JP3252012B2

JP3252012B2 - 給紙装置

Info

Publication number: JP3252012B2
Application number: JP08538493A
Authority: JP
Inventors: 安治我滿
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1993-03-19
Filing date: 1993-03-19
Publication date: 2002-01-28
Anticipated expiration: 2017-01-28
Also published as: JPH06271102A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シート状記録材料の収
納トレイを用いる給紙装置の改良に関し、更に詳しく
は、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機
等の給紙装置における用紙収納トレイ内の底板の動作機
構の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の電子写真複写機、ファクシミリ、
プリンタ、印刷機等の画像形成装置に用いられる給紙装
置について図１０(a) 及び(b) に基づいて説明する。画
像形成装置等においてシート状記録材料等を収納する用
紙収納トレイ１０３内の底板１０１は、支点１０１ａを
トレイの内壁により枢支されており、コイルバネ１０５
ａ等からなる上昇機構１０５により上方へ押し上げられ
る。この上昇機構は、用紙収納トレイ１０３を画像形成
装置本体１００より紙面手前側に引き出した時には、コ
イルバネ１０５ａにより底板１０１を上方向に付勢した
状態に保持している。トレイ１０３の底面においてバネ
１１０ａによって前方へ付勢されたロック部材１１０
は、その背面に(b) に示した如き被係止片１１０ｂを有
すると共に、底板１０１の底面にはフック状のひっかけ
部材１１１が突設されており、ロック部材１１０とひっ
かけ部材１１１は互いに引掛け可能な位置関係にある。
ロック部材１１０の先端部は、トレイの前壁に形成した
開口１０３ｂから前方へ突出可能となっている。画像形
成装置本体１００から突設したガイド突起１０４ａは、
トレイ１０３を紙面と直交する奥方向に押し込んだ時に
ロック部材１１０の先端部をバネ１１０ａに抗して押圧
するよう構成されている。従って、手前側に引き出した
状態にある用紙収納トレイ１０３内に用紙を補給する際
には、底板１０１をバネ１０５ａに抗して手で押し下げ
て、ロック部材１１０の被係止片１１０ｂに底板ひっか
け部材１１１を引掛け、底板１０１を下方に位置決めす
る必要があり、用紙補給の操作性が悪いという不具合が
あった。

【０００３】更に、底板１０１のコイルバネ１０５ａ等
からなる上昇機構では、収納する用紙サイズ等に対応し
て底板１０１に作用する押上げ力を変更することができ
ないために、用紙サイズが大きい場合は給紙圧が低くな
る一方、用紙サイズが小さい場合は給紙圧が高くなり、
このような給紙圧の大きな変動が給紙部における用紙の
給紙不良発生率を高める原因となっていた。そこで上記
給紙不良を未然に防止するために、収納する用紙サイズ
等に対応して底板に作用する押し上げ力を変更できるよ
うにする技術も知られている（実公平４−１２０２７号
公報を参照）。然し、この手法にあっては、底板に作用
する上方向への押し上げ力を変更する弾性体等自体の付
勢力が安定しないので、底板に作用する上方向に押し上
げる力が不安定となって給紙部における用紙の給紙不良
が発生し、更に底板の下方にピニオンギヤを上下させる
ための新たなスペースが必要となり、その結果大型化す
る不具合があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来の給紙装
置は、用紙補給時の操作性が悪く、給紙部における用紙
の給紙不良が発生し、大型化する問題点があった。

【０００５】

【発明の目的】そこで本発明は、このような問題点を解
決しようとするものである。すなわち、本発明は、用紙
補給時の操作性が優れ、給紙部における給紙圧の変動を
小さくすることにより給紙不良の発生しない給紙装置を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明は、収納した用紙を１枚づつ送
り出す用紙収納トレイ内に給紙方向の後方側端部を支点
として回転可能に支持されて前記用紙を載置する底板
と、この底板を押し上げる上昇機構とを備えた給紙装置
において、給紙方向に付勢されて前記底板の底面に形成
されたひっかけ部材に係合して前記底板を下方位置に位
置決めするロック部材と、前記用紙収納トレイを給紙方
向と直交する奥方向に押し込んだとき前記ロック部材を
押圧して前記ひっかけ部材との係合を解除するガイド突
起と、前記底板の給紙方向の前端部に突設したガイドピ
ンと、前記ガイドピンを外部へ突出させるために前記用
紙収納トレイの前壁に形成した通孔部と、画像形成装置
本体側の前記用紙収納トレイの着脱方向に伸びて設けら
れて、前記用紙収納トレイの引き出し時に前記ガイドピ
ンを案内して前記底板と共に押し下げるガイドレール
と、を有することを特徴とする。

【０００７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、底板の下方に設けられてこの底板を上昇さ
せる上昇機構に設けられた上昇部材と、この上昇部材の
上部を支える上部受け部材と、前記上昇部材の下部を支
える下部受け部材と、前記上部受け部材と前記下部受け
部材と共に又はどちらかの一方を給紙方向に沿った方向
に前記上昇部材と連動して移動させる移動手段と、を有
することを特徴とする。

【０００８】

【作用】上記のように構成された給紙装置は、用紙収納
トレイを引き出す時にガイドレールにより底板が下方に
下った状態で、手動による上記底板の押し下げ操作なし
に、用紙が補給ができるようにし、移動手段により給紙
部における給紙圧の変動を小さく安定するようにしたの
で、用紙の補給時の操作性に優れ、不送りや多数枚送り
等の給紙不良が発生しない給紙装置を提供することがで
きる。

【０００９】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明の一実施例の給紙装置の要部
構成を示す斜視図、図２はその正面縦断面図であり、図
１と図２において用紙を収納し１枚づつ送り出す用紙収
納トレイ３内には、用紙を載置する平面形状がＨ型の底
板１と、該底板１を上方向に押し上げる上昇機構として
の上昇部材５が設けられている。用紙を載置する底板１
は矢印Ａで示す給紙方向の後方側端部を上方へ屈曲せし
めた突片１ｂから突出した軸である支点１ａを中心とし
て、トレイ３の側壁により上下方向へ回転可能に支持さ
れている。上昇部材５は、底板１底面に固定された上部
受け部材７と用紙収納トレイ３の内底部の凹み形状の下
部受け部材８との間に上下端部を夫々支持されたコイル
バネ５ａによって、底板１を矢印Ｂで示す上方向に押し
上げるものである。

【００１０】底板１の矢印Ａの給紙方向の前部中央から
突設されたガイドピン２は、トレイ３の前壁に設けた通
孔部３ａから前方へ突出するとともに、直線状に伸びた
レール４ａとその上方に配置された屈曲形状のガイドレ
ール４との間に位置している。装着状態にあるトレイ３
を、矢印Ｃ’で示す取出し方向へ取り出すためにオペレ
ータがトレイ３を引き出すと、ガイドピン２は画像形成
装置本体０側に固定され且つ矢印Ｃで示す着脱方向に直
線状に伸びたレール４ａの上方に配置された屈曲形状の
ガイドレール４の下端片４ｂの下面に案内され、上記底
板１をバネ５ａに抗して押し下げ、その結果ロック部材
１０に底板ひっかけ部材１１をセットできるようになっ
ている。従って、上記底板１が下方に下がった状態で、
手動による上記底板１の押し下げ操作なしに用紙の補給
ができるから操作性が優れたものになる。なお、ロック
部材１０とひかっけ部材１１の構成は、図１０(b) にお
いて述べた点と変わりがないので詳述はしないが、トレ
イ３の装着時に画像形成装置側の突起４Ａがロック部材
１０をバネ１０ａに抗して押し込むことにより、両者の
ロックが解除されて底板が上方へ復帰可能となる。トレ
イ３をＣ”方向へ押し込めば、ロック部材１０とひかっ
け部材１１との係合が解除される一方で、ガイドピン２
はガイドレール４の下面に沿って移動して傾斜部４ｃか
ら上端片４ｄに達することにより、バネ５ａによる付勢
力が開放される。このため、底板１は上昇する。

【００１１】図３は本発明の他の実施例の給紙装置の斜
視図、図４は図３の正面縦断面図、図５は図３の要部拡
大図であり、上記第１実施例と同一の部分には同一の符
号を付し、重複した説明は省略する。底板１の下面に上
部受け部材７を給紙方向Ａに沿って進退可能に支持する
レール６が設けられており、上部受け部材７は下部受け
部材８に連結可能となっている（図５にて詳述）。下部
受け部材８は、略Ｌ字型の移動手段９を構成するエンド
フェンス９ａの底片９ｂ上に固定されており、エンドフ
ェンス９ａと一体的に給紙方向と平行な方向に進退移動
する。このためエンドフェンス９ａの移動により、上部
受け部材７と、下部受け部材８に取り付けられた底板１
を上昇させるコイルバネ５ａが同方向に進退移動するよ
うになっている。エンドフェンス９ａは、給紙方向Ａと
平行な方向に進退可能となる様にトレイ底面に支持され
ており、その後端部に底板１上の記録紙後端縁を支持す
る為の立設片９ｃを有するので、底板１上に載置した記
録紙の給紙方向長さに応じて、同方向に位置を移動させ
ることができる。

【００１２】図５に示すように、上部受け部材７と下部
受け部材８は夫々互いに嵌合可能な凸形状及び凹形状を
有しており、底板１が下方向に下がった時に、両者が嵌
合し合って連結する構成となっている。用紙サイズが大
きくなると記録紙の後端縁を抑えるエンドフェンス９ａ
が給紙方向（図１に図示の矢印Ａ方向）の後方に移動し
てセットされるので上記底板１を上昇させる上昇部材５
のコイルバネ５ａも同様に後方に位置する。

【００１３】コイルバネ５ａは、後方に位置する時に
は、底板１の支点１ａに接近して圧縮されコイルバネ５
ａの取り付け長さが短くなるので、底板１を上方向に上
昇させる加圧力が増加する。従って、用紙サイズが大き
いほど加圧力が増加することになる。その一方で、用紙
サイズが大きいほど用紙の重量も増加するので給紙圧
（加圧力−用紙の重量）の変動も小さくすることができ
る。従って、給紙分離性能が向上するから、新たなスペ
ースを必要としない簡単な構成で、給紙部における用紙
の給紙不良の発生を防止できる。

【００１４】図６は本発明の第３の実施例の構成を示す
正面断面図、図７は要部拡大図であり、図６と図７にお
いて、移動手段９を構成するエンドフェンス９ａの底片
９ｂ上に下部受け部材８を給紙方向に沿って進退可能に
支持する傾斜ガイド部９ｂ’が設けられており、底板上
の記録紙サイズに応じてエンドフェンス９ａを図示の矢
印Ｄ方向に動かしても下部受け部材８は定位置を移動し
ない為、エンドフェンス９ａの傾斜ガイド部９ｂ’と底
板１との間の間隔が狭まりバネ５ａが加圧されることと
なり、記録紙サイズに応じて底板を上昇させる加圧力を
増加させることができる。

【００１５】図８は本発明の第４実施例の構成を示す正
面縦断面図であり、図９はその要部斜視図である。図８
と図９において、移動手段９は、エンドフェンス９ａの
底片９ｂの両側面に設けられたラックギヤ９ｄと、上記
ラックギヤ９ｄと噛合うようにトレイの底板のネジ穴３
ｂ内に回転自在に螺合されたピニオンギヤ９ｅと、用紙
収納トレイ３の底に設けられた上記ネジ穴３ｂと螺合し
上記ピニオンギヤ９ｅと一体のネジ部９ｆと、用紙収納
トレイ３の底に設けられた上記ネジ穴３ｂとで構成され
ている。上記エンドフェンス９ａを記録紙サイズに応じ
て図示の矢印Ｄ方向に動かすと、エンドフェンス９ａの
下部のラックギヤ９ｄと、ピニオンギヤ９ｅとによっ
て、ネジ部９ｆが用紙収納トレイ３の底に設けられたネ
ジ穴３ｂと噛合って回転し上方向に上昇すると、上記ピ
ニオンギヤ９ｅと一体の上記下部受け部材８が、図示の
矢印Ｅ方向の上方向に上昇するようになっていて、上記
底板１を上方向に上昇させる加圧力を増加させる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、用紙収納トレイを給紙装置から引き出す時
にガイドレールにより底板が下方に下がった状態を維持
することができ、手動による底板の押し下げ操作なしに
用紙の補給ができ、移動手段により給紙部における給紙
圧の変動を小さく安定するようにしたので、用紙の補給
時の操作性が優れ、不送りや多数枚送り等の給紙不良が
発生しない給紙装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の給紙装置の斜視図であ
る。

【図２】図１の正面縦断面図である。

【図３】本発明の第２実施例の給紙装置の斜視図であ
る。

【図４】図３の正面縦断面図である。

【図５】図３の要部の拡大図である。

【図６】本発明の第３実施例の給紙装置の正面縦断面図
である。

【図７】図６の要部の拡大図である。

【図８】本発明の第４実施例の給紙装置の正面縦断面図
である。

【図９】図８の要部の拡大斜視図である。

【図１０】(a) 及び(b) は従来の給紙装置の側断面図及
び一部拡大図である。

【符号の説明】

０・・・画像形成装置の本体、１・・・底板、１ａ・・
・支点、２・・・ガイドピン、３・・・用紙収納トレ
イ、３ａ・・・通孔部、３ｂ・・・ネジ穴、４・・・ガ
イドレール、４ａ・・・レール、５・・・上昇部材、５
ａ・・・コイルバネ、６・・・レール、７・・・上部受
け部材、８・・・下部受け部材、９・・・移動手段、９
ａ・・・エンドフェンス、９ｂ・・・底片、９ｃ・・・
立設片、９ｄ・・・ラックギヤ、９ｅ・・・ピニオンギ
ヤ、９ｆ・・・ネジ部、１０・・・ロック部材、１１・
・・底板ひっかけ部材、１００・・・画像形成装置の本
体、１０１・・・底板、１０１ａ・・・支点、１０３・
・・用紙収納トレイ、１０４ａ・・・レール、１０５・
・・上昇部材、１０７・・・上部受け部材、１０８・・
・下部受け部材、１１０・・・ロック部材、１１１・・
・底板ひっかけ部材。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】収納した用紙を１枚づつ送り出す用紙収
納トレイ内に給紙方向の後方側端部を支点として回転可
能に支持されて前記用紙を載置する底板と、この底板を
押し上げる上昇機構とを備えた給紙装置において、給紙
方向に付勢されて前記底板の底面に形成されたひっかけ
部材に係合して前記底板を下方位置に位置決めするロッ
ク部材と、前記用紙収納トレイを給紙方向と直交する奥
方向に押し込んだとき前記ロック部材を押圧して前記ひ
っかけ部材との係合を解除するガイド突起と、前記底板
の給紙方向の前端部に突設したガイドピンと、前記ガイ
ドピンを外部へ突出させるために前記用紙収納トレイの
前壁に形成した通孔部と、画像形成装置本体側の前記用
紙収納トレイの着脱方向に伸びて設けられて、前記用紙
収納トレイの引き出し時に前記ガイドピンを案内して前
記底板と共に押し下げるガイドレールと、を有すること
を特徴とする給紙装置。
【請求項２】底板の下方に設けられてこの底板を上昇
させる上昇機構に設けられた上昇部材と、この上昇部材
の上部を支える上部受け部材と、前記上昇部材の下部を
支える下部受け部材と、前記上部受け部材と前記下部受
け部材と共に又はどちらかの一方を給紙方向に沿った方
向に前記上昇部材と連動して移動させる移動手段と、を
有することを特徴とする請求項１記載の給紙装置。