JP3265067B2 - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JP3265067B2
JP3265067B2 JP18309593A JP18309593A JP3265067B2 JP 3265067 B2 JP3265067 B2 JP 3265067B2 JP 18309593 A JP18309593 A JP 18309593A JP 18309593 A JP18309593 A JP 18309593A JP 3265067 B2 JP3265067 B2 JP 3265067B2
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    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/39Selection of materials for electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T21/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs
    • H01T21/02Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs of sparking plugs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イリジウムまたはル
テニウム等の高融点金属中にイットリウムを含む希土類
酸化物を添加した耐火花消耗金属よりなる発火部電極
を、中心電極あるいは接地電極を有するスパークプラグ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭52−1181
37号公報においては、イリジウムやルテニウム等の高
融点金属にイットリア等の希土類酸化物を添加すること
によってスパークプラグ用電極の火花消耗性を改善した
技術が記載されている。
【0003】また、例えば特開平2−49388号公報
においては、ニッケル合金よりなる中心電極の先端に、
50重量%以下の白金を添加したイリジウム合金よりな
る発火部電極をレーザー溶接あるいは電子ビーム溶接を
用いて接合する技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、中心電極等
の電極母材の先端と、高融点金属中に希土類酸化物が分
散して存在する発火部電極とを、レーザー溶接または電
子ビーム溶接による局所的な熱エネルギーで溶融凝固さ
せて合金化することによって電極母材と発火部電極の接
合部分に溶融凝固合金部を形成した場合には、希土類酸
化物が溶融凝固合金部に凝集、偏析してブローホールが
発生する。これは、高融点金属中への希土類酸化物の添
加量が多くなればなる程顕著である。
【0005】このようなスパークプラグを内燃機関に取
り付けて使用すると、冷熱サイクルの繰り返しにより発
生する熱応力によってブローホールが成長して溶融凝固
合金合内にクラックが発生する。そして、このクラック
の進展が多くのブローホール間を伝わると、最悪の場合
には発火部電極が電極母材より剥離したり脱落したりす
ることによって、スパークプラグの寿命が短くなったり
するという問題点があった。
【0006】これを防ぐために、高融点金属への希土類
酸化物の添加量を減らすことが考えられるが、このよう
にすると、本来火花消耗性を抑制するために添加した希
土類酸化物の効果が低減し、発火部電極の耐火花消耗性
が低下してしまうという不具合が生じてしまう。
【0007】この発明は、火花消耗の抑制効果を低下さ
せることなく、溶融凝固合金部のブローホールやクラッ
クの発生を防止し、且つプラグの放電電圧を低減するこ
とが可能なスパークプラグの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記目的を
達成するために鋭意実験した結果、溶融凝固合金部に発
生するイットリウムを含む希土類酸化物の凝集、偏析に
よるブローホールやクラックは高融点金属中の希土類酸
化物の添加量が多ければ多い程発生し易くなるが、とく
に高融点金属中の希土類酸化物の添加量が15体積%を
越えるとその傾向がより顕著となることを見出した。
【0009】また、イリジウムまたはルテニウム等の高
融点金属中に分散して存在するイットリウムを含む希土
類酸化物の粒径が大きければ大きい程ブローホールやク
ラックが発生し易くなるが、希土類酸化物の平均粒径が
0.05μm以上3μm以下の範囲であればブローホー
ルの抑制効果があることを見出した。そして、プラグの
放電電圧の低減効果を持たせるには、高融点金属中の希
土類酸化物の添加量を5体積%以上にする必要があり、
また火花消耗の抑制効果を持たせるには、高融点金属中
の希土類酸化物の添加量を5体積%以上20体積%以下
の範囲にする必要があることを見出した。
【0010】したがって、溶融凝固合金部のブローホー
ルの抑制効果、放電電圧の低減効果および発火部電極の
火花消耗の抑制効果を合わせ持たせるスパークプラグと
して次の構造を採用した。その構造は、ニッケル合金よ
りなる電極母材と、この電極母材の発火部側に設けら
れ、イリジウムまたはルテニウムにイットリウムを含む
希土類酸化物が分散して存在する発火部電極とを備えて
なるスパークプラグにおいて、前記電極母材および前記
発火部電極の接合部分に、前記電極母材の成分と前記発
火部電極の成分とが合金化した溶融凝固合金部をもって
接合され、前記発火部電極への前記希土類酸化物の添加
量を5体積%以上14.85体積%以下の範囲とし、前
記希土類酸化物の平均粒径を0.05μm以上3μm以
下の範囲とすると共に、前記希土類酸化物の添加量をV
体積%とし、前記希土類酸化物の平均粒径をDμmとし
たとき、D≦−0.34×V+5.1の関係を満足する
ことを特徴としたものである。
【0011】
【作用】この発明によれば、溶融凝固合金部内のブロー
ホールの発生が抑えられるので、スパークプラグの使用
時の冷熱サイクルの繰り返しにより発生する熱応力によ
るクラックの発生や進展が抑えられる。また、放電電圧
の上昇が抑えられ、且つ発火部電極の耐火花消耗性の低
下が抑えられる。
【0012】
【実施例】
〔実施例の構成〕この発明のスパークプラグを図に示す
実施例に基づき説明する。図1は内燃機関用のスパーク
プラグを示した図である。このスパークプラグ1は、筒
状絶縁碍子2、この絶縁碍子2の外周に嵌め合わされた
主体金具3、この主体金具3の先端面に電気溶接等の溶
接手段を用いて接合された接地電極4、およびこの接地
電極4との間に火花放電ギャップGを形成する中心電極
5等から構成されている。
【0013】絶縁碍子2は、例えば酸化アルミニウム焼
結体または窒化アルミニウム焼結体等のセラミックス焼
結体よりなり、内部に中心電極5が嵌め込まれる軸方向
の内孔6を形成している。
【0014】主体金具3は、低炭素鋼等の金属により円
筒状に形成されており、スパークプラグ1のハウジング
を構成する。そして、主体金具3の外周には内燃機関の
シリンダーヘッド(図示せず)に螺合させるためのおね
じ部7が形成されている。
【0015】接地電極4は、内燃機関の燃焼室内に突出
しており、先端の放電端面が中心電極5の先端面と対向
配置するようにL字形状に形成されている。また、接地
電極4の放電端面には、白金−イリジウム合金、白金−
ニッケル合金などよりなる貴金属チップ8がレーザー溶
接や電子ビーム溶接、抵抗溶接等の溶接手段を用いて接
合されている。
【0016】次に、この実施例の中心電極5の構造を図
1および図2に基づいて詳細に説明する。ここで、図2
は中心電極5の発火部付近を示した図である。この中心
電極5は、円柱状の複合電極母材9、この複合電極母材
9の先端部に設けられた円板状の電極材10、および複
合電極母材9と電極材10との接合部分に円環状に設け
られた溶融凝固合金部11等から構成されている。
【0017】複合電極母材9は、先端部が内孔6より突
出した状態で内孔6内に嵌め込まれて公知のガラスシー
ル手段によって絶縁碍子2内に保持されている。この複
合電極母材9は、耐熱性、耐食性に優れたSi−Mn−
Cr−Ni合金あるいはCr−Fe−Ni合金(インコ
ネル600)等のニッケル合金よりなる被覆材12と、
熱伝導性に優れる銅または銀、あるいはこれらを主体と
する合金よりなる芯材13とからなる。なお、芯材13
は被覆材12と同心的に封入されている。
【0018】電極材10は、本発明の発火部電極であっ
て、イリジウム(Ir)またはルテニウム(Ru)等の
高融点金属中にイットリア(Y2 3 )またはランタナ
(La2 3 )等の希土類酸化物が分散して存在する複
合焼結体である。この電極材10は、複合電極母材9に
おいて接地電極4の放電端面との間で火花放電が発生す
る発火部(先端部)14にレーザー溶接や電子ビーム溶
接等の溶接手段を用いて接合されている。
【0019】溶融凝固合金部11は、複合電極母材9の
被覆材12の成分と電極材10の成分とが加熱溶融され
た後に凝固しており、ニッケル合金等の耐食性金属−高
融点金属−希土類酸化物よりなる合金である。
【0020】次に、この実施例の溶融凝固合金部11の
形成方法を図2および図3に基づき説明する。中心電極
5は、図3(a)に示したように、ニッケル合金等の耐
熱金属よりなる円柱状の被覆材12と、この円柱状被覆
材12に埋め込まれた銅または銀を主体とする良熱伝導
金属よりなる芯材13とからなる複合電極母材9により
構成されている。
【0021】そして、複合電極母材9において絶縁碍子
2より突出している部分には、内孔6内に嵌め込まれた
円柱状の胴部15より径の小さい円柱状の径小部16
(例えば直径0.85mm×高さ0.25mm)と、この径
小部16と胴部15を連結する略円錐部17とが切削加
工または塑性加工等の加工手段により形成されている。
【0022】そして、図3(b)に示したように、イリ
ジウム(Ir)またはルテニウム(Ru)等の高融点金
属中にイットリア(Y2 3 )またはランタナ(La2
3)等の希土類酸化物が分散して存在する複合焼結体
である円板状の電極材10を、複合電極母材9の径小部
16の先端面(発火部14側)に載置する。
【0023】そして、図3(c)に示したように、一発
の熱量が2.0JのYAG(イットリウム、アルミニウ
ム、ガーネット)レーザービームLBを間欠的に複合電
極母材9の径小部16の先端面(発火部14側)と電極
材10の後端面との境界部分に対し平行方向から照射す
ることによってレーザー溶接を行う。このとき、複合電
極母材9を回転させて両者の境界面の全周に渡って、そ
の照射面18が互いに重なる間隔で複数回照射するよう
にしている。図3(C)中の19は電極材10を複合電
極母材9側へ押圧するための治具である。
【0024】これによって、図2に示したように、複合
電極母材9の成分と電極材10の成分とが加熱溶融され
た後の徐冷により凝固した、つまり複合電極母材9の成
分と電極材10の成分とが合金化した溶融凝固合金部1
1が形成される。なお、溶融凝固合金部11は、イリジ
ウム(Ir)またはルテニウム(Ru)等の高融点金
属、イットリア(Y2 3 )またはランタナ(La2
3 )等の希土類酸化物およびニッケルよりなる合金で、
略全周または全周に渡って形成される。
【0025】なお、レーザー溶接時に複合電極母材9の
成分と電極材10の成分とが加熱溶融された溶融金属の
温度がかなり高温のために極めて短時間内に酸素、窒素
等を吸収したり、希土類酸化物中の酸素が分解したりし
て溶融金属内にガスが生じる。そして、そのガスは温度
降下に伴って溶融金属へのガス固溶量が減少し、溶融時
に抜け切れなかったガスが凝固時に凝集、偏析して溶融
凝固合金部11内に多くのブローホールが生成されてし
まうと推測される(図4参照)。
【0026】次に、上記の不具合を解消するために、希
土類酸化物の添加量や平均粒径を種々変化させて、溶融
凝固合金部11内のブローホール発生頻度、放電電圧お
よび火花消耗特性について調査した実験について説明す
る。
【0027】〔希土類酸化物の添加量とブローホール発
生頻度について〕この実験に用いたサンプルは、5μ
m、3μm、1μm、0.5μmの粒径の希土類酸化物
(イットリア:Y2 3 )を、高融点金属(イリジウ
ム:Ir)の粉末に0体積%〜20体積%添加し、混
合、プレス成形した後に所定の焼結条件で焼結する粉末
冶金法により製作し、レーザー溶接を行った後のブロー
ホールの発生状態(図4参照)を半断面の組織観察によ
り各20本ずつ調査し、ブローホール発生頻度(%)と
して整理した。その実験結果を図5のグラフに示した。
【0028】この図5のグラフから明らかなように、希
土類酸化物の粒径が5μm、3μm、1μm、0.5μ
mのいずれのものも、希土類酸化物の添加量が増加する
にしたがってブローホール発生頻度が増加している。と
くに希土類酸化物の添加量が15体積%を越えるとその
傾向がより顕著となっている。また、希土類酸化物の粒
径が大きい順にブローホール発生頻度が増加している。
【0029】しかし、図5のグラフから、希土類酸化物
の添加量が15体積%以下で、且つ希土類酸化物の粒径
が0.5μm以上3μm以下の範囲であればブローホー
ル発生頻度はブローホールの抑制効果があることが分か
る。そして、希土類酸化物の添加量が7体積%以下で、
且つ希土類酸化物の粒径が1μm以下であればブローホ
ールは発生しないと言える。
【0030】次に、溶融凝固合金部11内のブローホー
ル発生頻度が10%以下であることをレーザー溶接良好
条件としてデータをまとめると、図6のグラフのように
なり、希土類酸化物の添加量V体積%と平均粒径Dμm
との間には、D≦−0.34×V+5.1の関係式が成
り立つことが分かる。
【0031】すなわち、イットリア等の希土類酸化物が
イリジウム等の高融点金属中に添加されるとブローホー
ル発生頻度は増加するが、そのブローホールの発生は希
土類酸化物の平均粒径にも依存し、希土類酸化物の粒径
が大きいとレーザー溶接により加熱溶融された後に凝固
した溶融凝固合金部11において希土類酸化物同士が凝
集する傾向にあり、ブローホールの生成を助長する。こ
れに対し、希土類酸化物の粒径が小さいと添加量が比較
的に多くても希土類酸化物同士の凝集が抑制され、結果
としてブローホールが少ない良好な溶融凝固合金部11
を得ることができる。
【0032】したがって、この実施例の中心電極5にお
いては、溶融凝固合金部11内のブローホールの発生を
少なくすることができるので、スパークプラグ1の使用
時の冷熱サイクルの繰り返しにより発生する熱応力によ
って生ずるクラックの発生やクラックの進展を抑えるこ
とができる。この結果、スパークプラグ1を長期間使用
した場合でも、電極材10が複合電極母材9より剥離し
たり脱落したりすることがなくなるので、スパークプラ
グ1の耐久性を向上することができる。
【0033】なお、図7(a)は、平均粒径が1μm、
添加量が5体積%のイットリアを含有したイリジウム合
金の半断面の金属組織を示した電子顕微鏡写真である。
また、図7(b)は、平均粒径が1μm、添加量が7.
5体積%のイットリアを含有したイリジウム合金の半断
面の金属組織を示した電子顕微鏡写真である。さらに、
図7(c)は、平均粒径が3μm、添加量が10体積%
のイットリアを含有したイリジウム合金の半断面の金属
組織を示した電子顕微鏡写真である。但し、電子顕微鏡
写真は半断面の金属組織を1000倍にした拡大写真
で、黒点はイットリアの存在を示す。
【0034】〔希土類酸化物の添加量とプラグ放電電圧
について〕この実験に用いたサンプルは、高融点金属
(イリジウム:Ir)中に希土類酸化物(イットリア:
2 3 )を0体積%〜50体積%添加して製作した電
極材10を複合電極母材9の先端面にレーザー溶接によ
り接合した中心電極5を備えたスパークプラグ1を、燃
料として天然ガスを用いたガスエンジンに組付けてプラ
グ放電電圧を調査した。その実験結果を図8のグラフに
示した。
【0035】なお、図8のグラフは2200rpm×所
定の負荷でガスエンジンを運転した際の所定の点火進角
(BTDC15°CA)のときのプラグ放電電圧を調査
したものである。この図8のグラフから明らかなよう
に、天然ガスを燃料に用いるガスエンジンでサンプルの
プラグ放電電圧を測定すると、高融点金属への添加量が
5体積%以上の希土類酸化物の添加でプラグ放電電圧が
19.5kV以下に低減される。これは希土類酸化物の
添加量の増加に伴い極部的な電界強度の強い部分が発生
するため、放電電圧が低減されるものと推測される。
【0036】したがって、高融点金属への希土類酸化物
の添加量を5体積%以上にすることによって、プラグ放
電電圧を著しく低減することができる。
【0037】〔希土類酸化物の添加量と火花消耗特性に
ついて〕この実験はイリジウム等の高融点金属中に、イ
ットリア(Y2 3 )またはランタナ(La2 3 )を
各々5体積%〜50体積%添加し、誘導エネルギー60
mJの点火電源を用いて火花消耗特性について調査し
た。その実験結果を図9に示した。なお、図9において
黒△はY2 3 を示し、○はLa2 3 を示す。
【0038】この図9のグラフから明らかなように、両
希土類酸化物とも10体積%程度の添加量で優れた火花
消耗の抑制効果があることが認められる。但し、希土類
酸化物の添加量が5体積%より少なくなると効果が低減
されるが、これは希土類酸化物の添加量の減少に伴い複
合焼結体がイリジウムのみの特性が支配的になり、高温
時の酸化揮発が進行するためと推測される。また、20
体積%より多くなると効果が低減されるが、これは希土
類酸化物の添加量の増加に伴い複合焼結体がイリジウム
を主体とする構造から、希土類酸化物を主体とする構造
に変わるため、希土類酸化物の火花消耗性が支配的にな
るためと推測される。
【0039】〔変形例〕本実施例では、本発明を中心電
極に用いたが、本発明を接地電極のみに用いても良い。
また、本発明を中心電極と接地電極の双方に用いても良
い。本実施例では、発火部14側に胴部15より径の小
さい径小部16を有する複合電極母材9を用いたが、発
火部14と胴部15とが同一の径の電極母材を用いても
良い。なお、芯材13はなくても良い。
【0040】本実施例では、複合電極母材9の先端面に
電極材10をレーザー溶接または電子ビーム溶接を用い
て接合したが、電極母材の放電端面が電極母材の側面に
形成されて接地電極との間に火花放電ギャップを形成す
る多極型スパークプラグにおいては、電極母材の側面に
電極材をレーザー溶接または電子ビーム溶接を用いて接
合しても良い。なお、電極材全体と電極母材の発火部側
とを加熱溶触させるようにレーザー溶接または電子ビー
ム溶接を行っても良い。また、電極母材の表面に形成さ
れた凹所内に棒状の電極材の一端を埋設し、他端を凹所
から突出するようにして接合しても良い。さらに、電極
母材や電極材の形状、電極径等は本実施例に限定され
ず、自由に変更しても良い。
【0041】
【発明の効果】この発明は、希土類酸化物の添加量と粒
径を特定することにより、溶融凝固合金部のブローホー
ルの発生を抑制することができるので、スパークプラグ
の使用時の冷熱サイクルの繰り返しにより発生する熱応
力によって生ずるクラックの発生やクラックの進展を抑
制することができる。この結果、発火部電極が電極母材
より剥離したり脱落したりすることがなくなるので、内
燃機関の損傷を防止することができると共に、スパーク
プラグの寿命の長寿命化を達成することができる。ま
た、高融点金属への希土類酸化物の添加量を適正な値に
することによって、プラグの放電電圧の上昇を抑制する
ことができ、且つ発火部電極の耐火花消耗性の低下を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたスパークプラグの主要部を示し
た断面図である。
【図2】図1のスパークプラグの中心電極の発火部を示
した断面図である。
【図3】図1のスパークプラグの中心電極の製造方法を
示した工程図である。
【図4】中心電極の溶融凝固合金部内のブローホールの
発生状態を示した模式図である。
【図5】中心電極の溶融凝固合金部内のブローホール発
生頻度と希土類酸化物の添加量との関係を示したグラフ
である。
【図6】希土類酸化物の粒径と添加量との関係を示した
グラフである。
【図7】(a)〜(c)は本発明の実施例の金属組織の
電子顕微鏡写真である。
【図8】プラグ放電電圧と希土類酸化物の添加量との関
係を示したグラフである。
【図9】1スパーク当たりの消耗体積と希土類酸化物の
添加量との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 スパークプラグ 4 接地電極 5 中心電極 9 複合電極母材 10 電極材(発火部電極) 11 溶融凝固合金部 14 発火部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル合金よりなる電極母材と、この
    電極母材の発火部側に設けられ、イリジウムまたはルテ
    ニウムにイットリウムを含む希土類酸化物が分散して存
    在する発火部電極とを備えてなるスパークプラグにおい
    て、 前記電極母材および前記発火部電極の接合部分に、前記
    電極母材の成分と前記発火部電極の成分とが合金化した
    溶融凝固合金部をもって接合され、前記発火部電極への 前記希土類酸化物の添加量を5体積
    %以上14.85体積%以下の範囲とし、前記希土類酸
    化物の平均粒径を0.05μm以上3μm以下の範囲と
    すると共に、 前記希土類酸化物の添加量をV体積%とし、 前記希土類酸化物の平均粒径をDμmとしたとき、 D≦−0.34×V+5.1の関係を満足することを特
    徴とするスパークプラグ。
JP18309593A 1993-07-23 1993-07-23 スパークプラグ Expired - Lifetime JP3265067B2 (ja)

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