JP3261955B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JP3261955B2
JP3261955B2 JP30482595A JP30482595A JP3261955B2 JP 3261955 B2 JP3261955 B2 JP 3261955B2 JP 30482595 A JP30482595 A JP 30482595A JP 30482595 A JP30482595 A JP 30482595A JP 3261955 B2 JP3261955 B2 JP 3261955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
outside air
outside
air inlet
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30482595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09142130A (ja
Inventor
浩司 野々山
光 杉
雄一 城田
学 宮田
勝之 大▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP30482595A priority Critical patent/JP3261955B2/ja
Publication of JPH09142130A publication Critical patent/JPH09142130A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3261955B2 publication Critical patent/JP3261955B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除塵、脱臭機能を
発揮するエアフィルタを有する車両用空調装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置では、外気(車室
外空気)と内気(車室内空気)とを切替導入する内外気
切替箱の出口側と、送風機の吸入口との間に、エアフィ
ルタを配設し、内気モード時、外気モード時のいずれに
おいても、送風空気の全量がエアフィルタを通過するよ
うにして、空気中の塵埃や悪臭成分を除去、吸着してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両用空調装
置の現実の使用形態を考えてみると、外気モード時に
は、車室外に多く存在する花粉、ロードダスト、ディー
ゼルエンジン車からの排出カーボンといった、比較的微
細なダストを除去する要求が強い。しかも、外気モード
時には、外気は一度、エアフィルタを通過するだけで、
エアフィルタを再循環しないので、エアフィルタを一
度、通過させるだけで(1パスで)、上記微細なダスト
を除去する必要がある。
【0004】これに対し、内気モード時には、内気が何
度もエアフィルタを再循環するので、1パスでなく、内
気が何度もエアフィルタを再循環する間に空気中の塵埃
や悪臭成分を除去、吸着すればよいことになる。また、
送風空気が内気に限定されるので、車室外の上記微細な
ダストを除去する必要がなく、車室内で発生する綿ぼこ
りのような、ある程度大きなダストを除去すればよいこ
とになる。
【0005】しかるに、上記従来技術では、このような
内外気両モードの差に基づく現実のニーズの違いを考慮
せずに、内気モード時、外気モード時のいずれにおいて
も、送風空気の全量がエアフィルタを通過するようにし
ているので、内気モードを設定して風量を増加させ、冷
房能力を最大に発揮する最大冷房時にも、エアフィルタ
における通風抵抗により風量低下を招き、ひいては最大
冷房能力を低下させるという問題を生じる。
【0006】特に、内気モード時は上記のように除塵、
脱臭機能を外気モード時ほど強力に発揮する必要がない
ので、最大冷房能力の低下は実用上、大きな問題とな
る。この最大冷房能力の低下を回避するためには、圧力
損失の小さいエアフィルタを採用すればよいが、このよ
うにすると、外気モード時にエアフィルタによる微細ダ
ストの除塵効率が大幅に低下するという問題を生じる。
【0007】本発明は、上記点に鑑み、外気モード時に
必要な十分な除塵、脱臭機能を確保するとともに、内気
モード時には内気モードに必要とされる除塵、脱臭機能
を発揮しつつ、風量増加を実現できる車両用空調装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1記載
の発明では、第1の内気導入口(11、110)と外気
導入口(12)とに対応するようにエアフィルタ(3
0)を配置し、さらに、内外気切替手段(13、13
0、131)により第1、2の内気導入口(11、11
0、111)を開放して、車室内空気を導入する内気モ
ード時に、第1の内気導入口(11、110)からの車
室内空気がエアフィルタ(30)を通過して前記吸入口
(21)に向かう空気流れと、第2の内気導入口(1
1、111)からの車室内空気がエアフィルタ(30)
をバイパスして吸入口(21)に直接向かう空気流れと
を形成し、内外気切替手段(13、130、131)に
より外気導入口(12)を開放して、車室外空気を導入
する外気モード時には、外気導入口(12)からの車室
外空気がすべてエアフィルタ(30)を通過して吸入口
(21)に向かう空気流れを形成することを特徴として
いるこのように、内気モード時にエアフィルタ(3
0)をバイパスする内気の流れを形成することにより、
エアフィルタ(30)による通風抵抗を大幅に低減で
き、その結果、風量を増加できるので、最大冷房能力を
向上できる。
【0009】また、内気モード時には、通常、車室内の
綿ぼこりのような比較的大きなダストが吸入されるのみ
で、外気のような微細ダストを含んでおらず、しかも
1の内気導入口(11、110)からの内気が何度もエ
アフィルタ(30)を繰り返し通過するので、上記のご
ときパイパス流が形成されても、空気浄化の面ではほと
んど問題とならない。
【0010】一方、外気モード時には、外気導入口(1
2)からの外気をすべてエアフィルタ(30)を通過さ
せることができるので、外気に含まれる微細ダストを十
分、エアフィルタ(30)にて除去できる。また、請求
項2記載の発明では、内外気切替手段を、回転軸(13
c)を中心として回動する円周壁(13a)を有するロ
ータリドア(13)から構成し、このロータリドア(1
3)の円周壁(13a)により第1、2の内気導入口
(11)および外気導入口(12)を開閉し、エアフィ
ルタ(30)を、ロータリドア(13)の円周壁(13
a)と回転軸(13c)との間に、ロータリドア(1
3)の回動と干渉しないように配置することを特徴とし
ている。
【0011】従って、エアフィルタ(30)をロータリ
ドア(13)の高さの範囲内に設置でき、エアフィルタ
設置による内外気切替ケース(10)の高さの大型化を
抑制でき、空調装置を小形化できる。また、請求項3記
載の発明では、内外気切替ケースは車室内空気を導入す
る内気導入口(11)を有しており、エアフィルタ(3
0)を、その一端部(30a)が内気導入口(11)の
開口の中間に位置するように配置し、内気導入口(1
1)を分割して第1、2の内気導入口(11)をそれぞ
れ形成することを特徴としている。
【0012】この構成によれば、エアフィルタ(30)
自身で内気導入口(11)を分割して、内気のバイパス
流を形成できるため、内外気切替手段として1つのロー
タリドア(13)を使用するだけですみ、内外気切替構
造が簡単になる。また、請求項4〜7記載の発明では、
内外気切替手段(13、130)によって外気導入口
(12)及び第1の内気導入口(110)を開閉し、補
助開閉手段(131)によって第2の内気導入口(11
1)を開閉し、第1の内気導入口(11、110)と外
気導入口(12)とに対応するようにエアフィルタ(3
0)を配置し、内外気切替手段(130)により第1の
内気導入口(110)を開放するとともに、補助開閉手
段(131)により第2の内気導入口(111)を開放
して、車室内空気を導入する内気モード時に、第1の内
気導入口(110)からの車室内空気がエアフィルタ
(30)を通過して吸入口(21)に向かう空気流れ
と、第2の内気導入口(111)からの車室内空気がエ
アフィルタ(30)をバイパスして吸入口(21)に直
接向かう空気流れとを形成し、内外気切替手段(13
0)により外気導入口(12)を開放して、車室外空気
を導入する外気モード時には、外気導入口(12)から
の車室外空気がすべてエアフィルタ(30)を通過して
吸入口(21)に向かう空気流れを形成することを特徴
としている。
【0013】従って前述の請求項1記載の発明と同様
の作用効果を発揮できる。なお、上記各手段の括弧内の
符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応を
示すものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1〜図3は第1実施形態を示すもの
で、図1は車両用空調装置の通風系の全体構成を示すも
ので、図1に示す装置は、通常、自動車の車室内前部の
計器盤下方部位に配置される。10は合成樹脂製の内外
気切替ケースで、その下方には送風用スクロールケーシ
ング20が隣接して配置されており、内外気切替ケース
10の内部はスクロールケーシング20のベルマウス状
の吸入口21に連通している。
【0015】また、内外気切替ケース10は、車室内空
気を導入する内気導入口11と車室外空気を導入する外
気導入口12を有しており、そして、内外気切替ケース
10内に内外気切替用ロータリドア13が回動可能に収
納されている。内外気導入口11、12の開口面は、内
外気切替用ロータリドア13の円周壁13aが回動しな
がら、接触できるようにするため、この円周壁13aに
沿った円弧面となっている。
【0016】ここで、ロータリドア13は図2に示すよ
うに、2枚の扇形の側板13bの外周端を連結するよう
に円周壁13aが形成され、この側板13bの扇の要の
位置(円周壁13aの曲率半径の中心位置)に回転軸1
3cが軸方向外向きに設けられており、この回転軸13
cを中心としてロータリドア13が回動自在にケース1
0に支持されている。なお、ロータリドア13は例え
ば、樹脂の一体成形により簡単に製造できる。
【0017】なお、図1はロータリドア13により外気
導入を選択した状態を示し、図3はロータリドア13に
より内気導入を選択した状態を示している。ロータリド
ア13を回動操作する機構としては、空調制御パネル
(図示せず)に設けられた内外気切替操作部材(例え
ば、手動操作レバー)の手動操作力をケーブル等を介し
て回転軸13cに伝達して、ロータリドア13を回動操
作するか、あるいは空調制御パネルの内外気切替操作部
材により電気スイッチを作動させて、電気的アクチュエ
ータ(モータ等)を作動させ、この電気的アクチュエー
タによりロータリドア13を回動操作するようにしても
よい。
【0018】30はエアフィルタで、コルゲート(波
形)状の和紙または多孔質のウレタンフォーム等からな
るフィルタ部材を樹脂製の枠体で支持するようにした構
成となっている。ここで、エアフィルタ30の全体形状
は図1に示すような平板状のものであって、空気中の塵
埃を取り除くものであり、必要に応じて上記フィルタ部
材に活性炭のような悪臭成分を吸着する吸着材を付加し
て脱臭機能をも発揮できるようにしてある。
【0019】また、エアフィルタ30は、内外気切替ケ
ース10内に、内気導入口11、及び外気導入口12よ
り空気下流側の部位において、ロータリドア13の円周
壁13aと回転軸13cとの中間位置に配置されて、ロ
ータリドア13の回動を妨げないように配置されてい
る。このような配置形態を採用することにより、エアフ
ィルタ30設置による取付スペースの増大を避けること
ができる。
【0020】また、エアフィルタ30は、その一端部3
0aが内気導入口11の開口範囲の中間に位置するよう
にして水平方向に配置されており、さらに、スクロール
ケーシング20の吸入口21に対しては対向するように
配置されている。このように、エアフィルタ30の一端
部30aを内気導入口11の開口範囲の中間に位置させ
ることにより、内気導入口11をエアフィルタ30にて
上下2つの部分に分割することができ、そのため、内気
導入口11の上半分から吸入される内気はエアフィルタ
30を通過して吸入口21に流入し、内気導入口11の
下半分から吸入される残りの内気はエアフィルタ30を
バイパスして、直接、吸入口21に流入するようになっ
ている。
【0021】また、エアフィルタ30の面積は、吸入口
21よりも大きくしてあるが、ロータリドア13を採用
して、ロータリドア13の高さ(上下方向)寸法を通常
の板ドアの場合より低減できるので、エアフィルタ30
と吸入口21との間に所定の通路長さを確保することが
でき、エアフィルタ30の全面積にわたって空気が流れ
やすくしてある。
【0022】さらに、エアフィルタ30は、清掃、交換
のため、内外気切替ケース10に対して脱着可能に取付
ける必要があり、図4〜図6はこのエアフィルタ30の
脱着可能な取付構造を例示するものであって、内外気切
替ケース10の1つの側面には、エアフィルタ30の
幅、厚さより若干大きめの挿入穴10aが開けてあり、
この挿入穴10aよりエアフィルタ30を内外気切替ケ
ース10内に挿入できるようにしてある。
【0023】エアフィルタ30の他方の端部には挿入穴
10aを閉塞できる大きさを持った樹脂製の蓋板30b
が備えられており、この蓋板30bは前記樹脂製の枠体
と一体成形できる。そして、蓋板30bの外面側には脱
着作業時に作業者が手に持つノブ30cが一体成形され
ており、蓋板30bの内面側には2本の係止爪30dが
エアフィルタ30の表裏両面側に位置するようにして一
体成形されている。内外気切替ケース10の側面におい
て、挿入穴10aの近傍位置には、前記係止爪30dを
挿入し、係止する係止穴10bが開けられている。
【0024】また、内外気切替ケース10の内壁面にお
いて、エアフィルタ30の下側に位置する部位には、エ
アフィルタ30の下側面を支持するフィルタ支持ガイド
10cが多数個一体成形されている。従って、挿入穴1
0aよりエアフィルタ30を内外気切替ケース10内に
挿入し、蓋板30bの係止爪30dを内外気切替ケース
10の係止穴10bに係止することにより、エアフィル
タ30はその下側面がフィルタ支持ガイド10cにより
支持された状態で、ケース10内に保持される。なお、
エアフィルタ30の脱着可能な取付構造は、上記のよう
な係止爪30dと係止穴10bによる係止(引っ掛け)
構造でなく、ねじ止め構造等に置換してもよい。
【0025】スクロールケーシング20は樹脂製のもの
であって、その内部にはスクロール形状の中心部位に遠
心式多翼ファン(シロッコファン)からなる送風用ファ
ン22が配置されており、このファン22の回転により
吸入口21から吸入された空気が矢印Aのようにファン
22の半径方向外方へ流れるようになっている。送風用
ファン22は駆動用モータ23の回転軸に連結されて回
転する。
【0026】図1において、スクロールケーシング20
の空気出口側には冷却ユニット40が連結され、その内
部には、自動車エンジンを駆動源とする冷凍サイクルの
蒸発器41が配設されており、この蒸発器41により送
風空気が冷却、除湿される。この冷却ユニット40の空
気下流側には加熱ユニット50が連結されており、この
加熱ユニット50には、エンジン冷却水(温水)を熱源
として送風空気を加熱するヒータコア51が備えられて
いる。そして、このヒータコア51に隣接してエアミッ
クスドア52が配設されており、このエアミックスドア
52は、ヒータコア51を通過して加熱された温風とこ
のヒータコア51をバイパスする冷風との風量割合を調
整して吹出空気温度を調整する温度調整手段としての役
割を果たす。
【0027】ヒータコア51の空気下流側には、温風と
冷風を混合する混合室53が形成されており、この混合
室53で混合された所定温度の空気が、周知のデフロス
タ吹出口54、フェイス吹出口55、およびフット吹出
口56から車室内へ吹き出すようになっている。これら
の吹出口55〜56はそれぞれ吹出モード用ドア57〜
59により開閉される。
【0028】次に、上記構成において、第1実施形態の
作動を説明する。回転軸13cを中心とするロータリド
ア13の回転により、内気導入と外気導入との切替を行
うことができ、外気導入モードを選択するときは、ロー
タリドア13を図1、4に示す位置に回動させる。する
と、ロータリドア13の円周壁13aが内気導入口11
を閉塞し、外気導入口12を開放するので、送風ファン
22の回転により外気導入口12から外気が導入され
る。
【0029】次いで、この導入外気はすべてエアフィル
タ30を通過して、微細なダスト、悪臭成分等がエアフ
ィルタ30にて除去、吸着される。しかる後、導入外気
は吸入口21から送風用スクロールケーシング20内に
吸入され、冷却ユニット40および加熱ユニット50を
通過して、所望の温度に温度調整された後、吹出口5
4、55、56のいずれか1つまたは複数より車室内へ
吹出し、車室内を空調する。
【0030】次に、内気導入モードを選択するときは、
ロータリドア13を図3に示す位置に回動させると、ロ
ータリドア13の円周壁13aが外気導入口12を閉塞
し、内気導入口11を開放するので、送風ファン22の
回転により内気導入口11から内気が導入される。この
とき、エアフィルタ30の一端部30aが内気導入口1
1の中間に位置して内気導入口11を2つの部分に分割
しているので、内気導入口11から導入される内気の一
部は図3の矢印Cのように、エアフィルタ30を通過し
てダスト、悪臭成分等がエアフィルタ30にて除去、吸
着される。また、残りの内気は図3の矢印Dのように、
エアフィルタ30をバイパスして直接、吸入口21に吸
入される。
【0031】このように、内気導入モード時にはエアフ
ィルタ30をバイパスして直接、吸入口21に吸入され
る流れ(矢印D)を形成することにより、エアフィルタ
30設置による通風抵抗を低減できる。その結果、エア
ミックスドア52によりヒータコア51への空気流れを
全閉し、かつ送風用ファン22を最大回転数で作動させ
る最大冷房時において、上記通風抵抗の低減により送風
量を増加させることができ、冷房能力の向上を実現でき
る。
【0032】また、内気導入モード時にはエアフィルタ
30をバイパスして直接、吸入口21に吸入される流れ
(矢印D)が形成されることにより、このバイパス空気
流はエアフィルタ30にて浄化できないが、内気導入モ
ード時には内気が何度も内気導入口11に再循環すると
ともに、内気に含まれる塵埃は通常、綿ぼこりのような
比較的大きなダストであって、外気に混入するディーゼ
ルカーボン等の微細なダストを含んでいない。さらに、
内気導入モードにおいても、エアフィルタ30を吸入口
21に対向設置することにより、矢印Cで示すように内
気の一部を確実にエアフィルタ30を通過させることが
できるので、上記バイパス空気流の形成は内気浄化の面
で、ほとんど問題とならない。
【0033】また、エアフィルタ30を送風用スクロー
ルケーシング20の吸入口21に対向設置し、かつエア
フィルタ30と吸入口21との間に所定値(例えば30
mm程度)以上の隙間を設けているので、エアフィルタ
30が吸入口21より大きい形状であっても、外気導入
モードにおいて、エアフィルタ30全体に比較的均一に
外気を流すことができ、エアフィルタ30全体を空気浄
化のために有効活用できるとともに、騒音低減を図るこ
とができる。
【0034】次に、図7〜図8に基づいて、本発明と従
来装置とを数値的に比較してみると、図7は横軸にダス
ト粒径(μm)をとり、縦軸にエアフィルタ30への1
パス当たりの除塵効率(%)をとっており、図8は横軸
にエアフィルタ30への風量(m3 /h)をとり、縦軸
にエアフィルタ30での圧力損失(Pa)をとったもの
である。
【0035】従来装置において、図8の破線で示す、高
性能(目の細かい)フィルタを使用すると、図7におい
て、除塵効率は破線で示す特性となり、ディーゼルカー
ボン、ロードダストといった微細ダスト類に対しても、
比較的高い除塵効率を確保できるが、このような高性能
フィルタを使用すると、空調ユニット(図1に示す通風
系)全体の圧力損失が図9の実線のように増加し、風
量が低下するので、最大冷房能力の低下を招く。
【0036】そこで、図8の実線で示す通常性能のフィ
ルタを使用して、フィルタの圧力損失を低減すると、空
調ユニット全体の圧力損失が図9の実線のように低減
し、風量をの特性に比してQ1(例えば、図9の例で
は20m3 /h程度)だけ増加できるので、最大冷房能
力を向上できる。しかし、その代わりに、図7の実線に
示すように、通常性能のフィルタの使用により、微細粒
径の領域における除塵効率が低下して、ディーゼルカー
ボン、ロードダストといった微細ダスト類に対する除塵
効率が著しく低下してしまう。従って、外気モード時の
除塵効果が不十分になる。
【0037】これに対し、本発明では、内気導入モード
時にはエアフィルタ30をバイパスして直接、吸入口2
1に吸入される流れ(矢印D)を形成することにより、
エアフィルタ30設置による通風抵抗を低減できるの
で、図8の破線で示す、高性能フィルタを使用した場合
でも、空調ユニット全体の圧力損失を図9の破線に示
す特性まで低減でき、風量をの特性に比してQ1だけ
増加できる。しかも、高性能フィルタの使用により、外
気導入モード時には、図7の破線で示す除塵効率にて微
細ダストをも良好に除塵できる。
【0038】また、内気モード時に内気の除塵効率より
も、風量増加を優先させたい場合には、本発明におい
て、図8の実線で示す通常性能のフィルタを使用する
と、空調ユニット全体の圧力損失を図9の一点鎖線に
示す特性まで低減でき、風量をの特性に比して、Q1
+Q2(例えば、図9の例では40m3 /h程度)増加
できる。 (第2実施形態)図10およず図11は、第2実施形態
を示すもので、本実施形態では、内気導入口として、第
1、第2の2つの導入口110、111を設けており、
第2の内気導入口111はエアフィルタ30をバイパス
して内気を直接、吸入口21に流入させるため、エアフ
ィルタ30の空気下流側の位置に開口している。そし
て、第1の内気導入口110と外気導入口12とを切替
開閉するドアとして板状の内外気切替ドア130を設け
るとともに、第2の内気導入口111のみを開閉する板
状の内気専用ドア(補助開閉手段)131を設けるよう
にしている。
【0039】2つの板状ドア130、131はそれぞれ
回転軸130a、131aを中心として回転可能になっ
ており、かつこの両ドア130、131は連動して作動
する。図10は外気導入状態を示し、図11は内気導入
状態を示す。図11に示すように、内気導入状態では内
外気切替ドア130により第1の内気導入口110を開
放すると同時に、内気専用ドア131により第2の内気
導入口111を開放するので、本例でも、エアフィルタ
30をバイパスして直接、吸入口21に流入する内気の
流れ(矢印D)を形成でき、第1実施形態と同様の作用
効果を発揮できる。 (第3実施形態)図12およず図13は、第3実施形態
を示すもので、本実施形態では、エアフィルタ30は図
12に示すごとく空気流れの通路断面に対し斜めとなる
ように配置されているので、内外気切替ケース10の幅
と奥行き寸法を大きくせずに、フィルタ面積を大きくす
ることができる。
【0040】また、本実施形態では、第1実施形態で用
いたロータリドア13に、平板状の補助ドア部(補助開
閉手段)13dをステー13eを介して一体に設けるこ
とにより、1つのロータリドア13にて、外気導入口1
2と第1、第2の内気導入口110、111を切替開閉
するようにしている。すなわち、図12に示す内気導入
状態では、ロータリドア13の円周壁13aにて外気導
入口12を閉塞するとともに、第1、第2の内気導入口
110、111はともに開放し、矢印C、Dの2つの内
気の流れを形成できる。
【0041】外気導入状態では、図12の状態から、回
転軸13cを中心として、ロータリドア13が反時計方
向に回動して、円周壁13aにて第1の内気導入口11
0を閉塞するとともに、補助ドア部13dにて第2の内
気導入口111を閉塞する。これに伴って、外気導入口
12は円周壁13aとラップしないため、円周壁13a
と補助ドア部13dとの間の空間を通して吸入口21に
連通し、外気導入の状態となる。 (他の実施形態)なお、第1〜第3実施形態において、
エアフィルタ30はいずれも平板状のものを示したが、
エアフィルタ30を台形状とか湾曲形状に屈曲させるこ
とによりフィルタ面積を増加して通風抵抗を低減するよ
うにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両用空調装置の
通風系断面図である。
【図2】図1に示すロータリドア13の斜視図である。
【図3】図1の装置において内気導入モードを示す要部
断面図である。
【図4】図1の装置においてエアフィルタ30の脱着構
造を示す要部断面図である。
【図5】図4のBーB断面図である。
【図6】図4においてエアフィルタ30を取り外した状
態を示す要部断面図である。
【図7】エアフィルタ30の除塵効率とダスト粒径との
関係を示すグラフである。
【図8】エアフィルタ30の圧力損失と風量との関係を
示すグラフである。
【図9】空調ユニットの圧力損失と風量との関係を示す
グラフである。
【図10】本発明の第2実施形態を示す車両用空調装置
の通風系断面図である。
【図11】図10の装置において内気導入モードを示す
要部断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態を示す車両用空調装置
の内外気切替部の断面図である。
【図13】図12の装置において、図12とは直角方向
の面で切断した断面図である。
【符号の説明】
10…内外気切替ケース、11、110、111…内気
導入口、12…外気導入口、13、130…内外気切替
用ドア、13d…内気専用の補助ドア部、131…内気
専用ドア、20…送風用ケーシング、21…吸入口、2
2…送風用ファン、30…エアフィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 学 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 大▲崎▼ 勝之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−60111(JP,U) 実開 昭59−129619(JP,U) 実開 昭52−76147(JP,U) 実開 昭60−182221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風用ファン(22)と、 この送風用ファン(22)を収納するとともに、この送
    風用ファン(22)の上流側に吸入口(21)を有し、
    この吸入口(21)から吸入された空気を下流側へ導く
    流路を形成する送風用ケーシング(20)と、 前記吸入口(21)の上流側に隣接して配置され、前記
    吸入口(21)と連通する内外気切替ケース(10)
    と、 この内外気切替ケース(10)に車室内空気を導入する
    第1、2の内気導入口(11、110、111)と、 前記内外気切替ケース(10)に車室外空気を導入する
    外気導入口(12)と、 前記内外気切替ケース(10)内に配置され、前記
    1、2の内気導入口(11、110、111)および前
    記外気導入口(12)を開閉する内外気切替手段(1
    3、130、131)と、前記第1の内気導入口(11、110)と前記外気導入
    口(12)とに対応するように 配置されたエアフィルタ
    (30)とを具備し 前記第1内気導入口(11、110)は、前記内外気切
    替手段(13、130、)よりも上流側に設けられ、 さらに、前記内外気切替手段(13、130、131)
    により前記第1、2の内気導入口(11、110、11
    1)を開放して、車室内空気を導入する内気モード時
    に、前記第1の内気導入口(11、110)からの車室
    内空気が前記エアフィルタ(30)を通過して前記吸入
    口(21)に向かう空気流れと、前記第2の内気導入口
    (11、111)からの車室内空気が前記エアフィルタ
    (30)をバイパスして前記吸入口(21)に直接向か
    う空気流れとを形成し、 前記内外気切替手段(13、130、131)により前
    記外気導入口(12)を開放して、車室外空気を導入す
    る外気モード時には、前記外気導入口(12)からの車
    室外空気がすべて前記エアフィルタ(30)を通過して
    前記吸入口(21)に 向かう空気流れを形成することを
    特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記内外気切替手段は、回転軸(13
    c)を中心として回動する円周壁(13a)を有するロ
    ータリドア(13)から構成され、このロータリドア
    (13)の円周壁(13a)により前記第1、2の内気
    導入口(11)および前記外気導入口(12)を開閉
    し、 前記エアフィルタ(30)は前記ロータリドア(13)
    の円周壁(13a)と前記回転軸(13c)との間に、
    前記ロータリドア(13)の回動と干渉しないように配
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用
    空調装置。
  3. 【請求項3】 前記内外気切替ケースは、車室内空気を
    導入する内気導入口(11)を有し、 記エアフィルタ(30)はその一端部(30a)が前
    記内気導入口(11)の開口の中間に位置するように配
    置され、前記内気導入口(11)を分割して前記第1、
    2の内気導入口(11)をそれぞれ形成することを特徴
    とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 送風用ファン(22)と、 この送風用ファン(22)を収納するとともに、この送
    風用ファン(22)の上流側に吸入口(21)を有し、
    この吸入口(21)から吸入された空気を下流側へ導く
    流路を形成する送風用ケーシング(20)と、 前記吸入口(21)の上流側に隣接して配置され、前記
    吸入口(21)と連通する内外気切替ケース(10)
    と、 この内外気切替ケース(10)に車室外空気を導入する
    外気導入口(12)と、 この外気導入口(12)に隣接して設けられ、前記内外
    気切替ケース(10)に車室内空気を導入する第1の内
    気導入口(110)と、 前記内外気切替ケース(10)車室内空気を導入する
    第2の内気導入口(111)と、 前記内外気切替ケース(10)内に配置され、前記外気
    導入口(12)及び前記第1の内気導入口(110)を
    開閉する内外気切替手段(13、130)と、 前記第2の内気導入口(111)を開閉する補助開閉手
    段(131)と、前記第1の内気導入口(110)と前記外気導入口(1
    2)とに対応するように 配置されたエアフィルタ(3
    0)とを具備し 前記第1の内気導入口(110)は、前記内外気切替手
    段(13、130)よりも上流側に設けられ、 さらに、前記内外気切替手段(130)により前記第1
    の内気導入口(110)を開放するとともに、前記補助
    開閉手段(131)により前記第2の内気導入口(11
    1)を開放して、車室内空気を導入する内気モード時
    に、前記第1の内気導入口(110)からの車室内空気
    が前記エアフィルタ(30)を通過して前記吸入口(2
    1)に向かう空気流れと、前記第2の内気導入口(11
    1)からの車室内空気が前記エアフィルタ(30)をバ
    イパスして前記吸入口(21)に直接向かう空気流れと
    を形成し、 前記内外気切替手段(130)により前記外気導入口
    (12)を開放して、車室外空気を導入する外気モード
    時には、前記外気導入口(12)からの車室外空気がす
    べて前記エアフィルタ(30)を通過して 前記吸入口
    (21)に向かう空気流れを形成することを特徴とする
    車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記内外気切替手段は、回転軸(13
    c)を中心として回動する円周壁(13a)を有するロ
    ータリドア(13)から構成され、このロータリドア
    (13)の円周壁(13a)により前記外気導入口(1
    2)および前記第1の内気導入口(110)を開閉し、 さらに、前記補助開閉手段は、前記ロータリドア(1
    3)に一体に設けられた補助ドア部(13d)にて構成
    されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用空
    調装置。
  6. 【請求項6】 前記エアフィルタ(30)は前記ロータ
    リドア(13)の円周壁(13a)と前記回転軸(13
    c)との間に、前記ロータリドア(13)の回動と干渉
    しないように配置されていることを特徴とする請求項5
    に記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記内外気切替手段は、回転軸(130
    a)を中心として回動する板状の内外気切替ドア(13
    0)から構成され、この板状内外気切替ドア(130)
    により前記外気導入口(12)および前記第1の内気導
    入口(110)を開閉し、 さらに、前記補助開閉手段は、前記板状内外気切替ドア
    (130)と別体で設けられた板状の内気専用ドア(1
    31)にて構成され、 前記板状内外気切替ドア(130)と前記内気専用ドア
    (131)とを連動して作動させることを特徴とする請
    求項4に記載の車両用空調装置。
JP30482595A 1995-11-22 1995-11-22 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP3261955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30482595A JP3261955B2 (ja) 1995-11-22 1995-11-22 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30482595A JP3261955B2 (ja) 1995-11-22 1995-11-22 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09142130A JPH09142130A (ja) 1997-06-03
JP3261955B2 true JP3261955B2 (ja) 2002-03-04

Family

ID=17937714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30482595A Expired - Fee Related JP3261955B2 (ja) 1995-11-22 1995-11-22 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3261955B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09142130A (ja) 1997-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5147168B2 (ja) 車両の車室用の換気モジュール
JP3622299B2 (ja) 車両用空調装置
JP5944375B2 (ja) フィルタを再生するように構成された暖房、換気および/または空調装置、および実施方法
KR101445551B1 (ko) 차량용 공조장치
US5868616A (en) Air conditioning system for an automobile
JP4103570B2 (ja) 車両用空調装置の空調ユニット
JPH09188124A (ja) 空気開口開閉装置
JP3261955B2 (ja) 車両用空調装置
JP3978845B2 (ja) 車両用空調装置
KR101088544B1 (ko) 자동차용 공기조화장치
JP4478904B2 (ja) 自動車用空調装置
JPH10217761A (ja) 車両用空調装置
US11318808B2 (en) Blower noise suppressor for HVAC system
JP4147692B2 (ja) 車両用空調装置
JP3700258B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005022595A (ja) 車両用空調装置の内外気切替装置
JP3975566B2 (ja) 車両用空調装置
JP2998332B2 (ja) 天井設置型車両用クーリングユニット
KR101155803B1 (ko) 차량용 공조장치
JP2003170727A (ja) 空気通路切替装置及び車両用空調装置の内外気切替装置
JPH0731421U (ja) 自動車用空気調和装置のインテークユニット
KR100352527B1 (ko) 자동차 실내 환풍장치
KR100348490B1 (ko) 배기수단이 구비된 열차용 냉방장치
JP2001171343A (ja) 車両用空調装置
JP3750225B2 (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071221

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees