JPH11208902A - 画像形成装置の給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置の給紙部に対する給紙カセット
の位置決め機構を簡素化し、ロックの設定と解除とを容
易に行い得るようにする。 【解決手段】 装置本体１の給紙部には、給紙カセット
２０により圧縮されるスプリング５と、ロック機構とし
てのロックアーム１０を配置し、給紙カセット２０には
側部に側部突起２１を配置する。そして、給紙カセット
２０を挿入することにより、スプリング５を圧縮して係
止側部材１１が側部突起に対して係止・固定する。給紙
カセットを取出す際には、ロック解除部材１５のボタン
１６を押圧してロックアーム１０を揺動させると、スプ
リング５の力により給紙カセットが戻されるので、引き
出しの作用を容易に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置の給紙
装置に関し、特に、画像形成装置の給紙部に対する給紙
カセットの固定機構を簡素化し、給紙カセットの取出し
を容易に行い得る画像形成装置の給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、普通紙を使用するファクシミリ
装置や複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、
多数枚の用紙を重ねて収容した給紙カセットを画像形成
装置の給紙部に装着し、前記給紙部に配置する給紙ロー
ラ等を用いて、用紙を給紙カセットから１枚ずつ分離し
て給紙する手段を用いている。前記画像形成装置の給紙
部では、給紙カセットに対するロック機構を配置してお
り、前記ロック機構としては、例えば、給紙カセット本
体に凹部を形成しておき、装置本体に突出配置する凸部
材を係止させる等の手段を用いている。そして、給紙カ
セットを画像形成装置の給紙部に深く挿入した際に、前
記凹凸が噛合う状態で、給紙カセットを給紙部の所定の
位置に固定保持できるようにする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記凹凸を
組み合わせるロック機構を用いる装置において、凸部の
弾性力が大きい時には、給紙カセットの着脱に大きな力
を必要とする場合が多くある。そして、給紙カセットを
急激に着脱する際に、その装着時の衝撃により、給紙カ
セットに設けたスナバー爪から用紙の先端部が外れたり
して、給紙の作用に支障が生じることがあり、給紙カセ
ットを取出す際にも、大きな力を必要とするという問題
がある。また、凸部の押圧力が弱い場合には、給紙カセ
ットの係止保持の作用を良好に発揮できないことがあ
り、半ロック状態で給紙カセットを保持していることか
ら、装置本体に少しでも衝撃が加えられたりすると、給
紙の動作に支障が発生することがある。

【０００４】さらに、前記凹凸によるロック機構を用い
た場合には、給紙カセットの着脱が繰り返されることに
より、凹部と凸部とが摩耗・劣化して、ロック状態が悪
くなるという問題もあった。これに対して、大型の画像
形成装置においては、給紙部に装着する給紙カセット
を、給紙部本体に設けた機械的なロック機構を用いて固
定保持することも行われている。しかし、小型の画像形
成装置に対して複雑な機構のロック装置を配置すること
は、装置の余裕スペースや製造コストの点等から好まし
いことではなく、構成が簡単で給紙カセットの着脱の動
作を容易に行い得るロック機構の開発が望まれている。

【０００５】本発明は、前述したような小型の画像形成
装置において、給紙カセットのロック機構の問題を解消
するもので、簡素化したロック機構を配置して、給紙カ
セットの着脱の動作を容易に行い得る画像形成装置の給
紙装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、多数枚の用紙
を重ねて収容する給紙カセットを、給紙部に装着する画
像形成装置に関する。本発明の請求項１の発明では、前
記給紙部には、給紙カセットを押出し方向に付勢する弾
性部材と、前記給紙カセットを給紙位置に固定保持する
ためのロック手段とを設けたことを特徴とする。請求項
２の発明は、前記ロック手段は、給紙カセットから用紙
を搬出する方向に平行な両側面に設けられていることを
特徴とする。請求項３の発明は、前記ロック手段は、支
点を介して揺動自在なアーム部材から構成され、前記支
点を介してアーム部材の自重で、給紙カセットをロック
する方向に揺動させ得るものとして構成することを特徴
とする。

【０００７】前述したように構成したことにより、本発
明の画像形成装置の給紙装置においては、簡単な機構の
ロック部材により、給紙カセットを給紙部に固定支持さ
せることができ、半ロック状態が生じることを阻止でき
るとともに、給紙カセットの着脱を繰り返しても、ロッ
ク機構を構成する部品が摩耗したりすることがない。ま
た、給紙部に対して給紙カセットが斜めに装着されたり
することがなく、用紙の取出し位置を正確に位置決めで
きる。さらに、アーム部材に対する弾性部材等の押圧手
段を配置する必要がなく、より簡易なロック機構を形成
することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の画像形成装置の給紙装置の構成を説明する。図１、
２に示す例は、普通紙を使用するファクシミリ装置や複
写機、プリンタ等の画像形成装置に対して、その給紙部
に給紙カセットを装着する場合を示している。この実施
例において、画像形成装置の装置本体１の給紙部２に装
着する給紙カセット２０は、多数枚の用紙を収容可能
で、装置本体の給紙部に装着することにより、給紙カセ
ット内部で用紙を載置するボトムプレート等を上昇さ
せ、給紙ローラに向けて押圧するような形式のものとし
て構成される。また、前記給紙カセット２０において
は、その両側部に側部突起２１を突出させて設けてお
り、この側部突起を用いて、装置本体の給紙部に固定す
る動作と、給紙部から所定の距離だけ押出す動作を行わ
せるようにしている。

【０００９】装置本体１の給紙部２には、給紙カセット
の挿入方向先端部側にスプリング５を配置しており、前
記スプリング５は給紙カセットが挿入される際に、側部
突起２１により圧縮される。そして、給紙カセットに対
する係止を解除する際には、その圧縮されたスプリング
の反力により給紙カセットを押出す作用を行うものとし
て構成される。なお、前記給紙部２の所定の位置には、
給紙カセットから用紙を送り出すための給紙ローラのよ
うな給紙手段が配置されることは、一般の画像形成装置
の場合と同様に構成されるが、この実施例では給紙ロー
ラ等を省略したもので説明している。

【００１０】前記装置本体１には、給紙カセット２０を
係止・固定するロック手段としてロックアーム１０を設
けて、前記ロックアーム１０は給紙部の両側に配置し、
シャフト１３により連動させるように設けている。前記
ロックアーム１０にはシャフト１３による支持部を中心
にして、給紙カセットの側部突起２１に対して係止可能
な係止側部材１１と、他端部側の解除側部材１２とを一
体のものとして配置している。前記係止側部材１１は解
除側部材１２よりも重いものとして構成し、その重量の
差により、シャフトに対して係止側部材１１側が常時下
降するようになっている。

【００１１】前記ロックアーム１０の解除側部材１２に
対応させてロック解除部材１５を配置しており、ボタン
１６を装置本体１の上面に突出させ、ロッド１７をロッ
クアームの解除側部材１２に対応させて垂下して設けて
いる。また、前記ロック解除部材１５をスプリング１８
により支持して、ロック解除部材の非動作時には、ボタ
ンが装置本体の上面に突出する位置に保持される。な
お、前記ロックアームの揺動範囲を規制するために、ス
トッパ１７ａを設ける例を示しているが、前記係止側部
材１１の先端部が余計に下降しないようにするために
は、任意の揺動規制手段を設けることができる。

【００１２】前述したように構成してなる装置におい
て、図１に示すように、給紙カセットを装置本体１の給
紙部２に挿入する前には、スプリング５は挿入口３側に
突出されており、ロックアーム１０は係止側部材１１が
下降した位置にある。そして、給紙カセット２０を挿入
口３から挿入して所定の位置まで達すると、給紙カセッ
トの先端部がスプリング５に係合するので、前記スプリ
ング５を押圧しながらさらに挿入する。その挿入の動作
の終わる直前に、給紙カセットの側部に設けている側部
突起２１が係止側部材１１の下面に係合するので、ロッ
クアーム１０をシャフト１３を介して図の反時計方向に
揺動させながら通過する。そして、前記給紙カセットの
側部突起２１が係止側部材１１の下端部を通過し終える
と、ロックアーム１０は係止側部材側の自重により時計
方向に揺動して、側部突起２１の挿入側後端部を係止す
るロック位置に停止される。

【００１３】前記給紙部に挿入された給紙カセット２０
は、図２に示されるように、スプリング５により挿入口
側に向けて付勢されるとともに、係止側部材１１により
係止される状態で位置決めされ、前記ロック機構によっ
て給紙位置に固定・保持される。前記給紙カセットが給
紙部に固定された状態では、図３の平面図に示されるよ
うに、各構成部材が位置決めされるもので、給紙カセッ
ト２０の両側部に突出配置されている側部突起２１、２
１ａに対して、挿入側先端部からスプリング５、５ａに
より戻し方向に付勢され、側部突起の後部に対しては、
ロックアーム１０、１０ａの係止側部材がそれぞれ係止
する作用を行う。したがって、給紙カセット２０に対し
ては、ロックアームによる位置決めが行われるために、
給紙カセットを給紙部に対して位置決めした状態では、
給紙カセット２０の先端部から用紙を送り出す位置が正
確に設定される。そして、図３に示すように、給紙カセ
ットに収容する用紙に対して、その送り出し側の両方の
角部に係合するスナバー爪２２、２２ａと、図示を省略
した給紙ローラとにより、用紙をさばきながら１枚ずつ
分離して送り出すことができる。

【００１４】前記図２、３に示されるように、装置本体
の給紙部に給紙カセットを固定保持している状態で、給
紙カセットを取出そうとする際には、ロック解除部材１
５のボタン１６を押し下げてロックを解除する。その際
に、ロッド１７の先端部が解除側部材１２を押圧するす
ることにより、シャフトを介して係止側部材１１が側部
突起２１に対する係止を解除するので、給紙カセット２
０はスプリング５、５ａの力によって、側部突起が係止
側部材に係合する位置よりも挿入口側に所定の距離だけ
押し戻される。そして、前記給紙カセットが戻し方向に
移動された後では、ボタンから手を離して係止側部材を
下降させても、給紙カセットに対する影響はなくなり、
給紙カセットの引き出し側端部を手で持って引き出し
て、用紙を補給することができる。

【００１５】図４に示す例は、給紙カセットの挿入口３
側から見た状態の説明図であるが、前記挿入口３には、
給紙カセット２０を案内するために、案内部材４、４ａ
を配置して、給紙カセットの高さと挿入位置とを規定し
ている。そして、前記案内部材により給紙カセットの高
さを設定し、挿入深さをスプリングとロックアームとを
用いて設定することにより、給紙カセットが完全に給紙
部に固定された状態では、給紙装置に対する用紙の位置
決めを正確に行うことができ、安定した状態で給紙の動
作を行うことができる。

【００１６】なお、前記本発明の実施例において、装置
本体としては、ファクシミリ装置やプリンタ、その他の
任意の画像形成装置を対象として構成することができ
る。また、画像形成装置の給紙部に配置する給紙装置と
しても、前記スナバー爪と給紙ローラとを組み合わせた
用紙さばき装置を配置することや、他の任意の用紙さば
き装置を介して装置本体の画像形成部に向けて給紙可能
なものとして構成することが可能である。さらに、前記
給紙カセットの側面に突出配置する側部突起は、ロック
アーム１０に対する係止を行い得るものであれば、任意
の位置に配置することができる。その他に、給紙カセッ
トを戻し方向に付勢するスプリング５は、側部突起に対
して作用させることの他に、給紙カセットの挿入側先端
部に直接係合する部材として構成することも可能であ
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明の装置は、前述したように構成し
たものであるから、簡単な機構のロック部材を設けるこ
とにより、給紙カセットを給紙部に固定支持させること
ができ、半ロック状態が生じることを阻止できるととも
に、給紙カセットの着脱を繰り返しても、ロック機構を
構成する部品が摩耗したりすることがない。また、給紙
部に対して給紙カセットが斜めに装着されたりすること
がなく、用紙の取出し位置を正確に位置決めできる。さ
らに、アーム部材に対する弾性部材等の押圧手段を配置
する必要がなく、より簡易なロック機構を形成すること
ができる。そして、ロックアームによる給紙カセットの
係止を解除した後では、給紙カセットを容易に引き出す
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の装置の構成を示す説明図である。

【図２】 給紙カセットを装着した状態の説明図であ
る。

【図３】 図２の平面図である。

【図４】 給紙カセット挿入口の正面図である。

【符号の説明】

１ 装置本体、 ２ 給紙部、 ３ カセット挿
入口、 ４ 案内部材、 ５ スプリング、 １０
ロックアーム、 １１ 係止側部材、１２ 解
除側部材、 １３ シャフト、 １５ ロック解除
部材、 １６ボタン、 １７ ロッド、 １８ ス
プリング、 ２０ 給紙カセット、 ２１ 側部突
起、 ２２ スナバー爪。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数枚の用紙を重ねて収容する給紙カセ
   ットを、給紙部に装着する画像形成装置において、 前記給紙部には、給紙カセットを押出し方向に付勢する
   弾性部材と、 前記給紙カセットを給紙位置に固定保持するためのロッ
   ク手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置の給紙
   装置。
2. 【請求項２】 前記ロック手段は、給紙カセットから用
   紙を搬出する方向に平行な両側面に設けられていること
   を特徴とする請求項１に記載の画像形成装置の給紙装
   置。
3. 【請求項３】 前記ロック手段は、支点を介して揺動自
   在なアーム部材から構成され、前記支点を介してアーム
   部材の自重で、給紙カセットをロックする方向に揺動さ
   せ得るものとして構成することを特徴とする請求項１ま
   たは２に記載の画像形成装置の給紙装置。