JP3115055B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3115055B2
JP3115055B2 JP26310491A JP26310491A JP3115055B2 JP 3115055 B2 JP3115055 B2 JP 3115055B2 JP 26310491 A JP26310491 A JP 26310491A JP 26310491 A JP26310491 A JP 26310491A JP 3115055 B2 JP3115055 B2 JP 3115055B2
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転駆動される現像剤
担持体に、必要に応じて補助剤を外添した非磁性一成分
系現像剤を供給し、該現像剤担持体の表面に前記現像剤
を担持して搬送し、潜像担持体と前記現像剤担持体が互
いに対向した現像領域にて、該潜像担持体に形成された
静電潜像を現像剤担持体に担持された前記現像剤によっ
て可視像化する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体に静電潜像を形成し、これを
現像剤によって可視像化して記録画像を得る電子複写
機、プリンタ或いはファクシミリ等の画像形成装置で
は、粉体状の現像剤を用いる乾式の現像装置が広く採用
されている。
【0003】かかる粉体状の現像剤としては、トナーと
キャリアを有する二成分系現像剤と、キャリアを含まな
い一成分系現像剤とが公知であり、前者の二成分系現像
剤を用いた二成分現像方式は、比較的安定した良好な記
録画像が得られる反面、キャリアの劣化やトナーとキャ
リアの混合比の変動が発生しやすく、装置の維持管理が
煩雑で、装置全体の構造が大型化しやすくなる欠点を有
している。
【0004】このような観点から、上述の欠点を有しな
い一成分系現像剤を用いた一成分現像方式が注目されて
いる。一成分系現像剤は、トナーのみから成るものと、
これに必要に応じて補助剤を外添しトナーと補助剤を混
合したものとがある。またトナーとしては、その各トナ
ー粒子自体に磁性粉を練り込んだ磁性トナーと、磁性体
を含まない非磁性トナーとがある。ここで、磁性体は一
般に不透明であるため、フルカラーやマルチカラーを含
めたカラー画像を磁性トナーによって形成すると、現像
された可視像が不鮮明となり、鮮やかなカラー画像を得
ることはできない。従って、特にカラー現像に対して
は、非磁性トナーを用いた一成分現像方式を採用するこ
とが望ましい。
【0005】ところで、一成分現像方式を採用した現像
装置においては、一成分系現像剤を現像剤担持体に担持
させて搬送し、この現像剤担持体と潜像担持体とが互い
に対向した現像領域において、潜像担持体に形成された
静電潜像を現像剤によって可視像化しているが、所定濃
度の高品質な可視像を形成するには、充分に帯電した多
量のトナーを現像領域に搬送し、かかるトナーによって
潜像を可視像化する必要がある。
【0006】磁性トナーを用いた場合には、現像剤担持
体に内設した磁石の磁力を利用して、該担持体にこの一
成分系現像剤を担持できるので、上述の要求を比較的容
易に満たすことが可能である。
【0007】ところが、非磁性の一成分系現像剤を用い
たときは、これを磁力によって現像剤担持体に担持させ
ることはできないため、上述の要求を満たすことは難し
い。これに対する対策も従来より各種提案されており、
例えば特開昭61−42672号公報には、現像剤担持
体(現像ローラ)の表面に誘電体(絶縁体)の層を積層
形成し、これに対して、例えばスポンジローラから成る
現像剤供給部材を圧接させ、両者を互いに異極性に摩擦
帯電させると共に、この誘電体と逆極性に帯電させた非
磁性トナーを誘電体に静電的に付着させ、かかる一成分
系現像剤を現像領域に搬送する方法が提案されている。
しかし、この方法によっても、誘電体表面の近傍に形成
される電界の強さを充分に高めることができないため、
現像ローラの表面に多量のトナーを担持させることは難
しく、現像領域へ搬送できる現像剤量が不足し、高濃度
の可視像を形成することは困難である。
【0008】また、現像ローラと現像剤供給部材の間
に、非磁性トナーが現像ローラ側へ静電的に移行する向
きの電界を印加する構成も公知であるが、このような構
成を付加しても、現像ローラへ充分な量のトナーを付着
させることは難しい。
【0009】なお、トナー供給部材としては、102
106Ω・cmの導電性発泡体(特開昭60−2290
67号公報)、スキン層付き弾性体(特開昭60−22
9060号公報)及びファーブラシ(特開昭61−42
672号公報)等を使用することが提案されており、ま
た現像ローラとしては、表面に凹凸を有する金属体(特
開昭60−53976号公報)、絶縁被覆ローラ体(特
開昭55−46768号公報)中抵抗体被覆ローラ(特
開昭58−132768号公報)及び絶縁面と導電面を
持つ電極ローラ(特開昭53−36245号公報)等が
開示されている。
【0010】また、非磁性一成分現像剤を用いる現像装
置において、特開昭60−229067号公報ではスポ
ンジローラ、特開昭62−229060号公報では弾性
ローラ、特開昭61−52663号公報ではファーブラ
シ等を用いて、トナーとトナー供給部材との摩擦帯電で
トナーに電荷を付与し、更に現像ローラとの接触におい
ての摩擦により、現像ローラへトナーを静電的に付着さ
せ、更にブレード等の層厚規制部材を用いて、トナー層
を制御して感光体の潜像を現像する。現像ローラの材料
としては、絶縁性のもの、中抵抗のもの、積層のものな
ど各種のものが用いられている。
【0011】これらの引例で示されている方式による
と、現像ローラへのトナー付着は、トナー供給部材と現
像ローラとの摩擦帯電によって行なわれるが、トナーの
付着した部材で摩擦するため、充分な帯電が得にくく、
結果的にトナー付着が不足してしまう。
【0012】非磁性一成分現像方式での最適付着量と帯
電量について説明すると、次のようになる。白黒用で
は、帯電量が重視され、それは一般的に10〜20μC
/gである。この値より小さいと、地汚れ、シャープ性
などの画質面で劣るものとなる。また、付着量に関して
は、現像ローラ上の付着量は0.1〜0.3mg/cm
2であるが、転写紙上には0.4〜0.5mg/cm2
必要であり、現像ローラのスピードを感光体のスピード
の3〜4倍にすることによって、トナーの付着量をカバ
ーしている。ただ、3〜4倍の現像ローラの回転には、
“トナー後端より”という現象、すなわちベタ部を現像
した場合、画像の後端部の濃度が高くなるという現象
を、発生するという問題がある。この現象を防ぐには、
現像ローラのスピードを感光体のスピードに近ずけるこ
とである。つまり、現像ローラ上の付着量を多くして、
回転数を小さくしなければならない。
【0013】一方、カラートナーでは、その色特性は黒
トナーに比べて着色度が小さく、また“トナー後端よ
り”を改良しようとすると、黒トナーに比べ更に多い
0.8〜1.2mg/cm2という現像ローラ上の付着
量が必要になる。また、帯電量に関しては、安定した画
像を得るためには、5〜20μC/g(好ましくは10
〜15μC/g)の値が望まれる。そして、経時的に安
定したトナー付着量とトナー帯電量を得るために、現像
ローラ表面にトナーが付着する、いわゆる“トナーフィ
ルミング”を防止することも強き望まれる。
【0014】これらの問題点を解消するために、本発明
者は、先に「回転駆動される現像剤担持体に、必要に応
じて補助剤を外添した非磁性トナーより成る一成分系現
像剤を供給し、該担持体の表面に前記現像剤を担持して
搬送し、潜像担持体と前記現像剤担持体が互いに対向し
た現像領域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を
現像剤担持体に担持された前記現像剤によって可視像化
する現像方法において、前記現像剤担持体の表面に選択
的に電荷を保持させることにより該担持体表面の近傍に
多数の微小閉電界を形成し、この閉電界により帯電トナ
ーを吸引し、現像剤を現像剤担持体表面に付着させて担
持し、該担持現像剤によって静電潜像を可視像化する現
像方法及びその装置」を提案した。
【0015】かかる発明は、現像剤担持体の表面の近傍
に多数の微小閉電界(マイクロフィールド)が形成され
るので、その電界強度を従来よりも著しく増大させるこ
とができ、充分に帯電した多量の非磁性トナーを現像剤
担持体に担持して現像領域に搬送できるといった多くの
利点を有するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ただ、前記のような現
像剤担持体表面の近傍に多数のマイクロフィールドが形
成される画像形成装置においても、現像剤担持体の種類
によっては、安定したトナー帯電量と付着量が得られな
い場合があることが判明した。
【0017】従って、本発明の目的は、前記の画像形成
装置において、現像剤担持体表面の微小閉電界が更に強
力なものとなり、安定したトナー帯電量と付着量が得ら
れる画像形成装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、導電性ポリマーを含む異なる2種以上の不定
形ポリマーを混練後成型した現像剤担持体を具備した画
像形成装置が、上記目的に適合することを知見し、本発
明を完成するに至った。
【0019】すなわち、本発明によれば、現像剤担持体
が連続相ポリマーと不連続相ポリマーから構成され、ト
ナー供給部材により不連続相ポリマー相を摩擦帯電させ
て現像剤担持体の表面上に、選択的に電荷を保持させる
ことにより、現像剤担持体表面近傍に多数の微小閉電界
を形成し、この現像剤担持体上に、非磁性1成分トナー
を供給し、前記微小閉電界により前記現像剤を現像剤担
持体表面に担持させ、前記現像剤により静電潜像を可視
化する画像形成方法に用いる現像剤担持体であって、前
記現像剤担持体の少なくとも表面が、導電性ポリマー及
び絶縁性ポリマーを混練した後に、成型されたものであ
、導電性ポリマーからなる連続相(海部)と絶縁性
リマーからなる不連続相(島部)とから構成されている
ことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0020】本発明の画像形成装置によると、現像剤担
持体表面の近傍に多数の微小閉電界が形成されるので、
その電界強度を従来よりも著しく増大させることができ
る上に、本画像形成装置は前記特定な現像剤担持体を具
備するという構成にしたことから、現像剤担持体上に均
一な帯電量分布を有する多層状態のトナー層が形成され
るので、充分なトナー付着量を保持すると共に、均一で
充分な帯電量をトナーに付与することができ、その結
果、地汚れのない鮮明な高品質画像を得ることができ
る。
【0021】以下、かかる画像形成装置について説明す
る。図1に本発明の代表的な画像形成装置の現像剤担持
体部を中心とした概要を示す。図1において、トナータ
ンク70に内蔵されているトナー60は、撹拌羽根(ト
ナー供給補助部材)50によりトナー供給ローラ40に
強制的に寄せられ、トナー60はトナー供給ローラ40
に供給される。一方、現像を終了した本発明の現像剤担
持体(現像ローラ)20は、矢印の方向に回転(例えば
400rpm)し、トナー供給ローラ40との接触部に
至る。トナー供給部材40は現像剤担持体20と逆方向
に回転(例えば300rpm)し、現像剤担持体20と
トナー60に帯電を与え、現像剤担持体20上にトナー
60を付着させる。更に現像剤担持体20は回転し、現
像剤担持体20上の付着トナーは、トナー層厚規制部材
(弾性ブレード)30により、厚みを制御されながら帯
電も安定化され、現像領域80に達する。現像領域80
において、接触又は非接触現像により、潜像が現像され
る。ここで必要に応じて、現像剤担持体20、トナー供
給ローラ40に直流、交流、直流重畳交流、パルスなど
のバイアスなどを印加して、最適な画像を制御すること
ができる。
【0022】次に、本発明の現像剤担持体について説明
する。本発明の現像剤担持体は、前記したように、導電
性ポリマーを含む異なる2種以上の不定形ポリマーを混
練後、成型することにより、体積抵抗が好ましくは10
12Ω・cm以下の導電性を有する連続相と1013Ω・c
m以上の絶縁性を有する不連続相とからなる海島構成と
なっている。ここで不定形ポリマーと表現されるもの
は、少なくとも成型時の熱や圧力により不定形すなわち
流動が可能であり、他のポリマーとの親和性、相溶性の
差により、成型後連続相や不連続相の形態をとりうるも
のである。従って、熱硬化後の絶縁性粒子を導電性材料
中に分散して成型したり、熱可塑性の絶縁性粒子を導電
性材料中に分散して粒子の溶融温度以下で成型したりす
る方法はこの範疇には入らない。
【0023】本発明の現像剤担持体の作用を図2に示
す。不連続相は島部として海部の連続相中に独立して存
在しているため、トナーとの摩擦帯電により帯電電荷を
保持している。連続相が導電性だと前記したメカニズム
により微小閉電界が成立し、充分なトナー帯電量、トナ
ー付着量が得られる。従って、微小閉電界が成立するに
は連続相が好ましくは1012Ω・cm以下の導電性、不
連続相は摩擦帯電電荷を保持するために好ましくは10
13Ω・cm以上の絶縁性であることが必要であり、用い
るポリマーは好ましくは1012Ω・cm以下の導電性ポ
リマー及び好ましくは1013Ω・cm以上の絶縁性ポリ
マーを少なくとも1種類含む必要がある。更に、好まし
くは、導電性を安定に発現させるために、1種類の導電
性ポリマーと1種類若しくは必要に応じて複数種の絶縁
性ポリマーを用いることがよい。不連続相の大きさは1
0μm以上が好ましい。10μm未満だとトナー保持に
充分な帯電電位量が得られない。
【0024】本発明の現像剤担持体は、潜像担持体との
接触現像又は非接触現像何れの方式においても使用可能
であるが、接触現像の場合潜像担持体との接触を安定さ
せるため、連続相がエラストマーであることが好まし
く、更に好ましくは連続相、非連続相ともにエラストマ
ーであることが良い。この時、ゴム硬度は40度(JI
S A)以下であることが良い。
【0025】本発明に係る現像剤担持体に用いる導電性
ポリマーを具体的にいうと、有機ポリマー類に導電性付
与剤を添加したものが挙げられる。この場合、有機ポリ
マー類としては樹脂材料(プラストマー)とゴム材料
(エラストマー)があり、その具体例としては以下のも
のが挙げられる。ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、などのビニル系樹
脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体
などのポリスチレン系樹脂;ポリエチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂;ポリメ
チルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート−スチ
レン共重合体などのアクリル系樹脂;ポリアセタール、
ポリアミド、セルロース、ポリカーボネート、フェノキ
シ樹脂、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリウレタン、フ
ェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂
材料;天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロ
ピレンゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム、アクリル
ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フ
ッ素ゴム、シリコーン変性エチレン−プロピレンゴムな
どのゴム材料など。
【0026】又、導電性付与剤としては、Ni、Cuな
どの金属粉;ファーネスブラック、ランプブラック、サ
ーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラ
ックなどのカーボンブラック;酸化スズ、酸化亜鉛、酸
化モリブデン、酸化アンチモン、チタン酸カリなどの導
電性酸化物;酸化チタン、雲母上などにめっきを施した
無電解めっき物;グラファイト、金属繊維、炭素繊維な
どの無機系充填剤や界面活性剤などが挙げられる。これ
ら導電性付与剤は連続相の有機ポリマーが絶縁性の場合
必ず添加されるものであるが、ポリアミド、クロロプレ
ンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム、アク
リルゴム、ウレタンゴム等の中抵抗(108から1012
Ω・cm)領域が可能な有機ポリマー類には必ずしも添
加する必要が無い。導電性付与剤付与剤を添加する場
合、導電性付与剤に対する親和性は不連続相ポリマーよ
り連続相ポリマーの法が大きいことが好ましい。混練時
や成型時に導電性付与剤が不連続相に移行すると、両相
の導電性、絶縁性を阻害するからである。又、導電性付
与剤の移行を最小限に押さえるため、混練前に予め導電
性付与剤を連続相用ポリマーに添加しておくことが好ま
しい。
【0027】不連続相に用いる有機ポリマーは連続相と
同様のものが用いられるが、次の観点から選択されるこ
とが好ましい。連続相と不連続相の形態(不連続相の大
きさや相間接着性は相溶性の差により支配されることか
ら、用いるポリマーの溶解度パラメーター(SP値)の
差は0.2から2.5にあることが好ましい。SP値の
差が0.2以下だと相溶性がよすぎて不連続相の径が小
さく、絶縁性の不連続相が帯電しても帯電電荷がリーク
したりしてトナー付着に必要な微小閉界量が得られな
い。SP値の差が2.5以上だと相間接着性が不充分
で、使用時のヒビ、ワレ、キズなどの原因になる。
【0028】連続相と不連続相の相溶性を改善するため
に、本発明で用いる現像剤担持体材料には相溶化剤を添
加することも可能である。相溶化剤はランダム、グラフ
ト、ブロックコーポリマー等の種類があり、用いるポリ
マーに応じて適宜選択することができる。市販品として
は、たとえば「レゼダ」東亜合成、「モディパー」日本
油脂、等が上市されている。
【0029】現像剤担持体表面の連続相及び不連続相の
容積比は、10/90から90/10が好ましい。10
/90未満だと担持体成型後の導電性が得られにくく、
90/10を超えると絶縁性不連続相が少なすぎて充分
な微小閉界が得られず、トナー付着量、トナー帯電量が
安定しない。この容積比を得るには導電性ポリマーと絶
縁性ポリマーの容積比10/90〜90/10にすれば
良い。
【0030】本発明で用いる現像剤担持体は、潜像担持
体との接触現像又は非接触現像何れの方式においても使
用可能であるが、接触現像の場合、潜像担持体との接触
を安定させるため、連続相がエラストマーであることが
好ましく、更に好ましくは連続相、不連続相ともにエラ
ストマーであることが望ましい。この時、ゴム硬度は4
0度(JIS A)以下であることが良い。
【0031】不連続相のポリマーとしては、その離型
性、低硬度性、絶縁性、環境安定性等の点からシリコー
ンゴムが好ましい。シリコーンゴムに対して使用可能な
連続相エラストマーとしては、ブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム等のジエン系ゴ
ム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−メチ
レンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エチレ
ン−酢酸ビニルゴム等のオレフィン系ゴムその他フッ素
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、などを
挙げることができる。この場合、絶縁性ゴムは前述の方
法で導電性にする必要があるが、アクリロトリル−ブタ
ジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、
フッ素ゴム、クロロプレンゴム等の1012Ω・cm以下
の中抵抗を保有するポリマーに対しては、必ずしもその
必要はない。
【0032】次に、本発明の現像剤担持体の作成方法に
ついて説明する。 導電性ポリマー、絶縁性ポリマーの調製 導電性ポリマーとして絶縁性のものを使用する場合、予
め導電性付与剤を混練する。これは樹脂やゴムに用いる
通常の方法、例えば2本ロール、3本ロール、バンバリ
ーミキサー、ニーダーなどにより行なえ、使用する材料
に応じてこれらを選択する。ポリマー自体が低抵抗の場
合この必要はない。絶縁性ポリマーに必要に応じて添加
剤を加える場合も同様にして行なう。 導電性ポリマー、絶縁性ポリマーのブレンド と同様の方法で導電性ポリマー、絶縁性ポリマーをブ
レンドする。この際、必要に応じて相溶化剤などの添加
剤を加えることができる。 成型 樹脂やゴムに用いる通常の方法、例えば射出成型、押出
し成型、プレス成型、蒸気加硫成型、スプレーコーティ
ング、ディッピング等の工法により、SUS、鉄、A1
等の金属ローラに代表される導電性基体に成型し、その
後表面が平滑になるよう研磨を施す。 尚、導電性基体との接着性を向上するために、プライマ
ーを使用することも可能であり、この場合、プライマー
は導電性であることが好ましい。
【0033】
〔絶縁性エラストマー〕
シリコーンゴム 100部 (信越化学工業、KE−550U) 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 2部 (硬化剤;信越化学工業、C−8) 導電性エラストマー単独の体積抵抗は8×104Ω・c
mであった。つぎに、導電性エラストマー/絶縁性エラ
ストマーの容積比を各々0/100,30/70,70
/30,100/0で両者を2本ロールで混練した。こ
れらをSUS製(14mm径)芯金上に巻きつけ、下記
条件でプレス成型した。 1次加硫:170℃/10分/120kg/cm2 2次加硫:150℃/2時間 その後、研磨を施し20mm径の現像剤担持体を各々作
成した。同様の方法でシートも作成した。シートの断面
観察を500倍マイクロスコープ(キーエンス社製)で
行ったところ、連続相(黒部、C含有EPDM)と平均
径15μm程度の不連続相(シリコーンゴム)が観察さ
れた。
【0034】〔現像剤担持体の評価方法〕図1に示した
現像ユニットに現像剤担持体を装着し、トナーの帯電量
と付着量を測定した。使用した部材を下記に示す。 トナー薄層化ブレード:ウレタンゴム(2mm厚) トナー補給ローラ:導電性ウレタンスポンジ トナー:プラス帯電トナー トナー帯電量の測定:ブローオフ法 トナー付着量の測定:テープ転写法 トナー帯電量と付着量は5分間現像剤担持体を回転した
後の現像剤担持体上のトナーを測定した。又、各現像剤
担持体の体積抵抗(DC100V)を測定した。結果を
表1に示す。
【表1】
【0035】実施例2 次の処方で現像剤担持体を作成した。 エロクロルヒドリンゴム 100部 (ダイソウ、エピクロマーCG) シリコーンゴム 100部 (信越化学工業、KE550U) 4部 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 4部 (硬化剤;信越化学工業C−8) 作製方法は実施例1と同様である。オスミウム酸で着色
した後500倍マイクロスコープ(キーエンス社)で表
面を観察するとエピクロルヒドリンゴムの連続相にシリ
コーンゴムの不連続相(平均径12μm)が観察され
た。
【0036】比較例2 実施例2においてシリコーンゴムを用いなかったこと以
外は全て同様にして現像剤担持体を作成した。
【0037】実施例3 次の処方で現像剤担持体を作成した。 アクリロニトリル−ブタジエンゴム 100部 (日本合成ゴム、NBR 220S) シリコーンゴム 100部 (信越化学工業、KE550U) 2,5−ジメチル、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 4部 (硬化剤;信越化学工業、C−8) 作製方法は実施例1と同様である。オスミウム酸で着色
した後500倍観察を行なうと、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴムの連続相にシリコーンゴムの不連続相(平
均径10μm)が観察された。
【0038】比較例3 実施例3においてシリコーンゴムを用いない以外は全て
同様にして現像剤担持体を作成した。実施例2,3及び
比較例2.3で得られた現像剤担持体を用い実施例1と
同様な評価を行なった。結果を表2に示す。
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明の画像形成装置は好ましくは10
12Ω・cm以下の導電性ポリマー及び1013Ω・cm以
上の絶縁性ポリマーを各々少なくとも1種類含む異なる
2種以上の不定形ポリマーを混練した後成型し、体積抵
抗が好ましくは1012Ω・cm以下の導電性を有する連
続相(海部)と1013Ω・cm以上の絶縁性を有する不
連続相(島部)とした現像剤担持体を用いたことから、
安定したトナー帯電量と付着量が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤担持体上にマイクロフィールドの電界を
形成させる本発明の画像形成装置の一例を示す現像剤担
持体部を中心とした模式断面図である。
【図2】図1で示される装置において、現像剤担持体上
にマイクロフィールドによる閉電界が主成している状態
を説明するための模式断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体が連続相ポリマーと不連続
    相ポリマーから構成され、トナー供給部材により不連続
    相ポリマー相を摩擦帯電させて現像剤担持体の表面上
    に、選択的に電荷を保持させることにより、現像剤担持
    体表面近傍に多数の微小閉電界を形成し、この現像剤担
    持体上に、非磁性1成分トナーを供給し、前記微小閉電
    界により前記現像剤を現像剤担持体表面に担持させ、前
    記現像剤により静電潜像を可視化する画像形成方法に用
    いる現像剤担持体であって、前記現像剤担持体の少なく
    とも表面が、導電性ポリマー及び絶縁性ポリマーを混練
    した後に、成型されたものであり、導電性ポリマーから
    なる連続相(海部)と絶縁性ポリマーからなる不連続相
    (島部)とから構成されていることを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】 不連続相の平均径が10μm以上である
    現像剤担持体が装着されている請求項1の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 連続相だけ、若しくは連続相と不連続相
    の両方がエラストマーである現像剤担持体が装着されて
    いる請求項1の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 不連続相の絶縁性エラストマーがシリコ
    ーンゴムである請求項3の画像形成装置。
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