JP3255873B2 - セルロースアセテート繊維用紡糸口金及び同繊維の製造方法 - Google Patents

セルロースアセテート繊維用紡糸口金及び同繊維の製造方法

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JP3255873B2
JP3255873B2 JP10167497A JP10167497A JP3255873B2 JP 3255873 B2 JP3255873 B2 JP 3255873B2 JP 10167497 A JP10167497 A JP 10167497A JP 10167497 A JP10167497 A JP 10167497A JP 3255873 B2 JP3255873 B2 JP 3255873B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風合が改良された
極細のセルロースアセテート繊維用の紡糸口金及び同繊
維の製造方法に関し、更に詳しくは、平均繊度が1.5
デニール未満の単繊維で構成されたセルロースアセテー
ト繊維用の紡糸口金及び同繊維の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアセテート繊維は主原料が天
然パルプであり、半合成繊維といわれ天然繊維の特徴も
併せ持つ特徴的な繊維である。即ち、セルロースアセテ
ート繊維は優雅な光沢、深みのある色調、発色性、ドラ
イ感、更には適度な吸湿性等の衣料用繊維として数多く
の優れた特性を有することから、他の合成繊維とは異な
った高級衣料用素材として位置付けられてきた。
【0003】しかしながら、近年のファッショントレン
ドや消費者ニーズは極めて多様化、高級化しており、消
費者の要望に沿った繊維素材を市場に提供するために
は、単に原材料であるポリマーの基質に由来する繊維の
特性に頼るだけではなく、風合いの改良及び改質や特殊
機能の付加などが必要となる。
【0004】この風合い改良の一つの大きな方向性とし
てソフト感、しなやかさ、及びウェット感の付与が要望
されてきている。しかしながら、セルロースアセテート
繊維はそのポリマー基質や独特の繊維断面形態等によ
り、一般的にハリコシ感、及びドライ感の強い繊維であ
る。そのため、これまで繊維の断面形態や側面形態を変
化させることにより十分なソフト感、しなやかさ、及
び、ウェット感を付与することが試みられてきたが、こ
の形態変化による風合いの改良は困難であった。
【0005】また、特に糸条を構成する単繊維の極細化
についても、ソフト感及びしなやか感の追求のうえで不
可欠な要素であり、非常に重要な風合いの改良手段の一
つと考えられている。一般的に他の合成繊維では、単繊
維の繊度を極細化するために、紡糸工程、及び/或い
は、それに引き続く処理工程での延伸倍率を大きくする
方法が採用されている。
【0006】ところで、セルロースアセテート繊維は、
アセトン/水、又は塩化メチレン/メタノールの混合溶
剤にセルロースアセテートを溶解した紡糸原液を用いて
乾式紡糸法により製造される。この製造において、紡糸
原液は紡糸口金の吐出孔からの吐出直後にスキン層が形
成され、且つ紡糸された繊維の内部からは極めて急速に
溶剤が揮散されるという独特の繊維形成過程が影響し、
紡糸時の延伸倍率を高めることが殆ど困難である。
【0007】とはいえ従来でも紡糸筒内での延伸比を増
加させて単繊維繊度を減少させる試みがなされてはいる
が、得られた繊維は機械的特性変化、特に伸度が極めて
低下し、後工程で支障をきたし、或いは布帛強度が低下
するといった問題が生じる。
【0008】そのため、単繊維の繊度は紡糸口金の吐出
孔径に大きく依存することとなり、これまでは1.5〜
10デニールの単繊維で構成されたセルロースアセテー
ト繊維が一般的であり、1.5デニールよりも細い極細
の単繊維を得ることが困難であった。
【0009】そのため、近年では極細のセルロースアセ
テート繊維を得るために各種の改良を加えた乾式紡糸に
よる製造方法が提案されている。例えば、特公平4−1
26817号公報に開示された極細セルローストリアセ
テート繊維の製造方法では、塩化メチレン及びメタノー
ルの混合溶剤にセルローストリアセテートを溶解した紡
糸原液に更に水溶性物質を混合し、その紡糸原液を用い
て紡糸した後、染色加工工程等で前記水溶性物質を除去
して極細セルローストリアセテート繊維が得られるもの
である。
【0010】また、セルローストリアセテートより若干
酢化度の低いセルロースアセテート繊維の単繊維の極細
化(低繊度化)について、例えば、米国特許第3033
698号明細書、米国特許第3038780号明細書、
米国特許第3068063号明細書及び特表平8−50
1606号公報に開示されている。
【0011】上記米国特許第3033698号、第30
38780号及び第3068063号明細書に開示され
た方法では紡糸原液の固形分濃度を減少させることによ
り、単繊維の極細化が図られている。
【0012】更に、上記特表平8−501606号公報
に開示された方法ではアセトンを主とする紡糸原液の固
形分濃度を25〜32重量%と通常よりも高濃度すると
共に紡糸口金の吐出孔径を0.036mm未満と小さく
して極細繊維を得ようとするものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述
べた特公平4−126817号公報に開示された極細セ
ルローストリアセテート繊維の製造方法では、紡糸原液
に水溶性物質を混合しているため、紡糸原液の粘性低下
のために紡糸口金孔からの吐出流の方向安定性が低下し
て紡糸性に問題が生じ易くなり、更には原糸自体の機械
的強度が極めて低くなるため、後工程通過性等にも支障
をきたす。
【0014】また、上記米国特許第3033698号、
第3038780号及び第3068063号明細書に開
示された製造方法では、固形分濃度の大きな減少に伴う
曳糸性低下や紡糸口金からの紡糸原液の剥離性低下を防
ぐために、紡糸原液中に金属キレート等の添加物を少量
加えており、主として衣料用素材として利用される繊維
の製造方法としては、繊維の艶や染色への影響、並び
に、着用に伴う安全性への影響が懸念されるものであ
る。
【0015】更には、特表平8−501606号公報に
開示されたセルロースアセテート繊維の製造方法は紡糸
原液濃度を増加させることから、初期紡出性の低下が懸
念される。特にセルローストリアセテート繊維の製造に
おいては、セルローストリアセテート自身のポリマー特
性、並びに、紡糸原液で用いられる溶剤の物性等の問題
で、若干酢化度の低いセルロースアセテートと比較し
て、一般的に紡糸筒内の最大延伸比が小さくなるため、
単繊維の極細化にはより孔径の小さい紡糸口金孔が必要
となる。従って、紡糸原液濃度の増加に伴う初期紡出性
低下の懸念はより大きくなる。
【0016】本発明は、ソフト感、しなやかさ、及びウ
ェット感が付与された平均繊度が1.5デニール未満の
単繊維で構成される極極細セルロースアセテート繊維を
工業的に安定して紡糸できる紡糸口金及び同繊維の製造
方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に鋭意検討をした結果、ソフト感、しなやかさ、及びウ
ェット感が繊維自身の曲げ硬さと関係があることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0018】即ち、糸長50mmの単糸を湿潤させて上
端で固定すると共に下端に単糸の総デニール×0.2g
の荷重をかけ、温度20±2℃、相対湿度65±2%の
標準状態下で12時間以上放置した後、前記単糸の一端
を固定して水平にしたときの自由他端の撓みが30mm
以上45mm以下となることが好ましい。ここで、セル
ロースアセテートとは、平均酢化度が48.8%〜6
2.5%のセルロースアセテートをいい、好ましくは、
酢化度が56.2%〜62.5%のセルローストリアセ
テートである。
【0019】なお、上述のように単糸を湿潤した状態で
荷重をかけて予め決められた時間放置した後に水平にし
たときの自由端の撓みの測定値は繊維の曲げ硬さの指標
となり、一般的な曲げ硬さの評価方法の一つである。本
発明のセルロースアセテート繊維は、この曲げ硬さ評価
方法における自由他端の撓みδが30mm≦δ≦45m
mであり、更に好ましくは35mm≦δ≦43mmであ
る場合に、セルロースアセテート繊維独特のハリコシ感
を大きく損なうことなく、ソフト感、しなやかさ、及び
ウェット感が付与されたセルロースアセテート繊維を得
ることができる。自由他端の撓みが30mmより小さ
い、即ち繊維の曲げ硬さが大きい場合にはしなやかさが
不十分となる。一方、自由他端の撓みが45mmを越え
ると繊維の曲げ硬さが殆ど失われ、いわゆる腰くだけの
製品となる。
【0020】また、前記セルロースアセテート繊維は平
均単繊維繊度Dが0.8デニール≦D<1.5デニール
であることが好ましく、更に、1.0デニール≦D≦
1.3デニールであることがより好ましいが、このよう
なセルロースアセテート繊維は上述した曲げ硬さ特性を
最も効果的に維持し、且つこれまでないソフト感、しな
やかさ、及び、ウェット感が付与された繊維となる。単
繊維の平均繊度が0.8デニール未満であるセルロース
アセテート繊維では工業的に安定して製造することが実
質的に困難であるばかりか、繊維1本当たりの繊維強度
が低くなり、製編織工程でのトラブルを生じやすい。ま
た単繊維の平均繊度が1.5デニール以上の場合には、
目的のソフト感、しなやかさ、及びウェット感が不十分
なものとなる。
【0021】かかる構成からなる極細のセルロースアセ
テート繊維は、本発明の紡糸口金により効果的に製造さ
れる。すなわち本発明は、乾式紡糸法により製造される
平均繊度が1.5デニール未満の単繊維から構成された
平均酢化度48.8〜62.5%の極細セルロースアセ
テート繊維用の紡糸口金であって、同紡糸口金は、吐出
孔径が0.022〜0.030mmであり、同紡糸口金
の下流端に前記吐出孔径の0.1〜1.2倍の長さ寸法
をもつ円筒状キャピラリー部を有し、前記紡糸口金の紡
糸原液導入口から前記円筒状キャピラリー部までの形状
が、上流側から下流側に向けて紡糸原液の通過速度が増
加するような内面形態を有し、同内面形態は1種以上の
直線状斜面の形態、若しくは曲線状斜面の形態、又は、
それらを組み合わせた形態であることを特徴とするセル
ロースアセテート繊維用紡糸口金を主要な構成としてい
る。
【0022】また、前記内面形態が3種以上の直線状斜
面から構成されてなる紡糸口金が好ましい。
【0023】前記紡糸口金の吐出孔径は0.022〜
0.030mm、更に好ましくは0.024〜0.02
8mmである。ノズル孔径が0.022mm未満では実
質的に紡出困難となり、また、0.030mmを越える
と、極細のセルロースアセテート繊維を得るために、紡
糸筒内の延伸倍率を大きくしなければなず、糸物性及び
紡糸安定性が低下する。
【0024】このように、本発明の紡糸口金では吐出孔
径が概して小さいために、紡糸原液の吐出性が低下する
が、それを抑制するためには前記吐出孔の直前部である
前記円筒状キャピラリー部を可能な限り短くする必要が
ある。一方で、同円筒状キャピラリー部は前記紡糸口金
の紡糸原液導入口から加速されてきた紡糸原液を吐出前
に整流化する役割を果たすため、ある程度の長さ寸法は
必要となる。そこで、前記円筒状キャピラリー部は前記
吐出孔径の0.1〜1.2倍、好ましくは1.5〜1.
0倍の寸法に設定される。この円筒状キャピラリー部の
長さ寸法が前記吐出孔径の0.1倍未満の場合には、そ
の整流化が十分になされないために吐出方向の安定性が
低下し、更には得られる繊維の物性も低下する等の問題
を生じる。また、同円筒状キャピラリー部の長さ寸法が
前記吐出孔径の1.2倍を越えると、吐出孔の直前部に
極めて直径の小さい配管部が配置されることとなり、紡
出が実質的に困難となる。
【0025】更には、本発明では紡糸口金の紡糸原液導
入口から前記円筒状キャピラリー部に至るまでの形状を
上述のような形態とすることにより、紡糸原液流の急激
な速度変化が抑制され、紡糸原液の吐出孔からの吐出方
向を安定化することができるものである。
【0026】更に、上記セルトースアセテート繊維を製
造するために、本発明は上述したいずれかの口金を使用
して、平均酢化度が48.8%〜62.5%のセルロー
スアセテートを、同セルロースアセテートの溶剤に溶解
し、固形分濃度が18.0〜22.5重量%に調整され
た紡糸原液を用いて極細セルロースアセテート繊維を製
造することを特徴としたセルロースアセテート繊維の製
造方法をも主要な構成としている。
【0027】好ましくは、セルロースアセテートの溶剤
が、主として塩化メチレン及びメタノールからなる混合
溶剤であり、更に好ましくは、セルロースアセテート
が、平均酢化度が56.2〜62.5%のセルロースト
リアセテートである。
【0028】更に好ましくは、紡糸原液の固形分濃度は
19.0〜22.0重量%であり、紡糸原液の固形分濃
度が18.0重量%未満の場合には、紡糸原液粘度の低
下とともに曳糸性が大きく低下するとともに、紡糸原液
供給ポンプの定量性が低下してしまい、安定した紡糸が
不可能となる。また、紡糸原液の固形分濃度が22.5
重量%を越える場合には本発明の製造方法で用いる上述
の紡糸口金では紡出が困難となってしまう。更には、前
記紡糸原液の25℃での粘度は、600〜1700Pa
・Sに調整されることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例及び図面を参照して具体的に説明する。図1
〜図3は本発明のセルロースアセテート繊維の紡糸口金
の断面図であり、図4は本発明の紡糸口金との比較のた
めに使用された紡糸口金の断面図である。
【0030】図1に示す紡糸口金10の吐出孔11は、
同吐出孔11の径の0.1〜1.2倍の長さ寸法をもつ
円筒状キャピラリー部12の下流端に形成されている。
更に、同紡糸口金10は紡糸原液導入口13から前記円
筒状キャピラリー部12までの形状が、上流側から下流
側に向けて紡糸原液の通過速度が増加するような内面形
態に形成されている。図1に示す実施例では、その形態
は前記紡糸原液導入口13の内面と前記吐出孔11の中
心との間で交差する角度Xが60°である直線状斜面1
4と、同直線状斜面14及び前記円筒状キャピラリー部
12の間に形成された、紡糸原液の移動距離当たりの加
速割合が一定となる形状をなす定率加速曲線状斜面15
とにより構成されている。
【0031】図2に示す紡糸口金20は、その吐出孔2
1が同吐出孔21径の0.1〜1.2倍の長さ寸法をも
つ円筒状キャピラリー部22の下流端に形成されてい
る。更に、同紡糸口金20の紡糸原液導入口23から前
記円筒状キャピラリー部22までの形状は、前述の実施
例と同様に上流側から下流側に向けて紡糸原液の通過速
度が増加するような内面形態を有している。その形態
は、前記紡糸原液導入口13の内面と前記吐出孔11の
中心との間で交差する角度Xが60°である直線状斜面
24と、同直線状斜面24及び前記円筒状キャピラリー
部22の間に形成された紡糸原液が加速されるような円
弧状斜面25とにより構成されている。
【0032】図3に示す紡糸口金30の吐出孔31は、
同吐出孔31径の0.1〜1.2倍の長さ寸法をもつ円
筒状キャピラリー部32の下流端に形成されている。更
に、同紡糸口金30の紡糸原液導入口33から前記円筒
状キャピラリー部32までの形状を、紡糸原液の通過速
度が増加するように上流側から下流側に向けて上記傾斜
角度が3段階で順次立ち上がるように変化させている。
具体的には、前記吐出孔31の上流側から下流側にかけ
て、その傾斜角度X,Y,Zが60°,40°,10°
と設定された3種の直線状斜面34,35,36から構
成されている。
【0033】一方、本発明の比較例である図4に示す紡
糸口金40も、本件発明の上述の紡糸口金と同様に、そ
の吐出孔41が同吐出孔41径の0.1〜1.2倍の長
さ寸法をもつ円筒状キャピラリー部42の下流端に形成
されている。しかしながら、同紡糸口金40は紡糸原液
導入口43から前記円筒状キャピラリー部42にかけて
の形状が、前記吐出孔41の中央部を中心とした傾斜角
度がXの直線状斜面44と、前記吐出孔41の中央部を
中心とした傾斜角度がYである直線状斜面45である2
種の直線状斜面から構成されているにすぎない。後述す
る比較例では、傾斜角度がX=60°,Y=23°の紡
糸口金と、傾斜角度がX=60°,Y=40°の紡糸口
金との2つの紡糸口金について例示されている。
【0034】なお、上述した紡糸口金の直線状斜面の角
度及び曲線状斜面の曲率は、上記記載及び図面に限定さ
れるものではなく、直線状斜面にあっては上流側から下
流側に向けて紡糸原液の通過速度が増加するような角
度、曲線状斜面にあっては紡糸原液の移動距離当たりの
加速割合が一定となる、又は紡糸原液が加速されるよう
な形状であればよく、紡糸原液の濃度や粘度に応じて適
宜変更しうるものである。
【0035】以下、上述の紡糸口金のいずれかを使用し
たセルローストリアセテート繊維の実施例について説明
する。表1には、実施例、比較例及び参考例における紡
糸条件と吐出性及び紡糸安定性を、また表2には紡糸が
可能であった繊維についての代表的な原糸物性として、
乾強度及び乾伸度の測定結果を示す。なお、いずれの実
施例、比較例及び参考例においても、紡糸原液は平均酢
化度61.6%のセルローストリアセテートを塩化メチ
レン/メタノール(=91/9)の混合溶剤に溶解して
作製されており、この紡糸原液はそれぞれの実施例にお
いて以下に記載する適当な固形分濃度及び粘度に調整さ
れている。
【0036】(実施例1)固形分濃度が21.0重量
%、25℃での粘度が1100Pa・S に調整された紡糸
原液を、吐出孔径が0.027mm、円筒状キャピラリー
部の長さが0.010mmであり、直線状斜面と定率加速
曲線状斜面とを有する図1に示すタイプの紡糸口金を用
いて、吐出線速度が476m/min 、捲取速度が508m/
min の条件で乾式紡糸法によりセルローストリアセテー
ト繊維を製造したところ、75デニール、58フィラメ
ントの平均繊度1.29デニールの単繊維で構成された
極細セルローストリアセテート繊維が得られた。このと
きの吐出性及び紡糸安定性は優れたものであった。
【0037】(実施例2)実施例1と同一の紡糸原液を
用い、吐出孔径が0.024mm、円筒状キャピラリー部
の長さが0.010mmであり、直線状斜面と定率加速曲
線状斜面とを有する図1に示すタイプの紡糸口金を用い
て、吐出線速度が458m/min 、捲取速度が500m/mi
n の条件で乾式紡糸法によりセルローストリアセテート
繊維を製造したところ、75デニール、75フィラメン
トの平均繊度1.0デニールの単繊維で構成された極細
セルローストリアセテート繊維が得られた。このときの
吐出性及び紡糸安定性は優れたものであった。
【0038】(実施例3)実施例1と同一の紡糸原液を
用い、吐出孔径が0.024mm、円筒状キャピラリー部
の長さが0.010mmであり、直線状斜面と円弧状斜面
とを有する図2に示すタイプの紡糸口金を用いて、吐出
線速度が458m/min 、捲取速度が500m/min の条件
で乾式紡糸法によりセルローストリアセテート繊維を製
造したところ、75デニール、75フィラメントの平均
繊度1.0デニールの単繊維で構成された極細セルロー
ストリアセテート繊維が得られた。このときの吐出性及
び紡糸安定性は優れたものであった。
【0039】(実施例4)実施例1と同一の紡糸原液を
用い、吐出孔径が0.027mm、円筒状キャピラリー部
の長さが0.005mmであり、角度X=60°,Y=4
0°,Z=10°の3種の直線状斜面を有する図3に示
すタイプの紡糸口金を用いて吐出線速度が486m/min
、捲取速度が508m/min の条件で乾式紡糸法により
セルローストリアセテート繊維を製造したところ、45
デニール、34フィラメントの平均繊度1.32デニー
ルの単繊維で構成さた極細セルローストリアセテート繊
維が得られた。このときの吐出性及び紡糸安定性は優れ
たものであった。
【0040】(実施例5)固形分濃度が22.0重量
%、25℃での粘度が1350Pa・S に調整された紡糸
原液を用い、吐出孔径が0.027mm、円筒状キャピラ
リー部の長さが0.015mmであり、角度X=60°,
Y=40°,Z=10°の3種の直線状斜面を有する図
3に示すタイプの紡糸口金を用いて吐出線速度が457
m/min 、捲取速度が500m/min の条件で乾式紡糸法に
よりセルローストリアセテート繊維を製造したところ、
45デニール、34フィラメントの平均繊度1.32デ
ニールの単繊維で構成さた極細セルローストリアセテー
ト繊維が得られた。このときの吐出性及び紡糸安定性は
優れたものであった。
【0041】(比較例1)固形分濃度が23.5重量
%、25℃での粘度が1900Pa・S に調整された紡糸
原液を用い、吐出孔径が0.026mm、円筒状キャピラ
リー部の長さが0.010mmであり直線状斜面及び定率
加速曲線状斜面を有する図1に示すタイプの紡糸口金
と、吐出孔径が0.030mm、円筒状キャピラリー部の
長さが0.010mmであり直線状斜面及び定率加速曲線
状斜面を有する図1に示すタイプの紡糸口金との2種類
の紡糸口金を用いて、平均繊度1.5デニールの単繊維
となるように吐出線速度及び捲取速度を種々に変更し
て、乾式紡糸法によりセルローストリアセテート繊維を
製造を試みたが、吐出性が極めて悪く、紡糸が困難であ
った。
【0042】(比較例2)固形分濃度が17.0重量
%、25℃での粘度が550Pa・S に調整された紡糸原
液を用い、吐出孔径が0.024mm、円筒状キャピラリ
ー部の長さが0.010mmであり直線状斜面及び定率加
速曲線状斜面を有する図1に示すタイプの紡糸口金と、
吐出孔径が0.026mm、円筒状キャピラリー部の長さ
が0.010mmであり直線状斜面及び定率加速曲線状斜
面を有する図1に示すタイプの紡糸口金との2種類の紡
糸口金を用いて、平均繊度1.5デニールの単繊維とな
るように吐出線速度及び捲取速度を種々に変更して、乾
式紡糸法によりセルローストリアセテート繊維を製造を
試みたが、吐出孔からの紡糸原液の吐出方向が安定しな
いとともに、曳糸性が極めて低下し、安定した紡糸は困
難であった。
【0043】(比較例3)固形分濃度が23.5重量
%、25℃での粘度が1900Pa・S の紡糸原液と、固
形分濃度が17.0重量%、25℃での粘度が550Pa
・S の紡糸原液とを用いて、吐出孔径が0.020mm、
円筒状キャピラリー部の長さが0.010mmであり、直
線状斜面及び定率加速曲線状斜面を有する図1に示すタ
イプの紡糸口金を用いて、平均繊度1.5デニール未満
の単繊維になるように吐出線速度及び捲取速度を種々に
変更して、乾式紡糸法によりセルローストリアセテート
繊維を製造を試みたが、吐出孔からの吐出性が極めて悪
く、実質的に紡糸が困難であった。
【0044】(比較例4)固形分濃度が23.5重量
%、25℃での粘度が1900Pa・S の紡糸原液と、固
形分濃度が17.0重量%、25℃での粘度が550Pa
・S の紡糸原液とを用いて、吐出孔径が0.032mm、
円筒状キャピラリー部の長さが0.020mmであり、角
度X=60°,Y=23°の2種の直線状斜面を有する
図4に示すタイプの紡糸口金を用いて、平均繊度1.5
デニール未満の単繊維となるように吐出線速度及び捲取
速度を種々に変更して、乾式紡糸法によりセルロースト
リアセテート繊維の製造を試みたが、紡糸筒内での延伸
が大きくなり、糸切れが多発し、安定した紡糸は困難で
あった。
【0045】(比較例5)固形分濃度が22.0重量
%、25℃での粘度が1350Pa・S に調整された紡糸
原液を用いて、吐出孔径が0.028mm、円筒状キャピ
ラリー部の長さが0.015mmであり、角度X=60
°,Y=40°の2種の直線状斜面を有する図4に示す
タイプの紡糸口金を用いて、吐出線速度が457m/min
、捲取速度500m/min の条件で乾式紡糸法によりセ
ルローストリアセテート繊維を製造したところ、60デ
ニール、40フィラメントの平均繊度1.5デニールの
単繊維で構成された極細セルローストリアセテート繊維
が得られたが、吐出孔からの吐出性や紡糸性は十分に安
定した状態とはいえず、工業的な生産ラインに適用でき
ない。
【0046】(参考例)固形分濃度が22.0重量%、
25℃での粘度が1350Pa・S に調整された紡糸原液
を用いて、吐出孔径が0.038mm、円筒状キャピラリ
ー部の長さが0.010mmであり、角度X=60°の直
線状斜面と定率加速曲線状斜面とを有する図1に示すタ
イプの紡糸口金を用いて、乾式紡糸法によりセルロース
トリアセテート繊維を製造したところ、75デニール、
20フィラメントの平均繊度3.8デニールの単繊維で
構成されたセルローストリアセテート繊維が得られた。
このときの吐出性及び紡糸安定性は優れたものであった
が、目的とする1.5デニール以下の極細繊維を得るこ
とはできなかった。
【0047】
【表1】
【0048】吐出性で、○は良好、×は吐出不良が多発
したことを示す。
【0049】紡糸性で、○は安定性が良好であり、×は
糸切れの多発を示す。また、−は吐出不良で紡糸が不可
であったことを示す。
【0050】
【表2】
【0051】以上に示すように本発明の紡糸条件を満た
す実施例1〜5については、吐出性及び紡糸安定性が良
好であり、代表的な繊維物性である乾強度及び乾伸度に
ついても、後工程通過性等において支障を来すことのな
い所望の測定結果が得られ、特に問題ないものである。
【0052】一方、濃度及び粘度が本発明の紡糸方法の
範囲にない比較例1〜3においては吐出性が悪く、安定
した紡糸が不可能となる。更に、比較例4も濃度及び粘
度が本発明の紡糸方法の範囲からは外れており、且つ紡
糸口金も本件発明とは異なるが、吐出孔径が大きいため
に同吐出孔からの紡糸原液の吐出性は良好となる。しか
しながら、紡糸安定性は低くなり、所望の繊維を得るこ
とはできない。また、比較例5のように濃度及び粘度が
本発明の紡糸方法の範囲内にある場合にも、紡糸口金は
本件発明の紡糸口金とは異なり、2種の直線状斜面から
構成されているにすぎないため、吐出性及び紡糸安定性
が低くなってしまう。
【0053】次に、本発明によるセルローストリアセテ
ート繊維の実施例について説明する。表3には、実施例
及び比較例における繊維物性、風合い及び後工程通過性
の評価結果を示す。繊維物性としては、強度、伸度、曲
げ硬さについてを測定した。
【0054】強度及び伸度については汎用さている測定
法に基づき測定され、また、曲げ硬さについては、糸長
50mmの単糸を湿潤させて上端で固定すると共に下端に
単糸の総デニール×0.2gの荷重をかけ、温度20±
2℃、相対湿度65±2%の標準状態下で12時間以上
放置した後、前記単糸の一端を固定して水平にしたとき
の自由他端の撓みを測定した。風合いとしてはソフト及
びしなやかさ、ウェット感、ハリコシ性についてを、得
られたセルロースアセテート繊維の筒編物を手触りで評
価し、各風合い項目で良好なものを○、普通のものを
△、不良のものを×とし、紡糸不能のため測定が不可能
であったものを−で示す。更には後工程の通過性につい
ても評価した。
【0055】なお、いずれの実施例及び比較例において
も、紡糸原液は平均酢化度61.6%のセルローストリ
アセテートを塩化メチレン/メタノール(=91/9)
の混合溶剤に溶解し、固形分濃度を21.95重量%に
調整して作製された紡糸原液を使用している。
【0056】(実施例6)上記紡糸原液を用いて、吐出
孔径が0.027mmの孔型が○型、円筒状キャピラリー
部の長さが0.010mmであり、直線状斜面と定率加速
曲線状斜面とを有する図1に示すタイプの紡糸口金を用
いて、捲取速度500m/min にてインターレース加工を
施しながら乾式紡糸法により、75デニール、58フィ
ラメントの平均繊度1.29デニールの単繊維で構成さ
れたセルローストリアセテート繊維を得た。得られた繊
維の曲げ硬さは35mmであり、このときの他の繊維物
性、風合い及び後工程通過性は良好であった。
【0057】(実施例7)上記紡糸原液を用いて、吐出
孔径が0.024mmの孔型が○型、円筒状キャピラリー
部の長さが0.010mmであり、直線状斜面と定率加速
曲線状斜面とを有する図1に示すタイプの紡糸口金を用
いて、捲取速度500m/min にてインターレース加工を
施しながら乾式紡糸法により、75デニール、75フィ
ラメントの平均繊度1.00デニールの単繊維で構成さ
れたセルローストリアセテート繊維を得た。得られた繊
維の曲げ硬さは42mmであり、このときの他の繊維物
性、風合い及び後工程通過性は良好であった。
【0058】(実施例8)上記紡糸原液を用いて、吐出
孔径が0.024mmの孔型が○型、円筒状キャピラリー
部の長さが0.010mmであり、直線状斜面と定率加速
曲線状斜面とを有する図1に示すタイプの紡糸口金を用
いて、捲取速度500m/min にてインターレース加工を
施しながら乾式紡糸法により、75デニール、92フィ
ラメントの平均繊度0.82デニールの単繊維で構成さ
れたセルローストリアセテート繊維を得た。得られた繊
維の曲げ硬さは45mmであり、このときの他の繊維物
性、風合い及び後工程通過性は良好であった。
【0059】(比較例6)上記紡糸原液を用いて、吐出
孔径が0.032mmの孔型が○型、円筒状キャピラリー
部の長さが0.015mmであり、角度X=60°,Y=
40°,Z=17°の3種の直線状斜面を有する図3に
示すタイプの紡糸口金を用いて、捲取速度500m/min
にてインターレース加工を施しながら乾式紡糸法によ
り、75デニール、30フィラメントの平均繊度2.5
0デニールの単繊維で構成されたセルローストリアセテ
ート繊維を得た。得られた繊維の曲げ硬さは45mmであ
り、このときの他の繊維物性及び後工程通過性は良好で
あるが、風合いのハリコシ感が強く、ソフト感(しなや
かさ)やウェット感に欠けるものであった。
【0060】(比較例7)上記紡糸原液を用いて、吐出
孔径が0.020mmの孔型が○型、円筒状キャピラリー
部の長さが0.010mmであり、直線状斜面と定率加速
曲線状斜面とを有する図1に示すタイプの紡糸口金を用
いて、捲取速度500m/min にて乾式紡糸法により、7
5デニール、120フィラメント品種のセルローストリ
アセテート繊維の紡糸を試みたところ、紡出が困難であ
るとともに糸切れが多発し、実質的に安定した紡糸は困
難となり、繊維物性及び風合いの測定が不可能であっ
た。
【0061】
【表3】
【0062】以上に示すように、比較例6のセルロース
トリアセテート繊維は、単繊維繊度が本発明のセルロー
ストリアセテート繊維より大きく、また、曲げ硬さは本
発明の範囲よりも小さいためにソフト感(しなやかさ)
が十分に得られない。また、比較例7のセルローストリ
アセテート繊維は、本発明のセルローストリアセテート
繊維より単繊維繊度が小さく、安定した紡糸が困難とな
った。
【0063】一方、曲げ硬さが本発明の範囲内にある実
施例6〜8のセルローストリアセテート繊維は、その他
の繊維物性及び後工程通過性において特に問題は無く実
用可能であり、且つ、その風合いはセルローストリアセ
テート繊維独特のハリコシ感を大きく損なうことなく、
ソフト感(しなやかさ)及びウェット感が良好なものと
なった。
【0064】
【発明の効果】以上、説明したように、従来のセルロー
ストリアセテート繊維がそのポリマー基質及び独特な繊
維断面形態等により、一般的にハリコシ感、及びドライ
感が強いものであるのに対して、本発明によるセルロー
スアセテート繊維は構成する単繊維を細化して繊維自体
の曲げ硬さを改良することにより、ソフト感、しなやか
さ、及びウェット感が付与されるものであり、その価値
が向上すると共にその用途も広がる。
【0065】また本発明のセルロースアセテート繊維の
製造方法によれば、紡糸口金の形状を改良することによ
り、吐出性及び紡糸性が著しく向上され、工業的に安定
紡糸が困難であった平均繊度が1.5デニール未満の極
細セルローストリアセテート繊維を、容易且つ安定して
製造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルローストリアセテート繊維の紡糸
口金の断面図である。
【図2】本発明のセルローストリアセテート繊維の他の
紡糸口金の断面図である。
【図3】本発明のセルローストリアセテート繊維の更に
他の紡糸口金の断面図である。
【図4】本発明の紡糸口金との比較のために使用された
紡糸口金の断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 紡糸口金 11,21,31,41 吐出孔 12,22,32,42 円筒状キャピラリー部 13,23,33,43 紡糸原液導入口 14 直線状斜面 15 定率加速曲線状斜面 24 直線状斜面 25 円弧状斜面 34,35,36 直線状斜面 44,45 直線状斜面
フロントページの続き (72)発明者 竹中 孝信 富山県富山市海岸通3番地 三菱レイヨ ン株式会社 アセテート開発研究所内 (56)参考文献 特開 平4−126817(JP,A) 特開 平7−97713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 2/30 D01D 4/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極細のセルロースアセテート繊維を乾式
    紡糸する紡糸口金であって、同紡糸口金の吐出孔径が
    0.022〜0.030mmであり、同紡糸口金の下流
    端に前記吐出孔径の0.1〜1.2倍の長さ寸法をもつ
    円筒状キャピラリー部を有し、前記紡糸口金の紡糸原液
    導入口から前記円筒状キャピラリー部までの形状が、上
    流側から下流側に向けて紡糸原液の通過速度が増加する
    ような内面形態を有し、同内面形態は1種以上の直線状
    斜面の形態、若しくは曲線状斜面の形態、又は、それら
    を組み合わせた形態であることを特徴とするセルロース
    アセテート繊維用紡糸口金。
  2. 【請求項2】 前記曲線状斜面は円筒状キャピラリー部
    の上流側に近接して配され、紡糸原液の移動距離当たり
    の加速割合が一定となる形態をなす請求項1載のセルロ
    ースアセテート繊維用紡糸口金。
  3. 【請求項3】 前記曲線状斜面は円筒状キャピラリー部
    の上流側に近接して配され、紡糸原液が加速されるよう
    な円弧状斜面からなる請求項1記載のセルロースアセテ
    ート繊維用紡糸口金。
  4. 【請求項4】 前記内面形態が3種以上の直線状斜面か
    ら構成されてなる請求項1記載のセルロースアセテート
    繊維用紡糸口金。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のセルロ
    ースアセテート繊維用紡糸口金を使用して、平均酢化度
    が48.8%〜62.5%のセルロースアセテートを、
    同セルロースアセテートの溶剤に溶解し、固形分濃度が
    18.0〜22.5重量%に調整された紡糸原液を用い
    て極細セルロースアセテート繊維を製造することを特徴
    としたセルロースアセテート繊維の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記セルロースアセテートの溶剤が、主
    として塩化メチレン及びメタノールからなる混合溶剤で
    ある請求項5記載のセルロースアセテート繊維の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 セルロースアセテートが、平均酢化度が
    56.2〜62.5%のセルローストリアセテートであ
    る請求項5又は6記載のセルロースアセテート繊維の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記紡糸原液は25℃での粘度が600
    〜1700Pa・Sに調整されてなる請求項5〜7のい
    ずれかに記載のセルロースアセテート繊維の製造方法。
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