JP3251365B2 - ポリエステルおよびそれを用いた成形体 - Google Patents

ポリエステルおよびそれを用いた成形体

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JP3251365B2 JP02939393A JP2939393A JP3251365B2 JP 3251365 B2 JP3251365 B2 JP 3251365B2 JP 02939393 A JP02939393 A JP 02939393A JP 2939393 A JP2939393 A JP 2939393A JP 3251365 B2 JP3251365 B2 JP 3251365B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種成形品、繊維、フ
ィルム、シート、塗料、接着剤等の材料として好適に使
用されるポリエステルおよびそれを用いた成形体に関す
る。さらに詳しくは、熱可塑性エラストマーまたは液晶
ポリマーとして各種成形品等の材料に適用されるポリエ
ステルおよびこのポリエステルを成形して得られる成形
体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルはジオール、ジカルボン酸
およびヒドロキシカルボン酸等を構成成分とする重縮合
体である。これらポリエステルのうち、互いに化学構造
が異なるソフトセグメントとハードセグメントとからな
る高分子集合体は熱可塑性エラストマーとして知られて
おり、液晶性を示し、かつ芳香族系の主鎖を含む重縮合
体は液晶ポリマーとして知られている。
【0003】熱可塑性エラストマーは、常温でゴム弾性
を示し、かつ高温では可塑化される性質を有する高分子
材料であり、種々のタイプのものが市販されている。一
般に、熱可塑性エラストマーの成形は、ゴムのように長
時間の架橋工程が不要であり、射出成形や押出成形によ
って行うことができるが、これは熱可塑性エラストマー
が分子構造の特徴として、強固な化学的結合によらない
物理的架橋、つまり常温付近でのみ有効に高分子間を拘
束するシステムを有していることによるものである。上
述したように、熱可塑性エラストマーはソフトセグメン
トとハードセグメントとからなる高分子集合体であっ
て、これらセグメントの同質部分がそれぞれ凝集し、異
質部分が互いに相分離したミクロ的な不均衡構造を持っ
ているが、その際、ハードセグメントの凝集部分が高分
子間に拘束作用を及ぼすのである。
【0004】このように、熱可塑性エラストマーは常温
ではゴム弾性を示し、しかも成形可能であるため、自動
車部品や各種工業用品に広く用いられている。しかし、
これまでの熱可塑性エラストマーは、ゴムのように化学
的架橋ではなく、物理的架橋によって分子間を拘束して
いるために、耐熱性が低く、クリープ特性も劣るという
ことが問題となっていた。例えば、熱可塑性エラストマ
ーの中で最も耐熱性が高いものとして知られている、ペ
ルプレン(登録商標)S-9001(東洋紡(株)製)は、融
点223℃、熱変形温度(JIS K7207、B法による荷重た
わみ温度、HDT)が146℃である。
【0005】また、熱可塑性エラストマーの耐熱性を高
めるために、従来ではハードセグメントの割合を多くす
ることが行われていた。しかし、この場合には必然的に
室温および低温での成形品の硬さが増すために、広範囲
の温度にわたって柔軟性が要求される部品、例えばチュ
ーブ、ホース類、ベルト類、パッキン、電線、スポーツ
用品、自動車部品等には好ましく用いられていなかっ
た。従って、ハードセグメントの割合を多くすることな
く、熱可塑性エラストマーとしての耐熱性に優れたポリ
エステルを得ることが望まれていた。
【0006】一方、液晶ポリマーは、上述したようにヒ
ドロキシカルボン酸に基づく液晶性のために、溶融状態
で通常のポリマーよりも高流動性を有する。特に、パラ
ヒドロキシ安息香酸と2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸とか
らなる液晶ポリマーは、Vectra(登録商標、セラニーズ
社)として知られており、射出成形等の成形加工性が良
好である(特公昭57−24407号公報)。
【0007】ところが、従来の液晶ポリマーにおいて
は、耐熱性および成形加工性の両者を共に向上させるこ
とが困難であるという問題があった。
【0008】まず、液晶ポリマーとしての成形加工性を
良好にするには、一般にポリエステルの溶融粘度を低下
させればよいが、その場合には、ポリエステルの分子量
を小さくする方法、あるいはポリエステルの製造工程で
可塑剤や加工助剤等を添加する方法が考えられる。しか
し、前者の方法では得られる成形品の強度、衝撃性等の
力学的特性や耐熱性が低下するという欠点があり、また
後者の方法では耐熱性が低下するという欠点がある。
【0009】一方、液晶ポリマーとしての耐熱性を向上
させる方法としては、ポリエステルにガラス繊維等の
補強繊維を配合する方法や、ポリエステルの分子量を
上げる、または架橋密度を上げる方法、が提案されてい
る。
【0010】しかし、上記の方法においてはポリエス
テルの成形加工性が低下し、しかも得られる成形品の表
面状態が悪くなるという問題がある。10mg〜10g
程度の質量の部品、肉厚が1mm以下の薄厚部を有する
部品や、歯車のような先端部に鋭角部を有する部品を成
形する場合には、薄厚部や鋭角部においてガラス繊維の
流動性が不十分となるため、この部分でのガラス繊維に
よる十分な効果が得られず、またガラス繊維の配向に基
づく異方性や反りが発生してしまい、精密な成形ができ
ない。上記の方法においては、ポリエステルの溶融温
度が上がることになり、成形加工性が低下するという問
題がある。
【0011】さらに、従来のポリエステルにはジオール
としてエチレングリコール等を用いたものが多く存在す
るが、このようなポリエステルからなる液晶ポリマーに
おいては、ポリマーの結晶化速度が遅く、射出成形等の
成形を行う際の結晶化が十分に進行しないために、得ら
れる成形品の寸法安定性が悪く、しかも成形品の表面状
態が悪いという問題があった。この問題を解決するため
に、ジオールとして芳香族ジオールを使用したポリエス
テルからなる液晶ポリマーが、特開平2−276817
号公報に開示されている。このポリエステルは結晶化速
度が速く、耐熱性が優れているために、硬質のエンジニ
アリングプラスチックである液晶ポリマーが得られる。
しかし、このポリエステルは溶融温度が非常に高く、溶
融成形することが困難であり、また耐衝撃性等の力学的
特性が低下するという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の熱
可塑性エラストマーにおいては耐熱性が問題となってお
り、また液晶ポリマーにおいては、耐熱性、成形加工
性、ポリマーの結晶性および力学的特性をすべて満足す
るものが得られないという問題があった。
【0013】本発明は上記問題を解決すべくなされたも
のであり、耐熱性に優れた熱可塑性エラストマーとなる
ポリエステルおよびそれを用いた成形体を提供すること
を目的とする。また、本発明のもう1つの目的は、耐熱
性および成形加工性が良好で、力学的特性に優れ、さら
には結晶化速度が速い液晶ポリマーとなるポリエステル
およびそれを用いた成形体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のポリエステル
は、ジカルボン酸とジオールとを主な構成成分とするポ
リエステルであって、該ジカルボン酸が下記式〔I〕で
示される4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸を含
有し、かつ該ジオールが下記一般式〔II〕で示されるジ
ヒドロキシ化合物を含有することを特徴とし、そのこと
により上記目的が達成される。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】(式中、nは1〜4の整数を示す)。
【0018】本発明の1つの実施態様としては、上記ジ
オールはジヒドロキシ化合物〔II〕と芳香族ジオール以
外のジオールとを含有する。この場合、上記ポリエステ
ルは熱可塑性エラストマーとなる。
【0019】本発明のもう1つの実施態様としては、上
記ジオールがジヒドロキシ化合物〔II〕と芳香族ジオー
ルとからなる。この場合、上記ポリエステルは液晶ポリ
マーとなる。
【0020】以下、本発明を詳しく説明する。
【0021】本発明のポリエステルは、上記式〔I〕で
示されるジカルボキシ化合物を含むジカルボン酸と、上
記一般式〔II〕で示されるジヒドロキシ化合物を含むジ
オールとを主な構成成分とする。ポリエステルは、等モ
ルのジカルボン酸とジオールとが重縮合されたものであ
るが、本発明のポリエステルではジカルボン酸成分、ジ
オール成分および他の構成成分の種類およびその含有割
合を変えることによって、ポリエステルの性状、および
それを用いた成形体の物性を自在に変えることができ
る。この場合、ジオールがジヒドロキシ化合物〔II〕と
芳香族ジオール以外のジオールとを含有するポリエステ
ルは、熱可塑性エラストマーとなり、ジオールがジヒド
ロキシ化合物〔II〕と芳香族ジオールとからなるポリエ
ステルは、液晶ポリマーとなる。
【0022】まず、熱可塑性エラストマーであるポリエ
ステル(以下、ポリエステル(A)とする)について説
明する。
【0023】ポリエステル(A)の構成成分であるジカ
ルボン酸は、上記式〔I〕で示される4,4'''-クォーター
フェニルジカルボン酸を含有する。
【0024】上記式〔I〕で示される4,4'''-クォーター
フェニルジカルボン酸は、液晶性を示す低分子化合物で
あり、その融点は482℃である。ここで、液晶状態と
は、化合物が液体の状態であって、かつ分子が配向して
光学的異方性を保持している状態を言う。一般に、液晶
性の分子は結晶性が高く、特に4,4'''-クォーターフェ
ニルジカルボン酸〔I〕は上記転移温度が高いので、ポ
リマー鎖に組み込まれた場合には、そのポリマーは特異
な性質を示すようになる。
【0025】4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕は任意の方法で製造され得るが、例えば特開平4-1
39147号公報に記載の方法、すなわち下記一般式〔IV〕
【0026】
【化6】
【0027】(式中、Xはハロゲン原子である。)で示
される4-ハロゲノビフェニル-4'-カルボン酸を、アルコ
ール中、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化
物、および/またはアルカリ金属のアルコラートの存在
下、金属パラジウムを触媒として脱ハロゲン化二量化さ
せることにより製造することができる。この場合、上記
一般式〔IV〕中のXは塩素原子、臭素原子およびヨウ素
原子が好ましく、アルコールとしてはメタノール、エチ
レングリコール等が好ましい。また、上記水酸化物とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましく、
アルコラートとしてはナトリウムメチラートが好まし
い。また、4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕は、ポリエステル(A)に含有されるジオールと
重縮合される前に、4,4'''-クォーターフェニルジカル
ボン酸ジメチルエステル、4,4'''-クォーターフェニル
ジカルボン酸ジエチルエステル、4,4'''-クォーターフ
ェニルジカルボン酸ジフェニルエステル等のエステルに
変換されていてもよい。
【0028】ポリエステル(A)の構成成分であるジオ
ールは、上記一般式〔II〕で示されるジヒドロキシ化合
物を含有する。
【0029】上記ジヒドロキシ化合物〔II〕は、液晶性
を示す低分子化合物であり、結晶から液晶への転移温度
が高い。例えば4,4'''-ジヒドロキシクォーターフェニ
ルの転移温度は336℃である。従って、4,4'''-クォ
ーターフェニルジカルボン酸〔I〕を含むジカルボン酸
と上記ジヒドロキシ化合物〔II〕を含むジオールとを主
な構成成分とするポリエステルは、耐熱性に優れた熱可
塑性エラストマーとなる。4,4'''-クォーターフェニル
ジカルボン酸〔I〕および上記ジヒドロキシ化合物〔I
I〕は、結晶性を示し、しかも結晶から液晶への転移点
が高いので、その含有量が少量の場合でも、強固で耐熱
性の良好な物理的架橋を形成するようになる。さらに、
溶融重縮合によって本発明のポリエステルを合成する場
合には、300℃前後の高温を必要とするため、重合物
の反応中における熱分解あるいは熱劣化が問題となるこ
とがあるが、上記ジヒドロキシ化合物〔II〕はそのよう
な熱分解あるいは熱劣化を防ぐ安定剤としても有効に作
用し得る。
【0030】上記ジヒドロキシ化合物〔II〕としては、
例えば4,4''-ジヒドロキシターフェニル、4,4'''-ジヒ
ドロキシクォーターフェニルが挙げられる。また、上記
ジヒドロキシ化合物〔II〕は任意の方法で製造すること
ができ、例えば4,4'''-ジヒドロキシクォーターフェニ
ルはJournal of Chemical Society, 1379-85(1940)に記
載の方法や、4-ヒドロキシ-4'-ブロモビフェニルをアル
カリの存在下にパラジウム触媒で加熱加圧して反応させ
てダイマーを合成し、ついで酸析する方法(特開平2-25
56434号公報)等により合成することができる。
【0031】4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕および上記ジヒドロキシ化合物〔II〕の合計量
は、ポリエステル(A)を構成する全モノマー中、0.
1〜30モル%が好ましく、より好ましくは0.5〜2
0モル%であり、最も好ましくは1.0〜10モル%で
ある。上記含有量が0.1モル%未満の場合には、得ら
れるポリエステル(A)の耐熱性が低下する恐れがあ
り、また上記含有量が30モル%を超える場合には、得
られるポリエステル(A)の弾性率が高くなり柔軟性が
低下して、熱可塑性エラストマーとしては不適当になる
恐れがある。
【0032】ところで、上記ジカルボン酸が4,4'''-ク
ォーターフェニルジカルボン酸〔I〕単独からなるポリ
エステル(A)は、非常に固く、脆くなると共に、溶融
温度が非常に高くなり、成形加工性が低下する恐れがあ
る。従って、上記ジカルボン酸は、4,4'''-クォーター
フェニルジカルボン酸〔I〕の他に、芳香族ジカルボン
酸以外のジカルボン酸が含有されるのが好ましく、これ
により得られるポリエステル(A)の耐熱性を維持しつ
つ、成形加工性を向上させることができる。
【0033】上記芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン
酸としては、下記一般式〔III〕で示される脂肪族ジカ
ルボン酸が好ましい。
【0034】
【化7】
【0035】(式中、nは0〜10の整数である)。
【0036】上記式〔III〕において、nが10を超え
る場合には、ポリエステル(A)から得られる成形体の
ゴム弾性等の物性が低下する恐れがある。
【0037】上記脂肪族ジカルボン酸としては、例えば
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、スベリン酸およびセバシン酸が挙げられる。これら
は単独で含有されてもよく、また2種以上含有されても
よい。
【0038】一方、上記ジオールには、上記ジヒドロキ
シ化合物〔II〕の他に、ポリエステル(A)に柔軟性を
付与するため、芳香族ジオール以外のジオールが含有さ
れることが好ましい。
【0039】上記芳香族ジオール以外のジオールは、グ
リコール、ポリアルキレンオキシドおよび分子中にヒド
ロキシル基を2個有するポリシリコーンよりなる群から
少なくとも1種が選択される。なお、上記ジオールとし
てポリアルキレンオキシドやポリシリコンが選択される
場合には、その構成単位を1モノマーとして数える。例
えば、重合度10のポリエチレンオキシドは10モノマ
ーとして数える。
【0040】上記グリコールとしては、例えばエチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,
5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプ
タンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオ
ール、1,10-デカンジオール、シクロペンタン-1,2-ジオ
ール、シクロヘキサン-1,2-ジオール、シクロヘキサン-
1,3-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジオールおよびシ
クロヘキサン-1,4-ジメタノールが挙げられ、これらは
単独で含有してもよく、また2種以上含有してもよい。
【0041】上記ポリアルキレンオキシドとしては、例
えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、
ポリテトラメチレンオキシドおよびポリヘキサメチレン
オキシドが挙げられ、これらは単独で含有してもよく、
また2種以上含有してもよい。また、上記ポリアルキレ
ンオキシドの数平均分子量は、100〜20,000が好まし
く、より好ましくは500〜5,000である。上記数平均分子
量が100未満の場合には、得られるポリエステル(A)
に柔軟性を付与する能力が低下する恐れがあり、また上
記数平均分子量が20,000を超える場合には、得られるポ
リエステル(A)の熱安定性等の物性が低下する恐れが
ある。
【0042】上記ポリシリコーンとしては、例えば2個
のヒドロキシル基が分子末端にある、ジメチルポリシロ
キサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロ
キサン等が挙げられる。ポリシリコーンの数平均分子量
は100〜20,000が好ましく、より好ましくは500〜5,000
である。上記数平均分子量が100未満の場合には、得ら
れるポリエステル(A)に柔軟性を付与する能力が低下
する恐れがあり、また上記数平均分子量が20,000を超え
る場合には、ポリエステル(A)の生成が困難になる恐
れがある。
【0043】上述した4,4'''-クォーターフェニルジカ
ルボン酸〔I〕と、上記ジヒドロキシ化合物〔II〕と、
脂肪族ジカルボン酸〔III〕、芳香族ジオール以外のジ
オール等のソフトセグメントを有する化合物とをポリエ
ステルの主な構成成分とした場合には、ソフトセグメン
トに由来する柔軟性を損なうことなく、耐熱性に優れた
熱可塑性エラストマーが得られるものと推察される。
【0044】ポリエステル(A)においては、上述した
構成成分の他に、さらにラクトンおよび/または芳香族
ヒドロキシカルボン酸を構成成分として含有してもよ
い。
【0045】上記ラクトンは、開環して上記ジカルボン
酸のカルボキシル基および上記ジオールのヒドロキシル
基と反応し、脂肪族鎖を付加するものであり、これによ
りポリエステル(A)に柔軟性がさらに付与される。上
記ラクトンは4以上の炭素原子を有するものが好まし
く、より好ましくは5〜8員環である。例えば、ε−カ
プロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−ブチロラクト
ン等が挙げられる。これらは単独で含有されてもよく、
また2種以上含有されてもよい。
【0046】上記ラクトンの含有量は、目的のポリエス
テル(A)の性状によって適宜決定されればよいが、ポ
リエステル(A)を構成する全モノマー中、90モル%
以下であるのが好ましく、より好ましくは75モル%以
下である。上記含有量が90モル%を超える場合には、
ポリエステル(A)の分子量が大きくならず、弾性が低
下する傾向がある。
【0047】上記芳香族ヒドロキシカルボン酸は、ポリ
エステル(A)に剛性を付与するものであり、例えばサ
リチル酸、メタヒドロキシ安息香酸、パラヒドロキシ安
息香酸、3-クロロ-4-ヒドロキシ安息香酸、3-ブロモ-4-
ヒドロキシ安息香酸、3-メトキシ-4-ヒドロキシ安息香
酸、3-メチル-4-ヒドロキシ安息香酸、3-フェニル-4-ヒ
ドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸、4-ヒ
ドロキシ-4'-カルボキシビフェニル等が挙げられる。好
ましくはパラヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナ
フトエ酸および4-ヒドロキシ-4'-カルボキシビフェニル
が含有される。これらは単独で含有されてもよく、また
2種以上含有されてもよい。
【0048】上記芳香族ヒドロキシカルボン酸の含有量
は、目的のポリエステル(A)の性状によって適宜決定
され得るが、ポリエステル(A)を構成する全モノマー
中、30モル%以下とするのが好ましく、かつ4,4'''-
クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕との合計量が
0.1〜30モル%であるのが好ましい。上記全モノマ
ー中の含有量が30モル%を超える場合には、得られる
ポリエステル(A)の剛性が大きくなり、柔軟性が低下
して、熱可塑性エラストマーとしては不適当となる恐れ
がある。
【0049】ポリエステル(A)は、上述した構成成分
の他に、ポリエステル(A)の機械的物性等を向上させ
るため、ジオールとして上記ジヒドロキシ化合物〔II〕
以外の芳香族ジオールや、ジカルボン酸として4,4'''-
クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕以外の芳香族ジ
カルボン酸を含有してもよい。
【0050】上記芳香族ジオールとしては、例えばレゾ
ルシン、クロロヒドロキノン、ブロモヒドロキノン、メ
チルヒドロキノン、フェニルヒドロキノン、メトキシヒ
ドロキノン、フェノキシヒドロキノン、4,4'-ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシジフェニ
ルサルファイド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4'-ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'-ジヒドロ
キシジフェニルメタン、ビスフェノールA、1,1-ジ(4-
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェノキシ)エタン、1,4-ジヒドロキシナフタ
リン、2,6-ジヒドロキシナフタリン、および4,4''-ジ
(2-ヒドロキシエトキシ)-p-ターフェニル等が挙げら
れる。これらは単独で含有されてもよく、また、2種以
上が含有されても良い。
【0051】上記芳香族ジカルボン酸としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、5-スルホイソフタル酸の金属
塩、4,4'-ジカルボキシビフェニル、4,4'-ジカルボキシ
ジフェニルエーテル、4,4'-ジカルボキシジフェニルサ
ルファイド、4,4'-ジカルボキシジフェニルスルホン、
3,3'-ジカルボキシベンゾフェノン、4,4'-ジカルボキシ
ベンゾフェノン、1,2-ビス(4-カルボキシフェノキシ)
エタン、1,4-ジカルボキシナフタリンおよび2,6-ジカル
ボキシナフタリン等が挙げられる。これらは単独で含有
されてもよく、また2種以上含有されてもよい。
【0052】上記芳香族ジオールおよび上記芳香族ジカ
ルボン酸の合計量は、ポリエステル(A)を構成する全
ポリマー中、30モル%以下とするのが好ましく、より
好ましくは25モル%以下とするのが好ましい。上記合
計量が30モル%を超える場合には、得られるポリエス
テル(A)の柔軟性が低下する恐れがある。また、上記
芳香族ジオール、上記芳香族ジカルボン酸、4,4'''-ク
ォーターフェニルジカルボン酸〔I〕および上記ジヒド
ロキシ化合物〔II〕を合わせた合計量は0.2〜40モ
ル%が好ましく、より好ましくは0.5〜30モル%で
ある。
【0053】以上のような構成成分からなるポリエステ
ル(A)は、以下にあげる一般に知られている任意の重
縮合方法を用いて製造することができる。
【0054】ジカルボン酸成分とジオール成分とを直
接反応させる方法、 ジカルボン酸の低級エステルとジオール成分とをエス
テル交換を利用して反応させる方法、 ジカルボン酸のハロゲン化物とジオール成分とをピリ
ジンなどの適当な溶媒中で反応させる方法、 ジオール成分の金属アルコラートをジカルボン酸のハ
ロゲン化物と反応させる方法、 ジオール成分のアセチル化物とジカルボン酸とをエス
テル交換を利用して反応させる方法。
【0055】また、重縮合中に4,4'''-クォーターフェ
ニルジカルボン酸〔I〕の添加順序を変えることによっ
て、得られるポリエステルの構造を規制することもでき
る。例えば、4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕をジオール成分および他のジカルボン酸成分と一
括して仕込んだ場合には、ランダム共重合体が得られ易
くなるが、4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕を重縮合後期に仕込んだ場合には、ブロック共重
合体が得られ易くなる。また、あらかじめ合成したポリ
エステルに4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕あるいは4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕のエステルを減圧加熱下で混練し、エステル交換
反応によって分子鎖に4,4'''-クォーターフェニルジカ
ルボン酸〔I〕に基づくセグメントを導入することも可
能である。
【0056】重縮合する際には、一般にポリエステルを
製造する際に使用されている触媒が使用されてよい。例
えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マ
グネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、
亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウ
ム、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウム、ホウ素、カ
ドミウム、マンガンなどの金属、その有機金属化合物、
有機酸塩、金属アルコキシドおよび金属酸化物などがあ
げられる。
【0057】特に好ましい触媒は、酢酸カルシウム、ジ
アシル第一錫、テトラアシル第二錫、ジブチル錫オキサ
イド、ジブチル錫ジラウレート、ジメチル錫マレート、
錫ジオクタノエート、錫テトラアセテート、トリイソブ
チルアルミニウム、テトラブチルチタネート、二酸化ゲ
ルマニウム、および三酸化アンチモンである。これらの
触媒は2種以上併用してもよい。
【0058】また、重合と共に副生する水、アルコー
ル、およびグリコールなどを効率よく留出させて、高分
子量のポリエステル(A)を得るためには、反応系を重
縮合後期に1mmHg以下に減圧することが好ましい。
反応温度は一般に、150〜350℃である。
【0059】また、製造時あるいは製造後に、実用性を
損なわない範囲で以下の添加剤が添加されてもよい: (i)無機繊維:ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、炭
化珪素繊維、アルミナ繊維、アモルファス繊維、シリコ
ーン・チタン・炭素系繊維など、 (ii)有機繊維:アラミド繊維など、 (iii)無機充填剤:炭酸カルシウム、酸化チタン、マイ
カ、タルクなど、 (iv)難燃剤:ヘキサブロモシクロドデカン、トリス-
(2,3-ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモ
フェニルアリルエーテルなど、 (v)熱安定剤:トリフェニルホスファイト、トリラウリ
ルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、
2-tert-ブチル-α-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェ
ニル-p-クメニルビス(p-ノニルフェニル)ホスファイ
トなど、 (vi)帯電防止剤:N,N-ビス(ヒドロキシエチル)アルキ
ルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスル
ファネートなど、 (vii)無機物粉末:硫酸バリウム、アルミナ、酸化珪素
など、 (viii)高級脂肪酸塩:ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸バリウム、パルミチン酸ナトリウムなど、 (ix)紫外線吸収剤:p-tert-ブチルフェニルサリシレー
ト、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒド
ロキシ-4-メトキシ-2'-カルボキシベンゾフェノン、2,
4,5-トリヒドロキシブチロフェノンなど、 (x)酸化防止剤:ブチルヒドロキシアニソール、ブチル
ヒドロキシトルエン、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、ジラウリルチオジプロピオネート、ヒンダードフェ
ニール系酸化防止剤など、 (xi)有機化合物:ベンジルアルコール、ベンゾフェノン
など、 (xii)結晶化促進剤:高結晶化したポリエチレンテレフ
タレート、ポリトランス−シクロヘキサンジメタノール
テレフタレートなど。
【0060】さらに、ポリエステル(A)は他の熱可塑
性樹脂、例えばポリオレフィン、変性ポリオレフィン、
ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリス
ルホン、ポリエステルなどと混合し、あるいはゴム成分
と混合してその性質を改質して使用してもよい。
【0061】ポリエステル(A)は、プレス成形、押し
出し成形、射出成形、ブロー成形などにより成形体とさ
れ、その物性は、構成成分およびその含有割合などによ
って任意に変化し得る。ポリエステル(A)を熱可塑性
エラストマーとして調製した場合には、成形体は自動車
部品、ホース、パッキング、ベルトなどの柔軟性を有す
る成形体、塗料、および接着剤などに好適に用いられ
る。
【0062】次に、液晶ポリマーであるポリエステル
(以下、ポリエステル(B)とする)について説明す
る。
【0063】ポリエステル(B)の構成成分であるジカ
ルボン酸は、ポリエステル(A)と同様、4,4'''-クォ
ーターフェニルジカルボン酸〔I〕を含有する。この4,
4'''-クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕は、ポリエ
ステル(A)に挙げたのと同様の方法で製造することが
できる。
【0064】ポリエステル(B)の構成成分であるジオ
ールは、ポリエステル(A)と同様、ジヒドロキシ化合
物〔II〕を含む。このジヒドロキシ化合物〔II〕は、ポ
リエステル(A)と同様の方法で製造することができ
る。
【0065】4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸
〔I〕を含むジカルボン酸と上記ジヒドロキシ化合物〔I
I〕を含むジオールとを主な構成成分とするポリエステ
ル(B)は、結晶化速度が速く、かつ耐熱性に優れた液
晶ポリマーとなる。それは、4,4'''-クォーターフェニ
ルジカルボン酸〔I〕および上記ジヒドロキシ化合物〔I
I〕が結晶性を示し、しかもそれらの結晶から液晶への
転移点が高いからである。さらに、溶融重縮合によって
本発明のポリエステルを合成する場合には、300℃前
後の高温を必要とするため、重合物の反応中における熱
分解あるいは熱劣化が問題となることがあるが、上記ジ
ヒドロキシ化合物〔II〕はそのような熱分解あるいは熱
劣化を防ぐ安定剤としても有効に作用し得る。
【0066】上記ジカルボン酸には、4,4'''-クォータ
ーフェニルジカルボン酸〔I〕の他に、4,4'''-クォータ
ーフェニルジカルボン酸〔I〕以外の芳香族ジカルボン
酸が含有されてもよい。例えばテレフタル酸、イソフタ
ル酸、5-スルホイソフタル酸の金属塩、4,4'-ジカルボ
キシビフェニル、4,4'-ジカルボキシジフェニルエーテ
ル、4,4'-ジカルボキシジフェニルサルファイド、4,4'-
ジカルボキシジフェニルスルホン、3,3'-ジカルボキシ
ベンゾフェノン、4,4'-ジカルボキシベンゾフェノン、
1,2-ビス(4-カルボキシフェノキシ)エタン、1,4-ジカ
ルボキシナフタリンおよび2,6-ジカルボキシナフタリン
等が挙げられる。
【0067】上記ジカルボン酸が、4,4'''-クォーター
フェニルジカルボン酸〔I〕単独からなる場合、または
4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕および芳
香族ジカルボン酸からなる場合には、得られるポリエス
テル(B)は耐熱性および機械的強度が優れるが、脆い
という欠点がある。これに、後述する芳香族ヒドロキシ
カルボン酸がさらに含有されたポリエステル(B)も同
様に脆いものとなる。この欠点は後述するラクトンを構
成成分としてさらに含有させることで若干靭性が向上す
るが、溶融温度が高くなり、熱成形が困難になるという
欠点がある。
【0068】このような欠点を改善するために、上記ジ
カルボン酸は、4,4'''-クォーターフェニルジカルボン
酸〔I〕の他に、芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン
酸を含有するのが好ましい。
【0069】上記芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン
酸としては、ポリエステル(A)と同様、下記一般式
〔III〕で示される脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
【0070】
【化8】
【0071】(式中、nは0〜10の整数である)。
【0072】上記脂肪族ジカルボン酸としては、例えば
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、スベリン酸およびセバシン酸が挙げられる。これら
は単独で含有されてもよく、また2種以上含有されても
よい。上記脂肪族ジカルボン酸〔III〕が4,4'''-クォー
ターフェニルジカルボン酸〔I〕と共に、ジカルボン酸
として含有されることにより、ポリエステル(B)の耐
熱性および力学的特性を維持しつつ、成形加工性を向上
させることができる。
【0073】上記脂肪族ジカルボン酸〔III〕がポリエ
ステル(B)に含有される場合、4,4'''-クォーターフ
ェニルジカルボン酸〔I〕および上記ジヒドロキシ化合
物〔II〕の合計量は、ポリエステル(B)を構成する全
モノマー中、0.1〜20モル%が好ましい。上記含有
量が0.1モル%未満の場合には、得られるポリエステ
ル(B)の耐熱性や機械的特性を改良する効果が低下す
る恐れがあり、また上記含有量が20モル%を超える場
合にはポリエステル(B)の溶融温度が非常に高くな
り、溶融する前に分解する恐れがある。
【0074】一方、上記ジオールには、上記ジヒドロキ
シ化合物〔II〕の他に、ポリエステル(B)に剛性をさ
らに付与するため、芳香族ジオールが含有されることが
好ましい。このようにすると、ポリマー(B)を構成す
る全モノマー中の芳香族系モノマーの比率が多くなるの
で、硬いエンジニアリングプラスチックである液晶ポリ
マーが得られることになる。
【0075】上記芳香族ジオールとしては、例えばレゾ
ルシン、クロロヒドロキノン、ブロモヒドロキノン、メ
チルヒドロキノン、フェニルヒドロキノン、メトキシヒ
ドロキノン、フェノキシヒドロキノン、4,4'-ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシジフェニ
ルサルファイド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4'-ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'-ジヒドロ
キシジフェニルメタン、ビスフェノールA、1,1-ジ(4-
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェノキシ)エタン、1,4-ジヒドロキシナフタ
リンおよび2,6-ジヒドロキシナフタリン等が挙げられ
る。これらは単独で含有されてもよく、また2種以上含
有されてもよい。
【0076】上述した4,4'''-クォーターフェニルジカ
ルボン酸〔I〕と、上記ジヒドロキシ化合物〔II〕と、
4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕以外の芳
香族ジカルボン酸、上記ジヒドロキシ化合物〔II〕以外
の芳香族ジオール等のハードセグメントを有する化合物
とをポリエステル(B)の主な構成成分とした場合に
は、結晶化速度が速く、耐熱性および機械的特性に優れ
た液晶ポリマーが得られる。さらに、ポリエステル
(B)のジカルボン酸として4,4'''-クォーターフェニ
ルジカルボン酸〔I〕と脂肪族ジカルボン酸〔III〕とが
含有されることにより、ポリエステル(B)の溶融温度
が低下して成形加工性が向上する。
【0077】ポリエステル(B)においては、ポリエス
テル(A)と同様、上述した構成成分の他に、さらにラ
クトンおよび/または芳香族ヒドロキシカルボン酸を構
成成分として含有してもよい。
【0078】上記ラクトンは、ポリエステル(A)の場
合と同様のものを挙げることができ、その含有量は、ポ
リエステル(B)を構成する全モノマー中、75モル%
以下とするのが好ましい。上記含有量が75モル%を超
える場合には、ポリエステル(B)が柔軟になり、機械
的強度、耐熱性等が低下する恐れがある。
【0079】上記芳香族ヒドロキシカルボン酸として
は、ポリエステル(A)の場合と同様のものを挙げるこ
とができ、その含有量は、ポリエステル(B)を構成す
る全モノマー中、85モル%以下とするのが好ましく、
より好ましくは75モル%である。上記含有量が85モ
ル%を超える場合には、得られるポリエステル(B)中
の芳香族基が多くなり、耐熱性や液晶性は向上するが、
溶融成形できなくなる恐れがある。また、上記芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸と、4,4'''-クォーターフェニルジ
カルボン酸〔I〕と、上記ジヒドロキシ化合物〔II〕と
の合計量はポリエステル(B)を構成する全モノマー
中、0.2〜95モル%が好ましく、より好ましくは
1.0〜60モル%である。
【0080】以上のような構成成分からなるポリエステ
ル(B)は、ポリエステル(A)に挙げたのと同様の方
法を用いて製造することができる。
【0081】また、あらかじめ製造したポリエステル
(B)に4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕
あるいは4,4'''-クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕
のアセチル体を減圧加熱下で混練し、脱エチレングリコ
ールまたはエステル交換反応によって分子鎖に4,4'''-
クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕に基づくセグメ
ントを導入することも可能である。
【0082】重縮合する際には、一般にポリエステルを
製造する際に使用されている触媒が使用されてよく、そ
の場合にはポリエステル(A)で挙げたのと同様の触媒
を用いることができる。
【0083】また、重合と共に副生する水、アルコー
ル、およびグリコールなどを効率よく留出させて、高分
子量のポリエステル(B)を得るためには、反応系を重
縮合後期に1mmHg以下に減圧することが好ましい。
反応温度は一般に、150〜350℃である。
【0084】また、製造時あるいは製造後に、実用性を
損なわない範囲でポリエステル(B)で挙げたのと同様
の添加剤が添加されてもよい。
【0085】さらに、ポリエステル(B)は他の熱可塑
性樹脂、例えばポリオレフィン、変性ポリオレフィン、
ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリス
ルホン、ポリエステルなどと混合し、あるいはゴム成分
と混合してその性質を改質して使用してもよい。
【0086】ポリエステル(B)は、プレス成形、押し
出し成形、射出成形、ブロー成形などにより成形体とさ
れ、その物性は、構成成分およびその含有割合などによ
って任意に変化し得る。ポリエステル(B)を液晶ポリ
マーとして調製した場合には、成形体は剛性を有するパ
イプ等の機械部品、電子部品、繊維、フィルム、シート
などの成形体、塗料、および接着剤などに好適に用いら
れる。
【0087】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、下記の実施例で得られるポリエステルの特性は次
の方法に従って測定した。
【0088】〔引張破断強度、引張破断伸度および引張
弾性率〕試料(実施例で得られるポリエステル)を10
0℃で6時間以上乾燥させ、射出成形装置(東芝機械
製、IS 30 EPN)により、シリンダー温度20
0〜250℃、ノズル温度200〜250℃、金型温度
50〜100℃でJISK6301 3号ダンベルを作
製した。この3号ダンベルについて、ASTMD638
に準じて島津オートグラフAGB−5000で引張試験
を行い、引張破断強度、引張破断伸度および引張弾性率
を求めた。
【0089】〔ショアD硬度〕JIS K7215に準
拠し、DタイプデュロメーターでショアD硬度を測定し
た。
【0090】(実施例1) 4,4'''−クォーターフェニルジカルボン酸イソブチル
エステルの合成 ガラス製の反応フラスコ(容量100ml)に攪拌機、水冷
管および温度計を取付け、無水塩化ニッケル(0.58g)
とN,N'-ジメチルアセトアミド(15g)とを仕込み、窒素
雰囲気下、40℃で溶解し、これにトリフェニルホスフ
ィン(5g)、次いで亜鉛粉末(4g)を加え、赤褐色のテ
トラキストリフェニルホスフィン−ニッケル錯体を生成
させた。これに、N,N'-ジメチルアセトアミド(30g)に
溶解した4'-ブロムビフェニル-4-カルボン酸イソブチル
エステル(15g)を滴下し、70℃で2時間反応を行っ
た。反応途中で目的物の結晶が析出してきた。反応終了
後、反応混合物を室温に冷却し、固形物(4,4'''-クォ
ーターフェニルジカルボン酸イソブチルエステルと未反
応亜鉛粉末)を濾取し、イソプロピルアルコールで十分
洗浄し乾燥させた。続いて、この固形物にキシレン(10
0g)を加え、攪拌下加熱して熱濾過を行った。その後、
この濾液を冷却して析出物を濾取し、キシレンで洗浄
後、乾燥させて、白色鱗片状結晶の4,4'''−クォーター
フェニルジカルボン酸イソブチルエステル(8.3g、収率
72.8%、融点202℃)を得た。
【0091】元素分析値(%):C34344として 理論値 C,80.60 : H,6.76 実測値 C,80.38 : H,6.71 ポリエステルの製造 攪拌機、温度計、ガス吹き込み口および蒸留口を備えた
ガラス製フラスコ(内容量1L)に、4,4'''−ジヒドロ
キシクォーターフェニル(16.9g、0.05mol)、上記で
得られた4,4'''−クォーターフェニルジカルボン酸イソ
ブチルエステル(25.3g,0.05mol)、アジピン酸ジメチ
ル(348.4g、2mol)、エチレングリコール(4.8mol)、
触媒として酢酸カルシウムおよび二酸化ゲルマニウム少
量を加えた。フラスコ内を窒素で置換した後に、フラス
コ内を昇温して180℃で2時間反応させた。反応の進行と
ともに、フラスコからメタノールおよびイソブチルアル
コールが留出した。フラスコをさらに300℃まで昇温
し、この状態で2時間反応させた。次に、蒸留口を真空
器につなぎ、フラスコ内を1mmHg以下に減圧した状
態で1時間反応させた。反応の進行とともにエチレング
リコールが留出し、フラスコ内には極めて粘調な液体の
ポリエステルが生成した。このようにして得られたポリ
エステルについて、引張破断強度、引張破断伸度、引張
弾性率およびショアーD硬度を測定した。結果を表1に
示す。
【0092】(実施例2)実施例1において、4,4'''−
ジヒドロキシクォーターフェニルを33.8g(0.10mol)、
4,4'''−クォーターフェニルジカルボン酸イソブチルエ
ステルを50.7g(0.10mol)とした他は、実施例1と同様
の方法でポリエステルを製造し、引張破断強度、引張破
断伸度、引張弾性率およびショアーD硬度を測定した。
結果を表1に示す。
【0093】(実施例3)実施例1において、4,4'''−
ジヒドロキシクォーターフェニルを50.8g(0.15mol)、
4,4'''−クォーターフェニルジカルボン酸イソブチルエ
ステルを76.0g(0.15mol)とした他は、実施例1と同様
の方法でポリエステルを製造し、引張破断強度、引張破
断伸度、引張弾性率およびショアーD硬度を測定した。
結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の1つのポリエステルは、耐熱性に優れており、熱可塑
性エラストマーとして好適である。このようなポリエス
テルを用いた成形体は弾性を有しており、各種成形品と
して非常に有用である。また、本発明のもう1つのポリ
エステルは、耐熱性や機械的特性に優れ、結晶化速度が
速く、さらには溶融温度が低下して成形加工性が良好と
なるので、液晶ポリマーとして好適である。このような
ポリエステルを用いた成形体は剛性を有しており、各種
成形品として非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角町 博記 大阪府茨木市南春日丘1丁目11番3号 (72)発明者 岸本 大志郎 大阪府茨木市三島丘2丁目24番23号サン ハイツ三島丘306 (56)参考文献 特開 平6−239979(JP,A) 特開 平4−139147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸と、ジオールと、を主たる
    構成成分とするポリエステルであって、 該ジカルボン酸が下記式〔I〕で表される4,4'''-クォー
    ターフェニルジカルボン酸を含有し、かつ該ジオールが
    下記一般式〔II〕で示されるジヒドロキシ化合物を含有
    することを特徴とするポリエステル。 【化1】 【化2】 (式中、nは1〜4の整数を示す)。
  2. 【請求項2】 前記ジオールが前記ジヒドロキシ化合物
    〔II〕と芳香族ジオール以外のジオールとを含有する、
    請求項1に記載のポリエステル。
  3. 【請求項3】 前記芳香族ジオール以外のジオールが、
    グリコール、ポリアルキレンオキシドおよび分子中にヒ
    ドロキシル基を2個有するポリシリコーンよりなる群か
    ら選択される少なくとも1種である請求項2に記載のポ
    リエステル。
  4. 【請求項4】 前記グリコールが、エチレングリコー
    ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
    1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタ
    ンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオ
    ール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,
    10-デカンジオール、シクロペンタン-1,2-ジオール、シ
    クロヘキサン-1,2-ジオール、シクロヘキサン-1,3-ジオ
    ール、シクロヘキサン-1,4-ジオールおよびシクロヘキ
    サン-1,4-ジメタノールよりなる群から選択される少な
    くとも1種である、請求項3に記載のポリエステル。
  5. 【請求項5】 前記ポリアルキレンオキシドが、数平均
    分子量が100〜20,000である、ポリエチレンオキシド、
    ポリプロピレンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド
    およびポリヘキサメチレンオキシドよりなる群から選択
    される少なくとも1種である、請求項3に記載のポリエ
    ステル。
  6. 【請求項6】 前記ジオールが前記ジヒドロキシ化合物
    〔II〕と芳香族ジオールとからなる、請求項1に記載の
    ポリエステル。
  7. 【請求項7】 前記芳香族ジオールが、レゾルシン、ク
    ロロヒドロキノン、ブロモヒドロキノン、メチルヒドロ
    キノン、フェニルヒドロキノン、メトキシヒドロキノ
    ン、フェノキシヒドロキノン、4,4'-ジヒドロキシジフ
    ェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルサルフ
    ァイド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-
    ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'-ジヒドロキシジフ
    ェニルメタン、ビスフェノールA、1,1-ジ(4-ヒドロキ
    シフェニル)シクロヘキサン、1,2-ビス(4-ヒドロキシ
    フェノキシ)エタン、1,4-ジヒドロキシナフタリンおよ
    び2,6-ジヒドロキシナフタリンよりなる群から選択され
    る少なくとも1種である、請求項6に記載のポリエステ
    ル。
  8. 【請求項8】 前記ジカルボン酸が、4,4'''-クォーター
    フェニルジカルボン酸〔I〕と芳香族ジカルボン酸以外
    のジカルボン酸とを含有する、請求項2または6に記載
    のポリエステル。
  9. 【請求項9】 前記芳香族ジカルボン酸以外のジカルボ
    ン酸が下記一般式〔III〕で表される脂肪族ジカルボン
    酸である、請求項8に記載のポリエステル。 【化3】 (式中、nは0〜10の整数である)。
  10. 【請求項10】 脂肪族ジカルボン酸〔III〕が、シュウ
    酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ス
    ベリン酸およびセバシン酸よりなる群から選択される少
    なくとも1種である、請求項9に記載のポリエステル。
  11. 【請求項11】 4,4'''-クォーターフェニルジカルボン
    酸〔I〕および前記ジヒドロキシ化合物〔II〕の合計量
    が、前記ポリエステルを構成する全モノマー中、0.1
    〜30モル%である、請求項2に記載のポリエステル。
  12. 【請求項12】 前記ジカルボン酸が、4,4'''-クォータ
    ーフェニルジカルボン酸〔I〕と4,4'''-クォーターフェ
    ニルジカルボン酸〔I〕以外の芳香族ジカルボン酸とを
    含有する、請求項6に記載のポリエステル。
  13. 【請求項13】 前記ジカルボン酸が、さらに請求項9
    に記載の脂肪族ジカルボン酸〔III〕を含有し、かつ4,
    4'''-クォーターフェニルジカルボン酸〔I〕および前記
    ジヒドロキシ化合物〔II〕の合計量が、ポリエステルを
    構成する全モノマー中、0.1〜20モル%である請求
    項6または12に記載のポリエステル。
  14. 【請求項14】 さらに、ラクトンが構成成分として含
    まれる、請求項2または6に記載のポリエステル。
  15. 【請求項15】 前記ラクトンが、ε−カプロラクト
    ン、δ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトンよりなる
    群から選択される少なくとも1種である、請求項14に
    記載のポリエステル。
  16. 【請求項16】 さらに、芳香族ヒドロキシカルボン酸
    を構成成分として含有する、請求項2または6に記載の
    ポリエステル。
  17. 【請求項17】 さらに、芳香族ヒドロキシカルボン酸
    を構成成分として含有し、4,4'''-クォーターフェニル
    ジカルボン酸〔I〕、前記ジヒドロキシ化合物〔II〕お
    よび該芳香族ヒドロキシカルボン酸の合計量が、ポリエ
    ステルを構成する全モノマーに対し0.1〜30モル%
    である請求項2に記載のポリエステル。
  18. 【請求項18】 さらに、芳香族ヒドロキシカルボン酸
    を構成成分として含有し、該芳香族ヒドロキシカルボン
    酸の含有量がポリエステルを構成する全モノマー中、8
    5モル%以下であり、かつ4,4'''-クォーターフェニル
    ジカルボン酸〔I〕、前記ジヒドロキシ化合物〔II〕お
    よび該芳香族ヒドロキシカルボン酸の合計量が0.2〜
    95モル%である、請求項6に記載のポリエステル。
  19. 【請求項19】 前記芳香族ヒドロキシカルボン酸が、
    パラヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸
    および4-ヒドロキシ-4'-カルボキシビフェニルよりなる
    群から選択される少なくとも1種である、請求項16に
    記載のポリエステル。
  20. 【請求項20】 請求項2に記載のポリエステルからな
    る、熱可塑性エラストマー。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の熱可塑性エラスト
    マーからなる、弾性を有する成形体。
  22. 【請求項22】 請求項6に記載のポリエステルからな
    る液晶ポリマー。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の液晶ポリマーから
    なる、剛性を有する成形体。
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