JP3260186B2 - 不飽和カルボン酸製造用触媒成型体及びその使用 - Google Patents

不飽和カルボン酸製造用触媒成型体及びその使用

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和アルデヒドの気
相接触酸化により不飽和カルボン酸を製造する際に使用
する触媒成型体の形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、不飽和アルデヒドを気相接触酸化
して不飽和カルボン酸を製造する方法及び触媒に関し、
数多くの提案がなされている。その中には触媒の形状に
関し、リング状、車輪状など様々なものが提案されてい
る。例えば特開昭59−115750号公報、特開平2
−169036号公報等の報告がある。一般的に固定床
における上記の気相接触酸化では、触媒形状及び触媒体
の大きさが、触媒堆積物の圧力降下に影響を及ぼし、圧
力降下が増加することにより、目的とする生成物の選択
性に悪影響を及ぼすことは既知である。従って、貫通孔
を有する形状は圧力降下が小さいのでこの点では優れて
いる。
【0003】しかし、貫通孔を有する形状は、貫通孔を
有しない形状に比べて触媒体の機械的強度が小さく、取
扱い中又は使用中に壊れて触媒粒子の小破片、微粉及び
粉塵が増加する結果、逆に圧力降下が増大し、選択性に
悪影響を及ぼす。特に同心円のリング状構造は、取扱い
中又は使用中に壊れる際、図3のように四分割される場
合が多い。この四分割された触媒の小破片が圧力降下を
増大させ、選択性に悪影響を及ぼすため、工業触媒とし
ての使用に際しては更に改良が望まれているのが現状で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貫通孔を有
する形状の触媒を使用する際、取扱い中又は使用中に壊
れて触媒粒子の小破片が発生しても、圧力降下を最小限
に抑える、不飽和アルデヒドから不飽和カルボン酸を有
利に製造する新規な触媒成型体の提供を目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】同心円のリング状構造
は、断面に対して垂直方向については触媒体の機械的強
度は優れているが、側面に対して垂直方向については機
械的強度は小さい。また、この側面に対して垂直方向に
壊れる際、図3のように四分割される場合が多い。これ
は、同心円のリング状構造からくるものであり、四分割
されることで触媒間隙が減少し、かつ、小破片、微粉及
び粉塵が生じ、圧力降下を生じる。そこで、同心円のリ
ング状構造にあらかじめ構造的に弱い部分を持たせるこ
とで、側面に対して垂直方向に過剰の力がかかって壊れ
る際、二分割される場合が多くなるようにすることで、
小破片、微粉及び粉塵の発生を最小限にし、その結果、
圧力降下の増大が低減するため目的とする生成物の選択
性への悪影響が抑えられる。
【0006】本発明は、貫通孔を有するシリンダー状形
態を有し、その断面が外周又は内周のいずれか一方が略
楕円形状を有し、他方が円であり、外周及び内周の中心
が一致し、中心より該楕円形状上の最短距離に対する最
長距離の比が1.2〜4.0である触媒粒であって、触
媒成分として少なくともモリブデン及びバナジウムを含
む不飽和アルデヒドの気相接触酸化による不飽和カルボ
ン酸製造用触媒である。
【0007】また、本発明による略楕円形状とは、数学
的根拠による楕円はもちろんのこと、長方形に内接しう
る略楕円形状を有するもの及び菱形に外接しうる略楕円
形状を有するものを意味する。本発明では、中心より略
楕円形状上の最短距離に対する最長距離の比が1.2未
満の場合、同心円のリング状形態とほとんど変わらず、
側面に対して垂直方向に過剰に力が加わった場合、四分
割される場合が多くなり、本発明の効果がない。また、
この比が4.0を超えた場合、触媒断面において貫通孔
の占める割合が低下し、圧力降下の低減あるいは拡散効
率の向上といったような貫通孔の効果が減少してしま
う。
【0008】本発明において、貫通孔を有し外周又は内
周のいずれか一方が略楕円形状を有し、他方が円である
ことが重要である。外周又は内周のいずれか一方が略楕
円形状を有することで、側面に対して垂直方向に過剰に
力が加わった場合、構造的に弱い部分が割れる(図1及
び図2)。つまり、二分割される場合が多いため触媒間
隙の減少、小破片、微粉及び粉塵の発生を最小限に抑え
ることができる。
【0009】本発明では、外周が略楕円形状である場
合、中心より内周の半径に対する外周上の最短距離の比
が1.1〜8.0であることが好ましい。この比が1.
1未満の場合、側面に対して垂直方向の機械的強度の低
下が大きく好ましくない。また、この比が8.0を超え
た場合、触媒体断面において貫通孔の占める割合が低下
し、圧力降下の低減あるいは拡散効率の向上といったよ
うな貫通孔の効果が減少してしまうため好ましくない。
逆に、内周が略楕円形状である場合、中心より内周上の
最長距離に対する外周の半径の比は1.1〜8.0が好
ましい。この比が1.1未満の場合、側面に対して垂直
方向の機械的強度の低下が大きく好ましくない。また、
8.0を超えた場合、触媒体の貫通孔の占める割合が低
下し、圧力降下の低減あるいは拡散効率の向上といった
ような中心孔の効果が減少してしまうため好ましくな
い。
【0010】本発明において、触媒体の長さ(高さ)は
中心より外周上の最短距離の1.0〜5.0倍であるこ
とが好ましい。該触媒の長さが中心より外周上の最短距
離の1.0倍未満の場合、触媒体の機械的強度が著しく
低下するため好ましくない。また、長さが中心より外周
上の最短距離の5.0倍を超えた場合、拡散効率の向上
といったような貫通孔の効果が減少してしまうため好ま
しくない。本発明において、触媒の形状において、具体
的には触媒断面の中心より外周の最短距離が1〜10m
m、長さが2〜15mmの範囲が好ましい。
【0011】本触媒は通常の押出し成型機又は打錠成型
機により成型することができる。本触媒を成型する際に
は、従来公知の添加剤、例えば、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース等の有機化合物、グラ
ファイトやケイソウ土等の無機化合物、無機ファイバー
等をさらに添加しても差し支えない。このようにして得
られた成型触媒は、次いで熱処理される。本発明におい
ては、この処理条件には特に限定はなく、公知の処理条
件を適用することができる。通常、熱処理は300〜5
00℃で行なわれる。
【0012】本発明に用いられる触媒を調製する方法と
しては特殊な方法に限定する必要はなく、成分の著しい
偏在を伴わない限り、従来からよく知られている蒸発乾
固法、沈殿法、酸化物混合法等の種々の方法を用いるこ
とができる。触媒の調製に用いる原料としては各元素の
酸化物、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、ハロゲン化
物などを組合せて使用することができる。例えば、モリ
ブデン原料としてはパラモリブデン酸アンモニウム、三
酸化モリブデン、塩化モリブデン等、バナジウム原料と
してはメタバナジン酸アンモニウム、五酸化バナジウ
ム、塩化バナジウム等が使用できる。
【0013】本発明の方法により得られた触媒はシリ
カ、アルミナ、シリカ・アルミナ、マグネシア、チタニ
ア、シリコンカーバイト等の不活性担体で希釈して用い
ることもできる。本発明の方法により得られた触媒を用
いて不飽和カルボン酸を製造する際には、原料ガス中の
不飽和アルデヒドの濃度は広い範囲で変えることができ
るが、容量で1〜20%が適当であり、特に3〜10%
が好ましい。
【0014】原料不飽和アルデヒドは、水、低級飽和ア
ルデヒド等の不純物を少量含んでいてもよく、これらの
不純物は反応に実質的な影響を与えない。酸素源として
は空気を用いるのが経済的であるが、必要ならば純酸素
で富化した空気も用いうる。原料ガス中の酸素濃度は不
飽和アルデヒドに対するモル比で規定され、この値は
0.3〜4、特に0.4〜2.5が好ましい。原料ガス
は窒素、水蒸気、炭酸ガス等の不活性ガスを加えて希釈
してもよい。反応圧力は常圧から数気圧までがよい。反
応温度は200〜450℃の範囲で選ぶことができる
が、特に210〜400℃が好ましい。
【0015】本発明における不飽和アルデヒドの気相接
触酸化による不飽和カルボン酸製造の例としては、アク
ロレインの酸化によるアクリル酸製造やメタクロレイン
の酸化によるメタクリル酸製造等が挙げられる。
【0016】アクロレインの酸化によるアクリル酸製造
用触媒としては、一般式 Moa b c d e f (ここで式中 Mo、V及びOはそれぞれモリブデン、
バナジウム及び酸素を示し、Aは鉄、コバルト、クロ
ム、アルミニウム及びストロンチウムからなる群より選
ばれた少なくとも一種の元素を示し、Xはゲルマニウ
ム、ホウ素、ヒ素、セレン、銀、ケイ素、ナトリウム、
テルル、リチウム、アンチモン、リン、カリウム及びバ
リウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を
示し、Yはマグネシウム、チタン、マンガン、銅、亜
鉛、ジルコニウム、ニオブ、タングステン、タンタル、
カルシウム、スズ及びビスマスからなる群より選ばれた
少なくとも一種の元素を示す。a、b、c、d、e及び
fは各元素の原子比率を表し、a=12のときb=0.
01〜6、c=0.1〜5、d=0〜10、e=0〜5
であり、fは前記各成分の原子価を満足するのに必要な
酸素原子数である。)で表される組成を有するものが挙
げられる。
【0017】また、メタクロレインの酸化によるメタク
リル酸製造用触媒としては、一般式 Pa Mob c Cud e f g h (ここで式中P、Mo、V、Cu及びOはそれぞれリ
ン、モリブデン、バナジウム、銅及び酸素を示し、Xは
ヒ素、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、ジルコニ
ウム、テルル、銀、セレン、ケイ素、タングステン及び
ホウ素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を
示し、Yは鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、タンタ
ル、マンガン、コバルト、バリウム、ガリウム、セリウ
ム及びランタンからなる群より選ばれた少なくとも1種
の元素を示し、Zはカリウム、ルビジウム、セシウム及
びタリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元
素を示す。a、b、c、d、e、f、g及びhは各元素
の原子比率を表し、b=12のときa=0.5〜3、c
=0.01〜3、d=0〜2、e=0〜3、f=0〜
3、g=0.01〜3であり、hは前記各成分の原子価
を満足するのに必要な酸素原子数である。)で表される
組成を有するものが挙げられる。
【0018】
【実施例】以下、本発明による触媒の製造法及び、それ
を用いての反応例を具体的に説明する。実施例、比較例
中、不飽和アルデヒドの反応率、生成する不飽和カルボ
ン酸の選択率は以下のように定義される。
【0019】
【数1】
【0020】また、成型触媒の充填粉化率及び形状変化
率は以下のように定義する。成型触媒100部を秤量
し、この時成型触媒の個数をX個とする。次に、水平方
向に対して垂直に設置した内径30mmφ、長さ5mか
らなるステンレス管に、秤量した成型触媒をステンレス
管上部より充填し、充填後ステンレス管下部より回収す
る。回収した触媒のうち、8メッシュのふるいを通過し
ない触媒がa部であり、かつ、この時8メッシュのふる
いを通過しなかった触媒の個数をY個とすると、充填粉
化率及び形状変化率は次のように表される。
【0021】
【数2】 下記実施例、比較例中の部は重量部であり、分析はガス
クロマトグラフィーによった。
【0022】実施例1 パラモリブデン酸アンモニウム100部、メタバナジン
酸アンモニウム2.2部及び硝酸カリウム4.8部を純
水400部に溶解した。これを攪拌しながら、85%リ
ン酸8.2部を純水10部に溶解した溶液を加え、さら
に硝酸銅0.6部を純水10部に溶解した溶液を加え
た。次に硝酸亜鉛2.8部を純水10部に溶解した溶液
を加えた後、95℃に昇温した。これに60%ヒ酸2.
2部を純水10部に溶解した溶液を加え、つづいて二酸
化ゲルマニウム1.0部を加えた。この混合液を加熱攪
拌しながら蒸発乾固した後、得られた固形物を130℃
で16時間乾燥した。
【0023】この乾燥粉100部に対して重合度500
のポリビニルアルコール3部及び水15部を混合し、押
出し成型機により、外周が半径3.0mmの円で、内周
が中心からの最長距離が2.0mm、最短距離が1.0
mmの楕円形状である平均長さが5.0mmの同心円の
シリンダー状に押出した。該賦型触媒を130℃で6時
間乾燥し、次いで空気流通下に380℃で5時間熱処理
したものを触媒として用いた。得られた触媒の酸素以外
の元素の組成(以下同じ)は、P1.5 Mo120.4 Cu
0.05Ge0.2 As0.2 Zn0.2 1 であった。本触媒を
反応管に充填し、メタクロレイン5%、酸素10%、水
蒸気30%、窒素55%(容量%)の混合ガスを反応温
度290℃、接触時間3.6秒で通じた。生成物を捕集
し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタク
ロレイン反応率85.8%、メタクリル酸選択率85.
2%であった。また、充填粉化率1.8%、形状変化率
7.2%であった。
【0024】実施例2 実施例1において触媒粒の形状を、外周が中心からの最
長距離が3.0mm、最短距離が2.5mmの楕円形状
で、内周が半径1.25mmの円である平均長さが5.
0mmの同心円のシリンダー状とした点以外は実施例1
と同様にして賦型及び反応を行なった。その結果、メタ
クロレイン反応率85.9%、メタクリル酸選択率8
5.4%であった。また、充填粉化率1.5%、形状変
化率6.8%であった。
【0025】比較例1 実施例1において触媒粒の形状を、外周が半径3.0m
mの円で、内周が半径1.5mmの円である平均長さが
5.0mmの同心円のシリンダー状とした点以外は実施
例1と同様にして賦型及び反応を行なった。その結果、
メタクロレイン反応率85.5%、メタクリル酸選択率
84.8%であった。また、充填粉化率4.5%、形状
変化率12.0%であった。
【0026】実施例3 三酸化モリブデン100部、五酸化バナジウム4.2
部、ほう酸0.4部、五酸化アンチモン4.7部及び8
5%リン酸6.7部を純水800部と混合する。これを
還流下で3時間加熱攪拌した後、酸化銅0.5部、酸化
コバルト0.9部及び硝酸マンガン0.8部を加え、再
び還流下で2時間加熱攪拌した。このスラリーを50℃
まで冷却し、重炭酸セシウム11.2部を純水30部に
溶解したものを加え15分間攪拌する。つぎに、硝酸ア
ンモニウム10部を純水30部に溶解したものを加え、
混合液を100℃に加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得
られた固形物を120℃で16時間乾燥した後、実施例
1において触媒粒の形状を、外周が半径3.0mmの円
で、内周が中心からの最長距離が1.5mm、最短距離
が1.0mmの楕円形状である平均長さが5.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例1と同様に
して賦型した。該賦型触媒を130℃で6時間乾燥し、
次いで空気流通下に380℃で5時間熱処理したものを
触媒として用いた。得られた触媒の組成は、P1 Mo12
0.8 Cu0.2 0.1 Sb0.5 Co0.2 Mn0.05Cs1
であった。この触媒を用い、反応温度を270℃とした
以外は実施例1と同一条件で反応を行なったところ、メ
タクロレイン反応率89.9%、メタクリル酸選択率8
8.3%であった。また、充填粉化率1.2%、形状変
化率6.3%であった。
【0027】実施例4 実施例3において触媒粒の形状を、外周が中心からの最
長距離が3.0mm、最短距離が2.5mmの楕円形状
で、内周が半径1.0mmの円である平均長さが5.0
mmの同心円のシリンダー状とした点以外は実施例3と
同様にして賦型及び反応を行なった。その結果、メタク
ロレイン反応率89.8%、メタクリル酸選択率88.
1%であった。また、充填粉化率1.4%、形状変化率
7.0%であった。
【0028】比較例2 実施例3において触媒粒の形状を、外周が半径3.0m
mの円で、内周が半径1.0mmの円である平均長さが
5.0mmの同心円のシリンダー状とした点以外は実施
例3と同様にして賦型及び反応を行なった。その結果、
メタクロレイン反応率89.4%、メタクリル酸選択率
87.8%であった。また、充填粉化率4.0%、形状
変化率10.8%であった。
【0029】実施例5 パラモリブデン酸アンモニウム100部及びメタバナジ
ン酸アンモニウム16.6部を純水1000部に溶解し
た。これに硝酸第二鉄15.3部を純水200部に溶解
した溶液を加え、さらに、硝酸コバルト6.9部を純水
200部に溶解した溶液、硝酸銀0.6部を純水50部
に溶解した溶液を順次加えた。次に、一般式Na2 O・
2.2SiO2 ・2.2H2 Oで表される水ガラス4.
5部を純水30部に溶解した溶液を加え、さらに、20
%シリカゾル50.9部を加えた。この混合液を加熱攪
拌しながら蒸発乾固した後、得られた固形物を130℃
で16時間乾燥した。
【0030】この乾燥粉100部に対してエチルアルコ
ール18部及び平均長さ200μmの無機ファイバー5
部を混合し、押出し成型機により、実施例1と同じ形状
に押出した。該賦型触媒を130℃で6時間乾燥し、次
いで空気流通下に380℃で5時間熱処理したものを触
媒として用いた。得られた触媒の組成は、Mo123
0.8 Si4.5 Na0.8 Co0.5 Ag0.08であった。本
触媒を反応管に充填し、アクロレイン5%、酸素10
%、水蒸気30%、窒素55%(容量%)の混合ガスを
反応温度270℃、接触時間3.6秒で通じた。生成物
を捕集し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、
アクロレイン反応率99.5%、アクリル酸選択率9
3.4%であった。また、充填粉化率1.7%、形状変
化率7.0%であった。
【0031】実施例6 実施例5において触媒粒の形状を、実施例2と同じとし
た点以外は実施例5と同様にして賦型及び反応を行なっ
た。その結果、アクロレイン反応率99.5%、アクリ
ル酸選択率93.6%であった。また、充填粉化率1.
8%、形状変化率7.2%であった。
【0032】比較例3 実施例5において触媒粒の形状を、比較例1と同じとし
た点以外は実施例5と同様にして賦型及び反応を行なっ
た。その結果、アクロレイン反応率99.3%、アクリ
ル酸選択率92.7%であった。また、充填粉化率4.
7%、形状変化率11.6%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法で調製した触媒は不飽和ア
ルデヒドの気相接触酸化反応において、生成する不飽和
カルボン酸の収率を向上させる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の触媒の横断面図
【図2】本願発明の別の触媒の横断面図
【図3】従来の触媒の横断面図
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 C07C 27/00 330 C07C 27/14 C07C 47/22 C07C 57/05 C07B 61/00 300

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔を有するシリンダー状形態を有
    し、その断面が外周又は内周のいずれか一方が略楕円形
    状を有し、他方が円であり、外周及び内周の中心が一致
    し、中心より該楕円形状上の最短距離に対する最長距離
    の比が1.2〜4.0である触媒粒であって、触媒成分
    として少なくともモリブデン及びバナジウムを含む不飽
    和アルデヒドの気相接触酸化による不飽和カルボン酸製
    造用触媒成型体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の触媒成型体を用いて、不
    飽和アルデヒドの気相接触酸化により不飽和カルボン酸
    を合成することを特徴とする製造法。
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