JP2006009344A - 鋼管柱の柱脚接合部の構造および施工方法 - Google Patents

鋼管柱の柱脚接合部の構造および施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鋼管柱を基礎に接合するための有効な接合構造とその施工方法を提供する。
【解決手段】 鋼管柱3よりも断面の大きい短尺鋼管からなるアンカーベース2を基礎1上に設置し、鋼管柱の柱脚部をアンカーベース内に差し込んでアンカーベースを介して基礎に接合する。アンカーベースは基礎上に配置され外周面に固定されたアンカー筋5により基礎に対して固定される。鋼管柱の柱脚部の外周には上下2段のダイヤフラム7,8が溶接されて少なくとも上段のダイヤフラムがアンカーベースの上端部に溶接され、アンカーベース内周面と柱脚部外周面と上下のダイヤフラムの間の環状の空間に充填材12としてのコンクリートまたはモルタルが充填される。その施工に際しては、アンカーベースを先行設置してそれに鋼管柱の柱脚部を差し込んで建て込むか、アンカーベースを予め鋼管柱に取り付けておいてそれを一括して建て込む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鋼管ないしコンクリート充填鋼管からなる鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための構造およびその施工方法に関する。
この種の接合構造およびその施工方法としては、たとえば特許文献1に示されるように、柱脚部を鉄筋コンクリートにより根巻きしたり、柱脚部を基礎中に直接埋め込むというものが従来一般的である。また、特許文献2に示されるように、鋳鋼等で製作した特殊なベースプレートを柱脚に一体に設けてそれを太径のアンカーボルトにより基礎に締結することも提案されている。
特開平10−18424号公報 特開平11−6200号公報
しかし、特許文献1に示されるような鉄筋コンクリートの根巻きによることでは根巻き部の断面および高さがかなり大きくなってしまう(特に、根巻き部の所要高さは鋼管柱の幅寸法の1.5〜2倍程度も必要である)し、柱脚部を基礎に埋め込むことでは基礎配筋との干渉が不可避であるのでその施工が複雑化せざるを得ない。また、特許文献2に示されるような特殊なベースプレートを用いることではコスト高となるばかりでなく施工条件が制約され、しかも柱脚部の耐力が柱の耐力を保証できず先行破壊を生じる場合のあることが指摘されている。
上記事情に鑑み、本発明は、鋼管柱を基礎に対して接合するための有効適切な接合構造とその施工方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、鋼管ないしコンクリート充填鋼管からなる鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための構造であって、鋼管柱よりも断面の大きい短尺鋼管からなるアンカーベースを基礎上に設置し、そのアンカーベース内に鋼管柱の柱脚部を差し込むことにより、鋼管柱をアンカーベースを介して基礎に対して接合する構造とされ、前記アンカーベースはその外周面に固定されたアンカー筋が基礎中に定着されることによって基礎に対して固定され、前記鋼管柱の柱脚部の外周には上下2段のダイヤフラムが溶接されて、その柱脚部がアンカーベース内に差し込まれた状態で少なくとも上段のダイヤフラムがアンカーベースの上端部に溶接され、かつアンカーベース内周面と鋼管柱外周面と上下のダイヤフラムにより囲まれる環状の空間内に充填材としてのコンクリートまたはモルタルが充填されることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明の構造によって鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための施工方法であって、基礎の施工に際してアンカーベースをアンカー筋によって固定して基礎上に設置し、鋼管柱にはその柱脚部に予め上下2段のダイヤフラムを溶接しておき、その柱脚部をアンカーベース内に差し込むとともに上段のダイヤフラムをアンカーベースの上端部に対して溶接することで鋼管柱を建て込み、しかる後に、上ダイヤフラムに予め形成しておいた充填口から充填材を充填することを特徴とする。
請求項3の発明は、同じく請求項1の発明の構造によって鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための施工方法であって、鋼管柱の柱脚部に予め上下2段のダイヤフラムを溶接しておくとともに、それらダイヤフラムの外側に予めアンカーベースを溶接して取り付けておき、基礎の施工に際して鋼管柱に取り付けられたアンカーベースをアンカー筋によって基礎上に固定することで鋼管柱を建て込み、しかる後に、上ダイヤフラムに予め形成しておいた充填口から充填材を充填することを特徴とする。
請求項1の発明の接合構造では、鋼管柱の柱脚部がアンカーベースにより二重管構造となってそれらがダイヤフラムにより連結され、かつそれらの間に充填材が充填されることにより、鋼管柱とアンカーベースとが確実強固に一体化して相互の応力伝達が円滑になされ、しかも鋼管柱とアンカーベースと上下のダイヤフラム間の環状の空間内に充填材が充填されることでそのコンファインド効果が得られるとともに圧縮せん断耐力が確保され、それによって接合部における充分な耐力増強効果が得られ、さらには引き抜き力に対しても確実に抵抗し得る機能を有する。したがって、本発明によれば、従来の鉄筋コンクリートの根巻きによる場合に比較して柱脚接合部の断面や高さを削減することができるし、アンカーベースを基礎上に固定するためのアンカー筋を基礎中に定着するだけで良いので、鋼管柱自体と基礎配筋との干渉はなく、特殊かつ高価なベースプレートを用いるものでもないのでコスト的にも有利であり、その施工に際しても何ら複雑かつ面倒な作業を必要とするものでもなく、鋼管柱の柱脚部の接合構造として極めて合理的であり有効である。
請求項2の発明の施工方法によれば、アンカーベースのみを先行して基礎上に固定し、予めダイヤフラムを溶接した鋼管柱の柱脚部をアンカーベースに差し込んで鋼管柱を建て込み、ダイヤフラムをアンカーベースに溶接して充填材を充填するという手順の採用により、何ら複雑かつ面倒な作業を必要とせず効率的な施工が可能であり、特にアンカーベースの設置作業と鋼管柱の建て込み作業とを独立に行うことからそれぞれの作業を容易に行うことができることはもとより、基礎工事の段階ではアンカーベースのみを設置すれば良いのでその時点では鋼管柱を製作しておく必要はなく、鋼管柱の製作と現場搬入時期を遅らせることができるので工程上有利である。
請求項3の発明の施工方法によれば、鋼管柱の製作の際にその柱脚部にダイヤフラムのみならずアンカーベースも一体に組み付けてしまい、その全体を基礎工事の段階で建て込んでしまうという手順の採用により、請求項2の発明の施工方法に比較すれば鋼管柱を早期に製作する必要はあるものの、現場作業をより軽減できより効率的な施工が可能であり、工期短縮を図ることができる。
本発明の接合構造および施工方法の一実施形態を図1〜図2に示す。本実施形態は角形鋼管からなる鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合する場合の適用例であって、図2に示すように鉄筋コンクリート造の基礎1上にアンカーベース2を固定し、そのアンカーベース2内に鋼管柱3の柱脚部を差し込んで接合することによって、鋼管柱3をアンカーベース2を介して基礎1に対して接合することを主眼とする。
図1に示すように、アンカーベース2は鋼管柱3よりも断面の大きい角形の短尺鋼管からなるものであって、その下端内周部には内側に突出して鋼管柱3を支持するための受け部材4が溶接されているものである。また、このアンカーベース2の外周面には多数(図示例では各周面にそれぞれ6本ずつ計24本)のアンカー筋5が取り付けられている。本実施形態におけるアンカー筋5は先端部に定着力増強のための定着頭部6が一体に形成されたもので、その上端部がアンカーベース2の外周面に対して直接溶接されて固定されている。定着頭部6はアンカー筋5の先端部を膨出加工により拡径したもの(いわゆるTヘッドバー)や、プレートナット工法により定着効果を高めたものである。このアンカーベース2の寸法は鋼管柱3の断面寸法に対応して設定されるものであるが、後述するようにその幅寸法は鋼管柱3の幅寸法の1.5倍程度、高さ寸法は同じく鋼管柱3の幅寸法の0.5〜1.0倍程度で良い。
一方、鋼管柱3の下端部外周には上下2段のダイヤフラム7,8が溶接されて取り付けられている。それらダイヤフラム7,8はアンカーベース2内に挿入することができるようにその外形寸法がアンカーベース2の内法寸法よりもやや小さくされている。そして、鋼管柱3の柱脚部がアンカーベース2内に差し込まれると、下段のダイヤフラム8がアンカーベース2内の底部内側に突出している上記の受け部材4に支持され、その状態では上段のダイヤフラム7が自ずとアンカーベース2の上端の位置となるようにその位置が設定されている。その上段のダイヤフラム7の周面には溶接用の開先9が形成され、四隅部には充填材を充填するための充填口10が形成されている。
上記の鋼管柱3の柱脚部を上記のアンカーベース2を介して基礎1に対して接合する場合の作業手順を図2に示す。まず、予め製作しておいた上記のアンカーベース2を基礎1を施工する段階でその設置位置に配置する。これにより(a)に示すように基礎コンクリートが打設されて基礎1が施工されると同時にアンカーベース2が基礎1上に設置され、多数のアンカー筋5が基礎1中に定着されることでアンカーベース2は基礎1に対して確実強固に固定される。
一方、基礎1の完成時点までに鋼管柱3を製作しておき、その柱脚部には上記の2段のダイヤフラム7,8を溶接しておく。そして、アンカーベース2内に予め敷きモルタル11を均したうえで、その上方から鋼管柱3を吊り下ろしていって柱脚部をアンカーベース2内に差し込んで建て込む。
(b)に示すように、下段のダイヤフラム8が受け部材4により支持されると、そのダイヤフラム8と基礎1上面との間の隙間が自ずと敷きモルタル11により塞がれ、同時に上段のダイヤフラム7がアンカーベース2の上端の位置に自ずと配置され、そのダイヤフラム7の外周面に予め形成されていた開先9がアンカーベース2の上端部内周面に対向するので、そこを全周にわたって溶接する。この溶接は、突き合わせ溶接としないで、部分溶け込みあるいは隅肉溶接とすることもできる。
最後に、ダイヤフラム7に形成されている充填口10から充填材12としてのコンクリートあるいはモルタルを充填することにより、(c)に示すようにアンカーベース2の内周面と鋼管柱3の外周面と上下のダイヤフラム7,8との間の環状の閉塞空間全体に充填材12を密に充填し、それが硬化すれば作業完了となる。
なお、(c)に破線で示しているように、鋼管柱3の内部にコンクリート13を充填してコンクリート充填鋼管柱とする場合には、充填材12の充填後に、あるいはそれと同時に、鋼管柱3内にもコンクリート13を充填すれば良い。また、(a)の段階でのアンカーベース2内への敷きモルタル11を省略し、(c)の段階でアンカーベース2内に充填材12を充填する際に同時に下段のダイヤフラム8と基礎1上面との間の隙間にも充填材12を充填するようにしても良く、そのためには下段のダイヤフラム8にも上段のダイヤフラム7と同様の充填口10を設けておけば良い。
上記構造によれば、鋼管柱3の柱脚部に短尺鋼管からなるアンカーベース2がダイヤフラム7を介して連結されることにより鋼管柱3とアンカーベース2とが確実強固に一体化して相互の応力伝達が円滑になされ、しかも鋼管柱3とアンカーベース2との間の環状の閉塞空間に充填材12が拘束状態で充填されることでコンファインド効果が得られるととともに圧縮せん断耐力が確保され、それにより接合部における充分な耐力増強効果が得られ、さらには引き抜き力に対しても確実に抵抗し得る機能を有するものとなる。したがって、上記構造によれば、従来の鉄筋コンクリートの根巻きによる場合に比較して柱脚接合部を充分に小形化することが可能であって、特にアンカーベース2の高さ寸法は鋼管柱3の幅寸法の0.5〜1.0倍程度と従来の半分以下で充分となる。勿論、アンカーベース2としての短尺鋼管の寸法や肉厚を調節することで柱脚接合部の性能を任意にかつ容易に設定することができるので、設計自由度に優れ、様々な規模、用途、形態の建物に広く適用することが可能である。
また、アンカーベース2はアンカー筋5を基礎1中に定着して基礎1上に設置するだけで良いから、従来の柱脚部自体を基礎中に埋め込む場合のように基礎配筋との干渉により施工が複雑化するようなことは全くない。さらに、アンカーベース2は単なる角形の短尺鋼管と単なるアンカー筋5により簡単かつ安価に製作できるものであるから、従来の鋳鋼等の特殊かつ高価なベースプレートを太径のアンカーボルトにより締結する場合に比較してコスト的にも有利であるし、その施工も何ら複雑かつ面倒な作業を必要とするものではないし、特殊な工法や工具を必要とするものでもなく、上記のような極めて単純な作業手順で容易に施工することができる。
また、本実施形態のように、基礎1の施工段階でアンカーベース2のみを先行して基礎1上に固定し、そのアンカーベース2に鋼管柱3の柱脚部を差し込んで建て込むという手順を採用することにより、それぞれの設置作業を何ら面倒なく容易に行うことができるばかりでなく、基礎工事の段階では鋼管柱3を製作しておく必要はないので鋼管柱3の製作と現場搬入時期を遅らせることができ、工程上有利であるという利点がある。
図3は本発明の施工方法の他の実施形態を示すものである。本実施形態では図3に示すようにアンカーベース2を予め鋼管柱3に一体に取り付けておき、その全体を一括して基礎1上に設置するようにしたものである。
すなわち、本実施形態では、図3(a)に示すように鋼管柱3を製作する際に上下2段のダイヤフラム7,8を溶接して取り付けるのみならず、それらダイヤフラム7,8の外側にアンカーベース2を溶接して取り付けておき、それを(b)に示すように基礎1の施工段階で一括して設置してしまい、最後に(c)に示すように充填材12を充填する。このような施工手順によれば、鋼管柱3を基礎1の施工段階までの早期に製作する必要はあるものの、現場作業をより軽減できてより効率的な施工が可能であり、工期短縮を図ることができる。
なお、この場合におけるアンカーベース2は先の実施形態のものと基本的には同様のもので良いが、先の実施形態のアンカーベース2における受け部材4を省略し、上段のダイヤフラム7のみならず下段のダイヤフラム8もアンカーベース2に溶接してしまえば良い。また、(a)に破線で示しているようにアンカー筋5は先の実施形態と同様に予めアンカーベース2に取り付けておくことでも良いが、それにより搬送や吊り込み時の取り扱いが不便になるようであれば、アンカーベース2を配置した後にアンカー筋5を一体化することでも良い。
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものでは勿論なく、たとえば以下に列挙するような様々な変形や応用が可能である。
上記実施形態では鋼管柱3およびアンカーベース2の断面形状をいずれも角形としたが、それらの双方もしくはいずれか一方を円形としても良く、さらには多角形や変形断面とすることも不可能ではなく、任意の断面形状のアンカーベース2と任意の断面形状の鋼管柱3とを自由に組み合わせることができる。ただし、アンカーベース2を円形や変形断面とする場合にはアンカー筋5と基礎配筋との干渉が生じ易くなるので、その点ではアンカーベース2は角形にする方が無難であり好ましい。
アンカーベース2は短尺鋼管状のものであるので角形鋼管や円形鋼管を輪切り状態に切断して用いることが現実的であるが、あるいは鋼板を溶接したり曲げ加工する等して所望形状のアンカーベース2を製作することでも良い。
充填材12を充填する閉塞空間内、つまりアンカーベース2の内周面や鋼管柱3の柱脚部の外周面、上段のダイヤフラム7の下面や下段のダイヤフラム8の上面に、突起や突条、凹凸、リブ等を形成しておくことにより、充填材12の付着性能が向上して一体性を高めることができる。
ダイヤフラム7,8としては図示例のように全周にわたって連続している環状のものでも良いが、アンカーベース2と鋼管柱3とを所望強度で一体化でき、その内部に充填される充填材12による所望のコンファインド効果が得られる場合には、ダイヤフラム7,8を放射状に複数に分割しても良く、そのようにすればダイヤフラム7,8としての鋼材の加工を無駄なく行えるし、鋼管柱3やアンカーベース2に対する溶接作業も軽減できる。
上記実施形態では上段のダイヤフラム7に充填材12を充填するための充填口10を設けたので、充填材12の充填作業を容易に行うことができるが、上記のようにダイヤフラム7を分割して隙間を設けるような場合、あるいは他から充填できるような場合には必ずしも充填口10を設ける必要はない。なお、ダイヤフラム7に充填口10を設けた場合にも、ダイヤフラム7に生じる応力度は小さいので充填口10を最終的に塞ぐ必要はない。
上記実施形態のように、アンカーベース2を基礎1に対して定着するためのアンカー筋5としては、定着頭部6を有する小径のものを多数用いることが定着長さを小さくできることから好ましく、またそれらアンカー筋5をアンカーベース2の外周面に直接的に溶接することが施工性や定着強度確保の点で有利であるが、それに限らず通常の各種のアンカー部材を採用することを妨げるものではなく、たとえばアンカーベース2にはカプラーのみを取り付けておき、それを設置位置に配置した段階でアンカー筋としてのネジ鉄筋をカプラーにねじ込むことも考えられる。
上記実施形態ではアンカーベース2を基礎1の上面に設置することとしたが、基礎配筋との無用な干渉を回避できる場合には、アンカーベース2を基礎配筋上に直接配置することにより、アンカーベース2の下端部を基礎1の被りコンクリート中に埋設することも考えられ、その場合には基礎1に対するアンカーベース2の一体性をより高めることができるし、基礎の上面からのアンカーベース2の突出寸法がその分だけ小さくなって柱脚接合部の高さ寸法をより小さくできる効果がある。
本発明の接合構造の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の施工方法の一実施形態を示す図である。 同、施工方法の他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 基礎
2 アンカーベース
3 鋼管柱
4 受け部材
5 アンカー筋
6 定着頭部
7,8 ダイヤフラム
9 開先
10 充填口
11 敷きモルタル
12 充填材
13 コンクリート

Claims (3)

  1. 鋼管ないしコンクリート充填鋼管からなる鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための構造であって、
    鋼管柱よりも断面の大きい短尺鋼管からなるアンカーベースを基礎上に設置し、そのアンカーベース内に鋼管柱の柱脚部を差し込むことにより、鋼管柱をアンカーベースを介して基礎に対して接合する構造とされ、
    前記アンカーベースはその外周面に固定されたアンカー筋が基礎中に定着されることによって基礎に対して固定され、
    前記鋼管柱の柱脚部の外周には上下2段のダイヤフラムが溶接されて、その柱脚部がアンカーベース内に差し込まれた状態で少なくとも上段のダイヤフラムがアンカーベースの上端部に溶接され、
    かつ、アンカーベース内周面と鋼管柱外周面と上下のダイヤフラムにより囲まれる環状の空間内に充填材としてのコンクリートまたはモルタルが充填されることを特徴とする鋼管柱の柱脚接合部の構造。
  2. 請求項1記載の構造によって鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための施工方法であって、
    基礎の施工に際してアンカーベースをアンカー筋によって固定して基礎上に設置し、
    鋼管柱にはその柱脚部に予め上下2段のダイヤフラムを溶接しておき、その柱脚部をアンカーベース内に差し込むとともに上段のダイヤフラムをアンカーベースの上端部に対して溶接することで鋼管柱を建て込み、
    しかる後に、上ダイヤフラムに予め形成しておいた充填口から充填材を充填することを特徴とする鋼管柱の柱脚接合部の施工方法。
  3. 請求項1記載の構造によって鋼管柱の柱脚部を基礎に対して接合するための施工方法であって、
    鋼管柱の柱脚部に予め上下2段のダイヤフラムを溶接しておくとともに、それらダイヤフラムの外側に予めアンカーベースを溶接して取り付けておき、
    基礎の施工に際して鋼管柱に取り付けられたアンカーベースをアンカー筋によって基礎上に固定することで鋼管柱を建て込み、
    しかる後に、上ダイヤフラムに予め形成しておいた充填口から充填材を充填することを特徴とする鋼管柱の柱脚接合部の施工方法。
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