JP7310192B2 - セルロース系マルチフィラメント - Google Patents

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Description

本発明は、液晶ラビング材用のベルベット織物を高品質で作製可能な高交絡セルロース系マルチフィラメントに関するものである。
液晶パネルを製造する際、液晶パネルの基板の表面に液晶素子の配列を促す配向膜を形成するために、液晶ラビング材を巻き付けた回転するラビングロールを当てて液晶素子を擦り、その回転方向に沿ったラビング処理が施されている。通常、その液晶ラビング材にはベルベット織物が適用されている。液晶ラビング材としてのベルベット織物のパイル部には、主に、綿、ポリエステル繊維またはレーヨンが使用されている。
液晶パネルの基盤の表面に液晶素子の配列を促す配向膜を形成するために、パイルの先端によって液晶パネルの配向膜の配合性にバラツキが生じないように、太い糸と細い糸を組み合わせることによりパイルを傾斜させることが開示されている。(特許文献1)
また、パイルの密度を緻密にするために緯糸の繊度を経糸の繊度の1.2倍~4.0倍の太さにすることが開示されている。(特許文献2)
特開2010-281005号公報 特開2008-257101号公報
近年、液晶ラビング材のベルベット織物のパイル部にセルロース系マルチフィラメントを使用することで、より液晶パネルの基板の表面に液晶素子の配列を促す配向膜を形成することが判明したが、ベルベット織物の表面に経筋が発生しやすいという課題が残っている。
本発明の目的は、セルロース系マルチフィラメントの交絡数を増加することで、ベルベット織物表面の経筋を軽減できるセルロース系マルチフィラメント及び液晶ラビング材用のベルベット織物を提供することにある。
1.交絡数が30~100個/mであるセルロース系マルチフィラメント。
2.総繊度が150~200dtex、フィラメント数が90~150本である1に記載のセルロース系マルチフィラメント。
3.セルロース系マルチフィラメントがアセテートマルチフィラメントである1または2に記載のセルロース系マルチフィラメント。
4.繊維断面の異形度が、0.7~0.9である1~3のいずれかに記載のセルロース系マルチフィラメント。
異形度=(4πS)/L
Sは断面積、Lは断面の周囲長。
5.液晶ラビングに使用するベルベット用である1~4のいずれかに記載のセルロース系マルチフィラメント。
6.単繊維繊度が、1.0~2.2dtexである1~5のいずれかに記載のセルロース系マルチフィラメント。
7.1~6のいずれかに記載のセルロース系マルチフィラメントをパイル部に用いたベルベット織物。
本発明によれば、液晶ラビング用の経筋の少ないベルベット織物が作製可能な高交絡セルロース系マルチフィラメントを提供することができる。
本発明のセルロース系マルチフィラメントは、交絡数が30~100個/mである。
交絡数30個/m以上であると集束性が良くなり経筋が少なくなり、交絡数が100個/m以下であると単糸切れが少なくなる。
これらの観点から、前記交絡数は、35~90個/mが好ましく、40~80個/mがより好ましい。
交絡方法は特に限定されないが、マルチフィラメントに、インターレースノズルを用いて、エア圧0.1~0.5MPaでエアを吹き付けることで、交絡処理することができる。交絡数は、エア圧を調整する方法、インターレースノズルの種類を変更する方法、走行糸の張力を変更する方法が挙げられる。
本発明において、交絡数を30~100個/mにするには、エア圧を0.25~0.5MPaにすることが好ましい。
本発明のセルロース系マルチフィラメントは、総繊度が150~200dtex、フィラメント数が90~150本であることが好ましい。
総繊度が150dtex以上であると液晶パネル表目に綺麗な配向膜を細かく形成出来易く、200dtex以下であると液晶パネル表目に綺麗な配向膜を強く形成出来る。これらの観点から、前記総繊度は160~180dtexであることがより好ましい。
また、フィラメント数が90本以上であると、液晶パネル表目に綺麗な配向膜を細かく形成出来、150本以下であると液晶パネル表目に綺麗な配向膜を強く形成出来易くなる。これらの観点から、前記フィラメント数は、100~140本であることがより好ましい。
本発明のセルロース系マルチフィラメントは、セルロース系マルチフィラメントがアセテートマルチフィラメントであることが好ましい。アセテートマルチフィラメントの糸弾性率は4800N/mm以上であり液晶パネル表目に綺麗な配向膜を形成し易い。特にトリアセテートマルチフィラメントは、糸弾性率が5400N/mm以上であり適している。
本発明のセルロース系マルチフィラメントは、繊維断面の異形度が、0.7~0.9であることが好ましい。
本発明において、異形度は、断面積S(μm)、断面周長(μm)から、次式で算出する。異形度=(4πS)/L
前記異形度が、この範囲であると液晶パネル表目に綺麗な配向膜を形成でき易い。この観点から、前記異形度は。0.75~0.85がより好ましい。
本発明のセルロース系マルチフィラメントは、液晶ラビングに使用するベルベット織物用であることが好ましい。本発明のセルロース系マルチフィラメントは、ベルベット織物にした時に、経筋が少なくし易いことから、液晶ラビングに使用するベルベット織物用に適している。
本発明のセルロース系マルチフィラメントは、単繊維繊度が、1.0~2.2dtexであることが好ましい。単繊維繊度が1.0dtex以上であると配向膜を強く形成でき、2.2dtex以下であると液晶パネル表目に綺麗な配向膜を細かく形成しやすくできる。これらの観点から、前記単繊維繊度は1.2~2.0dtexがより好ましい。
本発明のベルベット織物は、本発明のセルロース系マルチフィラメントをパイル部に用いたベルベット織物である。
本発明のベルベット織物を液晶ラビング用に使用することで、液晶パネル表目に綺麗な配向膜を細かく、強く形成出来る。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例における評価項目の測定は、以下の方法に拠った。
(異形度評価)
該当フィラメント断面の周長と断面積を測定し、以下式で算出する。5カ所の断面を測定し、その平均値を異形度とした。
異形度=(4πS)/L
S:断面積(μm)、L:断面周長(μm)
フィラメント断面の周長と断面積は、光学顕微鏡でその断面を撮影し、画像ソフトを使用して測定した。
(交絡評価)
当該フィラメントを50cm採取し、水面に浮かせ、50cm間のフィラメント交絡部の箇所を測定し、1m間の交絡数に換算する。
(経筋評価)
ベルベット織物メーカーの検査員3人が、ベルベット織物を目視により経て筋の状態を総合評価した。
判断基準:A(良好)、B(標準)、C(不良)
(パイルの弾性評価)
ベルベット織物メーカーの検査員3人が、ベルベット織物に手を押し当てて総合評価した。
判断基準:A(良好)、B(標準)、C(不良)
(実施例1)
アセテートマルチフィラメントを乾式紡糸機で紡出し、紡糸筒内で乾燥した後にエアノズルを用いて交絡を付与し巻き取り、総繊度が167dtex、フィラメント数が116本のアセテートマルチフィラメントを得た。交絡条件は、エア圧0.35MPaでエアをアセテートマルチフィラメントに吹き付けた。交絡数は、57個/mであった。
そのアセテートマルチフィラメントをパイル部に使用しベルベット織物を作製した。経筋評価を実施した結果を表2に示す。高交絡なアセテートマルチフィラメントを用いると経筋改善された。
(比較例1)
交絡条件を、エア圧0.24MPaにした以外は、実施例1と同様にして、アセテートマルチフィラメントを得た。交絡数は、24個/mであった。
前記アセテートマルチフィラメントを使用して、実施例1と同様にベルベット織物を作製した。
それらの結果を表1に示す。得られたベルベット織物は、実施例1のベルベット織物と比べ経筋が多く見られた。

Claims (6)

  1. 交絡数が30~100個/mであり、液晶ラビングに使用するベルベット用であるセルローマルチフィラメント。
  2. 総繊度が150~200dtex、フィラメント数が90~150本である請求項1に記載のセルロース系マルチフィラメント。
    ス系
  3. セルロース系マルチフィラメントがアセテートマルチフィラメントである請求項1または2に記載のセルロース系マルチフィラメント。
  4. 繊維断面の異形度が、0.7~0.9である請求項1~3のいずれか一項に記載のセルロース系マルチフィラメント。
    異形度=(4πS)/L2
    Sは断面積、Lは断面の周囲長
  5. 単繊維繊度が、1.0~2.2dtexである請求項1~のいずれか一項に記載のセルロース系マルチフィラメント。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載のセルロース系マルチフィラメントをパイル部に有するベルベット織物。
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