JP3035625B2 - 現像剤担持体 - Google Patents

現像剤担持体

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JP3035625B2 JP2138709A JP13870990A JP3035625B2 JP 3035625 B2 JP3035625 B2 JP 3035625B2 JP 2138709 A JP2138709 A JP 2138709A JP 13870990 A JP13870990 A JP 13870990A JP 3035625 B2 JP3035625 B2 JP 3035625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転駆動される現像剤担持体に、必要に応
じて補助剤を外添した非磁性一成分系現像剤を供給し、
該現像剤担持体の表面に前記現像剤を担持して搬送し、
潜像担持体と前記現像剤担持体が互いに対向した現像領
域にて、該潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤担
持体に担持された前記現像剤によって可視像化する画像
形成方法に用いる現像剤担持体に関するものである。
〔従来の技術〕
潜像担持体に静電潜像を形成し、これを現像剤によっ
て可視像化して記録画像を得る電子複写機、プリンタ或
いはファクシミリ等の画像形成装置では、粉体状の現像
剤を用いる乾式の現像装置が広く採用されている。
かかる粉体状の現像剤としては、トナーとキャリアを
有する二成分系現像剤と、キャリアを含まない一成分系
現像剤とが公知であり、前者の二成分系現像剤を用いた
二成分現像方式は、比較的安定した良好な記録画像が得
られる反面、キャリアの劣化やトナーとキャリアの混合
比の変動が発生しやすく、装置の維持管理が煩雑で、装
置全体の構造が大型化しやすくなる欠点を有している。
このような観点から、上述の欠点を有しない一成分系
現像剤を用いた一成分現像方式が注目されている。一成
分系現像剤は、トナーのみから成るものと、これに必要
に応じて補助剤を外添しトナーと補助剤を混合したもの
とがある。またトナーとしては、その各トナー粒子自体
に磁性粉を練り込んだ磁性トナーと、磁性体を含まない
非磁性トナーとがある。
ところで、磁性体は一般に不透明であるため、フルカ
ラーやマルチカラーを含めたカラー画像を磁性トナーに
よって形成すると、現像された可視像が不鮮明となり、
鮮やかなカラー画像を得ることはできない。従って、特
にカラー現像に対しては、非磁性トナーを用いた一成分
現像方式を採用することが望ましい。
また、一成分現像方式を採用した現像装置において
は、一成分系現像剤を現像剤担持体に担持させて搬送
し、この現像剤担持体と潜像担持体とが互いに対向した
現像領域において、潜像担持体に形成された静電潜像を
現像剤によって可視像化しているが、所定濃度の高品質
な可視像を形成するには、充分に帯電した多量のトナー
を現像領域に搬送し、かかるトナーによって潜像を可視
像化する必要がある。
磁性トナーを用いた場合には、現像剤担持体に内設し
た磁石の磁力を利用して、該担持体にこの一成分系現像
剤を担持できるので、上述の要求を比較的容易に満たす
ことが可能である。
ところが、非磁性の一成分系現像剤を用いたときは、
これを磁力によって現像剤担持体に担持させることはで
きないため、上述の要求を満たすことは難しい。これに
対する対策も従来より各種提案されており、例えば特開
昭61−42672号公報には、現像剤担持体(現像ローラ)
の表面に誘電体(絶縁体)の層を積層形成し、これに対
して、例えばスポンジローラから成る現像剤供給部材を
圧接させ、両者を互いに異極性に摩擦帯電させると共
に、この誘電体と逆極性に帯電させた非磁性トナーを誘
電体に静電的に付着させ、かかる一成分系現像剤を現像
領域に搬送する方法が提案されている。しかし、この方
法によっても、誘電体表面の近傍に形成される電界の強
さを充分に高めることができないため、現像ローラの表
面に多量のトナーを担持させることは難しく、現像領域
へ搬送できる現像剤量が不足し、高濃度の可視像を形成
することは困難である。
また、現像ローラと現像剤供給部材の間に、非磁性ト
ナーが現像ローラ側へ静電的に移行する向きの電界を印
加する構成も公知であるが、このような構成を付加して
も、現像ローラへ充分な量のトナーを付着させることは
難しい。
なお、トナー供給部材としては、102〜106Ω・cmの導
電性発泡体(特開昭60−229057号公報)、スキン層付弾
性体(特開昭50−229060号公報)及びファーブラシ(特
開昭61−42672号公報)等を使用することが提案されて
おり、また現像ローラとしては、表面に凹凸を有する金
属体(特開昭60−53976号公報)、絶縁被覆ローラー体
(特開昭55−46768号公報)中抵抗体被覆ローラ(特開
昭58−13278号公報)及び絶縁体と導電面を持つ電極ロ
ーラ(特開昭53−36245号公報)等が開示されている。
また、非磁性一成分現像剤を用いる現像装置におい
て、特開昭60−229057号公報ではスポンジローラ、特開
昭62−229060号公報では弾性ローラ、特開昭61−52663
号公報ではファーブラシ等を用いて、トナーと補給部材
との摩擦帯電でトナーに電荷を付与し、更に現像ローラ
との接触においての摩擦により、現像ローラへトナーを
静電的に付着させ、更にブレード等の層厚規制部材を用
いて、トナー層を制御して感光体の潜像を現像する。現
像ローラの材料としては、絶縁性のもの、中抵抗のも
の、積層のものなど各種のものが用いられている。
これらの引例で示されている方式によると、現像ロー
ラへのトナー付着は、トナー補給部材と現像ローラとの
摩擦帯電によって行なわれるが、トナーの付着した部材
で摩擦するため、充分な帯電が得にくく、結果的にトナ
ー付着が不足してしまう。非磁性一成分現像方式での最
適付着量と帯電量について説明すると、次のようにな
る。
白黒用では、帯電量が重視され、それは一般的に10〜
20μC/gである。この値より小さいと、地汚れ、シャー
プ性などの画質面で劣るものとなる。また、付着量に関
しては、現像ローラ上の付着量は0.1〜0.3mg/cm2である
が、転写紙上には0.4〜0.5mg/cm2が必要であり、現像ロ
ーラのスピードを感光体のスピードの3〜4倍にするこ
とによって、トナーの付着量をカバーしている。ただ、
3〜4倍の現像ローラの回転には、“トナー後端より”
という現象、すなわちベタ部を現像した場合、画像の後
端部の濃度が高くなるという現象を、発生するという問
題がある。この現象を防ぐには、現像ローラのスピード
を感光体のスピードに近ずけることである。つまり、現
像ローラ上の付着量を多くして、回転数を小さくしなけ
ればならない。
一方、カラートナーでは、その色特性は黒トナーに比
べて着色度が小さく、また“トナー後端より”を改良し
ようとすると、黒トナーに比べ更に多い0.8〜1.2mg/cm2
という現像ローラ上の付着量が必要になる、また、帯電
量に関しては、安定した画像を得るためには、5〜20μ
C/g(好ましくは10〜15μC/g)の値が望まれる。
これらの問題点を解消する方法として、本発明者ら
は、先に「回転駆動される現像剤担持体に、必要に応じ
て補助剤を外添した非磁性一成分系現像剤を供給し、該
担持体の表面に前記現像剤を担持して搬送し、潜像担持
体と前記現像剤担持体が互いに対向した現像領域にて、
該潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤担持体に担
持された前記現像剤によって可視像化する現像方法にお
いて、前記現像剤担持体の表面に選択的に電荷を保持さ
せることにより該担持体表面の近傍に多数の微小閉電界
を形成し、この閉電界により帯電トナーを吸引し、現像
剤を現像剤担持体表面に付着させて担持し、該担持現像
剤によって静電潜像を可視像化する画像形成方法」を提
案した。
かかる本発明は、現像剤担持体の表面の近傍に多数の
微小閉電界(マイクロフィールド)が形成されるので、
その電界強度を従来よりも著しく増大させることがで
き、充分に帯電した多量の非磁性一成分系現像剤を現像
剤担持体に担持して現像領域に搬送できるといった多く
の利点を有するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ただ、前記のような現像剤担持体表面の近傍に多数の
マイクロフィールドが形成される画像形成方法において
も、現像剤担持体には多くの部材、例えばトナー供給部
材、トナー層厚規制部材、(接触現像時には)感光体等
が当接されている。そのため、現像剤担持体の表面粗さ
が大きいと、現像剤担持体の摩擦帯電性が不安定とな
り、均一に安定してトナーを担持することが困難となる
上、現状剤担持体上のトナーが撹拌不足になり、現像剤
担持体表面にトナーが固着する、いわゆるフィルミング
現像が発生したり、更にはトナーの帯電量が不足したり
などするという問題点がある。
従って、本発明の目的は、前記の画像形成方法におい
て、フィルミング発生やトナー帯電量不足という難点を
解消する現像剤担持体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、鋭意検討した結果、誘電体部に特定な
表面粗さを有する現像剤担持体が、上記目的に適合する
ことを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、現像剤担持体表面に導電
体部及び誘電体部を分布させたものであって、トナー供
給部材により誘電体部を摩擦帯電させて、現像剤担持体
の表面近傍に多数の微小閉電界を形成し、この現像剤担
持体上に、非磁性一成分系現像剤を供給し、前記微小閉
電界により前記現像剤を現像剤担持体表面に担持させ、
該担持現像剤によって静電潜像を可視像化する画像形成
方法に用いる現像剤担持体であって、その表面に誘電体
部と導電体部とが微小面積で混在されてなり、かつ前記
誘電体部の表面粗さがRz基準で0.1〜10μmであること
を特徴とする現像剤担持体が提供される。
本発明の現像剤担持体を用いる画像形成方法は、現像
剤担持体表面の近傍に多数の微小閉電界が形成されるの
で、その電界強度を従来よりも著しく増大させることが
できる上に、現像剤担持体の誘電体部は特定な表面粗さ
を有することから、現像剤担持体表面の摩擦帯電性が増
大し、その結果トナーフィルミングが発生せず、充分に
帯電した多量の非磁性トナーを均一に現像剤担持体に担
持して現像領域に搬送できるものとなる。
以下、かかる画像形成方法について説明する。
第1図にこの画像形成方法の実施に有用な代表的な現
像装置の現像剤担持体部を中心とした概要を示す。第1
図において、トナータンク70に内蔵されているトナー60
は、撹拌羽根(トナー供給補助部材)50によりトナー供
給部材(スポンジローラ又はファーブラシなど)40に強
制的に寄せられ、トナー60はトナー供給部材40に供給さ
れる。一方、現像を終了した本発明の現像剤担持体(現
像ローラ)20は、矢印の方向に回転(例えば400rpm)
し、トナー供給部材40との接触部に至る。トナー供給部
材40は現像剤担持体20と逆方向に回転(例えば300rpm)
し、現像剤担持体20とトナー60に帯電を与え、現像剤担
持体20上にトナー60を付着させる。更に現像剤担持体20
は回転し、現像剤担持体20上の付着トナーは、トナー層
厚規制部材(弾性ブレード)30により、厚みを制御され
ながら帯電も安定化され、現像域80に達する。現像域80
において、接触又は非接触現像により、潜像が現像され
る。ここで必要に応じて、現像剤担持体20、トナー供給
部材40に直流、交流、直流重畳交流、パルスなどのバイ
アスなどを印加して、最適な画像を制御することができ
る。
次に、このタイプ(電極タイプ)の現像剤担持体20へ
のトナー付着のメカニズムについて説明する。現像剤担
持体20の例としては、たとえば第2図に示されるよう
に、その表面に誘電体部と導電体部とが微小面積で混在
するように構成されている。面積の大きさは、形状が円
形であるとした場合、径が10〜500μmの大きさの微小
面積がランダムに又はある規則にしたがって分散してい
る。面積比としては、絶縁部の面積が20〜60%の範囲が
好ましい。
トナー付着は次のようになる。まず、現像を終了した
現像剤担持体20は、矢印の方向に回転してトナー供給部
材40と接触する。ここで現像しなかった非画像部の残ト
ナーは、トナー供給部材40により機械的、電気的にかき
とられ、誘電体部は摩擦によって帯電する。このとき前
の現像による現像剤担持体20とトナーの電荷は、摩擦に
より一定化され、初期化される。次に、供給部材40によ
って運ばれたトナーは、摩擦により帯電し、現像剤担持
体20の誘電体部に静電的に付着する。このときの極性
は、感光体電荷に対してトナーは逆極性にまた現像剤担
持体20の誘電体部は同極性となる。このときの現像剤担
持体20上の電界は、第2図に示されるようにマイクロフ
ィールド(閉電界)となり、電界傾度の大きい電界とな
って、トナーを多層に付着させることが可能となる。ま
た、付着したトナーは閉電界となっているので、現像剤
担持体20側に強く引かれ離れにくい状態となる。このト
ナー層は、更にトナー層厚規制部材30によりトナー層厚
が制御され、現像域80のトナーは感光体に付着し易い電
界となり、現像が行なわれる。
次に、本発明の現象剤担持体について説明する。
本発明の現象剤担持体は、前記したように、その表面
に誘電体部と導電体部とが微小面積で混在するように構
成され、かつ誘電体部の表面粗さがRz基準で0.1〜10μ
mであることを特徴とする。
ここでいう、RzとはJIS B 0601で規定されている十点
平均粗さを意味し、断面曲線から基準長さだけ抜き取っ
た部分において、平均線に平行かつ断面曲線を横切らな
い直線から縦倍率の方向に測定した最高から5番目まで
の山頂の標高の平均値と最深から5番目までの谷底の標
高の平均値との差の値をマイクロメートル(μm)で表
わしたものをいう。
本発明者らの研究によれば、現象剤担持体の誘電体部
の表面粗さをRz基準で0.1〜10μmに設定した場合に
は、誘電体部の摩擦帯電性が増大し、均一かつ安定にト
ナーを担持でき、しかもトナーフィルミングが抑制さ
れ、充分に帯電した多量の非磁性トナーを担持できる現
象剤担持体が得られることが知見された。
誘電体部の表面粗さが、Rz基準で0.1μm未満である
と、摩擦帯電の効率が低下してしまい、誘電体部ばかり
でなく、トナー層を規制する時、担持体表面の凹凸によ
る引っかかりが極端に少ないので、規制部材を通過する
トナー量が少なく、所定のトナー付着量を得るのは困難
となる。
また、誘電体部の表面粗さが、Rz基準で10μmを越え
ると、現像担持体上のトナー層の厚みに不均一ができた
り、間隙中にトナー粒子が埋設するなどして、低帯電或
いは逆帯電トナーが生じ、結果的に帯電が不均一になっ
たり、平均トナー帯電量も低下してしまう。
なお、本発明の現象剤担持体は、その表面が誘電体部
と導電体部とが混在するように構成されているが、導電
体部の表面粗さはRzを基準にして20μm以下、好ましく
は10μm以下であり、最も好ましくは誘電体部のRzより
も小さくすることが望ましい。これは、トナーとの摩擦
帯電が誘電体とより選択的に行なわれる様になり、結果
的にマイクロフィールドが増大しトナーを多層に付着す
ることが有利となるからである。
導電体部に用いる導電性材料としては、1012Ω・cm以
下、好ましくは108Ω・cm以下のものが挙げられる。具
体例としては、Al、SUS、Fe、Niなどの金属類、セラミ
ックス類などの他に、有機ポリマー類に導電性フィラー
を添加したものが挙げられる。この場合、有機ポリマー
類としては次のものが挙げられる。
ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニル
アルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルホルマールなどのビニル系樹脂;ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのポリスチ
レン系樹脂;ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などのポリエチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレ
ート、ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体な
どのアクリル系樹脂;ポリアセタール、ポリアミド、セ
ルロース、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリエ
ステル、フッ素樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂材料;天然ゴム、
イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロ
ロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒ
ドリンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴ
ム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム
材料など。
また、導電性フィラーとしては、Ni、Cuなどの金属
粉;ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブ
ラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックなど
のカーボンブラック;酸化スズ、酸化亜鉛、酸化モリブ
デン、酸化アンチモン、チタン酸カリなどの導電性酸化
物;酸化チタン、雲母上などにめっきを施した無電界め
っき物;グラファイト、金属繊維、炭素繊維などが挙げ
られる。
なお、ポリエチレンオキサイドやポリシロキサンなど
のポリマーマトリックスに金属イオンを配位させた有機
イオン伝導体なども用いることができる。
一方、誘電体部に用いる材料は、絶縁性であれば、使
用可能であるが、1012Ω・cm以上、特に1014Ω・cm以上
のものが好ましい。その具体例としては、導電性材料中
で挙げた有機ポリマー類が挙げられる。
本発明の現像剤担持体の作製するには、例えば、まず
表面にアヤメローレット加工等により溝加工を施した金
属ローラを作製し(この場合、溝は0.1〜0.5mmピッチと
し、ローラ長手方向に対して、約45゜の角度に加工す
る)〔参照;第3図(a)〕、次に溝加工した金属表面
に、例えばフッ素樹脂(ルミフロンLF200;旭ガラス社
製)をコーティングし、100℃で約30分間硬化乾燥させ
(塗布厚みは溝が完全に埋まる状態にする)〔参照;第
3図(b)〕、続いてローラの表面を切削又は研磨加工
により導電面が微小面積で混在し、かつ誘電体部が所定
の表面粗さとなるように削る(この場合、導電部面積が
20〜60%になるようにする)〔参照;第3図(c)〕と
いう方法が採用される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。な
お、部は重量部を表わす。
実施例 導電性材料 Al 100部 誘電部材料 エポキシ変性シリコーン樹脂SR2115 100部 (トーレ・ダウコーニングシリコーン社) 硬化剤SR2115K 20部 (トーレ・ダウコーニングシリコーン社) セルソルブアセテート 200部 キシレン 200部 上記処方の材料を用い、次の要領により現像剤担持体
(現像ローラ)を作製した。
(i)Al製ローラ表面にアヤメローレット加工により、
V溝を設けた。V溝は0.2mmピッチとし、ローラ長手方
向に対して約45度に加工した。
(ii)V溝加工したローラ表面に上記誘電部材料を、ス
プレーコーティングにより塗布し、150℃/1時間の条件
で硬化させた。塗布厚みは溝が完全に埋まる状態とし
た。
(iii)ローラの表面を研磨し、導電面と誘電面が微小
面積で混在するようにして、導電部面積を50%とした。
比較例 誘電体部材料として、下記の材料を用いた以外は実施
例と同様にして現像剤担持体(現像ローラ)を作製し
た。
誘電体部材料 エポキシ変性シリコーン樹脂ES1004 100部 (信越化学社) キシレン 300部 次の方法により、実施例及び比較例で得た現像剤担持
体表面粗さ及びトナーフィルミング試験を行なった。
表面粗さの測定法 測定装置:ホンメルテスターT1000型 (Hommel Werke社) 測定長 :1.25mm 上記装置により現像ローラ表面の表面粗さプロフィー
ルを測定し、JIS BO601に基づいて、導電体部及び誘電
体部のRzを各々算出した。
トナーフィルミング試験 現像ローラを第1図に示される現像装置に装着し、10
0時間現像ローラの駆動試験を行なった後、ローラ表面
のトナーをエアーにより吹き飛ばし、ローラ表面をテー
プ転写し、トナーのフィルミング状態を目視観察した。
なお、上記現像装置において、トナー薄層化ブレード
はウレタンゴム製のものを、トナー供給ローラは導電性
ウレタンスポンジ製のものを、トナーは正帯電トナー
を、装填した。
評 価 表面粗さの測定結果を第1表に示す。
第1表の結果から、本発明の現像担持体は、比較例の
ものと比べその誘電体部の表面粗さが低減していること
が分る。
また、フィルミング試験の結果、実施例では、現像担
持体表面にトナーの融着は観察されなかったが、比較例
では、担持体表面にほぼ均一にトナーが融着しているの
が認められた。
〔発明の効果〕
本発明の現像剤担持体は、誘電体部の表面粗さをRzを
基準にして0.1〜10μmのものとしたことから、トナー
の帯電量や付着量を充分にコントロールすることが可能
となる。
従って、現像剤担持体の表面上に、選択的に電荷を保
持させることにより、現像剤担持体表面近傍に多数の微
小閉電界を形成し、この現像剤担持体上に、必要に応じ
て補助剤を外添した非磁性一成分系現像剤を供給し、前
記微小閉電界により前記現像剤を現像剤担持体表面に担
持させ、該担持現像剤によって静電潜像を可視像化する
画像形成方法に、本発明の現像剤担持体を用いると、充
分に帯電した多量の非磁性一成分系現像剤を現像剤担持
体に担持して現像領域に搬送することができ、その結
果、トナーフィルミングが発生せず、高濃度の高品質画
像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に有用な現像剤担持体上にマイク
ロフィールドの電界を形成させた現像装置の一例を示す
現像剤担持体部を中心とした模式断面図である。また、
第2図は第1図で示される装置において、現像剤担持体
上にマイクロフィールドによる閉電界が生成している状
態を説明するための模式断面図である。 更に、第3図(a)〜(c)は、本発明の現像剤担持体
の作製過程における表面状態を示す模式断面図である。 10……静電潜像担持体、20……現像剤担持体、 30……トナー層厚規制部材、40……トナー供給部材、 50……撹拌羽根、60……トナー、70……トナータンク、 80……現像域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野島 一男 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−109071(JP,A) 特開 平1−142562(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現像剤担持体表面に導電体部及び誘電体部
    を分布させたものであって、トナー供給部材により誘電
    体部を摩擦帯電させて、現像剤担持体の表面近傍に多数
    の微小閉電界を形成し、この現像剤担持体上に、非磁性
    −成分系現像剤を供給し、前記微小閉電界により前記現
    像剤を現像剤担持体表面に担持させ、該担持現像剤によ
    って静電潜像を可視像化する画像形成方法に用いる現像
    剤担持体であって、その表面に誘電体部と誘電体部とが
    微小面積で混在されてなり、かつ前記誘電体部の表面粗
    さがRz基準で0.1〜10μmであることを特徴とする現像
    剤担持体。
JP2138709A 1990-05-29 1990-05-29 現像剤担持体 Expired - Lifetime JP3035625B2 (ja)

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