JP3260185B2 - 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用 - Google Patents

不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用

Info

Publication number
JP3260185B2
JP3260185B2 JP33205592A JP33205592A JP3260185B2 JP 3260185 B2 JP3260185 B2 JP 3260185B2 JP 33205592 A JP33205592 A JP 33205592A JP 33205592 A JP33205592 A JP 33205592A JP 3260185 B2 JP3260185 B2 JP 3260185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
center
selectivity
ratio
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33205592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06170232A (ja
Inventor
徹 塩谷
徹 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP33205592A priority Critical patent/JP3260185B2/ja
Publication of JPH06170232A publication Critical patent/JPH06170232A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3260185B2 publication Critical patent/JP3260185B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレン、イソブチ
レン、第三級ブチルアルコール(以下TBAと略記す
る)又はメチル第三級ブチルエーテル(以下MTBEと
略記する)を分子状酸素と気相接触酸化により、それぞ
れに対応する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を
合成する際に使用する触媒の形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレンを気相接触酸化してア
クロレイン及びアクリル酸を製造する際に用いられる触
媒や、イソブチレン、TBA又はMTBEを気相接触酸
化してメタクロレイン及びメタクリル酸を製造する際に
用いられる触媒の形状について、数多くの提案がなされ
ている。例えば特開昭59−46132号公報等の報告
がある。
【0003】一般的に固定床における上記の気相接触酸
化では、以下のことが知られている。 (1)触媒形状及び触媒体の大きさによって、触媒堆積
物の圧力降下に影響を及ぼし、圧力降下が増加すること
により、目的とする生成物の選択性に悪影響を及ぼすこ
とは既知である。従って、貫通孔を有する形状は圧力降
下が小さいのでこの点では優れている。 (2)触媒体の内部構造(多孔度、拡散路のながさ)
は、触媒中での物質輸送及び熱輸送を決定的に定め、か
つ同時に、触媒活性物質の組成と共に選択性に対する決
定的な影響を有する。一般的に触媒体の内部構造におい
て、細孔容積及び/又は表面積の大きいものほど選択性
は優れている。
【0004】しかし、(1)については貫通孔を有する
形状は、貫通孔を有しない形状に比べて触媒体の機械的
強度が小さく、取扱い中又は使用中に壊れて触媒粒子の
小破片、微粉及び粉塵が増加する結果、逆に圧力降下が
増大し、選択性に悪影響を及ぼす。特に、同心円のリン
グ状構造は、取扱い中又は使用中に壊れる際図3に示す
ように四分割される場合が多い。この四分割された触媒
の小破片が圧力降下を増大させ、選択性に悪影響を及ぼ
す。また(2)については、触媒体の内部構造において
細孔容積及び/又は表面積を増大させるためには、触媒
体の密度(触媒体の重量/触媒体の容積)を小さくすれ
ば良い。しかし、モリブデン、ビスマス、鉄系の触媒に
おいては密度が小さくなれば必然的に触媒体の機械的強
度が小さくなる。このことは、(1)と同様圧力降下の
原因となる。この両者の矛盾が、現実問題として存在し
ており、これを解決することが強く望まれているのが現
状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において存
在する矛盾を根本的に解決することは極めて困難であ
る。また、貫通孔を有する形状の触媒を使用する際、取
扱い中又は使用中に壊れて触媒粒子の小破片が発生する
ことを予期しておかねばならない。本発明は、貫通孔を
有する形状の触媒を使用する際、取扱い中又は使用中に
壊れて触媒粒子の小破片が発生しても、圧力降下を最小
限に抑える、不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合
成用触媒の新規な触媒形状の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】同心円のリング状構造
は、断面に対して垂直方向については触媒体の機械的強
度は優れているが、側面に対して垂直方向については機
械的強度は小さい。また、この側面に対して垂直方向に
壊れる際、図3のように四分割される場合が多い。これ
は、同心円のリング状構造からくるものであり、四分割
されることで触媒間隙が減少し、かつ、小破片、微粉及
び粉塵が生じ、圧力降下を生じる。そこで、同心円のリ
ング状構造にあらかじめ構造的に弱い部分を持たせるこ
とで、側面に対して垂直方向に過剰の力がかかって壊れ
る際、二分割される場合が多くなるようにすることで、
小破片、微粉及び粉塵の発生を最小限にし、かつ、圧力
降下の増大を低減させることで、上述した矛盾を解決す
ることができると考えられる。
【0007】本発明は、プロピレン、イソブチレン、T
BA又はMTBEを分子状酸素を用いて、気相接触酸化
し、それぞれに対応する不飽和アルデヒド及び不飽和カ
ルボン酸を合成する際に用いられる、少なくともモリブ
デン、ビスマス及び鉄を含む触媒において、触媒形状
が、貫通孔を有するシリンダー状形態を有し、その断面
が外周又は内周のいずれか一方が略楕円形状を有し、他
方が円であり、外周及び内周の中心が一致し、該中心よ
り該楕円形状上の最短距離に対する最長距離の比が1.
2〜4.0であることを特徴とする不飽和アルデヒド及
び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用に関する。
また、本発明による略楕円形状とは、数学的根拠による
楕円はもちろんのこと、長方形に内接しうる略楕円形状
を有するもの及び菱形に外接しうる略楕円形状を有する
ものを意味する。
【0008】本発明では、中心より略楕円形状上の最短
距離に対する最長距離の比が1.2未満の場合、同心円
のリング状形態とほとんど変わらず、側面に対して垂直
方向に過剰に力が加わった場合、四分割される場合が多
くなり、本発明の効果がない。また、同比が4.0を超
えた場合、触媒断面において貫通孔の占める割合が低下
し、圧力降下の低減あるいは拡散効率の向上といったよ
うな貫通孔の効果が低下してしまう。
【0009】本発明において、貫通孔を有し外周又は内
周のいずれか一方が略楕円形状を有し、他方が円である
ことが重要である。外周又は内周のいずれか一方が略楕
円形状を有することで、側面に対して垂直方向に過剰に
力が加わった場合、構造的に弱い部分が割れる(図1及
び2)。つまり、二分割される場合が多いため触媒間隙
の減少、小破片、微粉及び粉塵の発生を最小限に抑える
ことができる。
【0010】本発明では、外周が略楕円形状である場合
(図1)、中心より内周の半径に対する外周上の最短距
離の比が1.1〜8.0であることが好ましい。この比
が1.1未満の場合、側面に対して垂直方向の機械的強
度の低下が大きく好ましくない。また、この比が8.0
を超えた場合、触媒体断面において貫通孔の占める割合
が低下し、圧力降下の低減あるいは拡散効率の向上とい
ったような貫通孔の効果が低下してしまうため好ましく
ない。逆に、内周が略楕円形状である場合(図2)も中
心より内周上の最長距離に対する外周の半径の比が1.
1〜8.0であるのが好ましい。この比が1.1未満の
場合、側面に対して垂直方向の機械的強度の低下が大き
く好ましくない。また、8.0を超えた場合、触媒体の
貫通孔の占める割合が低下し、圧力降下の低減あるいは
拡散効率の向上といったような中心孔の効果が低下して
しまうため好ましくない。
【0011】本発明において、触媒体の長さ(高さ)は
中心より外周上の最短距離の1.0〜5.0倍であるこ
とが好ましい。該触媒の長さが中心より外周上の最短距
離の1.0倍未満の場合、触媒体の機械的強度が著しく
低下するため好ましくない。また、長さが中心より外周
上の最短距離の5.0倍を超えた場合、拡散効率の向上
といったような貫通孔の効果が低下してしまうため好ま
しくない。
【0012】本発明において、触媒の形状において、具
体的には触媒断面の中心より外周の最短距離が1〜10
mm、長さが2〜15mmの範囲が好ましい。本発明に
おいて、賦型する方法は特に限定されるものではなく、
打錠成型機、押出し成型機等の一般粉体用成型機を用い
て賦型できる。また、本発明においては、賦型する際に
は従来公知の添加剤、例えば、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロース、無機ファイバー等を添加
しても差し支えない。
【0013】本発明は、一般式 Moa Bib Fec d e f g Sih i (式中Mo、Bi、Fe、Si及びOはそれぞれモリブ
デン、ビスマス、鉄、ケイ素及び酸素を示し、Aはコバ
ルト及びニッケルからなる群より選ばれた少なくとも1
種の元素を示し、Xはクロム、鉛、マンガン、カルシウ
ム、マグネシウム、ニオブ、銀、バリウム、スズ、タン
タル及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の
元素を示し、Yはリン、ホウ素、硫黄、セレン、テル
ル、セリウム、タングステン、アンチモン及びチタンか
らなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Z
はリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシ
ウム及びタリウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種の元素を示す。a、b、c、d、e、f、g、h及び
iは各元素の原子比率を表し、a=12の時b=0.0
1〜3、c=0.01〜5、d=1〜12、e=0〜
8、f=0〜5、g=0.001〜2、h=0〜20で
あり、iは前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸
素原子数である。)で表される組成を有する触媒を用い
ることができる。
【0014】本発明に用いられる触媒を製造する方法と
しては、特殊な方法に限定する必要はなく、成分の著し
い偏在を伴わない限り、従来からよく知られている蒸発
乾固法、沈殿法、酸化物混合法等の種々の方法を用いる
ことができる。触媒成分の原料としては、各元素の酸化
物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物、アンモニウム
塩、ハロゲン化物などを組み合わせて使用することがで
きる。例えば、モリブデン原料としてはパラモリブデン
酸アンモニウム、三酸化モリブデン等が使用できる。
【0015】本発明を実施するに際して、原料のプロピ
レン、イソブチレン又はTBAに分子状酸素を加え、前
記の触媒の存在下に気相接触酸化を行う。プロピレン、
イソブチレン又は三級ブタノール対酸素のモル比は1:
0.5〜3が好ましい。原料ガスは不活性ガスで希釈し
て用いることが好ましい。酸素源としては空気を用いる
ことが経済的であるが、必要ならば純酸素で富化した空
気も用いうる。反応圧力は常圧から数気圧までが良い。
反応温度は200〜450℃の範囲で選ぶことができる
が、特に250〜400℃の範囲が好ましい。
【0016】
【実施例】以下、本発明による触媒の製造法及び、それ
を用いての反応例を具体的に説明する。実施例及び比較
例中の原料オレフィン、TBA及びMTBAの反応率、
生成する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸の選択
率は以下のように定義される。
【0017】
【数1】
【0018】また、成型触媒の充填粉化率及び形状変化
率は以下のように定義する。成型触媒100部を秤量
し、この時成型触媒の個数をX個とする。次に、水平方
向に対して垂直に設置した内径30mmφ、長さ5mか
らなるステンレス管に、秤量した成型触媒をステンレス
管上部より充填し、充填後ステンレス管下部より回収す
る。回収した触媒のうち、8メッシュのふるいを通過し
ないが触媒a部であり、かつ、この時8メッシュのふる
いを通過しなかった触媒の個数をY個とすると、充填粉
化率及び形状変化率は次のように表される。
【0019】
【数2】
【0020】以下実施例、比較例中の部は重量部であ
り、分析はガスクロマトグラフィーによった。
【0021】実施例1 水1000部にパラモリブデン酸アンモニウム500
部、パラタングステン酸アンモニウム43.1部及び硝
酸カリウム1.4部を加え加熱攪拌した(A液)。別に
水600部に60%硝酸41.9部を加え、均一にした
後、硝酸ビスマス114.5部を加え溶解した。これに
硝酸第二鉄95.3部、硝酸コバルト309.0部及び
硝酸亜鉛7.0部を順次加え、更に水400部を加え溶
解した(B液)。A液にB液を加え水性スラリーとした
後、三酸化アンチモン24.1部を加え、加熱攪拌した
後蒸発乾固し、ケーキ状物質を得た。得られたケーキ状
物質を130℃で乾燥させた後、空気雰囲気下300℃
で1時間焼成した。得られた焼成粉100部に対して水
35部を添加して混練りした後、押出し機にて、外周が
楕円形状で中心より最長距離が3.0mm、最短距離が
2.5mm、内径1.0mmの貫通孔を有し、平均長さ
が5.0mmの同心円のシリンダー状に押出した。該賦
型触媒を130℃で6時間乾燥し、次いで再び空気雰囲
気下500℃で6時間熱処理したものを触媒として用い
た。
【0022】得られた触媒の酸素以外の元素の組成(以
下同じ)はMo120.3 Bi1 Fe1 Zn0.1 Co4.5
0.06Al0.1 Si5 であった。本触媒をステンレス製
反応管に充填し、プロピレン5%、酸素12%、水蒸気
10%及び窒素73%(容量%)の原料混合ガスを接触
時間3.6秒で触媒層を通過させ、310℃で反応させ
た。その結果、プロピレンの反応率99.2%、アクロ
レインの選択率90.3%、アクリル酸の選択率6.2
%であった。また、充填粉化率1.6%、形状変化率
7.1%であった。
【0023】実施例2 実施例1において、外周が楕円形状で中心より最長距離
が2.0mm、最短距離が1.5mm、内径0.5mm
の貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの同心円のシリン
ダー状とした点以外は実施例1と同様にして熱処理及び
反応を行った。その結果、プロピレンの反応率99.3
%、アクロレインの選択率90.4%、アクリル酸の選
択率6.3%であった。また、充填粉化率1.2%、形
状変化率6.7%であった。
【0024】実施例3 実施例1において、外周が楕円形状で中心より最長距離
が3.5mm、最短距離が1.0mm、内径0.5mm
の貫通孔を有し、平均長さ3.0mmの同心円のシリン
ダー状とした点以外は実施例1と同様にして熱処理及び
反応を行った。その結果、プロピレンの反応率99.2
%、アクロレインの選択率90.1%、アクリル酸の選
択率6.3%であった。また、充填粉化率1.7%、形
状変化率6.5%であった。
【0025】実施例4 実施例1において、内周が楕円形状であり、外径の半径
を2.5mm、中心より最長距離が1.5mmで最短距
離が0.5mmの貫通孔を有し、平均長さ3.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例1と同様に
して熱処理及び反応を行った。その結果、プロピレンの
反応率99.2%、アクロレインの選択率90.2%、
アクリル酸の選択率6.3%であった。また、充填粉化
率0.9%、形状変化率6.2%であった。
【0026】実施例5 実施例1において、内周が楕円形状であり、外径の半径
を3.0mm、中心より最長距離が1.5mmで最短距
離が1.0mmの貫通孔を有し、平均長さ8.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例1と同様に
して熱処理及び反応を行った。その結果、プロピレンの
反応率99.2%、アクロレインの選択率90.3%、
アクリル酸の選択率6.2%であった。また、充填粉化
率1.4%、形状変化率7.4%であった。
【0027】実施例6 実施例1において、内周が楕円形状であり、外径の半径
を3.5mm、中心より最長距離が3.0mmで最短距
離が0.5mmの貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例1と同様に
して熱処理及び反応を行った。その結果、プロピレンの
反応率99.3%、アクロレインの選択率90.1%、
アクリル酸の選択率6.3%であった。また、充填粉化
率1.6%、形状変化率8.0%であった。
【0028】比較例1 実施例1において、外周が楕円形状で中心より最長距離
が4.0mm、最短距離が3.7mm、内径0.5mm
の貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの同心円のシリン
ダー状とした点以外は実施例1と同様にして熱処理及び
反応を行った。その結果、プロピレンの反応率98.9
%、アクロレインの選択率89.8%、アクリル酸の選
択率5.9%であった。また、充填粉化率0.5%、形
状変化率5.9%であった。
【0029】比較例2 実施例1において、外周の半径3.0mm、内周の半径
1.0mm、平均長さ5.0mmの同心円のリング状と
した点以外は実施例1と同様にして、熱処理及び反応を
行った。その結果、プロピレンの反応率99.0%、ア
クロレインの選択率89.7%、アクリル酸の選択率
6.0%であった。また、充填粉化率3.9%、形状変
化率10.9%であった。
【0030】実施例7 水400部に60%硝酸42部を加え均一溶液とした
後、硝酸ビスマス68.7部を加え溶解した。これに硝
酸ニッケル274.5部及び三酸化アンチモン24.1
部を順次加え溶解、分散させた。この混合液に28%ア
ンモニア水165部を加え白色沈殿物と青色の溶液を得
た。これを加熱攪拌し、水の大部分を蒸発させた。得ら
れたスラリー状物質を120℃で16時間乾燥した後、
750℃で2時間熱処理し、微粉砕してビスマス−ニッ
ケル−アンチモンの微粉末を得た。
【0031】水1000部にパラモリブテン酸アンモニ
ウム500部、パラタングステン酸アンモニウム18.
5部及び硝酸セシウム20.7部を加え、加熱攪拌した
(A液)。別に水700部に硝酸第二鉄190.7部、
硝酸コバルト137.3部及び硝酸マグネシウム12
1.0部を順次加え溶解した(B液)。A液にB液を加
えスラリー状とした後、20%シリカゾル354.5部
及び前記のビスマス−ニッケル−アンチモン化合物の微
粉末を加え加熱攪拌し、水の大部分を蒸発させた。
【0032】得られたケーキ状物質を130℃で乾燥さ
せた後、空気雰囲気下300℃で1時間焼成し粉砕し
た。得られた焼成粉砕物100部に対して水30部を添
加して混練した後、押出し機にて、外周が楕円形状で中
心より最長距離が2.5mmで最短距離が2.0mm、
内径1.0mmの貫通孔を有し、平均長さが5mmの同
心円のシリンダー状に押出した。該賦型触媒を130℃
で6時間乾燥し、次いで再び空気雰囲気下500℃で6
時間熱処理したものを触媒とした用いた。
【0033】得られた触媒の元素の組成はMo120.3
Bi0.6 Fe2 Sb0.7 Ni4 Co2 Cs0.45Mg2
5 であった。本触媒をステンレス製反応管に充填し、
イソブチレン5%、酸素12%、水蒸気10%及び窒素
73%(容量%)の原料混合ガスを接触時間3.6秒で
触媒層を通過させ、360℃で反応させた。その結果、
イソブチレンの反応率97.2%、メタクロレインの選
択率89.4%、メタクリルの酸選択率3.4%であっ
た。また、充填粉化率1.4%、形状変化率7.0%で
あった。
【0034】実施例8 実施例7において、外周が楕円形状で中心より最長距離
が3.0mm、最短距離が1.5mm、内径1.0mm
の貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの同心円のシリン
ダー状とした点以外は実施例7と同様にして熱処理及び
反応を行った。その結果、イソブチレンの反応率97.
2%、メタクロレインの選択率89.4%、メタクリル
酸の選択率3.4%であった。また、充填粉化率1.4
%、形状変化率7.0%であった。
【0035】実施例9 実施例7において、外周が楕円形状で中心より最長距離
が3.5mm、最短距離が1.0mm、内径0.5mm
の貫通孔を有し、平均長さ3.0mmの同心円のシリン
ダー状とした点以外は実施例7と同様にして熱処理及び
反応を行った。その結果、イソブチレンの反応率97.
4%、メタクロレインの選択率89.5%、メタクリル
酸の選択率3.4%であった。また、充填粉化率1.2
%、形状変化率6.6%であった。
【0036】実施例10 実施例7において、内周が楕円形状であり、外径の半径
を2.5mm、中心より最長距離が1.0mmで最短距
離が0.5mmの貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例7と同様に
して熱処理及び反応を行った。その結果、イソブチレン
の反応率97.3%、メタクロレインの選択率89.4
%、メタクリル酸の選択率3.3%であった。また、充
填粉化率1.3%、形状変化率6.8%であった。
【0037】実施例11 実施例7において、内周が楕円形状であり、外径の半径
を2.0mm、中心より最長距離が1.0mmで最短距
離が0.5mmの貫通孔を有し、平均長さ8.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例7と同様に
して熱処理及び反応を行った。その結果、イソブチレン
の反応率97.1%、メタクロレインの選択率89.2
%、メタクリル酸の選択率3.2%であった。また、充
填粉化率1.9%、形状変化率7.6%であった。
【0038】実施例12 実施例7において、内周が楕円形状であり、外径の半径
を3.0mm、中心より最長距離が1.5mmで最短距
離が0.5mmの貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの
同心円のシリンダー状とした点以外は実施例7と同様に
して熱処理及び反応を行った。その結果、イソブチレン
の反応率97.4%、メタクロレインの選択率89.3
%、メタクリル酸の選択率3.5%であった。また、充
填粉化率1.1%、形状変化率6.1%であった。
【0039】比較例3 実施例7において、外周が楕円形状で中心より最長距離
が4.0mm、最短距離が3.7mm、内径2.0mm
の貫通孔を有し、平均長さ5.0mmの同心円のシリン
ダー状とした点以外は実施例7と同様にして熱処理及び
反応を行った。その結果、イソブチレンの反応率97.
0%、メタクロレインの選択率89.0%、メタクリル
酸の選択率3.0%であった。また、充填粉化率6.3
%、形状変化率14.3%であった。
【0040】比較例4 実施例7において、外周の半径3.0mm、内周の半径
1.5mm、平均長さ5.0mmの同心円のリング状と
した点以外は実施例7と同様にして、熱処理及び反応を
行った。その結果、イソブチレンの反応率96.9%、
メタクロレインの選択率89.0%、メタクリル酸の選
択率2.9%であった。また、充填粉化率4.2%、形
状変化率11.7%であった。
【0041】実施例13 実施例7の触媒を用い、原料をTBAに変え、その他は
実施例7と同様にして反応を行った。その結果、TBA
反応率100%、メタクロレイン選択率87.6%、メ
タクリル酸選択率2.9%であった。
【0042】実施例14 実施例10の触媒を用い、原料をTBAに変え、その他
は実施例7と同様にして反応を行った。その結果、TB
A反応率100%、メタクロレイン選択率87.7%、
メタクリル酸選択率2.9%であった。
【0043】比較例5 比較例4の触媒を用い、原料をTBAに変え、その他は
実施例7と同様にして反応を行った。その結果、TBA
反応率100%、メタクロレイン選択率87.3%、メ
タクリル酸選択率2.3%であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の形状を有する触媒はプロピレ
ン、イソブチレン、TBA又はMTBEの気相酸化にお
いて対応する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸の
収率を向上する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の触媒の横断面図
【図2】本願発明の別の触媒の横断面図
【図3】従来の触媒の横断面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 47/22 C07C 47/22 J 57/05 57/05 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン、イソブチレン、第三級ブチ
    ルアルコール又はメチル第三級ブチルエーテルを分子状
    酸素を用いて、気相接触酸化し、それぞれに対応する不
    飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を製造する際に用
    いられる、少なくともモリブデン、ビスマス及び鉄を含
    む触媒において、触媒形状が、貫通孔を有するシリンダ
    ー状形態を有し、その断面が外周又は内周のいずれか一
    方が略楕円形状を有し、他方が円であり、外周及び内周
    の中心が一致し、中心より該楕円形状上の最短距離に対
    する最長距離の比が1.2〜4.0であることを特徴と
    する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触
    媒。
  2. 【請求項2】 少くともモリブデン、ビスマス及び鉄を
    含む固体触媒であって、触媒形状が貫通孔を有するシリ
    ンダー状であり、その断面が外周又は内周のいずれか一
    方が略楕円形状で他方が円であり、外周及び内周の中心
    が一致し、該中心より該楕円形状の最短距離に対する最
    長距離の比が1.2〜4.0である形状の触媒を用いて
    プロピレン、イソブチレン、第三級ブチルアルコール又
    はメチル第三級ブチルエーテルを分子状酸素を用いて気
    相接触酸化し、それぞれに対応する不飽和アルデヒド及
    び不飽和カルボン酸を製造する方法。
JP33205592A 1992-12-11 1992-12-11 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用 Expired - Fee Related JP3260185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33205592A JP3260185B2 (ja) 1992-12-11 1992-12-11 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33205592A JP3260185B2 (ja) 1992-12-11 1992-12-11 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06170232A JPH06170232A (ja) 1994-06-21
JP3260185B2 true JP3260185B2 (ja) 2002-02-25

Family

ID=18250640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33205592A Expired - Fee Related JP3260185B2 (ja) 1992-12-11 1992-12-11 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3260185B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2306234C (en) * 1997-10-14 2005-07-05 Japan Energy Corporation Catalyst support, catalyst, reactor for hydrogenation reaction, and catalytic reaction method
FR2783439B1 (fr) * 1998-09-23 2000-10-20 Air Liquide Particules d'adsorbant ellipsoidales et leur utilisation dans un procede de production de gaz
JP2008155126A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Mitsubishi Rayon Co Ltd 金属成分含有触媒の製造方法
RU2471554C2 (ru) 2008-06-02 2013-01-10 Ниппон Каяку Кабусики Кайся Катализатор и способ получения ненасыщенного альдегида и ненасыщенной карбоновой кислоты
EP2327681B1 (en) * 2008-09-22 2016-05-04 Nippon Shokubai Co., Ltd. Fixed-bed reactor and process for producing acrylic acid using the reactor
GB201506325D0 (en) * 2015-04-14 2015-05-27 Johnson Matthey Plc Shaped catalyst particle
MX2020001737A (es) * 2017-09-15 2020-03-20 Daikin Ind Ltd Pelotilla catalizadora.

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06170232A (ja) 1994-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3943311B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法
JPS6236739B2 (ja)
JP3476307B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の充填方法
JP4242597B2 (ja) 不飽和アルデヒド合成用触媒とその製造方法、およびその触媒を用いた不飽和アルデヒドの製造方法
JP3260185B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒及びその使用
JP2008284416A (ja) 金属酸化物触媒の製造方法
JP3321300B2 (ja) モリブデン、ビスマス及び鉄含有酸化物触媒の製造法
JP3268900B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JP3200149B2 (ja) メタクリル酸合成用触媒の製造法
JP3370548B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JP3523455B2 (ja) 固定床反応器および不飽和カルボン酸の製造方法
JP3260186B2 (ja) 不飽和カルボン酸製造用触媒成型体及びその使用
JP4225530B2 (ja) メタクロレインおよびメタクリル酸合成用触媒の製造方法
JP3260187B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒成型体及びその使用
JP4947756B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法、並びに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法
JP3313863B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JP3251641B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸製造用触媒の製造法
JP3313968B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JPH06170239A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒成型体及びその使用
JP4902991B2 (ja) 酸化物触媒の製造方法
JPH07124473A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JPH06210183A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒成型体及びその使用
JP2008149263A (ja) モリブデン、ビスマス、及び鉄含有酸化物触媒の製造方法
JPH07299369A (ja) 不飽和カルボン酸製造用触媒の調製法及び該調製法により得られる触媒を用いる不飽和カルボン酸の製造法
JPH07289902A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees