JP2879962B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2879962B2
JP2879962B2 JP2282541A JP28254190A JP2879962B2 JP 2879962 B2 JP2879962 B2 JP 2879962B2 JP 2282541 A JP2282541 A JP 2282541A JP 28254190 A JP28254190 A JP 28254190A JP 2879962 B2 JP2879962 B2 JP 2879962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複写機やファクシミリ等の画像形成装置に
おける現像装置に関し、さらに詳しくは、非磁性の一成
分系現像剤を表面に担持して搬送する構造に関する。
(従来の技術) 周知のように、複写機やファクシミリ等の画像形成装
置にあっては、露光行程によって潜像担持体である感光
体上に形成された静電潜像を現像剤により可視像処理す
ることが行われる。
このため、現像部においては、例えば、乾式現像剤を
用いる場合でいうと、表面に現像剤を担持した現像スリ
ーブを感光体に近接させ、表面の現像剤を感光体上の静
電潜像に対して静電吸着させるようになっている。
そして、上述した現像剤としては、誘電体粒子からな
るトナーをキャリア等の担持体に付着させた二成分系現
像剤あるいは、上述したキャリアを用いない一成分系現
像剤がある。
これら現像剤のうち、二成分系現像剤は、例えば、磁
性現像剤である場合には、トナーに対するキャリアの保
持性が良いことから比較的安定したトナーの供給が行
え、これによって画像濃度を安定させるに必要なトナー
の供給制御が簡単に行える利点がある反面、キャリアの
劣化やトナーとの混合比が変化しやすいために、現像剤
の特性管理が面倒であったり、トナーの補給部を付設す
ることから現像装置が大型になるという欠点を招くもの
であった。
一方、これに対して一成分系現像剤は、キャリアを含
まないので上述した欠点がなく都合が良い。
そして、この一成分系現像には、トナーのみのもの
と、必要に応じて補助剤を添加したものあるいは補助剤
を混合したものがあり、また、トナーとしては、トナー
粒子自体に磁性粉を練り込んで内包した磁性トナーある
いは磁性体を含まないものとに区別される。
上述した一成分系現像剤の区別はその現像剤の用い方
に違いがあり、例えば、マルチカラーやフルカラー等の
カラー画像を得ようとする場合には、磁性体を含む一成
分現像剤であると、磁性体が一般に不透明であるので、
形成された画像が不鮮明になって鮮やかな画像を得るこ
とが難しくなるために用いられず、磁性体を含まない、
所謂、非磁性トナーからなる一成分系現像剤を用いられ
る。
ところで、このような一成分系現像剤を用いて感光体
上の静電潜像の可視像処理を行う場合を検討してみる
と、感光体上の静電潜像への現像剤の付着を良好にする
には、現像剤中のトナーを十分に帯電させて静電潜像と
の間の静電吸着を良好に行わせることが画像濃度の安定
化のために必要である。
これに関し、磁性トナーを用いた場合には、現像剤担
持体との間で磁力によりトナーを担持させることができ
るので、帯電電荷の損失を生じることなく感光体上の静
電潜像にトナーを対向させることができるが、磁性体を
含まない非磁性トナーからなる一成分系現像剤を用いた
場合には、上述した状態が得られない。
そこで、従来では、現像剤の帯電効率を上げるため
に、現像剤担持体である現像ローラの表面に誘電層を設
け、この誘電層に対して例えばスポンジローラ等の現像
剤供給部材を圧接させ、これら両者を互いに異極性に摩
擦帯電させることでこの誘電層と逆極性に帯電した非磁
性トナーを静電的に付着させて感光体上の静電潜像との
接触部に搬送する構造が提案されている(例えば、特開
昭61−42672号公報)。
しかしながら、このような構造にあっては、一様表面
を呈する誘電層近傍に形成される電界の強さを十分高め
ることができず、換言すれば、トナーへの電荷注入が十
分でなく、結果として、現像ローラ表面に多量の現像ト
ナーを担持させることが難しく、これにより感光体上で
の単位面積あたりの付着量が少ないことにより高濃度の
可視像を得ることが困難であった。
また、このような構造において、上述した現像ローラ
と現像剤供給部材との間に非磁性トナーが現像ローラ側
へ静電的に移行する向きの電界を付与する構造や、上述
した現像剤供給部材の材質を102〜106Ω・cm程度の導電
性発泡体で構成したり(例えば、特開昭60−229025号公
報)、スキン層付き弾性体あるいはファーブラシを用い
た構造としてトナーの帯電効率を改善するようにするこ
とが提案されている(例えば、特開昭60−229060号公
報、特開昭61−42672号公報)。
さらに、上述した現像ローラの構成として、表面に凹
凸を有する金属体としたもの(例えば特開昭60−53976
号公報)、あるいは絶縁被覆ローラ体または中抵抗被覆
ローラとしたもの(例えば特開昭55−46768号公報、特
開昭58−13278号公報)、そして、絶縁体と導電面とを
持つ電極ローラとして上述した場合と同様にトナーの帯
電効率を改善しようとするものが提案されている(例え
ば、特開昭53−36245号公報)。
しかしながら、このような構造においても、トナーの
帯電量を十分なものとすることができず、高い帯電量の
トナーを現像ローラへ付着させることが難しく、結果的
には、感光体上の静電潜像へのトナーの供給量が不足し
がちであることは否めなかった。
ところで、上述した一成分系現像剤を用いる場合、感
光体上へのトナーの付着量について、次のような要求が
ある。
すなわち、白黒画像を得る際には、帯電量が重視さ
れ、一般的に10〜20μC/gの帯電量が必要とされてお
り、この値よりも小さい場合には、地汚れや画像のシャ
ープ性等の画質面で劣ることになる。また、付着量に関
していうと、現像ローラ上の付着量としては、0.1〜0.3
mg/cm2とされているが、転写紙上には0.4〜0.5mg/cm2
必要であるため、この付着量を得るには、現像ローラの
回転速度を感光体の回転速度に比して3〜4倍として現
像ローラからのトナーの供給回数を増やすことが必要に
なる。しかし、このように現像ローラの回転速度を上げ
た場合には、画像中のベタ部を現像したときに画像後端
部の濃度が他の部分よりも高くなるという現象が生じる
ことがある。従って、このような回転速度によるトナー
の供給制御では、画像濃度にムラが生じて画像品質を低
下させてしまうことになる。このことから、画像後端の
濃度が異なる現象をなくすには、現像ローラの回転速度
を感光体の回転速度に近付けること、換言すれば、現像
ローラ上での現像剤の担持量を増やすことがどうしても
必要になる。
一方、カラートナーでは、その色特性は黒トナーに比
べて着色度が小さいために、また、画像後端の濃度上昇
を抑えるためには、黒トナーに比べてさらに多い量の0.
8〜1.2mg/cm2程度の付着量が必要とされる。また、これ
とは別に、帯電量に関しては、安定した画像を得るため
に5〜20μC/g(好ましくは10〜15μC/g)が必要とされ
ている。
そこで、このようなトナーの付着量に影響する帯電量
を設定するために、現像担持体の表面に選択的に電荷を
保持させることによって、表面近傍に多数の微小閉電界
を形成し、この閉電界により帯電したトナーを吸引して
表面に担持して搬送する構造が提案されている。この構
造によれば、現像剤担持体の表面近傍に多数の微小閉電
界(マキロフィールド)が形成されることで、従来より
も電界強度を増大させて帯電したトナーを大量に担持さ
せて搬送することができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような構造とした場合には、その
表面の製造にあたって、金属ローラの微細加工等の特別
な加工が必要となることで現像剤担持体としてコストが
高くなるという問題があった。
しかも、このような構造にあっても、闇雲に微小閉電
界を形成するだけでは帯電したトナーの付着量を増大さ
せる保証はなく、結果として、微小閉電界の機能をトナ
ーの付着量増大のために発揮することができなくなる虞
れがある。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の現像剤担持
体における問題に鑑み、低コストで十分な現像剤の付着
量を得ることのできる構造を備えた現像装置を得ること
にある。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するため、本発明は、回転駆動される
現像剤担持体に対し、必要に応じて補助剤を外添したト
ナーから成る一成分系現像剤を供給し、上記現像剤担持
体の表面に上記一成分系現像剤を担持しながら搬送し
て、潜像担持体表面の静電潜像に対して上記現像剤担持
体を接触若しくは非接触の状態で上記現像剤を静電吸着
させて静電潜像の可視像処理を行う現像装置において、
上記現像剤担持体には、現像剤に摩擦帯電を起こさせる
ための現像剤供給部材を対向させ、上記現像剤と上記現
像剤担持体との帯電系列上のポテンシャルを大きく隔て
た関係に設定するとともに、上記現像剤供給部材は、上
記帯電系列上、上記現像剤および現像剤担持体との中間
のポテンシャルに設定され、かつ、上記現像剤担持体
は、導電体で構成された基体上で導電性材料に絶縁性粒
子を分散させることで微小閉電界を形成する誘電部が規
則的あるいは不規則的に露出した状態で混在する表面層
とされ、上記誘電部を現像剤の帯電極性とは反対の極性
に帯電させることにより上記表面層近傍に多数の微小閉
電界を形成してこの電界により上記現像剤を上記表面層
に付着させる構造を備えたことを特徴としている。
また、本発明は、上記誘電部を現像剤の帯電極性とは
反対の極性に帯電させられるとともに、上記現像剤供給
部材による供給時に帯電した現像剤を表面層に引き付け
る方向の直流または交流の電圧を印加若しくは重畳印加
されることで上記表面層に多数の微小閉電界を形成して
現像剤を担持させる構造を備えていることを特徴として
いる。
そして、本発明は、上記誘電部が誘電率を4以下の誘
電材料により形成され、現像剤の帯電極性とは反対の極
性に摩擦帯電により帯電させられることにより上記表面
層に多数の微小閉電界を形成して現像剤を付着させて担
持する構造を備えていることを特徴としている。
さらに、本発明は、上記誘電部を混在させている導電
部が10℃15%RHの環境における体積電気抵抗率を106Ωc
m以下、そして、上記誘電部が30℃80%RHの環境におけ
る体積電気抵抗率を1013Ωcm以上に設定され、同誘電部
を現像剤の帯電極性と反対極性に帯電させることで上記
表面層に多数の微小閉電界を形成して現像剤を付着させ
て担持する構造を備えたことを特徴としている。
また、本発明は、上記誘電部を混在させている導電部
の体積低効率が10℃15%RHの環境において、1010Ωcm以
下、そして、30℃80%RHの環境においては107Ωcm以上
に設定され、一方、上記誘電部の体積抵抗率は30℃80%
RHの環境において1013Ωcmに設定され、同誘電部を現像
剤の帯電極性と反対極性に帯電させることで上記表面層
に多数の微小閉電界を形成して現像剤を付着させて担持
する構造を備えたことを特徴としている。
(作 用) 本発明によれば、微小閉電界(マイクロフィールド)
を効率良く形成でき、安定したトナーの付着および帯電
特性が得られる。
(実 施 例) 以下、第1図乃至第4図において本発明実施例の詳細
を説明する。
第1図は、本発明実施例による現像装置の概略構成を
示す模式図であり、同図において、符号1は現像槽を示
している。
すなわち、現像槽1の内部には、潜像担持体であるド
ラム状の感光体2に近接して回転可能な現像ローラ3が
設けてあり、この現像ローラ3の周面の一部には、矢印
で示す回転方向においてその周面の一部が感光体2と対
向する位置よりも上流側にトナー供給部材である供給ロ
ーラ4が、そして、この供給ローラ4と感光体との対向
位置の間には、表面に担持された現像剤の層厚を規制す
るドクターブレード5がそれぞれ配置してある。
上述した現像ローラ3は、交流電源およびこれに直列
接続された直流電源をもち、これら電源から直流電圧あ
るいは交流電圧が単独で若しくは重畳印加されることで
表面に担持したトナーを感光体2に向け反発させるとと
もに、感光体の地肌部に付着している余剰トナーを吸着
回収するようになっている。
また、上述した供給ローラ4は、例えば、体積低効率
が107Ωcm以下を設定されたスポンジローラやファーブ
ラシで構成されているものであって、現像ローラ3の表
面に圧接して現像ローラ3と同一方向に回転するように
なっており、このローラ4の後方に配置してある撹拌羽
根6により供給されるトナーを現像ローラ3上に供給し
ながら摩擦帯電させるものである。
従って、撹拌羽根6によって撹拌混合されるときに摩
擦帯電したトナーは、供給ローラ4に供給され、現像ロ
ーラ3との間で供給ローラ4により摩擦帯電されて現像
ローラ3の表面に静電的に付着する。そして、現像ロー
ラ3の表面に付着して担持されているトナーは、現像ロ
ーラ3のかいてんによりドクターブレード5と対向して
層厚を規制され、感光体2との対向位置である現像領域
に達する。そして、このトナーを表面に担持した現像ロ
ーラ3は、感光体2と接触若しくは非接触現像によって
トナーを感光体上の静電潜像に静電吸着させる。
上述した供給ローラ4にも、現像ローラ3と同様に直
流電源が接続されており、必要に応じて現像ローラ3に
向けトナーを吸引させる方向のバイスを行うようになっ
ており、また、材料としてはこのローラを支持する芯金
との間の体積抵抗率として107Ωcm以下が得られる材料
が選択される。
一方、上述した現像ローラ3は、第2図および第3図
に示すような構成とされている。
すなわち、現像ローラ3の基体3Aは、金属等の導電性
部材で形成されており、この基体3Aの表面には導電性材
料3Bがコーティングされ、この導電性材料3Bは、この材
料3B中に絶縁粒子3Cを分散させることで微小閉電界(マ
イクロフィールド)を形成する誘電部3C1が規則的ある
いは不規則的に露出した状態で混在する表面層とされて
おり、その電気的な特性として、10℃15%RHの環境にお
ける体積電気抵抗率を106Ωcm以下、若しくは、10℃15
%RHの環境では1010Ωcm以下、そして、30℃80%RHの環
境においては107Ωcm以上に設定できるもので構成して
ある。
また、上述した誘電部3C1は、誘電率が4以下のも
の、あるいは、30℃80%RHの環境における体積電気抵抗
率を1013Ωcm以上に設定できるもので構成してあり、ト
ナーと反対極性に摩擦帯電されるようになっている。
上述した導電性材料3Bとしては、上述した電気的特性
を設定できる材料が用いられ、具体的には、有機ポリマ
ー類に導電性付与剤を添加したものとされている。
そして、この有機ポリマー類としての具体的なものと
しては次に挙げるものがある。
ポリ塩化ビニル、ポリビニルビチラール、ポリビニル
アルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルホルマール等のビニル系樹脂が、そして、ポリ
スチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−シチレン共重合体等のポリ
スチレン系樹脂、さらには、ポリエチレン、エチレン−
酢酸共重合体等のポリエチレン系樹脂、およびポリメチ
ルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート−スチレ
ン共重合体等のアクリル系樹脂、そのほか、ポリアセタ
クール、ポリアミド、セルロース、ポリカーボネイト、
フェノキシ樹脂、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等
のプラストマー材料である。
また、導電性付与剤としては、Ni、Cu等の金属粉やフ
ァーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラッ
ク、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカー
ボンブラック、そして、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化モリ
ブデン、酸化アンチモン、チタン酸カリ等の導電性酸化
物や酸化チタン、雲母上にメッキを施した無電界メッキ
物あるいは、グラファイト、金属繊維、炭素繊維等の無
機系充填剤や界面活性剤が用いられる。
さらに、ポリエチレンオキサイドやポリシロキサン等
のポリマーマトリックスに金属イオンを配位させた有機
イオン伝導体等も用いられる。
一方、上述した絶縁粒子3Cの材料としては、上述した
体積抵抗率、換言すれば誘電率を設定されるものが使用
される。そして、平均粒径としては、30μm以上、好ま
しくは、50μm以上とされる。
つまり、この平均粒径は、現像ローラ3の軸方向の断
面径に対して使用するトナーの体積平均粒径の1/3以下
となる関係とされている。
そして、この絶縁粒子3Cの具体的な材料としては、ア
ルミナ、ベリリア、窒化珪素、窒化硼素、ムライト、ス
テアタイト、フォルステライト、ジルコン、コージェラ
イト等の無機粒子やエポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコ
ーン樹脂等の有機粒子が用いられる。
また、導電性材料3Bに対する絶縁粒子3Cの添加量は、
導電性材料100重量部に対して100〜400重量部の範囲で
適宜選択されるものであり、さらに、上述した誘電部3C
1の面積は、現像ローラ3の全表面の50〜80%に設定さ
れるのが好ましく、現像ローラ3の製作後、この範囲が
得られるように絶縁粒子3Cの添加量を適宜調整する。
次に、上述した現像ローラ3の作成方法につき説明す
ると、次の通りである。
すなわち、第2図に示した表面状態を呈する現像ロー
ラ3は、前述した導電性材料3Bに絶縁粒子3Cを、ボール
ミル、練り込み等の分散方法に基づいて添加した後、こ
の混合材料を射出成型、押出し成型、スプレーコーティ
ング、ディッピング等の工程によりSUS,鉄、アルムニュ
ーム等の金属ローラに代表される導電性基体3A上に成型
し、その後、平面が平滑になるように研磨を施すことで
作成される。
なお、導電性材料3Bと導電性基体3Aとの接着性を良好
にするために、プライマーを用いることも可能であり、
この場合には、プライマー自体も導電性であることが望
ましい。
次に、上述した現像ローラ3の表面を得るための導電
性材料3Bと絶縁粒子3Cとの配合例を示す。
なお、以下の例で部は重量部を表していることを前置
きしておく。
(配合例1) 導電性塗料(商品名Electrodag 440:日本アチソン社
製)(固形分70%;Ni粒子含有アクリル樹脂) 100部 アクリル粒子(平均粒径 80μm) 50部 希釈剤(商品名SB−1;日本アチソン社製) 200部 上記処方の塗工液を、SUS製金属ローラにスプレーコ
ーティングにより塗工し、80℃/1時間乾燥後、研磨して
膜厚100μmの現像ローラを作成した。
(配合例2) シリコーン樹脂(商品名;SR−2411;トーレシリコーン
社製) 100部 ケッチェンブラックEC(アクゾシミー社製) 10部 上記処方により、72時間ボールミリングを行い、カー
ボンブラックマスターバッチを作成した。
そして、このマスターバッチを用いて、 マスターバッチ 100部 シリコーン樹脂(商品名;SR−2411;トーレシリコーン
社製)) 100部 絶縁性シリコーン粒子(商品名;トレフィルE−850;
トーレシリコーン社製)、(平均粒径 70μm) 50部 トルエン 100部 上記処方の塗工液を用いて配合例1と同様にして現像
ローラ3を作成した。
本実施例は以上のような構成であるから、現像槽1内
の撹拌羽根6による撹拌時にはトナーが互いに摩擦する
ことで例えば正極に帯電する。
そして、正極に帯電したトナーは、撹拌羽根6により
供給ローラ4に導かれ、供給ローラ4によって現像ロー
ラ3の表面との間で対向位置での移動方向の違いにより
さらに摩擦帯電する。この時の帯電特性としては、トナ
ーと供給ローラ4との間ではトナーが正極に帯電し、ま
た、トナーと現像ローラ3の誘電部3C1との間ではトナ
ーが正極にそして誘電部3C1が負極に帯電するようにな
っている。一方、供給ローラ4と現像ローラ3の誘電部
3C1との間では誘電部3C1が負極に帯電するようになって
いる。従って、このような帯電特性を得ることができる
ように、一成分系現像剤であるトナーと現像剤担持体で
ある現像ローラ3との帯電系列上のポテンシャルは大き
く隔てた関係に設定されていると共に、現像剤供給部材
である供給ローラ4は、上記帯電系列上、トナーと現像
ローラ3の誘電部3C1との中間のポテンシャルに設定さ
れている。
このため、現像ローラ3の誘電部3C1では、トナーと
逆極性に帯電されることでトナーを静電的に吸着するこ
とができ、しかも、トナーの帯電量も、供給ローラ4と
の間で、そして誘電部3C1との間でそれぞれ摩擦帯電さ
れることにより、現像ローラ3上での安定した帯電状態
を得られることで、多層薄層を形成して担持させること
になる。
このような実施例において、本発明者が実験によりト
ナーの付着量を求めたところ、次表のような結果を得
た。
なお、本実施例におけるドクターブレード5は、ウレ
タンゴム製のものを、そして、供給ローラ4は導電性ウ
レタンスポンジを、さらに感光体はOPCを用いた。
上述した結果から明らかなように、いずれの場合にお
いても、白黒用を含む、カラートナーとしての要求され
る帯電量および付着量を満足している。
つまり、上述した結果が得られた原因としては、トナ
ー、現像ローラおよび供給ローラとの間の帯電系列上で
のポテンシャルを所定の関係とすることで、大きな微小
閉電界を形成することができ、これによって、安定した
トナーの多層薄層を得られることで高画質現像が可能な
トナーの供給が行えるためであること。
さらに、上記現像ローラおよび供給ローラに対して、
トナーの移動を促進するためのバイアスを印加したの
で、仮に、摩擦帯電による帯電量が少なく、付着量が少
なくなる傾向にある場合が生じても、バイアスによるト
ナーへの電荷注入により、トナーの帯電量を増加させて
多層薄層を形成することが可能になること。
また、現像ローラ3の表面に露出している誘電部3C1
の誘電率に大きく依存しているといえ、誘電率を所定値
以上にすると第3図に示すように、摩擦帯電地での微小
閉電界(マイクロフィールド)が小さくなりすぎてしま
い、トナーの吸引力が小さくなり、安定したトナーの多
層薄層が得にくくなることを実験により得たこと。
そして、現像ローラと供給ローラとの間で行われる摩
擦帯電は、環境の影響、つまり、温度、湿度の変化を受
けて所定の帯電特性を得ることができなくなることがあ
り、この場合には、トナーの多層薄層を得にくくなる
が、導電性材料として、低温低湿でも帯電特性の変化し
にくい低い抵抗値とし、誘電部に対しては、高温高湿下
でも帯電特性に影響しないように電荷を保持することの
できる高い抵抗値とすることで環境の変動の影響を受け
ることなくトナーの多層薄層を形成することができるこ
と。
さらに、現像ローラの表面層の一部は導電性となって
いるために、現像時には帯電電荷のリーク現象を起こす
ことがある。そこで、導電部の抵抗を環境変動の少ない
中抵抗に設定することで良好な摩擦帯電を得られ、しか
も、感光体の傷等で発生するリークによる画像汚れも防
止でき、また、現像時、電極は電子移動度制御があり、
階調性の優れた画像を得ることができることが明らかに
なったからである。
なお、上述した実施例にあっては、現像ローラ3の誘
電部3C1の構造として、絶縁粒子3Cを導電性材料3B中に
分散した例を示したが、これに限らず、例えば、第4図
に示すように、導電性基体3A上に導電性粒子(図中、符
号30Bで示す)と絶縁粒子(同図中、符号30Cで示す)と
を付着させて焼結成型し、成型後に研磨することで誘電
部を設けるようにしても良い。
(発明の効果) 以上、本発明によれば、現像剤担持体の表面に導電性
材料中で規則的あるいは不規則的に露出する誘電部を設
け、この誘電部の大きさ、面積を設定することで、誘電
部での微小閉電界を増大させることができるので、現像
剤の吸引力を大きくさせてトナーの付着量を十分なもの
として潜像担持体と現像剤担持体とを等速回転させた場
合のトナーの供給不足をなくすことができる。
また、上述したような現像剤担持体を、特別な加工を
要することなく得られるので、装置のコストを上げるこ
となく十分な現像剤の供給を行える装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例による現像装置の概略構成を示す
模式図、第2図は第1図中、符号IIで示す部分の拡大断
面図、第3図は第2図に示した構成による実験結果を説
明するための線図、第4図は第2図に示した部分の構造
の別の例を示す第2図相当の拡大断面図である。 1……現像槽、2……潜像担持体である感光体、3……
現像剤担持体である現像ローラ、3A……導電性基体、3B
……導電性材料、3C……絶縁粒子、3C1……誘電部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−240261(JP,A) 特開 平4−70876(JP,A) 特開 平4−88380(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動される現像剤担持体に対し、必要
    に応じて補助剤を外添したトナーから成る一成分系現像
    剤を供給し、上記現像剤担持体の表面に上記一成分系現
    像剤を担持しながら搬送して、潜像担持体表面の静電潜
    像に対して上記現像剤担持体を接触若しくは非接触の状
    態で上記現像剤を静電吸着させて静電潜像の可視像処理
    を行う現像装置において、 上記現像剤担持体には、現像剤に摩擦帯電を起こさせる
    ための現像剤供給部材を対向させ、上記現像剤と上記現
    像剤担持体との帯電系列上のポテンシャルを大きく隔て
    た関係に設定するとともに、上記現像剤供給部材は、上
    記帯電系列上、上記現像剤および現像剤担持体との中間
    のポテンシャルに設定され、 かつ、上記現像剤担持体は、導電体で構成された基体上
    で導電性材料に絶縁性粒子を分散させることで微小閉電
    界を形成する誘電部が規則的あるいは不規則的に露出し
    た状態で混在する表面層とされ、上記誘電部を現像剤の
    帯電極性とは反対の極性に帯電させることにより上記表
    面層近傍に多数の微小閉電界を形成してこの電界により
    上記現像剤を上記表面層に付着させる構造を備えたこと
    を特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】回転駆動される現像剤担持体に対し、必要
    に応じて補助剤を外添したトナーから成る一成分系現像
    剤を供給し、上記現像剤担持体の表面に上記一成分系現
    像剤を担持しながら搬送して、潜像担持体表面の静電潜
    像に対して上記現像剤担持体を接触若しくは非接触の状
    態で上記現像剤を静電吸着させて静電潜像の可視像処理
    を行う現像装置において、 上記現像剤担持体には、現像剤に摩擦帯電起こさせるた
    めの現像剤供給部材を対向させ、上記現像剤と上記現像
    剤担持体との帯電系列上のポテンシャルを大きく隔てた
    関係に設定するとともに、上記現像剤供給部材は、上記
    帯電系列上、上記現像剤および現像剤担持体との中間の
    ポテンシャルに設定され、 かつ、上記現像剤担持体は、導電体で構成された基体上
    で導電性材料に絶縁性粒子を分散させることで微小閉電
    界を形成する誘電部が規則的あるいは不規則的に露出し
    た状態で混在する表面層とされ、上記誘電部を現像剤の
    帯電極性とは反対の極性に帯電させられるとともに、上
    記現像剤供給部材による供給時に帯電した現像剤を表面
    層に引き付ける方向の直流または交流の電圧を印加若し
    くは重畳印加させることで上記表面層に多数の微小閉電
    界を形成して現像剤を担持させる構造を備えていること
    を特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】回転駆動される現像剤担持体に対し、必要
    に応じて補助剤を外添したトナーから成る一成分系現像
    剤を供給し、上記現像剤担持体の表面に上記一成分系現
    像剤を担持しながら搬送して、潜像担持体表面の静電潜
    像に対して上記現像剤担持体を接触若しくは非接触の状
    態で上記現像剤を静電吸着させて静電潜像の可視像処理
    を行う現像装置において、 上記現像剤担持体には、現像剤に摩擦帯電を起こさせる
    ための現像剤供給部材を対向させ、上記現像剤と上記現
    像剤担持体との帯電系列上のポテンシャルを大きく隔て
    た関係に設定するとともに、上記現像剤供給部材は、上
    記帯電系列上、上記現像剤および現像剤担持体との中間
    のポテンシャルに設定され、 かつ、上記現像剤担持体は、導電体で構成された基体上
    で導電性材料に絶縁性粒子を分散させることで微小閉電
    界を形成する誘電部が規則的あるいは不規則的に露出し
    た状態で混在する表面層とされ、上記誘電部は誘電率を
    4以下の誘電材料により形成され、現像剤の帯電極性と
    は反対の極性に摩擦帯電により帯電させられることによ
    り上記表面層に多数の微小閉電界を形成して現像剤を付
    着させて担持する構造を備えていることを特徴とする現
    像装置。
  4. 【請求項4】回転駆動される現像剤担持体に対し、必要
    に応じて補助剤を外添したトナーから成る一成分系現像
    剤を供給し、上記現像剤担持体の表面に上記一成分系現
    像剤を担持しながら搬送して、潜像担持体表面の静電潜
    像に対して上記現像剤担持体を接触若しくは非接触の状
    態で上記現像剤を静電吸着させて静電潜像の可視像処理
    を行う現像装置において、 上記現像剤担持体には、現像剤に摩擦帯電を起こさせる
    ための現像剤供給部材を対向させ、上記現像剤と上記現
    像剤担持体との帯電系列上のポテンシャルを大きく隔て
    た関係に設定するとともに、上記現像剤供給部材は、上
    記帯電系列上、上記現像剤および現像剤担持体との中間
    のポテンシャルに設定され、 かつ、上記現像剤担持体は、導電体で構成された基体上
    で導電性材料に絶縁性粒子を分散させることで微小閉電
    界を形成する誘電部が規則的あるいは不規則的に露出し
    た状態で混在する表面層とされ、上記誘電部を混在させ
    ている導電部が10℃15%RHの環境における体積電気抵抗
    率を106Ωcm以下、そして、上記誘電部が30℃80%RHの
    環境における体積電気抵抗率を1013Ωcm以上に設定さ
    れ、同誘電部を現像剤の帯電極性と反対極性に帯電させ
    ることで上記表面層に多数の微小閉電界を形成して現像
    剤を付着させて担持する構造を備えたことを特徴とする
    現像装置。
  5. 【請求項5】回転駆動される現像剤担持体に対し、必要
    に応じて補助剤を外添したトナーから成る一成分系現像
    剤を供給し、上記現像剤担持体の表面に上記一成分系現
    像剤を担持しながら搬送して、潜像担持体表面の静電潜
    像に対して上記現像剤担持体を接触若しくは非接触の状
    態で上記現像剤を静電吸着させて静電潜像の可視像処理
    を行う現像装置において、 上記現像剤担持体には、現像剤に摩擦帯電を起こさせる
    ための現像剤供給部材を対向させ、上記現像剤と上記現
    像剤担持体との帯電系列上のポテンシャルを大きく隔て
    た関係に設定するとともに、上記現像剤供給部材は、上
    記帯電系列上、上記現像剤および現像剤担持体との中間
    のポテンシャルに設定され、 かつ、上記現像剤担持体は、導電体で構成された基体上
    で導電性材料に絶縁性粒子を分散させることで微小閉電
    界を形成する誘電部が規則的あるいは不規則的に露出し
    た状態で混在する表面層とされ、上記誘電部を混在させ
    ている導電部の体積低効率が10℃15%RHの環境では1010
    Ωcm以下、そして、30℃80%RHの環境においては107Ωc
    m以上に設定され、一方、上記誘電部の体積低効率は30
    ℃80%RHの環境において1013Ωcm以上に設定され、同誘
    電部を現像剤の帯電極性と反対極性に帯電させることで
    上記表面層に多数の微小閉電界を形成して現像剤を付着
    させて担持する構造を備えたことを特徴とする現像装
    置。
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