JP3249243B2 - 排気ガス処理用触媒 - Google Patents

排気ガス処理用触媒

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野島  繁
耕三 飯田
敬古 小林
暁 芹沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒素酸化物(以下、NO
xと略す)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(以下、H
Cと略す)を含有する排気ガスを浄化する触媒に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の排ガス処理においては、排ガ
ス中のCO、HCを利用して、アルミナを担体とした貴
金属系の触媒を用いて浄化するのが一般的であるが、理
論空燃比付近の極めて狭い範囲でしかNOxは浄化され
ない。近年、地球環境問題の高まりの中で自動車の低燃
費化の要求は強く理論空燃比以上で燃焼させるリーンバ
ーンエンジンがキーテクノロジーとして注目されてい
る。ただし、自動車の走行性、加速性を考慮に入れると
リーン領域のみのエンジンは不具合点が多く、実際は理
論空燃比(ストイキオ)付近、リーン領域の双方で燃焼
を行わせる必要がある。最近、リーン領域でNOxの浄
化に関してはコバルト又は銅を含有した結晶性シリケー
ト触媒が高性能を有する触媒として脚光をあびている。
【0003】これらの触媒は反応初期においては十分な
性能を有するが、耐久性において問題点が生じており、
これまで耐久性を向上させるために種々の結晶性シリケ
ートの改良が検討されている。例えば、結晶性シリケー
トの主要な構成元素であるアルミニウムの脱離を防い
で、コバルト又は銅の安定性を図るために結晶格子中に
VIII族元素や希土類元素(特願平3−165816号公
報)、さらにアルカリ土類金属(特願平3−31919
5号)を添加させた新規なシリケートを用いる方法が提
案されている。加えて、アルミニウムの脱離を促進する
スチームの進入を防ぐため、結晶性シリケートの表層に
疎水性のシリカライトを結晶成長させ、耐スチーム性を
向上させた結晶性シリケートの適用も検討されている
(特願平3−192829号)。
【0004】しかし、これらの触媒を用いることにより
リーン雰囲気での耐久性は飛躍的に向上したが、通常1
00km/hの高速走行時において加速する場合、ガス
温度が瞬時に700℃付近まで達することがあり、か
つ、この時のガス組成は水素等の還元剤が過剰に存在す
るリッチ雰囲気である。この条件においては、上記改良
型結晶性シリケートを適用しても触媒の劣化を防ぐこと
ができないため、高温リッチ雰囲気の触媒の耐久性向上
がこれらの触媒の実用化上の大きな課題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点は銅やコバ
ルトを活性金属として用いる限りは避けられない。すな
わち、700℃以上の高温では卑金属元素は全てシンタ
リングを起こし凝集してしまうからである。そのため、
開発した結晶性シリケートを用いてリーン雰囲気で脱硝
活性を有する卑金属以外の金属を用いることができれ
ば、耐久性は十分保証され、実用化へ大きく前進すると
考えられる。これまでに、本発明者らは開発した結晶性
シリケートに白金族元素、とりわけイリジウムを担持さ
せた触媒が700℃以上の高温リッチ雰囲気においても
ほとんど活性の低下が認められず安定な性能を有するこ
とを見い出し提案している(特願平5−26369
号)。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのイリジ
ウムを担持した結晶性シリケートの活性点を鋭意解析し
た結果、結晶性シリケートの結晶格子に配置されたイリ
ジウムが有効に作用することを見い出した。そこで、さ
らにこの触媒の高機能化を図るために、結晶性シリケー
トを合成する時、イリジウム元素を添加して結晶成長さ
せることによりこれまで以上の高性能、耐久性を有する
ことがわかり、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は下記表1に示されるX
線回折パターンを有し、脱水された状態において酸化物
のモル比で表わして aR2 O・〔bIr2 3 ・c 2 3 〕・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
オン、MはVIII族元素、希土類元素、チタン、バナジウ
ム、クロム、ニオブ及びアンチモンからなる群より選ば
れた少なくとも1種以上の元素イオン、a≧0、b>
0、c≧0、b+c=1、y>11) なる化学式を有する結晶性シリケートであることを特徴
とする排気ガス処理用触媒である。
【0008】
【表1】 VS:非常に強い S:強い M:中級 W:弱い X線源:Cu Kα
【0009】
【作用】結晶格子中にイリジウムを配置した本発明で使
用する結晶性シリケートを用いて、NOx、CO、HC
を含有する酸素過剰下での排気ガスを浄化する浄化反応
式は下記のとおりである。
【0010】
【化1】 *1)炭化水素(HC)の例としてC3 6 を代表とし
て示した。 *2)含酸素炭化水素の例としてCH2 Oを代表として
示した。 上記反応式において、(1)はHCの活性化、(2)は
HCの燃焼、(3)は脱硝反応、(4)はCOの燃焼を
意味している。
【0011】本発明触媒は250〜500℃の範囲にて
上記式にて高い脱硝活性を有する。なお、O2 が少ない
理論空燃比付近においても、本発明触媒は下記反応
(5)(6)により広範囲な温度域で脱硝反応が進行す
る。
【化2】
【0012】本発明触媒は700℃以上の高温リーン又
はリッチ雰囲気に長時間さらされても上記k1 〜k6
反応速度定数はほとんど変化せず、耐久性を有する触媒
であることを見い出している。
【0013】本発明触媒は通常オートクレーブを用いた
水熱合成法により合成されるが、合成後の結晶性シリケ
ート中のSiO2 /Ir2 3 比が5,000以下で十
分に活性が発現し、好ましくはSiO2 /Ir2 3
1,000以下で高い活性を有する。以後、本発明を実
施例にて詳述する。
【0014】
【実施例】
(実施例1)水ガラス1号(SiO2 :30%):56
16gを水:5429gに溶解し、この溶液を溶液Aと
する。一方、水:4175gに塩化イリジウム酸(H2
IrCl6 ・・・ as Ir:10%)水溶液:1715
g、塩化ナトリウム:262g、濃塩酸:2020gを
溶解し、この溶液を溶液Bとする。溶液Aと溶液Bを一
定割合で供給して沈殿を生成させ、十分攪拌してpH=
8.0のスラリを得る。このスラリを20リットルのオ
ートクレーブに仕込み、さらにテトラプロピルアンモニ
ウムブロマイドを500g添加し、160℃にて72時
間水熱合成を行い、合成後水洗して乾燥させ、さらに5
00℃、3時間焼成させ結晶性シリケート1を得る。こ
の結晶性シリケート1は酸化物のモル比で(結晶水を省
く)下記の組成式で表され、結晶構造はX線回折で前記
表1にて表示されるものである。0.5NaO2 ・0.
5H2 O・Ir2 3 ・80SiO2
【0015】次に、上記100部結晶性シリケート1に
対して、バインダとしてアルミナゾル:3部、シリカゾ
ル:55部(SiO2 :20%)及び水:200部加
え、充分攪拌を行いウォッシュコート用スラリとした。
次にコージェライト用モノリス基材(400セルの格子
目)を上記スラリに浸漬し、取り出した後余分なスラリ
を吹きはらい200℃で乾燥させた。コート量は基材1
リットルあたり200g担持し、このコート物をハニカ
ム触媒1とする。
【0016】(実施例2) 実施例1の溶液Bの中に、塩化コバルト、塩化ルテニウ
ム、塩化ロジウム、塩化ランタン、塩化セリウム、塩化
チタン、塩化バナジウム、塩化クロム、塩化アンチモ
ン、塩化ガリウム、塩化ニオブ及び塩化アルミニウムを
各々酸化物換算でIr2 3 と同じモル数だけ添加した
以外は結晶性シリケート1と同様の操作を繰り返して結
晶性シリケート2313を調製した。これらの結晶性シ
リケートの結晶構造はX線回折で前記表1に表示される
ものであり、その組成は酸化物のモル比(脱水された状
態)で表わして、0.5Na2 O・0.5H2 O(Ir
2 3 ・M2 3 )・80SiO2 である。ここでMは
Co,Ru,Rh,La,Ce,Ti,V,Cr,S
b,Ga,Nb及びAlである。これらの結晶性シリケ
ート2〜13を実施例1の触媒調製法と同様の方法にて
コージェライト基材にコートしてハニカム触媒2〜13
を得た(なお、ハニカム触媒11及び13は参考例であ
る)
【0017】(実施例3)実施例1において溶液Bに添
加する塩化イリジウム酸(H2 IrCl6 ・・・as I
r:10%)水溶液を各々82g、343g、857
g、3430gとし、実施例1と同様の操作にて結晶性
シリケート14〜17を合成し、さらにハニカム触媒1
4〜17を得た。本発明の触媒1〜17の組成を表2に
示す。
【0018】
【表2】
【0019】(実験例1)実施例1〜3にて調製したハ
ニカム触媒1〜17の活性評価試験を実施した。活性評
価条件は下記の通りである。 〇(ガス組成) NO:400ppm、CO:1000ppm、C
2 4 :1000ppm、C 3 6 :340ppm、O
2 :8%、CO2 :10%、H2 O:10%、残:
2 、GHSV 30000h-1、触媒形状:15mm
×15mm×60mm(144セル数) 反応温度350、450℃における初期状態の触媒の脱
硝率を表3に示す。
【0020】(実験例2) ハニカム触媒1〜17をリッチ雰囲気(還元雰囲気)で
強制劣化試験を実施した。強制劣化試験は下記の通りで
ある。 ○(ガス組成) H2 :3%、H2 O:10%、残:N2 GHSV:5000h-1、温度:700℃、ガス供給時
間:6時間 触媒形状:15mm×15mm×60mm(144セ
ル) 上記強制劣化条件にて処理した触媒1〜17を実験例1
の活性評価条件において活性評価試験を実施した。反応
温度350、450℃における強制劣化試験後の触媒の
脱硝率を表3に併せて示す。表3に示すように、本発明
及び参考例触媒1〜17は高温還元雰囲気においても触
媒の活性を高く維持することを確認した。
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による排
気ガス浄化用触媒は耐久性に富む安定な触媒であること
を可能にし、ガソリン車のリーンバーンエンジン排ガス
用やディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒として利用が
可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芹沢 暁 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社 長崎造船所内 (56)参考文献 特開 平7−68181(JP,A) 特開 平6−99072(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/94

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本文で詳記する表1に示されるX線回折
    パターンを有し、脱水された状態において酸化物のモル
    比で表わして aR2 O・〔bIr2 3 ・c 2 3 〕・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
    オン、MはVIII族元素、希土類元素、チタン、バナジウ
    ム、クロム、ニオブ及びアンチモンからなる群より選ば
    れた少なくとも1種以上の元素イオン、a≧0、b>
    0、c≧0、b+c=1、y>11) なる化学式を有する結晶性シリケートであることを特徴
    とする排気ガス処理用触媒。
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