JP4545990B2 - 現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された潜像に二成分現像剤中のトナーを付着させて可視像化する電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機及びレーザービームプリンタの如き画像形成装置に使用される現像装置に関する。特に、本発明は、現像剤の搬送に使用する改良された現像剤担持体を有する現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感光体ドラムの如き像担持体上に形成された静電潜像を、現像剤中のトナーを付着させて可視像化する電子写真方式を用いた複写機又はプリンタの如き画像形成装置に使用される現像装置は、現像剤担持体として、金属製現像スリーブの如き現像スリーブ(現像剤担持体)を使用し、現像容器内に収容した現像剤を現像スリーブ上に担持して、像担持体に対向した現像領域まで搬送し、像担持体上に形成された静電潜像を現像剤中のトナーで現像し、潜像を可視像化する。
【0003】
現像剤としては、磁性トナーからなる磁性一成分現像剤、非磁性トナーからなる非磁性一成分現像剤、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤があり、それぞれの現像剤によって現像スリーブの材質及び形状が選ばれる。二成分現像剤の場合には、内部に磁石のような磁界発生手段が設けられた現像スリーブが用いられ、その材質はステンレス鋼やアルミニウム材の如き非磁性金属が従来より主として使用されている。
【0004】
上記のような現像装置において、現像スリーブの表面を粗面化することにより、非磁性トナー(以下、単に「トナー」ともいう)と磁性キャリア(以下、単に「キャリア」ともいう)により構成された二成分現像剤を現像領域まで搬送する際の搬送性が向上し、また現像スリーブ表面上に均一な現像剤層をコーティングすることが可能となる。
【0005】
現像スリーブ表面の粗面化方法としては、現像スリーブの表面をサンドペーパーで擦るサンドペーパー法、不定形粒子によるサンドブラスト法、これらの混合法、化学処理による化学エッチング法等が提案され、また実施されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の現像スリーブには以下のような問題がある。
上記各種の方法により粗面化した現像スリーブでは、長期間の使用によりトナー又はトナー中の成分がその粗面化した表面に形成される凹凸の谷(凹部)に引っかかり付着しやすい。この谷に付着したトナーは、長期間の使用により現像スリーブ表層の現像剤の層厚を規制する層厚規制部材の押圧による摩擦熱により融着しやすく、現像スリーブ表面がトナーで汚染されるおそれがある。
【0007】
さらに、キャリアを含む二成分現像剤を使用した場合、現像スリーブ表面に凹凸があると、キャリアの押圧によってトナー又はトナー中の成分がその粗面化した表面に形成される凹凸の谷(特に幅の狭い谷)に埋め込まれやすい。この谷に埋め込まれたトナーは、長期間の使用により現像スリーブに融着し、現像スリーブ表面がトナーで汚染されやすい。
【0008】
近年カラー複写機又はカラープリンタの需要増大に伴う複写機又はプリンタの高画質の要求及び消費電力低減の要求に応じて、トナーの小粒径化及び低軟化点化が行われ、これに従い、上記各種の方法により粗面化した現像スリーブでは、長期間の使用によりトナー又はトナー中の成分がその粗面化した表面の凹凸部分に融着し、汚染に至る傾向がより強くなった。
【0009】
現像スリーブ表面にトナー融着が生じると、現像領域への現像剤の搬送量が低下し画像濃度が低下する。また、従来、良好な現像を行わせるために、現像時に現像スリーブには直流電圧及び/又は交流電圧の現像バイアスが印加されるが、現像スリーブ表面にトナー融着が生じると、現像スリーブ表面に融着物による高抵抗層ができてしまい、現像時に現像スリーブと像担持体間の現像領域に所望の電界が形成されない。
【0010】
特に二成分現像剤を使用して小型で高画質を狙って採用される現像方式において、現像剤の薄層を形成し、現像スリーブ−感光ドラム間距離も1mm以下にし、直流電圧に交流電圧を重畳して印加することにより、現像スリーブ−感光ドラム間に生じる電界により現像スリーブ表面のトナーを飛翔させて現像を行い十分な濃度を得ていた現像方式では、汚染による高抵抗化の影響は大きい。結果として、現像スリーブ表層のトナーに対する現像バイアスによる十分な現像効果が得られず、濃度が低下したり、白抜けのような画像不良が生じやすい。
【0011】
実際、汚染されていない現像スリーブと汚染された現像スリーブを用意し、同じ現像剤を用いて画像評価を行ったところ、汚染されていない現像スリーブに比べて汚染された現像スリーブでは画像濃度が0.2低下しており、また白抜けのような画像不良が生じた。このことから、現像スリーブ表面へのトナーの融着による現像スリーブ表面の汚染が、明らかに濃度低下や画像不良の原因になっている事が分かる。
【0012】
本発明の目的は、上記問題点を解決し、二成分現像剤を用いた場合にキャリアによって現像剤担持体表面へトナーが埋め込まれることを防ぎ、トナー融着による現像剤担持体の汚染が生じることがなく、それによって長期間安定して画質のよい画像を得ることを可能にした現像装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像情報信号に対応した静電潜像を像担持体に形成する手段を備えた画像形成装置に用いられ、前記像担持体上の静電潜像を現像してトナー像を形成するために、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を担持して現像領域へと搬送する現像剤担持体を有する現像装置において、前記現像剤担持体の表面には凸凹が設けられ、この凸凹の平均山間隔(Sm)が前記磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6D)に設定され、前記現像剤担持体の表面の十点平均粗さ(Rz)が磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/10倍乃至1/2倍に設定され、前記Smが33〜60μmであり、前記Rzが8.5〜14μmであり、前記Dが20〜60μmであり、前記現像剤担持体の表面のプロフィールにおいて、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部の存在量が100μmの間隔中に10個未満であることを特徴とする現像装置に関する。
【0014】
この現像装置によって、二成分現像剤を用いた場合にキャリアによって現像剤担持体表面へトナーが埋め込まれることを防ぎ、トナー融着による現像剤担持体の汚染が生じることがなく、それによって画像の品質を長期間安定して保証することができ、本発明の目的が達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、像担持体に担持された静電潜像を現像剤によって現像して画像を形成する画像形成装置に使用される現像装置であって、現像剤担持体を有し、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤が使用される場合に、現像剤担持体上での長期にわたるトナーの担持を防止することにより現像剤担持体上でのトナー融着を防止し、前記画像形成装置による高品質画像の安定供給を達成することのできる現像装置である。
【0016】
前記現像剤担持体は、像担持体上の静電潜像を現像するための現像剤を担持して現像領域へと搬送するためのものであり、現像剤担持体の表面(担持面)には凸凹による山と谷が設けられている。この現像剤担持体の表面形状を現像剤担持体の断面における前記凸凹による曲線(以下、この曲線を「断面曲線」ともいう)で表したとき、前記「山」とは、ある一定範囲内の断面曲線において、その中の粗さ曲線の平均線(以下、この線を「平均線」という)よりも隆起している部分をいい、前記「谷」とは、平均線よりも窪んでいる部分をいう。粗さ曲線の平均線は、JIS B0601で定義される。
【0017】
また、山間隔とは、図3に示す如く、ある山と、このある山に対して谷を介して隣り合う他の山とにおいて、ある山における前記谷側の平均線と交わる点と、他の山における前記谷とは反対側の平均線と交わる点との距離をいい、平均山間隔とは、ある一定範囲内における山間隔の平均値をいう。
【0018】
また、現像剤担持体の表面には、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部(以下、この凹部を「微小凹部」ともいう)が形成される場合がある。前記微小凹部は、前記範囲を満たすものであれば山にあっても良いし、谷にあっても良い。微小凹部は、ある一定範囲内の前記断面曲線において、前記山及び谷に比して微細な凸凹における微細な凸部を削って微細な凹部を埋めて均した線よりも窪んでいる部分をいい、微小凹部の幅とは、前記線と断面曲線との交点間の距離をいう。また、微小凹部の深さとは、前記線と、前記線の垂線が微小凹部の断面曲線と交わる点との距離をいう。
【0019】
本発明では、現像剤担持体表面でのトナーとキャリアとの接触機会を向上させることと、現像剤担持体表面でのトナーの埋め込みを防止することとによって、現像剤担持体上での長期にわたるトナーの滞留を防止する。
【0020】
現像剤担持体の表面でのトナーとキャリアとの接触機会の向上については、現像剤担持体表面における平均山間隔(Sm)と、十点平均粗さ(Rz)とを所定の範囲に設定することにより達成される。また、現像剤担持体表面でのトナーの埋め込み防止については、現像剤担持体表面のプロフィールにおける100μmの間隔において、前記微小凹部の存在数が10個未満であることにより達成される。
以下、これらの各要素について説明する。
【0021】
前記平均山間隔(Sm)は、定性的にはある山から隣の山までの間隔を表す。
一般に、平均山間隔が大きくなると、現像剤担持体表面でのトナーとキャリアとの接触性が向上する。本発明では、平均山間隔は、磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6D)であることが好ましく、D/2≦Sm≦3Dであることがより好ましい。平均山間隔が前記範囲よりも小さすぎると、トナーとキャリアの接触性が小さくなりトナー融着を十分に防止することができない。また、平均山間隔が前記範囲よりも大きすぎると、現像剤担持体による現像剤の搬送性が低下する。
【0022】
前記十点平均粗さ(Rz)は、定性的には凸凹の山と谷の高低差を表す。一般に、十点平均粗さが小さくなると、現像剤担持体表面でのトナーとキャリアとの接触性が向上する。本発明では、十点平均粗さは、磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/10倍乃至1/2倍であることが好ましい。十点平均粗さが前記範囲よりも小さすぎると、現像剤担持体表面の引っかかり作用が低下し、現像剤の搬送性が低下する。また、十点平均粗さが前記範囲よりも大きすぎると、目視で凸凹を確認できるほどになることから、得られた画像にムラが生じやすく、また現像剤担持体表面の凹凸の凸部に相当するエッジ部が非常に鋭くなり、キャリア穂の形成に影響が生じ、画質に影響を及ぼしやすい。
【0023】
前記微小凹部は、トナーが侵入又は係止しやすい窪みを表す。一般に、微小凹部が存在すると、微小凹部はキャリアに比して小さいことから、微小凹部に侵入又は係止したトナーはキャリアと接触しにくく微小凹部から離脱しにくい。本発明では、微小凹部は、現像剤担持体表面のプロフィールにおける100μmの間隔において、10個以上存在しないことが好ましい。微小凹部が前記間隔中に10個以上存在すると、現像剤担持体表面において長期にわたって存在するトナーの融着頻度が大きくなり、現像剤担持体表面が汚染されて画像不良を生じることがある。
【0024】
より好ましくは、十点平均粗さRzが磁性キャリアの平均粒径をDとして、D/6≦Rz≦D/2の範囲に入っていることが、現像剤担持体汚染防止及び現像剤の搬送性向上に良いことが分かった。現像剤担持体表面の十点平均粗さRzがD/6以上の場合には、キャリアは現像剤担持体表面の凹凸に十分引っかかり、現像剤と現像剤担持体との摩擦抵抗が高まり、現像剤の搬送性をより向上することができる。以上のように十点平均粗さRzを更に調整することにより、現像剤担持体表面へのトナー汚染をより抑制し、かつ現像剤の搬送性をより向上させることができる。
【0025】
前記平均山間隔、十点平均粗さ、及び微小凹部は、少なくとも微小凹部を測定可能な測定限界を有する測定方法又は測定機器であれば、その測定方法については特に限定されず、従来より知られている表面粗さの測定方法によって測定することができる。このような測定方法としては、例えば、接触式表面粗さ計((株)小坂研究所製:サーフコーダーSE−3300)を用いる測定や、現像剤担持体の断面における表面付近の電子顕微鏡画像から解析して測定する方法を例示することができる。
【0026】
前述した三要素を少なくとも満たす現像剤担持体は、現像剤担持体表面において、トナーとキャリアとの良好な接触性と、トナー融着の防止とを達成する。このような現像剤担持体は、素体(表面粗面化前の現像剤担持体)に表面粗面化処理を施すことにより形成することができる。表面粗面化処理は、前述した要素を満足するように、現像剤担持体の材質や処理方法に応じて適切な条件で行うことが好ましい。
【0027】
表面粗面化処理としては、前述したサンドペーパー法、サンドブラスト法、化学エッジング法、及びこれらの中の二つ以上を併用する混合法を例示することができ、本発明では、これらの方法によって、又は準じて表面の粗面化処理をすることができる。本発明においてブラスト法を採用することが好ましい。
【0028】
このブラスト法に使用されるブラスト材は、現像剤担持体の材質の物性等によって選択されると良く、ブラスト材としては、例えば、けい砂、川砂、鋳鉄グリット、鋳鋼グリット、カットワイヤ、アルミナグリット、炭化ケイ素グリット、スラググリット、ガラスビーズを例示することができる。ブラスト材は、粒径が比較的小さいブラスト材であること、及びほぼ球形に整えられた定形のブラスト材であることが、前記微小凹部の形成を抑制する上で好ましい。
【0029】
更にキャリアの種類等も含めて詳細な検討を行った結果、現像剤担持体は磁性キャリアの重量平均粒径D以上かつ10D以下の重量平均粒径d(D≦d≦10D)を有する定形球状粒子でブラスト処理されていることが、現像剤担持体の汚染防止及び現像剤の搬送性向上によりよいことが分かった。定形球状粒子の径dが磁性キャリアの平均粒径D以上の場合には、現像剤と現像剤担持体との摩擦抵抗が高まり、現像剤の搬送性が向上し、又、現像剤担持体汚染も低減する。
【0030】
磁性キャリアよりも径の小さい定形球状粒子でブラスト処理された場合は、現像剤担持体の表面には図8に示すような溝(凹凸)が形成され、磁性キャリアは現像剤担持体上の球形の溝の奥まで入り込むことができず、磁性キャリアと現像剤担持体上の球形の溝の間には隙間が空いてしまう。そのため、磁性キャリアは球形の溝にしっかり引っかかることができず、磁性キャリアは現像剤担持体上の溝の上を転がっていき易い。よって、現像剤と現像剤担持体の間の摩擦抵抗は抵抗し、現像剤担持体の搬送力は低下しやすい。
【0031】
一方、磁性キャリアよりも大きい定形球状粒子でブラスト処理された場合は、現像剤担持体の表面には図9に示すような溝が形成され、磁性キャリアは現像剤担持体上に球形の溝の奥まで入り込むことができ、磁性キャリアと現像剤担持体上の球形の溝の間に隙間もない。そのため、磁性キャリアは球形の溝にしっかり引っかかることができ、磁性キャリアは現像剤担持体上を転がっていきづらい。
よって、現像剤と現像剤担持体間の摩擦抵抗は増し、現像剤担持体の搬送性がより向上すると考えられる。以上のように、磁性キャリアよりも径の大きい定形球状粒子で現像剤担持体の表面がブラスト処理された場合、現像剤担持体による現像剤の搬送性は向上する。
【0032】
また定形球状粒子の重量平均粒径を調整することは、トナー融着を防止する上でも有効である。磁性キャリアよりも径の小さい定形球状粒子でブラスト処理された場合では、前述したように磁性キャリアと現像剤担持体上の球形の溝の間には隙間が生じてしまいやすい。この隙間に入り込んだトナーは磁性キャリアとの接触によって上記溝から掻き取ることができるが、先の場合では磁性キャリアが溝の底部に接触するほどには入りにくく、前記隙間に入り込んだトナーを掻き取ることができないため、トナーが隙間に滞留し易くなる。その結果、この残留トナーは蓄熱して融着しやすい。
【0033】
一方、磁性キャリアよりも径の大きい定形球状粒子で現像剤担持体表面がブラスト処理された場合では、図9に示すように磁性キャリアは現像剤担持体上の球形の溝の底まで入り込むことができ、磁性キャリアと現像剤担持体上の球形の溝の間に隙間がない。したがって、キャリアが循環していく過程で、トナーはキャリアに付着し運ばれていき、トナーは現像剤担持体表面に残留することがない。
その結果、汚染も起こりづらくなる。
【0034】
ただし、キャリアは現像剤担持体上で穂立ちを形成する。この穂立ちにおける穂の間の距離は磁力、キャリア径又はキャリアの磁化により異なるが、磁性フェライトキャリアを用いた場合はおおよそキャリア径の10倍あたりの間隔で配列して磁気ブラシを形成する。そこで定形球状粒子の径がキャリアの径の10倍を超えると、磁気ブラシの穂がランダムになり、現像剤の層がその凹凸を反映してムラ状となりやすい。以上の観点から、定形球状粒子の重量平均粒径は、磁性キャリアの重量平均粒径以上かつこの重量平均粒径の10倍以下であることが好ましい。
【0035】
なお本発明に用いられるブラスト用粒子としての球形のガラスビーズや定形球状粒子には、現像剤担持体のブラスト施行において現像剤担持体表面に断面が弧状の溝を形成できる程度の略球状粒子も含まれる。
【0036】
現像剤担持体のブラスト処理について具体的に一例を挙げて説明する。例えば定形球状粒子としてガラスビーズを用意してブラスト処理を行う。ブラスト処理の方法は、12rpmで回転している現像剤担持体に対して、この現像剤担持体から距離100mm離した直径7mmのブラストノズルを現像剤担持体の軸に平行に移動させながら、ノズルから空気圧(ブラスト圧)3kg/cm2でガラスビーズを現像剤担持体の表面に吹き付ける。このようにして現像剤担持体表面をブラスト処理し、その表面を粗面化する。
【0037】
ブラスト処理終了後、現像剤担持体の表面を洗浄し、乾燥する。回転速度、ブラストノズルの現像剤担持体からの距離及びブラスト圧等の条件は、現像剤担持体素管の材質等によって適宜変更することができ、ブラスト条件は前記の条件に限定されるものではない。又、定形球状粒子としてガラスビーズを用いたが、定形球状粒子はこれに限定されるものではなく、前述したブラスト材の他にも例えばステンレス鋼球、セラミック球、鋼球及びフェライト球を用いてもよい。ただし、鋼球やフェライト球は磁性材料であるため、現像剤担持体内に永久磁石部材を組み込んでブラストする場合にはあまり適さない。
【0038】
また本発明では、前述したブラスト処理の影響をより精密に反映するために、現像剤担持体の表面を予め研磨した上で前述したブラスト処理を行うことが好ましい。このような表面の前処理としては従来より知られている種々の処理方法が適用できるが、ダイヤモンド研磨を好ましくは挙げることができる。このダイヤモンド研磨は常法にしたがって、又は準じて行うことができる。
【0039】
現像剤担持体は、像担持体へのトナーの供給が可能であれば特にその形態について限定されないが、非磁性かつ導電性を示す材質によって形成されることが好ましい。このようなものとしては、例えばステンレス鋼やアルミニウムを好ましくは例示することができる。また、これら例示される材質で前述したブラスト法によって表面粗面化処理を行う場合では、加工の容易性の理由から、現像剤担持体の材質はアルミニウムであることが好ましい。
【0040】
しかし、アルミニウムのように加工性に優れる材質で現像剤担持体を形成すると、現像剤担持体の耐摩耗性が低下する。したがって本発明では、前述した定形球状粒子でのブラスト処理等により粗面化処理された現像剤担持体(必要に応じてダイヤモンド研磨等の前処理を含む)の表面に十分な硬度を有する層を形成することがより好ましい。
【0041】
前記層は、現像剤担持体の耐摩耗性を補うのに十分な硬度を有し、非磁性かつ導電性を示す層であれば特に限定されない。このような層としては、例えば、Ni−P、Ni−B、及びCrなど、単体又は他元素を含む金属や合金の金属メッキ、結晶性グラファイトや導電性カーボンが内部に分散された樹脂層等を例示することができる。この層は、使用される材質等に応じて使い分けられると良く、常法に従って形成することができる。前記樹脂層に使用される樹脂としては、硬度において十分な物性を示すものであれば良く、例えば、フェノール樹脂を例示することができる。
【0042】
本発明に適用できるメッキとしては無電解メッキがある。無電解メッキとしては、例えば、無電解Ni−P、無電解Ni−Bメッキ、無電解Pd−Pメッキ、及び無電解Crメッキのいずれか等を用いればよいが、これらに限定されるものではない。無電解メッキの特徴は、その他のメッキ、例えば、電解Niメッキのような電解メッキでは、メッキがエッジ部に付き易く、メッキ厚がばらつき易いのに比べ、メッキ厚の均一性が良く、定形球状粒子の衝突により生じた丸みを保持できるという利点がある。又、付き回りが良く、深い穴でもメッキがのり、表面の凹凸がなく、より滑らかな表面が得られるという利点がある。以上から、無電解メッキを施すことにより、定形球状粒子によるブラスト後の表面形状を保持しながら、ブラスト後の表面に存在する微細なギザギザをなくすことができ、ミクロ的にも凹凸がない滑らかな表面を得ることが可能である。ただし、メッキの厚さはあまり厚すぎると、滑らかになりすぎて現像剤担持体の搬送性が低下する可能性がある。そのため、メッキ厚は、定形球状粒子の衝突により生じた形状をある程度保持できる範囲である20μm以下にするのが好ましい。
【0043】
また、現像剤担持体内部には磁界発生手段が設けられ、この磁界発生手段は、現像剤の搬送方向において前記現像領域よりも下流側に設けられる第1磁極と、この第1磁極よりも前記搬送方向において下流側に設けられ第1磁極と同極性の第2磁極とを有すると、現像装置内に収容され現像剤担持体に供給される新しい現像剤を現像剤担持体表面において均一に担持する上で好ましい。
【0044】
さらに、第1磁極と第2磁極の間には、これらの磁極による磁力をほぼ消失する反発極が設けられていると、現像領域からの戻りの現像剤が現像剤担持体表面から離脱しやすいことから、現像剤担持体表面において新規な現像剤を均一に担持する上でより一層好ましい。
【0045】
前記磁界発生手段は、少なくとも磁性キャリアを現像剤担持体表面で担持するのに十分な磁力を発生するものであれば特に限定されない。磁界発生手段は、一般に言われる磁石のように永久的に磁界を形成する手段であっても良いし、電磁石のように断続的に又は任意に磁界を形成することのできる手段であっても良い。また磁界発生手段は、現像剤担持体表面において、現像剤の担持又は放出に応じて適切な磁極に設定されていることが好ましい。
【0046】
前記第1磁極及び第2磁極は、N極又はS極の何れか一方であり、現像剤を担持するための磁極である。より詳しくは、第1磁極は現像領域からの戻りの現像剤を担持するための磁極であり、第2磁極は現像装置内から供給される新規な現像剤を担持するための磁極である。これら第1磁極及び第2磁極は、互いに同一の磁極であれば良く、同等の磁力を有するものであっても良いし、異なる磁力を有するものであっても良い。
【0047】
前記反発極は、第1磁極及び第2磁極の間において、第1磁極から第2磁極へ搬送される際に、これらの両者間で磁性キャリアが両磁極による担持から解放されうる程度に磁力を消失するものであれば良く、第1及び第2磁極の間において両磁極による磁界の影響を遮断するものでも良いし、両磁極間で両磁極による磁界の影響を相殺するものでも良い。
【0048】
本発明の現像装置は、現像剤が像担持体に当接して静電潜像を現像するように像担持体に対して設けられていても良いし、現像剤が像担持体に接触することなく静電潜像を現像するように設けられていても良い。現像装置には、像担持体と現像剤担持体の間に交番電界を形成するための電界形成手段を設けると、現像効率を向上させる上で好ましい。電界形成手段は、従来より知られているものを利用することができる。例えば現像剤担持体に電圧を印加する電源等を例示することができ、印加する電圧としては、交流電圧を含む電圧であれば良い。
【0049】
本発明の現像装置に使用される現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤である。非磁性トナー及び磁性キャリアは、従来より知られているものを利用することができ、その製造や粒径の測定については常法に従って行うことができる。また、非磁性トナーと磁性キャリアの混合比は、使用されるトナーやキャリアの種類や物性、要求される画質によって適切に設定することが好ましい。
【0050】
非磁性トナーは、その重量平均粒径が5〜9μmであると、高画質の画像を得る上で好ましい。非磁性トナーの重量平均粒径が上記範囲よりも小さいと耐久によるかぶりや飛散の発生が問題となり、長期に亘って安定した画像を得ることが困難となる傾向にあり、上記範囲よりも大きいと転写での飛び散り等による画質の低下が問題となり、初期から高画質を得ることが困難となる傾向にある。
【0051】
また、非磁性トナーは、粒径や形状の整っているものが、前記微小凹部への侵入又は係止を防止する上で好ましく、非磁性トナーの形状については、球形であることが特に好ましい。このような非磁性トナーは、例えば乳化重合法や懸濁重合法によって製造される重合トナーであることが好ましい。また、トナーは、分級し、適切な粒径のトナーを選別又は混合することによって所望の粒径や粒度分布に調整することができる。
【0052】
磁性キャリアは、非磁性トナーを担持できるものであれば特に限定されない。
磁性キャリアは、その重量平均粒径が20〜60μmであると、前記非磁性トナーを担持する上で好ましい。磁性キャリアの重量平均粒径が上記範囲よりも小さいと磁性キャリアの感光体への付着が問題となる傾向にあり、上記範囲よりも大きいと磁性キャリアの穂の摺擦による画質の低下が問題となり、特に低濃度領域をがさつきなく均一に再現することが困難となる傾向にある。また、磁性キャリアは、表面が疎水化処理されたものであっても良い。
【0053】
現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリア以外に、他の粒子を含むものであっても良い。このような粒子としては、例えば、非磁性トナーの帯電特性を制御又は補助するための粒子や、非磁性トナー又は磁性キャリアの流動性を向上させる粒子を例示することができる。
【0054】
また、本発明の現像装置は、前述した現像剤担持体を有するものであれば特に限定されないが、従来より知られている他の構成を適宜備えることができる。このような他の構成としては、例えば、現像剤を収容するための現像容器、現像容器中の現像剤を撹拌するための撹拌手段、消費される非磁性トナーを補給するためのトナー補給部、現像剤担持体表面に担持される現像剤の量を規制する現像剤規制部材を例示することができる。
【0055】
本発明に使用される画像形成装置は、画像情報信号に対応した静電潜像を像担持体に形成する手段を備え、前述した本発明の現像装置を有するものであれば特に限定されない。したがって、従来より知られている様々な構成を適宜備えることができる。
【0056】
前記画像形成装置は、静電潜像を現像剤によって顕像化する画像形成方式を採用するものであれば良く、このような画像形成方式としては、例えば、感光ドラム上に静電潜像を形成して現像し、次いで静電潜像を現像してトナー像を形成し、トナー像を中間体を介して、又は、介さずに記録材に転写して定着させて画像を形成する電子写真方式や、静電潜像を記録材上に形成して現像し、この像を定着させて画像を形成する静電記録方式などを例示することができる。像担持体は、静電潜像を担持するものであれば良く、像担持体へ画像が定着されるか否かには関わらない。
【0057】
【実施例】
以下において、本発明による現像装置の実施例を添付図面に従って説明する。
この現像装置は、例えば以下に述べるような画像形成装置の中で使用されるが、本発明は必ずしもこの形態に限られるものではない。
【0058】
<実施例1>
図1は、図2に示されるようなフルカラー画像形成装置における、Y、M、C、Kの一つのステーションを拡大して示したものである。Y、M、C、Kの各ステーションはほぼ同様の構成であり、フルカラー画像において、それぞれイエロー色(Y)、マゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色(K)のトナー画像を形成する。以下の説明において、例えば現像装置1とあれば、Y、M、C、K各ステーションにおける現像装置1Y、現像装置1M、現像装置1C、現像装置1Kを共通して指すものとする。
【0059】
画像形成装置全体の構成を説明する。
この画像形成装置は、図2に示すように、像担持体である感光ドラム4と、感光ドラム4を帯電する一次帯電器21と、帯電した感光ドラム4の表面に静電潜像を形成するための発光素子22と、静電潜像が形成された感光ドラム4に現像剤を供給して静電潜像を現像しトナー像を形成する現像装置1と、感光ドラム4上のトナー像を中間転写体を介して又は介さずに転写紙24に転写する転写帯電器23と、未定着のトナー像を担持する転写紙24を次段に搬送する転写紙搬送シート27と、転写紙24に未定着のトナー像を定着する定着装置25と、転写後に感光ドラム4上に残存する転写残トナーを取り除くクリーニング装置26とを有する電子写真方式の画像形成装置である。
【0060】
次に、図2により、画像形成装置全体の動作を説明する。
像担持体である感光ドラム4は回動自在に設けられており、その感光ドラム4を一次帯電器21で一様に帯電し、例えばレーザーのような発光素子22によって情報信号に応じて変調された光で露光して静電潜像を形成する。その静電潜像は現像装置1により、後述のような過程でトナー像として可視像化される。次にそのトナー像を、転写帯電器23によって、転写紙搬送シート27によって搬送されてきた転写紙24に転写し、さらに定着装置25によって定着して永久画像を得る。また、感光ドラム4上の転写残トナーはクリーニング装置26により除去する。
【0061】
次に、現像装置1の構成を説明する。
現像装置1は、図1に示すように、感光ドラム4と対向して配置されており、現像剤を収容するための現像容器2と、現像容器2中の現像剤を担持し感光ドラム4へ搬送するための現像剤担持体である現像スリーブ3と、現像スリーブ3における現像剤の担持量を規制するための穂高規制部材としてのブレード5と、現像容器2へ現像剤に含まれるトナーを補給するためのトナー補給槽6とを有している。現像スリーブ3と感光ドラム4には、電界形成手段である現像バイアス電源(図示せず)が接続されている。
【0062】
現像容器2は、隔壁により2つの空間に仕切られており、それぞれの空間には撹拌スクリュー8が設けられている。そしてこれらの空間には、共に非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤が収容されている。現像スリーブ3の内部には磁界発生手段であるマグネット7が固定されている。また、現像容器2の開口部付近には、現像スリーブ3とブレード5と現像容器2によって囲まれる現像剤溜まり部10が形成されている。
【0063】
次に、図1により現像装置1の動作を説明する。
現像容器2は、感光ドラム4に向けて開口しており、この開口部に一部露出するようにして現像スリーブ3が回転可能に配置されている。現像スリーブ3は非磁性材料で構成され、表面には凸凹が形成され、感光ドラム4との間に現像領域を形成し、現像動作時には図1の矢印方向に回転する。マグネット7を内蔵する現像スリーブ3はブレード5によって層厚規制された二成分現像剤の層を現像剤溜まり部10から現像領域に担持搬送し、トナーは、現像領域で現像剤を感光ドラム4に供給されて感光ドラム4に形成されている静電潜像を現像する。画像形成で消費されたトナーの量に相当するトナーはトナー補給槽6から補給される。
【0064】
マグネット7は五つの極から構成され、攪拌スクリュー8で攪拌された現像剤は、汲み上げのための搬送用磁極(汲み上げ極)N2の磁力で現像スリーブ3上に拘束され、次に規制用磁極(S2)とブレード5の作用により、現像剤の層を形成し、磁気ブラシを形成しつつ搬送される。次いで現像剤は、搬送用磁極N1の磁力及び現像スリーブ3の回転によって現像領域に搬送される。次いでトナーは、磁極S1と前記現像バイアス電源による電界の作用によって、感光ドラム4に対向する現像領域で感光ドラム4に供給され、感光ドラム4に形成されている静電潜像を現像する。
【0065】
現像領域で感光ドラム4上の静電潜像を現像した後の現像剤は、取り込み極N3の磁力及び現像スリーブ3の回転によって現像領域から現像容器2内へと搬送される。取り込み極N3と汲み上げ極N2は同極であり、この2つの磁極の間には磁力がほぼ0ガウスとなる領域(反発極、図示せず)が設けられている。これによって静電潜像を現像した後の現像剤は、そのまま続いて汲み上げ極N2に拘束されてしまうことなく、現像容器2内へと収容される。
【0066】
本実施例のように反発極が設けられた構成の場合、現像剤のつれまわりが反発極により低減されるため、トナーが現像スリーブ3の表面に付着し留まりにくくなり、現像スリーブへのトナーの融着を低減する効果がある。したがって、本実施例のように反発極を持つマグネット7と以下に述べるような表面構成を持つ現像スリーブ3を組み合わせて使用すると、現像スリーブ3の汚染低減に効果的である。
【0067】
次に、本実施例の特徴的な部分について更に詳しく説明する。
本実施例では現像スリーブ3の材質は非磁性材料を使用し、その表面に凸凹をつけて現像剤の搬送力を付与している。しかし、従来例のところで述べたように、粗面化した現像スリーブでは粗面の状態により、トナー又はトナー中の成分が粗面化された表面の凸凹部分に付着し融着しやすく、表面が汚染されるおそれがある。
【0068】
そこで、幾つかの現像スリーブについて、現像スリーブの材質としてSUSやアルミニウムを用い、砥粒として不定形アルミナ粒子(ARD)や球形のガラスビーズ粒子(FGB)を用いブラスト処理して、表面を粗面化処理し、表面粗さを測定した。
【0069】
表面粗さの測定には接触式表面粗さ計((株)小坂研究所製:サーフコーダーSE−3300)を用いた。この測定器は、1回の測定で現像スリーブの表面の十点平均粗さRzと凸凹の平均山間隔Smを同時に測定することができる。測定条件は標準設定と、詳細設定の2通りのモードを用いた。標準設定は、カットオフ値が0.8mm、測定長さが2.5mm、送りスピードが0.1mm/秒、高さの倍率が5000倍で、幅の倍率が50倍であり、詳細設定はカットオフ値が0.08mm、測定長さが0.25mm、送りスピードが0.05mm/秒、高さの倍率が5000倍で、幅の倍率が5000倍である。
【0070】
ここで、RzはJIS B 0601による十点平均粗さで、定性的には凸凹の山と谷の高低差を表す。また、Smは図3に示すように粗面化処理した表面の断面曲線Xから基準の長さ(測定長さ)Lだけ切り取った部分において、その断面曲線Xの平均線Sを横切る最初の山から谷への横断点から、次の山から谷への横断点までの間隔をS1とし、それ以降の横断点間隔をS2、S3、・・・、Sn(nは基準の長さ中における横断点の総数を示す)として、その算術平均したもので、次式で表される。
【数1】
Sm=(S1+S2+・・・+Sn)/n
定性的にはSmは山と隣の山の平均間隔を表す。Rz、Smのデータについては標準設定での測定値を使用した。
【0071】
また、表面のプロフィールで、山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部の存在量を確認する条件として詳細設定の測定モードを使用した。
【0072】
この表面粗さの情報と、1万枚の長期使用を行った後の現像スリーブにおける汚染の程度との比較を行った。この時、重量平均粒径8μmの非磁性トナーと重量平均粒径が40μmの磁性キャリア(T/C=8/92)を有する二成分現像剤を用いて検討を行った。また、汚染濃度の評価方法としては、反射型濃度測定計を用い使用前後の現像スリーブ表面における反射光を測定し、その光学濃度差ΔDを汚染濃度とした。
【0073】
実験例1(比較例1)として、材質がSUSである現像スリーブを、不定形のアルミナ粒子(ARD#400)を用いてブラスト処理し、表面を粗面化した。
この現像スリーブの表面状態は、Rz=3μm、Sm =13μmであった。この現像スリーブの表面のプロフィールを図4に示す。図4に示すようにARD#400で表面を粗面化した場合には 山と谷を形成する曲線が明確でなく 表面の至る所に幅2μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部(図4中↓で示した部分)が存在し、その数は100μmの間隔に約30個である。
【0074】
このような現像スリーブを用いた場合には、表1に示す如く、1万枚の長期使用後トナーが現像スリーブ表面に融着するに至った。この場合、現像剤の搬送性については、現像スリーブ表面のRzが小さいものの、表面のプロフィールとして、不定形のアルミナ粒子を用いてブラスト処理することで表面の摩擦係数が高くなっており、結果として現像剤の搬送不良等は確認されなかった。本発明者らは、トナーの融着現象が以下のような原因で起こると考えた。
【0075】
本実施例のような二成分現像方式では現像スリーブ3がトナーを付着した磁性キャリアを表面に保持して現像領域へと搬送する。また、トナーの粒径を小さくして行った場合に特に2μm以下のトナーが増加してくる。粒径の小さいこのようなトナーは幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部にめり込み現像スリーブ表面に付着して留まり易いと考えられる。
【0076】
特に 実験例1(比較例1)のように現像スリーブ表面の平均山間隔Smが磁性キャリアの重量平均粒径に比べて非常に小さい場合、キャリアの押圧によってトナーが細かい凹部に入り込んでも、キャリアはその凹部に入り込めない。その結果、このトナーは、キャリアが循環していく過程で、キャリアと接触する機会もなく現像スリーブ表面の凹部に引っかかったまま付着し、長期間使用していく中で融着に至ると考えられる。
【0077】
以上に述べたように、本発明者らは、現像スリーブ表面の平均山間隔Smが磁性キャリアの重量平均粒径に比べて非常に小さいことが、現像スリーブ表面へのトナーの融着の原因と考えて、次に実験例2(比較例2)として、材質がアルミニウムである現像スリーブを、実験例1(比較例1)より粒径の大きい不定形のアルミナ粒子(ARD#150)を用いてブラスト処理し、表面を粗面化した。
この現像スリーブの表面状態は、Rz=10μmで、平均山間隔Smはキャリア重量平均粒径40μmと同程度のSm =32μmであった。この現像スリーブで、耐久を行ったところ、表1に示す如く汚染レベルは低減した。
【0078】
更にキャリアの種類なども含めて詳細な検討を行った結果、平均山間隔Smがキャリアの重量平均粒径をDとして、D/3≦Sm≦6D、好ましくはD/2≦Sm≦3Dの範囲に入っていることがよいことが分かった。平均山間隔SmがD/3以上の場合には、前述のように現像スリーブ表面の谷に入り込んだトナーも、キャリアが循環していく過程でキャリアがそのトナーに接触することにより、トナーはキャリアに付着し運ばれていき、その結果、トナーは現像スリーブ表面に付着しとどまる事がなく、汚染レベルを低減できる。ただし、平均山間隔Smが6Dを超えると、現像スリーブの現像剤搬送性が低下する。
【0079】
以上のように、平均山間隔Smを調整することにより、その汚染のレベルは低減する。しかし、その画質を比較すると、画像不良はまだ生じやすく、汚染レベルをさらに低減する必要がある。本実験例における画像不良の理由としては、以下の理由が考えられた。図5に実験例2で用いた現像スリーブ表面を詳細設定で測定したプロフィールを示す。
【0080】
この場合には、実験例1と異なり山と谷は確認できる。しかしながら、山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅1μm、深さ0.2μm以上の凹部(図5中↓で示した部分)が存在し、その数は100μmの間隔中に約10個である。この場合も粒径の小さいトナーが前記凹部に入り込んでも、キャリアはその微小凹部に入り込めない。その結果、このトナーは、キャリアが循環していく過程で、キャリアと接触する機会もなく現像スリーブ表面の微小凹部に引っかかったまま付着し、長期間使用していく中でその部分を核に融着に至ると考えられる。
そこで、次のような実験を行った。
【0081】
実験例3として、材質がアルミである現像スリーブの表面を、重量平均粒径70μmの球形のガラスビーズ粒子(FGB#300)を用いて粗面化処理し、Rz=8.5μm、平均山間隔Sm=34μmとした現像スリーブを用いて検討を行った。その結果、先述の実験例2(比較例2)の現像スリーブと表面の平均山間隔Smが同じであるにもかかわらず、1万枚の長期使用後、現像スリーブ汚染のレベルは表1に示す如く実験例2(比較例2)よりもさらに低減した。この現像スリーブの表面のプロフィールを図6に示す。
【0082】
ARDを用いてブラスト処理した実験例1(比較例1)及び2(比較例2)の現像スリーブと今回使用したFGB#300を用いてブラスト処理した現像スリーブの表面形状を比較すると、 図6に示したように、FGB#300(重量平均粒径70μm)を用いてブラスト処理した今回の現像スリーブには、山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅1μm、深さ0.2μm以上の凹部(図6中↓で示した部分)はほとんど存在せず、その個数も100μmの間隔中に約3〜4個で、深さも非常に浅い。このような表面になると、粒径の小さいトナーも、入り込む場所がほとんどなくなり、結果として融着の核がなくなり 汚染が減少すると考えられる。
【0083】
実験例4として、材質がアルミである現像スリーブの表面を、重量平均粒径180μmの球形のガラスビーズ粒子(FGB#100)を用いて粗面化処理し、十点平均粗さRz=14μm、平均山間隔Sm=60μmとした。この現像スリーブの表面のプロフィールは、図7に示すように、 山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅2μm、深さ0.2μm以上の凹部が100μmの間隔中に約2個存在することを示している。この現像スリーブを用いて検討を行った結果、1万枚の長期使用後、現像スリーブ汚染のレベルは先述の実験例3とほぼ同じであるが、現像剤の搬送性が良くなり、表1に示す如く現像スリーブ上の現像剤の層厚をより安定して均一にすることができた。
【0084】
【表1】
○:良好 ×:悪い
【0085】
今回行った実験例4のように、十点平均粗さRzを大きくすれば、現像スリーブ表面を平滑に保ちながら、搬送性を良くすることが可能であることが分かった。一般に十点平均粗さRzの値を大きくすることは、トナーが表面の凹部に引っかかりやすくなり、現像スリーブ汚染のレベルを悪くすると考えられるが、 山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部の存在数を、100μmの間隔中に10個未満となるように小さく保てば、十点平均粗さRzの値をある程度大きくしても現像現像スリーブ汚染のレベルが悪くなることはない。
【0086】
更にキャリアの種類なども含めて詳細な検討を行った結果、磁性キャリアの重量平均粒径Dの1/10倍乃至1/2倍の関係に十点平均粗さRzが設定されていれば良かった。D/10倍以上の場合、磁性キャリアが表面の谷に引っかかることで、結果として現像剤の搬送性が良くなる。ただし、RzがD/2より大きいと、現像スリーブ表面の凹凸が目で明らかにはっきりと分かるようになり、現像剤の層がその凹凸を反映してムラ状になり、画像に影響を及ぼす。
【0087】
これまで、素管を切削後、砥粒として不定形アルミナ粒子(ARD)や球形のガラスビーズ粒子(FGB)を用いブラスト処理して、表面を粗面化処理した現像スリーブを用いた例について述べたが、切削後ブラスト処理した表面は、切削時の表面の荒れを反映して微細なギザギザのある状態になっている。このような微細なギザギザが存在すると、トナー中に含まれる粒径の小さなトナーが、この微細な溝に引っかかり付着し、融着状態になりやすく、現像スリーブ汚染が起こりやすい。
【0088】
このような問題を解決する方法として、現像スリーブ素管について、切削後ダイヤモンド研磨を行ってからブラスト処理して表面を粗面化することが挙げられる。これにより、切削時の表面荒れに起因する現像スリーブ汚染が改善される。
これは、ダイヤモンド研磨により切削時のギザギザがほぼなくなり、ミクロ的にもギザギザがない鏡面状の表面状態に現像スリーブ素管の表面が改質されたことによる。
【0089】
以上説明したように、本実施例では現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔Smが二成分現像剤中の磁性キャリアの重量平均粒径Dの1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6D)に設定され、さらに表面の十点平均粗さRzが磁性キャリアの重量平均粒径Dの1/10倍乃至1/2倍の関係に設定されており、更に表面のプロフィールで、山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部の存在量が100μmの間隔中に10個未満であるようにすることによって、現像スリーブ表面凹部へトナーがキャリアによって埋め込まれることを防ぎ、トナー融着による現像スリーブ汚染が生じることがなく、それによって長期間安定して画質のよい画像を得ることが可能になった。
【0090】
ここで、キャリア及びトナーの重量平均粒径の測定法について述べておく。本発明に用いられるキャリアの重量平均粒径の測定法は以下の通りである。
1.試料約100gを0.1gの桁まで計り取る。
2.篩は、100メッシュから、400メッシュの標準篩(以下単に「篩」という)を用い、上から100メッシュ(粒径サイズ149μm)、145メッシュ(粒径サイズ105μm)、200メッシュ(粒径サイズ74μm)、250メッシュ(粒径サイズ63μm)、350メッシュ(粒径サイズ44μm)、400メッシュ(粒径サイズ37μm)の大きさの順に積み重ね、底には受け皿を置き、試料は一番上の篩に入れて蓋をする。
3.これを振動機によって水平旋回数毎分285±6回、振動回数毎分150±10回で15分間ふるう。
4.ふるった後、各篩及び受け皿内の鉄粉を0.1gの桁まで計る。
5.重量百分率で小数第2位まで算出し、JIS−Z8401によって小数第1位まで丸める。
【0091】
このとき、篩の枠の寸法は篩面から上の内径が200mm、上面から篩面までの深さが45mmとされ、又各部分の試料の重量の総和は、初めに取った試料の重量の99%以下であってはならない。
重量平均粒径は、上述の粒度分布側定値より、以下の式より求める。
重量平均粒径(μm)=1/100×{(100メッシュ篩の残量)×140
+(145メッシュ篩の残量)×122
+(200メッシュ篩の残量)×90
+(250メッシュ篩の残量)×68
+(350メッシュ篩の残量)×52
+(400メッシュ篩の残量)×38
+(全篩通過量)×14}
【0092】
また、本発明において、トナーの重量平均粒径は、例えば、下記測定法で測定した。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コールター社製)又はコーリターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフエイス(日科機製)及びCX−iパーソナルコンピユータ(キヤノン製)を接続し電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0093】
測定法としては前記電解水溶液100〜150mL中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5mL加え、さらに測定試料0.5〜50mgを加える。
【0094】
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して分布を求め、サンプルの重量平均粒径を得る。
【0095】
<実施例2>
本実施例は、実施例1と同様に現像スリーブ3の表面を粗面化処理した後、その上にNi−Pメッキ、若しくはNi−Bメッキ、若しくはCrメッキをコーティングすることにより、現像スリーブの表面を形成したことが特徴である。
【0096】
現像スリーブ3表面にNi−P、Ni−B、又はCrのメッキをコーティングすると、表面粗さの制御が容易になる上に、現像スリーブ3の耐摩耗性を向上する効果がある。また、実施例1で述べたような現像スリーブ切削時にできる表面の細かいギザギザを滑らかにする効果もある。
【0097】
現像スリーブ3の材質にアルミニウムを用いた場合、ステンレスに比べて安価にできるものの、現像スリーブ3表面の硬度が低いことから、キャリアを含む二成分現像剤を用いた場合、耐摩耗性が低下し、現像スリーブ3の寿命が短くなってしまう。これが、アルミニウムの現像スリーブ3でも、表面にNi−P、Ni−B、又はCrのメッキをコーティングすると、表面硬度がアルミニウムよりも増して、現像スリーブ3の寿命を延ばすことが可能になる。
【0098】
現像スリーブ3の表面の耐摩耗性の向上について更に説明すると、高速機の感光ドラムとしてa−Si(アモルファスシリコン)ドラムを用いる場合、始動初期時の使用での画質の流れ現象を防止する目的で、a−Siドラム中にはヒーターが入っている。現像スリーブ3がステンレス製であると、熱伝導率が小さいために、ドラムヒーターの熱により変形しやすい。ドラムヒーターによる熱変形を避けるためには、現像スリーブ3に熱伝導率が大きいアルミニウムを使用すればよいが、アルミニウムはステンレスに比べ耐摩耗性が劣る。アルミニウム製の現像スリーブ3表面にNi−P、Ni−B、若しくはCrのメッキをコーティングすれば、表面が硬質化して、容易に耐摩耗性を向上することができる。
【0099】
<実施例3>
本実施例は、実施例2と同様、現像スリーブの表面を粗面化処理した後、その上にコーティングを施すことにより、所望の表面状態を得るが、本実施例では、結晶性グラファイト及び導電性カーボンを含む樹脂層をコーティングする点が異なる。樹脂層のコーティングは、実施例2のNi−P、Ni−B、又はCrのメッキと同様、所望の表面形状の形成の容易化、現像スリーブの硬質化を達成することができる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像装置の現像剤担持体の表面の凸凹の平均山間隔(Sm)が二成分現像剤中の磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6D)に設定され、さらに表面の十点平均粗さ(Rz)が磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/10倍乃至1/2倍の関係に設定されており、更に表面のプロフィールで、山と谷を形成する曲線上に、該曲線の有する曲率と大きく異なる、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部の存在量が100μmの間隔中に10個未満であるようにすることによって 、現像スリーブ表面凹部へキャリアによってトナーが埋め込まれることを防ぎ、トナー融着による現像スリーブ汚染が生じることがなく、それによって長期間安定して画質のよい画像を得ることが可能になった。
【0101】
また、現像スリーブ表面にNi−Pメッキ、若しくはNi−Bメッキ、若しくはCrメッキを施した場合、又は結晶性グラファイト及び導電性カーボンを含んだ樹脂層をコーティングした場合には、現像スリーブ表面の耐摩耗性の向上を効果的に行えるばかりか、現像スリーブ表面の制御を容易に行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による現像装置を説明する概略図である。
【図2】本発明の一実施例に係わる現像装置を用いた画像形成装置を説明する概略図である。
【図3】平均山間隔について説明するため、図1の現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【図4】平均山間隔について説明するため、実験例1の現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【図5】平均山間隔について説明するため、実験例2の現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【図6】平均山間隔について説明するため、実験例3の現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【図7】平均山間隔について説明するため、実験例4の現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【図8】本発明の一実施例について説明するため、現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【図9】本発明の一実施例について説明するため、現像スリーブの表面を拡大した説明図である。
【符号の説明】
1 現像装置
2 現像容器
3 現像スリーブ(現像剤担持体)
4 感光ドラム(像担持体)
5 ブレード(穂高規制部材)
6 トナー補給槽
7 マグネット(磁界発生手段)
8 撹拌スクリュー
10 現像剤溜まり部
21 一次帯電器
22 発光素子
23 転写帯電器
24 転写紙
25 定着装置
26 クリーニング装置
27 転写紙搬送シート
Y フルカラー画像形成装置におけるイエローを表す符号
M フルカラー画像形成装置におけるマゼンタを表す符号
C フルカラー画像形成装置におけるシアンを表す符号
K フルカラー画像形成装置におけるブラックを表す符号
L 基準長さ
S 断面曲線の平均線
X 現像スリーブの表面を示す断面曲線
Claims (16)
- 画像情報信号に対応した静電潜像を像担持体に形成する手段を備えた画像形成装置に用いられ、前記像担持体上の静電潜像を現像してトナー像を形成するために、非磁性トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を担持して現像領域へと搬送する現像剤担持体を有する現像装置において、
前記現像剤担持体の表面には凸凹が設けられ、この凸凹の平均山間隔(Sm)が前記磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/3倍乃至6倍(D/3≦Sm≦6D)に設定され、
前記現像剤担持体の表面の十点平均粗さ(Rz)が磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/10倍乃至1/2倍に設定され、
前記Smが33〜60μmであり、前記Rzが8.5〜14μmであり、前記Dが20〜60μmであり、
前記現像剤担持体の表面のプロフィールにおいて、幅1μm乃至10μm、深さ0.2μm以上の凹部の存在量が100μmの間隔中に10個未満であることを特徴とする現像装置。 - 前記現像剤担持体の表面はアルミニウムで形成されており、現像剤担持体の表面の凸凹は球形のガラスビーズを用いたブラスト処理によって形成されたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体の表面を粗面化処理して凸凹を設け、さらにコーティングすることにより、現像剤担持体の表面における凸凹の平均山間隔(Sm)、及び十点平均粗さ(Rz)を調整したことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体の表面に、Ni−P、Ni−B、及びCrの中から選ばれる少なくとも一種を含むメッキ層をコーティングすることを特徴とする請求項3記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体の材質がステンレススチール又はアルミニウムである請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体内部には磁界発生手段が設けられ、この磁界発生手段は、現像剤の搬送方向において前記現像領域よりも下流側に設けられる第1磁極と、この第1磁極よりも前記搬送方向において下流側に設けられ第1磁極と同極性の第2磁極とを有することを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記第1磁極と第2磁極の間において、これらの磁極による磁力をほぼ消失する反発極を有することを特徴とする請求項6記載の現像装置。
- 前記像担持体と現像剤担持体の間に交番電界を形成するための電界形成手段が設けられた請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体は、磁性キャリアの重量平均粒径(D)以上かつその重量平均粒径の10倍以下(D≦d≦10D)の重量平均粒径(d)を有する定形球状粒子で表面がブラスト処理されている請求項1乃至8のいずれか一項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体は、表面の十点平均粗さ(Rz)が前記磁性キャリアの重量平均粒径(D)の1/6以上1/2以下(D/6≦Rz≦D/2)である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体は、表面にダイヤモンド研磨を施した後、該表面に定形球状粒子でのブラスト処理を施したものである請求項1乃至10のいずれか一項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体は、表面に定形球状粒子でのブラスト処理を施した後、更に該表面に無電解メッキを施したものである請求項1乃至11のいずれか一項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体は、アルミニウム又はステンレススチールで形成されている請求項1乃至12のいずれか一項に記載の現像装置。
- 前記無電解メッキが、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメッキ、無電解Pd−Pメッキ、及び無電解Crメッキのいずれかである請求項12記載の現像装置。
- 前記定形球状粒子が、ガラスビーズ、ステンレス鋼球及びセラミック球のいずれかである請求項1乃至14のいずれか一項に記載の現像装置。
- 前記非磁性トナーは重量平均粒径が5〜9μmであり、前記磁性キャリアは重量平均粒径が20〜60μmである請求項1乃至15のいずれか一項に記載の現像装置。
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