JP3488123B2 - 現像剤担持体およびその製造方法、および現像装置 - Google Patents
現像剤担持体およびその製造方法、および現像装置Info
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Description
複写機等の電子写真方式あるいは静電記録方式を採用す
る画像形成装置に用いられる現像装置、および、当該現
像装置に用いられる現像剤担持体およびその製造方法に
関するものである。
ービームプリンタ(LBP)等の画像形成装置は、像担
持体としての感光体上に形成した静電潜像を現像剤で可
視像化する現像装置を備えている。上記現像剤として
は、磁性トナーからなる磁性1成分現像剤、非磁性トナ
ーからなる非磁性1成分現像剤、または、非磁性トナー
と磁性キャリアとからなる2成分現像剤がある。現像装
置は、使用する現像剤に応じた構成を備えている。以下
では、2成分現像剤に対応した現像装置について説明す
る。
いる現像装置51は、感光体1と対向して配置され、ト
ナーおよびキャリアからなる2成分現像剤(以下、単に
現像剤と称する)を収容する現像槽2を備えている。こ
の現像槽2の内部には、アジテータ3・3、MXローラ
4、現像スリーブ55、現像剤整流部材56、摩擦帯電
付与部材57、および、現像剤層厚規制部材58が設け
られている。
から補給されるトナーを現像槽2内部の現像剤と混合す
る。MXローラ4は、現像剤中のトナーとキャリアとを
均一に混合させると共に、混合された現像剤の現像スリ
ーブ55への搬送を助ける。
の回転により感光体1と対向した領域に搬送するもので
あり、その表面には、担持した現像剤を感光体1方向に
飛翔させるために、例えば−500Vの現像バイアスが
印加される。
おいて、キャリアと混合されずにアジテータ3・3間を
すり抜けるトナーがMXローラ4の攪拌スピードに応じ
てはね上げられるのを押さえる機能を有していると共
に、現像剤層厚規制部材58付近に溜まっている現像剤
をアジテータ3・3方向へ戻す働き、つまり、整流機能
を有している。摩擦帯電付与部材57は、現像剤を摩擦
帯電させるものである。
55上に一定の厚みで現像剤層が形成されるように現像
剤の層厚を規制するものであり、例えば非金属のアルミ
ニウム合金等の安価な材料で構成される。そして、その
表面は、現像剤の搬送性を良好に維持するため、平滑面
とされている。ちなみに、1成分現像剤を使用する場合
には、現像剤層厚規制部材は、シリコンゴム等のブレー
ドで構成され、摩擦帯電により現像剤に所望の帯電量を
持たせることになる。
装置により、感光体1表面が帯電され、現像装置51と
上記帯電装置との間の感光体1表面に、図示しない露光
装置から画像信号に応じたレーザービームが照射される
と、感光体1表面に静電潜像が形成される。
ラ4にて補給トナーとキャリアとが均一に混合された現
像剤が、摩擦帯電付与部材57によって摩擦帯電された
後、現像スリーブ55に供給され、現像スリーブ55上
に担持される。このとき、現像剤層厚規制部材58によ
って、現像スリーブ55上には一定の厚みの現像剤層が
形成される。
現像バイアスが印加されると、現像スリーブ55に担持
されているトナーは、感光体1の静電潜像が形成されて
いる部分に飛翔し、これによって、上記静電潜像が飛翔
したトナーによって現像される。その後は、感光体1の
回転により、感光体1上に形成されたトナー像が、図示
しない転写装置との対向位置に移動し、感光体1と上記
転写装置との間に搬送される用紙に転写される。
剤を使用する場合は、現像スリーブ55内部に、例えば
磁石などの磁気発生手段が設けられる。また、良好な現
像を実現するために、現像の際には現像スリーブ55に
現像バイアスが印加される。したがって、これらのこと
を考慮して、現像スリーブ55の材質としては、非磁性
の金属、その中でも、安価なアルミニウム、アルミニウ
ム合金等の導電体が特に良く使用される。つまり、現像
スリーブ55の材質は、使用する現像剤およびその他の
特性に応じて選択される。
属は、一般的にプラスにチャージしやすい、つまり、摩
擦帯電系列的に見ると、プラスに寄りやすいという性質
がある。ここで、正帯電トナーを得る場合は、キャリア
にマイナスの極性を持たせ、摩擦帯電でプラス極性のト
ナーを得るが、負帯電トナーを得る場合は、キャリアに
対してトナーをよりマイナスに帯電させなければならな
い。したがって、負帯電トナーは、正帯電トナーに比べ
て摩擦帯電系列において下がり、現像スリーブ55との
帯電差が、正帯電トナーの場合よりも大きくなる。その
ため、負帯電トナーは、正帯電トナーに比べて、現像ス
リーブ55に電気的により付着しやすくなる。
例に挙げたが、現像剤整流部材56、摩擦帯電付与部材
57、および、現像剤層厚規制部材58においてもこれ
と同様のことが言える。
長期使用に伴って現像剤の離形性が次第に低下する。そ
の結果、現像スリーブ55においては、付着した現像剤
によってスリーブゴーストが生じる。一方、現像剤整流
部材56、摩擦帯電付与部材57、および、現像剤層厚
規制部材58においては、その表面に凝集物が形成され
て、現像剤の流れが妨げられ、現像スリーブ55に現像
剤の均一な搬送ができなくなる。すると、穂立ち不良に
よる画質の劣化や、黒芯、白斑等の画質不良が生じる。
また、現像剤の搬送性低下によって現像スリーブ55の
回転トルクが大きくなるため、強力な駆動力により現像
が不安定となる。
部材における離形性の低下により、現像剤の搬送性の低
下を招き、長期にわたって画質の良好な画像を安定して
得ることが困難であるという問題が生ずる。
なされたもので、その目的は、装置の長期使用に伴って
も装置の各部材における現像剤の離形性が低下せず、現
像剤の搬送性を良好に維持して画質の良好な画像を安定
して得ることができる現像装置、および、その現像装置
に用いられる現像剤担持体およびその製造方法を提供す
ることにある。
体は、上記の課題を解決するために、表面上に担持した
現像剤を像担持体へと供給して、該像担持体上に形成さ
れた潜像を現像する現像剤担持体において、現像剤担持
体の表面には、現像剤担持体の基体よりも材料硬度の高
い材質よりなる硬質表面処理層が被覆されており、該硬
質表面処理層の上から粗面化処理が施されている一方、
現像剤担持体の基体表面に、溝の深さおよび幅が現像剤
のキャリア粒子径以上であるV字溝が現像剤担持体の軸
方向に沿って設けられ、該基体表面に前記硬質表面処理
層が形成されているとともに、上記V字溝を除く基体表
面上の硬質表面処理層にのみ粗面化処理が施されている
ことを特徴としている。
は、基体よりも材料硬度の高い硬質表面処理層であるの
で、長期間の使用に及んでも、表面の凹凸が削り取られ
て摩耗したりするようなことがなく、耐久性が向上す
る。
質材料で被覆する構成では、基体表面の凹凸に硬質材料
が入り込むので、所望の表面粗さを目標にしてもその目
標通りの粗さを得にくいが、上記構成では、硬質表面処
理層に直接粗面化処理を施すので、粗面化処理が施され
た面(硬質表面処理層)が現像剤担持体の表面として露
出することになる。したがって、目標通りの表面粗さを
容易に得ることができる。
で、良好な現像剤搬送性を得ることができると共に、そ
れによる安定した電荷付与を実現することができる。ま
た、硬質表面処理層の形成により耐久性が向上するの
で、良好な現像剤の離形性を多枚数印字後も維持し続け
ることができ、多枚数印字後もゴースト画像のない、良
好な画質を実現できる。
層は、基体材料よりも硬度の高いものであればよく、特
殊な材料で構成する必要がない。したがって、硬質表面
処理層形成に伴うコストアップを最小限に抑えることが
でき、安価な現像剤担持体を提供することができる。
面に、溝の深さおよび幅が現像剤のキャリア粒子径以上
であるV字溝が現像剤担持体の軸方向に沿って設けら
れ、該基体表面に前記硬質表面処理層が形成されてい
る。
安定して搬送することができる。また、現像剤担持体表
面での現像剤のスリップを抑えることができるので、上
記スリップによる現像剤担持体表面の発熱を抑えて現像
剤の融着を低減することができると共に、表面の摩耗を
防止することができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、現像剤担持体の基体が金属からなり、上記の硬質
表面処理層が、上記基体を構成する上記金属とは異なる
金属よりなっていることを特徴としている。
例えばアルミニウム合金のような安価な材料が使用され
ることが多い。したがって、この表面に、摩耗に耐え得
るような硬度を有する硬質表面処理層を形成する材質と
して、基体金属とは異なる金属を選択することで、容易
に、かつ、より安価に実現することができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、上記の硬質表面処理層の層厚が10μm以上であ
ることを特徴としている。
合、耐久性が低下し、長期間の使用にて該硬質表面処理
層が削り取られたりするおそれが生ずる。しかし、上記
構成では、硬質表面処理層の層厚を10μm以上として
いるので、硬質表面処理層が削り取られにくくなり、長
期にわたって十分な表面粗さを維持することができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、上記硬質表面処理層が、単層もしくは材質の異な
る2層以上の複数層からなっていることを特徴としてい
る。
層は、本来、現像剤担持体の基体金属と使用する現像剤
との摩擦帯電序列を考慮して形成する必要がある。上記
構成のように、硬質表面処理層を単層もしくは複数層で
形成することにより、摩擦帯電序列を考慮した硬質表面
処理層を容易に形成することができ、その結果、使用す
る現像剤に応じた摩擦帯電制御を行うことができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、上記V字溝は、現像剤担持体の周方向に1度以上
の等間隔で配列されていることを特徴としている。
字溝を設けることによる効果がほとんど無くなり、V字
溝がないのとほぼ同じ状態となる。また、V字溝が周方
向に等間隔で設けられていないと、現像剤の搬送むらが
生じやすくなる。したがって、上記構成では、現像剤の
搬送むらを生じさせることなく、本発明の効果を確実に
得ることができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、上記V字溝を除く基体表面上の硬質表面処理層に
のみ粗面化処理が施されていることを特徴としている。
ので、V字溝による現像剤の搬送性を安定に保つことが
できる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、現像剤担持体の軸方向両端部を除く基体表面上の
硬質表面処理層にのみ粗面化処理が施されていることを
特徴としている。
担持体を装着する際には、現像剤担持体の端部と現像槽
との間の隙間を塞ぐパッキング作業を行い、上記の隙間
から現像槽内の現像剤が外部へ吹き出すのを防止する。
ここで、例えば粗面化処理が現像剤担持体の端部にまで
達していると、パッキングしている面に隙間が生じ、上
記隙間から現像剤が外部へ吹き出すことになる。
部を除く表面にのみ粗面化処理を施しているので、パッ
キング面に上記の隙間が形成されることはない。したが
って、現像剤の外部への飛散を確実に防止し、機内汚れ
を確実に防止することができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、現像剤担持体が内蔵する磁石の磁力に応じて粗面
化処理が施されていることを特徴としている。
ための磁石が配置されている場合、現像剤担持体の端部
にまで磁力を持たせると、現像槽内の現像剤中の例えば
キャリアが上記端部まで廻ってしまい、上記端部付近か
らキャリア等が機内に飛散する可能性がある。このよう
な飛散を回避すべく、上記端部付近には、通常、磁力を
持たせないようにするか、あるいは、磁力を低く抑える
措置が講じられる。
じて粗面化処理を施すことにより、例えば磁力のない部
分には粗面化処理を施さないようにする一方、磁力のあ
る部分にのみ粗面化処理を施すようにすることが可能と
なる。
を施すようにしても、例えば上記端部付近には粗面化処
理を施さないようにすることができる。その結果、現像
剤の機内飛散を防止して、機内汚れを確実に防止するこ
とができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、粗面化処理された硬質表面処理層表面の十点平均
粗さが、40〜100μmであることを特徴としてい
る。
μm未満あるいは100μmよりも大きい場合では、粗
面化処理の効果により、現像剤の搬送性については、一
応ある程度の期間良好に維持できるものの、長期使用に
おいては摩擦帯電による現像剤の現像剤担持体への付着
が生じやすく、長期にわたり現像剤の搬送性を良好に維
持できない。
さを40〜100μmとしているので、摩擦帯電による
現像剤の現像剤担持体への付着を長期にわたって抑える
ことができ、ゴースト画像の発生を長期にわたって抑え
ることができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、粗面化処理された硬質表面処理層表面の十点平均
粗さが、トナーの体積平均粒子径の5.0〜12.5倍
であることを特徴としている。
ナーの体積平均粒子径の5.0倍未満あるいは12.5
倍よりも大きい場合では、粗面化処理の効果により、現
像剤の搬送性については、一応ある程度の期間良好に維
持できるものの、長期使用においては摩擦帯電による現
像剤の現像剤担持体への付着が生じやすく、長期にわた
り良好に維持できない。
を、トナーの体積平均粒子径の5.0〜12.5倍とし
ているので、摩擦帯電による現像剤の現像剤担持体への
付着を長期にわたって抑えることができ、ゴースト画像
の発生を長期にわたって抑えることができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、粗面化処理された硬質表面処理層表面の十点平均
粗さが、トナーの個数平均粒子径の7.2〜18.0倍
であることを特徴としている。
ナーの個数平均粒子径の7.2倍未満あるいは18.0
倍よりも大きい場合では、粗面化処理の効果により、現
像剤の搬送性については、一応ある程度の期間良好に維
持できるものの、長期使用においては摩擦帯電による現
像剤の現像剤担持体への付着が生じやすく、長期にわた
り良好に維持できない。
を、トナーの個数平均粒子径の7.2〜18.0倍とし
ているので、摩擦帯電による現像剤の現像剤担持体への
付着を長期にわたって抑えることができ、ゴースト画像
の発生を長期にわたって抑えることができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、粗面化処理された硬質表面処理層表面の周方向に
おける隣接凸部間の距離が、3〜50μmであることを
特徴としている。
現像剤担持体表面と現像剤との接触箇所が増えて結果的
に接触面積が増えることになり、これによって現像剤の
離形性が損なわれる。逆に、隣接凸部間の距離が50μ
mよりも大きい場合、現像剤が隣接凸部間の凹部に入り
込み、現像剤担持体表面と現像剤との接触部分が面とな
ることで現像剤の付着力が増し、離形性が損なわれる。
0μmの範囲に設定することにより、現像剤担持体への
現像剤の付着力を確実に抑えることができ、その結果、
ゴースト画像の発生を抑えて安定した画質を得ることが
できる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、粗面化処理された硬質表面処理層表面の周方向に
おける隣接凸部間の距離が、トナーの体積平均粒子径の
0.4〜6.2倍であることを特徴としている。
子径の0.4倍未満の場合は、現像剤担持体表面と現像
剤との接触箇所が増えて結果的に接触面積が増えること
になり、これによって現像剤の離形性が損なわれる。逆
に、隣接凸部間の距離が、トナーの体積平均粒子径の
6.2倍よりも大きい場合、現像剤が隣接凸部間の凹部
に入り込み、現像剤担持体表面と現像剤との接触部分が
面となることで現像剤の付着力が増し、離形性が損なわ
れる。
の体積平均粒子径の0.4〜6.2倍の範囲に設定する
ことにより、現像剤担持体への現像剤の付着力を確実に
抑えることができ、その結果、ゴースト画像の発生を抑
えて安定した画質を得ることができる。
の課題を解決するために、上記記載の現像剤担持体にお
いて、粗面化処理された硬質表面処理層表面の周方向に
おける隣接凸部間の距離が、トナーの個数平均粒子径の
0.55〜9.1倍であることを特徴としている。
子径の0.55倍未満の場合は、現像剤担持体表面と現
像剤との接触箇所が増えて結果的に接触面積が増えるこ
とになり、これによって現像剤の離形性が損なわれる。
逆に、隣接凸部間の距離が、トナーの個数平均粒子径の
9.1倍よりも大きい場合、現像剤が隣接凸部間の凹部
に入り込み、現像剤担持体表面と現像剤との接触部分が
面となることで現像剤の付着力が増し、離形性が損なわ
れる。
の個数平均粒子径の0.55〜9.1倍の範囲に設定す
ることにより、現像剤担持体への現像剤の付着力を確実
に抑えることができ、その結果、ゴースト画像の発生を
抑えて安定した画質を得ることができる。
法は、上記の課題を解決するために、表面上に担持した
現像剤を像担持体へと供給して、該像担持体上に形成さ
れた潜像を現像する上記記載の発明に係る現像剤担持体
を製造するに際して、現像剤担持体の表面に、現像剤担
持体の基体よりも材料硬度の高い材質よりなる硬質表面
処理層を被覆し、該硬質表面処理層の上から粗面化処理
を施すことを特徴としている。
の高い硬質表面処理層が形成され、その表面に粗面化処
理が施されるので、長期間の使用に及んでも、表面の凹
凸が削り取られて摩耗したりするようなことがなく、耐
久性が向上する。
質材料で被覆する構成では、基体表面の凹凸に硬質材料
が入り込むので、所望の表面粗さを目標にしてもその目
標通りの粗さを得にくいが、上記構成では、硬質表面処
理層に直接粗面化処理を施すので、粗面化処理が施され
た面(硬質表面処理層)が現像剤担持体の表面として露
出することになる。したがって、目標通りの表面粗さを
容易に得ることができる。
で、良好な現像剤搬送性を得ることができると共に、そ
れによる安定した電荷付与を実現することができる。ま
た、硬質表面処理層の形成により耐久性が向上するの
で、良好な現像剤の離形性を多枚数印字後も維持し続け
ることができ、多枚数印字後もゴースト画像のない、良
好な画質を実現できる。
層は、基体材料よりも硬度の高いものであればよく、特
殊な材料で構成する必要がない。したがって、硬質表面
処理層形成に伴うコストアップを最小限に抑えることが
でき、安価な現像剤担持体を提供することができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層をメッキ法により形成することを特徴
としている。
般的な手法を用いることで、硬質表面処理層としての材
料はメッキ処理が可能なものにある程度制限されるもの
の、容易かつ安価にて硬質表面処理層を形成することが
できる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層を蒸着法により形成することを特徴と
している。
で、高融点材料と有機化合物以外の材料ならばほとんで
材料の種類の制限なしに、高純度の硬質表面処理層を高
速に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層をイオンプレーディング法により形成
することを特徴としている。
グ法を用いることで、高融点材料と有機化合物以外の材
料ならばほとんで材料の種類の制限なしに、高純度の硬
質表面処理層を高速に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層をスパッタリング法により形成するこ
とを特徴としている。
用いることで、高融点材料と有機化合物以外の材料なら
ばほとんで材料の種類の制限なしに、高純度の硬質表面
処理層を高速に得ることができる。つまり、例えばタン
グステンやステンレス、セラミック等を用いても、高純
度の硬質表面処理層を高速で得ることができる。また、
スパッタリング法を用いた場合、メッキ法や蒸着法とは
比較にならないほど強い付着強度を得ることができる。
さらに、蒸着法のような加熱操作が不要であるので、生
産性が良くなり、その結果、連続生産が可能となる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層を気相成長法により形成することを特
徴としている。
も、酸化物や窒化物、炭化物、硼化物などの単純で安価
な化合物を材料として用いた場合でも、緻密、高純度か
つ付着強度の高い硬質表面処理層を得ることができる。
また、スパッタリング法と同様、蒸着法のような加熱操
作が不要であるので、連続生産が可能となる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層に対する粗面化処理を、ビーズブラス
ト処理で行うことを特徴としている。
である一般的なビーズブラスト処理を用いることによ
り、特別な装置等を別途用意することなく、粗面化処理
を容易に実施することができる。その結果、所望の粗面
を容易に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、噴
射材料として、平均粒子径680μmの定形形状のガラ
スビーズを用い、これを2.5〜3.0kgf/cm2
の噴射圧で60秒間、噴射距離140〜180mmで噴
射することを特徴としている。
件にてビーズブラスト処理を行うことにより、本発明の
効果を確実に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記ビーズブラスト処理を、平均粒子径の異なる2種類以
上の定形粒子を用いて行うことを特徴としている。
2種類以上の定形粒子を用いてビーズブラスト処理を行
うことにより、硬質表面処理層表面の凹凸状態をさらに
複雑に形成することができる。その結果、さらに現像剤
の離形性を向上させることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、噴
射材料として、平均粒子径750μmと580μmの定
形形状のガラスビーズを45対55の比率で均一混合し
たものを用い、これを2.5〜3.0kgf/cm2 の
噴射圧で60秒間、噴射距離140〜180mmで噴射
することを特徴としている。
件にてビーズブラスト処理を行うことにより、上記発明
の構成による効果を確実に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層に対する粗面化処理を、サンドブラス
ト処理で行うことを特徴としている。
である一般的なサンドブラスト処理を用いることによ
り、粗面化処理を容易に行うことができると共に、所望
の粗面を容易に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、噴
射材料として、平均粒子径710μmの不定形状の溶融
アルミナを用い、これを2.8〜3.2kgf/cm2
の噴射圧で60秒間、噴射距離150〜180mmで噴
射することを特徴としている。
件にてサンドブラスト処理を行うことにより、本発明の
効果を確実に得ることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層に対する粗面化処理を、溶射処理で行
うことを特徴としている。
である一般的な溶射処理を用いることにより、粗面化処
理を容易に行うことができると共に、所望の粗面を容易
に得ることができる。また、硬質表面処理層の上から例
えば硬度の比較的高い金属を溶射すれば、粗面が得られ
るばかりでなく、上記金属が表面に付く分、さらに硬い
表面を得ることができる。その結果、現像剤担持体の耐
久性をさらに向上させることができる。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、溶
射材料として、SUS316線材、φ3.2ワイヤーを
用い、これを酸素5kgf/cm2 ,アセチレン5.5
kgf/cm2 の溶射圧、ワイヤー送り時間5mm/s
ecで、溶射距離300mmで溶射することを特徴とし
ている。
にて溶射処理を行うことにより、本発明の効果を確実に
得ることができる。
題を解決するために、上記記載の現像剤担持体を備えて
いることを特徴としている。
持体を用いることで、現像剤担持体における現像剤の離
形性が向上するので、多枚数印字後もゴースト画像の無
い画質の良好な画像を形成し得る現像装置を構成するこ
とができる。
題を解決するために、上記記載の現像装置において、反
転現像を行う装置であることを特徴としている。
る反転現像は、正帯電トナーを用いる正規現像に比べて
ゴーストの原因となるトナー層が形成されやすいので、
長期にわたって画質の良好な画像が得られる効果を、特
に反転現像の現像装置において有効に得ることができ
る。
の現像装置において、上記現像剤担持体上に形成される
現像剤層の厚みを規制する現像剤層厚規制部材をさらに
備え、上記現像剤担持体と上記現像剤層厚規制部材との
離間距離よりも、上記現像剤担持体と、当該現像剤担持
体と対向配置される像担持体との離間距離のほうが大き
いことを特徴としている。
持体との離間距離(以下、第1離間距離と称する)が、
現像剤担持体と現像剤層厚規制部材との離間距離(以
下、第2離間距離と称する)以下の場合は、像担持体が
現像剤担持体に接近しすぎることによるハーフトーンピ
ッチ振れが現れるので、第1離間距離よりも第2離間距
離を小さく設定することにより、ハーフトーンピッチ振
れを抑え、安定した画質を得ることができる。このよう
な設定は、デジタル画像形成装置のように画像信号に応
じたレーザービームで書き込みを行う方式に特に有効で
ある。
の現像装置において、上記現像剤担持体の直径が上記像
担持体の直径よりも小さいことを特徴としている。
を像担持体の直径よりも小さく設定することにより、例
えば上記両部材の直径をほぼ等しくした場合に比べて、
現像剤担持体と像担持体との接触面積を低減することが
できる。これにより、現像剤担持体表面の凹凸状態を長
期にわたって良好に維持することができるので、その結
果、現像剤担持体表面の平滑化に起因して現像剤のスリ
ーブ現像が発生するのを抑えることができる。
の現像装置において、上記現像剤担持体の回転周速が、
上記像担持体の回転周速の1.5倍以上であることを特
徴としている。
に対する現像剤担持体の回転周速の比、すなわち、周速
比が1.5以上であれば、現像剤担持体表面に付着した
現像剤の剥ぎ取りが効率的に行われ、長期にわたり、現
像剤担持体上の現像剤が円滑に像担持体に供給されるこ
ととなる。したがって、ゴースト画像のような画像障害
の発生を長期にわたって抑えることができ、画像濃度の
安定化を図ることができる。
の現像装置において、上記現像剤担持体に、現像電位が
0〜300Vの範囲内となるような現像バイアスが直接
印加されるようになっていることを特徴としている。
は、従来では現像電位が0〜500Vの範囲となる現像
バイアスを現像剤担持体に印加する必要があったが、上
記構成では、現像剤担持体における現像剤の離形性が優
れているので、現像電位が0〜300Vの範囲となる現
像バイアスを現像剤担持体に印加しても、現像特性が安
定しており、長期にわたり安定した画像濃度を得ること
ができる。したがって、無駄に高い現像バイアスを印加
しなくて済むので、消費電力の低減および安全性の向上
を図ることができる。
図1ないし図31に基づいて説明すれば、以下の通りで
ある。
した画像形成装置の構成を示している。この画像形成装
置において、感光体1の周囲には、その回転方向(図中
時計回り)に沿って、帯電装置11、現像装置12、転
写装置13、剥離装置14、および、クリーナー15が
この順で設けられている。
電させるものである。現像装置12は、感光体1上に形
成された静電潜像を現像剤で現像する。なお、現像装置
12の詳細な構成については後述する。転写装置13
は、現像装置12によって現像されて可視像となった感
光体1上のトナー像を図示しない用紙等の記録媒体に転
写させる。剥離装置14は、トナー像の転写された用紙
を感光体1から剥離する。クリーナー15は、トナー像
の用紙への転写後、感光体1表面に残存するトナーを回
収する。
用いて反転現像を行う場合について以下に説明する。
より、感光体1表面が例えば−650Vの帯電電位Vd
に帯電される。そして、帯電装置11と現像装置12と
の間の感光体1表面に、図示しない露光装置から画像信
号に応じたレーザービームが照射されると、感光体1表
面に静電潜像が形成されると共に、静電潜像の形成され
た部分が−100Vのライト電位VL となる。
ーブ5に−500Vの現像バイアスVdcが印加される
と、現像スリーブ5に担持されているトナーは、感光体
1の静電潜像が形成されている部分に+400Vの現像
電位でもって飛翔する。これによって、上記静電潜像が
飛翔したトナーによって現像される。なお、感光体1に
おいて静電潜像が形成されていない部分は、現像バイア
スよりも負側に高い−650Vに帯電されており、−1
50Vのカブリ電位が生ずるので、静電潜像が形成され
ていない部分にトナーが飛翔することはない。感光体1
上に形成されたトナー像は、感光体1の回転(図2では
時計方向の回転)により、転写装置13との対向位置に
移動する。
は、用紙が搬送される。そして、上記用紙の先端と、感
光体1の回転によって転写装置13との対向位置に移動
する感光体1上のトナー像の先端とが一致すると、転写
装置13によって、上記トナー像が用紙に転写される。
る用紙は剥離装置14によって感光体1から剥離され
る。そして、剥離後の用紙は、図示しない定着装置によ
って加熱あるいは加圧等によって定着された後、装置か
ら排出される。また、用紙剥離後は、感光体1が図示し
ない除電装置によって除電されると共に、感光体1に残
存するトナーが、クリーナー15により一括回収され
る。以降では、このようなサイクルが繰り返される。
う場合は、図4に示すように、感光体1上の帯電電位V
d および現像バイアスVdcが、それぞれ−700V、−
200Vとなり、感光体1におけるレーザービームによ
って露光されていない部分にトナーを飛翔させることに
なる。その他の動作については、上記の反転現像と同じ
である。
において、さらなる高画質化を図るためには、静電潜像
に忠実な現像、すなわち、静電潜像との密着性が強く、
摩擦帯電量の大きいトナーによる選択的な現像と、画像
濃度を高める現像とが求められる。そのため、トナーを
飛翔させる電界を強める一方、トナーを引き戻す電界を
弱くする現像方法が多く採用される。
成について説明する前に、本実施形態で用いるトナーの
個数平均粒子径および体積平均粒子径について以下に説
明する。
子径は、一般的に、粉体工学で用いられているD50P 、
D50V のことである。例えば図28(a)は、トナー粒
子を球として捉えたときに、体積径(粒子径)diを横
軸にとり、そのときの個数Nを縦軸にとったときの個数
分布曲線を示している。このとき、個数平均径D1 は、
次の数1式で表される。
示すように、同図(a)で示した個数分布曲線の積算値
の50%に相当する粒子径を指す。
を球として捉えたときに、体積径(粒子径)diを横軸
にとり、そのときの体積Vを縦軸にとったときの体積分
布曲線を示している。このとき、体積平均径D2 は、次
の数2式で表される。
D50P と同様の考え方で、同図(c)で示した体積分布
曲線の積算値の50%に相当する粒子径を指す。
トナー粒子50000個をカウントしたときの体積分布
および個数分布をそれぞれ示している。これらの分布お
よび上述の考えに則り、体積平均粒子径および個数平均
粒子径を求めると、体積平均粒子径は8.0μm、個数
平均粒子径は5.5μmとなる。
成について、以下に説明する。
置12は、感光体1と対向して配置され、非磁性トナー
および磁性キャリアからなる2成分現像剤(以下、単に
現像剤と称する)を収容する現像槽2を備えている。こ
の現像槽2の内部には、アジテータ3・3、MXローラ
4、現像スリーブ5(現像剤担持体)、現像剤整流部材
6、摩擦帯電付与部材7、および、現像剤層厚規制部材
8が設けられている。
ルからなり、その回転により上方から補給されるトナー
を現像槽2内部の現像剤に混ざり込ませる。MXローラ
4は、現像剤中のトナーとキャリアとを均一に混合させ
る混合攪拌ローラ(ミキシングローラとも言う)であ
り、また、均一混合された現像剤の現像スリーブ5への
搬送を助ける役目も持っている。
回転により感光体1と対向した領域に搬送するものであ
る。現像スリーブ5の表面には、担持した現像剤を感光
体1方向に飛翔させるために、例えば−500Vの現像
バイアスが印加される。なお、上記現像バイアスとして
は、直流(DC)電圧、交流(AC)電圧、あるいは、
これらを重畳した電圧が使用される。
えている。例えば高速現像においては、トナーが高速で
補給される際に、現像槽2内部での現像剤の流れが速く
なることによって、キャリアと混合されずにアジテータ
3・3間をすり抜けるトナーが発生する。そこで、現像
剤整流部材6は、アジテータ3・3間をすり抜けたトナ
ーがMXローラ4の攪拌スピードに応じてはね上げられ
るのを押さえる機能を有している。現像剤整流部材6が
設けられていない場合、上記すり抜けたトナーが、MX
ローラ4によってはね上げられ、帯電も何もされないま
ま現像スリーブ5へ搬送されて現像槽2から飛び出して
しまう不都合が生じる。また、現像剤整流部材6は、現
像剤層厚規制部材8付近に溜まっている現像剤をアジテ
ータ3・3方向へ戻す機能、つまり、整流機能も有して
いる。
させるものである。現像剤層厚規制部材8は、現像スリ
ーブ5上に一定の厚みで現像剤層が形成されるように現
像剤の層厚を規制するものであり、現像スリーブ5の表
面を乱すことのないように、現像スリーブ5と所定間隔
をおいて配置されている。この現像剤層厚規制部材8
は、弾性および放熱性を有する例えばアルミニウム等の
非磁性体で構成される。
現像スリーブ5と感光体1との距離を一定に保つ現像距
離保持部材を備えている。この現像距離保持部材は、現
像スリーブ5および感光体1の各回転軸の両端部に設け
られている。
は、補給トナーがアジテータ3・3の回転によって現像
層2内に導かれ、その後、MXローラ4によって現像層
2内のキャリアと均一に混合される。均一混合された現
像剤は、摩擦帯電付与部材7によって摩擦帯電された
後、現像スリーブ5に供給され、担持される。このと
き、現像剤層厚規制部材8の層厚規制によって、現像ス
リーブ5上には一定の厚みの現像剤層が形成される。
は、その後、現像スリーブ5の回転(図27では反時計
方向の回転)により、感光体1との対向領域に搬送され
る。そして、現像スリーブ5表面に例えば−500Vの
現像バイアスが印加されると、現像スリーブ5に担持さ
れた現像剤が感光体1の静電潜像が形成された部分に飛
翔し、上記静電潜像が飛翔した現像剤によって現像され
る。
6、摩擦帯電付与部材7、および、現像剤層厚規制部材
8の各々の構成の詳細について、順に説明する。 〔現像スリーブ〕図1(a)に示すように、現像スリー
ブ5は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等の金
属からなる基体5aと、その表面を覆うように形成され
る硬質表面処理層5bとからなっており、図1(b)に
示すように、この硬質表面処理層5bの表面に粗面化処
理が施されてなっている。なお、粗面化処理の手法およ
びその詳細については後述する。
る金属とは異なる金属であり、かつ、上記金属よりも硬
度の高い金属が少なくとも1層で構成される。そして、
硬質表面処理層5bの層厚は、少なくとも10μmとさ
れるが、その理由については後述する。
リネル硬度HB で70〜120であるので、硬質表面処
理層5bとしては、例えばブリネル硬度HB が155〜
420であるニッケルを1層で構成することが可能であ
る。このように、基体5aよりも硬い硬質表面処理層5
bを、基体5a表面に形成することにより、現像スリー
ブ5を長期間にわたって使用しても、その表面磨耗を低
減することができる。
側)に例えばニッケルを例えば層厚3μmで形成し、2
層目に例えばブリネル硬度HB が500〜900である
クロムを例えば層厚7μmで形成して硬質表面処理層5
bを構成することも可能である。この場合、硬質表面処
理層5bの最外層がニッケルよりもさらに硬くなるの
で、ニッケル1層の場合よりもさらに耐久性が優れたも
のとなる。
ブ5を構成する基体金属と、使用する現像剤との摩擦帯
電系列を考慮して形成する必要がある。現像スリーブ5
は、通常、本実施形態のようなアルミニウム、アルミニ
ウム合金の他、黄銅等の非磁性の比較的柔らかい安価な
材料で構成される。したがって、耐食性向上と表面硬度
確保のため、基体5aがアルミニウム等の場合は例えば
硬質アルマイト処理が施され、基体5aが黄銅の場合は
例えば硬質ニッケル・クロムメッキ処理が施されるよう
に、基体金属の種類により、実施できる硬質表面処理が
決定される。また、ニッケルメッキしたものは、スチレ
ン系現像剤をマイナス極性に帯電させ、銅メッキしたも
のは、アクリル系現像剤をプラス極性に帯電させること
ができる。
しくは複数層で形成することにより、摩擦帯電序列を考
慮した硬質表面処理層5bを容易に形成することがで
き、その結果、使用する現像剤に応じた摩擦帯電制御を
容易に行うことができる。
する場合には、使用する現像剤に最も適した金属を最外
層にもってくることが可能となり、上記の摩擦帯電制御
をさらに容易に行うことができる。
としては、最も合理的な組み合わせを選択すればよい。
つまり、1層目から順にニッケル−クロムの組み合わせ
としたもの以外にも、例えば銅−クロム、銅−ニッケル
−クロム、ニッケル−銅−ニッケル−クロムのような組
み合わせからなる硬質表面処理層5bとすることができ
る。
じやすく、金属素地を完全に被覆することは技術的にも
困難である。そのため、硬質表面処理層5bにクロムを
使用する場合には、基体金属との間に、上述したように
ニッケルや銅等のピンホールなしに被覆できる金属を介
在させることが必要になる。
いて説明する。
法、蒸着法やイオンプレーティング法、スパッタリング
法、気相成長法等で形成することができる。
ごく一般的な手法であるが、この方法によれば、使用す
る金属材料がメッキ可能なものにある程度限定されるも
のの、容易にかつ安価に硬質表面処理層5bを形成する
ことができる。蒸着法およびイオンプレーティング法に
おいては、高融点材料と有機化合物以外の材料であれ
ば、ほとんど材料の種類の制限なしに、高純度の表面層
を高速で得ることができる。
ン等の高融点材料を用いても、高純度の硬質表面処理層
5bを高速で得ることができ、材料の選択の制限がほと
んど無くなる。つまり、基体金属であるアルミニウムの
表面に、直接、上記のタングスレンやステンレス、セラ
ミックを形成することができ、硬質表面処理層5bを種
々の材料で構成することが可能となる。また、スパッタ
リング法を用いた場合、メッキ法や蒸着法とは比較にな
らないほど強い付着強度を得ることができる。この付着
強度は、一般的に、基体金属と付着金属との境界面でで
きる合金層の破断強度とほぼ等しい。さらに、蒸着法の
ような加熱操作が不要であるので、生産性が良くなり、
その結果、連続生産が可能となる。
化物や窒化物、炭化物、硼化物などの単純で安価な化合
物を材料として用いた場合でも、緻密、高純度かつ付着
強度の高い硬質表面処理層5bを得ることができる。ま
た、スパッタリング法と同様、蒸着法のような加熱操作
が不要であるので、連続生産が可能となる。
に、基体5a表面に、深さが0.25mmのV字溝20
が、現像スリーブ5の回転軸方向に沿って等間隔で形成
されている。V字溝20における溝の深さおよび幅は、
キャリア粒子径(100μm)以上となっている。そし
て、このような基体5aの表面に硬質表面処理層5bが
形成されている。
体5a表面が平滑面である場合に比べ、現像スリーブ5
表面での現像剤のスリップがある程度抑えられる。これ
により、現像剤の搬送量が安定すると共に、現像剤のス
リップに起因する現像スリーブ5の発熱および表面凹凸
の磨耗が抑えられる。
た後、表面に硬質処理を施し、その後、表面の粗面化処
理を行うことになるので、基体元来の歪みや加工時に生
じる歪みが緩和される。これにより、安定した搬送性と
耐久性とを得ることができる。
間隔(すなわち、ピッチ)が1度以上で等間隔で形成さ
れている。V字溝20の配列間隔が1度未満であると、
上記したV字溝20を設けることによる効果がほとんど
無くなり、V字溝20がないのとほぼ同じ状態となる。
また、V字溝20が周方向に等間隔で設けられていない
と、現像剤の搬送むらが生じやすくなる。したがって、
本実施形態では、現像剤の搬送むらを生じさせることな
く、V字溝20を設けることによる上述の効果を確実に
得ることができる。
処理について以下に説明する。
ば定形粒子であるガラスビーズを用いるビーズブラスト
法や、不定形粒子であるサンドブラスト粒子を用いたサ
ンドブラスト法等によって行われる。このような粗面化
処理により、硬質表面処理層5b表面の十点平均粗さR
zは、例えば20μmとなっている。
(日本工業規格)B0601−1982の『表面粗さの
定義と表示』に定められた、表面粗さを示す一種の指標
であり、図7に示すように、抽出曲線から基準長さLだ
け抜き取った部分の平均線Rに平行で、高いほうの1番
目〜5番目の山頂P1〜P5を通る直線と、低いほうの
1番目〜5番目の谷底V1〜V5を通る直線とをそれぞ
れ描き、山側の5個の直線の高さの相加平均線と谷側5
個の直線の高さの相加平均線との高さの差をμmで表し
た値である。したがって、十点平均粗さRzは、次の数
3式で表される。
5の周方向の表面粗さを、表面粗さ測定器にて測定した
結果を示しており、図8(b)は、図8(a)中のA部
の拡大図を示している。上記の表面粗さ測定器は、上記
のJIS規格に準拠した東京精密(株)製、サーフコム
E−MD−S75Bを用いた。なお、以下においても、
表面粗さの測定には上記の計器を用いている。
硬質表面処理層5bの粗面化処理によって、比較的軟質
の基体5aが歪むことがあるが、硬質表面処理層5bの
層厚が10μm以上であれば、上記の歪みによって耐久
性が低下し、長期使用によって硬質表面処理層5bが削
り取られたりすることはなく、また、粗面化処理によっ
て仮に基体5aが露出したとしても、そこは凹部であ
り、この場合でも、硬質表面処理層5bが剥がたりすれ
ることはないことが実験から分かっている。したがっ
て、硬質表面処理層5bは最低10μmの層厚で形成さ
れればよく、ちょうど層厚10μmの場合でも、20μ
mの十点平均粗さRzを確実に得ることができる。それ
ゆえ、本実施形態では、硬質表面処理層5bの層厚を1
0μmとしている。
たV字溝20(図6参照)を除く現像スリーブ5表面に
施されている。これにより、V字溝20部分が粗されな
いで済むので、V字溝20を設けることによる本来の効
果を維持することができる。つまり、現像スリーブ5表
面での現像剤のスリップに起因する現像スリーブ5の発
熱および表面凹凸の磨耗を抑え、安定した現像剤搬送性
・耐久性を確保することができる。
すように、現像スリーブ5の軸方向両端部を除く表面に
施されている。これは、以下の理由によるものである。
は、現像スリーブ5の端部と現像槽2との間に、装着時
のマージンとしてある程度の隙間が確保されるようにな
っている。したがって、現像スリーブ5の現像槽2への
装着後には、通常、装着部分の周りをパッキングする作
業が行われ、上記の隙間から現像槽2内の現像剤が外部
へ吹き出すのを防止している。
5の端部にまで達していると、パッキングしている面に
隙間が生じる。その結果、上記隙間から現像剤が外部へ
吹き出すことになる。
にのみ粗面化処理を施し、上記端部を平滑にしておくこ
とで、パッキング面に上記の隙間が形成されないように
なる。これにより、現像剤の外部への飛散を確実に防止
し、機内汚れを確実に防止することができる。また、帯
電装置11(図2参照)が汚れないので、帯電むらに起
因する白筋や黒筋等の画質劣化を防止することができ
る。また、クリーナー15(図2参照)のクリーニング
ブレード表面が飛散物で損傷することもないので、クリ
ーニング不良等も防止することができる。
た場合において、現像スリーブ5の軸方向端部と、粗面
化処理した部分の軸方向端部との距離と、そのときの現
像剤の飛散状況を表1に示す。なお、表中の‘K’は、
103 であることを示し、以下の説明または表において
登場する‘K’もこれと同内容とする。
は、現像剤の飛散が見られ、画質にも影響していること
が分かる。したがって、端部からの距離が5mm以下と
なるまで粗面化処理を行うのは好ましくはない。また、
端部からの距離が5〜8mmでは、機内汚れがあること
により現像剤の飛散があるのは確かであるが、画質には
影響がないので、飛散の度合いはそれほどひどくないと
推測される。また、端部からの距離が8〜10mmで
は、画質への影響が全く無いことから、現像剤の飛散お
よび機内汚れが全く無いことが分かる。
と、粗面化処理した部分の軸方向端部との距離は、5〜
8mmが好ましく、8〜10mmが最も好ましい。本実
施形態では、上記の距離を10mmとしている。つま
り、現像スリーブ5の軸方向最端部から10mmの範囲
内は、粗面化処理を行わないようにしている。
溝20についても、基体5aの軸方向端部(最端部から
略10mm以内の範囲)を除く表面にのみ形成してい
る。
像剤を引きつけるための磁石が配置されているが、上記
の粗面化処理は、上記磁石の磁力に応じて施されている
とも言うことができる。これは以下の理由によるもので
ある。
と、現像槽2内のキャリアが上記端部まで廻ってしま
い、上記端部付近からトナーやキャリアが機内に飛散す
る可能性がある。したがって、上記端部付近には、磁力
を持たせないようにするか、あるいは、磁力を持たせる
場合でもトナーやキャリアの飛散を防止できる程度に持
たせる措置が通常採られる。本実施形態の場合、現像ス
リーブ5の最端部から略10mmのところにおける磁力
が、最大磁力(周方向)の50%となるようにしてい
る。そして、上記最端部から略10mmの範囲内では、
磁力を持たせないようにしている。
とし、粗面化処理を行おうとしている部分の磁力が上記
基準よりも大きいか小さいかを判断して粗面化処理を行
えばよい。例えば磁力が上記基準よりも大きい場合に粗
面化処理を施すようにすれば、粗面化処理を施す範囲
は、必然的に、現像スリーブ5の端部から略10mm以
内の範囲を除いた範囲となり、粗面化処理を施す範囲が
一義的に決まる。したがって、このように磁力に応じて
粗面化処理を施すようにした場合でも、現像剤の機内飛
散に係る上記不都合を回避することができる。
る。本実施形態では、実施例1〜4に示す方法にて粗面
化処理を行った。 (実施例1)本実施例では、以下に示す条件でビーズブ
ラスト処理を行う。
ブラスト処理を行うことにより、硬質表面処理なしにビ
ーズブラスト処理を行った場合に比べ、はるかに硬い表
面状態を得ることができ、表面磨耗の度合いが低減され
る。これにより、最初のうちは良好に確保されている現
像剤搬送量が、使用による経時変化で減少するようなこ
とはなく、現像剤の離形性を維持して、安定した搬送性
と耐久性とを得ることをできる。また、このような一般
的なビーズブラスト処理を利用することにより、所望の
粗面を容易に得ることができる。 (実施例2)本実施例では、以下に示す条件で、平均粒
子径の異なる2種類のガラスビーズを用いてビーズブラ
スト処理を行う。
る2種類の定形粒子を混合したものとなっている。この
ようなブラスト粒子を用いて処理を行うことにより、硬
質表面処理層5b表面の凹凸状態を実施例1の場合より
もさらに複雑に形成することができる。その結果、実施
例1の場合よりも、さらに、現像剤の離形性を向上させ
ることができる効果が得られる。
いる場合について説明したが、平均粒子径の異なる3種
類以上の定形粒子を用いてビーズブラスト処理を行って
もよい。 (実施例3)本実施例では、以下に示す条件でサンドブ
ラスト処理を行う。
の写真を示す。本実施例においては、このような不定形
粒子を用いることにより、実施例2のビーズブラスト処
理と同様、硬質表面処理層5b表面を複雑な凹凸状態に
仕上げることができる。その結果、実施例2と同様の効
果を得ることができる。 (実施例4)本実施例では、以下に示す条件で溶射処理
を行う。
的高いSUS(Stainless Steel )を溶射するので、粗
面が得られるばかりでなく、SUSが表面に付く分、さ
らに硬い表面を得ることができる。その結果、実施例1
の効果に加えて、長期にわたり各部材の磨耗を低減する
ことができる。
像スリーブ5を用意し、現像電位幅(現像バイアスとラ
イト電位との差)を変化させたときの画像濃度の変化
を、各々の現像スリーブ5について調べた。その結果を
図12に示す。なお、図12における縦軸の画像濃度の
値は、マクベス濃度計にて読み取った値である。
理層5bの形成後に、その表面に対して粗面化処理を行
ったものであり、実験No.3・4 は、硬質表面処理層を形
成せずに、基体5a表面に直接粗面化処理を行ったもの
である。
し、粗面化処理無しの条件(実験No.5・6 )では、現像
剤搬送量に乏しく、特に、実験No.6においては、図12
中の太線内(理想カーブ上限と理想カーブ下限との間)
の画像濃度を印字枚数の初期(0K)でも得られていな
いことが分かる。硬質表面処理無し、粗面化処理有りの
条件(実験No.3・4 )では、理想カーブ内の画像濃度が
ほぼ得られてはいる。しかし、使用初期において現像剤
の搬送量が増加しているものの、長期使用に伴って上記
搬送量が減少しており、耐久性に乏しい。したがって、
この条件では、長期にわたって所望の画像濃度を維持す
ることが困難であることが分かる。
理有りの条件(実験No.1・2 )では、長期使用における
現像剤の搬送量は、初期と全く変わっておらず、耐久性
が向上していると言える。また、画像濃度についても、
理想カーブ内で長期にわたって維持されている。したが
って、本実施形態の実験No.1・2 の現像スリーブ5にお
いては、長期にわたって現像剤の搬送性を良好に維持し
て、長期にわたって良好な画質を得ることができると言
える。
度を長期にわたって得るために、実験No.3〜6 では、現
像電位が0〜500Vの範囲にくるような現像バイアス
を現像スリーブ5に印加する必要があったが、実験No.1
・2 では、現像電位が0〜300Vの範囲であっても理
想カーブ内の画像濃度を長期にわたって安定して得るこ
とができている。したがって、本実施形態の場合、無駄
に高い現像バイアスを印加しなくて済むので、消費電力
の低減および安全性の向上を図ることができる。
る大きな効果として、スリーブゴーストを抑え、画質の
安定した画像を得ることができるという効果がある。そ
こで、まず、このスリーブゴーストについて以下に詳細
に説明する。なお、スリーブゴーストについての理解を
容易にするために、以下では、例えば、図13に示すよ
うに、白地部分21の中に黒字部22があり、その後方
に画像濃度0.3〜0.8程度(マクベス濃度計にて測
定した値)のハーフトーン部23が存在する原稿を例に
挙げて説明する。ハーフトーン現像では、現像スリーブ
5上の現像剤が全て感光体に飛翔し、一面ベタ画像が得
られるので、スリーブゴーストが発生したときには、こ
のスリーブゴーストが周囲との濃淡の差となって顕著に
現れ、スリーブゴーストを認識しやすくなる。
2を現像する現像スリーブ5上の現像剤は感光体1に飛
翔する一方、その周辺の白地部分21に対応する現像剤
は、現像スリーブ5表面に付着したままとなる。これに
より、現像スリーブ5表面は、図14に示すように、現
像剤層の形成されている部分(図の黒色部分)と形成さ
れていない部分(図の白色部分)とに分かれる。
ーブ5の2回転目でハーフトーンの現像を行う場合に
は、図15に示すように、感光体1表面の静電潜像を形
成する部位に例えば−300Vのハーフトーン電位V’
LHを形成する。これは、ハーフトーン現像では、現像ス
リーブ5上の現像剤を完全に飛翔させる必要がないため
である。
像バイアスVdcを印加すると、現像スリーブ5表面にお
いて、現像剤層の形成されていない部分には、そのまま
−500Vの現像バイアスVdcがかかるが、現像剤層の
形成されている部分には、現像剤層の持つ電荷分だけ上
乗せされるので、結局、例えば−550Vの現像バイア
スV’dcがかかっているのと同じことになる。つまり、
この場合、現像剤層の形成されている部分は、現像剤層
の形成されていない部分に比べて、相対的に現像電位が
大きくなる。
21の後方には、濃度の濃いハーフトーン部23が形成
され、ハーフトーン部23における黒字部22の後方
に、その周囲よりも濃度の薄い低濃度部24が形成され
る。つまり、この低濃度部24が、黒字部22の跡(ゴ
ースト)である。そして、現像スリーブ5の3回転目で
は、低濃度部24の後方に同様の低濃度部25が生じ
る。以降、形成される低濃度部は、現像スリーブ5が回
転するにつれて、徐々にその周囲のハーフトーン部23
の濃度に近づいていく。なお、図16のハーフトーン部
23では、図中の斜線の幅を画像濃度に対応させてい
る。つまり、斜線の幅が広いほど画像濃度が薄いことを
示している。
して、先端の文字の跡(ゴースト)がハーフトーン部2
3に現像スリーブ5の周長の周期(スリーブ周長/スリ
ーブ周速)で発生する。発明が解決しようとする課題の
欄で述べたように、特に、負帯電トナーは正帯電トナー
に比べて現像スリーブ5に付着しやすいので、負帯電ト
ナーを用いたときに特に、スリーブゴーストの現象が顕
著に現れやすくなる。
条件からなる種々の現像スリーブ5(実験No.1〜7 、お
よび、Ref.(参考)の計8個)を作製した。そして、各
々の現像スリーブ5を使用したときのスリーブゴースト
の発生状況を表4にまとめた。
a表面にV字溝20を形成しているものの、硬質表面処
理層5bおよび粗面化処理を行っていないものである。
また、現像スリーブ5の基体5aの材質は、実験No.1〜
7 およびRef.ともにアルミニウムを用いた。粗面化処理
は、Ref.を除いた全てに行い、V字溝20は、実験No.5
を除く全てに形成した。また、V字溝20に対する粗面
化処理は、実験No.6を除く全てに行い、実験No.7のみ、
粗面化処理を先に行った後に硬質表面処理層5bを形成
した。
は以下の通りである。実験No.1は、層厚2.5μmのニ
ッケルで、実験No.2・5 〜7 は、層厚10μmのニッケ
ルで、実験No.3は、層厚10μmのすずで、実験No.4
は、1層目に例えば層厚3μmのニッケルを形成し、2
層目に例えば層厚7μmのクロムを形成したものでそれ
ぞれ構成した。
層5bを形成してその表面に粗面化処理を施すことによ
り、スリーブゴーストが改善されていることが分かる。
硬質表面処理層5bの層厚が適正な層厚10μmよりも
薄いため、長期にわたりスリーブゴーストを改善するこ
とはできていない。これに対して、実験No.2のように硬
質表面処理層5bを10μmで形成することにより、ス
リーブゴーストが長期にわたり大きく改善されているこ
とが分かる。
低い材料で硬質表面処理層5bを構成した場合には、印
字枚数が100Kにおいてスリーブゴーストが確認され
ている。これは、表面が磨耗しやすいことから、トナー
の離形性を改善することができず、比較的印字枚数の少
ないうちからトナーが現像スリーブ5に付着しているた
めと考えられる。
複数層で構成した場合は、最外層にニッケルよりも硬い
クロムを形成してさらに表面を硬くすることができるの
で、さらに長期にわたり表面磨耗を抑えることができ
る。このことは、印字枚数2000Kにおいてもスリー
ブゴーストが全く現れていないことから判断できる。
いない場合は、現像スリーブ5表面でトナーがスリップ
するので、これに起因する現像スリーブ5の発熱および
表面凹凸の磨耗が生じる。したがって、実験No.2に比
べ、上記の表面磨耗が生じる分だけ、スリーブゴースト
の発生が時期的に早くなっている。
面化処理を行わなければ、V字溝20が粗されなくて済
むので、V字溝20を設けることによる本来の効果が持
続される。すなわち、多数枚印字においても、現像スリ
ーブ5表面での現像剤のスリップに起因する現像スリー
ブ5の発熱および表面凹凸の磨耗を抑え、安定した現像
剤搬送性・耐久性を確保することができる。したがっ
て、V字溝20に粗面化処理を行う実験No.2に比べ、ス
リーブゴーストの発生がさらに遅れている。
て粗面化処理を行った後に、その表面に硬質表面処理層
5bを形成する構成では、粗面化処理によって得られる
表面粗さが、その上に形成される硬質表面処理層5bの
表面に現れない。したがって、この場合、トナーの離形
性を印字初期においても良好に得ることができず、初期
からスリーブゴーストが発生している。
数層で構成する実験No.4が、スリーブゴーストの発生を
長期的に抑制する効果が一番大きく、次いでV字溝20
に粗面化処理を行わない実験No.6、V字溝20に粗面化
処理を行っても所望の層厚で硬質表面処理層5bを形成
している実験No.2の順にその効果があることが分かる。
スリーブ5’として、図29(a)(b)ないし図31
に基づいて以下に説明する。
ように、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等の金
属からなる基体5aの表面に粗面化処理層5cが形成さ
れてなっている。この粗面化処理層5cは、例えばSU
Sを溶射材料として、実施例4で示した条件で図29
(a)に示す基体5a表面にSUSを直接溶射すること
により形成されている。つまり、粗面化処理層5cは、
基体5aを構成する金属とは異なる金属で、かつ、上記
金属よりも硬度の高い金属で構成されている。なお、粗
面化処理層5c表面の十点平均粗さRzは、例えば50
μmである。
粗面化する場合の処理材(溶射材料)の種類とそのとき
のスリーブゴーストの発生状況との関係を表5に示す。
像スリーブであり、実験No.1〜3 は、処理材として互い
に硬度の異なるアルミニウム、SUS、錫を用いてそれ
ぞれ溶射処理を行った結果得られた現像スリーブであ
る。この表からも分かるように、溶射処理(粗面化処
理)の有無でスリーブゴーストの発生に差が見られる。
つまり、粗面化処理を行った実験No.1〜3 では、粗面化
処理を行っていないRef.に比べ、スリーブゴーストの発
生が抑えられていることが分かる。このことから、粗面
化処理によって、スリーブ現像におけるトナーの離形性
が向上しているものと考えられる。
れるものの、印字枚数が100Kですぐにスリーブゴー
ストがはっきりと現れており、耐刷性があるとは必ずし
も言えない。また、実験No.1でも、印字枚数が200K
あたりまでしかスリーブゴーストの発生を抑えることが
できない。これに対して、実験No.2では、印字枚数が2
000Kあたりまでスリーブゴーストの発生を完全に抑
えることができており、ロングライフが可能であること
が分かる。
て粗面化処理を行った現像スリーブ5’ほど、溶射によ
る粗面化の効果を長期にわたり維持することができ、耐
刷性に優れていると判断することができる。
6と同様に基体5a表面に深さ0.25mm、ピッチ1
度のV字溝20を形成してから粗面化処理を行うように
してもよい。表6に、現像スリーブ5’におけるV字溝
20の有無とスリーブゴーストの発生状況との関係を示
す。
字溝20を設けなかった実験No.3に比べてスリーブゴー
ストの発生が遅れていることから、長期にわたりスリー
ブ現像による現像スリーブ5’表面へのトナー付着が抑
制されていると判断することができる。これは、基体5
a表面が平滑面である場合に比べ、現像剤搬送量が安定
化し、また、現像剤のスリップによる現像スリーブ5’
表面の発熱が抑えられて表面の凹凸磨耗が抑制されてい
るからである。
ゴーストの発生をさらに長期にわたって抑えるために
は、V字溝20に粗面化処理を行わないほうがよいと言
える。これは、V字溝20が粗されないため、V字溝2
0による現像剤搬送量がさらに安定化するからである。
0の溝の深さおよび幅、配列間隔等については、現像ス
リーブ5において述べた条件と同様の条件で設ければよ
い。
おいて、現像スリーブ5’の軸方向端部と溶射によって
粗面化処理した部分の軸方向端部との距離と、そのとき
の現像剤の飛散状況との関係については、現像スリーブ
5について示した表1と全く同様の結果が得られた。し
たがって、現像剤の飛散状況を考慮すれば、現像スリー
ブ5’の軸方向端部と粗面化処理した部分の軸方向端部
との距離は、5〜8mmが好ましく、8〜10mmが最
も好ましいと言え、V字溝20を形成する場合について
も、基体5aの軸方向端部(最端部から略10mm以内
の範囲)を除く表面にのみ形成する構成が望ましい。
スリーブ5と同様に、軸方向最端部から略10mmのと
ころにおける磁力が最大磁力(周方向)の50%となっ
ており、上記最端部から略10mmの範囲内には磁力を
持たせないようにしている。このように現像スリーブ
5’の端部付近の磁力を極力低くすることにより、現像
スリーブ5’表面のキャリア密度(穂密度)が低くなる
ため、穂密度が疎になった部分からのトナーやキャリア
の飛散を防ぐことができる。
%よりも大きい箇所に対して粗面化処理を施すというよ
うに、上記の磁力に応じて溶射による粗面化処理を行う
構成とすれば、現像スリーブ5’の軸方向両端部付近に
は粗面化処理を行わないようにすることができ、この場
合、上記両端部付近からの現像剤の機内飛散を回避する
ことができることとなる。
場合の各種実験結果について、表7〜11、図17に基
づいて以下に説明する。なお、各種実験については、現
像スリーブ5・5’ともに同様の結果が得られているた
め、以下では現像スリーブ5・5’を現像スリーブと総
称して記載する。また、現像スリーブ5・5’で互いに
異なる条件等があれば、その都度記載していくことにす
る。
zとスリーブゴーストとの関係を調べた。その結果を表
7に示す。なお、このときのトナーの体積平均粒子径は
8.0μm、個数平均粒子径は、5.5μmである。
0μmの範囲では、スリーブゴーストの発生を抑える効
果は現れているが、印字枚数が100K〜500Kまで
しかその効果は持続されていない。一方、十点平均粗さ
Rzが40〜100μmの範囲では、長期にわたってス
リーブゴーストの発生を抑制できる効果が得られてお
り、特に、50〜80μmの範囲では、印字枚数が20
00Kにおいても確実にその効果が得られている。
40〜100μmの範囲が好ましく、この場合、摩擦帯
電によるトナーの現像スリーブへの付着を抑え、スリー
ブゴーストの発生を抑えて安定した画質を得ることがで
きる。また、十点平均粗さRzが50〜80μmの範囲
であれば、確実に長期にわたってスリーブゴーストを抑
えることができ、さらに好ましい。
0μmは、トナーの体積平均粒子径8.0μmの約5.
0倍、個数平均粒子径5.5μmの約7.2倍に相当
し、上限としての100μmは、体積平均粒子径8.0
μmの約12.5倍、個数平均粒子径5.5μmの約1
8倍に相当する。
00μmであるということは、十点平均粗さRzが、ト
ナーの体積平均粒子径の5.0〜12.5倍であり、個
数平均粒子径の7.2〜18倍であるとも言うことがで
きる。
50μmは、トナーの体積平均粒子径8.0μmの約
6.2倍、個数平均粒子径5.5μmの約9.0倍に相
当し、上限としての80μmは、体積平均粒子径8.0
μmの約10.0倍、個数平均粒子径5.5μmの約1
4.0倍に相当する。
0μmであるということは、十点平均粗さRzが、トナ
ーの体積平均粒子径の6.2〜10.0倍であり、個数
平均粒子径の9.0〜14.0倍であるとも言うことが
できる。
の粗さ測定にて得られる粗さ曲線(図8(a)参照)に
おいて、現像スリーブの周方向に隣接する凸部間の距離
d(図8(b)参照)とスリーブゴーストとの関係を調
べた。その結果を表8に示す。なお、このときのトナー
の体積平均粒子径は8.0μm、個数平均粒子径は、
5.5μmである。また、十点平均粗さRzを50μm
とした。
の範囲では、スリーブゴーストの発生を抑える効果は現
れているが、印字枚数が100K〜500Kまでしかそ
の効果は持続できていない。一方、距離dが3.0〜5
0.0μmの範囲では、長期にわたってスリーブゴース
トの発生を抑制できる効果が得られており、特に、5.
0〜30.0μmの範囲では、印字枚数が2000Kに
おいても確実にその効果が得られている。
隣接凸部間の凹部に入り込み、スリーブ表面と付着トナ
ーとの接触部分が面となることでトナーの付着力が増
し、離形性が損なわれ、逆に、距離dが小さすぎると、
スリーブ表面と付着トナーとの接触箇所が増えて結果的
に接触面積が増えることになり、やはり離形性が損なわ
れるからである。
0〜50.0μmの範囲に設定することにより、トナー
の付着力を確実に抑えることができ、その結果、スリー
ブゴーストの発生を抑えて安定した画質を得ることがで
きる。また、隣接凸部間の距離dを5.0〜30.0μ
mの範囲とすれば、確実に長期にわたってスリーブゴー
ストを抑えることができ、さらに好ましい。
50〜80μmの範囲内であれば得られることが実験か
ら分かっている。
3.0μmは、トナーの体積平均粒子径8.0μmの約
0.4倍、個数平均粒子径5.5μmの約0.55倍に
相当し、上限としての50.0μmは、体積平均粒子径
8.0μmの約6.2倍、個数平均粒子径5.5μmの
約9.1倍に相当する。
〜50.0μmであるということは、隣接凸部間の距離
dが、トナーの体積平均粒子径の0.4〜6.2倍であ
り、個数平均粒子径の0.55〜9.1倍であるとも言
うことができる。
の5.0μmは、トナーの体積平均粒子径8.0μmの
約0.62倍、個数平均粒子径5.5μmの約0.9倍
に相当し、上限としての30.0μmは、体積平均粒子
径8.0μmの約3.8倍、個数平均粒子径5.5μm
の約5.5倍に相当する。
〜30.0μmであるということは、隣接凸部間の距離
dが、トナーの体積平均粒子径の0.62〜3.8倍で
あり、個数平均粒子径の0.9〜5.5倍であるとも言
うことができる。
像剤層厚規制部材8との距離DG(mm)と、表面処理
の有無と、スリーブゴーストとの関係を調べた。その結
果を表9に示す。なお、このときの現像スリーブと感光
体1との距離DSDを0.60mmとした。
は、現像スリーブ5においては、硬質表面処理層5bを
形成し、それに対して粗面化処理を行い、現像スリーブ
5’においては、基体5a表面に粗面化処理層5cを形
成することを意味する。一方、表面処理無しとは、現像
スリーブ5においては、硬質表面処理層5bを形成せず
に粗面化処理のみを行い、現像スリーブ5’において
は、基体5a表面に粗面化処理層5cを形成しないこと
を意味する。
は、距離DGの大小に関係なくスリーブゴーストの発生
が見られないが、表面処理なしの現像スリーブでは、印
字枚数によってはスリーブゴーストが発生しており、耐
久性に欠けることを示している。また、表面処理無しの
場合、距離DGが小さいほどスリーブゴーストが発生し
やすいことがわかる。
材8をアルミニウム合金で構成した場合とSUS304
で構成した場合とにおける、現像スリーブ表面へのトナ
ーの融着性を調べた。その結果を表10に示す。
合金およびSUS304ともに融着性において良好な結
果が得られているが、SUS304の場合は、長期使用
に伴い融着性が次第に劣る。これは、アルミニウム合金
がSUS304よりも弾性を有していることにより、現
像剤層厚規制部材8による層厚規制において、現像スリ
ーブの回転トルクが過大となるのが抑えられるためであ
る。したがって、現像剤層厚規制部材8を弾性体で構成
することにより、現像スリーブの発熱を抑えて、現像ス
リーブおよび現像時層厚規制部材8にトナーが融着した
り、現像スリーブと現像時層厚規制部材8との間にトナ
ーが溜まるのを防止することができ、長期にわたり安定
した画質の画像を得ることができる。
材8をアルミニウム合金で構成した場合と炭素鋼で構成
した場合とにおける、穂立ち不良による白抜け発生状況
について調べた。その結果を表11に示す。
合金および炭素鋼ともに、白抜けの発生が全く無いが、
炭素鋼の場合は、長期使用に伴い、白抜けが発生してし
まうことがわかる。したがって、非磁性体のアルミニウ
ム合金が、磁性体の炭素鋼に比べて、白抜けの発生を抑
制するのに大きな効果があると言える。つまり、非磁性
トナーを用いる現像方式では、現像剤層厚規制部材8を
非磁性体で構成することにより、非磁性トナーの層厚規
制および摩擦帯電を安定して行うことができ、トナーを
安定して現像スリーブに供給することができる。
おり、放熱性の有無が画質に影響を与えることが分か
る。したがって、非磁性トナーを用いる現像方式や低融
点トナーを用いる現像方式では、温度上昇によって凝集
体が発生し、これが原因で穂立ち不良による白抜けや黒
芯等の画像不良が発生しやすいが、現像剤層厚規制部材
8をアルミニウム合金等の放熱性材料で構成しているこ
とにより、上記の温度上昇を抑制することができるの
で、温度上昇に起因する上記の画像不良の発生を抑える
ことができる。
光体1との間の距離DSD(mm)と、ハーフトーンピ
ッチ振れとの関係について調べた。その結果を表12に
示す。なお、このときの現像スリーブと現像剤層厚規制
部材8との距離DGを0.55mmとした。
は、ギア駆動等の振動により、感光体1の回転にムラが
生じ、例えば感光体1が真円で回転しないようになった
ときに、感光体1表面のレーザー書き込み位置があるピ
ッチ(周波数)を持ってずれることに起因してハーフト
ーン画像において発生する、ある周波数を持った濃淡の
縞のことを言う。
小さい0.50mmの場合、ハーフトーンピッチ振れが
はっきりと見えており、距離DGと同じ0.55mmで
うっすらと見えている結果が得られている。このよう
に、現像スリーブと感光体1とが接近しすぎると、画像
ピッチによる振れが生じる。
い0.60mmの場合でハーフトーンピッチ振れが全く
無い。したがって、距離DSDが距離DGよりも大きく
なるように現像距離保持部材を調整することで、ハーフ
トーンピッチ振れを抑え、安定した画質を得ることがで
きる。このような設定は、デジタル画像形成装置のよう
に画像信号に応じたレーザービームで書き込みを行う方
式に特に有効である。
速に対する現像スリーブの回転周速の比(周速比)と、
表面処理の有無と、スリーブゴーストとの関係について
調べた。その結果を表13に示す。
は、表9における表面処理の有無の定義と全く同じであ
る。
表面処理無しでは、初期においてはスリーブゴーストが
現れていないものの、100K〜500K印字の比較的
早い時期においてスリーブゴーストが現れ始めている。
これに対して、表面処理有りで、周速比1.8以上で
は、1500K印字のあたりでスリーブゴーストがうっ
すらと現れているが、周速比が1.5の場合では、20
00K印字でもスリーブゴーストが現れてはいない。
光体1の回転周速よりも速くすることによって、現像ス
リーブ表面に付着した現像剤の剥ぎ取りが効率的に行わ
れ、現像スリーブ上の現像剤が円滑に感光体1に供給さ
れることとなる。したがって、具体的には、周速比を
1.5以上とすることにより、スリーブゴーストのよう
な画像障害の発生を抑えて画像濃度の安定化を図ること
ができる。
トの発生を最も長期にわたって抑えたい場合には、周速
比1.5で現像スリーブを回転させるのが最も良い。
さについて説明する。
光体1は、例えば直径R=100mmの円筒形で形成さ
れており、現像スリーブ(同図では現像スリーブ5また
は5’)は、例えば直径r=45mmの円筒形で形成さ
れている。
同じで、上記両者の直径がともに大きい場合、現象的に
は、平面同士が対向しているのと同じ状態になる。この
場合、上記両者の接触面積が大きくなり、現像スリーブ
表面の凹凸が感光体1によって削られやすくなる。
現像スリーブの直径を感光体1の直径よりも小さく設定
している。これにより、感光体1との接触面積が低減さ
れ、現像スリーブ表面の凹凸状態を長期にわたって良好
に維持することができる。その結果、現像スリーブ表面
の平滑化に起因してトナーのスリーブ現像(現像時、現
像に供されないトナー(例えば文字周辺の白部分に対応
するトナー)が、現像スリーブ表面に付着したまま行う
現像)が発生するのを抑えることができる。
DSDを変化させたときの現像電位と画像濃度との関係
を調べた。その結果を図30に示す。なお、上記のDG
とは、上述しているように、現像スリーブ5’と現像剤
層厚規制部材8との距離を示し、DSDとは、現像スリ
ーブ5’と感光体1との距離を示す。
況との関係を表14に示す。なお、上記のPCかぶりと
は、感光体1表面の非画像部に対応する領域にトナーが
付着する現象を言う。
8では、画像濃度が理想カーブ下限を下回っている。こ
れは、現像剤層厚規制部材8によって規制される現像ス
リーブ5’表面上の現像剤が多くなり、現像スリーブ
5’表面に担持される現像剤量が少なくなるためであ
る。また、表14に示すように、DG/DSD<0.8
ではPCかぶりも若干発生しているが、これは、現像ス
リーブ5’と現像剤層厚規制部材8との距離が短くなる
ことによって、現像剤の穂立ちが短くなるためである。
また、現像剤の穂立ちが短くなると、上記の画像濃度低
下以外にも、トナー飛散による機内汚れ等も生じる場合
がある。
画像濃度が理想カーブ下限を下回り、PCかぶりも目立
っている。これは、現像スリーブ5’から感光体1に過
剰に現像剤が供給されるためである。また、このこと
は、トナー消費量の増大および過剰トナーによる画質劣
化をももたらす。
は、現像電位の如何にかかわらず、画像濃度が理想領域
内(理想カーブ上限と理想カーブ下限との間の領域)に
入り、0.9≦DG/DSD≦0.95では、PCかぶ
りも全く見られず、非常に安定している(良好に画像形
成が行われている)ことが分かる。したがって、DG/
DSDについては、0.8≦DG/DSD≦1.0が望
ましく、0.9≦DG/DSD≦0.95がより一層望
ましい。
−DG(単位;mm)を変化させたときの現像電位と画
像濃度との関係を調べた。その結果を図31に示す。ま
た、DSD−DGと画像の後端欠け(以下、単に後端欠
けと記載する)の発生状況との関係を表15に示す。
mでは、画像濃度が理想カーブ下限を下回っている。こ
れは、上記の条件では現像スリーブ5’から感光体1に
過剰に現像剤が供給され、現像剤の穂立ちによって感光
体1表面に電気的に付着したトナーがかきとられるため
であり、結果として、画像濃度の低下や後端欠け(表1
5参照)等の画質劣化が生ずる。
いても、画像濃度が理想カーブ下限を下回り、後端欠け
も目立っている。これは、現像スリーブ5’と現像剤層
厚規制部材8との距離が短くなることによって、現像ス
リーブ5’表面に担持される現像剤量(現像剤搬送量)
が少なくなると共に、現像剤の穂立ちが短くなり、十分
な現像が行われないからである。また、現像剤の穂立ち
が短くなると、上記の画像濃度低下以外にも、トナー飛
散による機内汚れ、キャリア飛散によるクリーニング不
良や感光体1の劣化等を招く場合がある。
mmでは、現像電位の如何にかかわらず、画像濃度が理
想領域内に入り、0.025mm≦DSD−DG≦0.
100mmでは、画像濃度が非常に安定している。した
がって、DSD−DGについては、0mm≦DSD−D
G≦0.125mmが望ましく、0.025mm≦DS
D−DG≦0.100mmがより一層望ましい。
は、基体5a表面に硬質表面処理層5bを形成するの
で、耐久性が向上し、長期使用における表面の磨耗が大
幅に改善される。そして、この硬質表面処理層5bの表
面に粗面化処理が施されているので、表面の凹凸状態が
長期にわたって維持され、これにより、トナーの離形性
が長期にわたって良好に得られる。
付着によるスリーブゴーストの発生を長期にわたって抑
えることができ、多枚数印字後もゴースト画像のない、
良好な画質を実現できる。
よりも硬度の高いものであればよく、特殊な材料で構成
する必要がない。したがって、現像スリーブ5の製造に
要するコストを最小限に抑えることができ、安価な現像
スリーブ5を提供することができる。
5a表面への溶射処理によって直接形成される粗面化処
理層5cは、結局、現像スリーブ5において硬質表面処
理層5b(図1(a)参照)の表面に粗面化処理を施し
たものと同等となる。したがって、現像スリーブ5’に
おいても、基本的には現像スリーブ5の構成と同様の効
果を得ることができる。
現像スリーブ5では、硬質層が硬質表面処理層5bとそ
の表面に付着する金属層との2層構造になるが、現像ス
リーブ5’では硬質層が粗面化処理層5cの1層のみと
なる。これにより、所望の粗面を容易に得ることができ
ると共に、硬質表面処理層5bを形成しなくても済む
分、現像スリーブ5’を迅速に製造することができると
共に、低コスト化を実現することができる。
る表面処理を行った場合よりも加工硬化の度合いの大き
い表面状態を得ることができる。これにより、ブラスト
化による粗面化処理では、最初は現像剤の搬送量が多
く、使用による経時変化で搬送量が減少するという事態
が生じるが、溶射による粗面化処理では、耐久性と現像
剤の搬送性とを両方満足することができ、そのような事
態が生じるのを回避することができる。その結果、スリ
ーブ現像によるトナーの離形性を保ち、現像スリーブ表
面でのトナー付着を抑制して、高画質の画像を安価に得
ることができる。
性の向上を試みる技術については、例えば、特開平57
−66455号公報、特開平3−41485号公報、特
開平1−276174号公報、特開平1−277265
号公報、特開平2−176682号公報、および、特開
平9−197832号公報において提案されている。し
かし、これらは、いずれも、以下の理由により、本実施
形態のように長期にわたってその特性が得られるもので
はなく、画質の良好な画像を安定して得ることはできな
い。
は、現像スリーブの基体表面に対して、不定形粒子を用
いてサンドブラスト処理を直接施し、現像スリーブ表面
を粗面化している。このような粗面化処理により、現像
剤の搬送性が優れたものとなるばかりでなく、摩擦帯電
による現像剤への電荷付与も良好となり、また、現像剤
の離形性も優れたものとなっている。
長期使用においては、現像スリーブ表面が摩耗するの
で、表面の粗さが維持されなくなる。すると、使用初期
においては良好な搬送性を確保できるものの、長期使用
に伴って現像剤の離形性・搬送性の低下が起こり、ま
た、摩擦帯電性も劣化する。
現像スリーブの表面を粗面化処理し、その粗面を覆うよ
うに基体とは異なる金属層を設けている。上記金属層と
しては、基体金属よりも硬度の高い金属層を用いてい
る。このような表面の硬質処理により、現像スリーブの
長期使用による表面の磨耗が抑制され、摩耗に伴う粗さ
変化が抑制される。したがって、現像剤の搬送性は長期
間の使用に及んでも維持されるようになっている。
に硬質処理するため、基体金属の表面粗さと同等の粗さ
を硬質の金属層表面に出すことが困難となる。その結
果、現像スリーブに電気的に付着した現像剤の離形性に
劣り、反転現像の場合、電気的に付着した上記現像剤に
よりゴーストが現れる。なお、この問題は、上述の特開
平57−66455号公報の構成の場合でも生じる。
現像スリーブは安価であるにもかかわらず、比較的質の
高い画像が得られる。しかし、現像剤が環境による影響
を受けやすく、帯電が不均一になりやすいこと、およ
び、現像剤中には、高硬度の磁性体の如き無機質が含ま
れており、現像スリーブの表面皮膜や金属メッキ層の磨
耗が促進されることにより、画質を安定させることが困
難である。
開平1−277265号公報、および、特開平2−17
6682号公報では、現像スリーブの表面に、導電性微
粒子を含有した導電性樹脂層を形成している。このよう
な導電性樹脂層を設けることにより、導電性樹脂層に付
着する現像剤の保有電荷を容易にリークさせることがで
きるので、現像剤の離形性が向上しているものと思われ
る。また、導電性樹脂膜の厚さが1〜20μmの範囲内
となっているので、粗面化処理したときと同等の効果、
すなわち、現像剤の搬送性の向上を図ることができると
いう効果が得られているものと推測される。
は、確かに現像剤の搬送性に優れており、付着トナーの
離形性もよいが、表面の導電性樹脂膜の強度、および、
その付着強度が弱いため、使用に伴って上記導電性樹脂
膜が削り取られてしまい、初期の表面粗さを保てなくな
る。すると、現像剤の搬送性の低下と共に、特に耐久枚
数の多い高速機種においては、耐久後にチャージアップ
が生じ易く、ゴーストが出現しやすくなる。
でかつ解像度鮮鋭度が高く、がさつきのない高画質画像
が得られるものの、現像剤のスリーブ現像のためにスリ
ーブゴーストが発生し、画質の良好な画像を長期にわた
って安定して得られてはいない。なお、スリーブ現像と
は、現像時、現像に供されないトナー(例えば文字周辺
の白部分に対応するトナー)が、現像スリーブ表面に付
着したまま行う現像のことである。本発明は、このよう
な従来技術をも考慮に入れて提案されたものである。
は、現像スリーブ表面に、スリーブ材料以上の硬度を有
する材料を溶射し、キャリア平均粒子径以上の表面粗さ
を有する被膜を設けており、一見、本願の現像スリーブ
5’と構成が同一のように思われる。しかし、上記公報
では、現像スリーブの表面凹凸が、隣接凸部間の距離を
考慮して設定されてはおらず、この点で本願の現像スリ
ーブ5’とは構成を異にしている。 〔現像剤整流部材、摩擦帯電付与部材、および、現像剤
層厚規制部材〕次に、現像剤整流部材6、摩擦帯電付与
部材7、および、現像剤層厚規制部材8の構成の詳細に
ついて、以下に説明する。
うに、現像剤整流部材6は、例えばアルミニウム合金か
らなる第1平板部6aと第2平板部6bとが接合された
ものであり、その接合線が現像スリーブ5の回転軸方向
に沿うように、現像スリーブ5およびMXローラ4の上
方に配設されている。
りも現像スリーブ5側(第1平板部6aとの接合部側)
のほうが高い位置にくるように傾斜して設けられている
一方、第1平板部6aは、第2平板部6bとの接合部側
よりも上記接合部とは反対側のほうが低い位置にくるよ
うに傾斜して設けられている。したがって、現像剤整流
部材6は、断面形状が片仮名の『ヘ』字状を呈してい
る。
すように、現像剤と接触する基体表面に直接粗面化処理
を施した現像剤整流部材6と、図18(c)に示すよう
に、基体表面全体に例えば層厚10μmの硬質表面処理
層6cを形成し、その表面全体に粗面化処理を施した現
像剤整流部材6’の2種類を構成した。
摩擦帯電付与部材7は、例えばアルミニウム合金からな
る平板部7aと垂下部7bとが接合されたものであり、
その接合線が現像スリーブ5の回転軸方向に沿うよう
に、現像スリーブ5の上方であって、現像剤整流部材6
よりも現像スリーブ5の回転方向(図27では反時計方
向)下流側に配設されている。
方、垂下部7bは、平板部7aの端面であって現像剤整
流部材6側とは反対側端面から垂れ下がるように設けら
れている。垂下部7bは、平面視で長方形状の開口が2
つ並んでできるような枠組みで、かつ、各々の開口にお
ける2組の対角のうちのいずれかの対角同士を橋渡しす
るような枠組みで構成されている。
すように、現像剤と接触する基体表面に直接粗面化処理
を施した摩擦帯電付与部材7と、図19(c)に示すよ
うに、基体表面全体に例えば層厚10μmの硬質表面処
理層7cを形成し、その表面全体に粗面化処理を施した
現像剤整流部材7’の2種類を構成した。
現像剤層厚規制部材8は、例えばアルミニウム合金から
なる平板部8aと垂下部8bとが接合されたものであ
り、その接合線が現像スリーブ5の回転軸方向に沿うよ
うに、現像スリーブ5の上方であって、摩擦帯電付与部
材7よりも現像スリーブ5の回転方向(図27中反時計
方向)下流側に配設されている。
現像剤整流部材6の上方で水平に設けられている一方、
垂下部8bは、平板部8aの端面であって感光体1(図
27参照)に近い側の端面から垂れ下がるように設けら
れている。これにより、垂下部8bの現像スリーブ5側
端面と現像スリーブ5表面との距離DGに応じて、現像
スリーブ5上の現像剤層の厚さが決まる。つまり、垂下
部8bの現像スリーブ5と対向する端面は、現像スリー
ブ5へ供給する現像剤の層厚を規制する層厚規制部に対
応している。
表面と、垂下部8bにおける感光体1とは反対側表面と
は、所定の曲率を持つ面を介して滑らかにつながってお
り、全体として面8cを構成している。この面8cは、
現像スリーブ5に供給する現像剤、および、垂下部8b
の層厚規制によって現像スリーブ5表面から削り取られ
た現像剤が接触可能な部位である。
すように、基体表面のうち、面8cにのみ粗面化処理を
施した現像剤層厚規制部材8と、図20(c)に示すよ
うに、面8c表面にのみ例えば層厚10μmの硬質表面
処理層8dを形成し、当該硬質表面処理層8d表面に粗
面化処理を施した現像剤層厚規制部材8’の2種類を構
成した。つまり、現像剤層厚規制部材8は、層厚規制部
を除く表面に粗面化処理が施されている一方、現像剤層
厚規制部材8’は、層厚規制部を除く表面に硬質表面処
理層8dが形成されており、その硬質表面処理層8d表
面に対して粗面化処理が施されている。
7’、および、現像剤層厚規制部材8’における硬質表
面処理層6c・7c・8dは、現像スリーブ5表面に形
成された上述の硬質表面処理層5b(図1(a)(b)
参照)と同様のものであり、アルミニウムよりも硬度の
高いもので構成される。つまり、硬質表面処理層6c・
7c・8dは、ニッケル1層や、ニッケルの上にクロム
等を形成した2層以上のもので構成される。したがっ
て、硬質表面処理層5bと同様の作用効果を得ることが
できる。なお、その形成方法については、硬質表面処理
層5bと全く同様であるのでその説明を省略する。
材7・7’、および、現像剤層厚規制部材8・8’にお
ける上記の粗面化処理は、いずれも、十点平均粗さRz
が50.0μmとなるように、例えば以下の実施例5〜
8のいずれかの手法にて行われる。 (実施例5)本実施例では、以下に示す条件でビーズブ
ラスト処理を行う。
剤と接触する表面が粗面化されるので、摩擦帯電によっ
て付着する現像剤の離形性が向上する。したがって、現
像剤整流部材6・6’、摩擦帯電付与部材7・7’、お
よび、現像剤層厚規制部材8・8’の各表面に現像剤が
凝集することがなく、現像剤の現像スリーブ5への搬送
性を良好に維持することが可能となる。また、このよう
な一般的なビーズブラスト処理を利用することにより、
所望の粗面を容易に得ることができる。 (実施例6)本実施例では、以下に示す条件で、平均粒
子径の異なる2種類のガラスビーズを用いてビーズブラ
スト処理を行う。
る2種類の定形粒子を混合したものとなっている。この
ようなブラスト粒子を用いて処理を行うことにより、粗
面化処理する表面の凹凸状態を実施例5の場合よりもさ
らに複雑に形成することができる。その結果、実施例5
の場合よりも、さらに、現像剤の離形性を向上させるこ
とができる効果が得られる。
いる場合について説明したが、平均粒子径の異なる3種
類以上の定形粒子を用いてビーズブラスト処理を行って
もよい。 (実施例7)本実施例では、以下に示す条件でサンドブ
ラスト処理を行う。
ンドブラスト処理により、実施例6のビーズブラスト処
理と同様、粗面化処理する表面を複雑な凹凸状態に仕上
げることができる。その結果、実施例6と同様の効果を
得ることができる。 (実施例8)本実施例では、以下に示す条件で溶射処理
を行う。
eel )を溶射して粗面化を行うので、粗面が得られるば
かりでなく、SUSが表面に付く分、さらに硬い表面を
得ることができる。その結果、実施例5の効果に加え
て、長期にわたり各部材の磨耗を低減することができ
る。
付与部材7・7’、および、現像剤層厚規制部材8・
8’の各特性評価について以下に説明するが、現像剤整
流部材6・6’における実験結果、摩擦帯電付与部材7
・7’における実験結果、現像剤層厚規制部材8・8’
における実験結果としては全て同様の結果が得られた。
したがって、以下では、説明の便宜上、現像剤層厚規制
部材8・8’を例にとってその特性評価について説明す
る。
現像剤層厚規制部材8において、粗面化処理の有無、現
像剤層厚規制部材8の垂下部8b下端と現像スリーブ5
との距離DG、および、現像剤搬送量の関係について調
べた。その結果を表16に示す。
く、距離DGが小さいほど、現像スリーブ5への現像剤
の供給量が抑えられていることが分かる。これは、距離
DGを小さくすることによって、現像スリーブ5におけ
る現像剤の層厚の規制力が高まるからである。
処理を行った場合には、粗面化処理を行わない場合に比
べて、現像スリーブ5への現像剤の供給量が抑えられて
いることが分かる。これは、表面を粗面化することで、
現像剤との接触抵抗が増えるためと考えられる。したが
って、現像スリーブ5への現像剤の搬送量を抑えること
によって、現像剤層厚規制部材8が現像剤の層厚規制を
行う際に現像剤層厚規制部材8にかかる現像剤の押圧力
を低減することができる。
うために、現像剤層厚規制部材にある程度の弾性を持た
せ、上記押圧力による現像剤層厚規制部材の変形(現像
スリーブの回転方向への変形)を考慮して、現像スリー
ブ5との対向間隔を狭めた設定が必要であった。このた
め、上記対向間隔が狭くなる分、現像剤層厚規制部材の
発熱や現像装置の駆動トルク増大等の弊害が発生し、画
像形成に多大な影響があった。
とにより、上記押圧力を低減することもできるので、上
記押圧力に起因する現像剤層厚規制部材8の変形量が小
さくなる。これにより、現像スリーブ5との対向間隔を
従来ほど狭くする必要がなくなる。つまり、上記対向間
隔を従来より広げても従来と同じ所望の層厚規制が可能
となる。したがって、本発明のように、現像剤層厚規制
部材8の弾性と、その表面粗さとを考慮して上記対向間
隔を従来よりも広げて設定することにより、上記対向間
隔の狭さに起因する上記各種の弊害を回避することがで
き、良好な画像形成を行うことができる。
剤搬送量が低減すると共に上記のように層厚規制力が高
まるが、ある所望の粗さにおいてその効果が最大とな
り、さらに表面粗さが増大すると画像が乱れ始めること
が実験から分かっている。
な画像形成を行えることは、例えば表17の結果からも
言えることである。表17は、現像剤層厚規制部材8に
おいて、粗面化処理の有無、現像剤層厚規制部材8の垂
下部8b下端と現像スリーブ5との距離DG、現像スリ
ーブ5の回転トルク、および、ハーフトーン駆動むらの
関係を示している。
現像スリーブ5の回転トルク等の影響で感光体1に回転
むらが生じ、それに伴って、ある周波数を持った濃淡の
むらが発生する現象のことである。この現象は、特に、
レーザープリンタやデジタル複写機等で解像度の高いも
のほど目立ちやすくなる。
は、粗面化処理を行った場合には、粗面化処理を行わな
い場合に比べて、現像スリーブ5の回転トルクを抑える
ことができている。これは、上述したように、粗面化処
理を行うことによって現像スリーブ5への現像剤の搬送
量を低減できるからである。それゆえ、粗面化処理を行
った場合には、ハーフトーン駆動むらにおいて良好な結
果が得られている。
距離DGを0.4mmまで小さくしないとハーフトーン
駆動むらを抑えることができないのに対して、粗面化処
理を行った場合には、距離DGを0.5mmに設定して
も確実にハーフトーン駆動むらを抑えることができてい
る。
離DGを広くとることが可能となるので、これによって
ハーフトーンむらの無い良好な画像形成が可能となって
いることが分かる。
部材8の垂下部8b下端と現像スリーブ5との距離DG
等の条件を異ならせて、現像電位幅(現像バイアスとラ
イト電位との差)を変化させたときの画像濃度の変化を
図21に示す。なお、縦軸の画像濃度の値は、マクベス
濃度計にて読み取った値である。また、十点平均粗さR
zは50μmとした。
離DG=0.5mmの条件では、現像電位のほぼ全域
で、現像電位に対する画像濃度が理想カーブ上限よりも
さらに高くなっており、所望の層厚規制が行われていな
い(現像スリーブ5上に現像剤層を厚く形成しすぎであ
る)ことを示している。また、粗面化処理無し、距離D
G=0.45mmの条件では、高現像電位のときに所望
の画像濃度よりも高くなる傾向が見られる。また、粗面
化処理無し、距離DG=0.4mmの条件では、先の表
17においてはハーフトーン駆動むらの評価にて良好な
結果が得られてはいるものの、図21では、高現像電位
のときに所望の画像濃度よりも低くなっており、特に黒
ベタ画像に影響があることが分かる。
=0.4mm、0.5mmの両者とも、現像電位の変化
に対する画像濃度の変化が理想カーブ内(理想カーブ上
限と理想カーブ下限との間)に納まっていることが分か
る。
化処理を施すことで、良好な現像特性を得ることができ
る。つまり、ハーフトーン駆動むらと現像特性との両方
において、良好な結果を得ることができる。
材8において、表面の十点平均粗さRzを変化させたと
きの、現像スリーブ5の回転トルクと印字枚数(耐刷枚
数)との関係を図22に示す。なお、このときの距離D
Gは0.5mm、トナーの体積平均粒子径は8.0m
m、個数平均粒子径は5.5mmとする。
は、印字枚数が増加するにともなって現像スリーブ5の
回転トルクは増加しており、回転トルクの変化により長
期使用にわたって安定した画像形成を行うことが困難で
あると考えられる。また、十点平均粗さRzが20μm
のときは、十点平均粗さRzが0μmのときよりも回転
トルクが小さくて済み、現像スリーブ5にかかる負担が
小さくなるが、こちらも印字枚数が増加するにともなっ
て回転トルクが増加しており、長期にわたって安定した
画像形成は行えない。このことは、十点平均粗さRzが
110μmを越えたときにも言えることである。
mの範囲では、印字枚数が増加しても回転トルクが安定
しており、安定した画像形成が可能となっている。その
中でも特に、十点平均粗さRzが50〜80μmの範囲
では、回転トルクを極力小さくして現像スリーブ5への
負担をかなり低減することができている。
長期にわたる画像形成の安定化を考えたときには、十点
平均粗さRzとしては、40〜100μmの範囲が好ま
しく、50〜80μmの範囲が最も好ましい。
0μmは、トナーの体積平均粒子径8.0μmの約5.
0倍、個数平均粒子径5.5μmの約7.2倍に相当
し、上限としての100μmは、体積平均粒子径8.0
μmの約12.5倍、個数平均粒子径5.5μmの約1
8倍に相当する。
00μmであるということは、十点平均粗さRzが、ト
ナーの体積平均粒子径の5.0〜12.5倍であり、個
数平均粒子径の7.2〜18倍であるとも言うことがで
きる。
50μmは、トナーの体積平均粒子径8.0μmの約
6.2倍、個数平均粒子径5.5μmの約9.0倍に相
当し、上限としての80μmは、体積平均粒子径8.0
μmの約10.0倍、個数平均粒子径5.5μmの約1
4.0倍に相当する。
0μmであるということは、十点平均粗さRzが、トナ
ーの体積平均粒子径の6.2〜10.0倍であり、個数
平均粒子径の9.0〜14.0倍であるとも言うことが
できる。
材8において、表面の隣接凸部間の距離dを変化させた
ときの、現像スリーブ5の回転トルクと印字枚数(耐刷
枚数)との関係を図23に示す。なお、このときの十点
平均粗さRzは50μm、距離DGは0.5mm、トナ
ーの体積平均粒子径は8.0mm、個数平均粒子径は
5.5mmとする。
数が増加するにともなって現像スリーブ5の回転トルク
は増加しており、回転トルクの変化により長期使用にわ
たって安定した画像形成を行うことが困難であると考え
られる。また、距離dが1μmのときは、距離dが0μ
mのときよりも回転トルクが小さくて済み、現像スリー
ブ5にかかる負担が小さくなるが、こちらも印字枚数が
増加するにともなって回転トルクが増加しており、長期
にわたって安定した画像形成は行えない。このことは、
距離dが30μmを越えたときにも言えることである。
印字枚数が増加しても回転トルクが安定しており、この
ときの回転トルクもかなり小さくなっている。したがっ
て、長期にわたる画像形成の安定化および現像スリーブ
5の負担軽減を考えたときには、距離dとしては、3〜
30μmの範囲が好ましい。
ナーの体積平均粒子径8.0μmの約0.4倍、個数平
均粒子径5.5μmの約0.5倍に相当し、上限として
の30μmは、体積平均粒子径8.0μmの約3.8
倍、個数平均粒子径5.5μmの約5.5倍に相当す
る。
ということは、距離dが、トナーの体積平均粒子径の
0.4〜3.8倍であり、個数平均粒子径の0.5〜
5.5倍であるとも言うことができる。
ていない現像剤層厚規制部材8を例に挙げて説明した
が、硬質表面処理層8dを形成してその上から粗面化処
理を行った現像剤層厚規制部材8’においても、粗面化
処理の効果として上記と同様の結果が得られた。
処理の有無およびその材質の違いにより、6種類の現像
剤層厚規制部材8’(それぞれ実験No.1〜6 とする)を
構成し、各々の現像剤層厚規制部材8’における画像品
質の評価を温度35℃、湿度80%の環境下で行った。
その結果を表18および表19に示す。なお、画像品質
の評価としては、穂立ち不良による白抜けの有無を調べ
た。
制部材8’の基体の材質は、実験No.1〜6 ともにアルミ
ニウムを用いた。また、粗面化処理は、実験No.1を除い
た全てに行った。実験No.1・2 は、どちらも硬質表面処
理層を含んではいないが、実験No.2は、粗面化処理を基
体に対して直接行ったものとした。また、実験No.3・4
は、硬質表面処理層8dをニッケル1層で構成したもの
であるが、その層厚を実験No.3は2.5μm、実験No.4
は10μmとした。実験No.5は、硬質表面処理層8dを
すず1層で層厚10μmで構成した。実験No.6は、硬質
表面処理層8dとして、1層目(基体に近い側)を例え
ば層厚3μmのニッケルで構成すると共に2層目(外
側)を例えば層厚7μmのクロムで構成した。
しなくても粗面化処理を行うだけで画像品質が改善され
ていることが分かるが、実験No.2・3 ・6 より、硬質表
面処理層8dを形成した後に粗面化処理を行うほうが、
摩擦帯電トナーによる凝集物の発生がさらに長期にわた
って抑えられ、さらに長期にわたって画像品質を良好に
維持できていることが分かる。したがって、硬質表面処
理層8dを形成することにより、耐久性が向上している
と言える。
8dを層厚10μmで構成することにより、層厚10μ
m未満の実験No.3の場合に比べ、長期にわたり画像品質
を良好に維持できていることが分かる。このことから、
トナーの付着を抑えるには、少なくとも層厚10μmで
形成することが必要であると言える。また、実験No.5の
ように、硬質表面処理層8dをアルミニウムよりも硬度
の低いすずで構成した場合には、硬質表面処理層8dが
磨耗しやすく耐久性が低下するので、実験No.4に比べて
画像品質が極端に低下していることが分かる。
層8dの最外層をニッケルよりも硬いクロムで構成する
ことにより、実験No.1〜6 の中で画像品質が最も長期に
わたり良好に維持されているが、これは、硬質表面処理
層8dの耐久性がかなり向上しているためと思われる。
構成する実験No.6が、画像品質を長期にわたり良好に維
持できる効果が一番大きく、次いで、硬質表面処理層8
dを所望の層厚で形成する実験No.4、硬質表面処理層8
dの層厚が実験No.4よりも薄い実験No.3の順に効果が得
られると言える。
ルや割れ目を生じやすく、アルミニウム等からなる基体
表面を直接かつ完全に被覆することが困難であるので、
実験No.5のように基体表面との間にニッケルを介在させ
たり、銅を介在させたりすることで、ピンホール等なし
にクロムを形成することができる。また、使用する現像
剤に応じて金属を最外層に形成することが可能となるの
で、硬質表面処理層5bを複数層で形成したときに得ら
れる効果、すなわち、現像剤の摩擦帯電を容易に制御す
ることができる効果をも得ることができる。
て、印字枚数と現像スリーブ5の回転トルクとの関係を
調べた結果を図24に示す。
ーブ5の回転トルクが小さくて済むが、実験No.1・5 と
もに、印字枚数が増加するにつれて回転トルクが増加し
ており、長期にわたり安定した画像形成を行うことがで
きないことが分かる。また、粗面化処理を行っていない
実験No.2や硬質表面処理層8dの層厚が10μm未満の
実験No.3においては、実験No.1・5 ほどではないが、や
はり印字枚数が増加するにつれて回転トルクが増加して
いる。これに対して、実験No.4・6 では、長期にわたり
回転トルクが小さく、しかも安定している。
よびその層厚、粗面化処理の有無が現像スリーブ5の回
転トルクに大きく影響し、その結果がそのまま表18の
画像品質評価の結果となって現れているとも言うことが
できる。したがって、硬質表面処理層8dを基体金属よ
りも硬い硬度の金属で適切な層厚で形成し、その表面に
対して粗面化処理を施すことにより、確実に長期にわた
って画像品質を良好に維持することができ、特に硬質表
面処理層8dを複数層で構成することにより、その効果
をさらに高めることができる。
表面の十点平均粗さRzを変化させたときの、現像スリ
ーブ5の回転トルクと印字枚数(耐刷枚数)との関係を
図25に示す。なお、現像剤層厚規制部材8’として
は、表18中の実験No.4を使用し、このときの距離DG
は0.5mm、トナーの体積平均粒子径は8.0mm、
個数平均粒子径は5.5mmとする。
は、印字枚数が増加するにともなって現像スリーブ5の
回転トルクは増加しており、回転トルクの変化により長
期使用にわたって安定した画像形成を行うことが困難で
あると考えられる。また、十点平均粗さRzが20μm
のときは、十点平均粗さRzが0μmのときよりも回転
トルクが小さくて済み、現像スリーブ5にかかる負担が
小さくなるが、こちらも印字枚数が増加するにともなっ
て回転トルクが増加しており、長期にわたって安定した
画像形成は行えない。また、十点平均粗さRzが110
μmを越えたときには、十点平均粗さRzが0μm、2
0μmのときに比べ、印字枚数の増加に伴う回転トルク
の上昇がある程度抑えられるものの、やはり回転トルク
の変化が大きく、長期にわたって安定した画像形成は行
えない。
100μmの範囲では、これ以外の範囲の場合に比べ
て、回転トルクを小さく抑えることができ、現像スリー
ブ5への負担を低減することができている。また、印字
枚数が増加するに伴い回転トルクがごく緩やかに増加し
ているが、ほぼ安定していると言える。その中でも特
に、十点平均粗さRzが50〜80μmの範囲では、長
期にわたり回転トルクの安定度が増している。
長期にわたる画像形成の安定化を考えたときには、十点
平均粗さRzとしては、40〜100μmの範囲が好ま
しく、50〜80μmの範囲が最も好ましい。
び個数平均粒子径を用いて表すと、現像剤層厚規制部材
8の場合と全く同様の計算方法により、十点平均粗さR
zの好ましい範囲としては、トナーの体積平均粒子径の
5.0〜12.5倍、個数平均粒子径の7.2〜18倍
となる。同様に、十点平均粗さRzのさらに好ましい範
囲としては、トナーの体積平均粒子径の6.2〜10.
0倍、個数平均粒子径の9.0〜14.0倍となる。
表面の隣接凸部間の距離dを変化させたときの、現像ス
リーブ5の回転トルクと印字枚数(耐刷枚数)との関係
を図26に示す。なお、このときの十点平均粗さRzは
50μm、距離DGは0.5mm、トナーの体積平均粒
子径は8.0mm、個数平均粒子径は5.5mmとす
る。
数が増加するにともなって現像スリーブ5の回転トルク
は増加しており、回転トルクの変化により長期使用にわ
たって安定した画像形成を行うことが困難であると考え
られる。また、距離dが1μmのときは、距離dが0μ
mのときよりも回転トルクが小さくて済み、現像スリー
ブ5にかかる負担が小さくなるが、こちらも印字枚数が
増加するにともなって回転トルクが増加しており、長期
にわたって安定した画像形成は行えない。また、距離d
が40μmを越えたときには、距離dが0μm、20μ
mのときに比べ、印字枚数の増加に伴う回転トルクの上
昇がある程度抑えられるものの、やはり回転トルクの変
化が大きく、長期にわたって安定した画像形成は行えな
い。
印字枚数が増加しても回転トルクが安定しており、この
ときの回転トルクもかなり小さくなっている。したがっ
て、長期にわたる画像形成の安定化および現像スリーブ
5の負担軽減を考えたときには、距離dとしては、3〜
30μmの範囲が好ましい。
び個数平均粒子径を用いて表すと、現像剤層厚規制部材
8の場合と全く同様の計算方法により、距離dの好まし
い範囲としては、トナーの体積平均粒子径の0.4〜
3.8倍、個数平均粒子径の0.5〜5.5倍となる。
面に粗面化処理が施されているので、現像剤の現像剤層
厚規制部材8に対する離形性が向上する。これによっ
て、現像剤の凝集物が形成されにくくなるので、現像ス
リーブ5への現像剤の搬送性が低下したり、不均一にな
ったりすることがなく、画質の安定した良好な画像を得
ることができる。
の凹凸が、現像剤搬送時に適度の抵抗として働くので、
現像剤の現像スリーブ5への供給時に、現像スリーブ5
に極度の負荷がかかることがない。その結果、現像スリ
ーブ5の回転トルクが増加することもないので、安定し
た画像形成を行うことができる。
は、面8cに硬質表面処理層8dが形成されているの
で、耐久性が向上し、現像剤との接触による表面磨耗が
低減される。そして、この硬質表面処理層8dに対して
粗面化処理が施されているので、初期の所望の表面粗さ
を長期にわたって維持できる。したがって、粗面化処理
による上記の効果を長期にわたって確実に得ることがで
きる。
帯電付与部材7・7’についても、現像剤層厚規制部材
8・8’と同様に、基体表面に直接粗面化処理を行う構
成、あるいは、硬質表面処理層を形成した後にその表面
に対して粗面化処理を行う構成であるので、現像剤層厚
規制部材8・8’において得られる上記の効果と同様の
効果を得ることができる。
ブ5、現像剤整流部材6・6’、摩擦帯電付与部材7・
7’、現像剤層厚規制部材8・8’のうち、少なくとも
1つを備えて現像装置を構成することにより、各部材に
対する現像剤の離形性および現像剤の搬送性が向上する
ので、多枚数印字後もゴースト画像の無い画質の良好な
画像を得ることができる。なお、好ましくは、上記の各
部材を全て用いて現像装置を構成するのがよい。
の離形性の向上を試みる技術については、例えば、特開
平5−6097号公報、特開平5−35070号公報、
特開平7−248673号公報、および、特開平8−2
78696号公報において提案されている。
厚規制部材としてのローラ状ブレードに付着したトナー
を回収するクリーニング部材を、上記ローラ状ブレード
に圧接して設けている。また、特開平5−35070号
公報では、現像剤層厚規制部材としての薄層化ブレード
に圧電素子を固着させ、当該圧電素子に通電して薄層化
ブレードを振動させることにより、薄層化ブレードに付
着したトナーを振り落とすようにしている。
は、ドクターブレードに放熱部材であるヒートシンクを
貼着し、ドクターブレードが現像剤担持体あるいはトナ
ーと摺擦することにより発生する摩擦熱をヒートシンク
にて外部に放出することで、ドクターブレードの昇温を
抑制してトナーのドクターブレードへの融着を抑えてい
る。また、特開平8−278696号公報では、現像ブ
レードを冷却する冷却手段としてのペルチェ素子を設
け、現像ブレードと現像スリーブとの摺擦部にて発生す
る摩擦熱を除去して現像剤の現像ブレードへの融着を抑
えている。
化し、装置が大型化・コスト高となるためあまり好まし
くはない。
報では、ドクターブレードの少なくも表面にフッ素樹脂
(フッ素ビスフェノール誘電体)を塗布し乾燥させるこ
とで、構造の複雑化、装置の大型化・コスト高の問題を
回避している。しかし、上記のフッ素樹脂は磨耗しやす
く耐久性に欠ける。また、磨耗により欠落した不純物
が、現像剤中に混入して現像剤を汚染したり、感光体に
付着して傷を付ける等の不都合が生じるのであまり好ま
しくはない。
うに、現像剤担持体の表面には、現像剤担持体の基体よ
りも材料硬度の高い材質よりなる硬質表面処理層が被覆
されており、該硬質表面処理層の上から粗面化処理が施
されている一方、現像剤担持体の基体表面に、溝の深さ
および幅が現像剤のキャリア粒子径以上であるV字溝が
現像剤担持体の軸方向に沿って設けられ、該基体表面に
前記硬質表面処理層が形成されているとともに、上記V
字溝を除く基体表面上の硬質表面処理層にのみ粗面化処
理が施されている構成である。
ので耐久性が向上する。そして、この硬質表面処理層に
対して粗面化処理を行っているので、長期間の使用に及
んでも、表面の凹凸が削り取られて摩耗したりするよう
なことがない。したがって、長期にわたって現像剤の離
形性を良好に得ることができる。その結果、多数枚印字
後もゴースト画像のない良好な画質を実現することがで
きるという効果を奏する。
層は、基体材料よりも硬度の高いものであればよく、特
殊な材料で構成する必要がない。したがって、硬質表面
処理層形成に伴うコストアップを最小限に抑えることが
でき、安価な現像剤担持体を提供することができるとい
う効果を併せて奏する。
面に、溝の深さおよび幅が現像剤のキャリア粒子径以上
であるV字溝が現像剤担持体の軸方向に沿って設けら
れ、該基体表面に前記硬質表面処理層が形成されてい
る。
安定して搬送することができるという効果を奏する。ま
た、現像剤担持体表面での現像剤のスリップを抑えるこ
とができるので、上記スリップによる現像剤担持体表面
の発熱を抑えて現像剤の融着を低減することができると
共に、表面の摩耗を防止することができるという効果を
奏する。
表面上の硬質表面処理層にのみ粗面化処理が施されてい
る。
成に比べ、V字溝が粗されないので、V字溝による現像
剤の搬送性を安定に保つことができるという効果を奏す
る。
のように、上記記載の現像剤担持体において、現像剤担
持体の基体が金属からなり、上記の硬質表面処理層が、
上記基体を構成する上記金属とは異なる金属よりなって
いる構成である。
て、基体金属とは異なる金属を選択することで、容易
に、かつ、より安価に実現することができるという効果
を奏する。
記載の現像剤担持体において、上記の硬質表面処理層の
層厚が10μm以上である構成である。
られにくくなり、長期にわたって十分な表面粗さを維持
することができるという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、上記硬質表面処理層が、
単層もしくは材質の異なる2層以上の複数層からなって
いる構成である。
た摩擦帯電制御を容易に行うことができるという効果を
奏する。
記載の現像剤担持体において、上記V字溝は、現像剤担
持体の周方向に1度以上の等間隔で配列されている構成
である。
ことなく、本発明による効果を確実に得ることができる
という効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、現像剤担持体の軸方向両
端部を除く基体表面上の硬質表面処理層にのみ粗面化処
理が施されている構成である。
の間の隙間を塞ぐパッキングを行ったときに、パッキン
グ面に隙間が形成されないので、さらに、現像槽内の現
像剤の外部への飛散を確実に防止し、機内汚れを確実に
防止することができるという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、現像剤担持体が内蔵する
磁石の磁力に応じて粗面化処理が施されている構成であ
る。
化処理を施さないようにする一方、磁力のある部分にの
み粗面化処理を施すようにすることが可能となる。これ
により、例えば現像剤の吹き出す可能性のある現像剤担
持体の端部付近に粗面化処理を施さないようにすること
もできるので、さらに、現像剤の機内飛散を防止して、
機内汚れを確実に防止することができるという効果を奏
する。
記載の現像剤担持体において、粗面化処理された硬質表
面処理層表面の十点平均粗さが、40〜100μmであ
る構成である。
の現像剤担持体への付着を長期にわたって抑えることが
でき、ゴースト画像の発生を長期にわたって抑えること
ができるという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、粗面化処理された硬質表
面処理層表面の十点平均粗さが、トナーの体積平均粒子
径の5.0〜12.5倍である構成である。
の現像剤担持体への付着を長期にわたって抑えることが
でき、ゴースト画像の発生を長期にわたって抑えること
ができるという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、粗面化処理された硬質表
面処理層表面の十点平均粗さが、トナーの個数平均粒子
径の7.2〜18.0倍である構成である。
の現像剤担持体への付着を長期にわたって抑えることが
でき、ゴースト画像の発生を長期にわたって抑えること
ができるという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、粗面化処理された硬質表
面処理層表面の周方向における隣接凸部間の距離が、3
〜50μmである構成である。
剤の付着力を確実に抑えることができ、その結果、ゴー
スト画像の発生を抑えて安定した画質を得ることができ
るという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、粗面化処理された硬質表
面処理層表面の周方向における隣接凸部間の距離が、ト
ナーの体積平均粒子径の0.4〜6.2倍である構成で
ある。
剤の付着力を確実に抑えることができ、その結果、ゴー
スト画像の発生を抑えて安定した画質を得ることができ
るという効果を奏する。
記載の現像剤担持体において、粗面化処理された硬質表
面処理層表面の周方向における隣接凸部間の距離が、ト
ナーの個数平均粒子径の0.55〜9.1倍である構成
である。
剤の付着力を確実に抑えることができ、その結果、ゴー
スト画像の発生を抑えて安定した画質を得ることができ
るという効果を奏する。
法は、以上のように、上記記載の発明に係る現像剤担持
体の表面に、現像剤担持体の基体よりも材料硬度の高い
材質よりなる硬質表面処理層を被覆し、該硬質表面処理
層の上から粗面化処理を施す構成である。
ので、耐久性が向上する。そして、この硬質表面処理層
に対して粗面化処理を行っているので、長期間の使用に
及んでも、表面の凹凸が削り取られて摩耗したりするよ
うなことがない。したがって、長期にわたって現像剤の
離形性を良好に得ることができる。その結果、多数枚印
字後もゴースト画像のない良好な画質を実現することが
できるという効果を奏する。
層は、基体材料よりも硬度の高いものであればよく、特
殊な材料で構成する必要がない。したがって、硬質表面
処理層形成に伴うコストアップを最小限に抑えることが
でき、安価な現像剤担持体を提供することができるとい
う効果を併せて奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層をメッキ法により形成する構成であ
る。
的な手法を用いることで、硬質表面処理層としての材料
はメッキ処理が可能なものにある程度制限されるもの
の、容易かつ安価にて硬質表面処理層を形成することが
できるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層を蒸着法により形成する構成である。
で、高融点材料と有機化合物以外の材料ならばほとんで
材料の種類の制限なしに、高純度の硬質表面処理層を高
速に得ることができるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層をイオンプレーディング法により形成
する構成である。
法を用いることで、高融点材料と有機化合物以外の材料
ならばほとんで材料の種類の制限なしに、高純度の硬質
表面処理層を高速に得ることができるという効果を奏す
る。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層をスパッタリング法により形成する構
成である。
いることで、高融点材料と有機化合物以外の材料ならば
ほとんで材料の種類の制限なしに、高純度の硬質表面処
理層を高速に得ることができるという効果を奏する。ま
た、メッキ法や蒸着法とは比較にならないほど強い付着
強度を得ることができると共に、蒸着法のような加熱操
作が不要であるので、生産性が良くなり、その結果、連
続生産ができるという効果を併せて奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層を気相成長法により形成する構成であ
る。
酸化物や窒化物、炭化物、硼化物などの単純で安価な化
合物を材料として用いた場合でも、緻密、高純度かつ付
着強度の高い硬質表面処理層を得ることができるという
効果を奏する。また、スパッタリング法と同様、蒸着法
のような加熱操作が不要であるので、連続生産ができる
という効果を併せて奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層に対する粗面化処理を、ビーズブラス
ト処理で行う構成である。
的なビーズブラスト処理を用いることにより、特別な装
置等を別途用意することなく、粗面化処理を容易に実施
することができる。その結果、さらに、所望の粗面を容
易に得ることができるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、噴
射材料として、平均粒子径680μmの定形形状のガラ
スビーズを用い、これを2.5〜3.0kgf/cm2
の噴射圧で60秒間、噴射距離140〜180mmで噴
射する構成である。
ズブラスト処理を行うことにより、本発明の効果を確実
に得ることができるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記ビーズブラスト処理を、平均粒子径の異なる2種類以
上の定形粒子を用いて行う構成である。
をさらに複雑に形成することができる。その結果、さら
に現像剤の離形性を向上させることができるという効果
を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、噴
射材料として、平均粒子径750μmと580μmの定
形形状のガラスビーズを45対55の比率で均一混合し
たものを用い、これを2.5〜3.0kgf/cm2 の
噴射圧で60秒間、噴射距離140〜180mmで噴射
する構成である。
ズブラスト処理を行うことにより、本発明による効果を
確実に得ることができるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層に対する粗面化処理を、サンドブラス
ト処理で行う構成である。
うことができると共に、所望の粗面を容易に得ることが
できるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、噴
射材料として、平均粒子径710μmの不定形状の溶融
アルミナを用い、これを2.8〜3.2kgf/cm2
の噴射圧で60秒間、噴射距離150〜180mmで噴
射する構成である。
ドブラスト処理を行うことにより、本発明による効果を
確実に得ることができるという効果を奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、上
記硬質表面処理層に対する粗面化処理を、溶射処理で行
う構成である。
うことができると共に、所望の粗面を容易に得ることが
できるという効果を奏する。また、硬質表面処理層の上
から例えば硬度の比較的高い金属を溶射すれば、粗面が
得られるばかりでなく、上記金属が表面に付く分、さら
に硬い表面を得ることができる。その結果、現像剤担持
体の耐久性をさらに向上させることができるという効果
を併せて奏する。
法は、上記記載の現像剤担持体の製造方法において、溶
射材料として、SUS316線材、φ3.2ワイヤーを
用い、これを酸素5kgf/cm2 ,アセチレン5.5
kgf/cm2 の溶射圧、ワイヤー送り時間5mm/s
ecで、溶射距離300mmで溶射する構成である。
理を行うことにより、本発明による効果を確実に得るこ
とができるという効果を奏する。
うに、上記記載の発明に係る現像剤担持体を備えている
構成である。
持体を用いることで、現像剤担持体における現像剤の離
形性が向上するので、多枚数印字後もゴースト画像の無
い画質の良好な画像を形成し得る現像装置を構成するこ
とができるという効果を奏する。
うに、上記記載の現像装置において、反転現像を行う装
置である構成である。
は、正帯電トナーを用いる正規現像に比べてゴーストの
原因となるトナー層が形成されやすいので、さらに、長
期にわたって画質の良好な画像が得られる効果を、特に
反転現像の現像装置において有効に得ることができると
いう効果を奏する。
の現像装置において、上記現像剤担持体上に形成される
現像剤層の厚みを規制する現像剤層厚規制部材をさらに
備え、上記現像剤担持体と上記現像剤層厚規制部材との
離間距離よりも、上記現像剤担持体と、当該現像剤担持
体と対向配置される像担持体との離間距離のほうが大き
い構成である。
れを抑え、安定した画質を得ることができるという効果
を奏する。
の現像装置において、上記現像剤担持体の直径が上記像
担持体の直径よりも小さい構成である。
触面積を低減することができるので、現像剤担持体表面
の凹凸状態を長期にわたって良好に維持することができ
る。その結果、さらに、現像剤担持体表面の平滑化に起
因して現像剤のスリーブ現像が発生するのを抑えること
ができるという効果を奏する。
の現像装置において、上記現像剤担持体の回転周速が、
上記像担持体の回転周速の1.5倍以上である構成であ
る。
像剤の剥ぎ取りが効率的に行われ、長期にわたり、現像
剤担持体上の現像剤が円滑に像担持体に供給されること
となる。したがって、さらに、ゴースト画像のような画
像障害の発生を長期にわたって抑えることができ、画像
濃度の安定化を図ることができるという効果を奏する。
の現像装置において、上記現像剤担持体に、現像電位が
0〜300Vの範囲内となるような現像バイアスが直接
印加されるようになっている構成である。
であっても、現像特性が安定しており、長期にわたり安
定した画像濃度を得ることができるので、無駄に高い現
像バイアスを印加しなくて済む。その結果、さらに、消
費電力の低減および安全性の向上を図ることができると
いう効果を奏する。
スリーブの構成を示す断面図であり、(a)は、粗面化
処理を行う前、(b)は、粗面化処理を行った後の表面
状態を示す断面図である。
の構成を示す説明図である。
スとの関係を示す説明図である。
スとの関係を示す説明図である。
積分布を示すグラフであり、(b)は、上記トナー粒子
の個数分布を示すグラフである。
断面図である。
果を示す波形図であり、(b)は、同図(a)中のA部
の拡大図である。
断面図であり、(b)は、粗面化処理によって基体が歪
んでいる状態を示す断面図である。
図である。
す写真である。
長期使用の有無の組み合わせにて得られる各現像スリー
ブにおいて、現像電位と画像濃度との関係を示すグラフ
である。
る。
付着している現像スリーブを示す斜視図である。
位と現像バイアスとの関係を示す説明図である。
す平面図である。
明図である。
(b)は、上記現像剤整流部材の側面図であり、(c)
は、基体表面に硬質表面処理層が形成された現像剤整流
部材の側面図である。
り、(b)は、上記摩擦帯電付与部材の側面図であり、
(c)は、基体表面に硬質表面処理層が形成された摩擦
帯電付与部材の側面図である。
り、(b)は、上記現像剤層厚規制部材の側面図であ
り、(c)は、基体表面に硬質表面処理層が形成された
現像剤層厚規制部材の側面図である。
部材と現像スリーブとの距離がさらに異なる条件にて得
られる各現像スリーブにおいて、現像電位と画像濃度と
の関係を示すグラフである。
て、印字枚数と回転トルクとの関係を示すグラフであ
る。
いて、印字枚数と回転トルクとの関係を示すグラフであ
る。
って構成の異なる現像スリーブにおいて、印字枚数と回
転トルクとの関係を示すグラフである。
おいて、印字枚数と回転トルクとの関係を示すグラフで
ある。
材において、印字枚数と回転トルクとの関係を示すグラ
フである。
示す断面図である。
すグラフであり、(b)は、個数分布曲線に基づいて個
数平均粒子径が得られることを説明するためのグラフで
あり、(c)は、トナー粒子の体積分布の一例を示すグ
ラフである。
スリーブの構成を示す断面図であり、(b)は、基体表
面に金属を溶射することにより粗面化処理層を形成した
現像スリーブの構成を示す断面図である。
現像スリーブにおいて、DG/DSDを変化させたとき
の現像電位と画像濃度との関係を示すグラフである。
変化させたときの現像電位と画像濃度との関係を示すグ
ラフである。
Claims (33)
- 【請求項1】表面上に担持した現像剤を像担持体へと供
給して、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像
剤担持体において、 現像剤担持体の表面には、現像剤担持体の基体よりも材
料硬度の高い材質よりなる硬質表面処理層が被覆されて
おり、該硬質表面処理層の上から粗面化処理が施されて
いる一方、 現像剤担持体の基体表面に、溝の深さおよび幅が現像剤
のキャリア粒子径以上であるV字溝が現像剤担持体の軸
方向に沿って設けられ、該基体表面に前記硬質表面処理
層が形成されているとともに、 上記V字溝を除く基体表面上の硬質表面処理層にのみ粗
面化処理が施されていることを特徴とする現像剤担持
体。 - 【請求項2】現像剤担持体の基体が金属からなり、上記
の硬質表面処理層が、上記基体を構成する上記金属とは
異なる金属よりなっていることを特徴とする請求項1に
記載の現像剤担持体。 - 【請求項3】上記の硬質表面処理層の層厚が10μm以
上であることを特徴とする請求項1または2に記載の現
像剤担持体。 - 【請求項4】上記硬質表面処理層が、単層もしくは材質
の異なる2層以上の複数層からなっていることを特徴と
する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の現像剤担
持体。 - 【請求項5】上記V字溝は、現像剤担持体の周方向に1
度以上の等間隔で配列されていることを特徴とする請求
項1ないし4のいずれか1項に記載の現像剤担持体。 - 【請求項6】現像剤担持体の軸方向両端部を除く基体表
面上の硬質表面処理層にのみ粗面化処理が施されている
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記
載の現像剤担持体。 - 【請求項7】現像剤担持体が内蔵する磁石の磁力に応じ
て粗面化処理が施されていることを特徴とする請求項1
ないし5のいずれか1項に記載の現像剤担持体。 - 【請求項8】粗面化処理された硬質表面処理層表面の十
点平均粗さが、40〜100μmであることを特徴とす
る請求項1ないし7のいずれか1項に記載の現像剤担持
体。 - 【請求項9】粗面化処理された硬質表面処理層表面の十
点平均粗さが、トナーの体積平均粒子径の5.0〜1
2.5倍であることを特徴とする請求項1ないし7のい
ずれか1項に記載の現像剤担持体。 - 【請求項10】粗面化処理された硬質表面処理層表面の
十点平均粗さが、トナーの個数平均粒子径の7.2〜1
8.0倍であることを特徴とする請求項1ないし7のい
ずれか1項に記載の現像剤担持体。 - 【請求項11】粗面化処理された硬質表面処理層表面の
周方向における隣接凸部間の距離が、3〜50μmであ
ることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項
に記載の現像剤担持体。 - 【請求項12】粗面化処理された硬質表面処理層表面の
周方向における隣接凸部間の距離が、トナーの体積平均
粒子径の0.4〜6.2倍であることを特徴とする請求
項1ないし10のいずれか1項に記載の現像剤担持体。 - 【請求項13】粗面化処理された硬質表面処理層表面の
周方向における隣接凸部間の距離が、トナーの個数平均
粒子径の0.55〜9.1倍であることを特徴とする請
求項1ないし10のいずれか1項に記載の現像剤担持
体。 - 【請求項14】表面上に担持した現像剤を像担持体へと
供給して、該像担持体上に形成された潜像を現像する請
求項1記載の現像剤担持体を製造する際に、 現像剤担持体の表面に、現像剤担持体の基体よりも材料
硬度の高い材質よりなる硬質表面処理層を被覆し、 該硬質表面処理層の上から粗面化処理を施すことを特徴
とする現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項15】上記硬質表面処理層をメッキ法により形
成することを特徴とする請求項14に記載の現像剤担持
体の製造方法。 - 【請求項16】上記硬質表面処理層を蒸着法により形成
することを特徴とする請求項14に記載の現像剤担持体
の製造方法。 - 【請求項17】上記硬質表面処理層をイオンプレーディ
ング法により形成することを特徴とする請求項14に記
載の現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項18】上記硬質表面処理層をスパッタリング法
により形成することを特徴とする請求項14に記載の現
像剤担持体の製造方法。 - 【請求項19】上記硬質表面処理層を気相成長法により
形成することを特徴とする請求項14に記載の現像剤担
持体の製造方法。 - 【請求項20】上記硬質表面処理層に対する粗面化処理
を、ビーズブラスト処理で行うことを特徴とする請求項
14ないし19のいずれか1項に記載の現像剤担持体の
製造方法。 - 【請求項21】噴射材料として、平均粒子径680μm
の定形形状のガラスビーズを用い、これを2.5〜3.
0kgf/cm2 の噴射圧で60秒間、噴射距離140
〜180mmで噴射することを特徴とする請求項20に
記載の現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項22】上記ビーズブラスト処理を、平均粒子径
の異なる2種類以上の定形粒子を用いて行うことを特徴
とする請求項20に記載の現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項23】噴射材料として、平均粒子径750μm
と580μmの定形形状のガラスビーズを45対55の
比率で均一混合したものを用い、これを2.5〜3.0
kgf/cm2 の噴射圧で60秒間、噴射距離140〜
180mmで噴射することを特徴とする請求項22に記
載の現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項24】上記硬質表面処理層に対する粗面化処理
を、サンドブラスト処理で行うことを特徴とする請求項
14ないし19のいずれか1項に記載の現像剤担持体の
製造方法。 - 【請求項25】噴射材料として、平均粒子径710μm
の不定形状の溶融アルミナを用い、これを2.8〜3.
2kgf/cm2 の噴射圧で60秒間、噴射距離150
〜180mmで噴射することを特徴とする請求項24に
記載の現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項26】上記硬質表面処理層に対する粗面化処理
を、溶射処理で行うことを特徴とする請求項14ないし
19のいずれか1項に記載の現像剤担持体の製造方法。 - 【請求項27】溶射材料として、SUS316線材、φ
3.2ワイヤーを用い、これを酸素5kgf/cm2 ,
アセチレン5.5kgf/cm2 の溶射圧、ワイヤー送
り時間5mm/secで、溶射距離300mmで溶射す
ることを特徴とする請求項26に記載の現像剤担持体の
製造方法。 - 【請求項28】請求項1ないし13のいずれかに記載の
現像剤担持体を備えていることを特徴 とする現像装置。 - 【請求項29】反転現像を行う装置であることを特徴と
する請求項28に記載の現像装置。 - 【請求項30】上記現像剤担持体上に形成される現像剤
層の厚みを規制する現像剤層厚規制部材をさらに備え、
上記現像剤担持体と上記現像剤層厚規制部材との離間距
離よりも、上記現像剤担持体と、当該現像剤担持体と対
向配置される像担持体との離間距離のほうが大きいこと
を特徴とする請求項28または29に記載の現像装置。 - 【請求項31】上記現像剤担持体の直径が上記像担持体
の直径よりも小さいことを特徴とする請求項28ないし
30のいずれか1項に記載の現像装置。 - 【請求項32】上記現像剤担持体の回転周速が、上記像
担持体の回転周速の1.5倍以上であることを特徴とす
る請求項28ないし31のいずれか1項に記載の現像装
置。 - 【請求項33】上記現像剤担持体に、現像電位が0〜3
00Vの範囲内となるような現像バイアスが直接印加さ
れるようになっていることを特徴とする請求項28ない
し32のいずれか1項に記載の現像装置。
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