JP5575003B2 - 現像ローラ、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、現像装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5575003B2
JP5575003B2 JP2011025947A JP2011025947A JP5575003B2 JP 5575003 B2 JP5575003 B2 JP 5575003B2 JP 2011025947 A JP2011025947 A JP 2011025947A JP 2011025947 A JP2011025947 A JP 2011025947A JP 5575003 B2 JP5575003 B2 JP 5575003B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developing roller
roller
developing
toner
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011025947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012163900A (ja
Inventor
力 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2011025947A priority Critical patent/JP5575003B2/ja
Publication of JP2012163900A publication Critical patent/JP2012163900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5575003B2 publication Critical patent/JP5575003B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置に使用される現像ローラ、その現像ローラを用いた現像装置および画像形成装置に関する。
電子写真プロセスにおいては、感光体上に静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置によって現像されてトナー像となる。そして、感光体上のトナー像は用紙に転写され、用紙上のトナー像は定着装置によって定着される。このような画像形成装置に用いられる現像装置には、磁性キャリアとトナーを有する2成分現像剤を、磁気ローラ上に磁気ブラシとして形成、保持し、この磁気ブラシから現像ローラ上にトナー薄層を形成して、このトナーを感光体に供給することにより、感光体上に形成した静電潜像を非接触で現像するものがある。
この現像方式の場合、現像剤中に現像されない微粉や外添剤等が含まれることが現像性を落とす原因となる。そこで、現像性を向上させるために現像ローラと感光体との間隔を狭くしたり、交流ピーク電圧を高くしたりする手法がとられている。ところが、このような対策を施すと、現像ローラと感光体の間で、印加電位のリークが発生する。この結果、2成分現像剤のうちキャリアを移動させずに、十分帯電したトナーのみを現像ローラへ移動させるという目的を充分に果たせなくなる。
これに対し、現像ローラを構成する材質をアルミ素管として、その表面にアルミニウムの酸化皮膜処理を施す技術が報告されている(特許文献1)。そこでは、アルミニウムの酸化皮膜処理を施した現像ローラと感光体との間隔を所定の範囲に設定して、さらにアルミニウムの酸化皮膜の厚みを5μm以上にすることにより、現像ローラと感光体間の印加電圧のリークを防止している。
しかしながら、このような方法では、トナーのエージングによりトナーがアルミニウムの酸化皮膜上で摩擦帯電しやすくなり、トナーの表面電荷が大きくなり、所謂チャージアップ現象が発生するために、トナーが現像ローラ上に固着することが生じる。また、近年の高画質化、高精細化のために、粒径の小さいトナーを用いることが多くなり、粒径の小さいトナーでは、チャージアップによる現像ローラ上への固着が一層発生し易くなる。
これに対し、現像ローラ表面にトナーとの摩擦帯電によりチャージアップ現象を発生させない樹脂被覆層を形成し、その樹脂被覆層中にカーボンブラック等の抵抗調整剤を含有させるという技術が報告されている(特許文献2)。そこでは、この樹脂被覆層によりチャージアップによるトナーの現像ローラ上への固着を防止するとともに、抵抗調整剤により現像ローラ表面の体積抵抗および表面抵抗を調整し、現像ローラと感光体間の印加電圧によるリークを抑制している。
特開2004−318092号公報 特開平11−249414号公報
しかしながら、更なる高速現像を行う場合、現像ローラ/感光体ニップ時間の減少により現像性能が低下するため、現像電界ニップを広げるために更に高い現像ローラ交流ピーク電圧を印加する必要が生じる。
また、リークを抑える為には、現像ローラ樹脂皮膜層の抵抗を上げることが有用であるが、抵抗を上げすぎると連続印字時に現像ローラ表面に電荷が溜り、ベタ濃度が徐々に薄くなる(ハーフ濃度は徐々に上昇する)問題が発生してしまう。
したがって、現像ローラ樹脂皮膜層の抵抗を適切な範囲に保てる構成が必要とされている。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、優れた耐電圧性を有し、高電界を印加できる現像ローラ、及び高速機においても安定した画像が得られる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を有する現像ローラを用いることにより前記課題が解決することを見出し、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
すなわち、本発明の一態様に係る現像ローラは、導電性基材の表面を樹脂層で被覆した現像ローラであって、前記樹脂層が、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとカーボンブラックとを少なくとも含むことを特徴とする。
本発明に係る現像ローラを用いることで、耐電圧性が向上し高電界を印加できるため、現像ローラから感光体へのトナー飛翔性が向上し、安定した画質が得られる。さらに、耐トナー付着性が向上し、トナー付着による表面抵抗上昇を抑制できるため、現像ローラにおける電荷溜まりによるソリッド画像濃度の低下や、ハーフ画像濃度の上昇が抑制される。そして、このような現像ローラを搭載することにより、高速機においても安定した画像が得られる現像装置及び画像形成装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る現像ローラの構造を示す概略図である。 図2は、本発明の実施形態に係る現像装置を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る現像装置が適用された画像形成装置(複写機)の構成を示す概略図である。 図2に示す複写機の画像形成部周辺を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る現像装置が適用された、他の画像形成装置の構成を示す概略図である。 実施例における試験例1の結果を示すグラフその1である。 実施例における試験例1の結果を示すグラフその2である。 実施例における試験例2の結果を示すグラフである。 実施例における試験例3の結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[現像ローラ]
本実施形態に係る現像ローラは、導電性基材の表面が樹脂層で被覆され、前記樹脂層が、前記樹脂層が、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとカーボンブラックとを少なくとも含むことを特徴とする。
以下に、図面を参照しながら、本実施形態に係る現像ローラについて説明する。なお、本明細書において用いられる「上」、「下」、「左」、「右」等の方向を表す用語は、単に説明の明瞭化を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
図1は、本実施形態に係る現像ローラ61の概略構成図である。図1(a)は、現像ローラ61の一例の断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す現像ローラ61の斜視図であり、図1(c)は、現像ローラ61の他の一例の断面図であり、図1(d)は、図1(c)に示す現像ローラ61の斜視図である。
まず、図1(a)に示す現像ローラ61について説明する。前記現像ローラ61は、図1(a)及び図1(b)に示すように、円筒状の回転スリーブ13と、この回転スリーブ13に内包される固定軸15とからなり、この固定軸15の位置が固定された状態でその周囲を前記回転スリーブ13が回転する構成となっている。
前記回転スリーブ13は、図1(a)及び図1(b)に示すように、基材19上に樹脂層18が被覆されている。基材19は、例えば、アルミニウムやスレンレス鋼等によって構成された円筒状部材である。また、前記固定軸15は、現像ユニット20に軸支されるシャフト22に、複数個のリブ28によって連結されている。
ここで、本実施形態における現像ローラの導電性基材の表面を被服する樹脂層18は、基本構成として、少なくとも、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとカーボンブラックとを含む。このような構成により、現像ローラの耐電圧性が向上し、高電界を印加できるため、現像ローラから感光体へのトナー飛翔性が向上し、安定した画質が得られる。
また、本実施形態の樹脂層18を構成する樹脂は、アクリル系ウレタン樹脂である。アクリル系ウレタン樹脂は、特に、ポリエステル系トナーとの摩擦帯電性が良好であるため、トナーが過度に帯電されてしまうといった不具合を抑えることができる。
さらに、アクリル系ウレタン樹脂でも、鉛筆硬度で2H以上の硬さのものが好ましい。このような硬度を有するアクリル系ウレタン樹脂を用いることにより、耐トナー付着性が向上し、トナー付着による表面抵抗上昇を抑制できるため、現像ローラにおける電荷溜まりによるソリッド画像濃度の低下や、ハーフ画像濃度の上昇が抑制される。なお、アクリル系ウレタン樹脂の鉛筆硬度は2H以上であればよいが、磨耗脆弱性の観点から、4H以下であることが好ましい。
樹脂層18中の樹脂の含有量は、通常、樹脂層18を構成する材料全体に対し、通常、45〜60質量%、溶液粘度にも依存するので一概には言えないが、好ましくは、50〜55質量%である。
また、本実施形態の樹脂層18には、抵抗調整剤として、二酸化チタンとカーボンブラックとが含まれる。抵抗調整剤として二酸化チタンのみを用いると現像ローラの体積抵抗が高くなりすぎて、十分な現像性を得られないことがある。また、カーボンブラックのみを用いると、体積抵抗が低くなりすぎてリークが発生しやすくなる。そこで、これらを併用することによって、現像ローラの体積抵抗を良好に調整することができる。
本実施形態において用いられるカーボンブラックとしては、特に限定はされないが、樹脂への分散性などの観点から、ケッチェンブラックを用いることが好ましい。ケッチェンブラックを用いれば、二酸化チタンの凝集することもなく、二酸化チタンとともに前記樹脂に良好に分散される。
なお、本実施形態の樹脂層18に用いる二酸化チタンの一次平均粒子径は、10nm〜100nm程度であることが好ましい。10nm未満であると、製造上困難であり、100nmを超えると二酸化チタンの樹脂に対する分散状態が悪化するためである。
また、本実施形態の樹脂層18に用いるカーボンブラックの一次平均粒子径は、20nm〜60nm程度であることが好ましい。20nm未満であると、再凝集しやすくなり、60nmを超えると分散径が大きくなるためリークサイトになりやすくなる。
なお、酸化チタンおよびカーボンブラックの一次粒子径は、粒径分布測定装置(例えば、ゼータ電位測定装置ゼータサイザー(シスメックス社製)など)を用いて、後述の実施例に示す測定方法などを用いて測定することができる。
また、二酸化チタンの樹脂層における体積充填率については、樹脂に対して、15〜20体積%であることが好ましい。この体積充填率が15体積%未満となると十分な体積抵抗率を得ることができず、また、20体積%を超えると現像ローラの耐摩耗性が悪化する。なお、上記体積充填率は、質量比より算出したものである。
カーボンブラックの樹脂層における充填量については、樹脂に対して、3〜5質量%であることが好ましい。この質量比が3質量%未満となると体積抵抗を十分に下げることができない。また、5質量%を超えるとカーボン分散残留物が増え、それらが基点となった微小リーク(画像上の微小色点)が発生する確率が高くなる。
本実施形態においては、上述したような樹脂および酸化チタンとカーボンブラック以外に、本発明の効果を妨げない範囲において、その他の成分(例えば、カーボン、酸化亜鉛などの導電剤など)がさらに樹脂層18に含まれていてもよい。また、その他必要に応じて種々の添加剤をさらに適量添加することも可能である。
また、樹脂層18の厚さは、特に制限されるものではないが、通常3〜10μm程度である。厚さが3μm未満であると、耐久で削れた場合に寿命をまっとうしない場合があり、一方、10μmを超えると、膜中に電荷が溜まる傾向があるため好ましくない。
また、本実施形態においては、樹脂層18を形成後の現像ローラ61の体積抵抗を、1E+7〜1E+9Ω、好ましくは、1E+8〜1E+9Ωとなるように調整することが好ましい。体積抵抗率が1E+7Ω/□未満であると、感光体ドラム(D)と現像ローラの現像スリーブ(S)との間(DS間)にリークが発生しやすくなる。一方、1E+9Ω/□を超えると、十分な現像性が得られないという傾向がある。
次に、図1(c)に示す現像ローラ61について説明する。前記現像ローラ61は、図1(c)及び図1(d)に示すように、ローラ本体24と、ローラ本体24の表面上に被覆された樹脂層23とを含む。ローラ本体24は、ローラ本体24の両端に勘合されたフランジ(ベアリング入り)によって、シャフト25に対して回転自在に軸支されている。そして、一端側のフランジにはギアが設けられていて外部からの駆動力を受ける。ローラ本体24は、例えば、アルミニウム製やステンレス鋼製のいわゆる三ツ矢管等である。樹脂層23は、前記樹脂層18と同様のものを使用できる。
上述したような現像ローラ61の製造方法については特に限定はないが、例えば、図1(a)に示す現像ローラ61の場合、例えば、まず樹脂層18を層形成する方法としては、上記樹脂と上記酸化チタンと上記カーボンブラックと、さらに必要に応じてその他の添加剤を含有する樹脂組成物を、現像ローラの基材19の表面に塗布し、加熱する方法などを用いることができる。
ここで、前記樹脂組成物の作製においては、母体となる樹脂へ、まず二酸化チタンを分散させ、その後にカーボンブラックを分散させることにより、二酸化チタンおよびカーボンブラックがより均一に分散するため好ましい。
また、図1(c)に示す現像ローラ61の場合、例えば、前記樹脂組成物をローラ本体24上に塗布し、加熱する。そうすることによって、ローラ本体24上に樹脂層23が形成され、前記現像ローラ61が製造される。
さらに、樹脂組成物を均一に塗布するために、前記樹脂組成物に溶媒を添加した樹脂溶液を用いて樹脂層を形成することもできる。その場合、使用し得る溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、などの有機溶媒などが挙げられる。このような溶媒を添加する場合、その添加量は、前記酸化チタンが分散した状態の樹脂溶液において、固形分濃度が30〜50質量%程度となるように調整することが好ましい。
前記樹脂組成物や樹脂溶液を塗布する方法としては、樹脂液中に樹脂層のない現像ローラをディップ液に浸漬するディップ法やスプレーコート法、ロールコート法などの中から、状況に応じて適宜選択して用いることができる。また、加熱温度としては、例えば、
70〜100℃であることが好ましく、加熱時間としては、例えば、30〜60分間であることが好ましい。
このような本実施形態に係る現像ローラ61は、耐摩耗性を有し、耐電圧性に優れているため高電界を印加できるため、これを用いることにより、高速化した画像形成においても優れた画像を長期間提供することが可能となる。
[現像装置]
次に、本発明の実施形態に係る現像ユニット(現像装置)20について説明する。本発明の実施形態に係る現像装置は、いわゆるタッチダウン方式の現像装置であり、上述した現像ローラを備えたものであれば特に限定されないが、例えば、図2に示すような現像装置である。すなわち、像担持体の表面に形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を表面上に担持して、担持した2成分現像剤を搬送する磁気ローラと、前記像担持体及び前記磁気ローラのそれぞれに対向して配置され、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と接触又は近接して、前記2成分現像剤中のトナーを表面上に担持して、担持したトナーを前記像担持体の近傍まで搬送する現像ローラとを備える現像装置である。そして、前記現像ローラとして、少なくとも表面部が酸化チタン粒子と樹脂とを含有する樹脂層で構成されるローラを用いることを特徴とするものである。
図2は、前記現像装置20を示す概略断面図であり、感光体ドラム301とともに図示している。
前記現像装置20は、タッチダウン現像方式の現像装置であり、現像ローラ61、磁気ローラ62、撹拌ローラ63,64、及びブレード65等を備える。
撹拌ローラ63,64は、らせん状羽根を有しており、互いに逆方向に2成分現像剤を搬送しながら攪拌して、2成分現像剤のトナーを帯電させる。さらに、撹拌ローラ63は、帯電させたトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を磁気ローラ62に供給する。
磁気ローラ62は、内部に固定配置された磁石によって2成分現像剤を吸着させて、2成分現像剤を搬送する。その際、2成分現像剤は、磁気ローラ62の内部の磁石によって磁気ブラシとなっており、ブレード65と磁気ローラ62との間を磁気ブラシが通過する際に、磁気ブラシの厚さが規制される。そして、現像ローラ61の近傍まで搬送された2成分現像剤中のトナーが、現像ローラ61と磁気ローラ62との間に印加した電圧によって、現像ローラ61に移行する。
現像ローラ61は、磁気ローラ62から移行されたトナーを、表面に担持して搬送する。そして、感光体ドラム301の近傍まで搬送されたトナーが、感光体ドラム301と現像ローラ61との間の電位差が所定条件を満たした時、感光体ドラム301に移行する。
以上の動作によって、現像装置20は、感光体ドラム301上に形成されている静電潜像に基づく現像を行う。
[画像形成装置]
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、上述したような現像装置と像担持体とを備えるものであれば特に限定はされないが、本発明の実施形態に係る現像装置が適用された画像形成装置として、図3に示す複写機60を例に挙げて説明する。なお、図3は、本発明の実施形態に係る現像装置が適用された画像形成装置(複写機)の構成を示す概略図である。この複写機60は、複写機本体の下部に配設された給紙部200と、この給紙部200の上方に配設された画像形成部300と、この画像形成部300よりも排出側に配設された定着部400と、複写機本体の上部に配設された画像読取部500と、複写機本体と画像読取部500との間に配置された排紙部600とを含む、いわゆる胴内排紙型の複写機である。なお、複写機本体には、前記給紙部200、前記画像形成部300、前記定着部400、及び前記排紙部600を繋ぐ用紙搬送部100が備えられている。
前記画像形成部300は、電子写真方式によって用紙に所定のトナー像を形成するものであり、回転可能に軸支された感光体ドラム301と、この感光体ドラム301の周囲にその回転方向Aに沿って、帯電ユニット302と、露光ユニット303と、現像ユニット(現像装置)20と、転写ユニット305と、クリーナー306とを備えている。現像ユニット20は、静電潜像をトナーにより現像して、感光体ドラム301の表面にトナー像を形成するものである。
前記定着部400は、前記画像形成部300の用紙搬送方向の下流側に配置され、前記画像形成部300においてトナー像が転写された用紙を、一対のローラ(加熱ローラ401及び加圧ローラ402)によって挟んで加熱し、用紙上にトナー像を定着させるものである。また、ここでいう「用紙」という用語は、例えば、上質普通紙、プリント専用紙、コピー用紙、トレーシングペーパ、厚紙、OHPシート等、画像を形成することが可能なあらゆる記録媒体を意味する。
前記画像読取部500は、不図示のコンタクトガラス上に載置された原稿に、露光ランプから光を照射し、その反射光を反射鏡を介して光電変換部に導くことにより、原稿の画像情報を読み取るものである。
前記給紙部200は、複数の給紙カセット201,202,221を備える。このうちの給紙カセット221は、複写機側面から用紙を補充するバイパストレイとなっており、蓋部222により閉じることができる。
それぞれの給紙カセット201,202,221には用紙搬送路110が接続され、この用紙搬送路110は、画像形成部300に向かい、さらに定着部400を経て排紙部600に向かっている。これらの用紙搬送路110により前記用紙搬送部100が構成されている。また複写が完了した用紙は、排紙部600の排出ローラ対605から排出トレイ610上に排出される。
図4は、前記複写機60の画像形成部300周辺を示す模式図である。前記画像形成部300は、電子写真プロセスによって記録紙115に所定のトナー像を形成する部分であり、感光性を有する感光体ドラム301の周囲に、感光体ドラム301の回転方向Aに沿って順に、帯電ユニット302、露光ユニット303、現像ユニット20、転写ユニット305、除電ユニット307、及びクリーニングユニット306を備えている。なお、前記除電ユニット307と前記クリーニングユニット306とが逆の配置であっても良い。
前記帯電ユニット302は、コロナ放電を発生させることによって感光体ドラム301の表面に所定電位を与えるものである。前記露光ユニット303は、所望の画像に対応する光を照射することにより感光体ドラム301の表面電位を選択的に減衰させて静電潜像を形成するものである。前記現像ユニット20は、感光体ドラム301の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像して、トナー像を形成するものであって、後述する、いわゆるタッチダウン方式の現像装置である。前記転写ユニット305は、感光体ドラム301上に形成されたトナー像を記録紙115上に転写するものである。前記除電ユニット307は、感光体ドラム301の残留表面電荷をランプ光によって除電するものである。前記クリーニングユニット306は、ファーブラシ316とゴムブレード326とにより構成されており、感光体ドラム301の表面に残留したトナーやその添加剤等を除去するものである。なお、図示例のクリーニングユニット306は、ファーブラシ316とゴムブレード326との両方を有するが、一方のみを有するクリーニングユニット306の場合もある。
前記画像形成部300でトナー像が転写された記録紙115は、定着部400(加熱ローラ401及び加圧ローラ402)により熱と圧力とが加えられてトナー像が定着され、その後排紙ローラ(図示せず)によって排紙トレイ上に排出されるようになっている。
以上、具体的な画像形成装置として、複写機を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、電子写真方式を利用した画像形成装置であれば、ファクシミリ装置、及びプリンタ等であってもよい。
また、像担持体として、ドラム状の感光体である感光体ドラムを例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、ベルト状の感光体、及びシート状の感光体等に対しても適用できる。
さらに、前記画像形成装置は、用紙に直接トナー像を転写する装置であったが、このような画像形成装置に限定されない。例えば、図5に示すような、複数色のトナー像を中間転写ベルトに、一旦転写して、その中間転写ベルトに転写された複数色のトナー像を用紙に転写する、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置であってもよい。
図5は、本発明の実施形態に係る現像装置が適用された、他の画像形成装置の構成を示す概略図である。
この画像形成装置1は、図5に示すように、箱型の機器本体1aを有している。この機器本体1a内には、用紙Pを給紙する給紙部2と、この給紙部2から給紙された用紙Pを搬送しながら当該用紙Pに画像データ等に基づくトナー像を転写する画像形成部3と、この画像形成部3で用紙P上に転写された未定着トナー像を用紙Pに定着する定着処理を施す定着部4とが設けられている。さらに、前記機器本体1aの上面には、前記定着部4で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部5が設けられている。
前記給紙部2は、給紙カセット121、ピックアップローラ122、給紙ローラ123,124,125、及びレジストローラ対126を備えている。給紙カセット121は、機器本体1aから挿脱可能に設けられ、各サイズの用紙Pを貯留する。ピックアップローラ122は、給紙カセット121の図3に示す左上方位置に設けられ、給紙カセット121に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラ123,124,125は、ピックアップローラ122によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。レジストローラ対126は、給紙ローラ123,124,125によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで2次転写ローラ32とバックアップローラ35との間の2次転写ニップに供給する。
また、給紙部2は、機器本体1aの図3に示す左側面に取り付けられる不図示の手差しトレイとピックアップローラ127とをさらに備えている。このピックアップローラ127は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す。ピックアップローラ127によって取り出された用紙Pは、給紙ローラ123,125によって用紙搬送路に送り出され、レジストローラ対126によって、所定のタイミングで2次転写ローラ32とバックアップローラ35との間の2次転写ニップに供給される。
前記画像形成部3は、画像形成ユニット7と、この画像形成ユニット7によってその表面(接触面)にコンピュータ等から電送された画像データに基づくトナー像が1次転写される中間転写ベルト31と、この中間転写ベルト31上のトナー像を給紙カセット21から送り込まれた用紙Pに2次転写させるための2次転写ローラ32とを備えている。
前記画像形成ユニット7は、上流側(図5では右側)から下流側に向けて順次配設されたブラック用ユニット7Kと、イエロー用ユニット7Yと、シアン用ユニット7Cと、マゼンタ用ユニット7Mとを備えている。各ユニット7K,7Y,7C及び7Mは、それぞれの中央位置に像担持体としての感光体ドラム301が矢符(時計回り)方向に回転可能に配置されている。そして、各感光体ドラム301の周囲には、帯電器39、露光装置38、現像装置(現像ユニット)20、不図示のクリーニング装置及び除電器等が、感光体ドラム301の回転方向上流側から順に各々配置されている。
帯電器39は、矢符方向に回転されている感光体ドラム37の周面を均一に帯電させる。帯電器39としては、例えば、非接触型放電方式のコロトロン型およびスコロトロン型の帯電器、接触方式の帯電ローラおよび帯電ブラシ等が挙げられる。露光装置38は、いわゆるレーザ走査ユニットであり、帯電器39によって均一に帯電された感光体ドラム301の周面に、画像読取装置等から入力された画像データに基づくレーザ光を照射し、感光体ドラム301上に画像データに基づく静電潜像を形成する。前記現像ユニット20は、感光体ドラム301の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像して、トナー像を形成するものであって、後述する、いわゆるタッチダウン方式の現像装置である。そして、このトナー像が中間転写ベルト31に1次転写される。クリーニング装置は、中間転写ベルト31へのトナー像の1次転写が終了した後、感光体ドラム37の周面に残留しているトナーを清掃する。除電器は、1次転写が終了した後、感光体ドラム37の周面を除電する。クリーニング装置及び除電器によって清浄化処理された感光体ドラム37の周面は、新たな帯電処理のために帯電器へ向かい、新たな1次転写が行われる。
中間転写ベルト31は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が各感光体ドラム301の周面にそれぞれ当接するように駆動ローラ33、従動ローラ34、バックアップローラ35、及び一次転写ローラ36等の複数のローラに架け渡されている。また、中間転写ベルト31は、各感光体ドラム301と対向配置された一次転写ローラ36によって感光体ドラム301に押圧された状態で、前記駆動ローラ33によって無端回転するように構成されている。駆動ローラ33は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト31を無端回転させるための駆動力を与える。従動ローラ34、バックアップローラ35、及び一次転写ローラ36は、回転自在に設けられ、駆動ローラ33による中間転写ベルト31の無端回転に伴って従動回転する。これらのローラ34,35,36は、駆動ローラ33の主動回転に応じて中間転写ベルト31を介して従動回転するとともに、中間転写ベルト31を支持する。
1次転写ローラ36は、1次転写バイアス(トナーの帯電極性とは逆極性)を中間転写ベルト31に印加する。そうすることによって、各感光体ドラム37上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム37と1次転写ローラ36との間で、駆動ローラ33の駆動により矢符(反時計回り)方向に周回する中間転写ベルト31に重ね塗り状態で順次転写(1次転写)される。
2次転写ローラ32は、トナー像と逆極性の2次転写バイアスを用紙Pに印加する。そうすることによって、中間転写ベルト31上に1次転写されたトナー像は、2次転写ローラ32とバックアップローラ35との間の2次転写ニップで用紙Pに転写され、これによって、用紙Pにカラーの転写画像(未定着トナー像)が転写される。
前記定着部4は、2次転写ニップで用紙Pに転写された転写画像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラ41と、この加熱ローラ41に対向配置され、周面が加熱ローラ41の周面に押圧当接される加圧ローラ42とを備えている。
そして、前記2次転写ニップで2次転写ローラ32により用紙Pに転写された転写画像は、当該用紙Pが加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する際の加熱による定着処理で用紙Pに定着される。そして、定着処理の施された用紙Pは、排紙部5へ排紙されるようになっている。また、本実施形態の画像形成装置1では、定着部4と排紙部5との間に適所に搬送ローラ対6が配設されている。
排紙部5は、画像形成装置1の機器本体1aの頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ51が形成されている。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
試験例1.
(現像ローラの製造)
用いた材料:
樹脂:アクリル系ウレタン樹脂(鉛筆硬度2H、住化バイエルウレタン(株)社製)
二酸化チタン:「ET300W」(製品名)石原産業(株)社製、一次平均粒子径15nm
カーボンブラック:ケッチェンブラック、ライオン社製、一次平均粒子径30〜60nm
[実施例1〜5]
まず、実施例に係る現像ローラの製造方法を以下に示す。
現像ローラとしては、図1(a)及び図1(b)に示すような、表面に樹脂層を備えた現像ローラを作製した。
具体的には、まず、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとを、固形分濃度30質量%となるように、メチルエチルケトン(溶媒)に120分間混合した。
次に、混合物にケッチェンブラックをさらに添加して30分間混合し、樹脂組成物を得た。
上記のようにして得られた樹脂に対する二酸化チタンの体積充填率は17体積%であり、ケッチェンブラックの樹脂に対する質量比は4質量%であった。ここで、各抵抗調整剤の体積充填率は、質量比より算出した。
この樹脂組成物を、最終的に得られる樹脂層の層厚が8μmとなるように、直径20mmのアルミニウム製のスリーブをローラの表面に、スプレー法で塗布した。その後、80℃で50分加熱乾燥させた。そうすることによって、表面部が樹脂層で構成された、実施例1に係る現像ローラが得られた。また、酸化チタン粒子およびケッチェンブラック粒子の粒径は、ゼータ電位測定装置ゼータサイザー(シスメックス社製)を用いて測定した。
[比較例1〜3]
二酸化チタンとアクリル系ウレタン樹脂とを混合する工程を得ずに、アクリル系ウレタン樹脂にケッチェンブラックのみ混合した以外、実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
[比較例4〜8]
アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンを混合した後、ケッチェンブラックを添加しなかった以外、実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
(評価)
(リーク発生電圧、電荷溜まり電位)
上記実施例及び比較例におけるそれぞれの現像ローラを用いて、樹脂層の体積抵抗を変化させたときのリーク発生電圧および電荷溜まり電位を測定した。
リーク発生電圧は、上記現像ローラを用いて、現像ローラ−ドラム間距離:100μmで、現像ローラに交流バイアスを印加し、ACバイアスを変化させて、異常画像の発生電圧を評価した。結果を図6に示す。
電荷溜まり電位は、上記実施例及び比較例の現像ローラを用いて、現像ローラのドラム側位置に表面電位プローブを設置し、現像ローラ上のトナー層をゴムブレードによって物理的に剥がして、現像ローラの表面電位を測定した。なお、測定には表面電位計:TREK社製を用いた。結果を図7に示す。
図6より、リーク発生電圧は抵抗調整剤によらず、ほぼ体積抵抗に依存していることがわかった。しかし、図7によれば、電荷溜まり電位は、カーボンのみの場合にくらべ、さらに二酸化チタンを含有したものは電荷溜まり発生する体積抵抗が1〜1.5乗オーダー上昇している。これは、二酸化チタンをさらに含有することにより、樹脂層のインピーダンスが低下しているためと思われる。これにより、リーク発生電圧を約100V向上させることが可能になる。
なお、二酸化チタンのみを含有するものは、体積抵抗が高くなりすぎることがわかった。このように体積抵抗が高くなりすぎると、十分な現像性を得ることができないため、好ましくない。
試験例2.
用いた材料:
樹脂:アクリル系ウレタン樹脂(鉛筆硬度2H、住化バイエルウレタン(株)社製)
二酸化チタンA:SMT−A(製品名)テイカ(株)社製、一次平均粒子径15nm、電気抵抗率10Ω・cm
二酸化チタンB:「ET300W」(製品名)石原産業(株)製、一次平均粒子径30nm、電気抵抗率10Ω・cm
カーボンブラック:ケッチェンブラック、ライオン社製、一次平均粒子径30nm
[実施例6〜9]
上述の実施例1と同様の方法を用いて、二酸化チタンBおよびケッチェンブラックを含有する樹脂層を有する現像ローラを作成した。
[比較例9〜12]
上述の比較例4と同様の方法を用いて、二酸化チタンAを含有する樹脂層を有する現像ローラを作成した。
[比較例13〜14]
上述の比較例4と同様の方法を用いて、二酸化チタンBを含有する樹脂層を有する現像ローラを作成した。
(評価)
(抵抗調整剤体積充填率と体積抵抗)
上記の実施例および比較例におけるそれぞれの現像ローラを用いて、二酸化チタンの体積充填率と樹脂層の体積抵抗との関係について調べた。
具体的には、コート表面とアルミ基板間にDC電圧を印加し、オームの法則より算出した。結果を図8に示す。
試験例3.
(耐摩耗性)
上記の実施例および比較例におけるそれぞれの現像ローラを用いて、抵抗調整剤の体積充填率と樹脂層の摩耗量との関係について調べた。
具体的には、コート材料を平面円盤上に塗布し、この円盤に、砂状曲面を有した磨耗輪を50g重で加重した状態で当接し、1000回転させたときの磨耗重量を測定。その磨耗重量とコート密度から磨耗量(磨耗体積)算出した。結果を図9に示す。
以上試験例2および3の結果から以下のことが明らかとなった。まず、図9より、現像ローラの耐摩耗性については二酸化チタンの体積充填率が20体積%を超えると、急激に悪化したことがわかる。よって、二酸化チタンの添加量は20体積%以下に抑えるべきであることがわかった。
この点、図8によれば、二酸化チタンの体積充填率が15%程度でもカーボン(ケッチェンブラック)を樹脂に対して3質量%含有させることで、体積抵抗を1.0×10
Ω以下にすることができた。
試験例4.
用いた材料:
アクリル系ウレタン樹脂A:鉛筆硬度2H、住化バイエルウレタン(株)社製
アクリル系ウレタン樹脂B:鉛筆硬度2H、住化バイエルウレタン(株)社製
アクリル系ウレタン樹脂C:鉛筆硬度H、住化バイエルウレタン(株)社製
アクリル系ウレタン樹脂D:鉛筆硬度HB、住化バイエルウレタン(株)社製
アクリル系ウレタン樹脂E:鉛筆硬度B、住化バイエルウレタン(株)社製
二酸化チタン:「ET300W」(製品名)石原産業(株)社製、一次平均粒子径30nm
[比較例15]
現像ローラとしては、図1(a)及び図1(b)に示すような、表面に樹脂層を備えた現像ローラを作製した。
具体的には、アクリル系ウレタン樹脂A100質量部を、固形分濃度40質量%となるように、メチルエチルケトン(溶媒)に60分間混合した。
上記のようにして得られた樹脂組成物を、最終的に得られる樹脂層の層厚が8μmとなるように、直径20mmのアルミニウム製のスリーブをローラの表面に、スプレー法で塗布した。その後、80℃で1時間加熱乾燥させた。そうすることによって、参考例1に係る現像ローラが得られた。
得られた現像ローラは、表面部が樹脂層で構成され、表面抵抗率が非常に高いものでであった。
[実施例10]
現像ローラとしては、図1(a)及び図1(b)に示すような、表面に樹脂層を備えた現像ローラを作製した。
まず、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとを、固形分濃度30質量%となるように、メチルエチルケトン(溶媒)に120分間混合した。
次に、混合物にケッチェンブラックをさらに添加して30分間混合し、樹脂組成物を得た。
上記のようにして得られた樹脂に対する二酸化チタンの体積充填率は17体積%であり、ケッチェンブラックの樹脂に対する質量比は4質量%であった。
この樹脂組成物を、最終的に得られる樹脂層の層厚が8μmとなるように、直径20mmのアルミニウム製のスリーブをローラの表面に、スプレー法で塗布した。その後、80℃で50分加熱乾燥させた。そうすることによって、表面部が樹脂層で構成された、実施例1に係る現像ローラが得られた。
[実施例11]
アクリル系ウレタン樹脂Aの代わりにアクリル系ウレタン樹脂Bを用いた以外は、実施例10と同様にして、実施例11の現像ローラを得た。
[実施例12]
アクリル系ウレタン樹脂Aの代わりにアクリル系ウレタン樹脂Cを用いた以外は、実施例10と同様にして、実施例12の現像ローラを得た。
[実施例13]
アクリル系ウレタン樹脂Aの代わりにアクリル系ウレタン樹脂Dを用いた以外は、実施例10と同様にして、実施例13の現像ローラを得た。
[実施例14]
アクリル系ウレタン樹脂Aの代わりにアクリル系ウレタン樹脂Eを用いた以外は、実施例10と同様にして、実施例14の現像ローラを得た。
(評価)
(トナー付着耐性)
試験例4に係る画像形成装置は、複写機(京セラミタ株式会社製のTASKalfa 300ci)の現像装置の現像ローラを、上記比較例15及び実施例10〜14で得られたローラに交換したものである。
そして、トナー及び現像剤としては、上記複写機(京セラミタ株式会社製のTASKalfa 300ci)に用いられるトナー及び現像剤を用いた。
比較例15及び実施例10〜14で得られた現像ローラを搭載した上記画像形成装置を用いて、32.5℃、80%RH環境にて、現像ローラ軸方向に離して設けた二つの黒帯パターン(50mm×200mm)を10000枚印字した後の現像ローラ表面上のトナー付着状態を観察した結果を表1に示す。
Figure 0005575003
以上、この表1の結果より、アクリル系ウレタン樹脂の鉛筆硬度が高くなるほど、トナーの耐付着性が向上し、2H以上の鉛筆硬度ではトナーがまったく付着していないことがわかった。
以上、説明したように、本発明の一態様に係る現像ローラは、導電性基材の表面を樹脂層で被覆した現像ローラであって、前記樹脂層が、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとカーボンブラックとを少なくとも含むことを特徴とする。
このような構成により、現像ローラの耐電圧性が向上し高電界を印加できるため、現像ローラから感光体へのトナー飛翔性が向上し、高速現像においても安定した画像を得ることができる。
さらに、前記現像ローラにおいて、前記アクリル系ウレタン樹脂の鉛筆硬度が2H〜4Hであることが好ましい。このような構成により、耐トナー付着性が向上し、トナー付着による表面抵抗上昇を抑制できるため、現像ローラ電荷溜まりによるソリッド画像濃度の低下や、ハーフ画像濃度の上昇が抑制される。
また、前記現像ローラにおいて、前記二酸化チタンの一次平均粒径が10〜100nmであり、かつ前記カーボンブラックの一次平均粒径が20〜60nmであることが好ましい。これにより、上述したような効果がより確実に得られる。
さらに、前記現像ローラにおいて、二酸化チタンの樹脂に対する体積充填率が15〜20体積%、かつカーボンブラックの樹脂に対する質量比が3〜5質量%であることが好ましい。このような構成により、現像ローラの耐摩耗性も向上する。
さらには、前記カーボンブラックがケッチェンブラックであることが好ましい。このような構成であれば、二酸化チタンとカーボンブラックの樹脂に対する分散性が向上する。
前記課題を解決するための本発明の他の局面は、像担持体の表面に形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を表面上に担持して、担持した2成分現像剤を搬送する磁気ローラと、前記像担持体及び前記磁気ローラのそれぞれに対向して配置され、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と接触又は近接して、前記2成分現像剤中のトナーを表面上に担持して、担持したトナーを前記像担持体の近傍まで搬送する現像ローラとを備え、前記現像ローラとして、請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラを備える、現像装置である。
また、本発明のさらなる局面に係る画像形成装置は、前記現像装置と像担持体とを備えることを特徴とする。
上記構成の現像装置および画像形成装置を用いることにより、画像形成速度を上げても長期にわたって安定した高画質な画像を形成することができる。
13 回転スリーブ
15 固定軸
18,23 樹脂層
19 基材
20 現像装置(現像ユニット)
22,25 シャフト
24 ローラ本体
28 リブ
60 複写機
61 現像ローラ
62 磁気ローラ
63 撹拌ローラ
65 ブレード

Claims (6)

  1. 導電性基材の表面を樹脂層で被覆した現像ローラであって、
    前記樹脂層が、アクリル系ウレタン樹脂と二酸化チタンとカーボンブラックとを少なくとも含
    二酸化チタンの樹脂に対する体積充填率が15〜20体積%、かつカーボンブラックの樹脂に対する質量比が3〜5質量%である、現像ローラ。
  2. 二酸化チタンの一次平均粒径が10〜100nmであり、かつカーボンブラックの一次平均粒径が20〜60nmである、請求項1に記載の現像ローラ。
  3. カーボンブラックがケッチェンブラックである、請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記アクリル系ウレタン樹脂の鉛筆硬度が2H〜4Hである、請求項1〜のいずれかに記載の現像ローラ。
  5. 像担持体の表面に形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、
    トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を表面上に担持して、担持した2成分現像剤を搬送する磁気ローラと、
    前記像担持体及び前記磁気ローラのそれぞれに対向して配置され、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と接触又は近接して、前記2成分現像剤中のトナーを表面上に担持して、担持したトナーを前記像担持体の近傍まで搬送する現像ローラとを備え、
    前記現像ローラとして、請求項1〜のいずれかに記載の現像ローラを備える、現像装置。
  6. 請求項に記載の現像装置と像担持体とを備えることを特徴とする、画像形成装置。
JP2011025947A 2011-02-09 2011-02-09 現像ローラ、現像装置および画像形成装置 Active JP5575003B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011025947A JP5575003B2 (ja) 2011-02-09 2011-02-09 現像ローラ、現像装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011025947A JP5575003B2 (ja) 2011-02-09 2011-02-09 現像ローラ、現像装置および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012163900A JP2012163900A (ja) 2012-08-30
JP5575003B2 true JP5575003B2 (ja) 2014-08-20

Family

ID=46843305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011025947A Active JP5575003B2 (ja) 2011-02-09 2011-02-09 現像ローラ、現像装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5575003B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6159678B2 (ja) 2014-04-14 2017-07-05 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2989873B2 (ja) * 1990-09-27 1999-12-13 株式会社東芝 現像ローラ、現像装置および複写機
JP3262466B2 (ja) * 1994-12-07 2002-03-04 キヤノン株式会社 現像スリーブ及び現像装置
US20080220363A1 (en) * 2007-03-09 2008-09-11 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Developing roller and image forming method using the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012163900A (ja) 2012-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4850928B2 (ja) 転写装置および画像形成装置
JP2008076498A (ja) 画像形成ユニット、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2008020909A (ja) 現像剤
JP2008020906A (ja) 現像剤および画像形成方法
JP5470240B2 (ja) 画像形成装置
JP2012042608A (ja) 現像剤規制部材、現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置
JP6234874B2 (ja) 現像ローラー並びにそれを用いた現像装置及び画像形成装置
KR101764963B1 (ko) 현상제 담지체, 현상 조립체, 프로세스 카트리지 및 화상 형성 장치
JP5575003B2 (ja) 現像ローラ、現像装置および画像形成装置
JP5130945B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP2013073003A (ja) 現像装置および画像形成装置
JP4750522B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5470199B2 (ja) 現像ローラ、現像装置および画像形成装置
JP4847259B2 (ja) 画像形成装置
JP6128108B2 (ja) 中間転写ベルトおよび画像形成装置
JP2014186280A (ja) 画像形成装置
JP5322967B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
US8913916B2 (en) Developer, image-forming apparatus, and method for forming image
JP5566057B2 (ja) 画像形成装置
JP6932880B2 (ja) 画像形成装置
JP4423890B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5766167B2 (ja) 現像装置及びこれを搭載した画像形成装置
JP2022172890A (ja) 画像形成装置
JP2022012037A (ja) 画像形成装置、並びにトナー及びトナーの製造方法
JP2020067578A (ja) 現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140701

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5575003

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150