JP3700258B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調ケース内に第1空気通路と第2空気通路とを形成し、この第1空気通路内に内気、第2空気通路内に外気を、それぞれ吸入可能とした車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような車両用空調装置の従来技術として、特開平5−124426号公報に開示されたものがある。この従来技術の構成を簡単に説明すると、車両用空調装置の空調ケースは、その一端側に内気吸入口および外気吸入口が形成され、他端側にフット開口部およびデフロスタ開口部がそれぞれ形成されている。
【0003】
そして、この空調ケース内に、上記内気吸入口から上記フット開口部にかけての第1空気通路と、上記外気吸入口から上記デフロスタ開口部にかけての第2空気通路とを区画形成する仕切り板が設けられ、さらに、第1および第2空気通路内に、一端側から他端側に向けて空気流を発生する送風機が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、本発明者らは、各開口部から車室内側に吹き出される空気を清浄化する目的で、上記車両用空調装置に、空気中の不純物を除去するためのフィルタを設けることを試みた。ところが、内気吸入口からの内気および外気吸入口からの外気の両方をフィルタに通過させると、大きな通風抵抗が発生し、空調ケース内の空気流の風量が低下する、という問題が発生する。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、空調ケース内の空気流の風量の低下を抑制しつつ、空調ケースの各開口部から清浄な空気を吹き出すことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、外気は、車両の排気ガス等による不純物を相当含んでおり、内気はさほど不純物を含まないことから、外気は清浄化する必要があり、内気はさほど清浄化する必要がないことに着目して、請求項1ないしに記載の発明では、空調ケース(100)内に、外気吸入口(12)からデフロスタ開口部(28)にかけての第1空気通路(19a)と、第1内気吸入口(13a)からフット開口部(27)にかけての第2空気通路(19b)とを区画形成し、第1空気通路(19a)のみにフィルタ(40)を設けていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によれば、外気吸入口(12)からの外気は、フィルタ(40)の設けられた第1空気通路(19a)を流れ、第1内気吸入口(13a)からの内気は、風量が低下することなく第2空気通路(19b)内を流れる。このため、上記内気および上記外気の両方がフィルタ(40)を通過する場合に比べて、空調ケース(100)内の空気流の風量の低下を抑制できる。
【0008】
また、フット開口部(27)からはさほど不純物を含まない内気が吹き出され、デフロスタ開口部(28)からはフィルタ(40)により清浄化された外気が吹き出される。よって、上記各開口部(27、28)から車室内へ清浄な空気を吹き出すことができる。また、請求項に記載の発明では、第1空気通路(19a)において、フィルタ(40)の上流側に、第2内気吸入口(13b)を設けているので、外気吸入口(12)からの外気だけでなく、第2内気吸入口(13b)からの内気も清浄化可能となる。
【0009】
また、請求項に記載の発明では、空調ケース(100)においてフィルタ(40)より下流側に、第2内気導入口(13b)と第2空気通路(19b)とを連通する連通通路(50)を設け、第1内気吸入口(13a)を全開したときに連通通路(50)を全閉し、第1内気吸入口(13a)を全閉したときに連通通路(50)を全開する吸入口開閉手段(14b)を設けたことを特徴としている。
【0010】
従って、吸入口開閉手段(14b)にて第1内気吸入口(13a)を全開するとともに、連通通路(50)を全閉した状態では、第1内気吸入口(13a)からの内気は、風量が低下することなく第2空気通路(19b)内を流れ、第2内気吸入口(13b)からの内気は、フィルタ(40)の設けられた第1空気通路(19a)内を流れる。よって、空調ケース(100)内の空気流の風量の低下を抑制しつつ、内気の清浄化も図ることができる。
【0011】
また、吸入口開閉手段(14b)にて第1内気吸入口(13a)を全閉するとともに、連通通路(50)を全開した状態では、第2内気吸入口(13b)からの内気が第1空気通路(19a)内を流れるとともに、この内気の一部が、フィルタ(40)の下流側において連通通路(50)を通って、第2空気通路(19b)内を流れる。よって、室内から空調ケース(100)内へ吸入される内気の全てが、フィルタ(40)を通過して清浄化されるので、より高速に内気の清浄化を行うことができる。
【0012】
従って、連通通路(50)および吸入口開閉手段(14b)を設けることにより、上記のように、2段階にわたって内気の清浄化を行うことが可能となる。また、請求項に記載の発明では、空調ケース(100)を車室内前方に配置し、空調ケース(100)の一端側において、車室内後方に向いている側面部(11a)を空調ケース(100)から脱着可能とし、上記側面部(11a)を取り外すことにより形成される空調ケース(100)の開口部(110)から、フィルタ(40)を出し入れ可能としていることを特徴としている。
【0013】
従って、空調ケース(100)を車両に装着した状態のままで、上記側面部(11a)を取り外すことにより、フィルタ(40)を出し入れすることができ、フィルタ(40)の交換が容易となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本実施形態は、ディーゼルエンジンを搭載する車両に本発明を適用したものであり、車室内空間を空調する空調ユニットにおける各空調手段を、空調制御装置によって制御するように構成されている。
【0015】
まず、上記空調ユニットの構成を説明する。
図1および図2に示すように、空調ユニットは、車室内に向けて空気を送る空気通路をなす空調ケース100を備えており、この空調ケース100は、送風機ユニット1とエアコンユニット2とを結合することにより構成されている。
送風機ユニット1は図示しない車室内のインストルメントパネルの中央部から車両幅方向にオフセット(右ハンドル車では車両幅方向の左側にオフセット)して、助手席前方の部位に配置される。この送風機ユニット1は、その上方部に車室内空気と車室外空気とを切替吸入する樹脂製で略直方体状の内外気切替箱11を有している。
【0016】
図3に示すように、この内外気切替箱11の上面部11bは、断面円弧状の曲面であり、この上面部11bには、外気吸入口12と第2内気吸入口13bとが並列的に開口している。また、車両前方に向いている側面部11cには第1内気吸入口13aが開口している。さらに、内外気切替箱11の内部にはこれら両吸入口12、13a、13bを開閉する第1、第2内外気切替ドア14a、14bが設置されている。
【0017】
第1内外気切替ドア14aは、図4に示すように、2枚の扇形の側板141aの外周端を連結するように円弧状の円周壁142aが形成され、この側板141aの扇の要の位置(円周壁142aの曲率半径の中心位置)に回転軸143aが軸方向外向きに設けられている。さらに、両側板141aをわたすように回転軸143aに平行に、後述するフィルタ40を押さえつけるフィルタ押さえ部144aが設けられている。
【0018】
そして、図3に示すように、第1内外気切替ドア14aは、回転軸143aを中心として車両前後方向に回動自在に内外気切替箱11に支持されており、外気吸入口12を全開したときに(図3中一点鎖線で示す位置)第2内気吸入口13bを全閉し、外気吸入口12を全閉したときに(図3中実線で示す位置)第2内気吸入口13bを全開する。この第1内外気切替ドア14aは樹脂の一体成形により製造されている。第2内外気切替ドア14bは板ドアから形成されている。
【0019】
内外気切替箱11の下方には送風機15が配置されており、この送風機15は、樹脂製の遠心式多翼ファン15a、15b、ファン駆動用モータ16、および樹脂製のスクロールケーシング17から構成されている。ここで、送風機15のファンは、モータ16側の外径の大きいファン15aと反モータ16側の外径の小さいファン15bとから構成されており、この両ファン15a、15bの回転軸は略水平方向に向くように配置されている。
【0020】
そして、内外気切替箱11内は、外気吸入口12および第2内気吸入口13bからファン15aの吸込口18aにかけての第1空気通路19aと、第1内気吸入口13aからファン15bの吸込口18bにかけての第2空気通路19bとが、仕切り板20aおよびスクロールケーシング17により仕切られている。
さらに、スクロールケーシング17内は、仕切り板20により、ファン15aの送風空気が流れる第1空気通路19aと、ファン15bの送風空気が流れる第2空気通路19bとに仕切られている。この仕切り板20は、図2に示すように垂直方向に配置されており、この結果、第1空気通路19aと第2空気通路19bとが車両前後方向に区画される。そして、第1、第2空気通路19a、19bは、車両左側から車両右側に向かって平行に延びており、この結果、送風空気も第1、第2空気通路19a、19bをスクロールケーシング17の出口部から略水平方向に車室の左側から右側へ向かって平行に送風されるようになっている。
【0021】
そして、図3において、内外気切替箱11内の仕切り板20aには、外気吸入口12または第2内気吸入口13bと、第2空気通路19bとを連通する連通口(連通通路)50が形成されている。ここで、第2内外気切替ドア14bは、第2内気吸入口13bを全開したとき(図3中実線で示す位置)に、連通口50を全閉し、第1内気吸入口13aを全閉したとき(図3中二点鎖線で示す位置)に、連通口50を全開する。
【0022】
また、内外気切替箱11において、外気吸入口12および第2内気吸入口13bの下流側で、かつ、連通口50よりも上流側に相当する部分111には、自身を通過する空気の不純物、例えば、塵等を除去するフィルタ40が配置されるとともに、フィルタ40を支持する支持部111aが形成されている。
具体的に、図2に示すように、上記部分111において、車両右側に向いている側面部11dと、車両前方に向いている側面部11cと、車両左側に向いている側面部11eとに相当する内周面には、この内周面から略垂直に、かつ、この内周面の略水平方向(紙面に平行な方向)に連続して突出するコ字状の支持部111aが形成されている。
【0023】
フィルタ40は、支持部111aの内形状より大きく、上記部分111の内周形状よりも小さい樹脂製の枠部(図示せず)に、ひだ折り加工した濾紙を保持させたものである。そして、図3に示すように、支持部111aの上流側にフィルタ40を配置し、さらに、第1内外気切替ドア14aを、図3中一点鎖線で示す位置または図3中実線で示す位置に配置することにより、フィルタ40は、支持部111aと第1内外気切替ドア14aの上記フィルタ押さえ部144aとにより挟持される。
【0024】
そして、送風機ユニット1のケースは、図5において、内外気切替箱11部分と、スクロールケーシング17部分とに分割可能となっている。また、内外気切替箱11部分は、車両後方に向いている(図5中左側)側面部11a、および、上面部11bが取り外し可能となっており、さらに、図2中A−Aで示す部分において左右方向に分割可能となっている。
【0025】
このようなケース分割により、ドア14a、14b、ファン15a、15b、フィルタ40等をケース内部へ組み込むようになっている。そして、側面部11aを内外気切替箱11部分から取り外すことにより、内外気切替箱11に形成される開口部110から、送風機15およびフィルタ40が車両前後方向に出し入れ可能となっている。なお、それぞれの分割面は、図示しないクリップ等の締結手段により脱着可能に組み付けられている。
【0026】
一方、図1および図2において、後述の空調用熱交換器を内蔵するエアコンユニット2は車室内のインストルメントパネルの略中央部に配置されるものである。このエアコンユニット2のケース内には、冷凍サイクルのエバポレータ(冷却用熱交換器)21がわずかに傾斜した状態で、エアコンユニット2内の空気通路の全面を塞ぐように設置されており、上記送風機ユニット1からの送風空気が下方から流入するようにしてある。
【0027】
そして、エバポレータ21の空気下流側(車室内上側)には、ヒータコア(加熱用熱交換器)22が略水平状態に設置してある。このヒータコア22は、エンジン冷却水(温水)を熱源とするものである。図6(b)に示すように、エアコンユニット2内において、ヒータコア22の車両後方側および車両前方側には、ヒータコア22をバイパスするバイパス通路22a、22bが形成されている。
【0028】
ヒータコア22の車室内下方部(空気上流側)側に配置したエアミックスドア24a、24bの開度によりヒータコア22を通過する温風とバイパス通路22a、22bを通過する冷風の風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を制御する。また、ヒータコア22の車室内上方部(空気下流側)に吹出モード切替部23が配置してある。
【0029】
そして、エアコンユニット2においても、その内部の空気通路は仕切り板20A、20B、20Cにより、車両前後方向に第1空気通路19aと第2空気通路19bとに区画され、この両空気通路19a、19bをそれぞれ独立に空気が流れる。また、ヒータコア22の風下側に配置される仕切板20Cはその上方部で斜め右上方側へ屈曲した形状となっており、この仕切板20Cの斜め屈曲面20Dには、第1空気通路19aと第2空気通路19bとを連通させる連通口20Eが設けてある。
【0030】
上記吹出モード切替部23は車室内への後述する吹出モードを切り替えるためのもので、車室内の乗員上半身に向けて空気を吹き出すセンターフェイス(上方)吹出口(図示せず)に連通するセンターフェイス開口部25およびサイドフェイス吹出口(図示せず)に連通するサイドフェイス開口部26と、車室内の乗員足元に向けて空気を吹き出すフット吹出口(図示せず)に連通するフット開口部27と、フロントガラスの内面に向けて空気を吹き出すデフロスタ吹出口(図示せず)に連通するデフロスタ開口部28とを有し、これらの複数の開口部25、27、28を板状のドア手段29a、29b、29cにより切替開閉するものである。
【0031】
そして、センターフェイス開口部25、およびデフロスタ開口部28は第1空気通路19a側に配置され、一方、フット開口部27は第2空気通路19b側に配置されている。また、サイドフェイス開口部26は図6(b)に示してないが、第1空気通路19a側に配置してある。
ここで、フット用ドア29cが図6(b)に示す位置に操作されると、フット開口部27が全閉されるとともに、連通口20Eが全開され、フット用ドア29cが図7(b)に示す位置に操作されると、フット開口部27が全開されるとともに、連通口20Eが全閉される。
【0032】
また、サイドフェイス開口部26は周知のように吹出モード切替部23内の空間に常時、連通しており、サイドフェイス吹出口に備えられた吹出グリルの操作にて、サイドフェイス吹出口からの吹出空気の断続および吹出方向の調整が可能になっている。
以下に、本実施形態の制御系の構成について説明する。
【0033】
車室内前面に設けられた図示しない操作パネルには、乗員の希望の車室内温度を指示する温度設定スイッチが備えられており、この温度設定スイッチの操作信号が図示しない空調制御装置に送られる。さらに、上記空調制御装置には、車室内温度、車室外温度、日射量、エンジン水温等の各種信号が入力され、この空調制御装置は、上記操作信号に基づいて所定の演算を行い、この演算結果に基づいて、上記送風機15のモータ16、第1、第2内外気切替ドア14a、14bを回動させる図示しないサーボモータ、エアミックスドア24a、24bを回動させる図示しないサーボモータ、センタフェイス用ドア29a、デフロスタ用ドア29b、およびフット用ドア29cを同時に回動させる図示しないサーボモータへ制御信号を出力する。
【0034】
そして、この車両用空調装置から吹き出される空気の吹き出し温度が低いときには乗員上半身へ、逆に吹き出し温度が高いときには乗員足元へ向けて空気を吹き出させるように、センタフェイス用ドア29a、デフロスタ用ドア29b、およびフット用ドア29cの制御を行っている。
具体的に、吹き出し温度の低い側から高い側にかけて、乗員上半身へ向けて空調風を吹き出すフェイスモード、乗員上半身および乗員足元へ向けて空調風を吹き出すバイレベルモード、空調風の約8割を乗員足元へ、約2割をフロントガラスの内面に向けて吹き出すフットモード、乗員足元とフロントガラスの内面とにほぼ同量ずつ空調風を吹き出すフットデフモードが設定されている。
【0035】
さらに、本実施形態では、空調風をフロントガラスの内面に向けて吹き出すデフロスタモードが設定されており、このモードは、上記操作パネル上に設けられたデフロスタモードスイッチを乗員が操作することにより行われる。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。
(フェイスモード)
図6(a)に示すように、第1内外気切替ドア14aにより、外気吸入口12を全閉するとともに、第2内気吸入口13bを全開し、第2内外気切替ドア14bにより、第1内気吸入口13aを全開するとともに、連通口50を全閉して、第1、第2空気通路19a、19bに内気を吸入する。同時に、図6(b)に示すように、センタフェイス用ドア29aによりフェイス開口部25を全開し、デフロスタ用ドア29bによりデフロスタ開口部28を全閉し、フット用ドア29cにより、フット開口部27を全閉するとともに、連通口20Eを全開する。これにより、乗員の上半身へ向けて内気を吹き出す。
【0036】
(バイレベルモード)
図7(a)に示すように、第1内外気切替ドア14aにより、外気吸入口12を全開するとともに、第2内気吸入口13bを全閉し、第2内外気切替ドア14bにより、第1内気吸入口13aを全閉するとともに、連通口50を全開して、第1、第2空気通路19a、19bに外気を吸入する。同時に、図7(b)に示すように、センタフェイス用ドア29aによりフェイス開口部25を全開し、デフロスタ用ドア29bによりデフロスタ開口部28を全閉し、フット用ドア29cにより、フット開口部27を全開するとともに、連通口20Eを全閉する。これにより、乗員の上半身および足元へ向けて外気を吹き出す。
【0037】
(フットモード)
図8(a)に示すように、第1内外気切替ドア14aにより、外気吸入口12を全開するとともに、第2内気吸入口13bを全閉し、第2内外気切替ドア14bにより、第1内気吸入口13aを全開するとともに、連通口50を全閉して、第1空気通路19aに外気を、第2空気通路19bに内気を吸入する。同時に、図8(b)に示すように、センタフェイス用ドア29aによりフェイス開口部25を全閉し、デフロスタ用ドア29bによりデフロスタ開口部28を少し開き、フット用ドア29cにより、フット開口部27を全開するとともに、連通口20Eを全閉する。これにより、空調風の約8割を内気として乗員の足元へ吹き出し、約2割を外気としてフロントガラスの内面に向けて吹き出す。
【0038】
(フットデフモード)
図9(a)に示すように、第1内外気切替ドア14aにより、外気吸入口12を全開するとともに、第2内気吸入口13bを全閉し、第2内外気切替ドア14bにより、第1内気吸入口13aを全開するとともに、連通口50を全閉して、第1空気通路19aに外気を、第2空気通路19bに内気を吸入する。同時に、図9(b)に示すように、センタフェイス用ドア29aによりフェイス開口部25を全閉し、デフロスタ用ドア29bによりデフロスタ開口部28を半分程度開き、フット用ドア29cにより、フット開口部27を全開するとともに、連通口20Eを全閉する。これにより、空調風の約5割を内気として乗員の足元へ吹き出し、約5割を外気としてフロントガラスの内面に向けて吹き出す。
【0039】
(デフロスタモード)
図10(a)に示すように、第1内外気切替ドア14aにより、外気吸入口12を全開するとともに、第2内気吸入口13bを全閉し、第2内外気切替ドア14bにより、第1内気吸入口13aを全閉するとともに、連通口50を全開して、第1、第2空気通路19a、19bに外気を吸入する。同時に、図10(b)に示すように、センタフェイス用ドア29aによりフェイス開口部25を全閉し、デフロスタ用ドア29bによりデフロスタ開口部28を全開し、フット用ドア29cにより、フット開口部27を全閉するとともに、連通口20Eを全開する。これにより、フロントガラス内面に向けて外気を吹き出す。
【0040】
以下に、上記吹出モードにおける作用効果を述べる。
まず、上記フットモード(図8(a)、(b)参照)およびフットデフモード(図9(a)、(b)参照)のときは、外気吸入口12からの外気のみがフィルタ40を通過して清浄化され、第1内気吸入口13aからの内気はフィルタ40を通過しない。このため、上記内気および上記外気の両方がフィルタ40を通過する場合に比べて、空調ケース100内の空気流の風量の低下を抑制できる。
【0041】
また、フット開口部27からはさほど不純物を含まない内気が吹き出され、デフロスタ開口部28からはフィルタ40により清浄化された外気が吹き出される。よって、上記各開口部27、28から車室内へ清浄な空気を吹き出すことができる。
そして、上記フェイスモード(図6(a)、(b)参照)のときは、第1内気吸入口13aからの内気は、風量が低下することなく第2空気通路19b内を流れ、第1内気吸入口13aからの内気は、フィルタ40の設けられた第1空気通路19a内を流れる。これにより、車室内から空調ケース1内に吸い込まれる内気のうち、半分程度の内気が清浄化されて再び車室内へ吹き出され、これを繰り返すことにより、徐々に内気を清浄化することができる。
【0042】
そして、第1、第2内気吸入口13aからの内気の全てがフィルタ40を通過する場合に比べれば、空調ケース100内の空気流の風量の低下を抑制できる。ここで、風量の低下により、エバポレータ21における熱交換量の低下、つまり、車両用空調装置の冷房能力の低下が発生するが、本実施形態によれば、上述のように風量の低下を抑制できるので、車両用空調装置の冷房能力の低下も抑制できる。
【0043】
以下に、上記したフィルタ40の組付構造による作用効果を述べる。
まず、図5において、側面部11aを内外気切替箱11部分から取り外すことにより、内外気切替箱11に形成される開口部110から、送風機15およびフィルタ40が車両前後方向に出し入れ可能となっているので、内外気切替箱11から側面部11aを取り外すことにより、送風機15およびフィルタ40の脱着を同時に行える。
【0044】
また、側面部11aは車室内の前方で、車両後方に向く面であるため、送風機ユニット1を車両に装着した状態のままで、作業者は側面部11aを取り外すことができる。よって、送風機ユニット1を車両から取り外すことなく、送風機15およびフィルタ40の脱着を行うことができる。
また、送風機15により空気流を発生させると、フィルタ40には(鉛直方向略下方向(図5中下方向)の風圧がかかり、この結果、フィルタ40の上記枠部が支持部111aに押しつけられるので、フィルタ40の略垂直方向の位置ずれを防止できる。よって、外気吸入口12からの外気または第1内気吸入口13aからの内気が、フィルタ40を通らずに、フィルタ40と支持部111aの間から漏れることを防止でき、内気または外気を確実に清浄化できる。
【0045】
また、フィルタ40は、支持部111aと第1内外気切替ドア14aのフィルタ押さえ部144aとにより挟持されているだけなので、フィルタ40の脱着作業が容易となる。
さらに、内外気2層流ユニットとしての作用効果を説明すると、上記フットモード(図8(a)、(b)参照)時およびフットデフモード(図9(a)、(b)参照)時では、第1空気通路19aにおいて、低湿度の外気をヒータコア22で加熱して温風とし、デフロスタ開口部28を経て、デフロスタ吹出口からフロントガラスの内面に向けて吹き出している。よって、フロントガラスの曇り止め効果を高めることができる。
【0046】
一方、第2空気通路19bにおいて、内気をヒータコア22で加熱して温風とし、フット開口部27を経て、フット吹出口27aから乗員足元部へ吹き出している。よって、車室内の足元部暖房に際しては、外気吸入による換気負荷が発生せず、ヒータコア22に流入するエンジン冷却水温度が十分上昇していない条件下(例えば、ディーゼルエンジン車のアイドル時等)においても、暖房効果を高めることができる。
【0047】
このようにして、車両窓ガラスの曇り止め効果の向上と、暖房効果の向上の両立を実現できる。
(他の実施形態)
上記実施形態において、内気のみが吸入されるフェイスモードが選択されているときに、内気の清浄化をより急速に行うようにしてもよい。具体的には、上記操作パネルに清浄化スイッチを設け、この清浄化スイッチを乗員により選択操作するものである。
【0048】
そして、フェイスモードが選択されているときに、上記清浄化スイッチがオンに操作されると、図6(a)に示す状態において、さらに、第1内気吸入口13aを全閉するよう、上記空調制御装置により駆動制御され、この結果、第1内気吸入口13aからの内気は導入されず、第2内気吸入口13bからの内気が第1空気通路19a内を流れるとともに、この内気の一部が、フィルタ40の下流側において連通通路50を通って、第2空気通路19b内を流れる。
【0049】
このように、上記清浄化スイッチを作動させることにより、内気の風量は減少するが、車室内から空調ケース100内に吸い込まれる内気の全てが清浄化されて再び車室内へ吹き出され、これを繰り返すことにより、急速に、車室内の空気の清浄化を図ることができる。また、内気の清浄化が十分行われたことが乗員により判断されたとき、乗員により、上記清浄化スイッチをオフすることにより、低速で、車室内の空気の清浄化が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1、2の装置における送風機ユニット部の図2中A−A断面図である。
【図4】第1内外気切替ドアの斜視図である。
【図5】送風機ユニット部の分解断面図である。
【図6】(a)はフェイスモードにおける送風機ユニット部の図2中A−A断面図で、(b)はフェイスモードにおけるエアコンユニット部の図2中B−B断面図である。
【図7】(a)はバイレベルモードにおける送風機ユニット部の図2中A−A断面図で、(b)はバイレベルモードにおけるエアコンユニット部の図2中B−B断面図である。
【図8】(a)はフットモードにおける送風機ユニット部の図2中A−A断面図で、(b)はフットモードにおけるエアコンユニット部の図2中B−B断面図である。
【図9】(a)はフットデフモードにおける送風機ユニット部の図2中A−A断面図で、(b)はフットデフモードにおけるエアコンユニット部の図2中B−B断面図である。
【図10】(a)はデフロスタモードにおける送風機ユニット部の図2中A−A断面図で、(b)はデフロスタモードにおけるエアコンユニット部の図2中B−B断面図である。
【符号の説明】
100…空調ケース、19a、19b…第1、第2空気通路、
12…外気吸入口、13a、13b…第1、第2内気吸入口、
15…送風機、27…フット開口部、28…デフロスタ開口部、
20、20a、20A、20B、20C…仕切り部材、40…フィルタ。

Claims (3)

  1. 一端側に第1内気吸入口(13a)および外気吸入口(12)が形成され、他端側に、少なくとも車室内乗員の足元に向けて風を吹き出すフット開口部(27)、および車両窓ガラス内面に向けて風を吹き出すデフロスタ開口部(28)が形成された空調ケース(100)と、
    この空調ケース(100)内に、前記外気吸入口(12)から前記デフロスタ開口部(28)にかけての第1空気通路(19a)と、前記第1内気吸入口(13a)から前記フット開口部(27)にかけての第2空気通路(19b)とを区画形成する仕切り部材(20、20a、20A、20B、20C)と、
    前記第1、第2空気通路(19a、19b)内に、前記一端側から前記他端側に向けて空気流を発生する送風手段(15)と、
    前記第1空気通路(19a)において、前記外気吸入口(12)の下流側に設けられ、前記第1空気通路(19a)を流れる空気中の不純物を除去するフィルタ(40)とを備え
    前記第1空気通路(19a)において、前記フィルタ(40)の上流側には、前記外気吸入口(12)と並列的に第2内気吸入口(13b)が備えられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記空調ケース(100)において前記フィルタ(40)より下流側には、前記第2内気吸入口(13b)と前記第2空気通路(19b)とを連通する連通通路(50)が設けられており、
    前記第1内気吸入口(13a)を全開したときに前記連通通路(50)を全閉し、前記第1内気吸入口(13a)を全閉したときに前記連通通路(50)を全開する吸入口開閉手段(14b)が備えられていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  3. 前記空調ケース(100)は、車室内の前方に配置され、
    前記空調ケース(100)の前記一端側において、車両後方に向いている側面部(11a)は、前記空調ケース(100)に脱着可能となっており、
    前記側面部(11a)を取り外すことにより形成される前記空調ケース(100)の開口部(110)から、前記フィルタ(40)が出し入れ可能となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
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