JP2002351208A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2002351208A
JP2002351208A JP2001158646A JP2001158646A JP2002351208A JP 2002351208 A JP2002351208 A JP 2002351208A JP 2001158646 A JP2001158646 A JP 2001158646A JP 2001158646 A JP2001158646 A JP 2001158646A JP 2002351208 A JP2002351208 A JP 2002351208A
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toner
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JP2001158646A
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Kazue Nishiyama
和重 西山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリーブ汚染の軽減、画像濃度が安定化、ス
リーブピッチむらレス、画像かぶり防止及びスリーブゴ
ーストレスによる高画質化、そして高耐久性で低ランイ
ングコストの現像装置を得ること。 【解決手段】 現像スリーブがアルミニウム、アルミニ
ウム合金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが50〜1
50の比較的柔らかい金属でかつ熱伝導係数が150W
/m・K以上のスリーブ材料を用い、その表面にCu電
気メッキを施し、その上にHv300以上のCr電気メ
ッキを施すこと。上記において、その各々のメッキ厚み
に関して厚さをCuの方がCrよりも厚くしかつCuメ
ツキの厚さを現像剤の重量平均粒径より大きく、スリー
ブ表面の平均傾斜Δaを0.01以上0.12以下にす
ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式を用い
た複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、印
刷装置などに用いられる現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、現像スリーブは現像剤の搬送のた
めにその表面を凸凹に粗している。古くは特開昭54−
79043号公報に示されるような、主に2成分現像に
おけるローレット状の溝を入れたものや、特開昭55−
26526号公報に示されるように主に1成分現像用の
ブラスト処理を施したものがある。
【0003】特にブラスト処理したスリーブの材質とし
ては、長期使用時にその凸凹が摩耗減少してしまうのを
防ぐために、比較的高硬度な材料、例えばSUS(ビッ
カース硬度Hv≒200)等が多く用いられていた。そ
してSUSに対するブラスト処理として特開昭57−6
6455号公報で示されるように、アルミナ粒子を用い
たアランダムブラストが古くは用いられていた。後に、
特開昭57−116372号公報、特開昭58−119
74号公報、特開平1−131586号公報に示される
ように、アランダムの表面形状が鋭い凸凹で形成されて
いるために、特に長期使用時においては、くぼみに細か
めのトナー等が埋め込まれたりして、その部分での現像
剤に対する帯電が阻害されてしまい、画像不良を引き起
こすため(以下スリーブ汚染と称す)球形粒子(例えば
ガラスビーズ等)を用いてブラストする方法も提案され
ている。
【0004】一方近年、スリーブ材質としてSUSが高
価であるために、そのコストダウンの目的で、アルミニ
ウム合金が用いられてきている。
【0005】あるいは、感光ドラムとして長寿命で知ら
れるアモルファスシリコンドラム(以下a−Siドラム
と記す)を用いた場合は、アルミスリーブを用いること
が必須となりつつある。理由は次のようである。
【0006】a−Siドラムを高湿下で使用した場合、
OPCドラムと比較して画像流れが発生しやすい。これ
は、ドラム表面に付着した帯電生成物(NOX等)が吸
湿してしまい、帯電〜露光後の静電潜像を形成している
ドラム上の表面電荷が周囲に流れてしまう現象である。
当然結果として現像像もにじんだような画像不良とな
る。これを防ぐために、面状発熱体等を入れてNOX
吸湿を防いでいる。(もちろんOPCドラムのようにそ
の表面を削れやすくして、NOXもろとも表面層を削っ
ていけば画像流れには効果があるが、当然a−Siドラ
ムの寿命は短くなる。)このとき、a−Siドラムに対
向している現像スリーブはスタンバイ時に熱変形してし
まい反ってしまう。これがスタンバイ後の1枚目のコピ
ーで、例えば均一な濃度のはずのハーフトーン画像をコ
ピーしたはずなのに、スリーブピッチ状の濃度むらとし
て画像不良が現れてしまう。しかも、この熱変形は熱伝
導性の悪いSUSスリーブにおいて顕著であって、その
対策として熱伝導性のよいアルミスリーブが用いられる
ようになってきた。アルミスリーブではこの熱変形はわ
ずかであるため、ほとんど目立たない。
【0007】また、SUSスリーブではトナーに対する
チャージアップを起こし易く、前の画像の残像がスリー
ブピッチで次の画像にでるスリーブゴースト画像を生じ
やすかった。
【0008】以上のような理由からも現像スリーブの材
質としては、SUSに変わってアルミスリーブが主流と
なってきている。
【0009】ところが、周知のようにアルミスリーブは
硬度が低いため(Hv≒100)そのままではブラスト
後の粗したスリーブ表面が簡単に早期に摩耗してしま
う。
【0010】そのため、特開平1−276174号公報
に示されるようにアルミに樹脂コートしたものが用いら
れたりもしている。これは、フェノール樹脂中にカーボ
ン、グラファイトを分散してスリーブに必要な導電性を
維持しつつ硬度を上げたものである(以下カーボンコー
トスリーブと称す)。樹脂を吹き付け法にて10〜20
μm程度塗布しているので、下地のアルミの凸凹を若干
は継承するが、基本的には平らなフェノール樹脂中にカ
ーボン、グラファイトが埋め込まれたようになってお
り、粗さの断面形状は比較的前述したアランダムブラス
トに近い。
【0011】そのため、鋭利な凸凹に現像剤が埋め込ま
れてしまい、スリーブ汚染が発生しやすい。
【0012】ただし、従来カーボンコートスリーブはネ
ガ帯電OPCのLBP、デジタル複写機等に用いられて
いたためこのスリーブ汚染の問題は大きな問題とならな
かった。理由はLBPの場合は消耗品としてのカートリ
ッジに現像スリーブも含まれているため長期使用を想定
していないことがその一つである。またネガ帯電OPC
に対する反転現像のため、トナーの極性はドラムと同極
性のネガとなるが、基本的にトナーに用いられる樹脂
(例えばスチレンアクリル、ポリエステル等)は強いネ
ガ帯電性を持つため、トナーに仕上げた後もネガトナー
としての帯電性が高く、このような場合はスリーブ汚染
が発生したとしても、なおかつ画像形成には十分なトナ
ー帯電量を得ることができた、という点も理由の一つで
ある。また、前述したカーボンコートスリーブも少しず
つ削れていくため、汚染物質も一緒に削れるが、特に高
速機の寿命の点で問題があった。
【0013】また、Alスリーブにメッキをして強度を
高めた構成が特開平3−41485号公報に開示されて
いる。しかし、表面強度を高めているもののスリーブ汚
染に関しては実施例からわかるようにアランダムのブラ
ストをしており、その表面性に関しては配慮されていな
かった。また、メッキを複層にすることも開示されてい
るが、その耐久性以外は根拠に乏しく、層構成の詳細に
ついては考慮されていなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
高画質化のためにトナーの粒径をさらに小さくする傾向
があり、スリーブの寿命やトナーの極性によらず、これ
まで以上にスリーブ汚染が発生しやすくなってきてい
る。
【0015】例えばSUSスリーブに球形粒子ブラスト
を施したものを拡大したものでは、トナー粒径が大きけ
れば断面曲線の大きなうねりの中の小さな凸凹内にトナ
ーが入り込まないが、重量平均粒径が9.0μm以下で
は特にSUSに球形粒子ブラストしたものであっても大
きなうねりの中の小さなくぼみの中に入ってしまうトナ
ーが確率的に増加してしまうので、従来よりも汚染しや
すい。
【0016】実際に平均粒径7μmのトナーの粒度分布
中4μm以下程度のものは(個数で)15〜20%含ま
れている。(もちろんこれは微粉を分級してカットする
ことで減らせるが製造コスト上、極めて少ない量にまで
することは通常行わない。)これらの微粉がスリーブ表
面の凹部に入り込んでしまうのである。
【0017】また上記のようなトナーの小粒径化を行わ
なくても帯電性の低いトナー(特にはポジトナー)を用
いた場合は、わずかなスリーブ汚染によっても帯電阻害
が発生しやすく、濃度薄となって問題になる。
【0018】すなわち、さらなる現像器の長寿命化のた
めにはよりいっそうのスリーブ汚染対策が必要となって
きている。
【0019】また、スリーブ表面のメッキコートは種々
提案されているが、材質によっては帯電付与能力が低い
ものが多く、例えばNi−Pメッキなどがよく知られて
いるが、Ni−Pではまだ、トリボ(帯電付与)が十分
でなく、その結果、画像濃度が低くなり、これはメイン
電源投入時(朝一)や高湿環境では特にレベルが悪かっ
たりしていた。特に電気めっきでは膜の作製スピードと
いう点では生産性に優れているものの膜の形成方法がス
リーブ表面の凹凸の先端部に選択して成長し易いため、
スリーブ汚染に良い滑らかな表面を作ることは難しかっ
た。
【0020】また、前述のとおりドラムにヒーターを有
すると近接している現像スリーブもドラム対向面だけ加
熱し、反対側との温度差によりスリーブ熱変形を起こ
す。これは特にスリーブ表面の熱伝導率が低い材質のも
の程程度が悪かった。
【0021】また、スリーブの表面コートにNi等の磁
性体を用いると、スリーブ内部のマグネットの磁力遮蔽
効果がでてスリーブ表面では磁力が低くなり、そのため
画像ではかぶり画像となってしまっていた。(特に一成
分磁性現像であるジャンピング現像等では現像部の磁力
より余分なトナー(かぶりトナー)を抑制するために影
響が大きい)また、スリーブ表面を複数のメッキ層で構
成した場合、材質の選択によっては熱による線膨張係数
の違いにより、つなぎ目のところで無理な応力が働いた
りして、耐久による昇温やドラムヒーター等によるメッ
キはがれや、反り(スリーブ振れ)増大を生じていた。
そのため、耐久性についても問題があった。
【0022】従って本発明の目的は小粒径、微粒子トナ
ーや帯電性の低いトナー(特にはポジトナー)を用いた
場合でも、 1.スリーブ汚染を軽減し、 2.画像濃度が安定し、 3.スリーブピッチむらがなく、 4.内部磁力の低下による画像かぶりやスリーブゴース
ト画像がなく高画質で、 5.スリーブ表面層を長期に維持し高耐久性が有りラン
ニングコストの低い現像装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、 1.表面に潜像表面に潜像を形成する静電潜像担持体に
対向して配置された金属材料からなる円筒状のスリーブ
と、前記スリーブ上に保持された現像剤を前記静電潜像
担持体対向部に搬送し、該対向部にて前記現像剤を前記
潜像に現像するようにした現像装置において、前記スリ
ーブに関して、スリーブ基材としてアルミニウム、アル
ミニウム合金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが50
〜150の比較的柔らかい金属で熱伝導係数が150W
/m・K以上の材料を用い、該スリーブ基材の表面にC
u電気メッキを施し、更にその上にHv300以上のC
r電気メッキを施すことを特徴とすること。
【0024】2.表面に潜像を形成する静電潜像担持体
に対向して配置された金属材料からなる円筒状のスリー
ブと、前記スリーブ上に保持された現像剤を前記静電潜
像担持体対向部に搬送し、該対向部にて前記現像剤を前
記潜像に現像するようにした現像装置において、前記ス
リーブに関して、スリーブ基材としてアルミニウム、ア
ルミニウム合金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが5
0〜150の比較的柔らかい金属で熱伝導係数が150
W/m・K00以上の材料を用い、該スリーブ基材の表
面を球形粒子により粗面化処理しほぼ滑らかな凸凹面を
一様に形成した後に、更に該スリーブ基材の表面にCu
電気メッキを施し、その上にHv300以上のCr電気
メッキを施し、その各々のメッキ厚みに関して厚さをC
uの方がCrよりも厚くし、かつCuメッキの厚さを現
像剤の重量平均粒径より大きくすることで、スリーブ表
面の平均傾斜Δaを0.01以上0.12以下にしたこ
とを特徴とすること。
【0025】3.前記スリーブ基材が非磁性金属であ
り、前記スリーブ内に磁界発生手段を有し、前記現像剤
として重量平均粒径が9.0以下の一成分磁性現像剤を
用いることを特徴とすること。
【0026】4.前記スリーブ基材に球形粒子ブラスト
(FGB)を施した後、メッキをし、その表面の粗さが
Rz=1〜8μm、又はRa=0.1〜1.2であるこ
とを特徴とすること。
【0027】5.前記静電潜像担持体がアモルファスシ
リコンドラムであり、かつ内部にヒーターを有すること
を特徴とし、かつ該担持体上の潜像を正極性の現像剤で
現像すること、を特徴とすることにより、本出願に係る
第1の目的である小粒径、微粒子トナーや帯電性の低い
トナー(特にはポジトナー)を用いた場合でも現像器の
スリーブ汚染の軽減した現像装置を提供することを可能
にしたものである。
【0028】本出願に係る第2の目的である画像濃度が
耐久、朝一でも安定した現像装置を提供することを可能
にしたものである。
【0029】本出願に係る第3の目的であるスリーブピ
ッチむらがない現像装置を提供することを可能にしたも
のである。
【0030】本出願に係る第4の目的であるスリーブの
磁力の低下による画像かぶり、スリーブゴーストがない
高画質な現像装置を提供することを可能にしたものであ
る。
【0031】本出願に係る第5の目的であるスリーブ表
面層を長期に維持し高耐久性がありランニングコストの
低い現像装置を提供することを可能にしたものである。
【0032】
【発明の実施の形態】[実施例1]図16に、本発明に
かかる画像形成装置の概略を図示する。画像形成装置は
感光体にφ108のa−Siドラム感光体を用いた。プ
ロセススピードは400mm/secで毎分75枚の白黒
デジタル複写機である。a−Siは有機感光体に比べ比
誘電率が10程度と大きいことや帯電電位が比較的低く
OPCに比べ潜像電位が十分に取れないが高耐久で寿命
が300万枚以上あり、高速機に向いているという特徴
がある。
【0033】該感光体は帯電器3により例えば+400
Vに一様帯電された後、600dpiで画像露光12が
なされる。画像露光12は半導体レーザーを光源として
露光部の表面電位を例えば+50Vに減衰させて像状の
潜像を形成する。波長は680nmである。
【0034】また原稿を読み込むスキャナー部、画像デ
ータを作成するイメージプロセッサー部は図示しない
が、スキャナーのCCD上に結像した原稿からの反射光
はA/D変換されて600dpi、8bit(256階
調)の画像の輝度信号に変換され、イメージプロセッサ
ー部に送られる。イメージプロセッサー部では、周知の
輝度・濃度変換(Log変換)を行い、画像信号を濃度
信号に変換した後、必要ならばエッジ強調やスムージン
グや高周波成分の除去等のフィルター処理を通し、その
後濃度補正処理(いわゆるγ変換)をかけてから、例え
ば誤差拡散法等の2値化処理や、ドット集中型のディザ
マトリックスによるスクリーン化処理を通して2値化
(1bit)される。もちろん8bitのままで周知の
PWM(パルス巾変調)法等でレーザーを駆動し潜像を
形成してもよいが、画像データのハンドリングのし易さ
の点から、2値画像化が最近の主流である。当然データ
は1/8に圧縮されるので、例えばA3原稿程度のペー
ジメモリーを有するマシンや、さらには画像データを大
量に保管するイメージサーバー等を有する複写機におい
ては大幅なメモリーの削減になりコストダウンにつなが
る。
【0035】その後、画像信号はレーザードライバーに
送られ信号に応じて(8bit画像であればPWM変調
方式で、1bitであればレーザーのOn/Offを行
い)レーザーを駆動する。そのレーザー光はコリメータ
レンズ、ポリゴンスキャナー、fθレンズ、折り返しミ
ラー、防塵ガラス等を介してドラム上に照射される。ド
ラム上でのスポット径は600dpiの1画素=42.
3μmよりも若干大きい55μm程度のスポットサイズ
でドラム上に結像し、画像部を先に述べたように、+5
0V程度に除電して、静電潜像を形成する。
【0036】その後、現像を行い、ポスト帯電器10で
トナーをプラスに帯電させると共に感光体とトナー間の
吸着力を弱め、転写、分離しやすいようにする。本実施
例では簡易で現像スリーブ寿命までメンテの要らない高
耐久な現像方式である黒の磁性1成分現像剤を用いた現
像を行う。トナーはポジトナーで重量平均粒径は8.0
μmである。トナー補給の動作は図3(a)の2B付近
のトナーがなくなると圧電素子22信号によりマグロー
ル24を回転させるような信号を出し、マグロール24
の回転によりホッパー9Bよりトナーが現像器内に補給
される。
【0037】現像器2で静電潜像をトナー像にした後、
ポスト帯電器10で総電流+100μA(AC+DC)
流してトナー像を帯電させた後、矢印方向に進む転写材
に転写帯電器4により転写し、定着器7に送ってトナー
像を定着する。
【0038】次に本実施例で用いた現像装置2について
詳しく説明する。
【0039】現像剤は簡易でメンテの要らなく高耐久高
信頼性な正極性の一成分磁性トナーを用いた。
【0040】本実施例のような高速機の静電潜像担持体
としてa−Siドラムを用いた場合には朝一の画像流れ
やa−Siが温度特性をもつため、これを防止し、安定
に保つ目的でa−Siドラムの中にドラムヒーターが入
っている。この時、現像スリーブの材質としてSUSを
用いると、熱伝導率が小さいためにドラムヒーターの熱
による変形が生じやすくなる。そのため現像スリーブ材
質としては熱伝導率が大きく、ドラムヒーターによる熱
変形の小さいアルミニウムを使用すると良いのだが、ア
ルミニウムはSUSに比べて耐摩耗性が劣る。そこで耐
摩耗性を向上させるためにアルミニウムの表面を樹脂に
よりコートする方法がある。しかし、正極の磁性トナー
に対して、フェノール等の樹脂系のコートをすると帯電
極性が本来トナーをネガ帯電させるものであるため、正
規に帯電しづらく、濃度が初期よりでない。それに対し
て、本実施例の構成は正極トナーも十分帯電させること
ができる大きな特徴があることを見出した。
【0041】図2に示すように現像剤担持体(現像スリ
ーブ)20は非磁性部材であるφ30のアルミA201
7の上にFGB#600でブラスト処理(Rz3.0μ
m)をした後、図1に示すようにメッキ処理をおこなっ
たものである。このメッキ処理はスリーブ周期で発生す
るスリーブゴースト画像を防止するとともにスリーブ表
面の耐久性を高めるためである。(Al表面を保護する
膜である)このとき現像(デジタル反転現像を行うとし
た)の条件は以下のようである。
【0042】第一の現像スリーブの内部には図3
(b)、表1に示すような磁場パターンを有する固定マ
グネットを備えている。
【0043】
【表1】
【0044】現像スリーブは対ドラムに対して150%
の速度で回転する。トナーは磁気ブレードで層厚を規制
し、S−Bgapは250μmとした。第一現像スリー
ブと感光ドラムとの距離S−Dgapは220μmと
し、現像バイアスはピーク・トゥ・ピーク電圧で1.3
kVpp、周波数2.7kHz、Duty35%の交流
電圧に280Vの直流電圧を重畳させたものを現像スリ
ーブに印加している。交流のバイアス波形は図6に示す
とおりでA:B=35:65である。なお、Aはトナー
飛翔方向の成分でBはトナー引き戻し方向の成分であ
る。ACバイアスを印加した磁性一成分非接触現像を行
う。従って、現像コントラストは飛翔方向に230V、
かぶりとり(トナー引き戻し)コントラストが120V
となる。
【0045】以下に実験例を述べるがそれに先立ちここ
で使用するトナーの概略を記す。現像剤としてはここで
は磁性粒子を樹術中に分散した磁性トナーが使用され
る。
【0046】トナーの体積平均径は4〜10μm(好ま
しくは6〜8μm)で、体積平均径が4μm以下ではト
ナーの制御が難しく、特にべた黒部の濃度が低くなりが
ちであり、10μm以上では銅線の解像度が劣る。ここ
では体積平均粒径7μmのものを用いた。
【0047】トナーの粒度分布は種々の方法により測定
できるがここでは、コールター社のコールターカウンタ
ーTA−II型を用いた。電解液として1%NaCl水溶
液中に界面活性剤を数滴加えたものに、数mgの試料を
数分間、超音波分散させ100μmのアパーチャーを通
して、2〜40μmの粒子の粒度分布を計数した。ここ
では上記の体積平均径7μmのものについて、4μm以
下の微粉の量は個数で20%以下、15μm以上の粗粉
の量は体積で5%以下としている。
【0048】トナーのバインダー(結着樹脂)は一般的
にはスチレン系のスチレンアクリル共重合体、スチレン
ブタジエン共重合体等や、フェノール樹脂、ポリエステ
ル等、があげられる。ここでは、スチレンアクリル共重
合体とスチレンブタジエン共重合体を8:2の割合で用
い、電荷制御剤(通常はトナーに内添されているが外添
も可能)にはニグロシン、4級アンモニウム塩、トリフ
ェニルメタン、イミダゾール等がポジトナー用に用いら
れる。
【0049】ここではトリフェニルメタンを(樹脂成分
100に対して)2部内添してポジトナーを作成した。
【0050】また加熱定着用トナーの場合、いわゆるワ
ックスを内添分散させるが、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、パラフィン等があげられ
る。
【0051】磁性トナーであるためマグネタイト、フェ
ライト等の酸化鉄を分散させるが、量は60〜100部
程度が一般的である。
【0052】トナーに対する外添剤は主には、流動性付
与のためのシリカで0.1〜5重量部程度外添する。こ
のシリカは、トナー粒子とスリーブの間に介在しスリー
ブの摩耗を軽減する働きも持つ。またトナー同志の凝集
を防ぎスリーブに接しているトナーと接していないトナ
ーの入れ替わりを促進する役割もある。
【0053】さらにトナーにはチタン酸ストロンチウム
等を外添する場合もある。これは、ドラムに対する研磨
剤の役割を果たし、結果としてドラムにフィルミング的
に付着するトナーを研磨除去する効果がある。
【0054】次に本実施例での解決できた問題点につい
て整理する。
【0055】第1の問題点はトナーに対する帯電付与性
である。帯電付与性が弱いスリーブ表面では画像濃度が
低い。
【0056】スリーブ表面のコートは種々提案されてい
るが、材質によっては帯電付与能力が低いものが多く、
例えばNi−Pメッキなどがよく知られているが、Ni
−Pではトリボが未だ低く、その結果、耐久で画像濃度
が低くなったりする。また、メイン電源投入時(朝一)
や高湿環境では帯電不足のために、特にレベルが悪かっ
たりしていた。
【0057】次に第2の問題点である現像スリーブのス
リーブ汚染について、説明する。
【0058】正極帯電を行う磁性トナーについては、負
極帯電トナー比較するとその凝集度が負極性トナーが2
0%程度に対して正極性トナーは60−70%と高い。
長期の耐久により現像剤又は現像剤中の成分が粗面化さ
れた該表面の凹凸部分に融着しやすく該表面が汚染され
る。このような現象が生じると汚染した表面に付着した
トナーによりその上のトナーはスリーブ表面と接触する
ことができなくなるため帯電しにくくなる。このため画
像濃度が低下するという現象が生じていた。これをスリ
ーブ汚染という。これは横軸がスリーブ上に付着したト
ナーの濃度を表し、縦軸は実際の画像濃度を示す。これ
よりスリーブ表面にトナーが付着するほど、画像濃度が
低下するのがわかる。このスリーブ汚染による濃度低下
がスリーブの寿命を決める。ここでは、濃度1.2以下
になったスリーブを汚染による耐久寿命とする。
【0059】次に第3の問題点であるスリーブピッチむ
らについて説明する。
【0060】また、前述のとおりドラムにヒーターを有
すると近接している現像スリーブもドラム対向面だけ加
熱し、反対側との温度差によりスリーブ熱変形を起こ
す。これは特にスリーブ表面の熱伝導率が低い材質のも
のほど程度が悪かった。
【0061】また、スリーブ表面をメッキ層で構成した
場合、材質の選択によっては熱による線膨張係数の違い
により、つなぎ目のところで無理な応力が働いたりし
て、耐久による昇温やドラムヒーター等によるメッキは
がれや、反り(スリーブ振れ)増大を生じていた。その
ため、耐久性についても問題があった。
【0062】次に第4の問題点である画像かぶりについ
て説明する。
【0063】また、スリーブの表面コートにNi等の磁
性体を用いると、スリーブ内部のマグネットの磁力遮蔽
効果がでてスリーブ表面では磁力が低くなり、そのため
画像ではかぶり画像となってしまっていた。(特に一成
分磁性現像であるジャンピング現像等では現像部の磁力
より余分なトナー(かぶりトナー)を抑制するために影
響が大きい)本実施例は以上のことを同時に解決できた
ものである。
【0064】そのために以下の特性を利用した。
【0065】1.CrはNi−P、Cu、Ag等の他の
メッキ材質よりもトナーに対する帯電付与性がかなり良
い。
【0066】2.Crメッキのみでは表面形状因子であ
るΔa(平均傾斜)を0.12以下にできないため、ト
ナーのスリーブ汚染が不十分である。そこでた膜厚を大
きくしてΔaを小さくしようとするとCrは熱伝導が悪
いために厚いとドラムヒーターによる熱偏心でスリーブ
ピッチむらが大きくなる。そこで膜厚は5μm以下にす
る必要がある。また、Cr電気メッキは膜厚を5μm以
上では膜表面がでこぼこになり反ってΔaを小さくする
ことが困難となる。
【0067】3.そこでΔaを小さくするために下地に
他の材質のメッキをした後でCrメッキを5μm以下で
コートすることが良い。ただし、下地層の材質も熱伝導
のよい材質で無ければいけない。その点で熱伝導のよい
Cuなどが良い。
【0068】4.スリーブ表面にメッキをした場合スリ
ーブ表層に対して、CrのようにAlの線膨張係数が異
なると(表2参照)例えばドラムヒーターにより熱で生
じる場合、メッキスリーブ基材との接触面(界面)で、
無理な応力が働いてしまう。
【0069】
【表2】
【0070】これは各メッキ材質の線膨張係数が異なれ
ば異なるほどよくない。そこで、無理な応力を避けるた
めに、図15のように応力緩和層を設けるのが好まし
い。各線膨張係数をd1、d2、d3とするとd1とd
3の間になる材質を設けるのが好ましい。Crの線膨張
係数は0.084×10-4/K、Alの線膨張係数は
(種類によって若干異なるが)約0.237×10-4
Kであり、その間の線膨張係数をもつ材質として0.1
62×10-4/KであるCuが好ましい。
【0071】5.Crは他のメッキに比べて概して摩耗
性に優れスリーブとしても耐久性に優れている。
【0072】6.Crは磁性体であるが反強磁性体であ
り、外部磁場があっても例えばNi等と比較して内部の
磁力の遮蔽効果が少ない(x=3.5×10-6cm/
g)。これが強磁性体であるNiだと内部の磁力を遮蔽
してしまい、しいては現像スリーブとして用いるとかぶ
り画像となってしまう。これは特に一成分磁性トナーを
用いた現像方法である(例えばジャンピング現像)では
内部磁力により余分なトナーを画像白地部につかないよ
うにしているため、顕著である。
【0073】7.CrのみではAl表面に電気メッキし
た場合、電気メッキは凹凸の先端に集中して着き易く凹
凸を緩和するための下地層が必要となる。下地としては
Cuは非常に好ましい。
【0074】これらの特性よりメッキ層を複層化して、
Cr/CuをAl素管にメッキした構成を発明した。ス
リーブは図1に示すようにCu層の上にCr層を設け
る。Cu層は電気メッキで作成しその上に電気メッキで
Cr層をつけた。なお、前述のとおりにCrは熱伝導が
悪いため熱伝導のよいCuの分をできるだけ厚くするた
めにCrとCuの膜厚関係はCr<Cuとなる。
【0075】このような構成にした際の実力を表3に示
す。
【0076】
【表3】
【0077】まず、SUSと比較的柔らかいビッカース
硬度Hv150以下であるAlの素管におけるスリーブ
汚染のレベル差について説明する。
【0078】材料としては、アルミニウム合金、黄銅等
の銅合金等があげられるが、コストの点でアルミニウム
合金が適切であろう。いずれにせよ比較的低硬度な(ビ
ッカース硬度Hv≒50〜150程度の)非磁性材料を
用いるが、このような材料を用いてセンタレス研磨後の
スリーブに対して球形粒子によるブラスト処理を施し
た。なお、アランダムブラストとの差についてはスリー
ブ基材を柔らかい材質であるAlにしても硬いSUSに
してもスリーブ汚染の程度は悪く、実用レベルには程遠
かった。これはアランダムでは表面の突起が大きく、か
つ多いのでトナーが付着しやすく、複層のメッキ処理を
しても汚染レベルは悪く、後述のΔaの値を小さくする
ことが難しい。この点で従来例とかなり異なる。
【0079】比較例として比較的高硬度な材料(ここで
はSUS316、Hv≒200程度)を用いてブラスト
処理した後のスリーブと比較した。ただし硬度が異なる
ため上記のSUSに対するブラストはアルミに対するブ
ラストとは条件を変えて処理後の粗さのRz、Ra等が
それぞれで、同程度になるようにした。これはトナーの
搬送性の確保という意味がある。つまり、ブラスト処理
をしないとトナー搬送ができなくなるため、ブラストは
不可欠である。
【0080】具体的にはアルミに関しては、処理剤は球
形ブラスト砥粒(表面が滑らかな、球形又は球形偏平粒
子が良い)を用い、FGB#600のガラスビーズを用
いる。このブラスト処理剤を36rpmで回転している
スリーブに対して、スリーブから距離150mmの位置
の7φのノズル4本より4方向から、ブラスト圧・各
2.5kg/cm2で9sec間(Total36sec間)吹き付
けた。ノズルはスリーブの軸に対して「ハ」の字で動か
してブラストしている。このスリーブは、上記のブラス
ト処理後、洗浄工程でスリーブ表面を洗浄した後乾燥さ
せている。
【0081】SUSに関してはブラスト圧4.0kg/
cm2で吹き付けている以外は、上記と同じ条件であ
る。結果として得られた粗さは以下の表4のようであ
る。
【0082】
【表4】
【0083】ここで粗さがほぼ同一であるにもかかわら
ず、表4に示すように明らかに汚染のレベルが異なる。
【0084】すなわち、比較的低硬度なアルミに対して
ブラスト処理したものは、その凸凹がきれいにほぼ均一
に仕上がっているのに対して、SUSにブラストしたも
のは均一性がよくない。また1つの凹内にある微少な欠
陥のようなクラックがアルミには少ないのに対してSU
Sでは非常に多いことがわかる。ただしこのような違い
は、Rz、Ra等“粗さを平均で表した数字”には反映
されずらく、他にも平均山間隔Sm等にも現れにくい。
【0085】この違いはAlは球形粒子が衝突した形状
のようなクレーター状の跡が比較的きれいにできている
のに対して、SUSはクレーター状の跡はあるものの、
その凹の内側に多くのクラックのような小さな穴が多く
存在していると考えられる。
【0086】このような、小さな穴は主には直径5μm
以下、深さは測定が難しいがいがやはり、数μm程度で
あるようである。
【0087】トナー粒径の小径化に伴いこれまでは比較
的問題にならなかったこのような微少なクラックにトナ
ー(特に粒度分布上細かめのもの)が埋め込まれて、ス
リーブ汚染になると考えられ、そのためAlに対するブ
ラストの方が、汚染に対して強いと考えられる。
【0088】SUSに球形粒子のブラストを施したもの
は、もちろん、従来例のアランダムブラストよりははる
かにスリーブ汚染に強いが、近年のトナーの小粒径化に
伴い、スリーブ汚染に対しては(特にポジトナー使用時
には)不十分である。
【0089】なおこのように、クレーター状のへこみの
均一性に差が出るのは次のような理由であると考えられ
る。
【0090】ブラスト中は最初にブラストビーズの当た
ったところとは別のところに次々と別のビーズが当たる
のだが、クレーター状の形状を形づくるのは最後に当た
った1つのビーズによるところが大きい。そのため柔ら
かい材質のアルミ等では最後の1つのビーズが当たった
だけでも、きれいな凹ができるのに対して、硬いSUS
では1つではきれいに凹を作ることができないためその
均一性が劣るのであろう。
【0091】またSUSの方が凹内の微少なクラックが
多いのは、材料の硬度のためと考えられる。同じ粗さを
得るためにはAlよりもSUSの方が強いブラスト圧を
必要とするため材料表面に対するストレスが強く、微少
な欠損等のクラックが発生しやすいと考えられる。もち
ろんSUSでもブラスト圧を下げればある程度きれいな
面を作ることができるが、それでは粗さが低下してしま
い、トナー搬送性の点からスリーブに適さない。
【0092】また、スリーブの熱伝導に関する点では、
a−Siドラムのドラムヒーターによるスリーブの熱偏
心を起こさないようにするには少なくとも熱伝導係数が
150W/m・Kであるもの、好ましくは熱伝導係数が
200W/m・K以上であるとスリーブピッチむら画像
はほとんど目立たなくなることは実験よりわかった。
【0093】以上がSUS等とAl等の差である。
【0094】次にメッキによる差についてみる。本実施
例ではAlスリーブ素管にFGBのブラストをした後に
Cu10μmを電気メッキでつけた後に、Cr5μmを
電気メッキでつける複層構成にした。これについて説明
する。
【0095】表1よりまず初期濃度は表面がCrが良い
ことがわかる。これはトナーに対する帯電付与性のパラ
メーターであるトリボ(Q/M)に依存しCrで10μ
C/gに対してそれ以外のNi、Cu等では8μC/g
以下と低い。このことが初期濃度のレベル差となって現
れる。
【0096】また、樹脂コートについては樹脂としてフ
ェノール樹脂を用い、それにカーボン、グラファイトを
重量比で樹脂:カーボン:グラファイト=100:1
0:90から100:5:45まで変化させたものを検
討したがどれも濃度が低かった。これは前述のように負
極性トナー用であり、正極のトナーに帯電付与させるの
が難しいためである。また、エポキシ樹脂、カーボン、
TiO2を用いていろいろな重量比で作成したスリーブ
でも同様にだめであった。それに対してCrは特に正極
トナーに対する帯電付与性に優れていることを発見し
た。次にスリーブ汚染については耐久時の濃度として現
れてくる。表1では200k枚時の濃度が1.2以下は
×、1.2〜1.3が△、1.3以上を○とした。
【0097】スリーブ汚染を防止するためには現像剤が
付着しにくい表面形状をもった現像剤担持体を使用しな
ければならない。表面形状を一般的に表す表面形状パラ
メーターとしてはRa(中心線平均粗さ)、Rz(十点
平均粗さ)である。このパラメーターを用いて検討した
が、従来のパラメーターではトナー付着(汚染)との相
関がとれなかった。また、この汚染を防止又は低減させ
る方法として、現像スリーブの表面をより平滑にするこ
とが望まれるが、ただ、表面を平滑にするとトナー搬送
性が落ち、感光体に現像するのに十分なトナーを供給す
ることが難しくなる。
【0098】そこでこれを解決するためにΔa(平均傾
斜)というパラメーターを用いた。Δaは次の式で与え
られる(図5)。Δaは基本的にtanθを意味する。図
4は3種類のスリーブ表面形状を複式的に描いたもので
ある。下から上へいくに従いなだらかで傾斜の小さい表
面形状になっている。ここでθは図示するように傾斜を
意味し、実際には測定した粗さをもつ凹凸の平均値をと
ることになる。従ってΔa=tanθは凹凸の平均傾斜を
表す。ここで注意することは、通常粗さといっているR
a、Rzには関わりなくΔaが決められることである。
図よりΔaの値は大きく変化してもRの値はどれも同じ
である。このことは通常トナーコート量を大きく左右す
るRa、Rzの値を変えずにΔaを変えることができる
ことを意味する。
【0099】Δa、及びRa、Rzの測定には接触式表
面粗さ計(サーフコーダーSE−3300(株)小坂研
究所)を用いた。この測定器は一回の測定でΔa、R
a、Rzを同時に計算することができる。測定条件はカ
ットオフ値が0.8mm、測定長さが2.5mm、送り
スピードが0.1mm/sec、倍率5000倍である。
【0100】今回のメッキによってコーティングした現
像スリーブにおいては、スリーブ汚染は極端に良くなる
が、それでもまだ、現像剤、又は現像剤中の成分が粗面
化された該表面の凹凸部分に融着し、該表面が汚染され
るという問題点がある。図9(a)にΔaとスリーブ表
面に付着したトナー濃度の関係を示す。このように、ス
リーブ汚染のレベルは表面形状因子であるΔa(平均傾
斜)との間に相関があり、Δaの値が小さいほど汚染レ
ベルは良く、Δaの値が0.12以下であればスリーブ
汚染のレベルはかなり良好なものとなる。実際の画像濃
度とΔaの関係は図9(C)に示すように、Δaを小さ
くすると汚染しずらくなり、その結果、画像濃度も維持
できるのである。これは図4より想像できるようにΔa
を小さくすることでトナーを凹凸にひっかからないよう
にするのである。ただし、通常のブラスト処理ではトナ
ー搬送力に効くRzを保った状態でΔaを小さくするこ
とは困難であった。
【0101】そこで本実施例では下地にCuメッキを
し、その膜厚を大きくすることでRzの値を保ちつつΔ
aを小さくでき、スリーブ汚染のレベルを良くすること
ができた。
【0102】Crメッキのみでは表面形状因子であるΔ
a(平均傾斜)を0.12以下にできないため、トナー
のスリーブ汚染が不十分である。そこで膜厚を大きくし
てΔaを小さくしようとするとCrは熱伝導が悪いため
に厚いとドラムヒーターによる熱偏心でスリーブピッチ
むらが大きくなる。そこで膜厚は5μm以下にする必要
がある。また、Crは膜厚を5μm以上では膜表面がで
こぼこになり反ってΔaを小さくすることが困難とな
る。
【0103】そこでΔaを小さくするために下地に他の
材質のメッキをした後でCrメッキを5μm以下でコー
トすることが良い。ただし、下地層の材質も熱伝導のよ
い材質で無ければいけない。その点で熱伝導が表2より
良いCuなどが良い。
【0104】本構成におけるΔaは0.09であった。
今回のメッキをすることで、まず汚染に効果がでる0.
12以下にΔaをすることができた。図9(b)のよう
に膜厚を大きくするとΔaは徐々に小さくなり、50μ
m以上にして約0.01に集束する。これはそれ以下の
Δaにすることは製造上困難であることを意味する。
【0105】従って、効果がある製造実現可能な範囲は
0.01〜0.12となる。
【0106】Cuメッキの厚さについては現像剤の重量
平均粒径より大きくすることで汚染のレベルは十分とな
る。これは前述のように下地のAl層の凹凸のミクロな
クラックを完全に覆ってしまうためである。
【0107】本実施例ではCuの膜厚はトナー粒径であ
る7μmより大きい10μmとした。
【0108】ただしこのときも、表5に示すようにアル
ミにブラストしたときと本実施例のメッキ後ではRa、
Rz、Sm等では大差がない。
【0109】
【表5】
【0110】耐久性については硬度と耐摩耗性に関して
は実験例の中で再び述べるがHv=450程度のCrメ
ッキを用いたのでSUS316(Hv=200程度)よ
り良好であった。
【0111】Crは他のメッキに比べて概して摩耗性に
優れスリーブとしても耐久性に優れている。
【0112】なお、メッキ後のCr層の表層については
トナー搬送性、コート安定性の面からRz=1〜8μ
m、又はRa=0.1〜1.2μmが好ましい。
【0113】スリーブピッチむら、スリーブの反り、A
l素管に対するはがれについては前述のとおりにスリー
ブ表面にメッキをした場合スリーブ表層に対して、Cr
のようにAlの線膨張係数が異なると(表2参照)例え
ばドラムヒーターによる熱で生じる場合、メッキスリー
ブ基材との接触面(界面)で、無理な応力が働いてしま
う。これは各メッキ材質の線膨張係数が異なれば異なる
ほどよくない。そこで、無理な応力を避けるために、図
15のように応力緩和層を設けるのが好ましい。各線膨
張係数をd1、d2、d3とするとd1とd3の間にな
る材質を設けるのが好ましい。Crの線膨張係数は0.
084×10-4/K、Alの線膨張係数は(種類によっ
て若干異なるが)約0.237×10-4/Kであり、そ
の間の線膨張係数をもつ材質として0.162×10-4
/KであるCuが好ましいことを見出した。
【0114】そこで本件のようにAlスリーブ素管にF
GBのブラストをした後にCu10μmを電気メッキで
つけ、その後に、Cr5μmを電気メッキでつける複層
構成にすることでスリーブピッチむら、スリーブの反
り、Al素管に対するはがれについて優れた構成にでき
た。
【0115】画像かぶりについては前述のとおりメッキ
が強磁性体であるCo、Niだと内部の磁力を遮蔽して
しまい、しいては現像スリーブとして用いるとかぶり画
像となってしまう。これは特に一成分磁性トナーを用い
た現像方法である(例えばジャンピング現像)では内部
磁力により余分なトナーを画像白地部につかないように
しているため、顕著である。そこで本構成のようなCr
/Cuにすることでスリーブ表面の磁力低減することな
く、かぶり画像のない高画質な現像装置にすることがで
きた。
【0116】以上の構成にすることでアモルファスシリ
コンドラムを用いた高速機において、小粒径、微粒子ト
ナーや帯電性の低いトナー(特にはポジトナー)を用い
た場合でも現像器のスリーブ汚染がなく、画像濃度が耐
久、朝一でも安定し、スリーブピッチむらや画像かぶ
り、スリーブゴーストがない高画質な現像装置であり、
100万枚の耐久性がありランニングコストの低い現像
装置を提供できた。
【0117】[実施例2]本実施例の現像装置の特徴は
複数(本実施例では2本)の現像スリーブを有する12
0枚機以上の超高速機に関するものである。
【0118】現像剤は簡易でメンテの要らなく高耐久高
信頼性で生産性の高い正極性の一成分磁性トナーを用い
た。トナーはポジトナーで粒径は7.0μmで、外添剤
としてSiO2が1.0%まぶされている。図10に示
すように現像スリーブは2本よりなり、第一の現像剤担
持体(現像スリーブ)20は非磁性部材であるφ30の
アルミA2017の上にFGB#300でブラスト処理
をした後、図2に示すようにメッキコーティングをおこ
なったものである。第二のスリーブも同様で現像剤担持
体(現像スリーブ)30は非磁性部材であるφ30のア
ルミA2017の上にFGB#800でブラスト処理
し、コーティングをおこなった。このコーティングはス
リーブ周期で発生するスリーブゴースト画像を防止する
とともにスリーブ表面の耐久性を高めるためである(A
l表面を保護する膜である)。
【0119】次に磁気シール部材について説明する。図
13に示すように、第一現像スリーブは内部に6極の磁
極を有する現像スリーブと第二現像スリーブは6極の磁
極を有する現像スリーブであり、両スリーブの外周に沿
って図のような形をした2本スリーブ用の主に鉄よりな
るモルダロイ(KNメッキ、透磁率10-6)で作製した
磁気シール部材を現像スリーブ両端近傍に設けた。現像
スリーブ表面と磁気シール部材とのギャップは420μ
m±100μmに周全体がなるようにした。
【0120】第一のマグネット長はL1=305mm、
第二のマグネット長はL2=305mmとした。
【0121】磁性シールの取り付け位置についてはマグ
ネットに対する磁性シールの適切な磁性シールの外側の
端部の位置とマグネットの端部を一致させるのが一番好
ましい。これは磁気シールの外側よりマグネットが外に
出ると長手方向の外にも磁力が存在するために、その磁
力でトナーが外に運ばれてしまい、トナー漏れを引き起
こすためである。また、逆に磁性シールの外端に対して
マグネットの端部が中に入り過ぎると、本来、磁性シー
ルとマグネットの間で磁気ブラシを形成して、トナー漏
れを無くす磁性シールが、磁気シールの外端部では磁力
が存在しないのにもかかわらず、スリーブ上には磁気シ
ールの幅で磁気ブラシを形成するために、外側のトナー
は端部に漏れると同時に、トナー層厚も大きくなり、ボ
タ落ちする場合も有る。また、長手方向には、スリーブ
とマグネットの関係等でガタがあるために、それらを考
慮してマグネット端から1mm内側に入ったところに磁
性シールの端部が位置するようにした。
【0122】第一の現像スリーブの内部には図12、表
6に示すような6極の磁場パターンを有する固定マグネ
ットを備えている。
【0123】
【表6】
【0124】現像スリーブは対ドラムに対して120%
の速度で回転する。トナーは磁気ブレードで層厚を規制
し、S−Bgapは250μmとした。第一現像スリー
ブと感光ドラムとの距離S−Dgapは250μmと
し、両方の現像スリーブには300VのDCバイアスと
図7に示すようなVpp1400V、周波数2.7kH
zの矩形波をACバイアスとして印加した磁性一成分非
接触現像を行う。バイアス波形は図7に示すとおりで
A:B:C=30:40:30である。現像コントラス
トは飛翔方向に300V、かぶりとり(トナー引き戻
し)コントラストが100Vとなる。
【0125】第二の現像スリーブ30は現像剤担持体
(現像スリーブ)は非磁性部材であるφ30のアルミA
2017に膜を形成したものを用いる。その内部には図
12、表7に示す6極の磁場パターンよりなるマグネッ
トを有する。
【0126】
【表7】
【0127】現像スリーブには+300VのDCバイア
スと図7に示すように第1と同様なバイアスを印加す
る。第一現像スリーブと同一なので共通であり、電源は
1つでよいのでコストダウンになり、かつ電源のスペー
スが少なくて済むメリットがある。現像スリーブは対ド
ラムに対して120%の速度で回転する。トナーの層厚
規制は磁気ブレードを用い、第一現像スリーブとの距離
はS−Bgap300μm、S−Dgap250μmと
する。ブレードは第一の現像スリーブは厚さ1.0mm
の板状磁性ブレードであり、第二現像スリーブ上のトナ
ー層厚規制は上流の現像スリーブにより行う。第一現像
スリーブと第二現像スリーブ間の距離は300μmにし
た。これは第一と第二の現像スリーブでのトナー供給量
を等しくなるようにするための値である。このようにす
ることで、スリーブ上のトナーコート量(M/S)を約
1.0mg/cm2にした第二現像スリーブのS−Dg
apは250μmである。単位時間あたりのトナー供給
量をそろえることは、複数現像スリーブの現像特性を一
致させ、階調性を安定させる制御を可能にする上で重要
である。
【0128】本現像装置はコンパクトな構成になってい
る超高速対応であるため現像スリーブの寿命については
更に厳しい。第一現像スリーブは磁性ブレードでのトナ
ー規制を行った後、第二現像スリーブのトナーを規制す
る。すなわち、現像スリーブ一回転の間に2回トナーと
のシェアを受ける。それに対して第二現像スリーブは規
制部で1回シェアを受ける。つまり、画像形成耐久にお
いて第一現像スリーブ表面は第二に比べて約2倍程のシ
ェアをうけ、スリーブ汚染に対しては不利な構成とな
る。
【0129】本実施例ではこのことを考慮して、銅合金
の素管にFGB#800のブラストをした後に第1現像
スリーブにはCu15μmを電気メッキでつけた後に、
Cr5μmを電気メッキでつける複層構成にした。第2
スリーブも同様なブラスト処理をした後、Cu15μm
を電気メッキでつけた後に、Cr5μmを電気メッキで
つける複層構成にした。
【0130】これについて説明する。この構成にするこ
とで図9(b)より下地の膜厚を大きくすることでΔa
を0.07にすることができ、汚染に関しても更に有利
な構成にした。
【0131】この構成では素管が熱伝導の更に良い銅合
金を用いることで、スリーブピッチむらレスの構成にな
り、また、スリーブ素管とメッキの界面の密着性という
点でも熱膨張係数をほぼ等しくすることで優れた構成に
することができた。
【0132】以上の構成にすることでアモルファスシリ
コンドラムを用いた超高速機において、小粒径、微粒子
トナーや帯電性の低いトナー(特にはポジトナー)を用
いた場合でも現像器のスリーブ汚染がなく、画像濃度が
耐久、朝一でも安定し、スリーブピッチむらや画像かぶ
り、スリーブゴーストがない高画質な複数現像スリーブ
を有する現像装置であり、第1第2スリーブとも100
万枚の耐久性がありランニングコストの低い現像装置を
提供できた。
【0133】[実施例3]ここでは現像装置としていわ
ゆる弾性ブレードコートの現像器に本発明を適用した例
を記す。図14は本実施例の現像器であり、図5の現像
器(実施例1の現像器)とほぼ同様である。本実施例で
は図3(a)中の磁性ブレードが、弾性ブレードに置き
換わっている。
【0134】スリーブは実施例1で説明した複層メッキ
のスリーブを用いている。
【0135】感光ドラムとしてφ30mmのa−Siを
用いたLBPに適用した。ドラムは表面を+400Vに
帯電し、画像露光で画像部を+50Vに除電した。トナ
ーは正極性の6μmの磁性トナーで正規現像方式でジャ
ンピング現像をした。
【0136】スリーブにはACバイアス(Vpp=1.
5kVpp、f=2.2kHz、Duty=50%)の
矩形波(対象バイアス)を用い、これにDC分+300
Vを重畳させている。
【0137】感光ドラムとスリーブのGapは300μ
mとする。
【0138】弾性ブレードは0.6mmのSUS板に
0.6mmのシリコンゴムをつけたものでシリコンゴム
面がトナーと接する。当接圧は12g/cm2程度の軽
圧で当接させ、エッジ当たりではなく腹当たりでスリー
ブ回転方向に対してカウンター当たりとしている。ま
た、このときの当接Nipは約1.5mmであった。
【0139】そしてトナー搬送量(0.70mg/cm
2程度)、帯電量(+12μC/g程度)とも良好であ
り初期画像は画質の点では実施例1より帯電量が高いた
めにさらに向上し、しかも接触の弾性ブレードであるた
め帯電量が高くても帯電不良によりコートむらが起き
ず、問題がないことを確認して連続複写テストを行っ
た。本実施例のような弾性ブレードコートはスリーブ上
のトナーを弾性ブレードが当接してこすっているためス
リーブ汚染はより早い時期に発生しがちであるが、ここ
では連続複写テスト3万枚での画像の濃度低下、劣化に
関して問題なく良好であることを確認した。
【0140】またスリーブの削れに関しても、弾性ブレ
ードが当接しているため削れやすいが、表層がCrメッ
キとしているためスリーブが硬いので削れ量は少なかっ
た。(3万枚の時点で2.5μm程度であった。)その
ため必要ならば弾性ブレードの上流側にスリーブゴース
ト防止のためのトナーの剥ぎ取り・塗布ローラーをスリ
ーブに当接させて設けることも可能である。もちろんス
リーブの削れはさらに増加すると考えられるが、Crメ
ッキ厚を5μmとしていることもあって、例えばカート
リッジ方式の現像器等であればその使用の耐久寿命3万
枚程度まではメッキが削れてなくなることもなく、性能
を維持できる。
【0141】以上のように小径のアモルファスシリコン
ドラムを用いたプリンターにおいて、小粒径、微粒子ト
ナーや帯電性の低いトナー(特にはポジトナー)を用い
た場合でも現像器のスリーブ汚染がなく、画像濃度が耐
久、朝一でも安定し、スリーブピッチむらや画像かぶ
り、スリーブゴーストがない高画質な現像装置であり、
弾性ブレードを用いた現像系においても、3万枚の耐久
性がありランニングコストの低い現像装置を提供でき
た。
【0142】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、 1.表面に潜像表面に潜像を形成する静電潜像担持体に
対向して配置された金属材料からなる円筒状のスリーブ
と、前記スリーブ上に保持された現像剤を前記静電潜像
担持体対向部に搬送し、該対向部にて前記現像剤を前記
潜像に現像するようにした現像装置において、前記スリ
ーブに関して、スリーブ基材としてアルミニウム、アル
ミニウム合金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが50
〜150の比較的柔らかい金属で熱伝導係数が150W
/m・K以上の材料を用い、該スリーブ基材の表面にC
uメッキを施し、更にその上にHv300以上のCrメ
ッキを施すことを特徴とすること、 2.表面に潜像を形成する静電潜像担持体に対向して配
置された金属材料からなる円筒状のスリーブと、前記ス
リーブ上に保持された現像剤を前記静電潜像担持体対向
部に搬送し、該対向部にて前記現像剤を前記潜像に現像
するようにした現像装置において、前記スリーブに関し
て、スリーブ基材としてアルミニウム、アルミニウム合
金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが50〜150の
比較的柔らかい金属で熱伝導係数が150W/m・K以
上の材料を用い、該スリーブ基材の表面を球形粒子によ
り粗面化処理しほぼ滑らかな凸凹面を一様に形成した後
に、更に該スリーブ基材の表面にCuメッキを施し、そ
の上にHv300以上のCrメッキを施し、その各々の
メッキ厚みに関して厚さをCuの方がCrよりも厚くし
かつCuメッキの厚さを現像剤の重量平均粒径より大き
くすることで、スリーブ表面の平均傾斜Δaを0.01
以上0.12以下にしたことを特徴とすること、 3.前記スリーブ基材が非磁性金属であり、前記スリー
ブ内に磁界発生手段を有し、前記現像剤として重量平均
粒径が9.0以下の一成分磁性現像剤を用いることを特
徴とすること、 4.前記スリーブ基材に球形粒子ブラスト(FGB)を
施した後、メッキをし、その表面の粗さがRz=1〜8
μm、又はRa=0.1〜1.2であることを特徴とす
ること、 5.前記静電潜像担持体がアモルファスシリコンドラム
であり、かつ内部にヒーターを有することを特徴としか
つ該担持体上の潜像を正極性の現像剤で現像することを
特徴とすることにより、本出願に係る第1の目的である
小粒径、微粒子トナーや帯電性の低いトナー(特にはポ
ジトナー)を用いた場合でも現像器のスリーブ汚染の軽
減した現像装置を提供することを可能にした。
【0143】本出願に係る第2の目的である画像濃度が
耐久、朝一でも安定した現像装置を提供することを可能
にした。
【0144】本出願に係る第3の目的であるスリーブピ
ッチむらがない現像装置を提供することを可能にした。
【0145】本出願に係る第4の目的であるスリーブの
磁力の低下による画像かぶり、スリーブゴーストがない
高画質な現像装置を提供することを可能にした。
【0146】本出願に係る第5の目的であるスリーブ表
面層を長期に維持し高耐久性がありランニングコストの
低い現像装置を提供することを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の現像スリーブ表面を説明するた
めの構成図
【図2】 第1実施例の現像スリーブを説明するための
構成図
【図3】 (a)は第1実施例で用いる現像装置を説明
するための図、(b)は第1実施例で用いる現像スリー
ブの磁極配置を説明するための図
【図4】 平均傾斜Δaを説明するための図
【図5】 平均傾斜Δaを説明するための図
【図6】 第1実施例で用いる現像バイアスを説明する
ための図
【図7】 第2実施例で用いる現像バイアスを説明する
ための図
【図8】 汚染トナー濃度と画像濃度を説明するための
【図9】 第1実施例で用いる画像形成装置を説明する
ための図
【図10】 第2実施例の現像装置を説明するための図
【図11】 第2実施例の画像形成装置を説明するため
の図
【図12】 第2実施例の現像装置と磁極配置を説明す
るための図
【図13】 本実施例の現像スリーブの配置と端部シー
ルを説明するための図
【図14】 第3実施例の現像装置を説明するための図
【図15】 スリーブ表層の熱伝導率差を説明するため
の図
【図16】 従来及び実施例の画像形成装置を説明する
ための図
【符号の説明】
1 ドラム感光体 2 現像器 3 一次帯電器 4 転写帯電器 5 分離帯電器 6 クリーニング装置 7 定着装置 9 現像器ホッパー 10 ポスト帯電器 12 画像露光 20 第一の現像スリーブ 30 第二の現像スリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 E 4K024 G03G 9/083 G03G 15/09 A 15/09 21/00 350 21/00 350 9/08 101 Fターム(参考) 2H005 EA05 FA06 2H031 AC08 AC10 AC11 AC19 BA02 BA03 DA05 2H035 CA07 CB01 CZ03 2H077 AD06 AD13 AD17 AD18 EA12 EA13 EA21 FA03 FA14 FA26 GA02 3J103 AA02 AA21 AA51 BA17 EA03 FA18 GA57 GA58 GA60 HA03 HA36 HA37 HA55 4K024 AA02 AA09 AB02 BA06 BA09 BB28 BC04 DA01 GA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に潜像を形成する静電潜像担持体に
    対向して配置された金属材料からなる円筒状のスリーブ
    と、前記スリーブ上に保持された現像剤を前記静電潜像
    担持体対向部に搬送し、該対向部にて前記現像剤を前記
    潜像に現像するようにした現像装置において前記スリー
    ブに関して、スリーブ基材としてアルミニウム、アルミ
    ニウム合金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが50〜
    150の比較的柔らかい金属でかつ熱伝導係数が150
    W/m・K以上の材料を用い、該スリーブ基材の表面に
    Cu電気メッキを施し、更にその上にHv300以上の
    Cr電気メッキを施すことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 表面に潜像を形成する静電潜像担持体に
    対向して配置された金属材料からなる円筒状のスリーブ
    と、前記スリーブ上に保持された現像剤を前記静電潜像
    担持体対向部に搬送し、該対向部にて前記現像剤を前記
    潜像に現像するようにした現像装置において前記スリー
    ブに関して、スリーブ基材としてアルミニウム、アルミ
    ニウム合金、又は銅合金でビッカース硬度Hvが50〜
    150の比較的柔らかい金属で熱伝導係数が150W/
    m・K以上の材料を用い、該スリーブ基材の表面を球形
    粒子により粗面化処理しほぼ滑らかな凸凹面を一様に形
    成した後に、更に該スリーブ基材の表面にCu電気メッ
    キを施し、その上にHv300以上のCr電気メッキを
    施し、その各々のメッキ厚みに関して厚さをCuの方が
    Crよりも厚くしかつCuメッキの厚さを現像剤の重量
    平均粒径より大きくすることで、スリーブ表面の平均傾
    斜Δaを0.01以上0.12以下にしたことを特徴と
    する現像装置。
  3. 【請求項3】 前記スリーブ基材が非磁性金属であり、
    前記スリーブ内に磁界発生手段を有し、前記現像剤とし
    て重量平均粒径が9.0μm以下の一成分磁性現像剤を
    用いることを特徴とする請求項1又は2記載の現像装
    置。
  4. 【請求項4】 前記スリーブ基材に球形粒子ブラスト
    (FGB)を施した後、メッキをし、その表面の粗さが
    Rz=1〜8μm、又はRa=0.1〜1.2であるこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記静電潜像担持体がアモルファスシリ
    コンドラムであり、かつ内部にヒーターを有することを
    特徴とし、かつ該静電潜像を正極性の現像剤で現像する
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の現像装
    置。
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