JP3623195B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送風ユニットと空調ユニットをからなる車両用空調装置に関し、特に、送風ユニットに配設されるファン駆動モータの冷却構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平9−123748号公報に開示されるように、この種の空調装置を自動車の車室に設ける場合に、冷却用及び加熱用の熱交換器を収容した空調ユニットと、該空調ユニットへ空調用空気を送風する送風ユニットとに分割して、それぞれインストルメントパネル内において車幅方向略中央部とその助手席側とに配設したものが知られている。
【0003】
前記送風ユニットには、その上部に空気導入部が設けられ、ここから導入した空調用空気をその下部の送風ファンによって空調ユニットへ送風するようになっている。前記空気導入部には、車室内の空気を取り入れるための内気取入口と車室外の空気を取り入れるための外気取入口とが形成されていて、該外気取入口はダクトを介して車体のカウルパネルに形成された開口に接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、送風ユニットには、送風ファン駆動モータの過熱を防止するために、該送風ユニットに導入した空気を送風通路から取り入れてモータの内部へ供給するための冷却風通路を設けることがある。
【0005】
しかしながら、外気導入時には、カウルパネルの開口部から外気と一緒に雨水も送風ユニット内に導入され、この雨水が送風ファンを収容するファンハウジングの側壁面や天井面を伝わって流れて、前記冷却風通路に浸入することがあり、これによってモータの信頼性が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、送風ユニットに導入した空気によってファン駆動モータを冷却する場合に、その冷却風の取入構造に工夫を凝らして、モータの信頼性を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、ファンハウジングの空気流出路内に膨出するように膨出部を設け、該膨出部の上面にファン駆動モータへの空気取入口を開口させるとともに、この開口部の空気流上流側に水の浸入を防ぐための縦壁部を設けた。
【0008】
具体的には、請求項1の発明では、送風ユニットの上部から導入した空気をその下方のファンハウジングに収容した遠心式ファンにより、前記送風ユニットの車幅方向に並設された空調ユニットへ送風するようにした車両用空調装置を前提とする。そして、前記遠心式ファンを、回転軸が上下に向くように配置するとともに、その回転軸の下端部にファン駆動モータを連結し、前記ファンハウジングには、前記空調ユニット側の壁部における車体前後方向一側寄りの部位から該空調ユニット側へ延びる延出部と、前記遠心式ファンの外周を囲むように延び下流端が前記延出部の端面に開口する空気流出路と、前記延出部内の空気流出路において該空気流出路を臨む車体前後方向他側の側壁面から底面に亘って該空気流出路内へ膨出する膨出部と、該膨出部の上面に開口する空気取入孔から下方に延びて前記ファン駆動モータへ空気流出路内の空気を導く冷却風通路と、前記延出部内の空気流出路における車体前後方向他側の側壁面から前記空気取入孔の空気流上流側を覆うように該空気流出路内に延び、かつ前記膨出部の上面から空気流出路の天井面に亘って延びる縦壁部と、前記空気取入孔の開口部よりも車体前後方向一側で前記縦壁部から空気流下流側へ向かって延び、かつ空気流出路の天井面に連繋する第1リブと、前記空気取入孔の開口部よりも車体前後方向一側で前記縦壁部から空気取入孔よりも空気流下流側まで延び、かつ前記膨出部の上面から空気流出路の天井面に亘って延びる第2リブとを設ける構成とする。
【0009】
前記の構成によれば、遠心式ファンが駆動されると送風ユニットの上部から空調用の空気が導入され、ファンハウジングの空気流出路を通って空調ユニットに送風される。さらに、このときの空気流出路内の空気は、該空気流出路に臨む側壁面から底面に亘って空気流出路内へ膨出する膨出部に設けられた冷却風通路からファン駆動モータに供給される。
【0010】
ここで、外気導入時には、車室外の空気と一緒に雨水が送風ユニットに導入され、この雨水が空気流に沿って空気流出路内を下流側へ流れることになるが、前記の構成では、冷却風通路への空気取入孔が膨出部の上面に開口しているため、雨水等が浸入し難く、しかも、その空気取入孔の空気流上流側を覆うように縦壁部が形成されているので、雨水の冷却風通路への浸入が十分に抑制されて、モータの信頼性が向上する。
【0011】
また、膨出部を空気流出路の側壁面及び底面と一体に成形すれば、冷却風通路を設けたことによる製造コストの増加を抑制できるとともに、空気流出路内の空気の流れを大きく阻害することも無い。
【0012】
また、遠心式ファンの外周に吹き出された空気の流れは、一旦、空気流出路に集合し、全体として該空気流出路に沿って送風ファンの周囲を流れた後に、空調ユニット側へ延出した延出部内の通路に沿って車幅方向にスムーズに流れるようになる。この際、空気流出路では、その外周側へ相対的に空気流量が多くなるので、延出部内の通路の空気流量は車体前後方向一側で相対的に多くなり、一方、他側では相対的に少なくなる。そして、この風量の少ない側に膨出部が設けられているので、この膨出部によって空気の流れを阻害することはほとんど無い。
【0013】
また、外気導入時には、雨水は上部から浸入するので、空気流出路の天井面を伝わって流れる量も多いが、空気取入孔よりも車体前後方向一側で該天井面に連繋する第1リブを設けたので、そのような雨水が空気取入孔に対応する天井面近傍へ流れてくることを阻止して、空気取入孔よりも空気流下流側へ導くことができる。
【0014】
また、空気流出路内を流れる雨水のうち一部は、縦壁部の車体前後方向一側の縁部から廻り込むようになるが、空気取入孔よりも車体前後方向一側で膨出部上面から空気流出路の天井面に亘って延びる第2リブを設けたので、縦壁部を廻り込む雨水を空気取入孔よりも下流側へ確実に導くことができる。
【0015】
請求項の発明では、請求項の発明において、前記第2リブよりも車体前後方向他側で前記縦壁部から空気流の下流側へ向かって延び、かつ前記膨出部の上面から空気流出路の天井面に亘って延びる第3リブを設け、該第3リブの空気流下流側の端部を、前記第2リブの下流側の端部よりも下流側に位置させる構成とする。
【0016】
この構成によれば、前記の如く空気流出路内では、車体前後方向他側ほど相対的に空気流量が少ないが、この空気流量の少ない側に配置された第3リブの空気流下流側の端部が第2リブの下流側の端部よりも下流側に位置付けられているので、この第3リブによって雨水を空気取入孔の下流側へ確実に導くことができる。一方、空気流の多い側に配置された第2リブの下流側の端部が相対的に上流側に位置することになるので、空気流の多い側で相対的に通路断面積を拡大でき、スムーズな送風が行える。
【0017】
請求項の発明では、請求項1又は2の発明において、前記膨出部の側面には、空気流の下流側ほど空気流出路における車体前後方向他側の側壁面に接近するように傾斜する送風ガイド部を設け、前記空気取入孔を、膨出部上面の空気流上流側に開口するものとする。
【0018】
この構成では、膨出部の側面に、空気流下流側ほど空気流出路の車体前後方向他側の側壁面へ接近するように傾斜する送風ガイド部を設けたので、この部分の通路の断面積を下流側に向かって徐々に大きくすることができ、このことで、空気の流れがスムーズになる。しかも、空気取入孔は、膨出部上面における比較的、車体前後方向の寸法が長い上流側の部分に形成されているので、該空気取入孔の開口面積は十分に確保できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図3は、本発明の実施形態に係る空調装置1の外観を示すものであり、この空調装置1は、図4に示すように、自動車の車室に配設されているインストルメントパネル2の内方に収容されている。この自動車は、運転席及び助手席がそれぞれ車体右側及び左側に設けられている、いわゆる右ハンドル車であり、さらに前部のエンジンルームと、車室の前側とはダッシュパネルP(図11にのみ示す)によって仕切られている。尚、この明細書では、空調装置1の車体前側及び車体後側を、それぞれ単に前側及び後側とも呼ぶものとする。
【0021】
前記空調装置1は、図3に示すように、送風ユニット3と、該送風ユニット3からの空調用空気を冷却した後、温度調節して車室へ供給する空調ユニット4と、送風ユニット3からの空気を空調ユニット4へ送る中間ダクト5とからなるものである。空調ユニット4は車幅方向の略中央部に配置される一方、送風ユニット3は該空調ユニット4から車体左側へ所定距離離間して助手席の前方に配置されている。また、該送風ユニット3の下端は、空調ユニット4の下端よりも上方に位置付けられていて、助手席乗員の足元スペースを広く確保している。
【0022】
前記送風ユニット3は、図5及び図6に示すように、その車幅方向の略中央部において左右に2つに分割されたケーシング6を備えており、それらはファスナ等を用いて一体化されている。そのケーシング6の上側には空調装置1へ空気を取り入れるための空気導入部7が設けられる一方、下側には取り入れた空気を前記空調ユニット4へ送風するための送風部8が設けられている。空気導入部7の上部には、車室外の空気を取り入れるための外気取入口10と、車室内の空気を取り入れるための内気取入口11とが形成されていて、さらに、これらのうちのいずれか一方を閉状態とするとともに、他方を開状態とするように作動する内外気切替ダンパ12(図2のみに示す)が、該空気導入部7の内方に設けられている。
【0023】
詳しくは、前記空気導入部7の上部は、前後に隣接する2つの矩形状の傾斜面が互いに差し掛けられた屋根のような形状をなし、その前面部が後側ほど上方に位置し、また、後面部は前側ほど上方に位置し、それらの上縁同士が連繋していて、車幅方向から見て、略三角形の断面を有するように形成されている。前記前面部及び後面部にそれぞれ前記外気取入口10及び内気取入口11が矩形状に開口していて、該外気取入孔10は図示しないダクトを介して前記ダッシュパネルPの上端部に配設されたカウルパネル(図示せず)に形成された開口に接続されている。一方、前記空気導入部7の側面部は、前面部及び後面部の対応する側縁同士を連繋するように設けられている。前記内外気切替ダンパ12は、各取入口10、11よりも大きい矩形状とされていて、その上縁に車幅方向に延びる軸を有し、この両端がそれぞれ前記空気導入部7の一対の側面部の上端側に支持されている。
【0024】
前記内外気切替ダンパ12の軸の一方側には、空気導入部7の側面部に取り付けられたアクチュエータ15の出力軸が連結されるように、該側面部を貫通する連結部(図示せず)が設けられている。また、該側面部には、アクチュエータ15をねじ等により締結するためのボス部が一体成形されている。該アクチュエータ15は、車体に配設されている空調制御部(図示せず)からの信号を受けて作動するように構成されていて、空調制御部からの信号線は、アクチュエータ15のカプラ17に結線されるようになっている。
【0025】
そして、前記アクチュエータ15によって内外気切替ダンパ12がその軸周りに回動されて、外気取入口10を全開とする位置にされると内気取入口11が全閉とされて、外気のみを取り入れる外気導入モードとなる一方、該内外気切替ダンパ12がその状態から逆方向に回動されて、外気取入口10を全閉とする位置にされると内気取入口11が全開とされて、内気循環モードとなる。
【0026】
一方、前記空気導入部7の下部には、図7に示すように、取り入れた空気を濾過するためのフィルタ20が配設されるフィルタ配設部21が設けられており、図示しないが、このフィルタ配設部21の後側には開口が形成されていて、この開口からフィルタ20の交換が行えるようになっている。そして、この図において矢印で示すように、空気導入部7の上部から空気が取り入れられ、フィルタ20を通過し、送風部8に導入される。
【0027】
前記送風部8には、送風ファン23である遠心式多翼ファンがその回転軸を上下方向に向けて配設され、さらにこの送風ファン23の下方にその回転軸と連結されるファン駆動モータ24が配設されている。この送風ファン23は、送風部8の外形状を構成するファンハウジング22に収容されていて、そのファンハウジング22には、送風ファン23の外周を囲んで該送風ファン23からの空気を中間ダクト5へ流出させる空気流出路28が形成されている。この空気流出路28は、その上流側が送風ファン23の車体右側における前後方向の略中央部に対応する部分に位置付けられ、ここから送風ファン23の車体前側、左側へと順に回り込んで、該送風ファン23の後側で車幅方向に延びていて、その上流側から下流側へ向かって徐々に断面積が大きくなる渦巻き状の通路である。
【0028】
すなわち、前記ファンハウジング22には、空調ユニット4側の側壁部における車体後側寄りの部位から該空調ユニット4側へ直線的に延びる延出部29が設けられている。そして、前記空気流出路28の下流端は、この延出部29の空調ユニット4側の端面に開口しており、この開口部が中間ダクト5を介して空調ユニット4と接続されている。従って、送風ファン23が駆動されると、空気は送風ファン23からその外周に向かって送り出され、その流れは、まず、空気流出路28のうち、渦巻き状に形成された部分で集合した後、延出部29に対応する部分を車体左側から右側へスムーズに流れるようになる。
【0029】
前記延出部29は、図8に示すように、断面が大略矩形状とされており、該延出部29には、その車体前側に位置するとともに空気流出路28を臨む側壁面から底面に亘って該空気流出路28の内部へ膨出する膨出部80が設けられていて、この膨出部80の内部に空気流出路28の空気を冷却風として前記ファン駆動モータ24へ供給するための冷却風通路81が形成されている。この膨出部80は、空気流出路28の側壁面及び底面と一体成形されていて、このことで、該膨出部80によって空気流出路28内の空気の流れが阻害される度合いは極めて小さいものとなる。
【0030】
前記膨出部80の上端は、延出部29の上下方向の略中央部に位置するとともに略水平な平坦面とされている。さらに、この膨出部80は上端から下端に亘って、断面形状が略同じとされており、また、該膨出部80の車体後側の側面には、空気流の下流側ほど延出部29内の空気流出路28の前側壁面に接近するように傾斜する傾斜面80a(送風ガイド部)が設けられている。言い換えると、図9及び図10に示すように、膨出部80は空気流の上流側が相対的に大きく膨出しているので、該膨出部80上面の車体前後方向の寸法は上流側が相対的に長くなる。また、このように膨出部80の側面に前記送風ガイド部80aを設けているので、膨出部80に対応する空気流出路28の断面形状を、徐々に該空気流出路28の下流端の断面形状に近づけることができ、もって、送風をスムーズに行うことができる。
【0031】
前記冷却風通路81は、その上流端が膨出部80の上面に開口する空気取入孔82に接続されていて、ここから延出部29の底壁部を貫通するように略鉛直に延びている。前記空気取入孔82は、全体として車体前後方向に長く延びる略矩形状とされ、その車体前側の縁部は延出部29内における空気流出路28の前側壁面に沿うように延びており、また、車体左側、即ち、空気流の上流側の縁部は、膨出部80上面の上流側縁部に対応している。さらに、該空気取入孔82の車体後側の縁部は膨出部80上面の車体後側縁部よりも前方に位置し、また、空気流下流側の縁部は膨出部80上面において略中央部に位置している。すなわち、空気取入孔82は、膨出部80上面における空気流の上流側に位置付けられているので、その開口面積を十分に大きくすることができる。
【0032】
前記冷却風通路81の下流端部は、ファンハウジング22の底壁部に一体的に形成された外側通路83(図3にのみ示す)の上流端部に接続されていて、この外側通路83はファン駆動モータ24の内部と連通している。そして、前記空気流出路28内の空気は、空気取入孔82から取り入れられて、膨出部80内の冷却風通路81を通って外側通路83に流れ、ファン駆動モータ24の内部に供給されて、該モータ24を冷却するようになる。
【0033】
この際、外気導入モードとされていると、送風ユニット3内にカウルパネルの開口部から車室外の空気と一緒に雨水が流れ込んでくることがあり、この雨水が空気取入孔82から冷却風通路81に浸入すると、ファン駆動モータ24の信頼性が低下する虞れがあった。これに対して、本実施形態では、前記の如く空気取入孔82を空気流出路28の底面から上方へ離すことで、その底面を流れる雨水の冷却風通路81への浸入を防止する一方、空気流出路28の側壁面や天井面を伝わって流れる雨水の浸入を抑制するために空気取入孔82の空気流上流側を覆うように壁部84を設けている。
【0034】
すなわち、この壁部84は、図8〜図10に示すように、前記空気取入孔82よりも空気流出路28の内方まで延びるとともに、膨出部80上面の空気流上流側の周縁部から空気流出路28の天井面に亘って、空気流と略直交するように延びる縦壁部84とされている。この縦壁部84は略矩形状とされ、その車体後側の部分は後端側ほど空気流の下流側へ位置するように湾曲形成されている。
【0035】
外気導入モード時に空気導入部7へ浸入した雨水は、送風ユニットケーシング6の壁部の内面を伝わって流れ落ちて、ファンハウジング22の空気流出路28の天井面や側壁面に伝わるようになる。そして、空気流によって下流側へ流されるが、縦壁部84を該空気流出路28の天井面及び側壁面に連繋させているので、空気取入孔82の上方に雨水が流れてくることはほとんど無く、冷却風通路81への浸入が確実に抑制される。
【0036】
また、前記空気流出路28の内部には、縦壁部84の湾曲部分の車体後縁部から空気流の下流側へ向かって延びるように形成された矩形の第1リブ85が設けられている。該第1リブ85は、上端が空気流出路28の天井面に連繋していて、そこから下端までの寸法は、略14ミリメートルとされており、また、図9に示すように、空気流下流側の端部は前記膨出部80よりも下流まで延びている。前記空気流出路28の天井面に伝わって流れる雨水は、この第1リブ85によって膨出部80の上方の天井面に流れてくることは無く、該膨出部80よりも下流側へ導かれるため、冷却風通路81への浸入を十分に抑制できる。さらに、この第1リブ85の上下方向の寸法が長いと、その分、延出部29内の空気流出路29の断面積が狭くなって空気がスムーズに流れにくくなるが、その寸法を略10〜略20ミリメートルの間の長さすれば、前記した天井面を伝わる雨水の冷却風通路81への浸入の抑制と、空気のスムーズな流れとを両立させることができる。
【0037】
また、前記空気流出路28の内部には、膨出部80上面における空気取入孔82の車体後側周縁部から空気流出路28の天井面に亘って延び、かつ縦壁部84から膨出部80よりも空気流下流側まで延びる矩形の第2リブ86が設けられている。また、この第2リブ86と前記空気流出路28の車体前側壁面との間には、前記縦壁部84から第2リブ86の下流側端部よりも下流側まで延びる矩形の第3リブ87が設けられている。この第3リブ87は、膨出部80上面における空気取入孔82の車体前後方向の略中央部から空気流出路28の天井面に亘って、前記第2リブ86と略平行に延びている。
【0038】
前記送風ユニット3に浸入した雨水のうちの一部は、前記縦壁部84の車体後側の縁部から廻り込んで下流側へ流れるようになるが、この雨水は、前記第2リブ86や第3リブ87を伝わって膨出部80の下流側まで導かれるので、冷却風通路81への浸入は十分に抑制される。
【0039】
また、前記送風ファン23から吹き出された空気の流れが空気流出路28で集合した際には、該空気流出路28の外周側で相対的に風量の多い流れとなるので、空気流出路28のうち延出部29に対応する部分では車体後側において相対的に風量の多い流れとなる。このことに対応して、本実施形態では、第3リブ87よりも空気流の多い側に位置する第2リブ86の空気流下流側の端部を第3リブ87の下流側端部よりも上流側に位置させている。すなわち、第2リブ87の下流側端部を相対的に上流側に位置させると、若干、冷却風通路81への雨水の浸入を抑制する作用が低下するが、風量の多い側で相対的に空気通路の断面積を拡大できるので、スムーズな送風が行えるようになる。そして、このとき低下した第2リブによる雨水の浸入抑制の作用については、該第2リブ86よりも下流側へ延びている第3リブ87によって補うことができる。つまり、前記の如く第2リブ86及び第3リブ87のそれぞれの形状を設定したので、スムーズな送風と雨水の浸入抑制との両立を図ることができる。
【0040】
前記中間ダクト5は、その車体左側の端部から空調ユニット4の下端側へ向かって斜め下方へ延びるように形成されていて、詳細は後述するが、その右側の端部が、空調ユニット4の左側壁部の下側に形成された空気導入口25を介して、該空調ユニット4の内部空間と連通している。すなわち、送風ユニット3と空調ユニット4とは、中間ダクト5の分だけ離れていて、該送風ユニット3からの空気は、図7の矢印で示すように、この中間ダクト5内を通過してスムーズに空調ユニット4へ送られるようになっている。
【0041】
前記空調ユニット4は、全体として上下方向に長く、かつ前記送風ユニット3のケーシング6よりも大型の矩形箱状に形成されたケーシング30を備えており、該ケーシング30は底壁部31と、この底壁部31よりも上側の本体部32とに分割されていて、さらに、該本体部32は前記送風ユニット3と同様に、その車幅方向の略中央部において2つに分割されている。このケーシング30の内部には、図11に示すように、前記中間ダクト5が接続される空気導入口25よりも上方に冷凍サイクルの一要素であるエバポレータ33が配設され、さらにその上方にはヒータコア34が配設されている。また、この空調ユニット4のケーシング30の上部には、調和空気の吹出口が複数形成されており、前記図7に矢印で示すように、前記送風ユニット3からの空気の流れはこの空調ユニット4内で上方へ向かう流れとなる。
【0042】
前記空調ユニット4の空気導入口25は、全体として略台形状とされ、下縁は略水平に延びる一方、上縁は後側ほど上方に位置するように傾斜して直線的に延びている。すなわち、空気導入口25は、後述するエバポレータ33の傾斜配置に対応して、できるだけ大きな開口面積を確保できるような形状とされている。
また、この空気導入口25の周縁には、その全周から車体左側へ略水平に延出したダクト接続部59が一体に設けられていて、このダクト接続部59に前記中間ダクト5の右端部が嵌合されている。従って、中間ダクト5の右端部の上縁は、後側ほど上方に位置するように傾斜して延びる一方、左端部の上縁は前記の如く略水平に延びている。そして、これら中間ダクト5の右端部及び左端部の上縁同士を連繋するように上壁66が設けられていて、この上壁66に前記ファン駆動モータ24の回転数を制御するパワートランジスタ等の配設された制御回路26が取り付けられている。
【0043】
前記中間ダクト5の上壁66は、3つの平坦な面部から構成されていて、全体としては大略矩形状とされ、かつ、送風ユニット3から空調ユニット4に向けて徐々に下方へ向かうように傾斜している。該上壁66は、まず、その左前隅から右後隅に亘って延びる対角線に沿って2つに区分されていて、この対角線よりも後側の傾斜面部が前記送風ユニット3の空気吹出口29の上縁から空調ユニット4の空気導入口25の上縁に延びるように形成されていて、前記制御回路26の配設部とされている。また、前記対角線よりも前側の部分は、該対角線の略中央からこの上壁66の右前隅に亘って延びる直線に沿ってさらに2つに区分されている。
【0044】
前記中間ダクト5に取り付けられている制御回路26は、大略矩形箱状とされ、若干、中間ダクト5の延びる方向に長く形成されている。この制御回路26は、大部分が中間ダクト5の内部を臨むようにして、残りの上端側のみが中間ダクト5の上壁66から突出するように取り付けられおり、その上端に前記空調制御部からのコネクタを接続するためのカプラ27が設けられている。この制御回路26の配設部は、前記の如く空気吹出口29上縁から空気導入口25上縁に延びるように形成されているので、中間ダクト5内の空気の流れの障害とならず、制御回路26への冷却風の確保を容易にしている。
【0045】
前記の如く構成された中間ダクト5から空調ユニット4へ導入された空気は、まず、前記エバポレータ33を通過する。このエバポレータ33は、送風ユニット3からの空気を冷却する冷却用の熱交換器であり、例えばアルミニウム等の金属薄板から形成されたチューブを互いに同方向に延びるように多数積層して、隣り合うチューブの間に、同じく金属薄板から形成された波形のフィンを介在させたものである。このエバポレータ33のチューブ内には、冷凍サイクルにより生成される低温の冷媒が循環して、該エバポレータ33を通過する空気を冷却するようになっている。すなわち、このエバポレータ33には、図示しないが、チューブの両端側にそれぞれ該チューブと連通するタンクが設けられていて、一方のタンクはチューブの積層方向の中央部分に配設された仕切板によって流入タンク部と流出タンク部とに区画されている。そして、流入タンク部に流入した冷媒は、この流入タンク部に接続された上流側チューブを介して他方のタンクに流れ、その後、この他方のタンクから下流側チューブを介して前記一方のタンクの流出タンク部に至る。
【0046】
前記エバポレータ33は、チューブの延びる方向を車体前後方向に向け、かつ車幅方向に見て、該エバポレータ33の下端と前記空気導入口25の上縁とが略一致するように、傾斜した状態で配設されている。言い換えると、エバポレータ33の前端側は、空調ユニット4の下端部近傍に位置し、該エバポレータの後側が前側よりも上方に位置している。そして、空調ユニット4の下側の内部空間に導入された送風ユニット3からの空気は全てエバポレータ33を通過するようになっている。前記エバポレータ33の流入タンク部と流出タンク部とには、それぞれクーラパイプ(図示せず)が接続されていて、各クーラパイプは空調ユニット4のケーシング30における左側壁部30aからケーシング30の外方へ延出した後、車体前方へ延びるように成形されている。
【0047】
また、エバポレータ33が前記の如く傾斜配置されているために、空気の冷却時に該エバポレータ33のチューブやフィンに発生した凝縮水は、そのチューブを伝わって前端側の部分まで流れ、そこから前記ケーシング30の底壁部31に落下するようになり、凝縮水をスムーズに排水できる。そして、底壁部31に落下した凝縮水は、該底壁部31のドレン部35を介して車外へ排出される。詳しくは、このドレン部35は、底壁部31の前端側における車体左側の部分に、該底壁部31と一体に形成されたドレン通路(図示せず)を備えていて、このドレン通路の上流端はケーシング30内に臨んで開口し、そこからケーシング30の左側壁部30aよりも車体左側へ突出するように延びて、さらに下流側の部分は前記クーラパイプと同様に車体前方へ延びており、その下流端が開口している。このように底壁部31の前端側にドレン部35が設けられているので、前記の如くエバポレータ33の前端側から落下した凝縮水は、素早く排出されるようになり、底壁部31の保水量を少なくすることができる。
【0048】
また、前記エバポレータ33の上方のヒータコア34は、該エバポレータ33を通過した空気を加熱する加熱用の熱交換器であり、該エバポレータ33と同様に積層されたチューブ及びフィンとからなるものとされ、該チューブ内にはエンジンからの高温の冷却水が循環して、該ヒータコア34を通過する空気を加熱するようになっている。このヒータコア34にも、前記エバポレータ33の各クーラパイプと同様に、エンジン冷却水を流入及び流出させる各ヒータパイプ(図示せず)が設けられていて、それぞれが、ケーシング30の左側壁部30aから外方へ延出した後、車体前方へ延びるように成形されている。従って、各ヒータパイプは、前記中間ダクト5の上方に位置することになるので、助手席乗員が接触することは無く、該ヒータパイプへの断熱部材の取り付けを省略できる。
【0049】
前記エバポレータ33とヒータコア34との間には、調和空気の温度を調節するための2つのエアミックスダンパ36、37が設けられている。このエアミックスダンパ36、37による温度調節は、エバポレータ33を通過した空気のうち、ヒータコア34を通過する空気量と該ヒータコア34をバイパスさせるバイパス通路38を通過する空気量との比率を変更することによって行われる。
【0050】
詳しくは、図11に示すように、空調ユニット4の内部は、ケーシング30の内側に一体成形された隔壁部40によってエバポレータ33の配設空間41と、ヒータコア34の配設空間42とに区画されている。この隔壁部40は、車幅方向から見ると、車体前側で略水平に延びる前側隔壁40aと、車体後側で逆V字状をなす後側隔壁40bとからなり、その前側隔壁40aと後側隔壁40bとには、それぞれ、エバポレータ配設空間41とヒータコア配設空間42とを連通させる2つの開口部43、44が形成されていて、前記エアミックスダンパ36、37により開閉されるようになっている。さらに、前記隔壁部40の後側隔壁部40bには、ヒータコア配設空間42の後側で前記バイパス通路38とエバポレータ配設空間41とを連通させる開口部48が形成されている。
【0051】
前記2つのエアミックスダンパ36、37は、内外気切替ダンパ12と同様に、各々が車幅方向に延びる軸を有しており、その両端がケーシング30に支持されていて、それぞれの車体左側の軸端に対して、前記ケーシング30の左側壁部30aに配設されたアクチュエータ45の出力軸がリンク機構46を介して連結されている。該アクチュエータ45は、内外気切替ダンパ12のアクチュエータ15と同様に、ケーシング左側壁部30aに突設されたボス部に固定されている。
【0052】
前記2つのエアミックスダンパ36、37は、前記したリンク機構46により連動しており、アクチュエータ45により前側及び後側開口部43、44のそれぞれを全開とする位置から、全閉とする位置まで回動するようになっている。この際、後側のエアミックスダンパ37は、前記後側開口部44を全開とする位置まで回動すると、前記バイパス通路38の上流端開口部48を全閉とするようになっていて、略全ての空気がヒータコア34を通過するようになる。尚、このエアミックスダンパ36、37のアクチュエータ45も前記内外気切替ダンパ12のアクチュエータ15と同様に、空調制御部の信号線が結線されるカプラ49(図3及び図7にのみ示す)を有している。
【0053】
尚、図示しないが、前記エバポレータ33には、その表面の温度を検出する温度センサが配設される一方、ヒータコア34にはその内部のエンジン冷却水の温度を検出する水温センサが配設されている。これら各センサの信号線は、空調ユニット4の左側壁部30aを貫通して延びていて、前記空調制御部に接続されるようになっている。
【0054】
さらに、前記空調ユニット4のケーシング30の上部には、車体後側の傾斜した部分にベント吹出口50,50,…が形成され、その前側の略水平な部分にデフロスト吹出口51,51が形成されている。さらに、該ケーシング30の上部における左側壁部30a及び右側壁部30bには、それぞれフット吹出口52(図11に右側のもののみ示す)が形成されている。前記ベント吹出口50,50,…は、ベントダクト(図示せず)を介して図4に示すインストルメントパネル2に設けられたベントグリル53,53,…に接続されており、各ベント吹出口50からの調和空気は主に乗員の上半身へ吹き出すようになっている。一方、前記デフロスト吹出口51,51は、デフロストダクト(図示せず)を介してインストルメントパネル2の前端側に設けられたデフロストグリル54,54に接続されており、各デフロスト吹出口51からの調和空気はフロントウインドの内面に向かって吹き出すようになっている。また、前記左右のフット吹出口52,52には、それぞれ下方へ延びるダクト56、57が接続されていて、両ダクト56、57は、インストルメントパネル2の下側における運転席乗員及び助手席乗員の足元近傍で開口しており、フット吹出口52,52からの調和空気を乗員の足元に向かって吹き出すようになっている。
【0055】
前記フット吹出口52,52に接続されたダクト56、57のうち、運転席側のダクト56は、ケーシング30の右側壁部30bから後側の壁部に回り込むように、該ケーシング30と一体的に設けられたもので、比較的、大きい断面積を有しており、後席乗員への調和空気も一緒に通過する後席用との兼用のダクトとされている。この兼用ダクト56のケーシング右側壁部30bに対応する部分の前側には、前記したように運転席乗員への調和空気の吹出用開口55,55が形成される一方、ケーシング30の後壁部に対応する部分の下端側には後席乗員へ調和空気を導くためのフロアダクト(図示せず)の上端部が接続される接続部58,58が形成されている。
【0056】
また、前記空調ユニット4のケーシング30内部には、前記吹出口50、51、52を開閉して調和空気の吹出方向を変更する2つの吹出方向切替ダンパ60、61が、前記エアミックスダンパ36、37と同様に設けられていて、これらは空調ユニット4のケーシング30における左側壁部30aに配設されたリンク機構62及び該左側壁部30aのボス部に固定されたアクチュエータ63により作動するようになっている。
【0057】
前記吹出方向切替ダンパ60、61のうちの前側のものは前記デフロスト吹出口51,51を開閉するデフロストダンパ60とされ、後側のものはベント吹出口50,50,…を開閉するベントダンパ61とされている。それぞれのダンパ60、61は前記リンク機構62により連動するようになっており、前記アクチュエータ63によって駆動されることで、それぞれが各吹出モードに対応した開度とされる。すなわち、この空調ユニット4は、2つのダンパ60、61の開閉状態によってベントモード、デフロストモード、フットモード、ベント及びフットの各吹出口50、52から吹き出すバイレベルモード等の各吹出モードに切り替え可能とされている。尚、この吹出方向切替ダンパ60、61のアクチュエータ63も前記内外気切替ダンパ12のアクチュエータ15と同様に、空調制御部の信号線が結線されるカプラ65(図3及び図7にのみ示す)を有している。
【0058】
次に、前記空調装置1の車体への取り付けについて、まず、送風ユニット3及び空調ユニット4のそれぞれの取付部について説明する。送風ユニット3の送風部8の左右両側には、それぞれ一対の取付脚68,68が設けられ、また、前記フィルタ配設部21の空調ユニット4側から車体右側に向かって斜めに突出する取付脚69が設けられている。一方、空調ユニット4の取付部は、前記ドレン部35に一体成形された取付脚70と、ケーシング30上部の左右両側にそれぞれ設けられた一対の取付脚71,71とからなる。
【0059】
また、前記送風ユニット3及び空調ユニット4の取付部68〜71には貫通孔が形成される一方、前記ダッシュパネルPには、図示しないが、各貫通孔の位置に対応するように、スタッドボルトが取り付けられている。また、該ダッシュパネルPには、前記クーラパイプ及びヒータパイプと、ドレン通路との配設位置に対応して貫通孔が形成されている。そして、各ユニット3、4の取付部68〜71における貫通孔にスタッドボルトを挿通させるように空調装置1を車体に位置決めすると、前記クーラパイプ及びヒータパイプはダッシュパネルPの貫通孔からエンジンルームに臨むようになる。この状態で、スタッドボルトにナットを螺合させることによって空調装置1を車体に対して強固に固定することができ、また、各パイプにはエンジンルーム内の配管を接続して、ドレン通路には排水パイプを接続する。
【0060】
したがって、この実施形態に係る空調装置1によると、送風ユニットハウジング6に形成された延出部29内の空気流出路28の車体前側の壁面から底面に亘ってその空気流出路28内へ膨出する膨出部80を設けて、その内部にファン駆動モータ24へ冷却風を導く冷却風通路81を形成したので、該冷却風通路81を設けたことによって空気流が阻害されることはほとんど無く、スムーズに送風することができる。また、膨出部80は延出部29の側壁及び底壁と一体成形されているので、冷却風通路81を設けたことによる製造コストの増加を抑制できる。
【0061】
また、冷却風通路81の上流端部を膨出部80の上面に開口する空気取入孔82に接続して、その空気取入孔82の空気流上流側に縦壁部84を設け、さらに、この縦壁部84から空気流下流側へ向かって延びる第1〜第3リブ85〜87を設けたので、送風ユニット3内に浸入した雨水が冷却風通路81に流れ込むことを十分に抑制して、ファン駆動モータ24の信頼性を向上させることができる。
【0062】
(他の実施形態)
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態は、右ハンドル車の場合について説明しているが、本発明は送風ユニット3を車体右側に配置する左ハンドル車にも適用できる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る車両用空調装置によると、ファンハウジングの空気流出路の側壁面から底面に亘って該空気流出路内へ膨出する膨出部を設け、その上面にファン駆動モータへの冷却風通路の空気取入孔を開口し、空気流出路の側壁面から空気取入孔の空気流上流側を覆うように延びる縦壁部を設けたので、空気流出路内を流れる雨水の冷却風通路への浸入が抑制されて、モータの信頼性を向上させることができる。
【0064】
また、ファンハウジングの空調ユニット側の壁部における車体前後方向一側寄りの部位に形成した延出部の端面に空気流出路の下流端を開口し、膨出部を延出部内で車体前後方向他側に設けたので、膨出部によって空気の流れを阻害することはほとんど無い。
【0065】
また、空気取入孔よりも車体前後方向一側で縦壁部から空気流下流側へ向かって延びる第1リブを空気流出路の天井面に連繋させたので、該天井面に伝わる雨水を空気取入孔よりも空気流の下流側へ導いて、冷却風通路への浸入をさらに抑制できる。
【0066】
また、空気取入孔よりも車体前後方向一側に、縦壁部から空気流の下流側へ延び、かつ膨出部上面から空気流出路の天井面に亘って延びる第2リブを設けたので、雨水が縦壁部の車体前後方向一側から廻り込んでも、この雨水の冷却風通路への浸入を抑制できる。
【0067】
請求項記載の発明によると、第2リブよりも車体前後方向他側で前記縦壁部から空気流の下流側へ向かって延びる第3リブを設けて、該第3リブの空気流下流側の端部を、第2リブよりも下流側に位置させたので、空気流出路の雨水を空気取入孔の下流側へ確実に導いて冷却風通路への浸入を十分に抑制しながら、スムーズな送風が行える。
【0068】
請求項記載の発明によると、膨出部の側面の送風ガイド部によってスムーズに送風できるとともに、空気取入孔を膨出部上面の空気流上流側に開口したので、該空気取入孔の開口面積を相対的に大きく確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置の外観を示す左側後方からの斜視図である。
【図2】空調装置の外観を示す右側後方からの斜視図である。
【図3】空調装置の外観を示す後面図である。
【図4】空調装置の配設状態を示す説明図である。
【図5】送風ユニットの下方からの斜視図である。
【図6】送風ユニットの右側からの斜視図である。
【図7】空調装置の構造を示す図3相当図である。
【図8】送風ユニットの接続ダクト部近傍の側面図である。
【図9】図8におけるA−A線断面図である。
【図10】図8におけるB−B線断面図である。
【図11】空調ユニットの内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 空調装置
3 送風ユニット
4 空調ユニット
8 送風部
22 ファンハウジング
23 送風ファン(遠心式ファン)
24 ファン駆動モータ
28 空気流出路
29 延出部
80 膨出部
80a 送風ガイド部
81 冷却風通路
82 空気取入孔
84 縦壁部
85 第1リブ
86 第2リブ
87 第3リブ

Claims (3)

  1. 送風ユニットの上部から導入した空気をその下方のファンハウジングに収容した遠心式ファンにより、前記送風ユニットの車幅方向に並設された空調ユニットへ送風するようにした車両用空調装置において、
    前記遠心式ファンは、回転軸が上下に向くように配置されるとともに、その回転軸の下端部にファン駆動モータが連結され、
    前記ファンハウジングには、
    前記空調ユニット側の壁部における車体前後方向一側寄りの部位から該空調ユニット側へ延びる延出部と、
    前記遠心式ファンの外周を囲むように延び下流端が前記延出部の端面に開口する空気流出路と、
    前記延出部内の空気流出路において該空気流出路を臨む車体前後方向他側の側壁面から底面に亘って該空気流出路内へ膨出する膨出部と、
    前記膨出部の上面に開口する空気取入孔から下方に延びて前記ファン駆動モータへ空気流出路内の空気を導く冷却風通路と、
    前記延出部内の空気流出路における車体前後方向他側の側壁面から前記空気取入孔の空気流上流側を覆うように該空気流出路内に延び、かつ前記膨出部の上面から空気流出路の天井面に亘って延びる縦壁部と、
    前記空気取入孔の開口部よりも車体前後方向一側で前記縦壁部から空気流下流側へ向かって延び、かつ空気流出路の天井面に連繋する第1リブと、
    前記空気取入孔の開口部よりも車体前後方向一側で前記縦壁部から空気取入孔よりも空気流下流側まで延び、かつ前記膨出部の上面から空気流出路の天井面に亘って延びる第2リブとが設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項において、
    前記第2リブよりも車体前後方向他側で前記縦壁部から空気流の下流側へ向かって延び、かつ前記膨出部の上面から空気流出路の天井面に亘って延びる第3リブが設けられ、
    前記第3リブの空気流下流側の端部は、前記第2リブの下流側の端部よりも下流側に位置することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記膨出部の側面には、空気流の下流側ほど空気流出路における車体前後方向他側の側壁面に接近するように傾斜する送風ガイド部が設けられ、
    前記空気取入孔は、膨出部上面の空気流上流側に開口していることを特徴とする車両用空調装置。
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