JP2001142296A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2001142296A
JP2001142296A JP32570999A JP32570999A JP2001142296A JP 2001142296 A JP2001142296 A JP 2001142296A JP 32570999 A JP32570999 A JP 32570999A JP 32570999 A JP32570999 A JP 32570999A JP 2001142296 A JP2001142296 A JP 2001142296A
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Tomoyuki Sakamaki
智幸 坂巻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリアによって現像スリーブ表面の凹凸部
分の谷へトナーが埋め込まれることが防止され、トナー
融着によるスリーブ汚染を生じることのない長期間安定
して画質のよい画像を得ることが可能な現像装置の提
供。 【解決手段】 像担持体上の静電潜像を現像するため
の、非磁性トナーと磁性キャリアを有する2成分現像剤
と、該2成分系現像剤を担持して現像領域へと搬送する
ための現像剤担持体とを有しており、該現像剤担持体の
表面の凸凹の平均山間隔Smが、現像剤中の磁性キャリ
アの重量平均粒径Dの1/3倍乃至6倍の範囲となるよ
うに調整され、且つ、前記現像剤担持体の表面の十点平
均粗さをRzとした場合に、RzとSmとの比の値が
0.001≦Rz/Sm≦0.15の関係を有するよう
に調整されている現像装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光ドラム上に形
成された潜像に現像剤を付着させて可視像化する電子写
真方式や静電記録方式が用いられている複写機及びレー
ザービームプリンタ等の画像形成装置に使用される現像
装置に関し、特に、現像剤の搬送に使用される現像剤担
持体が改良された現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体ドラム等の像担持体上に形成され
た静電潜像を、現像剤を付着させて可視像化する電子写
真方式を用いた複写機等の画像形成装置に使用される現
像装置では、現像剤担持体として、例えば、金属製の円
筒状の現像スリーブを使用し、現像容器内に収容されて
いる現像剤を現像スリーブ上に担持させて、像担持体に
対向した現像領域まで搬送し、像担持体上に形成された
静電潜像を現像剤で現像し、潜像を可視像化する。現像
剤としては、磁性トナーからなる磁性1成分系現像剤、
非磁性トナーからなる非磁性1成分系現像剤、非磁性ト
ナーと磁性キャリアとからなる2成分系現像剤があり、
これらが適宜に使用される。
【0003】現像スリーブの材質や構成等は、使用する
これらの現像剤の種類によって夫々に選ばれる。例え
ば、2成分系現像剤の場合には、内部に、磁石等の磁界
発生手段が設けられた現像スリーブが用いられ、その材
質には、従来より、ステンレス鋼やアルミニウム材等の
非磁性金属が主として使用されている。
【0004】上記のような現像装置においては、現像ス
リーブの表面を粗面化処理することで、トナーとキャリ
アにより構成された2成分系現像剤を現像領域まで搬送
する際の搬送性を向上させ、又、現像スリーブ表面上に
均一な現像剤層をコーティングすることを可能としてい
る。現像スリーブ表面の粗面化方法としては、現像スリ
ーブの表面をサンドペーパーで擦るサンドペーパー法、
球形粒子によるビーズブラスト法や不定形粒子によるサ
ンドブラスト法、これらの混合法や、化学処理による化
学エッチング法等が提案され、実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
現像スリーブには以下のような問題があった。上記各種
の方法により表面が粗面化処理された現像スリーブで
は、長期間の使用により、トナー又はトナー中の成分が
その粗面化された表面の凹凸の谷に引っかかり、付着し
易いという問題がある。この谷に付着したトナーは、長
期間の使用により、現像スリーブ表層の現像剤の層厚を
規制する層厚規制部材等の押圧による摩擦熱により融着
に至り、この結果、現像スリーブ表面がトナーで汚染さ
れることが生じる。更に、キャリアを含む2成分系現像
剤を使用した場合には、スリーブ表面に凹凸があると、
キャリアの押圧によってトナー又はトナー中の成分がそ
の粗面化した表面の凹凸の谷、特に幅の狭い谷に埋め込
まれ易い。この谷に埋め込まれたトナーは、長期間の使
用により融着に至り、スリーブ表面がトナーで汚染され
ることが生じ易い。
【0006】更に、近年、カラー複写機等の需要増大に
伴う複写機の高画質の要求及び消費電力低減の要求に応
じてトナーの小粒径化及び低軟化点化が進むに従い、上
記の粗面化された現像スリーブでは、長期間の使用によ
り、トナー又はトナー中の成分がその粗面化した表面の
凹凸部分に融着し、汚染に至る傾向がより強くなってい
る。
【0007】現像スリーブ表面にトナー融着が生じる
と、先ず、現像領域への現像剤の搬送量が低下するため
に画像濃度の低下が生じる。又、従来、良好な現像を行
わせるために、現像時に現像スリーブには、直流電圧及
び/又は交流電圧の重畳された現像バイアスが印加され
るが、現像スリーブ表面にトナー融着が生じると、現像
スリーブ表面に融着物による高抵抗層ができてしまい、
現像時に現像スリーブと像担持体間の現像領域に所望の
電界が形成されないことが起こる。この結果、現像バイ
アスによる十分な現像効果が得られず、画像濃度が低下
したり、白抜けのような画像不良が生じる。
【0008】本発明者らは、実際に、汚染していない現
像スリーブと汚染した現像スリーブとを用意し、同じ現
像剤を用いて画像形成を行い、得られた画像について評
価を行った。この結果、汚染していない現像スリーブの
場合に比べて汚染した現像スリーブでは画像濃度が0.
2低下しており、又、白抜けのような画像不良が生じる
ことが分かった。このことから、現像スリーブ表面にト
ナーが融着して汚染が生じると、明らかに、画像濃度低
下や画像不良の原因となることが分かった。
【0009】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
決し、2成分系現像剤を用いた場合にキャリアによって
現像スリーブ表面の凹凸部分の谷へトナーが埋め込まれ
ることが有効に防止され、トナー融着によるスリーブ汚
染を生じることのない、長期間安定して画質のよい画像
を得ることを可能とする現像装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、像担持体、該
像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成する
手段、及び、該静電潜像を現像するための現像装置を有
する画像形成装置に用いられる現像装置であって、該現
像装置は、前記像担持体上の静電潜像を現像してトナー
像を形成するための、非磁性トナー及び磁性キャリアを
有する2成分系現像剤と、該2成分系現像剤を担持して
現像領域へと搬送するための現像剤担持体とを有してお
り、該現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔Smが、
前記2成分系現像剤中の磁性キャリアの重量平均粒径D
の1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6*D)の範囲と
なるように調整され、且つ、前記現像剤担持体の表面の
十点平均粗さをRzとした場合に、該Rzと前記平均山
間隔Smとの比の値が0.001≦Rz/Sm≦0.1
5の関係を有するように調整されていることを特徴とす
る現像装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を挙
げて、本発明を詳細に説明する。本発明者らは、上記し
た従来技術の課題を解決すべく、鋭意検討の結果、非磁
性トナーと磁性キャリアからなる2成分系現像剤を担持
して現像領域へと搬送する現像剤担持体を備えた現像装
置において、現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔S
mが、前記2成分系現像剤中の磁性キャリアの平均粒径
Dの1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6*D)に設定
され、更に、前記現像剤担持体の表面の十点平均粗さを
Rzとした場合に、前記平均山間隔SmとRzとの比
が、0.001≦Rz/Sm≦0.15の関係を満足す
るように表面性状を構成すれば、2成分系現像剤を用い
た場合にキャリアによって現像スリーブ表面の凹凸部分
の谷へトナーが埋め込まれることを有効に防止でき、こ
の結果、トナー融着による現像スリーブ汚染を生じるこ
とがなく、長期間安定して画質のよい画像を得ることが
可能となることを知見して本発明に至った。
【0012】更には、現像剤担持体の表面の十点平均粗
さRzが、2成分系現像剤を構成する非磁性トナーの重
量平均粒径aの1/4倍乃至6倍(a/4≦Rz≦6*
a)に調整されていることが望ましいことも分かった。
又、現像剤担持体の表面を上記のような所望の表面性状
にするには、現像剤担持体表面を粗面化処理することが
好ましく、更には、現像剤担持体の表面を粗面化処理し
た後、その上に、Ni−Pメッキ層、若しくはNi−B
メッキ層、若しくはCrメッキ層をコーティングする方
法、或いは、粗面化処理された表面上に、結晶性グラフ
ァイト及び導電性カーボンを含む樹脂層をコーティング
する方法等を用いれば、現像剤担持体表面の凹凸の平均
山間隔Sm、十点平均粗さRzを所望の値に容易に調整
することができ、しかも、その表面硬度を向上させるこ
とができるので、現像剤担持体の耐久性の向上が可能と
なる。上記のような処理を施して表面を所望の粗さに調
整するための現像剤担持体の材質は、いかなるものでも
よいが、例えば、ステンレススチール又はアルミニウム
とすることが好ましい。
【0013】以上の構成を有する現像剤担持体を現像装
置に用いれば、2成分系現像剤を用いた場合にキャリア
によって現像スリーブ表面の凹凸部分の谷へトナーが埋
め込まれることが有効に防止され、トナー融着によるス
リーブ汚染が生じることがなく、この結果、画像の品質
を長期間安定して保証することが可能となり、本発明の
目的が達成される。
【0014】以下、本発明の現像装置を、添付図面に従
って説明する。本発明の現像装置は、例えば、以下に述
べるような画像形成装置の中で使用されるが、必ずしも
この形態に限られるものではない。図1は、図2に示さ
れるようなフルカラー画像形成装置における、Y、M、
C、Bkの各ステーションを示したものである。Y、
M、C、Bkの各ステーションはほぼ同様の構成であ
り、フルカラー画像において、夫々、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画
像を形成する。以下の説明において、例えば、現像装置
1とあれば、Y、M、C、Bk各ステーションにおける
現像装置1Y、現像装置1M、現像装置1C、現像装置
1K(Bkを表す)を共通して指すものとする。
【0015】図2に従って、本発明の現像装置が用いら
れる画像形成装置全体の動作を説明する。像担持体であ
る感光ドラム4は、回動自在に設けられているが、先
ず、該感光ドラム4を一次帯電器21で一様に帯電させ
て、この帯電された感光ドラム4上に、例えば、レーザ
ーのような発光素子22によって情報信号に応じて変調
された光で露光して静電潜像を形成させる。形成された
静電潜像は、現像装置1により、後述のような過程でト
ナー像として可視像化される。得られた可視像は、次
に、転写帯電器23によって転写紙搬送シート27によ
り搬送されてきた転写紙24上に転写され、更に、この
転写画像が定着装置25によって定着されて、永久画像
が得られる。尚、画像形成後の感光ドラム4上の転写残
トナーは、クリーニング装置26により除去される。
又、画像形成によって消費されたトナーは、トナー補給
槽6から補給される。
【0016】次に、図1により現像装置の動作を説明す
る。図1において、像担持体である感光ドラム4と対向
して配置された現像装置1は、現像容器2、現像剤担持
手段としての現像スリーブ3、現像剤の穂高規制部材と
してのブレード5を有している。現像容器2は、隔壁に
より2つの空間に仕切られており、共に非磁性トナーと
磁性キャリアからなる2成分系現像剤が収容されてい
る。
【0017】現像装置1の現像容器2は、感光ドラム4
に対向した現像領域が開口しており、この開口部に、一
部露出するようにして現像スリーブ3が回転可能に配置
されている。現像スリーブ3は、非磁性材料で構成さ
れ、現像動作時には図1の矢印方向に回転するように構
成されている。又、その内部には、磁界発生手段である
マグネット7が固定されている。マグネット7を内蔵す
る現像スリーブ3は、ブレード5によって層厚規制され
た2成分系現像剤の層を、現像剤溜り部10から現像領
域へと担持搬送し、感光ドラム4と対向する現像領域で
現像剤を感光ドラム4に供給して感光体に形成されてい
る静電潜像を現像する。
【0018】ここで、現像スリーブ3に内蔵されている
マグネット7について更に詳細に説明する。図1に示し
たように、マグネット7は5極から構成されているが、
先ず、現像容器2内の攪拌スクリュー8で攪拌された現
像剤は、これらの5極の中の現像剤を汲み上げるための
搬送用磁極(汲み上げ極)N2の磁力で現像スリーブ3
上に拘束される。次に、規制用磁極(S2)と規制ブレ
ード5の作用により、現像剤の層が形成され、磁気ブラ
シを形成しつつ現像剤が搬送される。更に、搬送用磁極
N1の磁力及び現像スリーブ3の回転によって、現像剤
は、この状態のまま現像領域へと搬送される。感光ドラ
ム4と対向している現像領域に搬送された現像剤は、感
光ドラム4上の静電潜像を現像した後、取り込み極N3
の磁力及び現像スリーブ3の回転によって現像領域から
現像室へと搬送される。ここで、取り込み極N3と汲み
上げ極N2は同極であり、この2つの磁極の間には磁力
がほぼ0ガウスとなる領域(反発極)が設けられてい
る。これによって静電潜像を現像した後の現像剤は、そ
のまま続いて汲み上げ極N2に拘束されてしまうことな
く、現像室2内へと収容される。
【0019】以上説明したような反発極が設けられた構
成の場合には、現像剤のつれまわりが反発極により低減
されるため、トナーが現像スリーブ3の表面に付着し留
まりにくくなり、スリーブへのトナー融着を低減する効
果がある。従って、このような反発極を持つマグネット
7と、本発明の現像装置を特徴づける以下に述べるよう
な表面構成を持つ現像スリーブ3とを組み合わせて使用
すると、現像スリーブの汚染低減に、より効果的であ
る。
【0020】次に、本発明の現像装置を特徴づける現像
スリーブ3の表面構成について更に詳しく説明する。先
に述べたように、本発明の現像装置では、現像スリーブ
3の材質は、例えば、ステンレススチール(SUS)又
はアルミニウムを用いることが好ましいが、以下に具体
的にSUSを使用し、その表面に凸凹をつけて現像剤の
搬送力を付与したものを例にとり説明する。
【0021】従来例において述べたように、上記のよう
な粗面化処理された現像スリーブでは、トナー又はトナ
ー中の成分が粗面化された表面の凸凹部分に付着して融
着を起こし易く、表面が汚染される恐れがあった。先
ず、いくつかのSUS製スリーブについて、砥粒として
不定形アルミナ粒子(ARD)や球形のガラスビーズ粒
子(FGB)を用いてブラスト処理して、表面を粗面化
処理し、この様々に粗面化処理された現像スリーブの表
面粗さを測定した。
【0022】表面粗さの測定には、接触式表面粗さ計
[(株)小坂研究所製:サーフコーダーSE−330
0]を用いた。かかる測定器では、1回の測定で、現像
スリーブ表面の十点平均粗さRzと、凸凹の平均山間隔
Smを同時に測定することができる。測定条件は、カッ
トオフ値が0.8mm、測定長さが2.5mm、送りス
ピードが0.1mm/秒、倍率が5000倍である。こ
こで、Rzは、JIS B0601による十点平均粗さ
で、定性的には、現像スリーブ表面の凸凹の山と谷の高
低差を表す。
【0023】又、Smは、図3に示したように、粗面化
処理した表面の断面曲線Dから基準の長さ(測定長さ)
Lだけ切り取った部分において、その断面曲線Dの中心
線Cを横切る最初の山から谷への横断点から、次の山か
ら谷への横断点までの間隔をS1とし、それ以降の横断
点間隔をS2、S3、・・・、Sn(nは基準の長さ中の
横断点の総数を示す)とした場合に、これらの値を算術
平均したものであり、次式で表される。即ち、定性的に
は、Smは、現像スリーブ表面の山と隣の山の平均間隔
を表す。
【0024】
【数1】
【0025】このようにして得られた現像スリーブの表
面粗さの情報と、1万枚の長期使用を行った後の現像ス
リーブの汚染の程度との比較を行った。この時、重量平
均粒径が40μmの磁性キャリアを含む2成分系現像剤
を用いて検討を行った。又、汚染濃度の評価方法として
は、反射型濃度測定計を用いて、使用前後の現像スリー
ブ表面の反射光を夫々測定し、その光学濃度差ΔDを汚
染濃度とした。
【0026】先ず、実験例1(比較例1)の現像スリー
ブでは、不定形のアルミナ粒子(ARD#400)を用
いてブラスト処理し、SUS表面を粗面化処理した。こ
の現像スリーブではSm=13μmであったが、1万枚
の長期使用後、トナーがスリーブ表面に融着することが
分かった(表1参照)。本発明者らは、この現象が以下
のような原因で起こったものと考えている。2成分系現
像方式では、現像スリーブ3がトナーを付着させた磁性
キャリアを表面に保持して現像領域へと搬送する。この
過程では、現像スリーブ表面に直接付着したトナーがあ
っても、キャリアが循環していく過程で、キャリアがそ
のトナーに接触することで、トナーはキャリアに付着し
て運ばれていき、この結果、トナーが現像スリーブ表面
に付着して留まることは生じないので、汚染も起こりづ
らいと考えられる。
【0027】しかしながら、実験例1のように、現像ス
リーブ表面の平均山間隔Smが磁性キャリアの重量平均
粒径に比べて非常に小さい場合には、キャリアの押圧等
によってトナーが現像スリーブ表面の細かい凹部の谷に
入り込んでしまうと、キャリアはその谷に入り込めない
ことが起こる。この結果、このトナーは、キャリアが循
環していく過程で、キャリアと接触する機会もなくスリ
ーブ表面の谷に引っかかったまま付着し、長期間使用し
ていく中で、トナー融着に至ると考えられる。
【0028】以上の述べたように、本発明者らは、現像
スリーブ表面の凹凸の平均山間隔Smが磁性キャリアの
重量平均粒径に比べて非常に小さいことが、現像スリー
ブ表面へのトナーの融着が生じる原因であると考えた。
そこで、実験例2(比較例2)として、実験例1(比較
例1)と同じ不定形のアルミナ粒子(ARD#200)
を用いてブラスト処理し、SUS表面を粗面化処理し
て、平均山間隔Smをキャリア重量平均粒径40μmと
同程度のSm=33μmとした現像スリーブを用いて、
実験例1と同様の耐久試験を行った。この結果、汚染レ
ベルは、実験例2の場合は、実験例1と比べて低減する
ことが確認できた(表1参照)。
【0029】更に、キャリアの種類等も含めて、より詳
細な検討を行った結果、平均山間隔Smが、キャリアの
重量平均粒径をDとした場合に、D/3≦Sm≦6*
D、好ましくはD/2≦Sm≦3*Dの範囲に入ってい
れば、トナー融着を有効に抑制できることが分かった。
即ち、平均山間隔Smの値がD/3以上あれば、前述の
ように、現像スリーブ表面凹部の谷に入り込んだトナー
も、キャリアが循環していく過程で、キャリアがそのト
ナーに接触することによりキャリアに付着して運ばれて
行き、その結果、トナーはスリーブ表面に付着し留まる
ことがなく、汚染レベルを有効に低減できることが分か
った。しかし、平均山間隔Smが6*Dを超えた場合に
は、現像スリーブ表面の凹凸が大き過ぎて、現像スリー
ブの有する現像剤搬送性が不十分となって、実用上の問
題が生じる。
【0030】以上のように、現像スリーブの平均山間隔
Smを、使用するキャリアの重量平均粒径との兼ね合い
において適宜に調整することによって、その汚染のレベ
ルを低減させることができる。しかし、その画質を比較
すると、画像不良は未だ生じており、更に汚染レベルを
低減させる必要があることが分かった。そこで、次に述
べるような実験を行った。
【0031】実験例3(実施例A)として、球形のガラ
スビーズ粒子(FGB#400)を用いてSUS表面を
粗面化処理し、平均山間隔Sm=33μmとした現像ス
リーブを用いて検討を行った結果、先述の実験例2(比
較例2)のスリーブと表面の平均山間隔Smが同じであ
るにもかかわらず、1万枚の長期使用後、スリーブ汚染
のレベルは、実験例2(比較例2)の場合よりも更に低
減できることが分かった(表1参照)。
【0032】ARDを用いてブラスト処理した実験例1
及び2のスリーブと、FGB#400を用いてブラスト
処理した実験例3の現像スリーブの表面形状を比較する
と、表1に示したように、FGB#400を用いてブラ
スト処理した実験例3の現像スリーブの方が、現像スリ
ーブの表面の十点平均粗さRzを凸凹の平均山間隔Sm
で割った比の値のRz/Smが小さいことが分かった。
このRz/Smの値は、先述したように、定性的には十
点平均粗さRzが凸凹の山と谷の高低差を表し、平均山
間隔Smが凸凹の山と隣の山の平均間隔を表すことか
ら、表面の粗さの傾きが急なほどRz/Smの値が大き
く、傾きが緩やかなほどRz/Smの値は小さくなる。
よって、Rz/Smの値は、現像スリーブの表面の滑ら
かさを表す指標となり得る。
【0033】このRz/Smの値が小さな、FGB#4
00を用いてブラスト処理した実験例3の現像スリーブ
でスリーブ汚染がより低減したのは、ミクロ的に表面の
粗さの傾きが小さいほどトナーが現像スリーブ表面の凹
凸の谷に引っかかりにくく、又、引っかかったとして
も、キャリアが引っかかったトナーを付着し、運んでく
れるため、トナーがスリーブ表面に付着して留まること
がないことによると考えられる。このことから、Rz/
Smの値が小さくなるように現像スリーブの表面状態を
調整すれば、現像スリーブ表面のトナー汚染のレベル
を、より低減できることとなる。
【0034】本発明者らの更なる詳細な検討の結果、現
像スリーブの表面の十点平均粗さRzを凸凹の平均山間
隔Smで割った比の値Rz/Smが、0.001≦Rz
/Sm≦0.15の範囲に入っていることがよいこと
が、より好ましいことが分かった。即ち、Rz/Sm≦
0.15の場合には、先述のように、トナーがスリーブ
表面の凹凸の谷に埋め込まれることがなく、その結果、
トナーはスリーブ表面に付着し、留まることがなく、汚
染レベルを低減できる。しかし、Rz/Smの値が0.
001よりも小さくなると、スリーブ表面が極度に滑ら
かになり、現像スリーブの現像剤搬送性が不十分となっ
て、実用上の問題が生じてくる。
【0035】実験例4(実施例B)として、球形のガラ
スビーズ粒子(FGB#200)を用いて粗面化処理
し、十点平均粗さRz=3.3μm、平均山間隔Sm=
49μm、Rz/Sm=0.07とした現像スリーブを
用いて検討を行った結果、1万枚の長期使用後、スリー
ブ汚染のレベルは先述の実験例3(実施例A)の場合と
ほぼ同じであるが、現像剤の搬送性がよくなり、現像ス
リーブ上の現像剤の層厚をより安定して均一にすること
ができることが分かった(表1参照)。
【0036】スリーブ表面の平均山間隔Smを大きくし
たり、更に、十点平均粗さRzと平均山間隔Smの比R
z/Smを小さくすれば、キャリアの大きさに比較して
スリーブ表面が平滑になり、スリーブ汚染のレベルを低
減できる。しかし、スリーブ表面が平滑になると、現像
剤の搬送性が低下し像担持体に十分な現像剤を供給する
ことが困難になる可能性があった。更に、近年、複写機
等の高速化、小型化の傾向に伴い、従来より使用されて
きた粉砕トナーの性能を改善すべく、より球形に近いト
ナーが開発され、使用されはじめている。このような球
形トナーを用いると、現像スリーブとの摩擦抵抗が低下
し、搬送性がより低減してしまうことが起こる。
【0037】しかしながら、この場合でも、上記実験例
4のように、Rz/Smの値を同じにしたまま、十点平
均粗さRzを大きくすれば、現像スリーブ表面を平滑に
保ちながら、搬送性をよくすることが可能であることが
分かった。一般に、十点平均粗さRzの値を大きくする
ことは、トナーが表面の凹部に引っかかり易くなり、ス
リーブ汚染のレベルを悪くすると考えられるが、平均山
間隔Smを大きくして、Rz/Smの値を小さく保て
ば、十点平均粗さRzの値をある程度大きくしてもスリ
ーブ汚染のレベルが悪くなることはない。
【0038】
【表1】
【0039】更に、本発明者らは、2成分系現像剤を構
成するトナーの種類等も含めて詳細な検討を行った。こ
の結果、トナーの重量平均粒径aと現像スリーブの十点
平均粗さRzとの間に、a/4≦Rz≦6*a、好まし
くは、a/2≦Rz≦3*aの関係がある場合に良好な
結果が得られることが分かった。即ち、十点平均粗さR
zがa/4以上の場合は、現像剤と現像スリーブとの摩
擦抵抗が高まり、現像剤の搬送性がよくなるが、Rzが
6*aよりも大きいと、スリーブ表面の凹凸が目で明ら
かにはっきりと分かるようになり、現像剤の層がその凹
凸を反映してムラ状になり、画像に悪影響を及ぼす。
【0040】又、上記で述べた実験例1〜4では、現像
スリーブを作製する場合に、SUSの素管を切削後、砥
粒として不定形アルミナ粒子(ARD)や球形のガラス
ビーズ粒子(FGB)を用いブラスト処理して、表面を
粗面化処理した現像スリーブの例について述べたが、切
削後、ブラスト処理した表面は、切削時の表面の荒れを
反映して微細なギザギザのある状態になっている。この
ような微細なギザギザが存在すると、トナー中に含まれ
る粒径の小さなトナー等が、この微細な溝に引っかかっ
て付着し、融着状態になり易く、スリーブ汚染が起こる
場合がある。このような問題を解決する方法としては、
スリーブ素管について、切削後、ダイヤモンド研磨を行
ってからブラスト処理して表面を粗面化することにより
改善される。これは、ダイヤモンド研磨により切削時の
ギザギザがほぼなくなり、ミクロ的にもギザギザがない
鏡面状の表面状態に改質されたことによる。
【0041】以上説明した実験例1〜4及び更なる検討
の結果、以下の知見を得た。即ち、現像装置の現像スリ
ーブ3の表面の凸凹の平均山間隔Smを2成分系現像剤
中の磁性キャリアの重量平均粒径Dの1/3倍乃至6倍
(D/3≦Sm≦6*D)に、更に、前記現像スリーブ
3の表面の十点平均粗さをRzとした場合、その前記平
均山間隔Smとの比が、0.001≦Rz/Sm≦0.
15の関係に設定されていることにより、好ましくは、
十点平均粗さRzが前記2成分系現像剤中の非磁性トナ
ーの重量平均粒径aの1/4倍乃至6倍(a/4≦Rz
≦6*a)に設定されていることにより、キャリアによ
って現像スリーブ表面凹部へトナーが埋め込まれること
を防ぎ、トナー融着によるスリーブ汚染が生じることが
なく、それによって長期間安定して画質のよい画像を得
ることが可能になることがわかった。
【0042】ここで、キャリア及びトナーの平均粒径の
測定法について述べておく。本発明では、キャリアの重
量平均粒径を、以下の手順によって測定した。 (1)試料であるフェライトキャリアを約100gを、
0.1gの桁まで秤り取る。 (2)篩は、100メッシュ〜400メッシュの標準篩
(以下単に「篩」という)を用い、上から100、14
5、200、250、350、400の大きさの順に積
み重ね、底には受け皿を置き、試料は一番上の篩に入れ
て蓋をする。 (3)これを振動機によって、水平旋回数毎分285±
6回、振動回数毎分150±10回で15分間ふるう。 (4)ふるった後、各篩及び受け皿内のフェライトキャ
リアを0.1gの桁まで秤り取る。 (5)重量百分率で少数第2位まで算出し、JIS−Z
8401に準拠して少数第1位まで丸める。 尚、このとき、篩の枠の寸法は、篩面から上の内径が2
00mm、上面から篩面までの深さが45mmとされ、
又、ふるった後の各部分のフェライトキャリアの重量の
総和が、始めに秤り取った試料の重量の99%以下であ
ってはならない。
【0043】キャリアの重量平均粒径は、上述した粒度
分布の各側定値より、下記の式により求める。
【数2】
【0044】本発明において、トナーの重量平均粒径
は、下記測定法で測定した。測定装置としてはコールタ
ーマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数平均
分布、体積平均分布を出力するインターフェイス(日科
機製)及びCX−iパーソナルコンピュータ(キヤノン
製)を接続し、電解質液には、1級塩化ナトリウムを用
いて1%NaCl水溶液を調製して使用した。測定は、
前記電解質水溶液100〜150ml中に、分散剤とし
て界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸
塩)を0.1〜5ml加え、更に、測定試料0.5〜5
0mgを加えて行った。測定に際しては、上記の試料を
懸濁した電解質液は超音波分散器で1〜3分間分散処理
を行い、前記コールターマルチサイザーにより、アパチ
ャーとして100μmアパチャーを用いて2〜40μm
の粒子の粒度分布を測定して分布を求め、サンプルの平
均粒径を得た。
【0045】本発明において、現像スリーブ表面の凸凹
の平均山間隔Sm及び十点平均粗さRzを適宜なものに
調整する方法としては、現像スリーブ表面を粗面化処理
することが好ましいが、更に、粗面化処理された現像ス
リーブの表面の上に、Ni−Pメッキ層、若しくはNi
−Bメッキ層、若しくはCrメッキ層を設けることが好
ましい。このように、現像スリーブ表面に、Ni−P、
Ni−B、Crといった各めっきをコーティングさせる
と、表面粗さの制御が容易になる上に、現像スリーブの
耐摩耗性を向上させる効果が得られる。又、先に述べた
スリーブ切削時にできる表面の細かいギザギザを滑らか
にする効果もある。
【0046】特に、現像スリーブの材質にアルミニウム
を用いた場合は、ステンレスを用いた場合に比べて安価
にできるものの、現像スリーブ表面の硬度が低いことか
ら、キャリアを含む2成分系現像剤を用いた場合には、
耐摩耗性が低下し、現像スリーブの寿命が短くなってし
まう。これに対し、アルミニウム製の現像スリーブの場
合においても、表面に、Ni−P、Ni−B、Crの各
めっきをコーティングすると、現像スリーブの表面硬度
が、アルミニウムだけの場合よりも増すので、現像スリ
ーブの寿命を延ばすことが可能になる。
【0047】現像スリーブの表面の耐摩耗性の向上につ
いて更に説明すれば、高速機の感光ドラムとしてa−S
iドラムを用いている場合には、朝一番の使用で生じる
画質の流れ現象を防止する目的で、a−Siドラム中に
はヒーターが入っている。この場合に、現像スリーブが
ステンレス製であると熱伝導率が小さいために、ドラム
ヒーターの熱により変形を生じ易い。ドラムヒーターに
よる熱変形を避けるためには、現像スリーブに熱伝導率
が大きいアルミニウムを使用すればよいが、アルミニウ
ムはステンレスに比べ耐摩耗性に劣るという別の問題が
ある。従って、特に、アルミニウム製の現像スリーブの
場合には、その表面を粗面化処理した後、Ni−P、N
i−B、若しくはCrの各めっきをコーティングすれ
ば、表面を硬質化させることができるので、容易に耐摩
耗性を向上することが可能となる。
【0048】更に、現像スリーブ表面の凸凹の平均山間
隔Sm及び十点平均粗さRzを適宜なものに調整するた
めの別の方法としては、現像スリーブ表面を粗面化処理
した後、その上に結晶性グラファイト及び導電性カーボ
ンを含む樹脂層を設けることが挙げられる。このような
樹脂層を現像スリーブ表面に設ければ、上記したNi−
P、Ni−B、Crの各めっき層を設けた場合と同様
に、所望の表面形状の形成を容易にすることができ、更
に、現像スリーブ表面の硬質化も達成される。
【0049】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 <実施例1>球形のガラスビーズ粒子(FGB#40
0)を用いてSUS表面を粗面化処理して、本実施例で
使用する現像スリーブを作製した。この時、現像スリー
ブ表面の性状を、平均山間隔Sm=33μm、十点平均
粗さRz=2.4μm(Rz/Sm=0.07)となる
ように調整した。得られた現像スリーブを、先に説明し
た図1の現像装置に搭載し、図2の画像形成装置で画像
形成を行った。この際、非磁性トナーと磁性キャリアか
らなる2成分系現像剤を用いたが、非磁性トナーの重量
平均粒径aが7μmで、磁性キャリアの重量平均粒径D
が40μmのものを用いた。この結果、1万枚の長期使
用後、現像スリーブの表面を観察したところ、スリーブ
汚染は殆どみられなかった。又、形成された画像は、1
万枚後においても、初期と同様の画像濃度を有し、又、
白抜けのない良好な画像が得られた。
【0050】<実施例2>球形のガラスビーズ粒子(F
GB#200)を用いて粗面化処理し、十点平均粗さR
z=3.3μm、平均山間隔Sm=49μm(Rz/S
m=0.07)となるように調整した。実施例1の場合
と同様の方法で現像スリーブの汚染状態、及び、形成さ
れた画像特性を調べた結果、1万枚の長期使用後におい
ても、実施例1の場合と同様に、現像スリーブの汚染レ
ベルは低く、良好な画像を安定して得ることができた。
更に、本実施例の場合は、実施例1の場合よりも現像剤
の搬送性がよくなり、現像スリーブ上の現像剤の層厚を
より安定して均一にすることができることを確認でき
た。
【0051】<実施例3>本実施例は、実施例1と同様
にして現像スリーブの表面を粗面化処理を行なった後、
その上に、Ni−Pめっきをコーティングした。めっき
の方法としては、無電解めっきを用いた。更に、この時
に、コーティング後の現像スリーブ表面の性状が、平均
山間隔Sm=30μm、十点平均粗さRz=3μm(R
z/Sm=0.1)となるように調整した。現像スリー
ブの表面が強固になるように形成したことを特徴とす
る。このようにして得られた本実施例で使用した現像ス
リーブは、表面粗さの制御が容易であり、又、その表面
を観察したところ、スリーブ表面を粗面化処理した場合
の切削時にできる表面の細かいギザギザが滑らかになっ
ていることが分かった。このようにして得られた現像ス
リーブを用いて、実施例1の場合と同様の方法で、耐久
における現像スリーブの汚染、及び、形成された画像特
性を調べた。この結果、1万枚の長期使用後において
も、実施例1の場合と同様に、現像スリーブの汚染レベ
ルは低く、良好な画像を安定して得ることができた。
【0052】<実施例4>本実施例は、実施例3と同
様、現像スリーブは表面を粗面化処理した後その上にコ
ーティングを施すことにより、所望の表面状態を得る
が、本実施例では、めっきをする代わりに、結晶性グラ
ファイト及び導電性カーボンを有する樹脂をコーティン
グした。樹脂層の形成は、フェノール樹脂を用い、15
μmの厚みに塗布することにより行なった。この際、コ
ーティング後の現像スリーブ表面の性状が、平均山間隔
Sm=25μm、十点平均粗さRz=2.5μm(Rz
/Sm=0.1)となるように調整した。このようにし
て得られた本実施例で使用した現像スリーブは、表面粗
さの制御が容易であり、又、その表面を観察したとこ
ろ、スリーブ表面を粗面化処理した場合の切削時にでき
る表面の細かいギザギザを滑らかになっていることが分
かった。以上のようにして得られた現像スリーブを用い
て、実施例1の場合と同様の方法で、耐久における現像
スリーブの汚染状態、及び、形成された画像特性を調べ
た。この結果、1万枚の長期使用後においても、実施例
1の場合と同様に、現像スリーブの汚染レベルは低く、
良好な画像を安定して得ることができた。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
現像装置の現像スリーブの表面の凸凹が特定の状態にな
るように調整することによって、2成分系現像剤を構成
するキャリアにより現像スリーブ表面の凹部へトナーが
埋め込まれることを防ぎ、トナー融着によるスリーブ汚
染が生じることがなく、長期間安定して画質のよい画像
を得ることが可能になる現像装置が提供される。又、現
像スリーブの表面の凸凹が特定の状態になるように調整
するには、各種の粗面化処理方法によってすることがで
きるが、更にこれに加えて、粗面化処理された現像スリ
ーブ表面に、Ni−Pめっき、若しくはNi−Bめっ
き、若しくはCrめっきを施すことによって、又は、結
晶性グラファイト及び導電性カーボンを含んだ樹脂層を
設けることによって、現像スリーブ表面を、上記効果が
得られる良好な凹凸状態に容易に調整することが可能と
なり、しかも、現像スリーブ表面の耐摩耗性を向上させ
ることができるので、現像スリーブがと耐久性に優れた
ものとなり、上記の優れた効果に加えて、耐久性に優れ
る現像装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による現像装置を説明する
図。
【図2】本発明の一実施例に係わる現像装置を用いた画
像形成装置を説明する図。
【図3】平均山間隔について説明するため、図1の現像
スリーブの表面を拡大した図
【符号の説明】
1.現像装置 3.現像スリーブ 4.感光ドラム 5.穂高規制部剤(ブレード)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体、該像担持体に画像情報信号に
    対応した静電潜像を形成する手段、及び、該静電潜像を
    現像するための現像装置を有する画像形成装置に用いら
    れる現像装置であって、該現像装置は、前記像担持体上
    の静電潜像を現像してトナー像を形成するための、非磁
    性トナー及び磁性キャリアを有する2成分系現像剤と、
    該2成分系現像剤を担持して現像領域へと搬送するため
    の現像剤担持体とを有しており、該現像剤担持体の表面
    の凸凹の平均山間隔Smが、前記2成分系現像剤中の磁
    性キャリアの重量平均粒径Dの1/3倍乃至6倍(D/
    3≦Sm≦6*D)の範囲となるように調整され、且
    つ、前記現像剤担持体の表面の十点平均粗さをRzとし
    た場合に、該Rzと前記平均山間隔Smとの比の値が
    0.001≦Rz/Sm≦0.15の関係を有するよう
    に調整されていることを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 現像剤担持体の表面の十点平均粗さRz
    が、該2成分系現像剤中の非磁性トナーの重量平均粒径
    aの1/4倍乃至6倍(a/4≦Rz≦6*a)に設定
    されている請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔
    Sm及び十点平均粗さRzを調整するために、現像剤担
    持体の表面が粗面化処理されている請求項1又は2に記
    載の現像装置。
  4. 【請求項4】 現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔
    Sm及び十点平均粗さRzを調整するために、現像剤担
    持体の粗面化処理された表面上に、Ni−Pメッキ層、
    若しくはNi−Bメッキ層、若しくはCrメッキ層が設
    けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像
    装置。
  5. 【請求項5】 現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔
    Sm及び十点平均粗さRzを調整するために、現像剤担
    持体の粗面化処理された表面上に、結晶性グラファイト
    及び導電性カーボンを含む樹脂層が設けられている請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 現像剤担持体が、ステンレススチール又
    はアルミニウムからなる材質で構成されている請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 現像剤担持体の内部に磁界発生手段が設
    けられ、且つ、該磁界発生手段が、現像領域の下流側に
    配置された第1磁極と、該第1磁極の現像剤担持体移動
    方向下流側に配置された第1磁極と同極性の第2磁極と
    を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003076133A (ja) * 2001-09-03 2003-03-14 Canon Inc 現像剤担持体、これを用いた現像装置、該現像剤担持体の製造に用いる現像剤担持体の表面処理方法
JP2008070570A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Ricoh Co Ltd 現像装置、画像形成装置
JP2009244905A (ja) * 2002-10-07 2009-10-22 Canon Inc 現像装置

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JP4732536B2 (ja) * 2002-10-07 2011-07-27 キヤノン株式会社 現像装置
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