JP3151228B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3151228B2
JP3151228B2 JP07777091A JP7777091A JP3151228B2 JP 3151228 B2 JP3151228 B2 JP 3151228B2 JP 07777091 A JP07777091 A JP 07777091A JP 7777091 A JP7777091 A JP 7777091A JP 3151228 B2 JP3151228 B2 JP 3151228B2
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尚貴 岩田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像を担持する像
担持体と現像剤を担持する現像剤担持体とを現像部にお
いて対向させてバイアス印加手段により前記現像部にバ
イアスを印加して現像を行う現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】像担持体に静電潜像を形成し、これを現
像剤によって可視化して記録画像を得る電子複写機、プ
リンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、粉体状の
現像剤を用いる乾式の現像装置が広く採用されている。
【0003】かかる粉体状の現像剤としてはトナーとキ
ャリヤとを有する二成分系現像剤と、キャリヤを含まな
い一成分系現像剤とが公知であるが、前者の二成分系現
像剤を用いた二成分現像方式では、比較的安定した良好
な記録画像が得られる反面、キャリヤの劣化やトナーと
キャリヤの混合比が変動し易く、装置の維持管理が煩雑
になり、又、大型化する傾向になる。
【0004】このため、このような欠点のない一成分系
現像剤を用いた一成分現像方式が注目されている。一成
分系現像剤は、トナーのみからなるものと、必要に応じ
てトナーに補助剤を外添して混合したものとがある。又
トナーとしては、その各トナー粒子自体に磁性粉を練り
込んだ磁性トナーと、磁性体を含まない非磁性トナーと
がある。
【0005】この場合、非磁性体は一般に不透明である
ため、フルカラーやマクチカラーを含めたカラー画像を
磁性トナーによって形成すると、現像された可視像が不
鮮明になり、鮮やかなカラー画像を得ることができな
い。従って、特にカラー現像に対しては、非磁性トナー
を用いた一成分現像方式を採用することが望ましい。
【0006】ところで、一成分現像方式を採用した現像
装置においては、一成分系現像剤を現像剤担持体である
現像ローラに担持させて搬送し、この現像ローラと像担
持体とが互いに対向した現像部において、像担持体に形
成された静電潜像を現像剤によって可視像化している
が、所定濃度の高品質な可視像を形成するためには十分
に帯電した多量のトナーを現像部へ搬送する必要があ
る。
【0007】磁性トナーを用いる場合には、現像ローラ
に内設した磁石の磁力を利用してこれを担持できるの
で、上記要請を比較的容易に満たすことが可能である。
ところが、非磁性の一成分系現像剤を用いる場合には、
これを磁力によって現像ローラに担持させることができ
ないため、十分帯電した多量のトナーの搬送は難しくな
る。これに対する対策も従来から種々提案されており、
例えば、特開昭61−42672号公報には、現像ロー
ラの表面に誘電体(絶縁体)の層を積層形成し、これに
対して、例えばスポンジローラからなる現像剤供給部材
を圧接させ、両者を互いに異極性に摩擦帯電させると共
に、この誘電体と逆極性に帯電させた非磁性トナーを誘
電体に静電的に付着させ、これを現像部に搬送する方法
が提案されている。
【0008】しかしこの方法によっても、誘電体表面の
近傍に形成される電界の強さを十分高めることができな
いため、現像ローラの表面に多量のトナーを担持させる
ことは難しく、現像部へ搬送できる現像剤の量が不足
し、高濃度の可視像を形成することは困難である。
【0009】又、現像ローラと現像剤供給部材との間
に、非磁性トナーが現像ローラ側へ静電的に移行する向
きの電界を印加する構成も公知であるが、このような構
成を付加しても、現像ローラへ十分な量のトナーを付着
させることは難しい。
【0010】なお、トナー供給部材としては、102
106 Ω・cmの導電性発泡体(特開昭60−2290
57号公報)、スキン層付弾性体(特開昭60−229
060号公報)、ファーブラシ(特開昭61−4267
2号公報)等を使用することが提案されており、又現像
ローラとしては、表面に凹凸を有する金属体(特開昭6
0−53976号公報)、絶縁被覆ローラ体(特開昭5
5−46768号公報)、中抵抗体被覆ローラ(特開昭
58−13278号公報)、絶縁体と導電面とを持つ電
極ローラ(特開昭53−36245号公報)等が開示さ
れている。
【0011】更に、非磁性一成分現像剤を用いる現像装
置において、特開昭60−229057号公報ではスポ
ンジローラ、特開昭62−229060号公報では弾性
ローラ、特開昭61−52663号公報ではファーブラ
シ等を用いて、トナーと補給部材との摩擦帯電によりト
ナーに電荷を付与し、更に現像ローラと接触することに
より生ずる摩擦により、現像ローラへトナーを静電的に
付着させ、ブレード等の層厚規制部材を用いてトナー層
を制御して感光体の潜像を現像する方法が提案されてい
る。この場合の現像ローラの材料としては、絶縁性のも
の、中抵抗のもの、積層のものなど各種のものが用いら
れている。
【0012】これらの従来技術に示されている方式にお
いては、現像ローラへのトナー付着は、トナー補給部材
と現像ローラとの摩擦帯電によって行われるが、トナー
の付着した部材で摩擦するため、十分な帯電を得難く、
結果的にトナー付着が不足する。ここで非磁性一成分現
像方式におけるトナーの付着量と帯電量について説明す
ると次のようになる。
【0013】白黒用では帯電量が重視され、その値は一
般的に10〜20μC/gであり、これ以下になると、
地汚れ、シャープ性などの画質面において劣るものとな
る。一方、付着量に関しては、現像ローラ上の付着量が
0.1〜0.3mg/cm2 であるのに対し、転写紙上
では0.4〜0.5mg/cm2 が必要であり、現像ロ
ーラのスピードを感光体のスピードの3〜4倍にするこ
とによって、このトナーの付着量を得るようにしてい
る。但し、現像ローラの回転速度を3〜4倍にすると
“トナー後端より”という現象、即ち、べた部を現像し
たときに画像の後端部の濃度が高くなるという現象を発
生する問題がある。この現象を防ぐためにも、現像ロー
ラのスピードを感光体のスピードに近づけること、従っ
て現像ローラ上のトナーの付着量を多くして、その回転
数を小さくする必要がある。
【0014】一方、カラートナーでは黒トナーに比べて
着色度が小さいという色特性により、“トナー後端よ
り”を改良しようとすると、黒トナーに比べ更に多い
0.8〜1.2mg/cm2 の現像ローラ上のトナー付
着量が必要になる。又帯電量に関しては、安定した画像
を得るためには、5〜20μC/g(好ましくは10〜
15μC/g)の値が望まれる。
【0015】一方、現像ローラ表面に十分帯電したトナ
ーを多量に付着させたとしても、静電潜像を良好に現像
するためには、現像部にバイアスを印加して、現像剤を
現像ローラから像担持体へ飛翔させるために現像ローラ
上の現像剤に対する電荷による拘束力よりも強い力を現
像剤に与える必要がある。
【0016】しかしこのようなトナーを飛翔させる現像
においては、現像ローラから像担持体にトナーを転移さ
せる方向にのみバイアスを印加する方法を用いると、シ
ャープさに欠けると共に階調性に欠けた画像になる。即
ち、像担持体上の画像端部においては、非画像部に誘導
される電荷のため、電気線が現像剤担持体まで到達しな
いで像担持体の非画像面への回り込みが生じているた
め、飛行してきた現像剤の付着が極めて不確実になり又
付着しない場合もあり、画像端部においてシャープさに
欠けた不鮮明な画像になる。又現像剤は、その電位が一
定値以上になり現像剤担持体による現像剤の拘束力に打
ち勝ったときに現像剤担持体から像担持体へ飛翔するの
で、一定値を境にして急激に転移量が増し、静電潜像電
位に対する画像濃度の曲線の勾配が大きく階調性に乏し
い画像になる。
【0017】この問題を解決するために、現像部に交互
電界を形成させるように所定範囲の電圧を印加する方法
が提案されている(特開昭64−1013号公報参
照)。しかしこのように交互電界を印加して、現像ロー
ラと像担持体間で現像剤を交互に飛翔させると、全体と
して画像濃度が低下する傾向になる。又、印加する交互
電界の周波数が低すぎると、バイアス周期に基づく画像
の濃度むらが発生し、一方周波数が高すぎる場合には、
トナーの転移時間が不足し飛翔現像の効果が減少する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題点を解消
する方法として、本発明者らは、先に、「回転駆動され
る現像剤担持体に必要に応じて補助剤を外添した非磁性
トナーよりなる一成分系現像剤を供給し、該担持体の表
面に前記現像剤を担持して搬送し、潜像担持体と前記現
像剤担持体が互いに対向した現像領域にて、該潜像担持
体に形成された静電潜像を現像剤担持体に担持された前
記現像剤によって可視像化する現像方法において、前記
現像剤担持体の表面に選択的に電荷を保持させることに
より該担持体表面の近傍に多数の微小閉電界を形成し、
この閉電界により帯電トナーを吸引し、現像剤を現像剤
担持体表面に付着させて担持し、該担持現像剤によって
静電潜像を可視像化する画像形成方法」を提案した。
【0019】かかる発明によれば、現像剤担持体の表面
の近傍に多数の微小閉電界(マイクロフィールド)が形
成されるので、その電界強度を従来よりも著しく増大さ
せることができ、十分に帯電した多量の非磁性トナーを
現像剤担持体に担持して現像領域に搬送できるといった
多くの利点が得られる。
【0020】しかしながら、このような現像剤担持体表
面の近傍に多数のマイクロフィールドを形成させる方法
においても、現像剤担持体によっては経時的に安定した
トナー付着量と帯電量を得ることが困難な場合があり、
又その製造工程が複雑でコスト高になるという問題点が
ある。
【0021】又、現像剤担持体が剛体である場合には、
これをトナーを介して潜像担持体(感光体)に当接させ
て現像する接触現像法においては、剛体からなる現像剤
担持体が潜像担持体を損傷させるおそれがあること(潜
像担持体が剛体からなるときにはその傾向が更に強ま
る)、及び現像剤担持体と潜像担持体との接触面積が制
限されることから、所望のトナー付着量及びトナー帯電
量が得られず、又現像スピードを高めることができない
ため、現像効率が低下するという問題点がある。
【0022】そこで本発明は、以上の諸問題が解決し、
現像剤担持体であって、経時的に安定したトナー付着量
及びトナー帯電量が得られ、低廉なコストで製造でき、
像担持体を損傷することなく高速現像が可能で現像効率
の向上した現像剤担持体を備えると共に、このような現
像剤担持体によりシャープで階調性良く十分な画像濃度
で地かぶりやむらなく像担持体上の静電潜像を現像する
ことができる現像装置を提供することを課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、静電潜像を担持する像
担持体と現像剤を担持する現像剤担持体とを現像部にお
いて対向させてバイアス印加手段により前記現像部にバ
イアスを印加して現像を行う現像装置において、前記現
像剤担持体は、表面に誘電体部と10 Ω・cm〜1
Ω・cmの抵抗を有する導電体部とを微小面積で
混在してなり且つ前記誘電体部が導電性発泡体層の表面
近傍の発泡セル中に形成されていると共に、少なくとも
前記誘電体部が現像剤の極性と逆極性又は同極性に帯電
することにより表面に多数の微小閉電界を形成するもの
であり、前記バイアス印加手段は、前記現像部にpea
kto peakが500≦Vp−p≦1500(v)
であり交互電界を形成するバイアスを印加し、前記現像
部にて、前記像担持体上の電位と前記バイアスによる電
界と前記現像剤担持体上の微小閉電界とにより決定され
る電界により、前記現像剤担持体に保持された前記現像
剤の前記像担持体への転移、逆転移を行って現像するこ
とを特徴とし、請求項2の発明は、前記誘電体部が導電
性発泡体層の表面近傍の発泡セル中に形成されているこ
とに代えて、前記導電体部と前記誘電体部とが絶縁性粒
子を含有した弾性導電性材料からなることを特徴とし、
請求項3の発明は、請求項2の発明の特徴に加えて、前
記絶縁性粒子が弾性絶縁性粒子であることを特徴とし、
請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明の特徴に加え
て、前記交互電界の周波数が250〜2000Hzであ
ることを特徴とする。
【0024】
【作用】本発明によれば、請求項1の発明においては、
所定範囲の抵抗を有する導電体部と、誘電体部とを、微
小面積で混在させて現像剤担持体を形成するので、導電
体部と誘電体部との間で微小閉電界が形成され、強い現
像剤吸着力が発生し、多量の現像剤がその表面に付着さ
れる。そしてこの場合、現像剤は、現像剤担持体とこれ
に現像剤を供給する部材との間で摺擦されて強く帯電さ
れ、導電体部に付着すると共に誘電体部に強く吸着され
て多層に付着し、現像剤層厚規制部材等によりその層厚
を規制されて現像部に運ばれ、その結果、像担持体への
十分な現像剤の転移が可能になる。又このような現像剤
の付着、帯電は経時的に安定している。更に画像形成コ
ストも安価なものとなる。
【0025】又、導電体部と誘電体部とを、導電性発泡
体層の表面近傍の発泡セル中に誘電体部を形成させて構
成するので、発泡という工程を用い容易に現像剤担持体
を製造することができ、発泡の度合いを変えることによ
り誘電体部の面積や深さが変化し現像剤の付着が自由に
調整され、更に、発泡がランダムであるため現像剤の帯
電、付着に定形的なむらが生じない。
【0026】更に、現像部に交互電界を形成するバイア
スを印加するので、一方側の電界発生時に、像担持体上
の静電潜像の電位に対応して、微少閉電界による保持力
に抗して現像剤が現像剤担持体から像担持体へ急激にそ
の量を増して飛翔すると共に、他方側の電界発生時に
は、これと反対の現像により現像剤が像担持体から現像
剤担持体に逆飛翔する。そしてこのバイアス電圧のpe
ak to peakの差を500≦Vp−p≦150
0(v)の範囲に定めることにより、現像剤が確実に飛
翔すると共に地かぶりを発生せず、上記の両方向への現
像剤の飛翔現象が確保され、結果として、現像剤担持体
から像担持体へ現像剤がその電位に対応して転移され、
画像の階調性が実現される。
【0027】そしてこの場合、誘電体部に帯電が生ずる
ことにより、導電体部と誘電体部との間では電位が異な
ること及び誘電体部には多層に現像剤が保持されている
ことにより、像担持体及び現像剤担持体の電位並びにバ
イアスによる交互電界のそれぞれの値をそれぞれの関連
において良い条件に定めることにより、最終的な現像剤
担持体から像担持体への現像剤の転移性が向上され、十
分な画像濃度が確保される。又画像の鮮明さも得られ
る。
【0028】請求項2又は3の発明においては、導電体
部と誘電体部とを絶縁性粒子を含有した弾性導電性材料
により構成し、又は絶縁性粒子を弾性絶縁性粒子にする
ことにより、接触現像を行う場合にも像担持体が損傷し
ない。
【0029】請求項4の発明においては、交互電界の周
波数を250〜2000Hzにするので、現像剤担持体
と像担持体との接触長さ及び像担持体の回転速度との関
係においてバイアス落ちやバイアス周期に基づく画像の
濃度むらの発生が防止されると共に、現像剤担持体と像
担持体の間の現像剤の飛翔時間との関連において、現像
剤担持体と像担持体との間の現像剤の往復動の時間が確
保され飛翔現像の効果が確保される。
【0030】
【実施例】図1は本発明を適用することができる現像装
置の一例を示す。現像装置は、像担持体の一例である感
光体10に対向して配設されている。トナータンク70
に内蔵されている現像剤としてのトナー60は、攪拌羽
根50によりトナー供給部材(スポンジローラ又はファ
ーブラシなど)40の方向に強制的に寄せられてこれに
供給される。一方、現像を終了した現像剤担持体として
の現像ローラ20は、矢印の方向に回転(例えば400
rpm)し、トナー供給部材40との接触部に至る。ト
ナー供給部材40は、現像ローラ20とは逆方向に回転
(例えば300rpm)し、現像ローラ20とトナー6
0とに帯電を与え現像ローラ20上にトナー60を付着
させる。更に現像ローラ20は回転し、その上に付着し
たトナーは、現像剤層厚規制部材である弾性ブレード3
0によりその厚みを制御されながら帯電も安定化され、
現像領域80に達する。現像領域80においては、接触
又は非接触現像により潜像が現像される。ここで必要に
応じて、現像ローラ20、トナー供給部材40に直流、
交流、直流重畳交流、パルス等のバイアスなどを印加し
て、最適な画像に制御することができる。
【0031】次に、このタイプ(電極タイプ)の現像ロ
ーラ20へのトナー付着のメカニズムについて説明す
る。現像ローラ20としては、例えば図2に示すよう
に、その表面に誘電性領域(誘電体部22)と導電性領
域(導電体部21)とが微小面積で混在するように構成
されている。そして誘電体部の形状が円形であるとした
場合には、径が10〜500μmの大きさの微小面積が
ランダムに又はある規制に従って分散している。この場
合、面積比としては、導電体部21の面積が全体の20
〜60%の範囲であることが好ましい。
【0032】トナー付着は次のようになる。先ず、現像
を終了した現像ローラ20は、矢印の方向に回転してト
ナー供給部材40と接触する。ここで現像しなかった非
画像部の残トナーは、トナー供給部材40により機械
的、電気的に掻き取られ、誘電体部22は摩擦によって
帯電する。このとき、前の現像による現像ローラ20と
トナーの電荷は、摩擦により一定化されて初期化され
る。次に、トナー供給部材40によって運ばれたトナー
は、現像ローラ20との摩擦により強く帯電し、現像ロ
ーラ20の導電体部21と共に誘電体部22に静電的に
多量に強く付着する。このときの極性は、感光体電荷に
対してトナーは逆極性であり、現像ローラ20の誘電体
部22は同極性となる。
【0033】図2は、現像ローラ20上の電界の形成と
トナーの付着状態を示す。現像ローラ20上の電界は、
マイクロフィールド(閉電界)となり電界傾度の大きい
電界となって、トナーを多量に付着させることが可能と
なる。この付着したトナーは、閉電界により現像ローラ
20に強く引かれて離れ難い状態になっている。このト
ナー層は、更に弾性ブレード30によりその層厚を規制
され、現像部80に達する。
【0034】図1において、感光体10と現像ローラ2
0との間の現像部80には、交互電界を形成するバイア
ス印加手段90により現像バイアスが印加される。現像
バイアスとしては、peak to peakが500
≦Vp−p≦1500(v)で交流電界に直流を重畳し
たものとすることができる。Vp−pを500V以上と
するのは、現像ローラ20によるトナー保持力に抗して
感光体10へトナーを飛翔させるためには、この程度以
上の電圧差が必要だからであり、Vp−pを1500V
以下にするのは、バイアスのリーク及び地かぶりの発生
を防止するためであり、実験的にこの程度の範囲が妥当
であることが確認された。
【0035】又、現像バイアスの周波数は250〜20
00Hzの範囲にする。これは、周波数が250Hz以
下になると、バイアスによる画像むらが生じ画像品質が
低下し、一方周波数が2000Hz以上になると、現像
ローラ20と感光体10との間におけるトナーの飛翔時
間が得られず、実質的に交互電界を形成した効果が失わ
れるからである。
【0036】図3乃至5は、以上の諸条件の範囲内で、
感光体10の電位、バイアス電界及び現像ローラ20の
電界を一例として具体的に定め、これらの相互関係で決
定される電界によるトナーの移動を説明するための図で
ある。この具体例は、感光体の地肌部の表面電位を−9
00V、露光部の電位を−100Vとして、図2に示す
現像ローラ20を感光体10の表面と接触させて(10
0μm程度の間隔を置いてもよい)対向配置して反転現
像を行ったものである。
【0037】現像ローラ20の誘電体部22はトナー供
給部材40で擦られて接地を基準とした電位が+200
Vになる量の電荷を保持し、これにより、負極性に帯電
したトナーを約1.0〜1.2mg/cm2 担持した。
そして、バイアス印加手段により、現像ローラ20に、
Vp−p=1000V、最高電位0V、周波数500H
z、デューテイ比(交互バイアスの1周期に対して、現
像側へトナーが転移するように電圧を印加する時間の比
率であり、図3の示すT1 、T2 で表すと、T2
1 )=0.5の矩形パルス電圧を印加した。
【0038】図3は、接地を基準とした現像ローラ20
の表面電位の時間的変化を示した図であり、(a)は誘
電体部22の表面電位、(b)は導電体部21の表面電
位について示している。これらの図中には、感光体10
表面の地肌部の表面電位のレベル−900V及び露光部
の表面電位のレベル−100Vを水平線としてそれぞれ
示している。図3(a)中の誘電体部22の表面電位の
時間的変化を示す矩形連続線からわかるように、誘電体
部22の表面電位は、その保持した電荷+200Vによ
りバイアス印加手段90による印加電圧が+200Vだ
け偏倚された電位になる。一方、導電体部21の表面電
位は、図3(b)からわかるように、保持電荷がないた
めバイアス印加手段90による印加電圧そのものにな
る。
【0039】次に、以上のように現像ローラ20の表面
電位が変化する場合における現像ローラ20と感光体1
0との間の電界について説明する。この電界は、現像ロ
ーラ20の誘電体部22上又は導電体部21の何れの部
分かによって、更に、それぞれの部分22、21に対向
する感光体10の部分が画像部又は地肌の何れの部分で
あるかによって異なる。
【0040】図4は、これらのうち図3(b)に示すよ
うに表面電位の時間的変化を生じる導電体部21上の電
界を説明するためのものであり、そのうち(a)は導電
体部21が感光体10の画像部(露光部)に対向してい
る場合における両者間の電位差の時間的変化を示し、
(b)は導電体部21が感光体10の非画像部(未露光
部)に対向している場合の両者間の電位差の時間的変化
を示す。
【0041】一方、図5は、図3(a)に示すような表
面電位の時間的変化を生じる誘電体部22上の電界を説
明するためのものであり、そのうち(a)は、誘電体部
22が感光体10の画像部(露光部)に対向している場
合の両者間の電位差の時間的変化を示し、(b)は誘電
体部22が感光体10の非画像部(未露光部)に対向し
ている場合の両者間の電位差の時間的変化を示す。
【0042】これらの図においては、電界が現像ローラ
20又は感光体10の表面に担持されたトナーに静電気
力を及ぼすことから、この静電気力の方向を区別するた
めにトナーが感光体10に向かう方向の電界に対応する
電位差を正、現像ローラ20に向かう方向の電界に対応
する電位差を負として表わしている。又、現像ローラ2
0上のトナーが感光体10へ転移する電位差の限界値と
してのしきい値+100Vのレベルと、感光体10上の
トナーが現像ローラ20の方へ転移する電界のしきい値
−100Vのレベルとをそれぞれ水平線で示し、且つ、
このしきい値を越えたトナー の転移に寄与する電界に
対応する電位差の部分を斜線で表している。
【0043】なお、上記しきい値+100V及び−10
0Vは実験によって求められた値である。この実験で
は、現像ローラ20に直流電圧を印加し、この直流電圧
の値を変化させながらトナーの転移を観察したものであ
る。そしてこの例では、現像電界のしきい値は1V/μ
mであることがわかった。又このとき用いたトナーの帯
電電荷量は約10μC/gであった。
【0044】現像ローラ20の導電体部21上に存在す
るトナーは、感光体10の画像部と対向する場合には、
図4(a)の斜線部で示されるように+900Vの電位
差に対応する現像電界(以下「現像電界」という)が発
生した時に感光体10の方向に転移し、感光体10の地
肌部と対向する場合には、同図(b)の斜線部で示され
るように、−900Vの現像電界が発生したときに現像
ローラ20の方向に転移する。そしてこれらの場合に
は、画像部のトナーは現像ローラ20側に逆転移するこ
とはなく、又非画像部のトナーが感光体10側へ転移す
ることもない。
【0045】一方、現像ローラ20の誘電体部22上に
存在するトナーは、この部分では印加電圧が+200V
だけ偏倚した電位になっているので、感光体10の画像
部と対向する場合には、図5(a)の斜線部で示される
ように−300Vの負電界と+700Vの正電界とが交
互に現れるため、正電界のときに現像ローラ20から感
光体10へ転移し、負電界のときに感光体10から現像
ローラ20へ転移する。又、感光体10の地肌部と対向
する場合には、同図(b)の斜線部で示すように、−1
100Vの負の電界で感光体10から現像ローラ20へ
転移するのみで、非画像部のトナーが感光体10側へ転
移することはない。
【0046】以上の如く、本発明によれば、バイアスに
よる電界と、感光体10の電位と、現像ローラ20にお
ける導電体部21及び誘電体部22の電位との相互関係
で決定される電界により、選択的にトナーを転移させる
ことができる。
【0047】即ち、これらの相互関係を具体例の如く良
い条件に定めることにより、例えば導電体部21では、
画像部に対しては現像ローラ20から感光体10のみに
トナーを転移させ逆転移をさせずにトナーの現像量を増
し、トナーが多層に付着した誘電体部22では、画像部
に対してはトナーを交互に転移させてその差によって得
られるトナーの転移量を電位差に対応した量にし、画像
の階調性を得ることができる。そして導電体部21及び
誘電体部22が非画像部と対向するときには、感光体1
0の非画像部に付着したトナーが逆転移することによ
り、地汚れがなく画像のシャープさも向上される。その
結果、トナーの現像転移率が90%以上となり、十分な
画像濃度でシャープ性、階調性の良い画像が得られた。
【0048】なお以上の具体例では、交互バイアスがデ
ューティ比0.5の矩形バイアス電圧である場合につい
て示したが、デューティ比は0.5に限らず、又波形は
例えば正弦波などの他の波形であってもよい。
【0049】次に、現像ローラ20について詳細に説明
する。先ず、現像ローラとして、その表面に誘電体部と
導電体部が微小面積で混在し、且つ誘電体部は導電性発
泡体層の表面近傍の発泡セル中に形成されている場合に
ついて説明する。
【0050】発泡セル中に形成される誘電体部に用いら
れる材料としては、絶縁性物質であればよいが、体積固
有抵抗が1012Ω・cm以上、特に1014Ω・cm以上
のものが好ましい。
【0051】このような絶縁性材料としては、例えば次
のような有機ポリマー類が挙げられる:ポリ塩化ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルホルマ
ールなどのビニル系樹脂;ポリスチレン、スチレン・ア
クリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン・スチレン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ
エチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのポリエ
チレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチル
メタクリレート・スチレン共重合体などのアクリル系樹
脂;ポリアセタール、ポリアミド、セルロース、ポリカ
ーボネート、フェノキシ樹脂、ポリエステル、フッ素樹
脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリ
コーン樹脂等の樹脂材料;天然ゴム、イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴ
ム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、塩
素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニト
リルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料など。
【0052】本発明においては、好ましくは、脂肪族含
フッ素化合物やシリコーン樹脂を主体とするものが使用
される。
【0053】脂肪族含フッ素化合物としては、例えばポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テ
トラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、テトラフルオロエチレン・パーフロオロアルキル
ビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・エ
チレン共重合体、ポリクロロトルフルオロエチレンなど
のフッ素を含む重合体もしくは分子鎖末端或いは分子鎖
中にエーテル基、カルボキシル基、水酸基などの極性基
を有する脂肪族フルオロカーボン乃至脂肪族フルオロク
ロロカーボン化合物などが挙げられる。又、シリコーン
樹脂としては、縮合反応型、付加反応型、過酸化物硬化
反応型のシリコーン樹脂乃至は有機樹脂を共重合した変
性樹脂などが挙げられる。
【0054】本発明における導電体部は、導電性発泡体
層から構成されるが、発泡体を形成する樹脂材料として
は、種々の有機ポリマー類が使用可能であり、以下のよ
うな有機ポリマー類が挙げられる:天然ゴム、イソプレ
ンゴム、プタジエンゴム、スチレン・プタジエンゴム、
ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレン
ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫
化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーン変性
エチレン・プロピレンゴム、などのゴム材料など。
【0055】又、導電性付与剤としては、Ni、Cuな
どの金属粉;ファーネスブラック、ランプブラック、サ
ーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラ
ックなどのカーポンブラック;酸化錫、酸化亜鉛、酸化
モリブデン、酸化アンチモン、チタン酸カリなどの導電
性酸化物;酸化チタン、雲母上などにメッキを施した無
電解メッキ物;グラファイト、金属繊維、炭素繊維など
が挙げられる。
【0056】又、発泡剤としては従来の公知の有機発泡
剤或いは無機発泡剤の何れもが使用できる。このような
発泡剤の具体例としては、例えば、アゾビソスイソブチ
ロニトリル、アゾジカーボンアミド、ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド、p,p′・オキシビスベンゼンスルホニ
ルヒドラジドなどが挙げられる。
【0057】本発明の現像ローラを作成するには、例え
ば、(i)芯金の外周にゴム類、導電体性付与剤、発泡
剤及びその他の添加物からなる導電性発泡組成物を押出
成形して弾性発泡体層を設け、次いでその表面を研削し
て発泡セルを露出させ、誘電体部埋設用の凹部を形成
し、次に凹部に前記誘電体材料をスプレー、ディッピン
グなどの方法により埋め込み、所定の条件(温度、時
間)で硬化(焼成)し(塗布膜の厚みは凹部が完全に埋
まる状態にする)〔参照;図6(a)〕、(ii)続いて
その表面を切削又は研磨加工により導電面と誘電面とが
微小面積で混在するように削り、導電部面積が20〜6
0%になるように削る〔参照;図6(b)〕とういう方
法が採用される。
【0058】〔現像剤担持体の実例〕以下、実例により
上記の現像剤担持体を更に詳細に説明する。なお、部は
重量基準である。 〔実例−1〕予めプライマー処理した芯金周辺に下記の
導電性発泡組成物〔I〕を押し出し形成し、170°C
で20分間金型内で一時加硫させた後、200°Cで2
時間二次加硫させて、体積固有抵抗1011Ω・cm、比
重0.57、発泡セルの大きさが30〜50μmの導電
性発泡体層を有する現像ローラを作成した。
【0059】 導電性発泡組成物〔I〕 ジオルガノポリシロキサン(平均重合度2000以上) 100部 〔商品名:KF901F−U(信越化学社製)〕 ファーネスブラック 10部 〔商品名:ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾ社製)〕 ジクミルパーオキサイド 2部 アゾビスイソブチロニトリル 2部 次いで、得られた現像ローラの表面を研削して発泡セル
を露出させ、誘電体を埋設するための凹部を形成した。
【0060】次に、この凹部に誘電体であるフッ素樹脂
組成物〔商品名:ルミフロンLF601−C(旭硝子社
製)を主剤としてもの〕150部をコーティングし、発
泡セル凹部が完全に埋まる状態にした後、架橋硬化させ
た。
【0061】続いて、その表面を切削又は研磨加工によ
り、導電体部と誘電体部が混在して導電体部面積が50
%となるようにして、本発明の現像ローラを作製した。
【0062】〔実例−2〕実例1において、導電性発泡
組成物〔I〕を導電性発泡組成物〔II〕に代え、体積固
有抵抗106 Ω・cm、比重0.31及び発泡セルの大
きさ90〜120μmの導電性発泡体層を有する現像ロ
ーラを用いた以外は、実例1と同様にして本発明の現像
ローラを作製した。
【0063】 導電性発泡組成物〔II〕 ジオルガノポリシロキサン(平均重合度2000以上) 100部 〔商品名:KF901F−U(信越化学社製)〕 ファーネスブラック 30部 〔商品名:ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾ社製)〕 ジクミルパーオキサイド 5部 アゾビスイソプチロニトリル 10部 〔実例−3〕実例1において、導電性発泡組成物〔I〕
を導電性発泡組成物〔III〕に代え、体積固有抵抗10
2 Ω・cm、比重0.23及び発泡セルの大きさ200
〜460μmの導電性発泡体層を有する現像ローラを用
いた以外は、実例1と同様にして本発明の現像ローラを
作製した。
【0064】 導電性発泡組成物〔III〕 ジオルガノポリシロキサン(平均重合度2000以上) 100部 〔商品名:KF901F−U(信越化学社製)〕 ファーネスブラック 50部 〔商品名:ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾ社製)〕 ジクミルパーオキサイド 10部 アゾビスイソプチロニトリル 14部 〔実例−4〕実例1において、誘電体であるフッ素樹脂
を付加型シリコーン樹脂組成物〔商品名:SR2407
(トーレシリコーン社製)〕に代え、実例1と同様にし
て本発明の現像ローラを作製した。
【0065】〔実例−5〕実例2において、誘電体であ
るフッ素樹脂を付加型シリコーン樹脂組成物〔商品名:
SR2407(トーレシリコーン社製)〕に代え、実例
1と同様にして本発明の現像ローラを作製した。
【0066】〔実例−6〕実例3において、誘電体であ
るフッ素樹脂を付加型シリコーン樹脂組成物〔商品名:
SR2407(トーレシリコーン社製)〕に代え、実例
1と同様にして本発明の現像ローラを作製した。
【0067】〔実例−1乃至6の評価〕各現像ローラを
図1に示される現像装置に装着し、トナーの帯電量及び
トナー付着量を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0068】なお上記現像装置において、弾性ブレード
はウレタンゴム製のものを、トナー供給部材は導電性ウ
レタンスポンジ製のものを、トナーは正帯電トナーを装
填した。
【0069】
【 表1】
【0070】表1の結果から、 本発明の現像ローラに
よると十分なトナー帯電量と付着量が得られることが分
かる。
【0071】次に、現像ローラが、少なくともその表面
に導電体部21と誘電体部22とが混在してなり、且つ
これらの形成材料が弾性絶縁性粒子を含有した弾性導電
性材料である場合について説明する。
【0072】誘電体部を構成する弾性絶縁性粒子として
は、体積抵抗が1013Ω・cm以上、好ましくは1014
Ω・cm以上のもので、実効ゴム硬度(現像剤担持体の
形状をJIS−K6301で定めるスプリング式硬さ試
験機A型を用いて測定したときの値)が50度以下、好
ましくは40度以下のものが使用される。
【0073】このような材料としては、例えば、シリコ
ーン変成エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン
ゴム、ブチリゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレ
ンゴム、などが挙げられる。その平均粒径は5μm以
上、好ましくは10μm以上である。5μm未満では、
マイクロフィールドが形成され難く、安定したトナーの
付着、帯電が得られない。又、粒子形状は定形或いは不
定形の何れでもよい。
【0074】又、弾性導電性材料としては、体積抵抗が
1012Ω・cm以下、好ましくは108 Ω・cm以下の
ものがよく、又実効ゴム硬度(既出)が50度以上、好
ましくは40度以下でゴム類に導電性フィラーを添加し
たものが使用される。
【0075】ゴム類としては、シリコーン変成エチレン
プロピレンゴム、スチレン・プタジエンゴム、エピクロ
ルヒドリンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタン
ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ア
クリルゴム、ブチルゴム、イソプレンゴムなどが挙げら
れる。
【0076】又、導電性フィラーとしては、Ni、Cu
などの金属粉;ファーネスブラック、ランプブラック、
サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブ
ラックなどのカーポンブラック;酸化錫、酸化亜鉛、酸
化モリブデン、酸化アンチモン、チタン酸カリなどの導
電性酸化物;酸化チタン、雲母上などにメッキを施した
無電界メッキ物;グラファイト、金属繊維、炭素繊維な
どが挙げられる。
【0077】又、本発明で用いる現像ローラには種々の
目的のために無機充填剤や架橋剤、熱安定剤、加工助剤
等を添加することができる。無機充填剤としては、珪藻
土、石英粉末、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カ
ルシウム、酸化マグネシウム、タルク、珪酸アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、などの粉末、チタン酸カリウ
ム、アスベスト、ガラス、カーボン等の繊維、テフロ
ン、窒化ホウ素等の粉末が用いられる。
【0078】本発明の現像ローラを作製するには、例え
ば、(i)金属製芯金上に導電性プライマを塗布した
後、導電性材料に適当量の絶縁性粒子を混入したコンパ
ウンドを、押出成形法などにより芯金上に成形し、(i
i)金型成形加硫、蒸気加硫法などにより温度と圧力を
加えることにより芯金上に弾性体ローラを成形し、(ii
i)次いで、弾性ローラの表面を研磨や切削などの方法
により平滑にして、導電部と誘電部が表面に混在するよ
うにする方法などを採用すればよい。
【0079】〔実 例〕次に実例により現像ローラを更
に詳細に説明する。 〔弾性絶縁性粒子の製造〕シリコーン変性エチレン・プ
ロピレンゴム: 商品名;SEP1421−U(信越化学工業(株)製) 100.0重量部 加硫剤:商品名;C−12(信越化学工業(株)製) 2.0 〃 を2本ローラを用いて十分均一になるように混練してか
らプレスキュア170°C/10分、50kg/cm2
の加硫条件で加硫し、厚さ2mmのシート状に成形し
た。その後150°C/2時間キュアを行った。
【0080】成形したゴムシートを2本ローラ(ローラ
間の隙間を狭くする)に複数回通して粉砕した。その
後、フルイに通して100〜200μmの弾性絶縁性粒
子を得た。
【0081】〔弾性絶縁性粒子を含有した弾性導電性コ
ンパウンドの製造〕 シリコーン変性エチレン・プロピレンゴム: 商品名;SEP1421−U(信越化学工業(株)製) 100.0重量部 カーボンブラック: 商品名;ブラックパールスL(キャボット社製) 8.0 〃 加硫剤: 商品名;C−12(信越化学工業(株)製) 4.0 〃 炭化水素系合成油: 商品名;ルーカント(三井石油化学(株)製) 10.0 〃 を2本ローラを用いて十分均一になるように混練した。
この混練したコンパウンドに先に製造した弾性絶縁性粒
子を30.0重量部加えた。そして再度2本ローラを用
いて十分均一になるように混練して、弾性導電性コンパ
ウンドを得た。
【0082】次に、予め導電性プライマを塗布した芯金
上に前記弾性絶縁性粒子を含有した導電性コンパウンド
を押出し成形によって設け、次いで金型成形加硫法によ
ってプレスキュア170°C/10分、50kg/cm
2 の条件で加硫し、弾性層の厚さ7mm、ローラ外径2
0mmφ(芯金:ステンレス製6mmφ)に成形した
後、150°C/2時間キュアを行った。
【0083】得られた弾性ローラの表面を研磨や切削な
どの方法により、仕上げのローラ外径が18mmφで導
電体部と絶縁体部とが表面に混在し、その表面が平滑な
現像ローラ(実効ゴム硬度38度)を得た。
【0084】次に、得られた現像ローラを図1に示した
現像装置に装着し、トナーの帯電量、トナーの付着量及
び感光体との接触幅〔mm/圧力(kg)〕を測定し
た。
【0085】その結果、トナー帯電量は12.3μC/
g、トナー付着量は1.06mg/cm2 であり、感光
体との接触幅は0.8mm/500g、1.1mm/8
00g、1.6mm/1.1kgであった。
【0086】なお、上記現像装置において、弾性ブレー
ドはウレタンゴム製のものを、トナー供給部材は導電性
ウレタンスポンジ性のものを、トナーは正帯電トナーを
装填した。
【0087】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、導電体部と誘電体部とを微小面積で混
在させて現像剤担持体を形成するので、その間で微小閉
電界が形成され、多量の現像剤をその表面に付着させる
ことができる。
【0088】そして、導電体部と誘電体部とを、導電性
発泡体層の表面近傍の発泡セル中に誘電体部を形成させ
て構成するので、容易に現像剤担持体を製造することが
でき、誘電体部の面積や深さをランダムに変化させ、現
像剤の帯電、付着をむらなく自由に調整することができ
る。
【0089】更に、現像部に交互電界を形成するバイア
スを印加し、このバイアス電圧のpeak to pe
akの差を500≦Vp−p≦1500(v)の範囲に
定めるので、地かぶりを発生させることなく、現像剤担
持体と像担持体との間で両方向への現像剤の飛翔現象を
確保し、結果として、現像剤担持体から像担持体へ現像
剤をその電位に対応して転移させ、画像の階調性を得る
ことができる。
【0090】そしてこの場合、誘電体部に帯電が生ずる
ことにより、導電体部と誘電体部との間では電位が異な
ること及び誘電体部には多層に現像剤が保持されている
ことから、最終的な現像剤担持体から像担持体への現像
剤の転移性を向上し、十分な画像濃度を確保することが
でき、又画像を鮮明にすることができる。
【0091】請求項2又は3の発明においては、上記効
果に加えて、導電体部と誘電体部とを絶縁性粒子を含有
した弾性導電性材料により構成し、又は絶縁性粒子を弾
性絶縁性粒子にすることにより、接触現像を行う場合に
も像担持体の損傷を防止することができる。
【0092】請求項4の発明においては、交互電界の周
波数を250〜2000Hzにするので、バイアス周期
に基づく画像の濃度むらの発生を防止すると共に、現像
剤担持体と像担持体との間の飛翔現像の効果を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の現像装置の縦断面図である。
【図2】現像ローラ上のトナーの付着現象を示す説明図
である。
【図3】(a)、(b)は、それぞれ誘電体部及び導電
体部の表面電位の変化を示す曲線図である。
【図4】(a)、(b)は、導電体部におけるそれぞれ
画像部及び非画像部の電界を示す曲線図である。
【図5】(a)、(b)は、誘電体部におけるそれぞれ
画像部及び非画像部の電界を示す曲線図である。
【図6】(a)、(b)は、現像ローラの製造過程を示
す説明図である。
【符号の説明】
10 感光体(像担持体) 20 現像ローラ(現像剤担持体) 80 現像部 90 バイアス印加手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎木 繁和 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 冨田 潤子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/06 101 G03G 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を担持する像担持体と現像剤を
    担持する現像剤担持体とを現像部において対向させてバ
    イアス印加手段により前記現像部にバイアスを印加して
    現像を行う現像装置において、 前記現像剤担持体は、表面に誘電体部と10 Ω・c
    m〜10 Ω・cmの抵抗を有する導電体部とを微小
    面積で混在してなり且つ前記誘電体部が導電性発泡体層
    の表面近傍の発泡セル中に形成されていると共に、少な
    くとも前記誘電体部が現像剤の極性と逆極性又は同極性
    に帯電することにより表面に多数の微小電界を形成す
    るものであり、前記バイアス印加手段は、前記現像部に
    peakto peakが500≦Vp−p≦1500
    (v)であり交互電界を形成するバイアスを印加し、
    現像部にて、前記像担持体上の電位と前記バイアスに
    よる電界と前記現像剤担持体上の微小閉電界とにより決
    定される電界により、前記現像剤担持体に保持された前
    記現像剤の前記像担持体への転移、逆転移を行って現像
    することを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 静電潜像を担持する像担持体と現像剤を
    担持する現像剤担持体とを現像部において対向させてバ
    イアス印加手段により前記現像部にバイアスを印加して
    現像を行う現像装置において、 前記現像剤担持体は、表面に誘電体部と10 Ω・c
    m〜10 Ω・cmの抵抗を有する導電体部とを微小
    面積で混在してなり且つこれらが絶縁性粒子を含有した
    弾性導電性材料からなると共に、少なくとも前記誘電体
    部が現像剤の極性と逆極性又は同極性に帯電することに
    より表面に多数の微小閉電界を形成するものであり、前
    記バイアス印加手段は、前記現像部にpeak to
    peakが500≦Vp−p≦1500(v)であり交
    互電界を形成するバイアスを印加し、前記現像部にて、
    前記像担持体上の電位と前記バイアスによる電界と前記
    現像剤担持体上の微小閉電界とにより決定される電界に
    より、前記現像剤担持体に保持された前記現像剤の前記
    像担持体への転移、逆転移を行って現像することを特徴
    とする現像装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性粒子が弾性絶縁性粒子である
    ことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記交互電界の周波数が250〜200
    0Hzであることを特徴とする請求項1乃至請求項3に
    記載の現像装置。
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