JP3269784B2 - オゾン水製造方法およびオゾン水製造装置 - Google Patents

オゾン水製造方法およびオゾン水製造装置

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JP3269784B2 JP05670597A JP5670597A JP3269784B2 JP 3269784 B2 JP3269784 B2 JP 3269784B2 JP 05670597 A JP05670597 A JP 05670597A JP 5670597 A JP5670597 A JP 5670597A JP 3269784 B2 JP3269784 B2 JP 3269784B2
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長時間安定運転が
可能なオゾン水製造方法およびオゾン水製造装置に関す
るものであり、特に、Ca2+イオンおよび/またはMg
2+イオンを含む水を原料水として使用し、該原料水を電
気分解してオゾン水を製造する際に、原料水の良好な電
気伝導度を維持しつつ電極の安定性を維持して操業でき
る様に構成したオゾン水製造方法およびオゾン水製造装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オゾンは強力な酸化力を有していること
から、殺菌、消毒、脱色、脱臭、酸化分解や酸化処理
等、様々な分野で利用されており、オゾンを溶解してい
るオゾン水は、オゾンガスに比べて安全で利用し易いと
いう理由でその需要が増加している。
【0003】オゾン水を製造する方法としては、水を電
気分解する方法が従来からよく知られている(例えば、
特開平3−267390号、特開平8−134677
号、特開平8−134678号等)。
【0004】特開平8−134677号や特開平8−1
34678号には、電気分解に用いる原料水として、電
気伝導度の低い純水ではなく、水道水或いは天然水、ま
たはこれらを活性炭層に通して塩素を除去しCa等は多
少残存させた水等(以下、これらを総称して原料水とい
うことがある)を使用して、5ppm以上の高濃度オゾ
ン水を製造するオゾン水製造装置が紹介されている。こ
れらの装置においては、原料水中にCa、Mg等の硬度
成分やNa等が含有されているため、該原料水にある程
度の電気伝導度が確保されており、高濃度のオゾン水の
製造が可能となる。
【0005】しかしながら、これらの原料水を使用する
場合には、電気分解が行われる電解槽中の陰極側に該原
料水中のNa+ 、Ca2+、Mg2+等の陽イオンが移動
し、陰極電極や固体電解質膜にCa、Mg等の化合物
(主に難溶解性の水酸化物)が析出・付着しやすくな
る。これらの化合物が陰極電極や固体電解質膜に析出・
付着すると電気伝導度が低下し、オゾン生成能が著しく
低下することになる。この様に陰極電極や固体電解質膜
に析出・付着した前記化合物は、塩酸等により溶解する
ことで除去可能であるが、操業を中断しなければならな
いだけでなく、除去・洗浄作業に長時間を要する。
【0006】上記特開平8−134677号に記載のオ
ゾン水製造装置においては、前記陰極電極や固体電解質
付近で発生させる該装置特有の微小渦流によって、前記
化合物の析出・付着を防止している。しかしながら、こ
の様に微小渦流によって化合物の析出・付着防止を図る
技術を採用しても、長時間の継続運転中には、徐々にで
はあるが前記化合物の析出・付着が進行し、オゾン水生
成能も低下する様になる。
【0007】また、上記特開平8−134677号に記
載のオゾン水製造装置においては、前記電解槽の陰極側
を流れる水を系外に取り出して循環させること、更に
は、該循環路の途中に、Ca、Mg等を除去すると共に
中性塩を加えた原料水を投入することで、前記化合物が
所定量以上析出・付着するのを防いでいる。しかしなが
ら、この様に陰極側水流を循環させることにより化合物
の析出・付着防止を図る技術を採用しても、原料水中の
Ca2+、Mg2+等の陽イオンが固体電解質膜を通して陽
極側から陰極側に移動するので、徐々に前記化合物の析
出・付着が進行し、オゾン水生成能も低下する様にな
る。
【0008】また、上述の様な方法では、陰極側に移動
したNa+ イオンによって該陰極側の水溶液中にはNa
OHが生成し、pH9以上のアルカリ性を示す(以下、
この水溶液をNaOH水溶液という)。該NaOH水溶
液の処置も問題となる。
【0009】一方、特開平8−134678号には、原
料水を陽イオン交換樹脂槽と陰イオン交換樹脂槽に通し
て溶解電解質を一旦全て除去し(脱イオン水化)、その
後電解質溶解装置により所望の電解質を所望量溶解させ
た水を原料水とする技術も記載されている。この様な装
置の場合には、原料水に含まれているCa2+、Mg2+
の陽イオンは前記イオン交換樹脂槽で除去されているの
で、その後、前記電解質溶解装置にてCa、Mg等を含
む電解質を溶解させない限り、前記化合物の析出・付着
は生じないという利点がある。
【0010】しかしながら、この様な装置の場合、原料
水を脱イオン水化し、その後改めて別の電解質成分を投
入するという前処理を施すのであるから、原料水が本来
有している利点、即ち高濃度のオゾン水製造に好適なレ
ベルの電気伝導度を、一旦は低下させ再度人為的に向上
させるという非効率的な過程を経ることになる。
【0011】また、前記陽イオン交換樹脂槽と陰イオン
交換樹脂槽も使用していくうちに徐々にイオン交換能が
失われるため、使用状況に合わせて強酸或いは強アルカ
リ溶液を用いて再生処理をする必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の様な状
況に着目してなされたものであり、その目的は、原料水
が保有している電気伝導度の面での利点を活かしなが
ら、且つ、長時間の使用に際してもCa、Mg等の化合
物の析出・付着を防止してオゾン生成能の低下を防ぐこ
とができるオゾン水製造方法およびオゾン水製造装置を
提供することである。
【0013】また本発明の他の目的は、上記に加えて、
電解槽の陰極側で生成されるNaOH水溶液の有効利用
が可能なオゾン水製造方法およびオゾン水製造装置を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成し得た本
発明に係るオゾン水の製造方法は、Ca2+イオンおよび
/またはMg2+イオンを含む水を原料水として使用し、
該原料水を固体電解質膜を用いた電解槽に導入し、該電
解槽内で該原料水を電気分解してオゾン水を製造するオ
ゾン水製造方法において、該原料水を該電解槽へ導入す
る前に該原料水中のCa2+イオンおよびMg2+イオンを
Na型強酸性陽イオン交換樹脂によりNa+ イオンとイ
オン交換することによって、該原料水中のCa2+イオン
濃度およびMg2+イオン濃度を減少させると共にNa+
イオン濃度を高めた後、前記電解槽内で電気分解するこ
とによりオゾン水を製造することを特徴とするものであ
る。
【0015】また、これに加えて、前記電解槽の陰極側
で生成するNaOH水溶液に塩酸を加えてNaCl水溶
液を生成し、該生成したNaCl水溶液で前記強酸性陽
イオン交換樹脂を再生するプロセスを組み込んだオゾン
水製造方法である。或いは、前記強酸性陽イオン交換樹
脂をNaCl水溶液で再生し、該再生処理により生成し
たCl- イオンを含む溶液に、前記電解槽の陰極側で生
成するNaOH水溶液を加えてNaCl水溶液を生成
し、該生成したNaCl水溶液で前記強酸性陽イオン交
換樹脂を再生するプロセスを組み込んだオゾン水製造方
法である。更に、前記電解槽の陰極側で生成するNaO
H水溶液を冷却手段を介して該陰極側に循環し、該陰極
側の冷却を行うオゾン水製造方法である。
【0016】また、上記課題を達成し得た本発明に係る
オゾン水製造装置は、固体電解質膜を用いた電解槽内で
原料水を電気分解してオゾン水を製造する様にしたオゾ
ン水製造装置において、Ca2+イオンおよび/またはM
2+イオンを含む原料水の供給口と該電解槽の原料水入
口の間にNa型強酸性陽イオン交換樹脂を充填した陽イ
オン交換部を設けたことを特徴とするものである。
【0017】更に、これに加えて、前記電解槽の陰極側
から取り出した水溶液を溜める水槽を設けると共に、該
水槽に塩酸を含有させる手段を設け、該水槽中で生成さ
れるNaCl水溶液を前記陽イオン交換部に導入する様
にしたオゾン水製造装置である。或いは、前記電解槽の
陰極側から取り出した水溶液を溜める水槽を設けると共
に、前記陽イオン交換部の再生処理により生成したCl
- イオン含有溶液を該水槽に導入する手段を設け、該水
槽中で生成されるNaCl水溶液を前記陽イオン交換部
に導入する様にしたオゾン水製造装置である。
【0018】また更に、前記電解槽の陰極側から取り出
した水溶液を溜める水槽を設けると共に、該水溶液を冷
却する手段を設け、該冷却した水溶液を前記電解槽の陰
極側に循環させる様にしたオゾン水製造装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】上述の如く、オゾン水の製造に当
たり、水道水等を原料水として使用した場合、 高濃度のオゾン水を製造するのに好適な電気伝導度を
有するという利点がある反面、 電解槽の陰極側でCa,Mg等の化合物が析出・付着
するという欠点がある。
【0020】一方、原料水を前記電解槽へ導入する前に
陽イオンおよび陰イオン交換樹脂槽に通して脱イオン水
化し、その後改めて中性塩等を含有させる方法を採用す
れば上記の欠点は克服できるものの、上記の点では
非効率的な過程を経ることになる。
【0021】本発明者らは、上記の利点をできるだけ
活かしつつ、上記の欠点を克服し得る様なオゾン水の
製造方法および製造装置の開発を検討した。その結果、
原料水に含まれる様々なイオンの内、Ca,Mgの硬度
成分イオンを電解槽への導入前にNa+ イオンと置換さ
せることができれば、原料水の電気伝導度を低下させる
ことなく、Ca、Mgの化合物の析出・付着を防止し
て、長時間にわたって安定してオゾン水の製造が可能と
なることを見出し、本発明を完成したものである。
【0022】図1に本発明のオゾン水製造装置の一例の
概略を示す。図1において、電解槽1は固体電解質膜2
と陽極室3および陰極室4とから構成されている。Ca
2+イオンおよび/またはMg2+イオンを含む原料水は供
給口5から供給され、ミクロフィルター6や活性炭フィ
ルター7を経て、鉄分やシリカ、塩素等が除去された
後、Na型強酸性陽イオン交換樹脂を充填した陽イオン
交換部8に導入され、該陽イオン交換部8内において該
原料水中のCa2+イオンおよびMg2+イオンをNa+
オンとイオン交換した後、電解槽1へ導入され、該電解
槽1内で電気分解されることにより、陽極室3からはオ
ゾン水が、陰極室4からは水素やNaOHを含む水溶液
(前記NaOH水溶液)が流出する。
【0023】前記陽イオン交換部8内においては、下記
の様な反応により、Ca2+イオン、Mg2+イオンがNa
+ イオンと交換されて原料水中から除去される。 2R−SO3 Na+Ca2+ → (R−SO32 Ca
+2Na+ 2R−SO3 Na+Mg2+ → (R−SO32 Mg
+2Na+ (R−SO3 NaはNa型強酸性イオン交換樹脂を示
す)
【0024】上式中では、Na型強酸性イオン交換樹脂
の1例としてスルホン酸基を交換基として持つ樹脂(R
−SO3 Na)を挙げたが、本発明に用いることができ
るNa型強酸性イオン交換樹脂は同様の機能を有するも
のであればよく、特に限定されるものではない。
【0025】一方、原料水中に最初から含まれているN
+ イオンはそのまま残存すると共に、上記イオン交換
により新たにNa+ イオンがCa2+イオンまたはMg2+
イオンと置き換わるため、原料水の電気伝導度は保たれ
たままである。
【0026】従って、図1に示す様なオゾン水製造装置
によれば、陰極室4に化合物を析出・付着するCa2+
オン,Mg2+イオンは電解槽1内に導入される前に除去
されると共に、原料水の電気伝導度が保たれるので、長
時間にわたって安定してオゾン水を製造することが可能
となるのである。
【0027】前記陽イオン交換部に充填されたNa型強
酸性陽イオン交換樹脂も長時間使用を続けると破過して
しまうが、破過した樹脂にNaCl水溶液を通すことに
より下記の様な反応が生じて、再生することが可能であ
る。 (R−SO32 Ca+2NaCl → 2R−SO3
Na+CaCl2 (R−SO32 Mg+2NaCl → 2R−SO3
Na+MgCl2
【0028】前記樹脂の再生に必要なNaCl水溶液
を、前記陰極室4に生成するNaOH水溶液を利用して
生成すれば、その処置が問題となるNaOH水溶液の有
効利用が可能である。図2、3に、Na型強酸性陽イオ
ン交換樹脂の再生に前記NaOH水溶液中を利用するオ
ゾン水製造装置の例を示す。
【0029】図2は、電解槽1の陰極室4から取り出し
たNaOHを含む水溶液を溜める水槽9を設けると共
に、該水槽9に塩酸(HCl)を含有させる手段10を
設け、該水槽9中でNaOHとHClの反応により生成
されるNaCl水溶液を陽イオン交換部8に導入する様
にしたものである。このとき、前記陽イオン交換部8の
再生処理により生成したCl- イオン含有溶液は廃棄さ
れる。
【0030】図3は、電解槽1の陰極室4から取り出し
たNaOHを含む水溶液を溜める水槽9を設けると共
に、陽イオン交換部8の再生処理により生成したCl-
イオン含有溶液を該水槽9に導入する手段11を設け、
該水槽9中で生成されるNaCl水溶液を陽イオン交換
部8に導入する様にしたものである。このとき、前記水
槽9中で生成するCa(OH)2 、Mg(OH)2 等難
溶解性の化合物はフィルター16により除去される。ま
た、前記水槽9中で生成されるNaCl水溶液のアルカ
リ性が強い場合には、前記陽イオン交換部8に導入する
前に、前記フィルター16の後流側でpH調整(中和)
のための塩酸添加も必要に応じて行うことが可能であ
る。
【0031】尚、図2、3中に破線で示した様に、陽イ
オン交換部8に別途NaCl水溶液を投入する様な構成
を持つことも構わない。また、塩酸を含有させる手段と
は、塩酸を貯留している水槽を設け、該水槽からバルブ
を介して前記水槽9へ塩酸が流入する様な構成等で十分
である。Cl- イオン含有溶液を該水槽9に導入する手
段11とは、陽イオン交換部8と前記水槽9を管路で継
ぎ、途中でバルブを介する様な簡単な構成であってもよ
いし、Cl- イオン含有溶液を一度別の水槽へ溜めてお
いて、必要に応じてポンプ等により前記水槽9へ流入さ
せる様な構成でもよい。これらの様にすることで、Na
OH水溶液の有効利用が可能となる。
【0032】また、前記電解槽1の陰極室4で生成する
NaOH水溶液の有効利用の方法として、前記NaOH
水溶液を冷却手段を介して該陰極室4に循環し、前記電
解槽1の冷却を行う様にすることも推奨される。図4、
5、6に、前記NaOH水溶液を電解槽1の冷却に利用
するオゾン水製造装置の例を示す。
【0033】図4は、陰極室4から取り出したNaOH
水溶液を溜める水槽9を設けると共に、該水溶液を冷却
する手段12を設け、該冷却した水溶液を前記陰極室4
に循環させる様にしたものである。この様にすること
で、電解槽1を冷却し、電気分解の際の電流効率が向上
できる。尚、ここで用いられる冷却手段12としては、
冷却チラー等の冷却機器を用いてもよいし、より簡単に
水、氷水等を用いて冷却する構成としても構わない。
【0034】図5は、陰極室4から取り出したNaOH
水溶液を溜める水槽9を設けると共に、該水溶液を冷却
する手段12を設け、該冷却した水溶液を一部は前記陰
極室4に循環させ、一部はNaClを合成するために設
けられる水槽13に導く様にしたものである。この様に
することで、電解槽1の冷却ができると共に、陰極側を
循環するNaOH水溶液は陰極室4を通過する毎に、陽
極室3から流入してくるNa+ イオンを溶解して取り込
むのでNaOH濃度が上昇し、該高濃度のNaOH水溶
液をNaCl水溶液生成に利用することができるので、
NaCl水溶液の生成の効率もよくなる。このとき、前
記水槽13中で生成するCa(OH)2、Mg(OH)2
等難溶解性の化合物はフィルター16により除去され
る。また、前記水槽13中で生成されるNaCl水溶液
のアルカリ性が強い場合には、陽イオン交換部8に導入
する前に、前記フィルター16の後流側でpH調整(中
和)のための塩酸添加も必要に応じて行うことが可能で
ある。
【0035】図6は、陰極室4から取り出したNaOH
水溶液を溜める水槽9を設けると共に、該水溶液を冷却
する手段12を設け、該冷却した水溶液を一部は前記陰
極室4に循環させ、一部はNaClを合成するために設
けられる水槽13に導く様にすると共に、水槽9にpH
センサー14と液面レベル計15を装着したものであ
り、水槽9のpH濃度が一定値に上昇すれば、電磁弁V
2が開いて水槽9内の高濃度NaOH水溶液を水槽13
に供給し、その結果水槽9内の液面が一定以下に低下す
れば、電磁弁V2を閉じると共に電磁弁V1を開いて陽
イオン交換された原料水が陰極側に供給されて水槽9の
液面高さを一定に維持する様にするものである。この様
にすることで、NaCl水溶液の効率的な生成の自動化
も達成できる。図5の場合と同様に、前記水槽13中で
生成するCa(OH)2 、Mg(OH)2 等はフィルタ
ー16により除去され、また、前記水槽13中で生成さ
れるNaCl水溶液のアルカリ性が強い場合には、陽イ
オン交換部8に導入する前に、前記フィルター16の後
流側でpH調整(中和)のための塩酸添加も必要に応じ
て行うことが可能である。
【0036】
【実施例】図1に示すオゾン水製造装置を用いて、Na
型強酸性陽イオン交換樹脂を充填した陽イオン交換部8
の原料水の入り側と出側で、原料水中に含まれるCa2+
イオン、Mg2+イオンおよびNa+ イオン量の陽イオン
交換前後の変化を調べた。比較のため、従来の陽イオン
および陰イオン交換樹脂槽によって脱イオン水化した場
合の前記イオン種の量も併せて調べた。結果を表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】脱イオン水の場合は、全てのイオンがほぼ
完全に除去されているため、導電率が著しく低下してい
る。一方、本発明の陽イオン交換部8を通してイオン交
換した場合は、Ca2+イオンおよびMg2+イオンはほぼ
完全に除去されているものの、Na+ イオンの存在によ
って導電率はイオン交換前とほぼ同じレベルであり、こ
の様な水を原料水として使用すれば、長時間にわたって
安定してオゾン水を製造することが可能となる。
【0039】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係るオゾン
水製造方法およびオゾン水製造装置を用いれば、原料水
の電解槽への導入前にNa型強酸性陽イオン交換樹脂に
よって、該原料水に含まれるCa2+イオン,Mg2+イオ
ンが導入前に除去できると共に、Na+ イオンを原料水
中に含有させることができるので、原料水の電気伝導度
を低下させることなく、Ca、Mgの化合物の析出・付
着を防止でき、従って長時間にわたって安定してオゾン
水の製造が可能となる。また、電解槽の陰極側で生成さ
れるNaOH水溶液を前記陽イオン交換樹脂の再生に用
いることで、該NaOH水溶液の有効利用も可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオゾン水製造装置の一例を示す図
である。
【図2】電解槽の陰極室で生成するNaOH水溶液を陽
イオン交換樹脂槽の再生に利用するタイプの本発明に係
るオゾン水製造装置の一例を示す図である。
【図3】電解槽の陰極室で生成するNaOH水溶液を陽
イオン交換樹脂槽の再生に利用するタイプの本発明に係
るオゾン水製造装置の一例を示す図である。
【図4】電解槽の陰極室で生成するNaOH水溶液を電
解槽1の冷却に利用するタイプの本発明に係るオゾン水
製造装置の一例を示す図である。
【図5】電解槽の陰極室で生成するNaOH水溶液を電
解槽1の冷却に利用すると共に、陽イオン交換樹脂槽の
再生にも利用するタイプの本発明に係るオゾン水製造装
置の一例を示す図である。
【図6】電解槽の陰極室で生成するNaOH水溶液を電
解槽1の冷却に利用すると共に、陽イオン交換樹脂槽の
再生にも利用するタイプの本発明に係るオゾン水製造装
置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 電解槽 2 固体電解質膜 3 陽極室 4 陰極室 5 原料水供給口 6 ミクロフィルター 7 活性炭フィルター 8 陽イオン交換部 9 水槽 10 塩酸投入手段 11 Cl- イオン含有溶液導入手段 12 冷却手段 13 水槽 14 pH濃度センサー 15 液面レベルセンサー 16 フィルター V1、V2 電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 喜之 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 品川 三佐人 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 寺田 充夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25B 1/00 - 15/08 C01B 13/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ca2+イオンまたは/およびMg2+イオ
    ンを含む水を原料水として使用し、該原料水を固体電解
    質膜を用いた電解槽に導入し、該電解槽内で該原料水を
    電気分解してオゾン水を製造するオゾン水製造方法にお
    いて、該原料水を該電解槽へ導入する前に該原料水中の
    Ca2+イオンまたは/およびMg2+イオンをNa型強酸
    性陽イオン交換樹脂によりNa+ イオンとイオン交換す
    ることによって、該原料水中のCa2+イオン濃度または
    /およびMg2+濃度イオンを減少させると共にNa+
    オン濃度を高めた後、前記電解槽内で電気分解すること
    によりオゾン水を製造することを特徴とするオゾン水製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記電解槽の陰極側で生成するNaOH
    水溶液に塩酸を加えてNaCl水溶液を生成し、該生成
    したNaCl水溶液で前記Na型強酸性陽イオン交換樹
    脂を再生するプロセスを組み込んだ請求項1に記載のオ
    ゾン水製造方法。
  3. 【請求項3】 前記Na型強酸性陽イオン交換樹脂をN
    aCl水溶液で再生し、該再生処理により生成したCl
    - イオンを含む溶液に、前記電解槽の陰極側で生成する
    NaOH水溶液を加えてNaCl水溶液を生成し、該生
    成したNaCl水溶液で前記Na型強酸性陽イオン交換
    樹脂を再生するプロセスを組み込んだ請求項1または2
    に記載のオゾン水製造方法。
  4. 【請求項4】 前記電解槽の陰極側で生成するNaOH
    水溶液を冷却手段を介して該陰極側に循環し、該陰極側
    の冷却を行う請求項1〜3のいずれかに記載のオゾン水
    製造方法。
  5. 【請求項5】 固体電解質膜を用いた電解槽内で原料水
    を電気分解してオゾン水を製造する様にしたオゾン水製
    造装置において、Ca2+イオンまたは/およびMg2+
    オンを含む原料水の供給口と該電解槽の原料水入口の間
    にNa型強酸性陽イオン交換樹脂を充填した陽イオン交
    換部を設けたことを特徴とするオゾン水製造装置。
  6. 【請求項6】 前記電解槽の陰極側から取り出した水溶
    液を溜める水槽を設けると共に、該水槽に塩酸を含有さ
    せる手段を設け、該水槽中で生成されるNaCl水溶液
    を前記陽イオン交換部に導入する様にした請求項5に記
    載のオゾン水製造装置。
  7. 【請求項7】 前記電解槽の陰極側から取り出した水溶
    液を溜める水槽を設けると共に、前記陽イオン交換部の
    再生処理により生成したCl- イオン含有溶液を該水槽
    に導入する手段を設け、該水槽中で生成されるNaCl
    水溶液を前記陽イオン交換部に導入する様にした請求項
    5または6に記載のオゾン水製造装置。
  8. 【請求項8】 前記電解槽の陰極側から取り出した水溶
    液を溜める水槽を設けると共に、該水溶液を冷却する手
    段を設け、該冷却した水溶液を前記電解槽陰極側に循環
    させる様にした請求項5〜7のいずれかに記載のオゾン
    水製造装置。
JP05670597A 1997-03-11 1997-03-11 オゾン水製造方法およびオゾン水製造装置 Expired - Lifetime JP3269784B2 (ja)

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