JPH0824586A - 硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法及びその装置 - Google Patents
硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法及びその装置Info
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- JPH0824586A JPH0824586A JP18874494A JP18874494A JPH0824586A JP H0824586 A JPH0824586 A JP H0824586A JP 18874494 A JP18874494 A JP 18874494A JP 18874494 A JP18874494 A JP 18874494A JP H0824586 A JPH0824586 A JP H0824586A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鉄イオンを主成分として含有する硝弗酸洗浄
廃液を効率よく且つ連続的に長期間安定して電気透析処
理し硝弗酸を高効率で回収する。 【構成】 陽極室、第1中間室、第2中間室及び陰極室
とからなり、陽極室と第1中間室、及び、第2中間室と
陽極室がそれぞれ陽イオン交換膜で、第1中間室と第2
中間室とが陰イオン交換膜でそれぞれ隔離すると共に、
(a)陽極室に硫酸及び/または硝酸を含有する水溶液
を陽極液として収容し、(b)第1中間室に硝酸及び弗
酸の混合水溶液を第1中間液として収容し、(c)第2
中間室に鉄イオンを主成分とする金属イオンを含有する
硝弗酸洗浄廃液を第2中間液として収容し、及び、
(d)陰極室に無機塩及びpH緩衝剤を含有する水溶液
を陰極液として収容してなる電解槽で電気透析して第1
中間液の一部を硝弗酸として回収すると共に第2中間液
の金属イオンを減少除去してその一部を系外に廃棄する
ことを特徴とする硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法。
廃液を効率よく且つ連続的に長期間安定して電気透析処
理し硝弗酸を高効率で回収する。 【構成】 陽極室、第1中間室、第2中間室及び陰極室
とからなり、陽極室と第1中間室、及び、第2中間室と
陽極室がそれぞれ陽イオン交換膜で、第1中間室と第2
中間室とが陰イオン交換膜でそれぞれ隔離すると共に、
(a)陽極室に硫酸及び/または硝酸を含有する水溶液
を陽極液として収容し、(b)第1中間室に硝酸及び弗
酸の混合水溶液を第1中間液として収容し、(c)第2
中間室に鉄イオンを主成分とする金属イオンを含有する
硝弗酸洗浄廃液を第2中間液として収容し、及び、
(d)陰極室に無機塩及びpH緩衝剤を含有する水溶液
を陰極液として収容してなる電解槽で電気透析して第1
中間液の一部を硝弗酸として回収すると共に第2中間液
の金属イオンを減少除去してその一部を系外に廃棄する
ことを特徴とする硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硝弗酸洗浄廃液の電気透
析処理方法に関し、更に詳しくは、鉄イオンを主成分と
する金属イオンを含有し、且つ、硝酸及び弗酸(以下、
単に硝弗酸という)を含有する硝弗酸洗浄廃液を電気透
析により精製して、硝弗酸を高効率で回収する硝弗酸洗
浄廃液の電気透析処理方法に関する。
析処理方法に関し、更に詳しくは、鉄イオンを主成分と
する金属イオンを含有し、且つ、硝酸及び弗酸(以下、
単に硝弗酸という)を含有する硝弗酸洗浄廃液を電気透
析により精製して、硝弗酸を高効率で回収する硝弗酸洗
浄廃液の電気透析処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼を硝酸及び弗酸の混合物
(以下、硝弗酸という)の水溶液で洗浄した場合、鉄イ
オンを主成分とする金属イオンを含有する洗浄廃液が排
出される。従来、これらの酸洗浄廃液は、主にアルカリ
で中和するアルカリ中和法で処理後廃液処理されてい
た。例えば、従来のアルカリ中和法による硝弗酸洗浄廃
液処理工程のフローを図2に示した。図2において、酸
洗浴1には硝酸2と弗酸3が添加され、硝弗酸混合水溶
液が保持され、その浴中で鉄製等の金属製品を洗浄をす
る。酸洗浴1から抜き出される硝弗酸洗浄廃液4は中和
槽6に送られ、供給される石灰スラリー5と反応し中和
される。中和により硝酸及び硝酸塩は硝酸カルシウムに
なり溶解し、弗酸及び弗化物はフッ化カルシウムとして
沈殿する。また、鉄イオンを主成分とする金属イオンは
金属水酸化物として沈殿する。中和後、中和槽6からス
ラリー7を抜き出し濾過器8にて固液分離し、フッ化カ
ルシウムと金属水酸化物はケーキ9として系外に廃棄さ
れる一方、硝酸カルシウム水溶液である濾液10は排水
処理工程へ送られる。この処理法では、酸洗浄廃液中の
金属イオンとフッ素イオンの殆ど総てが固体産業廃棄物
になり、硝酸イオンの殆ど総てが排水工程を経て外部に
排出されてしまう。また、酸洗浴1をでた金属製品は表
面に付着する母液の酸分を除くため、水洗工程12で供
給水13により洗浄され、水洗工程12より排出される
排水は濾液と同様に排水処理工程へ送られる。上記した
アルカリ中和法は、洗浄用の酸と中和用のアルカリの
原単位が悪く経済的でないこと、上記で例示したよう
にフッ化カルシウム等のスラッジが大量に副生するこ
と、廃水に大量の窒素が混入すること、酸液入れ換
えによるライン停止に起因する生産性が低下すること、
及び、中和作業という2次処理に入手が必要となる等
の問題があった。そのため、このアルカリ中和法に代わ
る方法も提案されている。例えば、特公平2−4548
9号公報で提案される電気透析法がある。この方法は、
多価金属イオン含有する酸水溶液を陽極液とし、無機の
炭酸塩、炭酸水素塩もしくは水酸化物またはそれらの混
合物を陰極液とし、陽極液と陰極液を陽イオン交換膜で
隔離し電気透析する方法である。
(以下、硝弗酸という)の水溶液で洗浄した場合、鉄イ
オンを主成分とする金属イオンを含有する洗浄廃液が排
出される。従来、これらの酸洗浄廃液は、主にアルカリ
で中和するアルカリ中和法で処理後廃液処理されてい
た。例えば、従来のアルカリ中和法による硝弗酸洗浄廃
液処理工程のフローを図2に示した。図2において、酸
洗浴1には硝酸2と弗酸3が添加され、硝弗酸混合水溶
液が保持され、その浴中で鉄製等の金属製品を洗浄をす
る。酸洗浴1から抜き出される硝弗酸洗浄廃液4は中和
槽6に送られ、供給される石灰スラリー5と反応し中和
される。中和により硝酸及び硝酸塩は硝酸カルシウムに
なり溶解し、弗酸及び弗化物はフッ化カルシウムとして
沈殿する。また、鉄イオンを主成分とする金属イオンは
金属水酸化物として沈殿する。中和後、中和槽6からス
ラリー7を抜き出し濾過器8にて固液分離し、フッ化カ
ルシウムと金属水酸化物はケーキ9として系外に廃棄さ
れる一方、硝酸カルシウム水溶液である濾液10は排水
処理工程へ送られる。この処理法では、酸洗浄廃液中の
金属イオンとフッ素イオンの殆ど総てが固体産業廃棄物
になり、硝酸イオンの殆ど総てが排水工程を経て外部に
排出されてしまう。また、酸洗浴1をでた金属製品は表
面に付着する母液の酸分を除くため、水洗工程12で供
給水13により洗浄され、水洗工程12より排出される
排水は濾液と同様に排水処理工程へ送られる。上記した
アルカリ中和法は、洗浄用の酸と中和用のアルカリの
原単位が悪く経済的でないこと、上記で例示したよう
にフッ化カルシウム等のスラッジが大量に副生するこ
と、廃水に大量の窒素が混入すること、酸液入れ換
えによるライン停止に起因する生産性が低下すること、
及び、中和作業という2次処理に入手が必要となる等
の問題があった。そのため、このアルカリ中和法に代わ
る方法も提案されている。例えば、特公平2−4548
9号公報で提案される電気透析法がある。この方法は、
多価金属イオン含有する酸水溶液を陽極液とし、無機の
炭酸塩、炭酸水素塩もしくは水酸化物またはそれらの混
合物を陰極液とし、陽極液と陰極液を陽イオン交換膜で
隔離し電気透析する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の電気透析法
は、酸洗浄廃液等の被処理水溶液を循環させて処理でき
操作上は簡便であり、工業性に優れるものである。しか
しながら、発明者らによれば、鉄イオンを主成分とする
金属イオンを含有する硝弗酸洗浄廃液に本法を適用した
場合、陽極が弗酸により短期間で劣化を受けることや、
鉄等金属イオン除去の電流効率が低く大規模な電解設備
が必要である等により、長期間安定してしかも経済的に
処理して酸回収ができないという問題があることが知見
された。また、上記提案の電気透析法には、このような
問題の存在やこれら問題を解決する方法について何ら記
載されていなかった。発明者らは、上記問題点を解消
し、鉄イオンを主成分とする金属イオンを含有する硝弗
酸洗浄廃液を効率よくしかも連続的に長期間安定して電
気透析で精製処理して硝弗酸を高効率で回収できる工業
上実用的な技術の開発を目的として鋭意検討を重ね、そ
の結果、本発明を完成するに至った。
は、酸洗浄廃液等の被処理水溶液を循環させて処理でき
操作上は簡便であり、工業性に優れるものである。しか
しながら、発明者らによれば、鉄イオンを主成分とする
金属イオンを含有する硝弗酸洗浄廃液に本法を適用した
場合、陽極が弗酸により短期間で劣化を受けることや、
鉄等金属イオン除去の電流効率が低く大規模な電解設備
が必要である等により、長期間安定してしかも経済的に
処理して酸回収ができないという問題があることが知見
された。また、上記提案の電気透析法には、このような
問題の存在やこれら問題を解決する方法について何ら記
載されていなかった。発明者らは、上記問題点を解消
し、鉄イオンを主成分とする金属イオンを含有する硝弗
酸洗浄廃液を効率よくしかも連続的に長期間安定して電
気透析で精製処理して硝弗酸を高効率で回収できる工業
上実用的な技術の開発を目的として鋭意検討を重ね、そ
の結果、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、陽極
室、第1中間室、第2中間室及び陰極室とからなり、陽
極室と第1中間室、及び、第2中間室と陽極室がそれぞ
れ陽イオン交換膜で、第1中間室と第2中間室とが陰イ
オン交換膜でそれぞれ隔離すると共に、(a)陽極室に
硫酸及び/または硝酸を含有する水溶液を陽極液として
収容し、(b)第1中間室に硝酸及び弗酸の混合水溶液
を第1中間液として収容し、(c)第2中間室に鉄イオ
ンを主成分とする金属イオンを含有する硝弗酸洗浄廃液
を第2中間液として収容し、及び、(d)陰極室に無機
塩及びpH緩衝剤を含有する水溶液を陰極液として収容
してなる電解槽で電気透析して第1中間液の一部を硝弗
酸として回収すると共に第2中間液の金属イオンを減少
除去してその一部を系外に廃棄することを特徴とする硝
弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法が提供される。
室、第1中間室、第2中間室及び陰極室とからなり、陽
極室と第1中間室、及び、第2中間室と陽極室がそれぞ
れ陽イオン交換膜で、第1中間室と第2中間室とが陰イ
オン交換膜でそれぞれ隔離すると共に、(a)陽極室に
硫酸及び/または硝酸を含有する水溶液を陽極液として
収容し、(b)第1中間室に硝酸及び弗酸の混合水溶液
を第1中間液として収容し、(c)第2中間室に鉄イオ
ンを主成分とする金属イオンを含有する硝弗酸洗浄廃液
を第2中間液として収容し、及び、(d)陰極室に無機
塩及びpH緩衝剤を含有する水溶液を陰極液として収容
してなる電解槽で電気透析して第1中間液の一部を硝弗
酸として回収すると共に第2中間液の金属イオンを減少
除去してその一部を系外に廃棄することを特徴とする硝
弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法が提供される。
【0005】上記本発明の硝弗酸洗浄廃液の電気透析処
理方法において、陽極液中のフッ素イオンが100pp
m以下に保持することが好ましい。本発明は、更に、前
記陽極室、第1中間室、第2中間室及び陰極室が、それ
ぞれ各室に収容する各水溶液を抜出し処理した後、再び
各室に戻す循環系を有することが好ましく、また、上記
第2中間液としては、硝弗酸洗浄廃液を拡散透析処理
し、鉄イオン等の金属イオンを濃縮して高めた透析液を
供給することが好ましい。更に、拡散透析処理におい
て、酸洗浄後の金属を水洗浄した後の洗浄水を拡散用水
として用いることが好ましい。
理方法において、陽極液中のフッ素イオンが100pp
m以下に保持することが好ましい。本発明は、更に、前
記陽極室、第1中間室、第2中間室及び陰極室が、それ
ぞれ各室に収容する各水溶液を抜出し処理した後、再び
各室に戻す循環系を有することが好ましく、また、上記
第2中間液としては、硝弗酸洗浄廃液を拡散透析処理
し、鉄イオン等の金属イオンを濃縮して高めた透析液を
供給することが好ましい。更に、拡散透析処理におい
て、酸洗浄後の金属を水洗浄した後の洗浄水を拡散用水
として用いることが好ましい。
【0006】更に、本発明は、(1)少なくとも酸洗
浴、水洗装置、拡散透析装置及び電解装置からなり、
(2)電解装置が、陽極室、第1中間室、第2中間室及
び陰極室から形成されて、陽極室と第1中間室、及び、
第2中間室と陽極室が陽イオン交換膜で、第1中間室と
第2中間室とが陰イオン交換膜でそれぞれ隔離されると
共に、各室がそれぞれ各室に収容する室液を抜出し処理
した後各室に戻す循環系を有し、(3)酸洗浴と拡散透
析装置とが循環経路を形成して連通し、(4)酸洗浴と
水洗装置が連通すると共に、水洗装置が拡散透析装置に
連通し、(5)拡散透析装置が電解装置の第2中間室循
環系に連通し、(6)陽極室循環系及び第1中間室循環
系が、酸洗浴と拡散透析装置との循環経路の酸洗浴への
循環路に連通してなることを特徴する硝弗酸洗浄廃液の
電気透析処理装置を提供する。
浴、水洗装置、拡散透析装置及び電解装置からなり、
(2)電解装置が、陽極室、第1中間室、第2中間室及
び陰極室から形成されて、陽極室と第1中間室、及び、
第2中間室と陽極室が陽イオン交換膜で、第1中間室と
第2中間室とが陰イオン交換膜でそれぞれ隔離されると
共に、各室がそれぞれ各室に収容する室液を抜出し処理
した後各室に戻す循環系を有し、(3)酸洗浴と拡散透
析装置とが循環経路を形成して連通し、(4)酸洗浴と
水洗装置が連通すると共に、水洗装置が拡散透析装置に
連通し、(5)拡散透析装置が電解装置の第2中間室循
環系に連通し、(6)陽極室循環系及び第1中間室循環
系が、酸洗浴と拡散透析装置との循環経路の酸洗浴への
循環路に連通してなることを特徴する硝弗酸洗浄廃液の
電気透析処理装置を提供する。
【0007】
【作用】本発明は上記のように構成され、陽極室及び陰
極室との間に2つの中間室を配置する4室電解法により
硝弗酸洗浄廃液を処理するものであり、且つ、陰極室に
隣接する第2中間室に硝弗酸洗浄廃液を供給して電気透
析処理するため、第2中間室と陰イオン交換膜を介して
隣接する第1中間室へフッ素イオンを拡散移動させるこ
とができると同時に、第2中間室に供給される硝弗酸洗
浄廃液の鉄イオン等の金属イオン濃度を相対的に高くす
ることができる。即ち、金属イオンの除去回収率、言い
換えれば電気透析効率を向上させることができ、更に、
第2中間室と陽極室とは陽イオン交換膜により隔離する
ため、上記第1中間室を配置したことによる効果と併せ
てフッ素イオンの陽極室への拡散移動を極力抑制するこ
とができる。従って、本発明においては、電気透析率が
向上し大型の電解設備を不要とすると共に、陽極液中の
フッ素イオン濃度を所定以下にすることができるため、
フッ素イオンによる陽極の侵食を防止することができ、
長期間安定した電気透析ができる。また、予め拡散透析
等により酸成分に比して鉄イオン等金属イオン濃度が高
められた硝弗酸洗浄廃液を電気透析処理することによ
り、より一層電流効率を向上させ、高効率で電気透析で
き、鉄イオン等の金属イオンの除去率も一層増大し、効
果的に硝弗酸を回収して酸洗浄に再使用できる。同時
に、鉄イオン等金属イオンは陰極室に拡散移動し析出す
るため、要すれば回収することができ、系外へ廃棄のた
めだけに排出することを防止でき産業廃棄物を低減させ
る。更に、本発明は、各電極室及び中間室がそれぞれ循
環系を有し、各室に収容される室液を適宜抜き出し、必
要に応じて処理するため、例えば、陽極室循環系におい
ては陽極液の一部を系外に排出することにより陽極液中
のフッ素イオン濃度を所定以下に管理でき、また、第1
中間室及び第2中間室の循環系において各中間液の含有
成分を管理することができる。従って、上記したフッ素
イオンの陽極室への拡散移動の抑制と相俟ってより一層
陽極の侵食を防止でき、効率よい電気透析精製を長期間
維持できる。
極室との間に2つの中間室を配置する4室電解法により
硝弗酸洗浄廃液を処理するものであり、且つ、陰極室に
隣接する第2中間室に硝弗酸洗浄廃液を供給して電気透
析処理するため、第2中間室と陰イオン交換膜を介して
隣接する第1中間室へフッ素イオンを拡散移動させるこ
とができると同時に、第2中間室に供給される硝弗酸洗
浄廃液の鉄イオン等の金属イオン濃度を相対的に高くす
ることができる。即ち、金属イオンの除去回収率、言い
換えれば電気透析効率を向上させることができ、更に、
第2中間室と陽極室とは陽イオン交換膜により隔離する
ため、上記第1中間室を配置したことによる効果と併せ
てフッ素イオンの陽極室への拡散移動を極力抑制するこ
とができる。従って、本発明においては、電気透析率が
向上し大型の電解設備を不要とすると共に、陽極液中の
フッ素イオン濃度を所定以下にすることができるため、
フッ素イオンによる陽極の侵食を防止することができ、
長期間安定した電気透析ができる。また、予め拡散透析
等により酸成分に比して鉄イオン等金属イオン濃度が高
められた硝弗酸洗浄廃液を電気透析処理することによ
り、より一層電流効率を向上させ、高効率で電気透析で
き、鉄イオン等の金属イオンの除去率も一層増大し、効
果的に硝弗酸を回収して酸洗浄に再使用できる。同時
に、鉄イオン等金属イオンは陰極室に拡散移動し析出す
るため、要すれば回収することができ、系外へ廃棄のた
めだけに排出することを防止でき産業廃棄物を低減させ
る。更に、本発明は、各電極室及び中間室がそれぞれ循
環系を有し、各室に収容される室液を適宜抜き出し、必
要に応じて処理するため、例えば、陽極室循環系におい
ては陽極液の一部を系外に排出することにより陽極液中
のフッ素イオン濃度を所定以下に管理でき、また、第1
中間室及び第2中間室の循環系において各中間液の含有
成分を管理することができる。従って、上記したフッ素
イオンの陽極室への拡散移動の抑制と相俟ってより一層
陽極の侵食を防止でき、効率よい電気透析精製を長期間
維持できる。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明は、いわゆる4室法電解槽で硝弗酸洗浄廃液を電気
透析精製して処理するものであり、陽極室、第1中間室
(陽極室と隣接する中間室をいう)、第2中間室(陰極
室と隣接する中間室をいう)及び陰極室とにより構成さ
れる。本発明において、陽極室と第1中間室とは陽イオ
ン交換膜で、第1中間室と第2中間室とは陰イオン交換
膜で、第2中間室と陰極室とは陽イオン交換膜で、それ
ぞれ隔離して4室法電解槽を構成する。本発明におい
て、いわゆる4室法で電気透析処理することによる利点
は、上記したように硝弗酸洗浄廃液中に含まれるフッ素
イオンの陽極室への拡散移動を防止でき、また、第2中
間室に供給した硝弗酸洗浄廃液中の酸成分イオンは第1
中間室へ拡散移動するため鉄イオン等金属イオンが濃縮
され結果的に濃度が高められることになり金属イオン除
去の電流効率を向上させることができ、一定量の金属イ
オンを除去するのに必要な電力を低減することができ
る。電解透析時の電圧は、明らかに上記4室法よりいわ
ゆる3室法の方が低く、一般的な考えによれば硝弗酸洗
浄廃液の電気透析用電解槽として3室法を採用するのが
通常であるのに対し、本発明は、発明者により硝弗酸洗
浄廃液の電気透析のためには上記したように4室法が効
果的であることを知見したことに基づくものである。ま
た、本発明は、電気透析の効率(主に鉄イオンを主成分
とする金属イオンを回収する電流効率)を向上させるた
め、電気透析精製処理する硝弗酸洗浄廃液を、予め、例
えば拡散透析処理等により酸成分に比して金属イオン濃
度を高めてから第2中間室に供給することにより、より
一層の電解透析効率の上昇を図ることができ、硝弗酸洗
浄廃液中の酸成分の大部分を回収できるものである。
発明は、いわゆる4室法電解槽で硝弗酸洗浄廃液を電気
透析精製して処理するものであり、陽極室、第1中間室
(陽極室と隣接する中間室をいう)、第2中間室(陰極
室と隣接する中間室をいう)及び陰極室とにより構成さ
れる。本発明において、陽極室と第1中間室とは陽イオ
ン交換膜で、第1中間室と第2中間室とは陰イオン交換
膜で、第2中間室と陰極室とは陽イオン交換膜で、それ
ぞれ隔離して4室法電解槽を構成する。本発明におい
て、いわゆる4室法で電気透析処理することによる利点
は、上記したように硝弗酸洗浄廃液中に含まれるフッ素
イオンの陽極室への拡散移動を防止でき、また、第2中
間室に供給した硝弗酸洗浄廃液中の酸成分イオンは第1
中間室へ拡散移動するため鉄イオン等金属イオンが濃縮
され結果的に濃度が高められることになり金属イオン除
去の電流効率を向上させることができ、一定量の金属イ
オンを除去するのに必要な電力を低減することができ
る。電解透析時の電圧は、明らかに上記4室法よりいわ
ゆる3室法の方が低く、一般的な考えによれば硝弗酸洗
浄廃液の電気透析用電解槽として3室法を採用するのが
通常であるのに対し、本発明は、発明者により硝弗酸洗
浄廃液の電気透析のためには上記したように4室法が効
果的であることを知見したことに基づくものである。ま
た、本発明は、電気透析の効率(主に鉄イオンを主成分
とする金属イオンを回収する電流効率)を向上させるた
め、電気透析精製処理する硝弗酸洗浄廃液を、予め、例
えば拡散透析処理等により酸成分に比して金属イオン濃
度を高めてから第2中間室に供給することにより、より
一層の電解透析効率の上昇を図ることができ、硝弗酸洗
浄廃液中の酸成分の大部分を回収できるものである。
【0009】本発明において、陽極液には硫酸、硝酸、
硫酸と硝酸の混合水溶液のいずれかが使用できる。陽極
液は、要すればフッ素イオン濃度を所定に保持するた
め、その一部を系外に抜き出し処理するため、抜き出さ
れた陽極液中の酸成分の活用を考慮して硝酸を使用する
のが最も好ましい。即ち、硝酸を使用した場合、抜き出
し陽極液は、硝酸及びフッ素イオンを含有し硝弗酸洗浄
工程に戻すことができ、酸成分源の一部として利用でき
るためである。陽極液の酸濃度は0.1〜2.0モル/
リットルに維持するのが好ましい。酸濃度が0.1モル
/リットルより低い場合は、電気伝導度が下がり電気透
析時に電圧が高くなり好ましくない。また、酸濃度が
2.0モル/リットルより高い場合は、陽極の消耗が早
くなり寿命が短くなるので好ましくない。本発明におい
て、陽極液のフッ素イオン濃度が100ppmを越えな
いように制御するのが好ましい。陽極液のフッ素イオン
濃度が100ppmより高くなると陽極の寿命が短くな
り好ましくないためである。通常、後記の陽極室循環系
から陽極液の一部を抜き出し、硝弗酸洗浄工程に送出し
て洗浄酸成分として利用する等で処理する一方、抜き出
しに見合う酸成分を補給して陽極室へ再循環することに
よりフッ素イオン濃度を制御できる。
硫酸と硝酸の混合水溶液のいずれかが使用できる。陽極
液は、要すればフッ素イオン濃度を所定に保持するた
め、その一部を系外に抜き出し処理するため、抜き出さ
れた陽極液中の酸成分の活用を考慮して硝酸を使用する
のが最も好ましい。即ち、硝酸を使用した場合、抜き出
し陽極液は、硝酸及びフッ素イオンを含有し硝弗酸洗浄
工程に戻すことができ、酸成分源の一部として利用でき
るためである。陽極液の酸濃度は0.1〜2.0モル/
リットルに維持するのが好ましい。酸濃度が0.1モル
/リットルより低い場合は、電気伝導度が下がり電気透
析時に電圧が高くなり好ましくない。また、酸濃度が
2.0モル/リットルより高い場合は、陽極の消耗が早
くなり寿命が短くなるので好ましくない。本発明におい
て、陽極液のフッ素イオン濃度が100ppmを越えな
いように制御するのが好ましい。陽極液のフッ素イオン
濃度が100ppmより高くなると陽極の寿命が短くな
り好ましくないためである。通常、後記の陽極室循環系
から陽極液の一部を抜き出し、硝弗酸洗浄工程に送出し
て洗浄酸成分として利用する等で処理する一方、抜き出
しに見合う酸成分を補給して陽極室へ再循環することに
よりフッ素イオン濃度を制御できる。
【0010】本発明の陰極液としては、アルカリ金属、
アルカリ土類金属の水酸化物、硫酸塩、塩化物、硝酸
塩、塩素酸塩、過塩素酸塩の1または2以上を含有する
水溶液が使用できる。使用する無機塩の種類は、陽極液
または中間室液の陰イオン種、工業的実施上の経費等を
考慮して適宜選択することができる。好ましくは、陰極
液の無機塩の陰イオン種と、陽極液または中間室液の陰
イオン種とを同一とするのがよい。陰極液中の無機塩は
電気伝導度を上げ、電解中の電圧を低下させることがで
きる。陰極液に含有させる無機塩の濃度は、特に制限さ
れるものではなく、濃度が大きくなる程、電気伝導度が
向上するため望ましい。しかし、飽和溶液では、塩の析
出等のおそれがあり、通常、飽和溶解度未満の濃度とす
る。陰極液には、上記無機塩の他、pH緩衝剤を含有さ
せる。pH緩衝剤としては、(1)アルカリ金属、アル
カリ土類金属、またはアンモニアの亜硫酸塩類または亜
硫酸水素塩類、(2)アンモニアの水酸化物、硫酸塩、
塩化物、硝酸塩、塩素酸塩または過塩素酸塩、(3)リ
ン酸、ホウ酸、酢酸、クエン酸、フタル酸、酒石酸、乳
酸、ジエチルバビルツル酸またはジメチルグリシンの酸
類、(4)2,4,6−トリメチルピリジン、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノメチル
1,3−プロパンジオ−ル、エチルモルホリン、フェニ
ルヒドラジン、アニリン、ピリジン、キノリン、ヘキサ
ミンまたは尿素の含窒素化合物から選ばれた1または2
以上を適宜選択して用いることができる。上記pH緩衝
剤は、陰極液のpH値を適切に制御し、第2中間室から
陰極室に移動してくる鉄イオンを、陽イオン交換膜への
付着を防止し、マグネタイト(Fe3 O4 )として析出
させるに適したpH値を維持する作用がある。pH緩衝
剤の種類及び添加量は鉄イオン濃度、電解条件、工業的
実施上の経費等により適宜選択するのがよい。陰極液は
少しずつ液が増え、濃度が低下する傾向がある。これ
は、第2中間室より浸透水が拡散してくるためである。
従って、陰極液の一部を分岐し系外に廃棄し、さらに無
機塩やpH緩衝剤を添加することにより適切な濃度を維
持することが好ましい。
アルカリ土類金属の水酸化物、硫酸塩、塩化物、硝酸
塩、塩素酸塩、過塩素酸塩の1または2以上を含有する
水溶液が使用できる。使用する無機塩の種類は、陽極液
または中間室液の陰イオン種、工業的実施上の経費等を
考慮して適宜選択することができる。好ましくは、陰極
液の無機塩の陰イオン種と、陽極液または中間室液の陰
イオン種とを同一とするのがよい。陰極液中の無機塩は
電気伝導度を上げ、電解中の電圧を低下させることがで
きる。陰極液に含有させる無機塩の濃度は、特に制限さ
れるものではなく、濃度が大きくなる程、電気伝導度が
向上するため望ましい。しかし、飽和溶液では、塩の析
出等のおそれがあり、通常、飽和溶解度未満の濃度とす
る。陰極液には、上記無機塩の他、pH緩衝剤を含有さ
せる。pH緩衝剤としては、(1)アルカリ金属、アル
カリ土類金属、またはアンモニアの亜硫酸塩類または亜
硫酸水素塩類、(2)アンモニアの水酸化物、硫酸塩、
塩化物、硝酸塩、塩素酸塩または過塩素酸塩、(3)リ
ン酸、ホウ酸、酢酸、クエン酸、フタル酸、酒石酸、乳
酸、ジエチルバビルツル酸またはジメチルグリシンの酸
類、(4)2,4,6−トリメチルピリジン、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノメチル
1,3−プロパンジオ−ル、エチルモルホリン、フェニ
ルヒドラジン、アニリン、ピリジン、キノリン、ヘキサ
ミンまたは尿素の含窒素化合物から選ばれた1または2
以上を適宜選択して用いることができる。上記pH緩衝
剤は、陰極液のpH値を適切に制御し、第2中間室から
陰極室に移動してくる鉄イオンを、陽イオン交換膜への
付着を防止し、マグネタイト(Fe3 O4 )として析出
させるに適したpH値を維持する作用がある。pH緩衝
剤の種類及び添加量は鉄イオン濃度、電解条件、工業的
実施上の経費等により適宜選択するのがよい。陰極液は
少しずつ液が増え、濃度が低下する傾向がある。これ
は、第2中間室より浸透水が拡散してくるためである。
従って、陰極液の一部を分岐し系外に廃棄し、さらに無
機塩やpH緩衝剤を添加することにより適切な濃度を維
持することが好ましい。
【0011】本発明の硝弗酸洗浄廃液の処理において、
硝弗酸洗浄廃液は予め拡散透析処理し廃液中に含有され
る遊離酸を除去し、その後、電気透析処理に供すること
ができる。拡散透析で遊離酸を除くことにより硝弗酸洗
浄廃液中の鉄イオン等金属イオン比率が高められた廃液
となり、電気透析処理の効率が向上するためである。本
発明の拡散透析処理は、公知のいずれかの方法が使用で
き、特に、制限されるものでない。通常、遊離酸のうち
硝酸を約90%、弗酸を約60%で回収できるように拡
散透析処理を設定するのが工業的に運転コストから好ま
しい。更に、本発明の拡散透析において、酸成分を回収
するための拡散用水として、硝弗酸洗浄後の金属を水洗
した水洗排水を使用することが好ましい。酸洗浴で洗浄
された金属製品等金属は、表面に多量の硝弗酸母液が付
着した状態で酸洗浴から取り出されるが、酸成分を含む
付着母液は、通常、水洗により除去する。従来、この洗
浄後の水洗排水は何ら利用されることなく排出されてい
た。しかしながら、水洗排水に同伴され排出される硝弗
酸の量も無視できない。本発明は、従来廃棄されていた
この水洗排水を有効に利用することができ、硝弗酸洗浄
廃液からの硝弗酸の回収率をより上げることができ、更
に、拡散液は、極く僅かの金属イオンを含有する硝酸と
弗酸の混合水溶液であり、酸洗浴に戻すことができ外部
への排水汚染も抑制され好ましい。
硝弗酸洗浄廃液は予め拡散透析処理し廃液中に含有され
る遊離酸を除去し、その後、電気透析処理に供すること
ができる。拡散透析で遊離酸を除くことにより硝弗酸洗
浄廃液中の鉄イオン等金属イオン比率が高められた廃液
となり、電気透析処理の効率が向上するためである。本
発明の拡散透析処理は、公知のいずれかの方法が使用で
き、特に、制限されるものでない。通常、遊離酸のうち
硝酸を約90%、弗酸を約60%で回収できるように拡
散透析処理を設定するのが工業的に運転コストから好ま
しい。更に、本発明の拡散透析において、酸成分を回収
するための拡散用水として、硝弗酸洗浄後の金属を水洗
した水洗排水を使用することが好ましい。酸洗浴で洗浄
された金属製品等金属は、表面に多量の硝弗酸母液が付
着した状態で酸洗浴から取り出されるが、酸成分を含む
付着母液は、通常、水洗により除去する。従来、この洗
浄後の水洗排水は何ら利用されることなく排出されてい
た。しかしながら、水洗排水に同伴され排出される硝弗
酸の量も無視できない。本発明は、従来廃棄されていた
この水洗排水を有効に利用することができ、硝弗酸洗浄
廃液からの硝弗酸の回収率をより上げることができ、更
に、拡散液は、極く僅かの金属イオンを含有する硝酸と
弗酸の混合水溶液であり、酸洗浴に戻すことができ外部
への排水汚染も抑制され好ましい。
【0012】本発明の第1中間液の酸成分濃度は、好ま
しくは全酸として0.1〜2.0モル/リットルとする
のがよい。第1中間液の全酸濃度が0.1モル/リット
ル未満の場合は、水溶液の電気伝導度が低くなり電気透
析時の電圧が高くなるので好ましくない。酸成分濃度が
2.0モル/リットルを超えて上り過ぎると、第1中間
室より第2中間室への水素イオンの拡散が増え、酸回収
効率が低下するため好ましくない。また、第1中間液は
陽極室からの水素イオンと第2中間室からの硝酸イオン
とフッ素イオンの拡散移動により、少しずつ酸成分濃度
が上がってくる。そのため、酸濃度を上げ過ぎないた
め、一部を系外に抜き出すと共に水を補給することによ
り所定の酸成分濃度を維持するようにするのがよい。第
1中間室から抜き出した第1中間液は、硝酸と弗酸の混
合水溶液であり酸洗浴に送り有効利用するのが好まし
い。
しくは全酸として0.1〜2.0モル/リットルとする
のがよい。第1中間液の全酸濃度が0.1モル/リット
ル未満の場合は、水溶液の電気伝導度が低くなり電気透
析時の電圧が高くなるので好ましくない。酸成分濃度が
2.0モル/リットルを超えて上り過ぎると、第1中間
室より第2中間室への水素イオンの拡散が増え、酸回収
効率が低下するため好ましくない。また、第1中間液は
陽極室からの水素イオンと第2中間室からの硝酸イオン
とフッ素イオンの拡散移動により、少しずつ酸成分濃度
が上がってくる。そのため、酸濃度を上げ過ぎないた
め、一部を系外に抜き出すと共に水を補給することによ
り所定の酸成分濃度を維持するようにするのがよい。第
1中間室から抜き出した第1中間液は、硝酸と弗酸の混
合水溶液であり酸洗浴に送り有効利用するのが好まし
い。
【0013】本発明の第2中間液の全イオン濃度は0.
1〜2モル/リットルとするのが好ましい。第2中間液
中のイオンは、第1中間室への陰イオンの拡散移動、陰
極室への陽イオンの拡散移動のため、少しずつイオン濃
度が低下する。第2中間液のイオン濃度が下がり過ぎる
と、電気透析時の電圧が高くなるので好ましくない。従
って、第2中間液のイオン濃度が上記濃度より低下し過
ぎないように、第2中間液の一部を系外に抜き出すのが
好ましい。第2中間液の抜き出し量は、電気透析時の効
率、系外に排出される硝酸イオンやフッ素イオンの量、
廃液処理コスト等総合的に判断しケースバイケースで最
適値を選ぶのがよい。抜き出された第2中間液は、従来
法中和処理と同様に石灰等アルカリで中和処理する排水
処理工程に送り処理後排出するのが好ましい。この場合
の中和処理は、従来法に比し極めて小規模なものであ
る。また、第2中間液のイオン濃度を上げる方法とし
て、蒸発缶等で濃縮することも利用できる。蒸発缶等に
よる濃縮は、設備が必要となり運転も煩雑になるおそれ
があるため好ましくない。
1〜2モル/リットルとするのが好ましい。第2中間液
中のイオンは、第1中間室への陰イオンの拡散移動、陰
極室への陽イオンの拡散移動のため、少しずつイオン濃
度が低下する。第2中間液のイオン濃度が下がり過ぎる
と、電気透析時の電圧が高くなるので好ましくない。従
って、第2中間液のイオン濃度が上記濃度より低下し過
ぎないように、第2中間液の一部を系外に抜き出すのが
好ましい。第2中間液の抜き出し量は、電気透析時の効
率、系外に排出される硝酸イオンやフッ素イオンの量、
廃液処理コスト等総合的に判断しケースバイケースで最
適値を選ぶのがよい。抜き出された第2中間液は、従来
法中和処理と同様に石灰等アルカリで中和処理する排水
処理工程に送り処理後排出するのが好ましい。この場合
の中和処理は、従来法に比し極めて小規模なものであ
る。また、第2中間液のイオン濃度を上げる方法とし
て、蒸発缶等で濃縮することも利用できる。蒸発缶等に
よる濃縮は、設備が必要となり運転も煩雑になるおそれ
があるため好ましくない。
【0014】本発明において、陽極室、第1中間室、第
2中間室及び陰極室の各室に収容される各室水溶液の一
部を抜き出し、それぞれ必要に応じて処理し、各室水溶
液をメークアップした後、それぞれ各室に戻す循環系を
有する。この場合、各室水溶液の抜き出し及び供給の循
環は、通常、ポンプを用いて行うことができる。本発明
の硝弗酸洗浄廃液の処理は、これら循環系を形成させる
ことにより連続的に電気透析精製を行うことができる。
連続的操作において、各循環系へは所定の水、透析液、
無機塩とpH緩衝剤を含む水溶液等を補給すると共に、
陰極液循環系からは析出したマグネタイトを除去し、陽
極液循環系と第1中間液循環系からは一部系外に抜き出
し、所定の酸洗浄用液等として回収し、再使用でき、更
に第2中間液循環系からは一部系外に抜き出し、中和等
の排水処理工程を経て排出される。上記の電気透析連続
的操作において、陰極液循環系におけるマグネタイトの
除去は、濾過装置等を用いて行うことができ、単位時間
当たり陰極液内で生成するのと同量のマグネタイトを系
外に排出するのが好ましい。濾過方法は特に限定され
ず、ベルトフィルター、フィルタープレス、プリコート
フィルター、マグネット分離機等が使用できる。なお、
電解透析操作をバッチ方式で実施する場合、マグネタイ
トの排出は間歇的に実施することができる。
2中間室及び陰極室の各室に収容される各室水溶液の一
部を抜き出し、それぞれ必要に応じて処理し、各室水溶
液をメークアップした後、それぞれ各室に戻す循環系を
有する。この場合、各室水溶液の抜き出し及び供給の循
環は、通常、ポンプを用いて行うことができる。本発明
の硝弗酸洗浄廃液の処理は、これら循環系を形成させる
ことにより連続的に電気透析精製を行うことができる。
連続的操作において、各循環系へは所定の水、透析液、
無機塩とpH緩衝剤を含む水溶液等を補給すると共に、
陰極液循環系からは析出したマグネタイトを除去し、陽
極液循環系と第1中間液循環系からは一部系外に抜き出
し、所定の酸洗浄用液等として回収し、再使用でき、更
に第2中間液循環系からは一部系外に抜き出し、中和等
の排水処理工程を経て排出される。上記の電気透析連続
的操作において、陰極液循環系におけるマグネタイトの
除去は、濾過装置等を用いて行うことができ、単位時間
当たり陰極液内で生成するのと同量のマグネタイトを系
外に排出するのが好ましい。濾過方法は特に限定され
ず、ベルトフィルター、フィルタープレス、プリコート
フィルター、マグネット分離機等が使用できる。なお、
電解透析操作をバッチ方式で実施する場合、マグネタイ
トの排出は間歇的に実施することができる。
【0015】本発明で使用する陽イオン交換膜及び陰イ
オン交換膜としては、市販されているハイドロカーボン
系やパーフルオロカーボン系のイオン交換膜がよい。本
発明において、陽イオン交換膜は酸性の条件下で使用す
るため、官能基としてカルボン酸のみを有する膜は使用
できない。本発明の電気透析を行う電解槽の型式等には
制限がなく、いわゆるフィルタープレス型、ボックス型
のいずれも使用できる。また、電極の接続方式として
は、単極式及び複極式のいずれも採用できる。本発明の
電解槽の陽極を構成する材質は、電解条件で劣化しない
耐久性の高いものが好ましく、黒鉛、チタンまたはタン
タル金属上に白金や白金イリジウム合金や貴金属酸化物
をコーティングしたもの等が使用できる。陰極材質は、
陽極と同様に電解条件で劣化しない耐久性の高いものが
好ましく、ステンレス、ニッケル、鉄鋼上をニッケルメ
ッキしたもの、黒鉛、チタン金属上に白金をコーティン
グしたもの等が使用できる。本発明において、上記のよ
うに構成された電解槽における硝弗酸洗浄廃液を処理す
るための電気透析条件は、特に制限されない。一般に、
電流密度1〜100A/dm2 、電解液温度10〜10
0℃の範囲で、電解効率のよい条件を適宜選択して行う
ことができる。
オン交換膜としては、市販されているハイドロカーボン
系やパーフルオロカーボン系のイオン交換膜がよい。本
発明において、陽イオン交換膜は酸性の条件下で使用す
るため、官能基としてカルボン酸のみを有する膜は使用
できない。本発明の電気透析を行う電解槽の型式等には
制限がなく、いわゆるフィルタープレス型、ボックス型
のいずれも使用できる。また、電極の接続方式として
は、単極式及び複極式のいずれも採用できる。本発明の
電解槽の陽極を構成する材質は、電解条件で劣化しない
耐久性の高いものが好ましく、黒鉛、チタンまたはタン
タル金属上に白金や白金イリジウム合金や貴金属酸化物
をコーティングしたもの等が使用できる。陰極材質は、
陽極と同様に電解条件で劣化しない耐久性の高いものが
好ましく、ステンレス、ニッケル、鉄鋼上をニッケルメ
ッキしたもの、黒鉛、チタン金属上に白金をコーティン
グしたもの等が使用できる。本発明において、上記のよ
うに構成された電解槽における硝弗酸洗浄廃液を処理す
るための電気透析条件は、特に制限されない。一般に、
電流密度1〜100A/dm2 、電解液温度10〜10
0℃の範囲で、電解効率のよい条件を適宜選択して行う
ことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に
より制限されるものでない。図1は、本発明の硝弗酸洗
浄廃液の電気透析処理方法の一実施例を示すフロー説明
図である。なお、図1中の矢印直線に付した符号で、番
号の前にLを付した符号は配管経路を表示し、それ以外
の符号はその経路中を移動する物体を表示する。図1の
硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理は、主に、酸洗浴1、水
洗工程12、拡散透析工程16、並びに、陽極室24、
陽イオン交換膜28、第1中間室25、陰イオン交換膜
29、第2中間室26、陽イオン交換膜30及び陰極室
27からなりイオン交換膜で隔離される4室法電気透析
槽から構成される。図1において、硝酸2及び弗酸3を
保持する酸洗浴1で金属製品等を酸洗浄後、酸洗浴1か
ら排出される硝弗酸洗浄廃液4は、濾過器15で濾過さ
れ含有するフッ化鉄等の懸濁物を除去する。濾過器15
で懸濁物が除去された硝弗酸洗浄廃液4’は、拡散透析
工程16に送入され透析処理される。一方、酸洗浴1で
硝弗酸洗浄された金属製品は、次いで水洗工程12で供
給水13で洗浄され付着する硝弗酸母液が除去される。
水洗工程12から排出される水洗排水14は、拡散透析
工程16に拡散水として送入される。硝弗酸洗浄廃液
4’及び水洗排水14は、酸濃度が水洗排水14より増
えた拡散液17及び酸濃度が硝弗酸洗浄廃液4’より減
少した透析液18となってそれぞれ拡散透析工程16か
ら流出し、拡散液17は酸洗浴1へ送入され金属製品の
洗浄に利用され、透析液18は第2中間液槽21に送入
され、第2中間室26において電気透析される。
しながら詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に
より制限されるものでない。図1は、本発明の硝弗酸洗
浄廃液の電気透析処理方法の一実施例を示すフロー説明
図である。なお、図1中の矢印直線に付した符号で、番
号の前にLを付した符号は配管経路を表示し、それ以外
の符号はその経路中を移動する物体を表示する。図1の
硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理は、主に、酸洗浴1、水
洗工程12、拡散透析工程16、並びに、陽極室24、
陽イオン交換膜28、第1中間室25、陰イオン交換膜
29、第2中間室26、陽イオン交換膜30及び陰極室
27からなりイオン交換膜で隔離される4室法電気透析
槽から構成される。図1において、硝酸2及び弗酸3を
保持する酸洗浴1で金属製品等を酸洗浄後、酸洗浴1か
ら排出される硝弗酸洗浄廃液4は、濾過器15で濾過さ
れ含有するフッ化鉄等の懸濁物を除去する。濾過器15
で懸濁物が除去された硝弗酸洗浄廃液4’は、拡散透析
工程16に送入され透析処理される。一方、酸洗浴1で
硝弗酸洗浄された金属製品は、次いで水洗工程12で供
給水13で洗浄され付着する硝弗酸母液が除去される。
水洗工程12から排出される水洗排水14は、拡散透析
工程16に拡散水として送入される。硝弗酸洗浄廃液
4’及び水洗排水14は、酸濃度が水洗排水14より増
えた拡散液17及び酸濃度が硝弗酸洗浄廃液4’より減
少した透析液18となってそれぞれ拡散透析工程16か
ら流出し、拡散液17は酸洗浴1へ送入され金属製品の
洗浄に利用され、透析液18は第2中間液槽21に送入
され、第2中間室26において電気透析される。
【0017】上記のように構成された4室法電気透析槽
は、陽極室24、第1中間室25、第2中間室26及び
陰極室27でそれぞれ収容する室液を抜き出し、それぞ
れ陽極液循環槽19、第1中間液循環槽20、第2中間
液循環槽21及び陰極液循環槽22を経て、再び各室へ
循環する陽極液循環ラインL33、第1中間液循環ライ
ンL34、第2中間液循環ラインL35及び陰極液循環
ラインL36が形成される。陽極液循環ラインL33で
は希薄硝酸が循環し、陽極液循環ラインL33から酸素
ガス31が放出され、また、陽極液の一部がラインL3
7で分岐され抜き出され、拡散液17と共に酸洗浴1へ
送入される。陽極液循環槽19には分岐され抜き出され
た硝酸分と同量の硝酸39が補給され、この陽極液の一
部抜き出しと硝酸補給により、循環陽極液中のフッ素イ
オン濃度は100ppm以下に維持される。第1中間液
は少しずつ酸濃度が上がるので、水40を第1中間液循
環槽20に供給し、酸濃度が2.0モル/リットル以上
にならないよう維持される。また、第1中間室25で増
加する酸量に相当する第1中間液の一部をその第1中間
液循環ラインL34からラインL38で分岐して抜き出
され、拡散液17と共に酸洗浴1へ送入される。第2中
間液循環槽21には拡散透析工程16から透析液18が
送入され、電気透析され金属イオン、水素イオン、陰イ
オンの一部が第1中間室や陰極室に拡散移動し、イオン
濃度が低下する。第2中間液の一部はその第2中間液循
環ラインL35からラインL41で分岐して抜き出さ
れ、中和槽6へ送入されて石灰スラリー5によりアルカ
リ中和処理され、中和スラリー7は濾過器8を経てケー
キ9は系外へ、濾液10は排水処理工程へそれぞれ排出
する。第2中間室26より陰極室27に移動してきた鉄
イオンはマグネタイトに変化する。陰極液循環ラインL
36は無機塩とpH緩衝剤の混合水溶液と懸濁状態のマ
グネタイトが循環し、陰極液循環ラインL36から水素
ガス32が放出され、また、陰極液の一部がラインL4
3で分岐され濾過器23で固液分離されて、陰極室27
で生成するマグネタイトとほぼ同量のマグネタイト44
が濾過器23より系外に排出される。濾過器23の濾液
45は陰極液循環槽22へ戻し、また、陰極液循環槽2
2から陰極液の一部46を系外に排出すると共に、排出
量と同量の新たな陰極液42を補給する。以上の操作に
より、硝弗酸洗浄廃液中の全硝酸イオンおよび全フッ素
イオンの80%以上を回収することができる。
は、陽極室24、第1中間室25、第2中間室26及び
陰極室27でそれぞれ収容する室液を抜き出し、それぞ
れ陽極液循環槽19、第1中間液循環槽20、第2中間
液循環槽21及び陰極液循環槽22を経て、再び各室へ
循環する陽極液循環ラインL33、第1中間液循環ライ
ンL34、第2中間液循環ラインL35及び陰極液循環
ラインL36が形成される。陽極液循環ラインL33で
は希薄硝酸が循環し、陽極液循環ラインL33から酸素
ガス31が放出され、また、陽極液の一部がラインL3
7で分岐され抜き出され、拡散液17と共に酸洗浴1へ
送入される。陽極液循環槽19には分岐され抜き出され
た硝酸分と同量の硝酸39が補給され、この陽極液の一
部抜き出しと硝酸補給により、循環陽極液中のフッ素イ
オン濃度は100ppm以下に維持される。第1中間液
は少しずつ酸濃度が上がるので、水40を第1中間液循
環槽20に供給し、酸濃度が2.0モル/リットル以上
にならないよう維持される。また、第1中間室25で増
加する酸量に相当する第1中間液の一部をその第1中間
液循環ラインL34からラインL38で分岐して抜き出
され、拡散液17と共に酸洗浴1へ送入される。第2中
間液循環槽21には拡散透析工程16から透析液18が
送入され、電気透析され金属イオン、水素イオン、陰イ
オンの一部が第1中間室や陰極室に拡散移動し、イオン
濃度が低下する。第2中間液の一部はその第2中間液循
環ラインL35からラインL41で分岐して抜き出さ
れ、中和槽6へ送入されて石灰スラリー5によりアルカ
リ中和処理され、中和スラリー7は濾過器8を経てケー
キ9は系外へ、濾液10は排水処理工程へそれぞれ排出
する。第2中間室26より陰極室27に移動してきた鉄
イオンはマグネタイトに変化する。陰極液循環ラインL
36は無機塩とpH緩衝剤の混合水溶液と懸濁状態のマ
グネタイトが循環し、陰極液循環ラインL36から水素
ガス32が放出され、また、陰極液の一部がラインL4
3で分岐され濾過器23で固液分離されて、陰極室27
で生成するマグネタイトとほぼ同量のマグネタイト44
が濾過器23より系外に排出される。濾過器23の濾液
45は陰極液循環槽22へ戻し、また、陰極液循環槽2
2から陰極液の一部46を系外に排出すると共に、排出
量と同量の新たな陰極液42を補給する。以上の操作に
より、硝弗酸洗浄廃液中の全硝酸イオンおよび全フッ素
イオンの80%以上を回収することができる。
【0018】実施例1 図1に示した電気透析処理とほぼ同様のフローで硝弗酸
洗浄廃液の回収を実施した。酸洗浴1から排出される硝
弗酸洗浄廃液(含有成分:遊離HNO3 2.122モル
/リットル、遊離HF2.201モル/リットル、鉄イ
オン分0.255モル/リットル)を、流量60リット
ル/時間で濾過器15(日本シューマッハ社製プリコー
ト濾過器)で濾過し、廃液中に存在する懸濁物質を除去
した。懸濁物質を除去した硝弗酸洗浄廃液を拡散透析槽
16に送入し拡散透析した。拡散透析槽は、全膜面積5
0m2 であり、透析膜としては徳山曹達社製の商品名ネ
オセプタAFNを使用した。酸洗浄した鉄製品11を、
更に水洗工程12で洗浄し、その水洗排水(含有成分:
遊離HNO3 0.060モル/リットル、遊離HF0.
062モル/リットル、鉄イオン分0.007モル/リ
ットル)を流量60リットル/時間で拡散透析槽16に
供給した。拡散透析槽16から、拡散液(含有成分:遊
離HNO3 1.983モル/リットル、遊離HF1.4
30モル/リットル、鉄イオン分0.034モル/リッ
トル)は流量58リットル/時間で酸洗浴1に戻し、透
析液(含有成分:遊離HNO3 0.257モル/リット
ル、遊離HF0.852モル/リットル、鉄イオン分
0.222モル/リットル)は流量62リットル/時間
で4室法電気透析槽の第2中間液循環槽21に送出し電
解透析精製した。
洗浄廃液の回収を実施した。酸洗浴1から排出される硝
弗酸洗浄廃液(含有成分:遊離HNO3 2.122モル
/リットル、遊離HF2.201モル/リットル、鉄イ
オン分0.255モル/リットル)を、流量60リット
ル/時間で濾過器15(日本シューマッハ社製プリコー
ト濾過器)で濾過し、廃液中に存在する懸濁物質を除去
した。懸濁物質を除去した硝弗酸洗浄廃液を拡散透析槽
16に送入し拡散透析した。拡散透析槽は、全膜面積5
0m2 であり、透析膜としては徳山曹達社製の商品名ネ
オセプタAFNを使用した。酸洗浄した鉄製品11を、
更に水洗工程12で洗浄し、その水洗排水(含有成分:
遊離HNO3 0.060モル/リットル、遊離HF0.
062モル/リットル、鉄イオン分0.007モル/リ
ットル)を流量60リットル/時間で拡散透析槽16に
供給した。拡散透析槽16から、拡散液(含有成分:遊
離HNO3 1.983モル/リットル、遊離HF1.4
30モル/リットル、鉄イオン分0.034モル/リッ
トル)は流量58リットル/時間で酸洗浴1に戻し、透
析液(含有成分:遊離HNO3 0.257モル/リット
ル、遊離HF0.852モル/リットル、鉄イオン分
0.222モル/リットル)は流量62リットル/時間
で4室法電気透析槽の第2中間液循環槽21に送出し電
解透析精製した。
【0019】なお、電気透析槽の構成及び電解条件は下
記の通りであった。 有効通電部寸法:30cm×80cm ユニットセル数:2ユニット セル枠材質:耐熱製塩化ビニル樹脂(陽極室、第1中間
室、第2中間室、陰極室) 陽極材質:貴金属酸化物系(酸化イリジウム主成分、ペ
ルメレック電極社製) 陰極材質:SUS304 陽イオン交換膜:デュポン社製、商品名ナフィオンNE
−450 陰イオン交換膜:旭硝子社製、商品名セレミオンAAV 電解温度:50±3℃ 電流密度:20A/dm2 電解液組成:陽極液:HNO3 1.0〜1.2モル/リ
ットル :第1中間液:HNO3 0.5〜0.6モル/リットル HF0.9〜1.0モル/リットル :第2中間液:HNO3 0.1〜0.15モル/リット
ル HF0.4〜0.6モル/リットル Feイオン0.1〜0.15モル/リットル :陰極液:Na2 SO4 1.1〜1.2モル/リットル 尿素0.3〜0.4モル/リットル Fe3 O4 0.02〜0.03モル/リットル セル内電解液流速:100〜120m/時(陽極液、第
1中間液、第2中間液、陰極液)
記の通りであった。 有効通電部寸法:30cm×80cm ユニットセル数:2ユニット セル枠材質:耐熱製塩化ビニル樹脂(陽極室、第1中間
室、第2中間室、陰極室) 陽極材質:貴金属酸化物系(酸化イリジウム主成分、ペ
ルメレック電極社製) 陰極材質:SUS304 陽イオン交換膜:デュポン社製、商品名ナフィオンNE
−450 陰イオン交換膜:旭硝子社製、商品名セレミオンAAV 電解温度:50±3℃ 電流密度:20A/dm2 電解液組成:陽極液:HNO3 1.0〜1.2モル/リ
ットル :第1中間液:HNO3 0.5〜0.6モル/リットル HF0.9〜1.0モル/リットル :第2中間液:HNO3 0.1〜0.15モル/リット
ル HF0.4〜0.6モル/リットル Feイオン0.1〜0.15モル/リットル :陰極液:Na2 SO4 1.1〜1.2モル/リットル 尿素0.3〜0.4モル/リットル Fe3 O4 0.02〜0.03モル/リットル セル内電解液流速:100〜120m/時(陽極液、第
1中間液、第2中間液、陰極液)
【0020】上記電解液組成を保つため、陽極液を約1
5リットル/時間の流速で系外に抜き出し、硝酸(濃度
67.5%)を1リットル/時間で、純水を14リット
ル/時間で補給した。この抜き出しと補給により、陽極
液中のフッ素イオン濃度は1ppm以下に維持された。
また、第1中間液は約6リットル/時間で系外に抜き出
し純水6リットル/時間を補給し、第2中間液は約60
リットル/時間で系外に抜き出した。また、陰極液は一
部をラインL43で分岐して抜き出しマグネット濾過器
23に送出し、約0.5キログラム/時間でマグネタイ
トを系外に排出すると共に、更に、約1.5リットル/
時間で陰極液抜き出し、硫酸ソーダと尿素混合溶液(組
成濃度:硫酸ソーダ1.2モル/リットル、尿素0.4
モル/リットル)を約1.5リットル/時間で補給し
た。上記条件で30日間電気透析した平均電解性能は電
流効率(鉄回収率)が50%、電圧が5.2Vであっ
た。また、30日間における電圧の経時上昇は見られず
安定した運転ができた。本実施例における硝弗酸洗浄廃
液中の全硝酸イオンと全フッ素イオンの平均回収率は、
それぞれ90%と80%であった。
5リットル/時間の流速で系外に抜き出し、硝酸(濃度
67.5%)を1リットル/時間で、純水を14リット
ル/時間で補給した。この抜き出しと補給により、陽極
液中のフッ素イオン濃度は1ppm以下に維持された。
また、第1中間液は約6リットル/時間で系外に抜き出
し純水6リットル/時間を補給し、第2中間液は約60
リットル/時間で系外に抜き出した。また、陰極液は一
部をラインL43で分岐して抜き出しマグネット濾過器
23に送出し、約0.5キログラム/時間でマグネタイ
トを系外に排出すると共に、更に、約1.5リットル/
時間で陰極液抜き出し、硫酸ソーダと尿素混合溶液(組
成濃度:硫酸ソーダ1.2モル/リットル、尿素0.4
モル/リットル)を約1.5リットル/時間で補給し
た。上記条件で30日間電気透析した平均電解性能は電
流効率(鉄回収率)が50%、電圧が5.2Vであっ
た。また、30日間における電圧の経時上昇は見られず
安定した運転ができた。本実施例における硝弗酸洗浄廃
液中の全硝酸イオンと全フッ素イオンの平均回収率は、
それぞれ90%と80%であった。
【0021】比較例1 実施例1において、第1中間室を取り外し第2中間室を
中間室とした形態の3室法電解槽を用いた以外は実施例
1と同じ条件で硝弗酸洗浄廃液を電気透析処理した。硝
弗酸洗浄廃液は中間室に供給し、7日間電気透析した平
均電解性能は、電流効率(鉄回収率)が22%、電圧が
4.4Vであった。実施例1の4室法電解槽を用いた電
気透析処理に比し、電流効率が著しく低く、電圧も高い
ことが分かる。
中間室とした形態の3室法電解槽を用いた以外は実施例
1と同じ条件で硝弗酸洗浄廃液を電気透析処理した。硝
弗酸洗浄廃液は中間室に供給し、7日間電気透析した平
均電解性能は、電流効率(鉄回収率)が22%、電圧が
4.4Vであった。実施例1の4室法電解槽を用いた電
気透析処理に比し、電流効率が著しく低く、電圧も高い
ことが分かる。
【0022】比較例2 陽極室と中間室とを実施例1で用いた陰イオン交換膜を
用いて隔離し、陽極室の全酸濃度が約1モル/リットル
になるよう純水を添加した以外は比較例1と同様にし、
硝弗酸洗浄廃液を中間室に供給して電気透析をした。そ
の結果、電圧が徐々に上昇し3日後には通電不能となっ
た。本比較例において、初期の陽極液中フッ素イオン濃
度は10〜12グラム/リットルであり、終了後、電解
槽を解体して調べたところ陽極の電気抵抗が異常に高く
なっていることが分かった。
用いて隔離し、陽極室の全酸濃度が約1モル/リットル
になるよう純水を添加した以外は比較例1と同様にし、
硝弗酸洗浄廃液を中間室に供給して電気透析をした。そ
の結果、電圧が徐々に上昇し3日後には通電不能となっ
た。本比較例において、初期の陽極液中フッ素イオン濃
度は10〜12グラム/リットルであり、終了後、電解
槽を解体して調べたところ陽極の電気抵抗が異常に高く
なっていることが分かった。
【0023】比較例3 陽極液の抜き出しと希硝酸の追加をしない以外は実施例
1と同じ条件で硝弗酸洗浄廃液を電気透析処理した。そ
の結果、運転時間と陽極液中フッ素イオン濃度及び電圧
の関係を表1に示した。
1と同じ条件で硝弗酸洗浄廃液を電気透析処理した。そ
の結果、運転時間と陽極液中フッ素イオン濃度及び電圧
の関係を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】上記実施例及び比較例より明らかなよう
に、本発明の4室法電解槽を用いる硝弗酸洗浄廃液の電
気透析処理方法が、鉄を主成分とする金属イオンを高い
電流効率で回収することができ、更に、電圧の経時上昇
もなく長期間、円滑に電気透析精製できることが分か
る。
に、本発明の4室法電解槽を用いる硝弗酸洗浄廃液の電
気透析処理方法が、鉄を主成分とする金属イオンを高い
電流効率で回収することができ、更に、電圧の経時上昇
もなく長期間、円滑に電気透析精製できることが分か
る。
【0026】
【発明の効果】本発明の硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理
方法は、中間室を2室とし、各電極室と中間室は陽イオ
ン交換膜で隔離され、2つの中間室は陰イオン交換膜で
隔離した4室法電解槽を使用するため、金属イオン回収
の電流効率が高く、従来法より低い電力原単位で電気透
析が実施できる。また、フッ素イオンの陽極室への移動
を防止すると共に陽極液を常に入れ替えるためフッ素イ
オンによる陽極の劣化が防止でき、長期間安定して電気
透析処理ができる。更に、電気透析処理する硝弗酸洗浄
廃液を、予め、拡散透析処理することにより電気透析で
の金属回収効率を一層高くでき、従来法では達成できな
かった廃液中の全硝酸イオンと全フッ素イオンの80%
以上を回収することが可能になる。
方法は、中間室を2室とし、各電極室と中間室は陽イオ
ン交換膜で隔離され、2つの中間室は陰イオン交換膜で
隔離した4室法電解槽を使用するため、金属イオン回収
の電流効率が高く、従来法より低い電力原単位で電気透
析が実施できる。また、フッ素イオンの陽極室への移動
を防止すると共に陽極液を常に入れ替えるためフッ素イ
オンによる陽極の劣化が防止でき、長期間安定して電気
透析処理ができる。更に、電気透析処理する硝弗酸洗浄
廃液を、予め、拡散透析処理することにより電気透析で
の金属回収効率を一層高くでき、従来法では達成できな
かった廃液中の全硝酸イオンと全フッ素イオンの80%
以上を回収することが可能になる。
【図1】本発明の硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法の
一実施例のフロー説明図
一実施例のフロー説明図
【図2】従来法のアルカリ中和法による硝弗酸洗浄廃液
処理フロー説明図
処理フロー説明図
【符号の説明】 1 酸洗浴 2 硝酸 3 弗酸 4 硝弗酸洗浄廃液 4’ 拡散透析処理硝弗酸洗浄廃液 5 石灰スラリー 6 中和槽 7 中和スラリー 8、15、23 濾過器 9 ケーキ 10 濾液 11 酸洗された鉄を含有する金属製品 12 水洗工程 13、40 供給水 14 水洗排水 16 拡散透析工程 17 拡散液 18 透析液 19 陽極液循環槽 20 第1中間液循環槽 21 第2中間液循環槽 22 陰極液循環槽 24 陽極室 25 第一中間室 26 第二中間室 27 陰極室 28 陽イオン交換膜 29 陰イオン交換膜 30 陽イオン交換膜 31 酸素ガス 32 水素ガス L33 陽極液循環ライン L34 第1中間液循環ライン L35 第2中間液循環ライン L36 陰極液循環ライン L37、L38、L41、L43、44、45 ライン 39 希硝酸 42 新陰極液 44 マグネタイト 45 濾液 46 排出陰極液
Claims (6)
- 【請求項1】 陽極室、第1中間室、第2中間室及び陰
極室とからなり、陽極室と第1中間室、及び、第2中間
室と陽極室がそれぞれ陽イオン交換膜で、第1中間室と
第2中間室とが陰イオン交換膜でそれぞれ隔離すると共
に、(a)陽極室に硫酸及び/または硝酸を含有する水
溶液を陽極液として収容し、(b)第1中間室に硝酸及
び弗酸の混合水溶液を第1中間液として収容し、(c)
第2中間室に鉄イオンを主成分とする金属イオンを含有
する硝弗酸洗浄廃液を第2中間液として収容し、及び、
(d)陰極室に無機塩及びpH緩衝剤を含有する水溶液
を陰極液として収容してなる電解槽で電気透析して第1
中間液の一部を硝弗酸として回収すると共に第2中間液
の金属イオンを減少除去してその一部を系外に廃棄する
ことを特徴とする硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法。 - 【請求項2】 前記陽極液中のフッ素イオンを100p
pm以下に保持する請求項1記載の硝弗酸洗浄廃液の電
気透析処理方法。 - 【請求項3】 前記陽極室、第1中間室、第2中間室及
び陰極室が、それぞれ各室に収容する各室液を抜出し処
理した後、再び各室に戻す循環系を有してなる請求項1
または2記載の硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法。 - 【請求項4】 前記第2中間液が、前記硝弗酸洗浄廃液
を拡散透析処理し、酸成分に比し金属イオン濃度が高め
られた透析液である請求項1、2または3記載の硝弗酸
洗浄廃液の電気透析処理方法。 - 【請求項5】 前記拡散透析処理において、酸洗浄後の
金属を水洗浄した後の洗浄水を拡散用水として用いる請
求項4記載の硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法。 - 【請求項6】 (1)少なくとも酸洗浴、水洗装置、拡
散透析装置及び電解装置からなり、(2)電解装置が、
陽極室、第1中間室、第2中間室及び陰極室から形成さ
れて、陽極室と第1中間室、及び、第2中間室と陽極室
が陽イオン交換膜で、第1中間室と第2中間室とが陰イ
オン交換膜でそれぞれ隔離されると共に、各室がそれぞ
れ各室に収容する室液を抜出し処理した後各室に戻す循
環系を有し、(3)酸洗浴と拡散透析装置とが循環経路
を形成して連通し、(4)酸洗浴と水洗装置が連通する
と共に、水洗装置が拡散透析装置に連通し、(5)拡散
透析装置が電解装置の第2中間室循環系に連通し、
(6)陽極室循環系及び第1中間室循環系が、酸洗浴と
拡散透析装置との循環経路の酸洗浴への循環路に連通し
てなることを特徴する硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18874494A JPH0824586A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | 硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18874494A JPH0824586A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | 硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0824586A true JPH0824586A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=16229017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18874494A Pending JPH0824586A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | 硝弗酸洗浄廃液の電気透析処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0824586A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002119974A (ja) * | 2000-10-12 | 2002-04-23 | Kurita Water Ind Ltd | 純水の製造方法 |
JP2007529307A (ja) * | 2004-03-18 | 2007-10-25 | ザ ビーオーシー グループ ピーエルシー | 電気膜方法及び装置 |
US7414323B2 (en) | 2005-02-15 | 2008-08-19 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Tab tape and method of manufacturing the same |
WO2010125829A1 (ja) | 2009-04-30 | 2010-11-04 | 三井化学株式会社 | 3-メルカプトプロピオン酸またはその塩を製造する方法 |
CN103553248A (zh) * | 2013-10-23 | 2014-02-05 | 中南大学 | 重金属污酸废水资源化回收方法及装置 |
-
1994
- 1994-07-18 JP JP18874494A patent/JPH0824586A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002119974A (ja) * | 2000-10-12 | 2002-04-23 | Kurita Water Ind Ltd | 純水の製造方法 |
JP4631148B2 (ja) * | 2000-10-12 | 2011-02-16 | 栗田工業株式会社 | 純水の製造方法 |
JP2007529307A (ja) * | 2004-03-18 | 2007-10-25 | ザ ビーオーシー グループ ピーエルシー | 電気膜方法及び装置 |
US7414323B2 (en) | 2005-02-15 | 2008-08-19 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Tab tape and method of manufacturing the same |
WO2010125829A1 (ja) | 2009-04-30 | 2010-11-04 | 三井化学株式会社 | 3-メルカプトプロピオン酸またはその塩を製造する方法 |
CN103553248A (zh) * | 2013-10-23 | 2014-02-05 | 中南大学 | 重金属污酸废水资源化回收方法及装置 |
CN103553248B (zh) * | 2013-10-23 | 2015-04-08 | 中南大学 | 重金属污酸废水资源化回收方法及装置 |
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