JP3495352B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3495352B2 JP2001262933A JP2001262933A JP3495352B2 JP 3495352 B2 JP3495352 B2 JP 3495352B2 JP 2001262933 A JP2001262933 A JP 2001262933A JP 2001262933 A JP2001262933 A JP 2001262933A JP 3495352 B2 JP3495352 B2 JP 3495352B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関し、特にユニットケース内に、冷却用熱交換器と加熱
用熱交換器とを略水平に上下配置してなる一体型エアコ
ンと称されるものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の一体型エアコンは、例
えば特開平10−244820号公報に示されているよ
うに、自動車の車室内前部に設けたインストルメントパ
ネル内に配設されたユニットケースを備えており、この
ユニットケースの下部には、送風機により送風された空
気を該ユニットケース内に導入するための導入口が開口
されている。このユニットケース内には、上記導入口よ
りも上側に位置する冷却用熱交換器としてのエバポレー
タと、このエバポレータの上側に位置する加熱用熱交換
器としてのヒータコアとが配設されている。また、上記
ユニットケース内において上記ヒータコアの車両後側に
は、エバポレータを通過した空気を、ヒータコアをバイ
パスさせて流すバイパス通路が設けられており、このバ
イパス通路へ流す空気と上記ヒータコアへ流す空気との
流量割合が、エアミックスダンパにより調整されるよう
になっている。
【0003】そして、自動車の乗員により設定される吹
出モードがベントモードであるときには、上記バイパス
通路を流れる空気(冷却空気)を単独で、又はこの冷却
空気に上記ヒータコアを通過した空気(加熱空気)を合
流させて、ユニットケースの上端部の車両後部に設けた
ベント導出口よりベンチレータへ導出させる。一方、上
記吹出モードがデフロスタモード(ヒートモード)であ
るときには、加熱空気を単独で、又は加熱空気を冷却空
気と合流させて、上記ベント導出口の車両前側に設けた
デフロスタ導出口よりデフロスタ(サイドドアのウイン
ドガラスの曇りを防止するためのデミスタを含む)に導
出させる。したがって、ベンチレータやデフロスタから
吹き出す空気の温度は、冷却空気と加熱空気との混合割
合、つまり上記エアミックスダンパによる上記流量割合
の調整で決まることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インストル
メントパネルの略中央部及び両端部にセンタベンチレー
タ及びサイドベンチレータがそれぞれ設けられた車両に
おいては、吹出モードがベントモードでなくても、その
サイドベンチレータから空気を吹き出させることによ
り、デミスタによるサイドドアのウインドガラスの曇り
防止をアシストしたりデミスタがない場合でも曇り防止
を行ったりするようにすることが考えられる。この場
合、センタベント導出口及びサイドベント導出口が、該
両ベント導出口を同時に開閉するために設けられる吹出
方向切替ダンパにより閉じられているときにも空気がサ
イドベンチレータに導出されるように、その吹出方向切
替ダンパの一部を切り欠いたり、両ベント導出口を閉じ
ている状態の吹出方向切替ダンパとサイドベント導出口
との間の一部に隙間が形成されるように構成したりする
ことが一般的である。
【0005】しかしながら、このような構成では、セン
タベント導出口及びサイドベント導出口が吹出方向切替
ダンパにより閉じられているときに十分な流量の空気を
サイドベント導出口からサイドベンチレータに導出する
ことが困難であるとともに、センタベント導出口及びサ
イドベント導出口が開かれた状態であっても、特に上記
一体型エアコンに適用した場合に、サイドドアのウイン
ドガラスの曇り防止を行うための適切な温度の空気をサ
イドベント導出口からサイドベンチレータに導出させる
ことが困難であるという問題がある。
【0006】すなわち、一体型エアコンでは、通常、セ
ンタベント導出口及びサイドベント導出口はユニットケ
ース上端部の車両後側に、またデフロスタ導出口は車両
前側にそれぞれ設けられており、冷房時の効率を重視す
る観点から、バイパス通路はヒータコアの車両後側にお
いて上下方向に延びるように設け、両ベント導出口はそ
のバイパス通路の略真上に設けることが望ましい。しか
し、このような構成では、ヒータコアを通過した加熱空
気については、バイパス通路の側方から該通路内に導入
させてその流動方向を変化させた上で両ベント導出口か
ら導出させる必要があり、加熱空気を冷却空気に対して
安定的にサイドベント導出口から導出させることが困難
になる。この結果、一体型エアコンでは、サイドベンチ
レータからの空気吹出しによるウインドガラスの曇り防
止効果を十分に得ることはできない。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、上記のような一体型エ
アコンにおいて、吹出モードがベントモード以外である
ときに、サイドベンチレータから適切な温度及び流量の
空気を吹き出させることにより、サイドドアのウインド
ガラスの曇り防止を確実に行えるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、ユニットケースの上端部における
サイドベント導出口とデフロスタ導出口との間に、吹出
モードが吹出方向切替ダンパによりセンタベント導出口
及びサイドベント導出口のみが開かれるモード(ベント
モード)以外であるときに、少なくとも加熱空気をサイ
ドベント導出口をバイパスさせてサイドベンチレータに
導出させるための補助導出口を設けるようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、自動車
の車室内に設けたインストルメントパネル内の車幅方向
中央部に配設されたユニットケースと、上記ユニットケ
ースに開口され、該ユニットケース内に、送風機により
送風された空気を導入するための導入口と、上記ユニッ
トケース内において上記導入口よりも上側に配設され、
該導入口から導入された空気を通過させて冷却する冷却
用熱交換器と、上記ユニットケース内において上記冷却
用熱交換器の上側に配設され、該冷却用熱交換器を通過
した空気を通過させて加熱する加熱用熱交換器と、上記
ユニットケース内において上記加熱用熱交換器の車両後
側に設けられ、上記冷却用熱交換器を通過した空気を、
該加熱用熱交換器をバイパスさせて流すバイパス通路
と、上記バイパス通路内に設けられ、上記加熱用熱交換
器を通過した空気が、バイパス通路を流れる空気と合流
する合流部と、上記ユニットケースの上端部に車幅方向
に並んだ状態で開口され、上記バイパス通路の合流部の
空気をセンタベンチレータ及びサイドベンチレータにそ
れぞれ導出させるためのセンタベント導出口及びサイド
ベント導出口と、上記ユニットケースの上端部において
上記センタベント導出口及びサイドベント導出口に対し
て車両前側に離れて開口され、上記バイパス通路の合流
部の空気をデフロスタに導出させるためのデフロスタ導
出口と、自動車の乗員により設定される吹出モードに応
じて少なくとも上記センタベント導出口、サイドベント
導出口及びデフロスタ導出口を開閉する吹出方向切替ダ
ンパとを備えた車両用空調装置を対象とする。
【0010】そして、上記ユニットケースの上端部にお
いて上記サイドベント導出口とデフロスタ導出口との間
に開口され、上記吹出モードが上記吹出方向切替ダンパ
によりセンタベント導出口及びサイドベント導出口のみ
が開かれるモード以外であるときに、少なくとも上記加
熱用熱交換器を通過した空気を、上記サイドベント導出
口をバイパスさせて上記サイドベンチレータに導出させ
るための補助導出口を備えているものとする。
【0011】上記の構成により、センタベント導出口及
びサイドベント導出口が吹出方向切替ダンパにより閉じ
られた状態にあるとき(吹出モードがデフロスタモード
であるとき等)には、バイパス通路の合流部の空気は主
として加熱空気であるので、その加熱空気が補助導出口
からサイドベンチレータに導出される。この補助導出口
は、ダンパに切欠き等を設けるものとは異なり、最適な
大きさに設定することができる。一方、吹出モードがベ
ンチモード以外であってセンタベント導出口及びサイド
ベント導出口が開放状態にあるとき(ベンチレータ及び
乗員の足元の両方から空調空気を吹き出させるバイレベ
ルモードであるとき等)には、センタベント導出口及び
サイドベント導出口からは主として冷却空気がセンタベ
ンチレータ及びサイドベンチレータに導出される。この
とき、少なくとも加熱空気が補助導出口からサイドベン
ト導出口をバイパスしてサイドベンチレータに導出され
る。これにより、たとえ加熱空気をサイドベント導出口
からサイドベンチレータに安定的に導出させることがで
きなくても、補助導出口から加熱空気がサイドベンチレ
ータに導出されるので、曇り防止に適した温度の空気を
サイドベンチレータから吹き出させることができる。こ
の結果、曇り防止に適した温度及び流量の空気をサイド
ベンチレータから吹き出させて、サイドドアのウインド
ガラスの曇り防止を確実に行うことができる。
【0012】そして、補助導出口は、サイドベント導出
口とデフロスタ導出口との間に設けられているので、サ
イドベント導出口とサイドベンチレータとをダクトによ
り接続する場合に、そのダクトのサイドベント導出口側
の開口をサイドベント導出口に対して車両前側に大きく
してサイドベント導出口及び補助導出口の両方を覆うよ
うにすれば、補助導出口及びサイドベント導出口を1つ
のダクトによりサイドベンチレータに同時に接続するこ
とができる。また、デフロスタ導出口は、補助導出口の
分だけ車両前側に移動させる必要があるが、デフロスタ
に対してより一層近付けることができて好ましい。
【0013】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、センタベント導出口とセンタベンチレータとを接
続するセンタベントダクトと、サイドベント導出口とサ
イドベンチレータとを接続するサイドベントダクトとを
備え、上記サイドベントダクトにおけるサイドベント導
出口側の開口は、サイドベント導出口及び補助導出口を
覆い、上記センタベントダクトにおけるセンタベント導
出口側の開口は、センタベント導出口を覆うとともに、
該センタベント導出口に対して車両前側に大きく形成さ
れているものとする。
【0014】このことにより、上述の如く補助導出口及
びサイドベント導出口を1つのダクトによりサイドベン
チレータに同時に接続することができるとともに、セン
タベントダクトにおけるセンタベント導出口側の開口を
サイドベントダクトにおけるサイドベント導出口側の開
口と略同じ大きさにすることができ、センタベント導出
口の直ぐ上側に車搭装置や部品等が存在してセンタベン
ト導出口近傍におけるセンタベントダクトの上下方向の
大きさがかなり小さくなっても、センタベントダクトを
流れる空気の流量を十分に確保することができる。
【0015】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、バイパス通路は、加熱用熱交換器の車両後
側において略上下方向に延びるように設けられ、センタ
ベント導出口及びサイドベント導出口は、上記バイパス
通路の略真上に設けられているものとする。
【0016】このことで、冷却空気は直線的な空気流と
なるので、特に冷房時のエネルギのロスを出来る限り抑
えることができる。一方、このような構成では、吹出モ
ードがバイレベルモード等であるときに加熱空気をサイ
ドベント導出口からサイドベンチレータに安定的に導出
させることがかなり困難になる。しかし、この発明で
は、補助導出口が設けられているので、サイドドアのウ
インドガラスの曇り防止を確実に行うことができ、請求
項1の発明の作用効果を有効に発揮させることができ
る。
【0017】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れか1つの発明において、ユニットケースは、車両前後
方向から見て、該ユニットケースの上端部を除く部分の
車幅方向中央線が、インストルメントパネルの車幅方向
中央に対して助手席側にずれるように配設されているも
のとする。
【0018】こうすることで、運転席の足元に設けるク
ラッチ又はアクセル及びその連結部材のスペースを確保
することができるとともに、センタベント導出口及びサ
イドベント導出口を設けたユニットケース上端部では、
その車幅方向中央線をインストルメントパネルの車幅方
向中央に略一致させることができて、運転席側と助手席
側とで略同じ流量の空気を吹き出させるようにすること
ができる。
【0019】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れか1つの発明において、ユニットケースは、車幅方向
に2分割された運転席側部と助手席側部と有していて、
該運転席側部と助手席側部とをねじにより締結するため
の複数の締結部を有し、上記複数の締結部のうちの少な
くとも1つが、センタベント導出口とデフロスタ導出口
との間においてユニットケース外側に突出した状態で設
けられているものとする。
【0020】このことにより、通常は運転席側部と助手
席側部とに跨るセンタベント導出口やデフロスタ導出口
近傍の強度を十分に確保することができるとともに、こ
れら導出口近傍において運転席側部と助手席側部との間
に隙間が生じてその隙間から空気がユニットケース外部
に漏れるのを防止することができる。また、締結部がユ
ニットケース外側に突出した状態で設けられているの
で、締結部がユニットケース内側に設けられたものと比
べてねじによる締結作業が容易になるとともに、内側ス
ペースを最大限に確保することができる。そして、セン
タベント導出口とデフロスタ導出口との間には、補助導
出口を設ける必要がないので、締結部をユニットケース
外側に突出した状態で設けるスペースは十分に確保する
ことができる。また、特に請求項2の発明のように、セ
ンタベントダクトにおけるセンタベント導出口側の開口
が、センタベント導出口に対して車両前側に大きく形成
されている場合に、締結部をダクト内に収容することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1〜図6は、本発明の実施形態に
係る車両用空調装置1(以下、空調装置1という)を示
し、この空調装置1は、自動車の車室内前部に設けたイ
ンストルメントパネル2内に配設されている。この自動
車は、運転席及び助手席がそれぞれ車両右側及び左側に
設けられた、いわゆる右ハンドル車であり、自動車前部
のエンジンルームと車室の前側とはダッシュパネルPに
よって仕切られている。
【0022】上記空調装置1は、空気を送風する送風ユ
ニット3と、この送風ユニット3から送風された空気を
導入して温度調節する空調ユニット4と、この空調ユニ
ット4に、送風ユニット3から送風された空気を送るた
めの中間ダクト5とからなっている。
【0023】上記空調ユニット4は、上記インストルメ
ントパネル2内の車幅方向略中央部に配置されている一
方、上記送風ユニット3は、空調ユニット4に対して車
両左側へ離間して助手席の前方に配置されている。ま
た、送風ユニット3の下端は、空調ユニット4の下端よ
りも上方に位置付けられていて、助手席乗員の足元スペ
ースを広く確保するようにしている。
【0024】上記送風ユニット3は、その車幅方向の略
中央部において車幅方向に2つに分割されたケーシング
6を備えており、それらはファスナ等を用いて一体化さ
れている。このケーシング6の上側約半分は、この送風
ユニット3へ空気を取り入れるための空気取入部7とさ
れている一方、残りの部分は、その取り入れた空気を上
記空調ユニット4へ送風するための送風部8とされてい
る。
【0025】上記空気取入部7の上部には、車室外の空
気を取り入れるための外気取入口10と、車室内の空気
を取り入れるための内気取入口11とが形成されてお
り、これら両取入口10,11のうちいずれか一方は、
上記ケーシング6の右側壁部に配設されたアクチュエー
タ15によって作動する内外気切換ダンパ12により閉
状態とされる一方、他方は開状態とされるようになって
いる。すなわち、内外気切換ダンパ12により外気取入
口10が全開状態とされると内気取入口11が全閉状態
となって、車室外の空気のみを取り入れる外気取入モー
ドとなる一方、外気取入口10が全閉状態とされると内
気取入口11が全開状態となって、車室内の空気のみを
取り入れる内気循環モードとなる。尚、上記内気取入口
11には格子状のグリル13が取り付けられている。
【0026】一方、上記空気取入部7の下部には、上記
外気取入口10又は内気取入口11より取り入れた空気
を濾過するためのフィルタ20が配設されたフィルタ配
設部21が設けられており、このフィルタ配設部21の
車両後方側には開口が形成されていて、この開口からフ
ィルタ20の交換が行えるようになっている。このフィ
ルタ配設部21の下方には、上記送風部8が設けられて
いて、この送風部8の内方には、送風機としての遠心式
多翼ファン23が、その回転軸を上下方向に向けて配設
されており、さらにこのファン23の下方には、該ファ
ン23を駆動するためのファン駆動モータ24が配設さ
れている。
【0027】上記送風部8におけるケーシング6の右側
壁部には、上記中間ダクト5の左端部が接続されてい
る。この中間ダクト5は、その左端部から空調ユニット
4の下端側へ向かって斜め下方へ延びるように形成され
ており、その右端部は、上記空調ユニット4のユニット
ケース30の下端部に開口されかつ該ユニットケース3
0内に空気を導入するための導入口25に接続されてい
る。上記中間ダクト5は、車両前後方向に長い略矩形状
の断面を有しており、その上壁には、上記ファン駆動モ
ータ24の回転数を制御するための制御回路26が配設
されている。
【0028】上記空調ユニット4は、全体として上下方
向に長く、上記送風ユニット3のケーシング6よりも大
型の矩形箱状に形成されたユニットケース30を備えて
いる。このユニットケース30は、底壁部31とこの底
壁部31よりも上側の本体部32とに分割され、さら
に、この本体部32は、上記送風ユニット3と同様に、
その車幅方向の略中央部において車幅方向に2分割され
ていて、運転席側部32aと助手席側部32bとからな
っている。これら運転席側部32aと助手席側部32b
とは、ユニットケース30外側に突出した状態で設けら
れた複数の締結部30aで互いにねじにより締結されて
いる。これら複数の締結部30aのうちの1つ(2つ以
上であってもよい)は、後述のセンタベント導出口50
とデフロスタ導出口52との間に位置している。
【0029】上記ユニットケース30内における上記導
入口25よりも上側位置には、該導入口25からユニッ
トケース30内に導入された空気を通過させて冷却する
冷却用熱交換器としてのエバポレータ33が配設されて
いる。また、ユニットケース30内における上記エバポ
レータ33の上側には、該エバポレータ33を通過した
空気を通過させて加熱する加熱用熱交換器としてのヒー
タコア34が配設されており、上記送風ユニット3から
送風されて導入口25からユニットケース30内に導入
された空気は、該ユニットケース30内で下端部から上
方へ向かって流れることになる。
【0030】上記エバポレータ33は、図示は省略する
が、例えばアルミニウム等の金属薄板から形成されたチ
ューブを同じ方向に延びるように多数積層して、隣り合
うチューブの間に、同じく金属薄板から形成された波形
のフィンを介在させたものである。このエバポレータ3
3のチューブ内には、低温の冷媒が循環しており、この
冷媒によって、該エバポレータ33を通過する空気が冷
却されるようになっている。また、このエバポレータ3
3には、チューブの両端側にそれぞれ該チューブと連通
するタンクが設けられていて、その一方のタンクはチュ
ーブの積層方向の中央部分に配設された仕切板によって
流入タンク部と流出タンク部とに区画されている。この
流入タンク部に流入した冷媒は、この流入タンク部に接
続された上流側チューブを介して他方のタンクの一側に
流れ、その後、この他方のタンクの他側に流れた冷媒
は、下流側チューブを介して上記一方のタンクの流出タ
ンク部に流れるようになっている。これら流入タンク部
及び流出タンク部には、それぞれクーラパイプが接続さ
れていて、この各クーラパイプはユニットケース30に
おける左側壁部からユニットケース30外方へ延出した
後、車両前方へ延びるように形成されている。
【0031】また、上記エバポレータ33は、チューブ
の延びる方向が車両前後方向と略一致しかつ該エバポレ
ータ33の車両後側が車両前側よりも上側に位置するよ
うに斜めに配設されている。これは、エバポレータ33
に発生した凝縮水を車両前方のドレン部35(後述)へ
流れるようにするためである。尚、ユニットケース30
内に導入された空気は全てこのエバポレータ33を通過
するようになっている。
【0032】上記エバポレータ33による空気の冷却時
に、該エバポレータ33に発生した凝縮水は、ユニット
ケース30の底壁部31に設けられたドレン部35を介
して車外へ排出されるようになっている。このドレン部
35は、ユニットケース30底壁部31の車両前端側に
おける車両左側の部分に、該底壁部31と一体に形成さ
れたドレン通路を備えていて、このドレン通路の上流端
はユニットケース30内に臨んで開口し、そこからユニ
ットケース30の左側壁部よりも車両左側へ突出するよ
うに延びており、ドレン通路の下流側の部分は車両前方
へ延びている。
【0033】上記ヒータコア34は、上記エバポレータ
33と同様に、積層されたチューブ及びフィンからな
り、該チューブ内にはエンジンの冷却水が循環してお
り、ヒータコア34を通過する空気が加熱されるように
なっている。このヒータコア34にも、上記エバポレー
タ33の各クーラパイプと同様に、エンジン冷却水を流
入及び流出させる各ヒータパイプが設けられており、こ
の各ヒータパイプは、ユニットケース30の左側壁部か
ら外方へ延出した後、車両前方へ延びるように形成され
ている。
【0034】上記ユニットケース30内における上記ヒ
ータコア34の車両後側の側方には、上記エバポレータ
33を通過した空気を、ヒータコア34をバイパスさせ
て流すバイパス通路38が設けられている。このバイパ
ス通路38は、ヒータコア34と略同じ高さ位置に設け
た入口開口48からユニットケース30上壁部(上端
部)まで略上下方向に延びるように設けられている。
【0035】上記ヒータコア34は、ユニットケース3
0内に区画形成された加熱室42内に収容されており、
この加熱室42の下壁部はエバポレータ33とヒータコ
ア34との間に位置している。そして、この加熱室42
の下壁部における車両後部には、エバポレータ33を通
過した空気を加熱室42内に流入させるための流入口4
3が、上記バイパス通路38の入口開口48と対向する
ように形成されている。また、加熱室42の下壁部にお
ける車両前部には、エバポレータ33を通過した空気を
上記流入口43とともに加熱室42内に流入させるため
の補助流入口44が形成されている。
【0036】上記バイパス通路38の入口開口48と加
熱室42下壁部の流入口43との間には、該入口開口4
8と流入口43との開度を調整するエアミックスダンパ
36が設けられている。このエアミックスダンパ36
は、ユニットケース30の左側壁部に配設したアクチュ
エータ45と該アクチュエータ45により作動する作動
機構46とによって、車幅方向に延びる軸回りに、上記
入口開口48を全閉状態とする位置(流入口43を全開
状態とする位置)と、入口開口48を全開状態とする位
置(流入口43を全閉状態とする位置)との間を相互に
回動するようになっている。
【0037】また、上記加熱室42下壁部の補助流入口
44の下側近傍には、該補助流入口44の開度を調整す
る補助流入口開閉ダンパ37が設けられている。この補
助流入口開閉ダンパ37は、上記作動機構46によって
上記エアミックスダンパ36の回動に連動して、車幅方
向に延びる軸回りに、補助流入口44を全開状態とする
位置と全閉状態とする位置との間を相互に回動するよう
になっていて、エアミックスダンパ36による流入口4
3の開度が所定値以下であるときには、補助流入口44
を閉じる一方、流入口43の開度が上記所定値よりも大
きいときには、該開度が大きくなるに連れて、補助流入
口44の開度を大きくするように構成されている。そし
て、これらエアミックスダンパ36と補助流入口開閉ダ
ンパ37とにより上記入口開口48及び流入口43並び
に補助流入口44の各開度を調整することで、エバポレ
ータ33を通過した空気のうちバイパス通路38内へ流
入させる空気と加熱室42内へ流入させる空気との流量
割合が調整されるように構成されている。
【0038】上記バイパス通路38内のユニットケース
30上壁部近傍には、ヒータコア34を通過しかつ該バ
イパス通路38と加熱室42との間の壁部に設けた第1
開口部39より流入した空気が、バイパス通路38を流
れる空気と合流する合流部38aが設けられている。こ
のバイパス通路38の合流部38aの略真上におけるユ
ニットケース30上壁部には、該合流部38aと連通し
かつ合流部38aの空気を、インストルメントパネル2
の車幅方向略中央部及び左右両端部にそれぞれ設けたセ
ンタベンチレータ81及びサイドベンチレータ82にそ
れぞれ導出させるためのセンタベント導出口50及びサ
イドベント導出口51が開口されている。すなわち、ユ
ニットケース30上壁部における車両後部において車両
後側に向かって下側に傾斜した部分の略中央部にセンタ
ベント導出口50が、その左右両側に2つのサイドベン
ト導出口51がそれぞれ形成されている。尚、センタベ
ント導出口50の車幅方向略中央部には、ユニットケー
ス30の本体部32における運転席側部32aと助手席
側部32bとの合わせ部が位置している。
【0039】上記センタベント導出口50は、インスト
ルメントパネル2内に設けたセンタベントダクト83に
より上記センタベンチレータ81と接続され、上記各サ
イドベント導出口51は、同じくインストルメントパネ
ル2内に設けたサイドベントダクト84により上記各サ
イドベンチレータ82とそれぞれ接続されており、これ
ら各ベンチレータ81,82から、バイパス通路38の
合流部38aの空気が乗員の上半身へ向けて吹き出すよ
うになっている。
【0040】上記ユニットケース30内における上記加
熱室42の上側には、デフロスタ導出室88が設けら
れ、このデフロスタ導出室88とバイパス通路38との
間の壁部には、上記バイパス通路38の合流部38aの
空気をデフロスタ導出室88に導入するための第2開口
部40が設けられている。このデフロスタ導出室88上
側の車両前側寄りの位置におけるユニットケース30上
壁部には、デフロスタ導出室88に流入した空気(つま
りバイパス通路38の合流部38aの空気)をデフロス
タ85(インストルメントパネル2上面の左右両端部に
設けたデミスタ85aを含む)に導出させるためのデフ
ロスタ導出口52が形成されている。すなわち、ユニッ
トケース30上壁部において上記センタベント導出口5
0及びサイドベント導出口51に対して車両前側に離れ
た状態でデフロスタ導出口52が車幅方向略全体に亘っ
て形成されている。尚、デフロスタ導出口52の車幅方
向略中央部には、ユニットケース30の本体部32にお
ける運転席側部32aと助手席側部32bとの合わせ部
が位置している。
【0041】上記デフロスタ導出口52は、インストル
メントパネル2内に設けたデフロスタダクト89により
デフロスタ85(デミスタ85a)と接続されており、
このデフロスタ85(デミスタ85a)から、上記デフ
ロスタ導出室88の空気がフロントウインドやサイドド
アのウインドガラスの内面に向かって吹き出すようにな
っている。
【0042】上記ユニットケース30内における上記デ
フロスタ導出室88の車両前側には、フット導出室91
が形成され、このフット導出室91とデフロスタ導出室
88との間の壁部には、デフロスタ導出室88の空気を
フット導出室91に流入させるための第3開口部92が
形成されている。そして、上記ユニットケース30の左
側壁部及び右側壁部における上部の車両前端部には、上
記フット導出室91の空気を運転席及び助手席の各乗員
の足元に導出させるための左右フット導出口53がそれ
ぞれ形成されている。すなわち、これら左右フット導出
口53には、各々、ユニットケース30の左側壁部及び
右側壁部に沿って下方へ延びる左右フットダクト56,
57が接続され、これら両フットダクト56,57は、
運転席及び助手席の各乗員の足元でそれぞれ開口してお
り、その各開口(右側のフットダクト57については2
つの開口55)から、上記フット導出室91の空気が各
乗員の足元に向かって吹き出すように構成されている。
【0043】また、上記右側(運転席側)のフットダク
ト57は、後席まで延びる不図示のダクトと接続される
2つの接続部58と連通しており、フット導出室91の
空気は後席乗員の足元にも吹き出すようになっている。
【0044】上記ユニットケース30内における上記セ
ンタベント導出口50及びサイドベント導出口51の近
傍には、自動車の乗員により設定される吹出モードに応
じてセンタベント導出口50及びサイドベント導出口5
1を同時に開閉する1つの第1吹出方向切替ダンパ60
が設けられている。この第1吹出方向切替ダンパ60
は、車幅方向に延びる軸回りに、センタベント導出口5
0及びサイドベント導出口51を全閉状態とする位置と
全開状態にする位置との間を相互に回動するようになっ
ている。尚、第1吹出方向切替ダンパ60は、センタベ
ント導出口50及びサイドベント導出口51を全開状態
とする位置にあるときには、バイパス通路38とデフロ
スタ導出室88との間の壁部の第2開口部40を全閉状
態とするようになっている。
【0045】上記ユニットケース30内における上記デ
フロスタ導出口52の近傍には、上記吹出モードに応じ
てデフロスタ導出口52を開閉する第2吹出方向切替ダ
ンパ61が設けられている。この第2吹出方向切替ダン
パ61は、車幅方向に延びる軸回りに、デフロスタ導出
口52を全閉状態とする位置と全開状態にする位置との
間を相互に回動するようになっている。尚、第2吹出方
向切替ダンパ61は、デフロスタ導出口52を全開状態
とする位置にあるときには、上記デフロスタ導出室88
とフット導出室91との間の壁部の第3開口部92を全
閉状態とするようになっている。
【0046】上記第1及び第2吹出方向切替ダンパ6
0,61は、ユニットケース30の左側壁部に配設した
アクチュエータ63と該アクチュエータ63により作動
する作動機構62とによって回動するようになってい
て、ベントモード、デフロスタモード、フットモード、
各ベンチレータ81,82及び乗員の足元の両方から空
調空気を吹き出させるバイレベルモード等の吹出モード
に応じて、センタベント導出口50、サイドベント導出
口51、デフロスタ導出口52及び第3開口部92の各
開閉状態を切り替えるようになっている。
【0047】上記ユニットケース30の上壁部における
上記各サイドベント導出口51とデフロスタ導出口52
との間には、吹出モードが第1及び第2吹出方向切替ダ
ンパ60,61によりセンタベント導出口50及びサイ
ドベント導出口51のみが開かれるモード(ベントモー
ド)以外であるときに、少なくともヒータコア34を通
過した空気(加熱室42の空気)を、各サイドベント導
出口51をバイパスさせて上記各サイドベンチレータ8
2に導出させるための左右2つの補助導出口54がそれ
ぞれ開口されている。すなわち、この各補助導出口54
は、対応する側のサイドベント導出口50とともにサイ
ドベントダクト84におけるサイドベント導出口50側
の開口により覆われており、後述の如く、センタベント
導出口50及びサイドベント導出口51が第1吹出方向
切替ダンパ60により全閉状態とされているときには、
バイパス通路38の合流部38aの空気(主として加熱
空気)が補助導出口54からサイドベンチレータ82に
導出されるようになっている。
【0048】上記センタベントダクト83におけるセン
タベント導出口50側の開口は、センタベント導出口5
0を覆うとともに、該センタベント導出口50に対して
車両前側に大きく形成されている。すなわち、ユニット
ケース30の上壁部における上記センタベント導出口5
0とデフロスタ導出口52との間には、上記のような補
助導出口54は設けられていないが、センタベントダク
ト83におけるセンタベント導出口50側の開口は、上
記サイドベントダクト84におけるサイドベント導出口
51側の開口と略同じ大きさに設定されている。これ
は、センタベント導出口50の直ぐ上側に車両搭載部品
(ここでは、ナビゲーション装置95)が配設されてセ
ンタベント導出口50近傍におけるセンタベントダクト
83の上下方向の大きさがかなり小さくなるが、このよ
うになっても、センタベントダクト83の開口を車両前
後方向に大きくすることによって流量面積を拡大して、
センタベントダクト83を流れる空気の流量を十分に確
保するためである。
【0049】上記のようにセンタベントダクト83にお
けるセンタベント導出口50側の開口が、センタベント
導出口50に対して車両前側に大きく形成されているの
で、センタベント導出口50とデフロスタ導出口82と
の間に位置する上記締結部30aは、センタベントダク
ト83内に収納されることになる。
【0050】上記ユニットケース30は、車両前後方向
から見て、該ユニットケース30の上端部(ヒータコア
34よりも上側の部分)を除く部分の車幅方向中央線
が、インストルメントパネル2の車幅方向中央に対して
助手席側にずれるように配設されている。つまり、ユニ
ットケース30の助手席側におけるヒータコア34から
下側の部分は、ヒータコア34よりも上側の部分に対し
て運転席側よりも大きく内側に凹んでおり、運転席の足
元に設けるクラッチ(左ハンドル車では、アクセル)及
びその連結部材のスペースを確保するようにしている。
一方、ヒータコア34よりも上側の部分では、その車幅
方向中央線をインストルメントパネル2の車幅方向中央
に略一致させており、運転席側と助手席側とで略同じ流
量の空気を吹き出させるようにしている。
【0051】上記送風ユニット3の送風部8の左右両側
には、自動車への取付部として、それぞれ一対のケース
一体型ブラケット部68が設けられ、上記フィルタ配設
部21の右側には、車両右側に向かって斜め上方に突出
するケース一体型ブラケット部69が設けられている。
一方、空調ユニット4の取付部は、上記ドレン部35に
一体形成されたフランジ70と、ユニットケース30上
部の左右両側にそれぞれ設けられた一対のフランジ71
とからなる。
【0052】上記送風ユニット3及び空調ユニット4の
各フランジ68〜71には貫通孔がそれぞれ形成されて
いる一方、上記ダッシュパネルPには、その各貫通孔の
位置に対応するように、スタッドボルトが取り付けられ
ている。また、このダッシュパネルPには、上記エバポ
レータ33及びヒータコア34のクーラパイプ及びヒー
タパイプと、ドレン部35のドレン通路の配設位置に対
応して貫通孔が形成されている。そして、送風ユニット
3及び空調ユニット4を、その各フランジ68〜71に
おける貫通孔にスタッドボルトを挿通させてダッシュパ
ネルPに位置決めすると、上記クーラパイプ及びヒータ
パイプはダッシュパネルPの貫通孔からエンジンルーム
に臨むようになる。この状態で、上記スタッドボルトに
ナットを螺合させることによって送風ユニット3及び空
調ユニット4がダッシュパネルPに対して固定され、ま
た、上記各パイプにはエンジンルーム内の配管が接続さ
れて、ドレン部35のドレン通路には排水パイプが接続
される。
【0053】次に、上記空調ユニット4における空気の
流れを説明すると、先ず、送風ユニット3のファン23
により送風された空気は、中間ダクト5を経て導入口2
5よりユニットケース30内に導入される。
【0054】続いて、上記ユニットケース30内に導入
された空気は、導入後直ぐに上向きに流れてエバポレー
タ33を通過し、このときエバポレータ33により冷却
される。そして、加熱室42下壁部の流入口43及び補
助流入口44並びにバイパス通路38の入口開口48が
全て開放状態にあれば、エバポレータ33を通過した空
気(冷却空気)の一部が該流入口43及び補助流入口4
4から加熱室42内へ流入する一方、その残りの空気は
バイパス通路38の入口開口48からバイパス通路38
内へ流入して上昇する。
【0055】上記加熱室42内へ流入した空気は上昇し
てヒータコア34を通過し、このときヒータコア34に
より加熱され、この加熱された空気(加熱空気)が、バ
イパス通路38と加熱室42との間の壁部に設けた第1
開口部39よりバイパス通路38の合流部38aに流入
して、上記バイパス通路38内を流れる冷却空気と合流
する。そして、吹出モードがデフロスタモードやフット
モードであるときのようにセンタベント導出口50及び
サイドベント導出口51が第1吹出方向切替ダンパ60
により全閉状態とされているときには、上記合流部38
aに流入した加熱空気が、上記バイパス通路38内を流
れる冷却空気と合流し、この合流部38aで加熱空気と
冷却空気とがミックスされて、バイパス通路38とデフ
ロスタ導出室88との間の壁部に設けた第2開口部40
を通ってデフロスタ導出室88に導入される。このデフ
ロスタ導出室88に導入された空気の一部は、補助導出
口54からサイドベンチレータ82に導出される。ま
た、その残りの空気は、吹出モードに応じてデフロスタ
導出口52からデフロスタ85(デミスタ85a)に導
出されるか、又は、第3開口部92からフット導出室9
1に流入された後、フット導出口53から左右フットダ
クト56,57を介して運転席及び助手席並びに後席の
各乗員の足元に導出される。
【0056】一方、吹出モードがベントモードであると
きのようにセンタベント導出口50及びサイドベント導
出口51のみが開放状態にありかつ第2開口部40が全
閉状態にあるときには、上記バイパス通路38の合流部
38aに流入した加熱空気は、冷却空気と合流して、セ
ンタベント導出口50及びサイドベント導出口51から
センタベンチレータ81及びサイドベンチレータ82へ
それぞれ導出される。
【0057】また、吹出モードがバイレベルモードであ
るときのように、センタベント導出口50、サイドベン
ト導出口51及び第2開口部40が全て開放状態にある
ときには、バイパス通路38の合流部38aに流入した
加熱空気の一部は、冷却空気と合流して、センタベント
導出口50及びサイドベント導出口51からセンタベン
チレータ81及びサイドベンチレータ82へそれぞれ導
出され、加熱空気の残りは、第2開口部40を通ってデ
フロスタ導出室88に導入され、サイドベント導出口5
1をバイパスして補助導出口54からサイドベンチレー
タ51へ導出されるとともに、第3開口部92からフッ
ト導出室91に流入された後、フット導出口53から左
右フットダクト56,57を介して運転席及び助手席並
びに後席の各乗員の足元にも導出される。
【0058】したがって、上記実施形態では、ユニット
ケース30の上端部におけるサイドベント導出口51と
デフロスタ導出口52との間に、吹出モードがベントモ
ード以外であるときに少なくとも加熱空気をサイドベン
ト導出口51をバイパスさせてサイドベンチレータ82
に導出させるための補助導出口54が設けられているの
で、センタベント導出口50及びサイドベント導出口5
1が第1吹出方向切替ダンパ60により閉じられた状態
にあるとき(吹出モードがデフロスタモードやフットモ
ードであるとき等)には、バイパス通路38の合流部3
8aの空気は主として加熱空気であり、たとえ冷却空気
の流量が比較的多くても、冷却空気と加熱空気とが十分
にミックスされた状態で補助導出口54からサイドベン
チレータ82に導出されるので、加熱空気をサイドベン
チレータ82に安定的に導出させることができる。一
方、吹出モードがベンチモード以外であってセンタベン
ト導出口及びサイドベント導出口が開放状態にあるとき
(吹出モードがバイレベルモードであるとき等)には、
たとえ加熱空気をサイドベント導出口51からサイドベ
ンチレータ82に安定的に導出させることができなくて
も、補助導出口54から加熱空気がサイドベンチレータ
82に導出されるので、曇り防止に適した温度の空気を
サイドベンチレータ82から吹き出させることができ
る。この結果、吹出モードがベントモード以外であると
きに、曇り防止に適した温度及び流量の空気をサイドベ
ンチレータ82から吹き出させて、サイドドアのウイン
ドガラスの曇り防止を確実に行うことができる。
【0059】また、サイドベントダクト84におけるサ
イドベント導出口51側の開口が、サイドベント導出口
51及び補助導出口54を覆っているので、左右各々、
サイドベント導出口51及び補助導出口54を1つのサ
イドベントダクト84によりサイドベンチレータ82に
同時に接続することができる。
【0060】さらに、センタベントダクト83における
センタベント導出口50側の開口が、センタベント導出
口50を覆うとともに、該センタベント導出口50に対
して車両前側に大きく形成されているので、センタベン
ト導出口50の直ぐ上側にナビゲーション装置95のよ
うな車載装置が存在していても、センタベントダクト8
3を流れる空気の流量を十分に確保することができる。
【0061】また、バイパス通路38が、ヒータコア3
4の車両後側において略上下方向に延びるように設けら
れ、センタベント導出口50及びサイドベント導出口5
1が、そのバイパス通路38の略真上に設けられている
ので、冷却空気を直線的な空気流とすることができ、特
に冷房時のエネルギのロスを出来る限り抑えることがで
きる。一方、このような構成では、吹出モードがバイレ
ベルモード等であるときに加熱空気をサイドベント導出
口51からサイドベンチレータ82に安定的に導出させ
ることが非常に困難になるが、この実施形態では、上述
の如く補助導出口54が設けられているので、全く問題
はない。
【0062】加えて、ユニットケース30の本体部32
における運転席側部32aと助手席側部32bとをねじ
により締結するための複数の締結部30aのうちの1つ
が、センタベント導出口50とデフロスタ導出口52と
の間に設けられているので、運転席側部32aと助手席
側部32bとに跨るセンタベント導出口50やデフロス
タ導出口52近傍の強度を十分に確保することができる
とともに、これらセンタベント導出口50及びデフロス
タ導出口52近傍において運転席側部32aと助手席側
部32bとの合わせ部に隙間が生じてその隙間から空気
がユニットケース30の外部に漏れるのを防止すること
ができる。また、締結部30aがユニットケース30の
外側に突出した状態で設けられているので、締結部30
aがユニットケース30の内側に設けられたものと比べ
てねじによる締結作業が容易になるとともに、内側スペ
ースを最大限に確保することができる。さらに、センタ
ベント導出口50とデフロスタ導出口52との間には、
補助導出口54を設ける必要がないので、締結部30a
をユニットケース30の外側に突出した状態で設けるス
ペースは十分に確保することができる。
【0063】尚、上記実施形態では、空調装置1を右ハ
ンドル車に搭載したが、左ハンドル車に搭載するように
してもよい。この場合、空調装置1は上記実施形態のも
のと左右がほぼ逆の関係になるように構成すればよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用空
調装置によると、ユニットケースの上端部におけるサイ
ドベント導出口とデフロスタ導出口との間に、吹出モー
ドが吹出方向切替ダンパによりセンタベント導出口及び
サイドベント導出口のみが開かれるモード以外であると
きに、少なくとも加熱用熱交換器を通過した空気を、サ
イドベント導出口をバイパスさせてサイドベンチレータ
に導出させるための補助導出口を設けるようにしたの
で、吹出モードがベントモード以外であるときに、曇り
防止に適した温度及び流量の空気をサイドベンチレータ
から吹き出させて、サイドドアのウインドガラスの曇り
防止を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置を示す
斜視図である。
【図2】車両用空調装置を図1とは別の方向から見た斜
視図である。
【図3】車両用空調装置を車両後方側から見た図であ
る。
【図4】インストルメントパネルを示す斜視図である。
【図5】車両用空調装置の概略を示す図3相当図であ
る。
【図6】車両用空調装置の空調ユニットの縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両用空調装置 2 インストルメントパネル 23 遠心式多翼ファン(送風機) 25 導入口 30 ユニットケース 30a 締結部 32a 運転席側部 32b 助手席側部 33 エバポレータ(冷却用熱交換器) 34 ヒータコア(加熱用熱交換器) 38 バイパス通路 38a 合流部 50 センタベント導出口 51 サイドベント導出口 52 デフロスタ導出口 54 補助導出口 60 第1吹出方向切替ダンパ 61 第2吹出方向切替ダンパ 81 センタベンチレータ 82 サイドベンチレータ 83 センタベントダクト 84 サイドベントダクト 85 デフロスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹野下 太輔 広島県東広島市吉川工業団地3番11号 株式会社日本クライメイトシステムズ内 (56)参考文献 特開2001−206051(JP,A) 特開 平11−198636(JP,A) 特開 昭61−92909(JP,A) 特開2001−213140(JP,A) 特開2000−203234(JP,A) 特開2002−307933(JP,A) 実開 平6−44601(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06 B60H 1/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車室内に設けたインストルメン
    トパネル内の車幅方向中央部に配設されたユニットケー
    スと、 上記ユニットケースに開口され、該ユニットケース内
    に、送風機により送風された空気を導入するための導入
    口と、 上記ユニットケース内において上記導入口よりも上側に
    配設され、該導入口から導入された空気を通過させて冷
    却する冷却用熱交換器と、 上記ユニットケース内において上記冷却用熱交換器の上
    側に配設され、該冷却用熱交換器を通過した空気を通過
    させて加熱する加熱用熱交換器と、 上記ユニットケース内において上記加熱用熱交換器の車
    両後側に設けられ、上記冷却用熱交換器を通過した空気
    を、該加熱用熱交換器をバイパスさせて流すバイパス通
    路と、 上記バイパス通路内に設けられ、上記加熱用熱交換器を
    通過した空気が、バイパス通路を流れる空気と合流する
    合流部と、 上記ユニットケースの上端部に車幅方向に並んだ状態で
    開口され、上記バイパス通路の合流部の空気をセンタベ
    ンチレータ及びサイドベンチレータにそれぞれ導出させ
    るためのセンタベント導出口及びサイドベント導出口
    と、 上記ユニットケースの上端部において上記センタベント
    導出口及びサイドベント導出口に対して車両前側に離れ
    て開口され、上記バイパス通路の合流部の空気をデフロ
    スタに導出させるためのデフロスタ導出口と、 自動車の乗員により設定される吹出モードに応じて少な
    くとも上記センタベント導出口、サイドベント導出口及
    びデフロスタ導出口を開閉する吹出方向切替ダンパとを
    備えた車両用空調装置であって、 上記ユニットケースの上端部において上記サイドベント
    導出口とデフロスタ導出口との間に開口され、上記吹出
    モードが上記吹出方向切替ダンパによりセンタベント導
    出口及びサイドベント導出口のみが開かれるモード以外
    であるときに、少なくとも上記加熱用熱交換器を通過し
    た空気を、上記サイドベント導出口をバイパスさせて上
    記サイドベンチレータに導出させるための補助導出口を
    備えていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用空調装置におい
    て、 センタベント導出口とセンタベンチレータとを接続する
    センタベントダクトと、 サイドベント導出口とサイドベンチレータとを接続する
    サイドベントダクトとを備え、 上記サイドベントダクトにおけるサイドベント導出口側
    の開口は、サイドベント導出口及び補助導出口を覆い、 上記センタベントダクトにおけるセンタベント導出口側
    の開口は、センタベント導出口を覆うとともに、該セン
    タベント導出口に対して車両前側に大きく形成されてい
    ることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両用空調装置に
    おいて、 バイパス通路は、加熱用熱交換器の車両後側において略
    上下方向に延びるように設けられ、 センタベント導出口及びサイドベント導出口は、上記バ
    イパス通路の略真上に設けられていることを特徴とする
    車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の車
    両用空調装置において、 ユニットケースは、車両前後方向から見て、該ユニット
    ケースの上端部を除く部分の車幅方向中央線が、インス
    トルメントパネルの車幅方向中央に対して助手席側にず
    れるように配設されていることを特徴とする車両用空調
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の車
    両用空調装置において、 ユニットケースは、車幅方向に2分割された運転席側部
    と助手席側部と有していて、該運転席側部と助手席側部
    とをねじにより締結するための複数の締結部を有し、 上記複数の締結部のうちの少なくとも1つが、センタベ
    ント導出口とデフロスタ導出口との間においてユニット
    ケース外側に突出した状態で設けられていることを特徴
    とする車両用空調装置。
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