JP3262466B2 - 現像スリーブ及び現像装置 - Google Patents
現像スリーブ及び現像装置Info
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Description
電記録方式などで用いられる現像スリーブ及び該現像ス
リーブを用いた現像装置に関するものであり、特に静電
潜像担持体の静電潜像を可視像化するための現像剤を担
持搬送する現像スリーブを有する現像装置に関するもの
であり、例えば電子写真方式のプリンター、複写機など
のような種々の画像形成装置に好適に使用される。
の画像形成装置においては、静電潜像担持体上に形成し
た静電潜像を現像装置により現像してトナー像として可
視化することを行っている。
像スリーブを使用し、現像容器内に収容した現像剤を現
像スリーブ上に担持して像担持体と対向した現像部まで
搬送し、現像剤で静電潜像担持体上に形成した静電潜像
を現像することにより潜像がトナー像として可視化され
る。
分系磁性現像剤、非磁性トナーを有する一成分系非磁性
現像剤の如き一成分系現像剤及び非磁性トナーと磁性キ
ャリアを有する二成分現像剤があり、それぞれの現像剤
によって現像スリーブの材質が選択される。
ブ内部に例えば磁石などの磁気発生手段が設けられる。
この場合の現像スリーブの材質としては非磁性の金属が
使用され、現像スリーブの表面はトナーの保持、搬送お
よびトナーへの良好な摩擦帯電電荷付与のために、適当
に粗して粗面とされる。また、良好な現像を実現するた
めに、現像の際には現像スリーブに現像バイアスが印加
される。バイアスとしてはAC、DCまたは両者を重畳
した電圧が使用され、そのため現像スリーブの金属とし
ては、導電体が良く使用される。
する特性値が得られがたい場合には、非磁性の導電性金
属スリーブ表面に導電性フィラー含有樹脂層などの表面
被覆層を形成することも行われている。
ブを持つ現像装置には以下の問題点があった。まず高
速、高頻度の使用が要求される現像装置における現像ス
リーブでは、金属表面の粗面化により形成された表面形
状が、長期間の使用により失われるという点である。そ
のために、トナーの搬送性が悪化し、しかもトナーへの
帯電付与が適正に行われなくなるので、得られる複写画
像は濃度が低化してしまう。
持されている現像剤が接触しない非接触現像方式では、
熱による現像スリーブ変形の影響が複写画像に現れると
いう現象が発生する。これは、静電潜像担持体と現像ス
リーブ間の距離(所謂S−D間距離)が現像スリーブの
変形により変化し、それによる現像性の変化がそのまま
複写画像の濃度に反映してしまうことによる。
電導性の良い物質を現像スリーブの基体材料に用いるこ
とによって軽減させることができる。この目的の為に、
通常は熱の良導体であり材料コストも安いアルミニウム
が使用される。ところが現像スリーブに高耐久性が要求
される場合には、耐摩耗性に劣るアルミニウムを未処理
の状態で現像スリーブに採用することができない。
像スリーブの表面を適当な材料で被覆することが多くな
されている。しかし、表面の耐久性と表面粗さの双方を
両立させることは難しく、それがために製造コストの高
騰を招いてしまうという問題があった。
が使用された場合、セラミックの高硬度、高耐摩耗とい
う特性は高耐久性を要するスリーブに適しているが加工
が難しく、セラミックを使用した被覆層に適当な粗面を
形成することは、非常に困難である。また、セラミック
は絶縁性であるため、これを用いた現像スリーブにより
トナーに適当な電荷を帯電させるには、セラミックによ
る被覆層を薄く形成させる必要がある。ところが、セラ
ミックは、その高硬度、高耐摩耗という特性がゆえに加
工性が悪く、表面が制御された均一な薄層を形成するこ
とは非常に困難を伴う。
して特開平5−188771号公報では、セラミック粉
体に鍍金を施した金属化セラミック粉体を含有した電着
塗装被膜、または金属化セラミックと金属粉体を含有し
た電着塗装被膜をスリーブ表面に形成している。この方
法は他の従来技術に比べて優れていたが、近年の出力画
像の高品位化にともない、スリーブゴーストに対する特
性値をさらに向上させる必要が生じてきた。
クリルにマグネタイトを添加し、さらに帯電制御材とし
て強いネガ特性を示すシリカを外添した負極性トナーを
現像剤として用いる場合などに、公知のジャンピング現
像などを行うことにより、現像スリーブ上にプリントパ
ターンの履歴が生じ、これがプリント画像上にも現れる
現象のことである。この現象を引き起こす原因の一つと
しては、現像スリーブ表面近傍のトナーが過度の摩擦帯
電電荷量を持つことにより現像スリーブに強く拘束され
ることがあげられる。
構成によってスリーブゴーストを解決しようとすると、
均一な膜の見掛け上の体積抵抗率をさらに低くして、過
剰帯電したトナーの電荷を導電性基体上にリークさせる
ことが必要となってくる。
に用いられている構成によって、スリーブゴーストに効
果があると考えられる体積抵抗率が104 Ωcmよりも
低い本発明のごとき現像スリーブを作成しようとした場
合には以下の問題点が生じる。
微小な凹凸を形成し、さらに現像スリーブの体積抵抗率
を低くしようとすると、セラミック粉体に0.2μm以
上の鍍金被膜を施して粉体の金属化率を高くし、これに
よって金属化粉体の電気抵抗値を低くしたものを使用す
る必要が生じる。
ミック粉体に無電解ニッケル鍍金や無電解銅鍍金などを
0.2μm以上鍍金して金属化率を高くすると、鍍金中
に金属化粉体が2次凝集を起こしやすくなり、鍍金終了
後に粉砕により凝集体を粉砕して細かくしても本発明で
必要とされるような電気特性を持つ金属化粉体を作成す
ることができない。
電解ニッケル鍍金や無電解銅鍍金などを0.2μm以上
施して金属化率を高くすると、本発明の現像スリーブが
持つような微小な凹凸を付与することが困難になってく
る。
ック粉体をNi−P無電解鍍金にて作成した場合、電気
抵抗を下げるために鍍金被膜に含有されるリン(P)な
どの不純物を減少させる必要が生じ、そのため鍍金被膜
がニッケルにより磁性を帯びて現像スリーブに用いるの
に適さなくなる。
は、銅鍍金被膜の酸化が著しくなり、粉体の電気抵抗が
上昇するという問題があり、本発明のごとき電気特性を
持つ現像スリーブを作成するには適さない。
いては潤滑性導電性微粒子含有樹脂層の最表層部を砂利
道状にして、過剰にチャージアップしたトナーのチャー
ジを現像剤支持部材の導電性基体にリークさせるという
手段により、スリーブゴーストを解決している。さらに
特開平1−276174号公報と同様なカーボングラフ
ァイトとカーボンブラックを含む構成を持つ現像スリー
ブについて、特開平2−73275号公報、特開平2−
105181号公報、特開平2−109027号公報、
特開平2−287373号公報、特開平2−30627
4号公報が開示している。
付け、あるいはディッピングで成膜されたものであり、
これらの方法によって成膜された場合には、均一に分散
したフィラーが硬化中に基体方向へ濃縮されやすいの
で、安定したリークサイトを形成するためには、塗膜の
硬化終了後にコート膜表面を軽く研磨する必要がある。
ては、潤滑性導電性微粒子がコート膜に均一に分散して
いることから、高速複写機の如きプロセススピードの速
い画像形成装置に用いた場合に、トナーのチャージアッ
プが生じ易くなり、また多数耐久によりコート膜が摩耗
してしまい初期の良好な現像剤の担持、搬送能力を維持
することが困難である。
点を解決した現像スリーブ及び該現像スリーブを用いた
現像装置を提供することを目的とする。
発生がより生じにくく、さらに高耐久性を有する現像ス
リーブ及び現像装置を提供することを目的とする。
の構成により前記目的を達成する。
体の表面に形成された塗膜を有する現像スリーブにおい
て、該塗膜は、半導電性無機微粒子を含有しており、該
塗膜は、断面において、該半導電性無機微粒子の局在化
により相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低
いプアー部とを有しており、該リッチ部と該プアー部と
は、平面において均一に分布しており、該リッチ部にお
いて、該半導電性無機微粒子が該塗膜表面から露出する
ことを特徴とする現像スリーブに関する。
視像化するための現像剤を担持搬送する現像スリーブを
有する現像装置において、該現像スリーブは、スリーブ
基体及び該スリーブ基体の表面に形成された塗膜を有し
ており、該塗膜は、半導電性無機微粒子を含有してお
り、該塗膜は断面において、該半導電性微粒子の局在化
により相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低
いプアー部を有しており、該リッチ部と該プアー部と
は、平面において均一に分布しており、該リッチ部にお
いて、該半導電性無機微粒子が該塗膜表面から露出する
ことを特徴とする現像装置に関する。
久性及びスリーブゴーストの発生抑制の点について鋭意
研究を行った結果、塗膜が、断面において半導電性無機
微粒子の局在化により、相対的に含有比率の高いリッチ
部と含有比率の低いプアー部とを有しており、該リッチ
部と該プアー部とは、平面において均一に分布してお
り、該リッチ部のほとんどにおいて、該半導電性無機微
粒子の一部分が、該塗膜表面から露出することにより、
この塗膜の有する特有の塗膜構造により、塗膜強度が高
く、かつリッチ部がリークサイトとして良好に機能する
ことから、プロセススピードの速い場合においてもトナ
ーのチャージアップの発生を生じさせにくくできること
を見い出した。
びスリーブ基体の表面に形成される塗膜を有しており、
この塗膜は、半導電性無機微粒子を含有しており、該塗
膜は、断面において、該半導電性無機微粒子の局在化に
より相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低い
プアー部とを有しており、また、上面において、該リッ
チ部は稜線部を形成し、該プアー部は、稜線部に囲まれ
た部分を形成しており、また、該リッチ部と該プアー部
とは、平面において均一に分布しており、該リッチ部に
おいて、該半導電性無機微粒子が、該塗膜表面から露出
するものである。
る塗膜は、例えば、半導電性無機微粒子を有する電着塗
料を用いて電着塗装を施すことにより形成することが可
能である。
る導電回路形成の主体となるものであり、その形状とし
ては、ランダム状、球状、針状、角状、板状のものが使
用でき、それらの1種以上を混合して使用することが可
能である。
は、単一の組成で上述した平均粒径及び粉体抵抗を満足
するものの他に、たとえば、無機微粒子の表面にSb、
又はSnO2 、Sb2 O3 ,In2 O3 、AsO3 、T
a2 O3 、その他の酸化物の1種類以上をコート及び
(又は)ドープすることによって作成されたものも含
む。
単一の組成を持つものの例として、InP、InSb、
SnO2 、ZnO、In2 O3 等があり、また、微量の
元素をドープしたものとして、SnO2 にSb5+ を微
量ドープしたもの、ZnOにAl3+を微量ドープしたも
の、In2 O3 にSn+4を微量ドープしたものが挙げら
れ、さらに、無機物微粒子の表面にコート及び(又は)
ドープしたものの例として、Al2 O3 微粒子の表面
に、Sb2 O3 を微量含むSnO2 をコートしたもの、
SiO2 微粒子の表面に、SnO2 を少量含むIn2 O
3 をコートしたもの、TiO2 微粒子の表面に、Sb2
O3 を微量含むSnO2 をコートしたもの、SiO2 微
粒子の表面に、Al3+を微量ドープしたZnOをコート
したものが挙げられる。
O2 微粒子の表面に、Sb2 O3 を微量含むSnO2 を
コートした微粒子である、石原産業(株)製のET−3
00W、ET−500W、ET−600W、ET−70
0W(以上ランダム形状)及びHI−2(針状)などが
あり、好適に使用することができる。
は、前述の如く、InP、InSb、及びSnO2 、S
b2 O3 ,In2 O3 、AsO3 、Ta2 O3 、Zn
O、CdSnO3 、Cd2 SnO4 、In2 TeO6 、
及びWO3 系やMoO3 系の酸化物、又は、それらにA
l3+,Sn4+、Sb5+イオン、その他の微量の添加物を
ドープしたもの、または、他の無機物微粒子の表面に前
記の1種類以上をコート及び(又は)ドープすることに
よって、基体となる無機物微粒子の粉体抵抗を以下の範
囲となるように変換させたものを意味する。
00kg/cm2 で粉体を加圧して測定した粉体抵抗
(R)が、好ましくは1×10-3<R<1×104 、よ
り好ましくは、1×10-3<R<1×103 であること
が良い。
×104 Ωcm以上であると、ゴーストの除去に必要な
リークサイトが形成できず、また粉体抵抗Rが1×10
-3以下であると半導電性無機微粒子含有比率の低いプア
ー部分における帯電特性が劣化して、画像濃度が薄くな
るので好ましくなく、さらに析出した塗膜に空隙が多く
なり膜の耐久性も劣化するので好ましくない。
粒子の1次粒子の平均粒径(針状粒子においては長径)
は、好ましくは、0.03乃至1.4μm、より好まし
くは、0.05乃至1.0μmであることが良い。
均粒径が0.03μmよりも小さいと、必要な電気特性
を塗膜に付与するために多量の粒子が必要となり、その
結果として、膜質が脆くなり耐摩耗性が損なわれる。ま
た、平均粒径が1.5μmよりも大きいと、半導電性無
機微粒子のリッチ部が塗膜表面に均一に分布しにくくな
ったり、表面に露出した半導電性無機微粒子が脱落しや
すくなり、本発明により開示されているような表面状態
を形成することが困難になる。
無機微粒子に加えて、更にカーボンブラック、非導電性
無機微粒子又はカーボンブラックと非導電性無機微粒子
の混合物を含有することも可能であり、この場合、半導
電性無機微粒子に加えてカーボンブラック、非導電性無
機微粒子及びカーボンブラックと非導電性無機微粒子と
の混合物を含有する電着塗料を用いて電着塗装により、
電着塗装被膜を形成することによって塗膜を形成するこ
とが可能である。
非導電性無機微粒子又はそれらの混合物の塗膜中での分
散状態は、半導電性無機微粒子が前述の如く局在化され
ることによりリッチ部及びプアー部を有するように分散
されているのに対し、均一に分散させて塗膜表面へのト
ナーの異常吸着の抑止効果を向上することも半導電性無
機微粒子と共に局在化してリッチ部及びプアー部を有す
るように分散させてトナーの帯電量を大きくし、高湿雰
囲気における画像特性を向上することも出来る。
ク又はそれらの混合物を塗膜中で均一に分散させる一方
法としては、塗料中に共分散させる半導電性無機微粒子
の平均粒子径よりも小さな平均粒子径を持つものを使用
することによって行うことができる。
ラック又はそれらの混合物を塗膜中で半導電性無機微粒
子と共に局在化させる一方法としては、塗料中に共分散
する半導電性無機微粒子に近い平均粒子径を持つものを
使用することによって行うことができる。
ックとしては導電グレード及び非導電グレードのどちら
でも良く、特に導電グレードの場合は、半導電性無機微
粒子により形成される導電回路形成を補助するために使
用することができる。
用するとき、塗膜表面の赤外線に対する反射率が大きい
と硬化効率が悪くなるので、カーボンブラックを塗膜に
含有させて反射率を低くする事ができる。具体的にはケ
ッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC600
JD(AKZO社製)、ライオンペーストW376R
(ライオン社製)、CONDUCTEX900(コロン
ビア社製)、旭HS−500(旭カーボン社製)、アセ
チレンブラック(電気化学工業社製)、#3950(三
菱化成社製)、その他を好適に用いることができる。
微粒子としては、非磁性のもので、形状としてランダム
状、球状、針状、角状、板状のものが使用でき、それら
の1種類以上を混合して使用することができる。
により、硬度、耐摩耗性などの膜物性及び硬化特性など
を制御することができる。非導電性無機微粒子の平均粒
径としては、好ましくは0.01〜1.0μmより好ま
しくは0.01〜0.5μmのものを用いることが良
い。
01μmよりも小さいと、粒子添加の効果を発揮するの
に多量のフィラーを添加する必要が生じ、それにより膜
質が劣化し、また平均粒径が1.0μmよりも大きいと
膜中での導電回路の形成を妨害する。
は、好ましくは2〜30μmより好ましくは3〜20μ
mの膜厚を有していることが良い。膜厚が2μmよりも
薄いと膜の耐久性に問題が生じ、30μmよりも厚いと
下記表面粗さを満足することが難しい。
O3 、TiO2 、SiO2 、Y2 O3 、ZrO2 、合成
ケイ酸アルミ、等の酸化物系のもの及び、Si3 N4 、
AlN、TiN、BN等の窒化物系のもの及び、Si
C、TiC、B4 C等の炭化物系のもの及び、TiB2
等のホウ化物系のもの及び、それらの複合物が使用でき
る。
してAKP−50及びHIT−50(平均粒径0.2μ
m 住友化学工業社製)、黒色酸化チタンとしてS−1
(TiO1.85平均粒径0.1〜0.15μm 石原産業
社製)、ルチル型酸化チタンとしてCR−EL及びCR
−50(平均粒径0.2〜0.4μm 石原産業社
製)、δ−Al2 O3 としてAluminium Ox
ide C(一次粒子平均径0.02μm 日本アエロ
ジル社製)2硫化モリブデンとしてMD−40(日立粉
末冶金社製)、二酸化チタンとしてUNKハイプレシカ
FQタイプ(平均粒径0.2μm及び0.5μm 宇部
日東化成社製)、その他を好適に使用できる。
心平均粗さ(Ra)及び10点平均粗さ(Rz)を有す
る微少凹凸を多数持つことが好ましい。
a)は、好ましくは、0.1乃至3.0μm、より好ま
しくは、0.1乃至2.0μmの範囲に入ることが良
く、さらに塗膜の10点平均粗さ(Rz)は、好ましく
は0.5乃至10.0μm、より好ましくは、0.5〜
8.0μmの範囲に入ることが良い。
の部分を囲む多角形の稜線の最遠部の距離Xが、好まし
くは、10〜300μm、より好ましくは10〜200
μmを満足する様々な値を取り、凸の部分は凹の部分を
囲む多角形の稜線を主体として構成されており、その稜
線部上部の幅Yが、1〜100μm好ましくは1〜50
μmを満足する様々な値を取り、凸の部分の最高点から
凹の部分の最下点までの高さは、おおむね上記Rz値の
1.3倍以内である。この凹凸の状態をSEM写真を基
に模式図化したものが、図1及び図2であり、上記の値
を満足する様々な形状の凹凸が形成されている。
トナーの帯電量が不足して画像濃度が低下し、またXが
300μmよりも大きくなると、トナーの帯電量にばら
つきが生じ画像にトナーの飛び散りが発生し好ましくな
い。
ーとの摩擦によるストレスによって稜線部分が破壊され
やすくなり、またYが100μmよりも大きいと、トナ
ーの帯電量が不足して画像濃度が低下するので好ましく
ない。
としたとき、ゴーストを防止するためのリークサイトか
らリークサイトまでの塗膜表面上の距離Zは、好ましく
は、1〜(10×r)μm、より好ましくは1〜(8×
r)μmを満足する様々な値をとる。
のトナーとの耐摩耗性が低下し、Zが(10×r)μm
よりも大きいとリークサイトの不足により、スリーブゴ
ーストが発生するので好ましくない。このような電着塗
装によって形成された塗膜が、前記のごとき微小凹凸を
持つ理由として以下のことが考えられる。すなわち、上
記微小凹凸の形成には電着塗膜が導電性基体に析出する
ときに発生する気泡が関与していると考えられる。電着
樹脂としてカチオン系のものを使用した場合は、陰極に
位置する被塗物表面からH2 を主成分とする気泡が発生
し、アニオン系の樹脂を使用した場合には、陽極に位置
する被塗物表面からO2 を主成分とする気泡が発生す
る。たとえば、カチオン電着塗料を使用して成膜した場
合、電着初期において基体表面に塗料粒子が島状に析出
する。また、塗料粒子が析出していない被塗物表面では
H+ の放電が行われ、H2 を主成分とする気泡が発生す
る。すると、気泡発生点近傍はH+ の放電によりpHが
上昇し、正に荷電した塗料粒子が析出しやすくなる。と
ころが、この塗料粒子は発生する気泡のため導電性基体
表面には析出しずらく、その結果としてガス発生点近傍
の島状析出物に析出し、これを成長させると言われてい
る。(参考;塗料技術1988年2月号P129)この
不連続な島状析出物は、電着及び硬化過程において流動
を起こして連続膜となる。このとき、本発明のような半
導電性無機微粒子および他のフィラーが島状析出物に含
有されていると、フィラーが多く含まれる部分とフィラ
ーが比較的少ない部分とで流動性に差が生じる。その結
果、島状析出物中のフィラーが比較的少ない部分が優先
的に流動して、島状析出物間の空隙を埋めていくのでは
ないかと考えられる。
析フィラー及び電着条件及び浴組成を選定することで、
この気泡発生状態を制御できることを見いだした。
し、発生量を抑制することで初期島状析出物に囲まれた
導電性基体表面にさらに島状析出を起こすことが可能と
なったと考えられる。このような析出が実際に起きてい
ることは、成膜された電着膜のSEMによる上面観察及
び断面観察により確認できた(上面観察結果の模式図:
図1、図2断面観察結果の模式図:図3)。
ている部分が、電着において最初に形成された島状析出
物が成長したものであり、上記微小凹凸発生の要因であ
る。
に析出したものから形成されていると考えられる。稜線
に囲まれた部分が、稜線部の流動だけで形成されたもの
ではないことは、この部分が断面図3のような構造を持
つことにより支持される。すなわち、図3の表面近傍で
樹脂がリッチとなっているところは、稜線に囲まれた内
部の、遅れて析出した島状析出物の流動により気泡発生
点が塞がれた結果形成されたものであり、このような特
異構造を稜線部の流動だけで形成することは困難である
と考えられる。
面近傍では、半導電性無機微粒子の含有比率が多いリッ
チ部と気泡発生点に流動により埋められて該微粒子の含
有比率が少ないプアー部が生じ、両者の間で電気特性が
異なってくる。しかも、この気泡発生は適当な共析フィ
ラー及び電着条件及び浴組成を選択することで制御でき
るので、電着塗装膜全面にわたって半導電性無機微粒子
のリッチ部と該微粒子のプアー部とを均一分布させるこ
とが可能になるのみならず、気泡の制御により半導電性
無機微粒子のプアー部の大きさをも制御することが可能
となると考えられる。
見れば不均一で巨視的に見れば均一な塗膜を、現像剤支
持部材の被覆膜とすることで、フィラーの均一分散系で
は実現し得なかったような高耐久性をスリーブゴースト
防止用現像スリーブに付与することができる。
リーブの被覆膜として使用してスリーブゴーストについ
て論じる場合には、膜だけの抵抗値の問題にするより
も、導電性基体と膜とのトータルの抵抗値、さらに厳密
にはリークサイト最上部と導電性基体との間の抵抗値が
問題となる。ところが、実際にこのリークサイトのみの
電気抵抗を測定するのは不可能ではないが、非常な困難
が伴うので、本発明においては、現像スリーブの体積抵
抗率と塗膜の体積抵抗率を区別して考えることとする。
すなわち、本発明において体積抵抗率または現像スリー
ブの体積抵抗率と表記してある場合は、塗膜と導電性基
体のトータルの抵抗値を意味することとし、その測定値
は導電性基体に塗膜がコートされた状態で4端針法によ
り計測されたものである。
しては、アニオン系、カチオン系のどちらも使用が可能
であり、硬化温度には特に制限がなく使用できる。
成油系、ポリブタジエン系、エポキシ系、ウレタン系、
アクリル系、アミド系、エステル系、アルキッド系、尿
素系、その他が使用可能であり、それらの1種類以上を
用いて電着塗料とすることができる。
場合、電着樹脂としては特にエポキシ系、アクリル系、
ウレタン系等が使用できる。この電着塗料の架橋剤とし
てはブロックイソシアネート、またはメラミン樹脂等の
アミノ樹脂、その他が好適に使用できる。
塗膜物性を発現させる為に、電着塗料に対して添加する
フィラーの量はそのフィラーの大きさや吸油量などばか
りでなく、使用する樹脂の種類にも左右される。
本特性は、電着塗料中で形成されるエマルジョン粒子を
なるべく柔らかくして、電着時の気泡発生部位が塗膜の
フローにより埋まりやすくすることである。本発明のご
とく多量のフィラーが塗膜に含有される場合は、特に塗
膜のフロー性が重要となってくる。ただし、エマルジョ
ン粒子を柔らかくすると電着初期の核形成の緻密度が低
下する傾向にあるので、塗膜のフロー性と初期核形成の
緻密さのバランスを考えて使用する電着樹脂を選定する
必要がある。
は、アルミニウムやステンレスの如き金属部材、また
は、セラミック及びプラスチックなどの非導電性部材の
表面にめっき、蒸着、その他の方法で導電膜を形成した
ものが使用できる。
子を含有する塗膜を有する現像スリーブの表面部分を示
す断面図である。
状のアルミニウム等を非磁性金属部材2として用い、そ
の金属部材2に対して、脱脂、エッチング、水洗などの
適当な前処理を施した後、これをスリーブ基体とし、そ
の上面に電着塗装被膜1が形成されている。
状のポリエーテルイミド等をプラスチック部材5として
用い、そのプラスチック部材5に対して、その上面に公
知の前処理法により触媒処理層4を形成し、さらにその
上に銅等の非磁性金属の鍍金層3を形成してスリーブ基
体とし、その上面に電着塗装被膜1が形成されている。
状のSiO2 等をセラミック部材6として用い、そのセ
ラミック部材6に対して、公知の前処理により触媒層4
を形成し、さらにその上に銅等の非磁性金属の鍍金層3
を形成してスリーブ基体とし、その上面に電着塗装被膜
1が形成されている。
ーブ11に用いるスリーブ基体の材料としては、アルミ
ニウム等の非磁性金属部材やポリエーテルイミド等のプ
ラスチック部材及びSiO2 等のセラミック部材のいず
れを使用しても良く、その特性により電着塗装前に適当
な前処理を行い、図4〜図6に示すような塗膜構成を持
つ現像スリーブを得る。
化温度よりも高い熱変形温度を持ち、鍍金の為の触媒層
を表面に付与できるもので、剛性及び寸法安定性があ
り、吸水性が低いものが望ましく、上述したポリエーテ
ルイミドの他、ユーデル・ポリサルホン、ポリエーテル
サルホン、ポリカーボネイト、ポリアミドイミド、その
他が使用できる。
フィラー等を混ぜて剛性や耐熱性を向上させたものであ
る。特殊耐熱ポリアミドガラス繊維強化樹脂等のような
複合エンジニアリングプラスチックを使用することもで
きる。
2 、Al2 O3 のような酸化物系セラミックの単独又は
複数の焼結体、または酸化物系と非酸化物系の焼結体、
ならびに酸化物系及び(又は)非酸化物系と非磁性金属
との焼結体を使用することができる。
も半導電性無機微粉体を含有しており、電着塗装被膜
は、半導電性無機微粉体の局在化により断面において相
対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低いプアー
部とを有しており、リッチ部とプアー部とは、平面にお
いて均一に分散しており、リッチ部において、半導電性
無機微粒子が電着塗装被膜1の表面から露出する。
粒子に加えてさらにカーボンブラック、非導電性微粒
子、又はそれらの混合物を含有する現像スリーブの表面
部分を示す断面図を示す。
性表面を持つスリーブ基体12の表面に、半導電性無機
微粒子及びカーボンブラックを含有した電着塗装被膜1
3が形成されており、その電着塗装被膜中にカーボンブ
ラックが略均一に分散しており、さらに、電着塗装被膜
13は、半導電性無機微粒子の局在化により、断面にお
いて相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低い
プアー部を有しており、さらにそのリッチ部とプアー部
とは、平面において略均一に分布しており、そのリッチ
部において半導電性無機微粒子が塗膜表面から露出して
いる。
性表面を持つスリーブ基体12の表面に、半導電性無機
微粒子及び非導電性無機微粒子を含有した電着塗装被膜
14が形成されており、その電着塗装被膜中に非導電性
無機微粒子が略均一に分散しており、さらに、電着塗装
被膜14は、半導電性無機微粒子の局在化により、断面
において相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の
低いプアー部を有しており、さらにそのリッチ部とプア
ー部とは、平面において略均一に分布しており、そのリ
ッチ部において半導電性無機微粒子が塗膜表面から露出
している。
性表面を持つスリーブ基体12の表面に、半導電性無機
微粒子及び非導電性無機微粒子を含有した電着塗装被膜
15が形成されており、その電着塗装被膜中に半導電性
無機微粒子と非導電性無機微粒子とが共に局在化するこ
とにより、断面において相対的に両微粒子の含有比率の
高いリッチ部と含有比率の低いプアー部を有しており、
さらにそのリッチ部とプアー部とは、平面において略均
一に分布しており、そのリッチ部において半導電性無機
微粒子が塗膜表面から露出している。
電性表面を持つスリーブ基体12の表面に、半導電性無
機微粒子、非導電性無機微粒子及びカーボンブラックを
含有した電着塗装被膜16が形成されており、その電着
塗装被膜中に非導電性無機微粒子及びカーボンブラック
が略均一に分散しており、さらに、電着塗装被膜16
は、半導電性無機微粒子の局在化によりに、断面におい
て相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低いプ
アー部を有しており、さらにそのリッチ部とプアー部と
は、平面において略均一に分布しており、そのリッチ部
において半導電性無機微粒子が塗膜表面から露出してい
る。
電性表面を持つスリーブ基体12の表面に、半導電性無
機微粒子、非導電性無機微粒子及びカーボンブラックを
含有した電着塗装被膜17が形成されており、その電着
塗装被膜中にカーボンブラックが略均一に分散してお
り、さらに、電着塗装被膜17は、半導電性無機微粒子
と非導電性無機微粒子とが共に局在化することにより、
断面において相対的に両微粒子の含有比率の高いリッチ
部と含有比率の低いプアー部を有しており、さらにその
リッチ部とプアー部とは、平面において略均一に分布し
ており、そのリッチ部において半導電性無機微粒子が塗
膜表面から露出している。
て使用するエポキシカチオン電着塗料に、カーボンブラ
ック及び半導電性無機微粒子を添加して現像スリーブ用
の塗料としたときに、これを用いて作成した電着塗膜を
有する現像スリーブの体積抵抗率が半導電性無機微粒子
の添加量と共に、どのように変動するかをグラフ化した
ものである。半導電性無機微粒子として、石原産業社製
のET−500W(平均粒径0.25μm、粉体抵抗2
〜5Ωcm)を使用し、これを5〜200phr(ph
rとは建浴した電着塗料中の樹脂の重量を100%とし
たときの添加物の重量%)の間で変動させた。また、カ
ーボンブラックとして、AKZO社製のケッチェンブラ
ックEC600JDを使用し、その添加量は3phr固
定とした。さらに、建浴時に電着塗料中の樹脂分の含有
量は10重量%となるように調整を行った。
ニウム53Sと外径32mm、厚さ1mmの円筒形に加
工したスリーブに厚さ7〜8μmに電着塗膜を成膜し、
これを4端針のプローブで計測することによって行っ
た。このような構成を持つ電着塗膜を被覆した現像スリ
ーブは図12のようになり、このとき現像スリーブの体
積抵抗率が104 Ωcm未満であればスリーブゴースト
防止に十分な効果があった。
電潜像を可視化するための現像剤を担持搬送する現像ス
リーブを有している。
リコーンやOPCの如き感光体のドラムやベルトが用い
られる。
される一成分系現像剤及びトナーとキャリアによって構
成される二成分系現像剤のいずれの現像剤を用いること
も可能である。
いて、静電潜像担持体と現像スリーブとを一定の間隔を
保つように配置し、現像時に現像スリーブに担持されて
いる現像剤を静電潜像担持体に飛翔させて現像するジャ
ンピング現像方法を用いることができる。
し、図14は、図13の現像装置を使用可能な画像形成
装置の具体例を示す。
置を用いた場合の画像形成方法について説明する。
送部材21を備える現像容器28内に収容した磁性トナ
ーを有する一成分系現像剤19を現像スリーブ11に補
給し、補給された現像剤19を現像スリーブ11内に非
回転に設置されたマグネットローラ18により現像スリ
ーブ11上に担持し、その現像剤19の層厚をスリーブ
11上に設けられた磁性ブレード20によって規制しな
がら、図14に示す感光ドラム22と対向した現像部へ
搬送し、静電潜像担持体としての感光ドラム22に形成
された潜像を現像してトナー像として可視化するように
なっている。
ム22を備え、感光ドラム22を一次帯電器23で一様
に帯電した後、図示しない露光手段により感光ドラム2
2上に像露光を行って静電潜像を形成するようになって
いる。感光ドラム22上に形成された静電潜像は現像装
置24による現像によってトナー像とされた後、レジス
トローラ29により感光ドラム22に供給された図示し
ない転写剤上に、転写帯電器25により転写電界を付与
して転写される。トナー像が転写した転写剤は定着装置
27に送られ、そこでトナー像を定着して永久像とされ
た後、画像形成装置の機外に排出される。トナー像の転
写が終了した感光ドラム22は、クリーナ26によって
転写残りのトナーを清掃後に、次の画像形成が行われ
る。
に示す。
(商品名:油化電子 MCP−S410)を用いて10
0kg/cm2 の加圧にて測定した。
機微粒子の平均粒径:レーザー回折方式粒子サイズ・ア
ナライザー(商品名:COULTER LS130)を
用いて測定した。(粒子径が0.1μm未満のものはメ
ーカー発表値) (3)塗膜の中心平均粗さ(Ra):接触式表面粗さ計
(商品名:テンコールP1)を用いて針圧1mg〜10
0mg、スキャンスピード1μm/秒〜1000mm/
秒にて測定した。
触式表面粗さ計(商品名:テンコールP1)を用いて針
圧1mg〜100mg、スキャンスピード1μm/秒〜
1000mm/秒にて測定した。
より現像スリーブを水平に固定し、このときのスリーブ
円周の頂点部分の軸方向に沿ってプローブを当接させ4
端針法により体積抵抗率を計測した。抵抗率計は(商品
名:油化電子 ロレスタAP)を、プローブは(商品
名:油化電子ESPプローブ)を使用し、スリーブ上で
ランダムに計測点を10箇所選定して得られた計測値を
平均したものを現像スリーブの体積抵抗率とした。
る。
してアルミニウム53Sを使用して外径32mm、厚さ
1mmの円筒形に加工しスリーブ基体とし、これを40
℃に保たれた水溶性脱脂剤(濃度5vol%ヘンケル白
水社製VJP6120−4)に浸漬し2分間超音波処理
を施し、これを更に脱イオン水にて水洗しスリーブ基体
とした。ビスフェノールAの誘導体を使用したエポキシ
系カチオン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニュー
ペイトンER−F2)にカーボンブラックとしてケッチ
ェンブラックEC600JD(AKZO社製)の3ph
r及び、半導電性無機微粒子として、ルチル型TiO2
表面にSbをドープしたSnO2 をコートした微粒子で
あるET−500W(平均粒径0.25μm粉体抵抗2
〜5Ωcm不定形石原産業社製)の40phrを添加
し、適当な溶剤にて粘度調整後十分に分散させ、これを
脱イオン水にて樹脂濃度が10重量%となるように希釈
して電着塗料を調製した。
て、上記スリーブ基体を陰極、ステンレス板を陽極とし
て、浴温28℃、印加電圧100Vで単位面積あたりの
電荷量が0.05C/cm2 となるまで通電を行い、ス
リーブ基体に電着塗料を施した。この電着塗装を施した
スリーブ基体を脱イオン水で水洗後、熱風乾燥器にて1
50℃、10分間硬化し、さらに近赤外線ラインヒータ
ーにて表面温度を約200℃、10分間保持することで
硬化を完了し約8μmの膜厚の電着塗膜を有する現像ス
リーブAを得た。
導電性無機微粒子の含有量が相対的に高いリッチ部と低
いプアー部とが平面において均一に分布しており、リッ
チ部において半導電性無機微粒子が塗膜表面から露出し
ていた。
して、ポリエーテルイミドを主成分にしたものを外径3
2mmの円筒状に成形したものを使用した。このプラス
チック製円筒の外面に、公知の方法により鍍金用の触媒
層を付与し、その上に一般に知られた銅鍍金を約2μm
の厚さに施し、以下は実施例1と同じ処理を施してスリ
ーブ基体とした。
造で用いたのと同じ電着塗料を用いて電着塗装を施し、
さらに現像スリーブAの製造と同じ硬化処理を施して約
8μmの膜厚の電着塗膜を有する現像スリーブBを得
た。現像スリーブBは、塗膜の断面において半導電性無
機微粒子の含有量が相対的に高いリッチ部と低いプアー
部とが平面において均一に分布しており、リッチ部にお
いて半導電性無機微粒子が塗膜表面から露出していた。
して、SiO2 を主成分とするセラミックを外径32m
mの円筒状に成形したものを使用した。このセラミック
製円筒の外面には、公知の方法により鍍金用の触媒層を
付与し、その上に一般に知られた銅鍍金を約2μmの厚
さに施し、以下は実施例1と同じ処理を施してスリーブ
基体とした。
造で用いたのと同じ電着塗料を用いて電着塗装を施し、
さらに現像スリーブAの製造と同じ硬化処理を施して現
像スリーブCを得た。現像スリーブCは、塗膜の断面に
おいて半導電性無機微粒子の含有量が相対的に高いリッ
チ部と低いプアー部とが平面において均一に分布してお
り、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗膜表面か
ら露出していた。
リエーテルイミド及びSiO2 を主成分とするセラミッ
ク製のスリーブは、50℃以下での熱による変形が非常
に僅かなために、又アルミニウム製のスリーブは非常に
熱伝導性が良いために、両者とも現像スリーブの熱変形
による不都合は認められなかった。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系カチ
オン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイト
ンER−F2)にカーボンブラックとしてケッチェンブ
ラックEC600JD(AKZO社製)の3phr、及
び半導電性無機微粒子としてET−500W(石原産業
社製)の45phr、及び非導電性無機微粒子としてδ
−Al2 O3 であるAluminium OxideC
(日本アエロジル社製)の1phrを添加し、適当な溶
剤にて粘度調整後十分に分散させ、これを脱イオン水に
て樹脂濃度が10重量%となるように希釈して電着塗料
を調製した。
て、上記スリーブ基体を陰極、ステンレス板を陽極とし
て、浴温28℃、印加電圧100Vで単位面積あたりの
電荷量が0.05C/cm2 となるまで通電を行い、ス
リーブ基体に電着塗装を施した。この電着塗装を施した
スリーブ基体を脱イオン水で水洗後、熱風乾燥器にて1
70℃、20分間硬化して約8μmの膜厚の電着塗膜を
有する現像スリーブDを得た。現像スリーブDは、塗膜
の断面において半導電性無機微粒子の含有量が相対的に
高いリッチ部と低いプアー部とが平面において均一に分
布しており、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗
膜表面から露出していた。また非導電性無機微粒子は、
塗膜の断面に均一に分布していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系カチ
オン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイト
ンER−F2)にカーボンブラックとしてケッチェンブ
ラックEC600JD(AKZO社製)の3phr、及
び半導電性無機微粒子としてET−500W(石原産業
社製)の50phr、及び非導電性無機微粒子としてα
−Al2 O3 であるHIT−50(平均粒径0.2μm
住友化学工業社製)の10phrを添加し、適当な溶剤
にて粘度調整後十分に分散させ、これを脱イオン水にて
樹脂濃度10重量%となるように希釈して電着塗料を調
製した。
て、上記スリーブ基体を陰極、ステンレス板を陽極とし
て、浴温28℃、印加電圧100Vで単位面積あたりの
電荷量が0.05C/cm2 となるまで通電を行い、ス
リーブ基体に電着塗装を施した。この電着塗装を施した
スリーブ基体を脱イオン水で水洗後、熱風乾燥器にて1
70℃、20分間硬化して約8μmの膜厚の電着塗膜を
有する現像スリーブEを得た。現像スリーブEは、塗膜
の断面において半導電性無機微粒子及び非導電性無機微
粒子が共に局在化し、これらの含有量が相対的に高いリ
ッチ部とプアー部とが平面において均一に分布してお
り、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗膜表面か
ら露出していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系カチ
オン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイト
ンER−F2)に半導電性無機微粒子としてET−50
0W(石原産業社製)の60phr、及び非導電性無機
微粒子としてδ−Al2O3 であるAluminium
OxideC(日本アエロジル社製)の3phrを添
加し、適当な溶剤にて粘度調整後十分に分散させ、これ
を脱イオン水にて樹脂濃度が10重量%となるように希
釈して電着塗料を調製した。
て、上記スリーブ基体を陰極、ステンレス板を陽極とし
て、浴温28℃、印加電圧100Vで単位面積あたりの
電荷量が0.05C/cm2 となるまで通電を行い、ス
リーブ基体に電着塗装を施した。この電着塗装を施した
スリーブ基体を脱イオン水で水洗後、熱風乾燥器にて1
70℃、20分間硬化して約8μmの膜厚の電着塗膜を
有する現像スリーブFを得た。現像スリーブFは、塗膜
の断面において半導電性無機微粒子の含有量が相対的に
高いリッチ部と低いプアー部とが平面において均一に分
布しており、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗
膜表面から露出していた。また非導電性無機微粒子は、
塗膜の断面に均一に分布していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系カチ
オン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイト
ンER−F2)に半導電性無機微粒子としてET−50
0W(石原産業社製)の90phr、及び非導電性無機
微粒子としてルチル型TiO2 であるCR−EL(平均
粒径0.2〜0.4μm石原産業社製)の5phrを添
加し、適当な溶剤にて粘度調整後十分に分散させ、これ
を脱イオン水にて樹脂濃度が10重量%となるように希
釈して電着塗料を調製した。
て、上記スリーブ基体を陰極、ステンレス板を陽極とし
て、浴温28℃、印加電圧100Vで単位面積あたりの
電荷量が0.05C/cm2 となるまで通電を行い、ス
リーブ基体に電着塗装を施した。この電着塗装を施した
スリーブ基体を脱イオン水で水洗後、熱風乾燥器にて1
70℃、20分間硬化して約8μmの膜厚の塗膜を有す
る現像スリーブGを得た。現像スリーブGは、塗膜の断
面において半導電性無機微粒子及び非導電性無機微粒子
が共に局在化し、これらの含有量が相対的に高いリッチ
部と低いプアー部とが平面において均一に分布してお
り、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗膜表面か
ら露出していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系カチ
オン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイト
ンER−F2)に半導電性無機微粒子としてET−50
0W(石原産業社製)の65phrを添加し、適当な溶
剤にて粘度調整後十分に分散させ、これを脱イオン水に
て樹脂濃度が10重量%となるように希釈して電着塗料
を調製した。
て、上記スリーブ基体を陰極、ステンレス板を陽極とし
て、浴温28℃、印加電圧100Vで単位面積あたりの
電荷量が0.05C/cm2 となるまで通電を行い、ス
リーブ基体に電着塗装を施した。この電着塗装を施した
スリーブ基体を脱イオン水で水洗後、熱風乾燥器にて1
70℃、30分間硬化して約8μmの膜厚の塗膜を有す
る現像スリーブHを得た。現像スリーブHは、塗膜の断
面において半導電性無機微粒子の含有量が相対的に高い
リッチ部と低いプアー部とが平面において均一に分布し
ており、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗膜表
面から露出していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。アクリル系カチ
オン電着樹脂(シミズ社製エレコートCMEX)の未希
釈品に、カーボンブラックとしてライオンペーストW3
76R(ライオン社製)の5phr、及び半導電性無機
微粒子としてET−500Wの50phr、及び同じく
半導電性無機微粒子として針状TiO2 の表面にSbを
ドープしたSnO2 をコートしたFT−HI−2(長軸
約0.2〜0.3μm 短軸 約0.03μm)の1
0phrを添加し、適当な溶剤にて粘度調整後十分に分
散させ、これを脱イオン水にて樹脂濃度を10重量%に
希釈して電着塗料を調製した。以下、現像スリーブAの
製造と同様に電着塗装及び硬化処理を行って約8μmの
膜厚の塗膜を有する現像スリーブIを得た。現像スリー
ブIは、塗膜の断面において半導電性無機微粒子の含有
量が相対的に高いリッチ部と低いプアー部とが平面にお
いて均一に分布しており、リッチ部において半導電性無
機微粒子が塗膜表面から露出していた。
して現像スリーブCの製造で用いたのと同様に、Al2
O3 を主成分とするセラミック円筒を処理したものを使
用した。アクリル系カチオン電着樹脂(シミズ社製 エ
レコートCMEX)の未希釈品に、カーボンブラックと
してライオンペーストW376Rの5phr、及び半導
電性無機微粒子として、SnO2 にSbをドープした微
粒子であるSN−100(平均粒径0.1μm以下 粉
体抵抗1〜2Ωcm 不定形 石原産業社製)の50p
hr、及び同じく、半導電性無機微粒子であるFT−H
I−2の25phrを添加し、適当な溶剤にて粘度調整
後十分に分散させ、これを脱イオン水にて樹脂濃度10
重量%に希釈して電着塗料を調製した。以下、現像スリ
ーブCの製造と同様に電着塗装及び硬化処理を行って約
8μmの膜厚の塗膜を有する現像スリーブJを得た。現
像スリーブJは、塗膜の断面において半導電性無機微粒
子の含有量が相対的に高いリッチ部と低いプアー部とが
平面において均一に分布しており、リッチ部において半
導電性無機微粒子が塗膜表面から露出していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。使用する電着塗
料の調製は、メラミン含有アクリル系アニオン電着樹脂
(ハニー化成社製 ハニーブライトC−1)の未希釈品
にカーボンブラックとしてライオンペーストW376R
の5phr、及び半導電性無機微粒子として、SnO2
にSbをドープした微粒子であるSN−100の60p
hr、及び同じく、半導電性無機微粒子であるFT−H
I−2の30phr及び非導電性無機微粒子としてδ−
Al2 O3 であるAluminium OxideC
(日本アエロジル社製)の1phrを添加し、適当な溶
剤にて粘度調整後十分に分散させ、これを脱イオン水に
て樹脂濃度10重量%に希釈して電着塗料を調製した。
以下、現像スリーブAの製造と同様に電着塗装を行い、
150℃のオーブンで30分間の硬化処理を行って約7
μmの膜厚の塗膜を有する現像スリーブKを得た。現像
スリーブKは、塗膜の断面において半導電性無機微粒子
の含有量が相対的に高いリッチ部と低いプアー部とが平
面において均一に分布しており、リッチ部において半導
電性無機微粒子が塗膜表面から露出していた。また非導
電性無機微粒子は塗膜の断面に均一に分布していた。
して、現像スリーブBの製造で用いたのと同様に、ポリ
エーテルサルホンを主成分とするプラスチック円筒を処
理したものを使用した。カチオンウレタン電着塗料(シ
ミズ社製 PU−101 固形分60%)の未希釈品に
半導電性無機微粒子としてSiO2 (平均粒径0.2μ
m 商品名ハイプレシカ宇部日東化成社製)の表面にS
nO2 を少量含むIn2 O3 をコートしたものの60p
hr、及びカーボンブラックとしてケッチェンブラック
EC600JDの3phr、及び非導電性無機微粒子と
してZrO2 (平均粒径0.1μm)の2phrを添加
し、適当な溶剤にて粘度調整後十分に分散させ、これを
脱イオン水にて樹脂濃度10重量%に希釈して電着塗料
を調製した。以下、現像スリーブAの製造と同様に電着
塗装及び硬化処理を行って約9μmの膜厚の塗膜を有す
る現像スリーブLを得た。現像スリーブLは、塗膜の断
面において半導電性無機微粒子の含有量が相対的に高い
リッチ部と低いプアー部とは平面において均一に分布し
ており、リッチ部において半導電性無機微粒子が塗膜表
面から露出していた。また非導電性無機微粒子は塗膜の
断面に均一に分布していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系価値
温電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイトン
ER−F2)にカーボンブラックとしてケッチェンブラ
ックEC600JD(AKZO社製)の6phr、及び
半導電性無機微粒子としてET−500W(石原産業社
製)の10phr、及び非導電性無機微粒子としてAl
uminium OxideC(日本アエロジル社製)
の2phrを添加し、適当な溶剤にて粘度調整後十分に
分散させ、これを脱イオン水にて樹脂濃度が10重量%
となるように希釈して電着塗料を調製した。以下、現像
スリーブのAの製造と同様に電着塗装及び硬化処理を行
って約8μmの膜厚を塗膜を有する現像スリーブMを得
た。
して非磁性ステンレスSUS304を使用して外径32
mmの円筒形に加工しスリーブ基体とし、その表面にサ
ンドブラスト処理(ブラスト砥粒:200〜300番の
炭化珪素及びガラスビーズ)を施して現像スリーブNと
した。
してアルミニウム53Sを使用して外径32mmの円筒
形に加工しスリーブ基体とし、その表面にサンドブラス
ト処理(ブラスト砥粒:200〜300番の炭化珪素及
びガラスビーズ)を施して現像スリーブOとした。
してアルミニウム53Sを使用して外径32mmの円筒
形に加工しスリーブ基体とし、その表面に導電性フィラ
ー及びカーボンブラックを分散した塗料を吹き付け塗装
して、現像スリーブPとした。導電性フィラーとして
は、Ag−Pd複合微粉末(平均粒径0.4μmPd含
有量約25wt%田中貴金属工業社製)を、また、カー
ボンブラックとしてケッチェンブラックEC600JD
を使用した。吹き付け塗装用の塗料として、ビスフェノ
ールAの誘導体を含有するエポキシ系吹き付け塗料にA
g−Pd複合微粉末の160phr、及びケッチェンブ
ラックEC600JDの9phrを分散したものを使用
し、硬化後の膜厚が約10μmとなるようにスリーブ基
体に吹き付け塗装を行い、160℃で1時間の加熱硬化
を行い、更に、リークサイトが被覆膜表面に露出しやす
くなるように、塗膜表面を研磨した。現像スリーブP
は、塗膜の断面において導電性フィラーが均一に分布し
ていた。
してアルミニウム53Sを使用して外径32mmの円筒
形に加工しスリーブ基体とし、その表面に導電性フィラ
ー及びカーボンブラックを分散した塗料を吹き付け塗装
して、現像スリーブQとした。導電性フィラーとして
は、三信鉱工(株)製の偏平微粒子である三信マイカF
Sを分級して平均粒径を6〜8μmとしたものに、公知
の湿式法により銅鍍金を約1μm施し、更にその上に銅
鍍金を約0.5μm施したものを使用した。また、カー
ボンブラックとしてはケッチェンブラックEC600J
Dを使用した。吹き付け塗装用の塗料としては、ビスフ
ェノールAの誘導体を含有するエポキシ系吹き付け塗料
に、上記鍍金済みマイカの120phrとケッチェンブ
ラックEC600JDの10phrを分散したものを使
用し、硬化後の膜厚が約10μmとなるように吹き付け
塗装を行い、160℃で1時間加熱硬化を行い更に、現
像スリーブを現像ユニットに組み込む前に、リークサイ
トが被覆膜表面に露出しやすくなるように、その表面を
研磨した。現像スリーブQは、塗膜の断面において導電
性フィラーが均一に分布していた。
して現像スリーブAの製造で用いたのと同じ、アルミニ
ウム53Sを処理したものを使用した。エポキシ系カチ
オン電着樹脂(固形分39%上村工業社製ニューペイト
ンER−F2)にカーボンブラックとしてケッチェンブ
ラックEC600JDの5phrを添加し、適当な溶剤
にて粘度調整後、十分に分散させ、これを脱イオン水に
て樹脂濃度が10重量%となるように希釈して電着塗料
を調製した。このようにして調製された電着塗料を用い
て、現像スリーブAの製造と同様の電着及び硬化処理を
施し、現像スリーブRを得た。
現像スリーブA乃至Rをそれぞれ図13に示す現像装置
14に組み込み、現像装置14を図14に示す画像形成
装置に使用して画像を形成した。
非接触のジャンピング現像において、現像バイアスとし
て、交流バイアスVPP=1600V、周波数1800H
z、現像スリーブ11と感光ドラムと22との間隔26
0μmを用いた。この現像条件のもとで、現像装置24
にそれぞれの現像スリーブを組み込み、初期画像が同等
であることを確認した後、トナー19を適時交換しつつ
現像スリーブ19で200時間の空回転を行い、その後
現像に使用して画像形成を行った。この耐久試験項目と
して、得られる画像濃度の推移と現像スリーブ9の摩耗
との関係を現像性で評価し、さらにスリーブゴーストの
良否を調べた。これにより得られた結果を表1に示す。
尚、外径32mmの現像スリーブの200時間の空回転
は、コピー速度85枚/分の複写機でA4サイズの紙を
100万枚複写した状態に対応するものである。
目視により、スリーブゴーストが全く見られない場合は
良好、ほんの僅かに見られるが実用上問題がない場合は
普通、実用上僅かに問題がある場合はやや不良、実用上
非常に問題があるほどスリーブゴーストが画像に見られ
る場合は不良として判定した。
の前後2回行い、スリーブゴーストの良否と共に画像濃
度の変化も評価した。画像濃度の変化は表面の摩耗状態
に関連していると考えられる。耐久試験によりスリーブ
表面の凹凸の摩耗が進行すると、それに伴って画像濃度
も低下する傾向にあることが知られている。そこで、現
像性の評価は、試験後の画像濃度が初期画像と同等なら
ば良好、低下しているが実用上問題がない場合は普通、
実用上僅かに問題がある場合はやや不良、実用上非常に
問題があるほど画像濃度が低下した場合は不良として判
定した。
ト紙の画像の目視により、画像上に現像スリーブのピッ
チと同一で明らかな濃淡が見られる場合は不良、ほんの
僅かに見られるが実用上問題がない場合は良好と判定し
た。
ーテルイミド及びSiO2 を主成分とするセラミック製
のスリーブ基体は、50℃以下での熱による変形が非常
に僅かなために、又アルミニウム製のスリーブ基体は非
常に熱伝導性が良いために、両者とも現像スリーブの熱
変形による不都合は認められなかった。
ブが、スリーブゴーストを防止するにもかかわらず優れ
た耐久性を示すのは、その塗膜構造によるものであると
考えられる。本発明のように、現像スリーブ被覆膜の粒
子分布を意図的に半導電性無機微粒子の断面における含
有率が相対的に高いリッチ部と低いプアー部とが平面に
おいて均一に分布するようにしたことから、塗膜中に断
面においてもほぼ均一に分布している場合に比べて、よ
り小さい粒子で、しかも少ない粒子添加量でスリーブゴ
ーストを防止できる。さらに、実施例1〜13におい
て、リークサイトを形成する主体はいずれも半導電性無
機微粒子であり、これによってスリーブゴーストを防止
することができた。
ユニット中で熱によるスリーブ部材の変形が発生した
為、耐久前後でスリーブピッチむらが発生した。このピ
ッチむら以外の初期現像性、及びスリーブゴースト特性
は普通であった。また、耐久試験後では、スリーブゴー
スト特性は普通のままであったが、現像性がやや不良と
なった。
ーブ基体として熱伝導性の良いアルミニウムを使用して
いるので、耐久前後におけるスリーブピッチむらは発生
しなかった。その他の初期現像性及びスリーブゴースト
特性は普通であった。また、耐久試験後には、トナーと
の摩耗によりアルミスリーブ表面の凹凸が殆ど消滅し、
現像濃度低下等の現像不良が顕著に発生し、スリーブゴ
ースト特性も初期状態より劣化して、やや不良となって
いた。
ーブ基体として熱伝導性の良いアルミニウムを使用して
いるので、耐久前後におけるスリーブピッチむらは発生
しなかった。その他の初期現像性、及びスリーブゴース
ト特性は普通であった。また、耐久試験後については、
トナーとの摩耗によりスリーブ基体表面の吹き付け塗装
膜が殆ど脱落剥離し、剥離せずに残っている部分も膜厚
が半分以下に減少して、現像濃度低下などの現像不良が
顕著に発生し、スリーブゴースト特性も初期状態より悪
化して、やや不良となっていた。
ーブ基体として熱伝導性の良いアルミニウムを使用して
いるので、耐久前後におけるスリーブピッチむらは発生
しなかった。その他の初期現像性、及びスリーブゴース
ト特性は普通であった。また、耐久試験後については、
トナーとの摩耗によりスリーブ基体表面の吹き付け塗装
膜は、部分的に脱落剥離し、剥離せずに残っている部分
も膜厚が半分以下に減少して現像濃度低下などの現像不
良が顕著に発生し、スリーブゴースト特性も初期状態よ
り悪化して、やや不良となっていた。
ブ基体として熱伝導性の良いアルミニウムを使用してい
るので、耐久前後におけるスリーブピッチむらは発生し
なかった。また、スリーブゴースト特性は不良であった
が、その他の初期現像性は普通であった。耐久試験後に
は、膜厚の減少が見られたが現像特性は初期状態とほぼ
同じであり、スリーブゴースト特性も不良のままであっ
た。
た現像スリーブを持つ現像装置の、一例を示した過ぎ
ず、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものでは
なく、本発明の技術的範囲内において種々の変形が可能
であることは勿論である。また、現像スリーブの被覆膜
が、本発明と同じ膜構造を持つものは、電着塗装はもち
ろん電着塗装以外の方法、例えば、吹き付け塗装やディ
ッピングコート、その他の方法により製造されたとして
も、その製造方法にかかわらず本発明に包含されるもの
である。更に、本発明では具体的には述べなかったが、
電着塗料の硬化温度を低下させたり、塗料の分散性を向
上させたり、塗料のフロー性を向上させたりする作用を
持つ粉体、及びその他の添加物を本発明で開示した塗料
に添加、混合して本発明のごとき現像スリーブを作製し
たとしても、形成された膜が本発明で述べたものと同じ
膜構造を持つ限り、それは本発明の技術的範囲内におけ
る変形である。
ブ基体及び該スリーブ基体の表面に形成された塗膜を有
する現像スリーブにおいて、該塗膜は、半導電性無機微
粒子を含有しており、該塗膜は断面において、該半導電
性無機微粒子の局在化により相対的に含有比率の高いリ
ッチ部と含有比率の低いプアー部とを有しており、該リ
ッチ部と該プアー部とは、平面において均一に分布して
おり、該リッチ部において、該半導電性無機微粒子が、
該塗膜表面から露出することを特徴とする現像スリーブ
であることから、リークサイトとなる半導電性無機微粉
体が塗膜の断面において均一に分布している場合と比べ
て、トナーの摩擦における塗膜強度及び耐摩耗性が大き
く、さらに、表面に制御された微小な凹凸を持つことか
ら現像剤の搬送性が良好であり、現像剤に良好な摩擦帯
電電荷を与えることで画像に適当な濃度を付与すること
ができ、しかも、リッチ部の半導電性無機微粒子がリー
クサイトとして作用することにより、スリーブゴースト
をも防止することが可能となる被覆膜を持つ現像スリー
ブを備えた現像装置であり、低・中速複写機や低・中速
プリンターはもちろんのこと、高速複写機や高速プリン
ターにおいても非常に優れた現像特性、及び耐久性を発
揮するものである。
鏡により500倍に拡大して観察したときに見られた、
表面基本構造の一形態の模式図である。
鏡により2000倍に拡大して観察したときに見られ
た、表面基本構造の一形態の模式図である。
鏡により10000倍に拡大して観察したときに見られ
た断面基本構造の一形態の模式図である。
部分を示す断面図である。
部分を示す断面図である。
部分を示す断面図である。
部分を示す断面図である。
部分を示す断面図である。
部分を示す断面図である。
面部分を示す断面図である。
面部分を示す断面図である。
る電着塗装被膜を有する現像スリーブの体積抵抗率と、
電着塗料に分散した半導電性無機微粒子の樹脂重量に対
する重量比(phr)との関係を示すグラフである。
久試験、及び画像評価において使用した現像装置を示す
概略図である。
久試験、及び画像評価において使用した画像形成装置を
示す概略図である。
微粒子がリッチでない層の一形態 8 本発明の電着膜の断面構造における、半導電性無機
微粒子がリッチな層の一形態 9 本発明の電着膜の断面構造における、半導電性無機
微粒子がリッチでない層の一形態 10 非磁性金属部材 11 現像スリーブ 12 導電性表面を持つ基体 13 電着塗膜層 14 電着塗膜層 15 電着塗膜層 16 電着塗膜層 17 電着塗膜層 18 マグネットローラー 19 磁性トナー 20 磁性ブレード 21 現像剤搬送部材 22 感光ドラム 23 一次帯電器 24 現像装置 25 転写帯電器 26 クリーナー 27 定着装置 28 現像容器 29 レジストローラー
Claims (40)
- 【請求項1】 スリーブ基体及び該スリーブ基体の表面
に形成された塗膜を有する現像スリーブにおいて、 該塗膜は、半導電性無機微粒子を含有しており、該塗膜
は、断面において、該半導電性無機微粒子の局在化によ
り相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低いプ
アー部とを有しており、また、上面において、該リッチ
部は稜線部を形成し、該プアー部は、稜線部に囲まれた
部分を形成しており、また、該リッチ部と該プアー部と
は、平面において均一に分布しており、該リッチ部にお
いて、該半導電性無機微粒子の一部分が、該塗膜表面か
ら露出することを特徴とする現像スリーブ。 - 【請求項2】 該半導電性無機微粒子は、1×10-3よ
り大きく1×104Ωcm未満の粉体抵抗を有すること
を特徴とする請求項1記載の現像スリーブ。 - 【請求項3】 該半導電性無機微粒子は、0.03乃至
1.4μmの平均粒径を有することを特徴とする請求項
1記載の現像スリーブ。 - 【請求項4】 該塗膜は、2乃至30μmの膜厚を有す
ることを特徴とする請求項1乃至3記載の現像スリー
ブ。 - 【請求項5】 該現像スリーブは、1×10-5乃至1×
107 Ωcmの体積抵抗率を有することを特徴とする請
求項1乃至4記載の現像スリーブ。 - 【請求項6】 該現像スリーブは、1×10-3より大き
く1×104 Ωcm未満の体積抵抗率を有することを特
徴とする請求項1乃至4記載の現像スリーブ。 - 【請求項7】 該塗膜の表面は、中心線平均粗さ(R
a)0.1乃至3.0μm及び10点平均粗さ(Rz)
0.5乃至10μmを有することを特徴とする請求項1
乃至6記載の現像スリーブ。 - 【請求項8】 該塗膜は、電着塗装により形成された電
着塗膜であることを特徴とする請求項1乃至7記載の現
像スリーブ。 - 【請求項9】 該電着塗膜は、アニオン性電着塗料によ
り形成されたものであることを特徴とする請求項8記載
の現像スリーブ。 - 【請求項10】 該電着塗膜は、カチオン性電着塗料に
より形成されたものであることを特徴とする請求項8記
載の現像スリーブ。 - 【請求項11】 該塗膜は、半導電無機微粒子に加え
て、さらにカーボンブラックを含有していることを特徴
とする請求項1乃至10記載の現像スリーブ。 - 【請求項12】 該カーボンブラックは、該塗膜に均一
に分散されていることを特徴とする請求項11記載の現
像スリーブ。 - 【請求項13】 該カーボンブラックは、該半導電性無
機微粒子と共に断面において局在化して、相対的に含有
比率の多いリッチ部と含有比率の少ないプアー部を形成
することを特徴とする請求項11記載の現像スリーブ。 - 【請求項14】 該塗膜は、半導電無機微粒子に加え
て、さらに非導電性無機微粒子を含有していることを特
徴とする請求項1乃至10記載の現像スリーブ。 - 【請求項15】 該非導電性無機微粒子は、該塗膜に均
一に分散されていることを特徴とする請求項14記載の
現像スリーブ。 - 【請求項16】 該非導電性無機微粒子は、該半導電性
無機微粒子と共に断面において局在化して、相対的に含
有比率の多いリッチ部と含有比率の少ないプアー部を形
成することを特徴とする請求項14記載の現像スリー
ブ。 - 【請求項17】 該塗膜は、半導電無機微粒子に加え
て、さらにカーボンブラック及び非導電性無機微粒子を
含有していることを特徴とする請求項1乃至10記載の
現像スリーブ。 - 【請求項18】 該カーボンブラック及び非導電性無機
微粒子は、該塗膜に均一に分散されていることを特徴と
する請求項17記載の現像スリーブ。 - 【請求項19】 該カーボンブラック及び非導電性無機
微粒子は、該半導電性無機微粒子と共に断面において局
在化して、相対的に含有比率の多いリッチ部と含有比率
の少ないプアー部を形成することを特徴とする請求項1
7記載の現像スリーブ。 - 【請求項20】 該非導電性無機微粒子は、1×107
Ωcm以上の粉体抵抗値を有することを特徴とする請求
項14乃至19記載の現像スリーブ。 - 【請求項21】 静電潜像担持体の静電潜像を可視像化
するための現像剤を担持搬送する現像スリーブを有する
現像装置において、該現像スリーブは、スリーブ基体及
び該スリーブ基体の表面に形成された塗膜を有してお
り、該塗膜は、半導電性無機微粒子を含有しており、該
塗膜は、断面において、該半導電性無機微粒子の局在化
により相対的に含有比率の高いリッチ部と含有比率の低
いプアー部とを有しており、また、上面において、該リ
ッチ部は稜線部を形成し、該プアー部は、稜線部に囲ま
れた部分を形成しており、また、該リッチ部と該プアー
部とは、平面において均一に分布しており、該リッチ部
において、該半導電性無機微粒子の一部分が、該塗膜表
面から露出することを特徴とする現像装置。 - 【請求項22】 該半導電性無機微粒子は、1×10-3
より大きく1×104 Ωcm未満の粉体抵抗を有するこ
とを特徴とする請求項21記載の現像装置。 - 【請求項23】 該半導電性無機微粒子は、0.03乃
至1.4μmの平均粒径を有することを特徴とする請求
項21記載の現像装置。 - 【請求項24】 該塗膜は2乃至30μmの膜厚を有す
ることを特徴とする請求項21乃至23記載の現像装
置。 - 【請求項25】 該現像スリーブは、1×10-5乃至1
×107 Ωcmの体積抵抗率を有することを特徴とする
請求項21乃至24記載の現像装置。 - 【請求項26】 該現像スリーブは、1×10-3より大
きく1×104 Ωcm未満の体積抵抗率を有することを
特徴とする請求項21乃至24記載の現像装置。 - 【請求項27】 該塗膜の表面は、中心線平均粗さ(R
a)0.1乃至3.0μm及び10点平均粗さ(Rz)
0.5乃至10μmを有することを特徴とする請求項2
1乃至26記載の現像装置。 - 【請求項28】 該塗膜は、電着塗装により形成された
電着塗膜であることを特徴とする請求項21乃至27記
載の現像装置。 - 【請求項29】 該電着塗膜は、アニオン性電着塗料に
より形成されたものであることを特徴とする請求項28
記載の現像装置。 - 【請求項30】 該電着塗膜は、カチオン性電着塗料に
より形成されたものであることを特徴とする請求項28
記載の現像装置。 - 【請求項31】 該塗膜は、半導電無機微粒子に加え
て、さらにカーボンブラックを含有していることを特徴
とする請求項21乃至30記載の現像装置。 - 【請求項32】 該カーボンブラックは、該塗膜に均一
に分散されていることを特徴とする請求項31記載の現
像装置。 - 【請求項33】 該カーボンブラックは、該半導電性無
機微粒子と共に断面において局在化して、相対的に含有
比率の多いリッチ部と含有比率の少ないプアー部を形成
することを特徴とする請求項31記載の現像装置。 - 【請求項34】 該塗膜は、半導電無機微粒子に加え
て、さらに非導電性無機微粒子を含有していることを特
徴とする請求項21乃至30記載の現像装置。 - 【請求項35】 該非導電性無機微粒子は、該塗膜に均
一に分散されていることを特徴とする請求項34記載の
現像装置。 - 【請求項36】 該非導電性無機微粒子は、該半導電性
無機微粒子と共に断面において局在化して、相対的に含
有比率の多いリッチ部と含有比率の少ないプアー部を形
成することを特徴とする請求項34記載の現像装置。 - 【請求項37】 該塗膜は、半導電無機微粒子に加え
て、さらにカーボンブラック及び半導電性無機微粒子を
含有していることを特徴とする請求項21乃至30記載
の現像装置。 - 【請求項38】 該カーボンブラック及び非導電性無機
微粒子は、該塗膜に均一に分散されていることを特徴と
する請求項37記載の現像装置。 - 【請求項39】 該カーボンブラック及び非導電性無機
微粒子は、該半導電性無機微粒子と共に断面において局
在化して、相対的に含有比率の多いリッチ部と含有比率
の少ないプアー部を形成することを特徴とする請求項3
7記載の現像装置。 - 【請求項40】 該非導電性無機微粒子は、1×107
Ωcm以上の粉体抵抗値を有することを特徴とする請求
項34乃至39記載の現像装置。
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JP30374694A JP3262466B2 (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | 現像スリーブ及び現像装置 |
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1994
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