に当接させて溶接している。
ネジ部材2を長手方向に貫通して形成されても良く、一
方側の端部から所定深さまで形成した所謂盲状に形成さ
れていても良い。ネジ部材2は杭1を製造する工場段階
で該杭1の頭部1aに溶接される。このため、現場まで
の搬送途中或いは現場での埋設工事中には、雌ネジ部2
aの開放端部に蓋をすることで、雌ネジ部2aの保護を
行なうことが好ましい。
の一方側から予め設定された深さを持って形成され、こ
れにより、ネジ部材2は底部2bを有する盲ネジとして
形成されている。雌ネジ部2aの深さ(ネジ部分の長
さ)は予め設計段階で設定されることは当然である。
ジサイズは特に限定するものではなく、異形鉄筋5の太
さに応じたサイズを有する中継ぎボルト3のサイズに対
応して形成される。
体的に接合されたカプラー4に形成された雌ネジ部4a
及びネジ部材2に螺合することで、異形鉄筋5を杭1に
接続すると共に異形鉄筋5或いは杭1に作用する力を他
方に伝達する機能を有する。このため、中継ぎボルト3
は、ネジ部材2に形成された雌ネジ部2aの長さとカプ
ラ4に形成された雌ネジ部4aの長さを加えた長さより
も短い長さを有する長ボルトとして形成されている。
引張強度よりも強い材料を用いて形成されており、これ
により、中継ぎボルト3の径は異形鉄筋5の径よりも小
さい径を有している。従って、ネジ部材2やカプラ4の
外径を小さくすることが可能となり、頭部1aに複数の
ネジ部材2を溶接した杭1を保管する際に、或いは運搬
する際に有利である。
るものではなく、またネジ形状も特に限定するものでは
ない。即ち、中継ぎボルト3に形成されるネジは、通常
用いられるメートル系の並目ネジとすることが可能であ
る。
合されるものであり、一方の端部側から所定深さにわた
って中継ぎボルト3を螺合する雌ネジ部4aが形成さ
れ、他方の端部側から所定深さにわたって異形鉄筋5を
嵌合する穴4bが形成されている。
やレンチを掛けることが可能なように多面体として形成
されることが好ましい。本実施例では、図4(b)に示
すように雌ネジ部4aの外形は六角形4cとして形成さ
れている。しかし、必ずしも六角形4cである必要はな
く、四角形であっても良いことは当然である。
構築物に通常使用される鉄筋が用いられ、外周には長手
方向及び周方向に突起した節5aが形成されている。ま
た異形鉄筋5の長さは予め設定された基礎コンクリート
の仕様に対応して設定されている。
部を嵌合し、この状態でカプラ4の外周をかしめ加工す
ることで、カプラ4は該異形鉄筋5の端部に一体的に接
合されている。このかしめ加工は工場段階で行なわれる
ため、現場に搬入された異形鉄筋5にはカプラ4が一体
的に接合されている。このため、カプラ4の穴4bに対
応する外形は、図4(a)に示すように、かしめ加工に
伴って円形4dに形成されている。尚、かしめ加工の方
法については何ら限定するものではなく、例えばスエー
ジによる冷間鍛造法やロールかしめ法等の加工方法を適
宜採用することが可能である。
具では、杭1を目的の位置に埋設した後、頭部1aを露
出させて各ネジ部材2の雌ネジ部2aに中継ぎボルト3
を螺合し、この中継ぎボルト3に異形鉄筋5に接合した
カプラ4を螺合することで、異形鉄筋5を杭1に取り付
けることが可能である。
ネジを形成しない部分を2mm〜3mm程度設けておくこと
で、ネジ部材2の雌ネジ部2a,カプラ4の雌ネジ部4
aに螺合したときの停止位置を設定することが可能とな
り、中継ぎボルト3がネジ部材2,カプラ4の何れかに
偏ることがなく、均等で且つ確実な螺合状態を実現する
ことが可能である。
いて図5により説明する。尚、図に於いて、前述の第1
実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同
一の符号を付して説明を省略する。
成は第1実施例と同一であるが、中継ぎボルト3の材質
が異形鉄筋5の強度と等しい材質に設定されている。こ
のため、中継ぎボルト3の径と異形鉄筋5の径が略等し
くなり、これに伴って、ネジ部材2,カプラ4の外径が
第1実施例に比較して大きくなっている。
も、中継ぎボルト3を介して異形鉄筋5を杭1に取り付
けることが可能であるが、ネジ部材2の外径が大きくな
ることにより、保管時或いは運搬時に於ける取り扱いを
多少注意深くすることが必要となる。
いて図6により説明する。本実施例は、中継ぎボルト3
の材質を異形鉄筋5の材質よりも高い強度を発揮し得る
ものに設定している。このため、中継ぎボルト3の径は
異形鉄筋5の径よりも細くなり、これに伴ってネジ部材
2の外径も小さくなっている。
に直接接合されて一体化している。中継ぎボルト3を異
形鉄筋5の端面に直接接合する場合、摩擦圧接法,スタ
ッド溶接法等の手段を選択的に採用することが可能であ
り、本実施例では摩擦圧接法を採用することにより、両
者の接続部位に圧着部9が形成されている。
3或いは異形鉄筋5の何れかをチャックして回転させ、
他方をチャックして回転側に圧接させることから、中継
ぎボルト3の軸心と異形鉄筋5の軸心を確実に一致させ
ることが可能であり、異形鉄筋5を杭1に取り付ける際
にブレることがなく有利である。
いて図7により説明する。本実施例では、中継ぎボルト
10がターンバックルとしての機能を有しており、異形鉄
筋5を回転させることなく、容易に杭1に取り付けるこ
とを可能としたものである。この実施例では、異形鉄筋
5が曲げ加工を施されたものであるような場合に有利で
ある。
る雌ネジ部2aが形成され、カプラ4には左ネジからな
る雌ネジ部4eが形成されている。このため、中継ぎボ
ルト10は、一端側に右ネジ10aが、他端側に左ネジ10b
が形成され、長手方向の中央にはスパナやレンチを掛け
るための多面体となる六角部10cが形成されている。
ぎボルト10の右ネジ10aを接触させると共に、中継ぎボ
ルト10の左ネジ10bに異形鉄筋5に一体的に接合された
カプラ4の雌ネジ部4eを接触させて夫々押圧し、この
状態を維持して中継ぎボルト10を、異形鉄筋5から見て
右方向に回転させることで、中継ぎボルト10の各ネジ10
a,10bを対向する雌ネジ部2a,4eに螺合させ、こ
れにより、異形鉄筋5を回転させることなく杭1に取り
付けることが可能である。
杭頭構造では、杭頭外周に溶接したネジ部材に異形鉄筋
に接合された中継ぎボルトを螺合させることで、該異形
鉄筋を杭頭に固定することが出来、且つ固定された異形
鉄筋はガタがなく、高い精度を保持することが出来る。
特に、中継ぎボルトをネジ部材に締結したときロックナ
ットが不要となるため有利である。
に対し、中継ぎボルトを直接一体的に接合し、或いはカ
プラを介して接合することによって、簡単な作業で、ガ
タがなく、且つ高い取付精度を保証して異形鉄筋を杭頭
に接続することが出来る。
い強度を持つ材質によって形成し、或いは中継ぎボルト
と異形鉄筋との接合部位の断面形状を略多角形とするこ
とによって、中継ぎボルトの径を異形鉄筋の径よりも細
くすることが出来、該中継ぎボルトの径を細くすること
に伴ってネジ部材の外径を細くすることが出来る。また
多角形部分にスパナやレンチを掛けることが出来る。こ
のため、作業性が向上し、特に、中継ぎボルトをネジ部
材に対し締結する際に、トルクレンチを用いて一定のト
ルクを作用させることが出来る。
が形成されていない部分を構成することによって、中継
ぎボルトのネジ部材に対する螺合深さとカプラに対する
螺合深さを、ネジが形成されていない部分で制御するこ
とが出来る。
体を設け、且つ長手方向の一端側から右雄ネジを形成す
ると共に他端側から左雄ネジを形成することによって、
中央に設けられた多面体にスパナやレンチを掛けて所定
の方向に回転させることで、異形鉄筋を回転させること
なく、中継ぎボルト,ネジ部材を介して杭頭部に取り付
けることが出来る。このため、予め曲げ加工を施した異
形鉄筋であっても、該異形鉄筋の端部にカプラを接合し
ておくことで、杭の頭部に容易に取り付けることが出来
る。従って、現場作業では曲げ加工することが困難な大
径の異形鉄筋であっても容易に取り付けることが出来
る。
図である。
である。
カプラの断面構成を説明する図である。
である。
である。
ルトを用いた第4実施例に係る杭頭金具の構成を説明す
る図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 雌ネジが形成され杭頭外周に溶接された
ネジ部材と、前記ネジ部材の雌ネジに螺合される中継ぎ
ボルトが接合された異形鉄筋とを有し、地盤に埋設され
た杭の前記ネジ部材に中継ぎボルトを螺合した異形鉄筋
を介して杭頭が基礎コンクリート内部に固定されている
ことを特徴とする杭頭構造。 - 【請求項2】 雌ネジが形成され杭頭外周に溶接された
ネジ部材と、端部に前記ネジ部材に螺合される中継ぎボ
ルトが一体的に接合された異形鉄筋からなることを特徴
とする杭頭金具。 - 【請求項3】 雌ネジが形成され杭頭外周に溶接された
ネジ部材と、前記ネジ部材に螺合される中継ぎボルト
と、端部に前記中継ぎボルトが螺合される雌ネジを形成
したカプラを一体的に接合した異形鉄筋と、からなるこ
とを特徴とする杭頭金具。 - 【請求項4】 前記中継ぎボルトは、異形鉄筋に比較し
て高い強度を持つ材質によって形成され、且つ異形鉄筋
と比較して小径となる請求項2又は3に記載した杭頭金
具。 - 【請求項5】 前記中継ぎボルトと異形鉄筋との接合部
位の断面形状が略多角形であることを特徴とする請求項
2乃至4の何れかに記載した杭頭金具。 - 【請求項6】 前記中継ぎボルトは、長手方向の両端側
から雄ネジが形成され中央にネジが形成されていない部
分が形成されていることを特徴とする請求項3に記載し
た杭頭金具。 - 【請求項7】 前記中継ぎボルトは、長手方向の中央に
多面体が設けられ、且つ長手方向の一端側から右雄ネジ
が形成されると共に他端側から左雄ネジが形成されたも
のであることを特徴とする請求項3に記載した杭頭金
具。
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JP2001240297A JP4578029B2 (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 杭頭構造及び杭頭金具 |
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