JP3078347B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3078347B2
JP3078347B2 JP03108659A JP10865991A JP3078347B2 JP 3078347 B2 JP3078347 B2 JP 3078347B2 JP 03108659 A JP03108659 A JP 03108659A JP 10865991 A JP10865991 A JP 10865991A JP 3078347 B2 JP3078347 B2 JP 3078347B2
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弘治 鈴木
尚貴 岩田
祐一 上野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、プリ
ンタあるいはファクシミリ等の画像形成装置に採用され
る現像装置に係り、詳しくは現像剤を現像剤担持体上に
担持し、静電潜像担持体と対向する現像部に搬送して現
像を行なう現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の現像装置としては、表面に現像
剤の薄層を形成した現像剤担持体と静電潜像担持体と
を、現像部において対向させ、この現像部に現像剤担持
体上の現像剤を静電潜像担持体へ転移させ得るような電
界を形成して、静電潜像担持体上の静電潜像を現像する
ものが知られている。そして、この現像装置において
は、現像剤担持体から静電潜像担持体に現像剤が転移す
るための閾値があり、この閾値を超える表面電位を有す
る画像部には、現像剤付着が生じるが、逆に閾値以下の
表面電位を有する画像部にはほとんど現像剤付着が生じ
ないので、所謂γの立った階調性の悪い画像になるとい
う不具合がある。しかし、この不具合は、現像部に比較
的低周波の交互電界を形成することによって解決できる
ことが知られている(例えば、特公昭64−1013号
公報参照)。
【0003】ところが、単に現像部に低周波の交互電界
を印加するだけでは、交互電界の条件を階調性を向上さ
せ得るものにすると画像濃度が低下し、逆に交互電界の
条件を画像濃度を上げるものにすると画像の線部が太っ
てしまうという問題点があった。又、この種の現像装置
においては、特に現像剤として非磁性トナーを使用する
と、非磁性トナーの往復運動を生じさせた際、トナーが
パウダークラウド化して画像濃度の低下が著しいという
問題点もあった(例えば、特公2−14706号公報
参照)。そして、近年、画像形成装置で作成される画像
の出力情報が多様化するに伴い、従来よりも更に高画質
化が望まれている。そこで、本出願人は、先に「現像剤
担持体上に現像剤を担持し、該現像剤担持体と静電潜像
担持体が互いに対向する現像部において現像を行なう現
像装置において、該現像剤担持体として表面に多数の電
界配置を形成した現像剤担持体と、該現像部に電界を形
成するための電圧印加手段とを有し、該静電潜像担持体
上の電位と、該現像剤担持体上の電位と、該電圧印加手
段によって形成される電界との相互関係で決定される電
界により現像剤の移動を制御することを特徴とする現像
装置」を提案した。かかる現像装置は、現像剤担持体
表面に多数の電界配置を形成して、静電潜像担持体上の
電位と、現像剤担持体上の電位と、電圧印加手段によっ
て形成される電界とで決定される電界により現像剤の移
動を制御し、これにより、静電潜像担持体上の静電潜像
に適量の現像剤を付着させるので、画像濃度が高く、し
かも線図の再現性や階調性にも優れた現像画像を得るこ
とが出来るという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ただ上記の現像装置に
おいては、静電潜像担持体と現像剤担持体の駆動条件に
よっては、画像上に現像剤担持体表面の上記電界配置に
起因した模様が発生してしまう恐れがあることを確認し
た。そこで、本発明の目的とするところは、階調性を維
持しつつ画像濃度を向上させ且つ画像の線部の太りも防
止することが出来、これにより、高画質の画像を得るこ
とを可能とするとともに、画像上に現像剤担持体表面の
上記電界配置に起因した模様が発生するのを防止するこ
とが出来る現像装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、静電潜像を担持する静電潜像
担持体と現像剤を担持した現像剤担持体とを現像部にお
いて対向させ、該現像部においてバイアスを印加して現
像をおこなう現像装置において、該現像担持体として、
抵抗または誘電率の異なる2種類の部分が表面に規則的
または不規則に混在露出してなるとともに該表面に
擦帯電による電荷で該2種類の部分間の微小電界を
形成する現像剤担持体を用い、上記摩擦帯電を行うた
めの摩擦帯電手段を設け、該現像剤担持体の該静電潜像
担持体に対する線速比が、1.0より大きく、且つ、
2.5以下の範囲内のものにように、該現像剤担持体を
駆動する駆動手段を設け、該静電潜像担持体上の電位
と、該バイアスによる電界と、該現像剤担持体上の電界
とで決定される電界により該現像剤の移動を制御するこ
とを特徴とするものである。請求項2の発明は、請求項
1の現像装置において、上記駆動手段に代え、上記現像
剤担持体の上記静電潜像担持体に対する線速比が、1.
0より大きく、且つ、1.2以下の範囲内のものになる
ように、上記現像剤担持体を駆動する駆動手段を設ける
ことを特徴とするものである。請求項3の発明は、請求
項1又は2の現像装置において、上記2種類の部分のう
ち、比較的抵抗が高いか又は比較的誘電率が低い部分
を、幅が30乃至500μmで、現像剤担持体の全表面
積に対するその全面積の比率が30乃至80%で、上記
表面の移動方向に対して30乃至60°だけ傾いた格子
状に規則的に露出させて上記現像剤担持体を構成するこ
とを特徴とするものである。請求項4の発明は、請求項
1、2又は3の現像装置において、上記現像剤担持体
が、上記微小電界により上記現像剤を保持することを
特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明は、現像剤を担持する現像剤担持体とし
て、抵抗または誘電率の異なる2種類の部分が表面に規
則的または不規則に混在露出してなるとともに該表面
摩擦帯電による電荷で該2種類の部分間の微小電界
多数形成する現像剤担持体を用いる。この現像剤担持
体の表面を摩擦帯電手段で帯電させて、摩擦帯電による
電荷で該2種類の部分間の微小閉電界を多数形成し、ま
た、静電潜像担持体と現像剤担持体が互いに対向する現
像部にバイアスを印加する。該静電潜像担持体上の電位
と該現像剤担持体上の電位と該電圧印加手段によって形
成される電界とで決定される電界により現像剤の移動を
制御し、これにより、静電潜像担持体上の静電潜像に適
量の現像剤を付着させるように作用する。そして、現像
剤担持体の該静電潜像担持体に対する線速比が、1.0
より大きく、且つ、2.5以下の範囲内、好ましくは、
1.0より大きく、且つ、1.2以下の範囲内のものに
なるように、駆動手段により該現像剤担持体を駆動し、
これにより、該静電潜像担持体の画像部及び非画像部中
の各部を抵抗または誘電率の異なる2種類の部分の両方
に対向させて現像して、画像上に現像剤担持体表面の電
界配置に起因した模様を発生させることなく、上記決
される電界による現像剤の移動制御を良好に行なわせる
ものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明によるの一実施例にかかる
現像装置の全体構成の概略を示す図である。現像装置2
のケーシングには感光体ドラム3に対向する部分に現像
用の開口が設けられており、現像ローラ1はこの開口を
介して感光体ドラム3に所定の間隙を保持してケーシン
グ内に回転可能に設けられている。この間隙は現像ロー
ラ1が感光体ドラム3と実質的に接触しない位置関係に
なるように、30〜500μm、好ましくは50〜25
0μmの間隙に設定される。これにより、現像ローラ1
を感光体ドラム3に接触させて静電潜像を現像するとき
のような過大な負荷を必要としなくなり、駆動モータを
小型のものにすることが可能となる。そして、この現像
ローラ1は後に詳述するような線速になるように矢印方
向に回転駆動される。ケーシング内に構成されたトナー
タンク5にはアジテータ6が設けられ、これが矢印で示
す時計方向に回転駆動されて、その先端部分の抵抗でト
ナー7を撹拌すると共に図において左方の現像ローラ1
側に移動する。現像ローラ1の右側にはトナー供給ロー
ラ8が当接するように設けられ、矢印方向に回転駆動さ
れている。該ローラ8は、ウレタンゴムを発泡させて作
られたスポンジ材料や、ポリエステル、4弗化エチレン
樹脂等を繊維にしてブラシ状にしたものにより構成され
る。このトナー供給ローラ8はアジテータ6により搬送
されてきたトナー7を現像ローラ1の表面に順方向ある
いは逆方向にこすり付けて供給すると共に、現像に使用
されずに現像ローラ1上に残って戻ってきたトナー7を
掻き落す作用をするものである。現像ローラ1の上部に
は、該ローラ1に担持搬送されるトナー層の層厚を規制
するブレード部材4が弾発的に圧接するように設けられ
ており、これによりトナー供給ローラ8の回転にともな
い現像ローラ1上に供給されたトナー7を層厚規制する
ようにされている。ブレード部材4は、弾性を有する板
ばねにウレタンゴム等のトナー帯電性能を有する材料を
貼り合わせて製作しても、あるいは弾性を有する部材を
そのまま用いても良い。ブレード部材4は、現像ローラ
1の回転方向に対して図に示すごとくトレーリング方向
に設けても良いし、逆方向のリーディング方向に設けて
も良い。このブレード部材4に代え、規制ローラや規制
ベルトを用いても良い。尚、現像ローラ1及びトナー供
給ローラ8には、現像バイアス印加手段9が接続されて
いる。又、ブレード部材4にバイアス印加手段9を接続
しても良い。かくして、トナータンク5のトナー7は、
アジテータ6でトナー供給ローラ8近傍に供給され、ト
ナー供給ローラ8と現像ローラ1との相互摩擦により発
生する摩擦帯電作用によりトナー7自体も帯電して現像
ローラ1の表面に静電的に担持される。そして現像ロー
ラ1の回転により搬送されて現像ローラ1の上方に弾発
的に圧接するブレード部材4により層厚規制され、感光
体ドラム3と現像ローラ1とが対向する現像部に搬送さ
れる。そして、この現像部において、感光体ドラム3上
に形成された静電潜像に、バイアス電圧印加の下に静電
潜像に応じて所要量のトナー7が現像ローラ1から転移
されて現像が行なわれる。ここで、現像バイアス印加手
段9よる現像バイアスとしては、直流電界に加えて交流
電界を組み合わせて用いることが出来る。交流電界とし
ては、矩形波のパルス電界を、周波数300〜2000
Hz、好ましくは500〜1500Hzの範囲に設定す
ると共に、その高電圧部の時間と低電圧部の時間との1
サイクルの時間に対する比率を異なる比率とした波形に
して用いると、低電圧部分のシャープ性も良く、高電圧
部分の画像濃度が高く、しかも地肌汚れの少ない優れた
現像画像を得ることが出来る。上記の高電圧部の時間と
低電圧部の時間との比率(デューティー比という)とし
ては、静電潜像の極性とトナー7の極性によってその最
適比率が異なるが、例えば負の静電潜像を負極性トナー
7で反転現像する場合、高電圧部(例えば−100V以
上)の時間と低電圧部(例えば−800V以下)の時間
との比率を5〜18:2〜8とすれば良い。正規現像の
際は、概ねこの比率を逆転して用いれば同様の低電位部
分のシャープ性も良く、高電位部分の画像濃度が高く、
しかも地肌汚れの少ない優れた現像画像を得ることが出
来る。
【0008】ところで、本発明においては、現像ローラ
1として抵抗または誘電率の異なる2種類の部分が表面
に規則的または不規則に混在露出してなるとともに該表
面に多数の微小電界を形成するものを用いる。図2
(a)はこのような現像ローラ1の一例の外観を示す斜
視図、図2(b)はその表面部の拡大断面図である。こ
の例の現像ローラ1は、導電性材料、例えばアルミニウ
ム等の金属素材あるいは導電性ゴムや導電性プラスチッ
ク21のローラの表面に網目状にローレット加工を施
し、その条痕にポリカーボネート、アクリル、ポリエス
テル、4弗化エチレン等の誘電体樹脂を摺り込んで充填
し、微細な格子状の絶縁性領域面22を形成すると共
に、この格子の目の部分に基体ローラ表面が露呈して導
電性領域面21を形成している。図4の(a)、
(b)、(c)は夫々、表面にローレット加工により現
像ローラ1表面の移動方向(周方向)に対して45°の
傾斜角度を持った条痕を形成し、上記工程で格子状の絶
縁性領域面22及びこの格子の目状の導電性領域面21
とを形成した例を示すものであり、これらの例ではロー
レットのピッチPを0.3mmとし、絶縁性領域面22の
巾Wを夫々、W1=0.075mm、W2=0.15mm、
W3=0.225mmとし、現像ローラ1表面にパターン
ピッチ0.3mmで絶縁性領域面22と導電性領域面21
とが混在するように構成している。微細な導電性領域面
21と絶縁性領域面22を形成する方法は上記の例に限
られるものではなく、各種の方法が採用可能である。絶
縁性領域面22や導電性領域面21の大きさや分布間隔
は上記の例に限られるものではなく、後述する現像バイ
アス等との関係で適宜設定するものであるが、特に、上
記のように絶縁性領域面22を格子状に形成する場合に
は、現像ローラ1の移動方向(現像ローラ1の軸線に垂
直な方向)に対して30乃至60°だけ傾いた格子状に
して、幅が30乃至500μmで、現像ローラ1の全表
面積に対するその全面積の比率が30乃至80%になる
ようにすることが望ましい。
【0009】現像ローラ1の絶縁性領域面22は、トナ
ー供給ローラ6との摩擦によってトナー7の帯電極性と
反対の正極性に帯電される。一方、トナー供給ローラ8
の周面に接触しながら現像ローラ1に運ばれるトナー7
は、トナー供給ローラ8との摩擦によって負極性に摩擦
帯電され、現像ローラ1に供給されるが、このときこの
現像ローラ1、特にその絶縁性領域面22との摩擦によ
り更に負極性に強く摩擦帯電され、現像ローラ1の周面
に静電的に付着する。このとき、現像ローラ1の各絶縁
性領域面22は正極性に摩擦帯電していて、各絶縁性領
域面22に接して導電性領域面21が存在するので、現
像ローラ1の表面は、多数の絶縁性領域面22のところ
だけに選択的に正極性の電荷が付与された状態となって
いる。これにより図3に示すように、正に帯電した各絶
縁性領域面22とそれに接した導電性領域面21との間
に閉電界が形成され、現像ローラ1の表面の近傍には無
数の微小閉電界(マイクロフィールド)が形成される。
即ち、電界の状態を表す電気力線を考えた場合、現像ロ
ーラ1の表面近傍の空間には、図3に円弧状の多数の線
で表したように現像ローラ1から出て同一の現像ローラ
1に戻る電気力線が形成され、各絶縁性領域面22と導
電性領域面21との間に閉電界が形成されるのである。
各絶縁性領域面22の面積は前述のように微小であるた
め、各閉電界はフリンジング効果(周辺電場効果)によ
ってその強度が大変強くなる。かかる閉電界によって、
負に帯電したトナー7は絶縁性領域面22に強く引か
れ、該ローラ1上に多量に離れがたい状態で保持され
る。しかも、現像ローラ1に保持されたトナー7がブレ
ード部材4によって層厚を規制されるとき、帯電の充分
なトナー7は微小閉電界によって現像ローラ1の表面に
強く保持されるが、帯電量の小さなトナー7はブレード
部材4との接触圧によって除去され、結局、帯電量の大
なるトナー7、例えば、5乃至20(好ましくは10乃
至15)μC/g程度に帯電されたトナー7だけが現像
部へ運ばれる。そして、現像部においては、現像バイア
スとして印加する矩形波パルス等の電界が現像ローラ1
表面に存在する導電性領域面21と絶縁性領域面22と
の間の微小電界と、帯電したトナー7とに作用して、静
電潜像の現像に好適な力学的エネルギーを与えるものと
考えられる。尚、現像ローラ1の表面に導電性領域面2
1と絶縁性領域面22とを混在させたことにより、現像
ローラ1とトナー供給ローラ8のチャージアップが防止
される。その理由としては、絶縁性領域面22ではトナ
ーを帯電し、導電性領域面21ではトナー供給ローラの
除電を行ない、全体としてバランスのとれた帯電状態を
維持する為と考えられる。
【0010】次に、現像ローラ1の線速について説明す
る。本実施例においては、現像ローラ1の感光体ドラム
3に対する線速比が、1.0より大きく且つ2.5以下
の範囲、好ましくは1.0より大きく且つ1.2以下の
範囲内のものになるように、現像ローラ1の線速を設定
する。このようなに、上記線速比が1.0になるような
現像ローラ1の線速よりも大きな線速で駆動することに
より、感光体ドラム3の画像部及び非画像部中の各部を
絶縁性領域面22と導電性領域面21の両方に対向させ
て現像して、画像上に現像ローラ1上の絶縁性領域面2
2と導電性領域面21の分布に対応して模様が発生する
のを防止するものである。そして、上記の線速比の上限
は、画像の後端側だけが、他の部分に比べて濃度が異常
に高くなる「後端トナー寄り」と称される現象が発生す
るのを防止するためのものである。
【0011】以下、本実施例のより具体的な例について
説明する。この具体例では、感光体ドラム3としてOP
Cを用い、地肌部の表面電位を−900V、露光部の電
位を−100Vとして、図4(b)に示す表面形状を備
えた現像ローラ1を感光体ドラム3の表面と100μm
の間隙をおいて対向配置し、感光体ドラム3を矢印で示
す向きに線速Vp120mm/sで、現像ローラ1を矢印で
示す向きに線速約170mm/sでそれぞれ駆動して反転現
像を行なったものである。ここで、現像ローラ1の感光
体ドラム3に対する線速比は約1.4になる。この現像
ローラ1表面の絶縁性領域面22は、トナー供給ローラ
8でこすられて接地を基準とした電位が+200Vにな
る量の電荷を保持し、これにより、負極性に帯電したト
ナー7を約1.0〜1.2mg/cm2担持した。そし
て、この現像ローラ1に現像バイアス印加手段9でピー
ク・ツウ・ピーク(以下、P−Pという)1000V、
最高電位0V、周波数500Hz、デューティー比30
%(T2/T1)のパルス電圧を印加した。
【0012】図5は接地を基準とした現像ローラ1の表
面電位の時間的変化を示したものであり、(a)は絶縁
性領域面22の表面電位について、(b)は導電性領域
面21の表面電位について示している。これらの図中に
は、感光体ドラム3表面の地肌部の表面電位のレベル
(−900V)及び露光部の表面電位のレベル(−10
0V)を水平線として夫々示している。図5(a)中の
絶縁性領域面22の表面電位の時間的変化を示す矩形連
続線から判るように、絶縁性領域面22の表面電位は、
現像バイアス印加手段9による印加電圧が保持した電荷
で+200Vだけ偏倚された電位になる。一方、導電性
領域面21の表面電位は、図5(b)中のこの領域面2
1の表面電位の時間的変化を示す矩形連続線から判るよ
うに、現像バイアス印加手段9による印加電圧そのもの
になる。
【0013】次に以上のように現像ローラ1表面の電位
が変化する場合の現像ローラ1表面と感光体ドラム3と
の間の電界について説明する。この電界は現像ローラ1
表面の絶縁性領域面22上と導電性領域面21上との何
れであるかによって、更に、夫々の領域面22,22に
ついて感光体ドラム3の画像部と地肌部との何れに対向
しているかによって異なる。
【0014】図6は、これらのうち図5(b)に示すよ
うな表面電位の時間的変化を生じる導電性領域面21上
の電界を説明するためのものであり、図6(a)はこの
領域面21が感光体ドラム3の画像部(露光部)に対向
している場合の両者の電位差の時間的変化を示し、図6
(b)はこの領域面21が感光体ドラム3の非画像部
(未露光部)に対向している場合の両者の電位差の時間
的変化を示す。又、図7は図5(a)に示すような表面
電位の時間的変化を生じる絶縁性領域面22上の電界を
説明するためのものであり、図7(a)はこの領域面2
2が感光体ドラム3の画像部(露光部)に対向している
場合の両者の電位差の時間的変化を示し、図7(b)は
この領域面22が感光体ドラム3の非画像部(未露光
部)に対向している場合の両者の電位差の時間的変化を
示す。
【0015】これらの図においては、電界が現像ローラ
1表面に担持されたトナー7あるいは感光体ドラム3の
表面に担持されたトナー7に静電気力を及ぼすものであ
ることから、この静電気力の方向を区別するためにトナ
ー7が感光体ドラム3に向かう方向の電界に対応する上
記電位差を正、現像ローラ1に向かう方向の電界に対応
する上記電位差を負として表わしている。又、実験によ
って確認された、現像ローラ1上のトナー7が感光体ド
ラム3へ転移する上記電位差の閾値+100Vのレベル
と、感光体ドラム3上のトナー7が現像ローラ1の方へ
転移する電界の閾値−100Vのレベルとを夫々水平線
で示し、且つ、この閾値を越えてトナー7の転移に寄与
する電界に対応する部分を斜線で表している。尚、上記
の実験は現像ローラ1と感光体ドラム3との間隙を10
0μmとして、現像ローラ1に直流電圧を印加し、この
直流電圧の値を変化させながらトナーの転移を観察した
ものである。この例では現像電界の閾値は1V/μmで
あることが判った。又、この時用いたトナー7の帯電電
荷量を調べたところ約10μC/gであった。
【0016】現像ローラ1の導電性領域面21上に存在
するトナー7は、感光体ドラム3の画像部と対向する場
合には、図6(a)の斜線部で示されるように+900
Vの電位差に対応する現像電界になったときに感光体ド
ラム3の方向に転移するものと考えられ、感光体ドラム
3の非画像部と対向する場合には、図6(b)の斜線部
で示されるように−900Vの現像電界になったときに
現像ローラ1の方向に転移しているものと考えられる。
同様に、現像ローラ1の絶縁性領域面22上に存在する
トナー7は、この絶縁性領域面22が元々+200Vに
帯電しているので、感光体ドラム3の画像部と対向する
場合には、図7(a)の斜線部で示されるように−30
0Vの負電界と+700Vの正電界が交互に現われ、正
電界のときは現像ローラ1から感光体ドラム3へ、負電
界のときは感光体ドラム3から現像ローラ1へ転移して
いるものと考えられる。又、感光体ドラム3の非画像部
と対向する場合には、図7(b)の斜線部で示すよう
に、−1100Vの負の電界で感光体ドラム3から現像
ローラ1へ転移し、交互に転移することはないと考えら
れる。
【0017】以上のように、本例においては、絶縁性領
域面22上に存在するトナー7には、その電界が図7
(a)に示されるように、閾値を超える正負の電界が作
用しており、過剰なトナー付着が抑制される。一方、導
電性領域面21上に存在するトナーは、その電界が図6
(a)に示されるようにトナー7の現像能力は絶縁性領
域面22に比べて高い。又、この部分は導電性であるた
めエッジ効果を抑えて画像濃度を均一化するように作用
する。更に詳述すると、画像濃度は低いものの線図の再
現性や階調性に優れているが、そのまま濃度を上げると
線図の再現性や階調性は損なわれてしまう性質のある、
表面が絶縁性の現像ローラの特長と、その電極効果によ
ってベタ部の均一性に優れた濃度の高い画像を得ること
が出来るものの線図の再現性や階調性が劣る性質の、表
面が導電性の現像ローラの特長とを、本例にかかる現像
ローラ1は同時に合わせ持っている。
【0018】このようにして得られた画像は、現像ロー
ラ1表面の絶縁性領域面22の格子状の配置に対応する
ような画像上の模様も発生すること無く、濃度の高い画
像が得られしかも線図の再現性も優れていた。尚、上記
の例は図4の(b)に示す表面形状を備えた現像ローラ
1を用いたものであるが、図4(a),(c)に示す表
面形状を備えた現像ローラ1を用い、感光体ドラム3に
対する現像ローラ1の線速比を上記の例と同一にして駆
動したところ同様に、地汚れがなく濃度の高い画像が得
られしかも線図の再現性も優れた画像を得ることが出来
た。
【0019】以上、本実施例によれば、現像ローラ1の
表面に導電性領域面21と絶縁性領域面22とを設けて
該表面に選択的に電荷を保持せしめて、静電潜像を有す
る感光体ドラム3と表面にトナーを担持した現像ローラ
1との間にバイアスを印加して現像を行なうときに、局
部的に異なる現像バイアスを作用させて選択的にトナー
の転移を制御でき、これにより、画像濃度が高く、しか
も線図の再現性や階調性にも優れた現像画像を得ること
が出来る。又、上記の実施例においては、従来の現像ロ
ーラ1と比し現像部周辺のトナー7による汚染が少ない
ことが判った。即ち、画質を良くすることができるのに
加え、装置周辺のトナー7による汚染も少なくすること
が出来るという効果を得ることが出来る。
【0020】尚、上記実施例においては、絶縁性領域面
22をトナーの極性と逆極性に帯電させているが、トナ
ー供給ローラ8等の表面材質を適宜選択してトナーの帯
電極性と同極性に摩擦帯電させるようにしても良い。こ
の場合にも、絶縁体部と導電体部との電位差によって、
同様に微小閉電界を形成することが出来、この場合には
主に導電性領域面上にトナーが付着する。又、上記実施
例においては、ローラ基体を表面に露呈させて導電性領
域面21を形成し、これと絶縁性領域面22との電位差
で微小閉電界を形成しているが、これに代え、ローラ基
体表面に抵抗又は誘電率が互いに異なる2種類の物質を
規則的に混在するように固着して表面層を形成し、両物
質のトナー供給ローラ8による摩擦帯電極性や帯電量、
及び/又は、電位減衰速度の差によって、両物質のロー
ラ表面での露呈部間に電位差を持たせ、これにより、微
小閉電界を形成しても良い。この誘電率が異なる2種類
の物質を用いる場合には比較的高誘電率の物質で、上記
の導電性領域面に相当する領域を形成し、比較的低誘電
率の物質を格子状に配置することが望ましく、この場合
も現像ローラ1の移動方向(現像ローラ1の軸線に垂直
な方向)に対して30乃至60°だけ傾いた格子状にし
て、幅が30乃至500μmで、現像ローラ1の全表面
積に対するその全面積の比率が30乃至80%になるよ
うにすることが望ましい。尚、このような誘電体として
は、例えば誘電率5程度の樹脂(カーボン分散樹脂)を
高誘電体として用い、誘電率3.5程度の樹脂を低誘電
体として用いる。具体的な材質はトナーの帯電極性等を
考慮して決定する。更に、接触現像や正規現像の現像方
法及びその装置にも適用出来る。
【0021】
【発明の効果】本発明は、現像剤を担持する現像剤担持
体として、抵抗または誘電率の異なる2種類の部分が表
面に規則的または不規則に混在露出してなるとともに
該表面に摩擦帯電による電荷で該2種類の部分間の微小
電界を多数形成する現像剤担持体を用い、この現像剤
担持体と静電潜像担持体が互いに対向する現像部にバイ
アスを印加して、該静電潜像担持体上の電位と該現像剤
担持体上の電位と該電圧印加手段によって形成される電
とで決定される電界により現像剤の移動を制御し、こ
れにより、静電潜像担持体上の静電潜像に適量の現像剤
を付着させ、これにより、階調性を維持しつつ画像濃度
を向上させ且つ画像の線部の太りも防止することが出来
る。そして、現像剤担持体の該静電潜像担持体に対する
線速比が、1.0より大きく、且つ、2.5以下の範囲
内、好ましくは、1.0より大きく、且つ、1.2以下
の範囲内のものになるように、駆動手段により該現像剤
担持体を駆動し、これにより、該静電潜像担持体の画像
部及び非画像部中の各部を抵抗または誘電率の異なる2
種類の部分の両方に対向させて現像して、上記決定され
る電界による現像剤の移動制御を良好に行なわせ、画像
上に現像剤担持体表面の上記電界配置に起因した模様が
発生させることなく、上記の高画質を得ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の現像装置の全体概略を示す側
断面図である。
【図2】(a)はその現像ローラの一例の外観を示す斜
視図であり、(b)はその外層部の拡大断面図である。
【図3】絶縁性領域面近傍に形成される微小閉電界の電
気力線を示す説明図である。
【図4】(a)乃至(c)は互いに異なる幅の絶縁性領
域面を備えた3つの現像ローラの表面を拡大した様子を
示す図である。
【図5】具体例にかかる現像ローラの表面電位の時間的
変化を示したものであり、(a)は絶縁性領域面につい
ての電位の変化を、(b)は導電性領域面についての電
位の変化を示したものである。
【図6】同具体例における導電性領域面上の現像電界の
説明図であり、(a)は感光体ドラム上の画像部に対向
する場合の時間的変化を、(b)は感光体ドラム上の非
画像部に対向する場合の時間的変化を示しものである。
【図7】同具体例における絶縁性領域面上の現像電界の
説明図であり、(a)は感光体上の画像部に対向する場
合の時間的変化を、(b)は感光体上の非画像部に対向
する場合の時間的変化を示しものである。
【符号の説明】 1 現像ローラ , 2 現像
装置 3 感光体ドラム , 4 ブレ
ード部材 5 トナータンク , 6 アジ
テータ 7 トナー , 8 トナ
ー供給ローラ 9 現像バイアス印加手段 , 21 導電
性領域面 22 絶縁性領域面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 祐一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 冨田 潤子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭61−273563(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/06 G03G 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像を担持する静電潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像部において対向さ
    せ、該現像部においてバイアスを印加して現像をおこな
    う現像装置において、 該現像担持体として、抵抗または誘電率の異なる2種類
    の部分が表面に規則的または不規則に混在露出してなる
    とともに該表面に摩擦帯電による電荷で該2種類の部
    分間の微小電界を多数形成する現像剤担持体を用い、上記摩擦帯電を行うための摩擦帯電手段を設け、 該現像剤担持体の該静電潜像担持体に対する線速比が、
    1.0より大きく、且つ、2.5以下の範囲内のものに
    なるように、該現像剤担持体を駆動する駆動手段を設
    け、 該静電潜像担持体上の電位と、該バイアスによる電界
    と、該現像剤担持体上の電界とで決定される電界により
    該現像剤の移動を制御することを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】上記駆動手段に代え、上記現像剤担持体の
    上記静電潜像担持体に対する線速比が、1.0より大き
    く、且つ、1.2以下の範囲内のものになるように、上
    記現像剤担持体を駆動する駆動手段を設けることを特徴
    とする請求項1の現像装置。
  3. 【請求項3】上記2種類の部分のうち、比較的抵抗が高
    いか又は比較的誘電率が低い部分を、幅が30乃至50
    0μmで、現像剤担持体の全表面積に対するその全面積
    の比率が30乃至80%で、上記表面の移動方向に対し
    て30乃至60°だけ傾いた格子状に規則的に露出させ
    て上記現像剤担持体を構成することを特徴とする請求項
    1又は2の現像装置。
  4. 【請求項4】上記現像剤担持体が、上記微小電界によ
    り上記現像剤を保持することを特徴とする請求項1、2
    又は3の現像装置。
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