JP3219480B2 - 排気ガス処理方法及び触媒 - Google Patents

排気ガス処理方法及び触媒

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JP3219480B2
JP3219480B2 JP23070092A JP23070092A JP3219480B2 JP 3219480 B2 JP3219480 B2 JP 3219480B2 JP 23070092 A JP23070092 A JP 23070092A JP 23070092 A JP23070092 A JP 23070092A JP 3219480 B2 JP3219480 B2 JP 3219480B2
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野島  繁
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関等の排気ガス、
すなわち、一酸化炭素(以下、COと略称)、炭化水素
(以下、HCと略称)及び窒素酸化物(以下、NOxと
略称)を含有する排ガスの処理方法及び排気ガス処理
触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等のガソリンエンジン、トラッ
ク、バス等のディーゼルエンジンなどから排出される燃
焼排ガス中にはNOx、CO、HCなどの光化学スモッ
グの原因になると言われている有害物質が含まれてお
り、環境保全の立場から、その除去方法の開発は重大か
つ緊急の社会的課題である。上記物質を同時に除去する
触媒としてはPt、Pd等の貴金属を耐熱性基材上のア
ルミナコート層に担持したものがほとんどである。
【0003】上記3物質を同時に除去できる触媒を通常
三元触媒{例えばPt、Pd(活性金属)/Al2 3
(担体)/コージライト(ハニカム基材)}と呼ばれる
が、これら触媒は排気中の酸素量が理論量(排気中の未
燃焼成分を完全に酸化するのに必要な最少酸素濃度)よ
り大きくなった場合(リーンバーン)は排気中のNOx
を還元除去することが不十分な点がある。
【0004】そのため、現状のガソリン自動車では排気
中の酸素量を理論量に調整して、燃料を過剰に消費させ
た状態で運転を実施している。しかし、最近の地球環境
問題の高まりの中で、自動車からの二酸化炭素(C
2 )発生の抑制が急務とされ、早急に低燃費型のエン
ジンの搭載が必要となっている。しかし、現状において
は上記エンジンの排ガスのNOxの浄化が不十分のた
め、効率のよい低燃費型エンジン(リーンバーンエンジ
ン等)を搭載することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、ゼオライトに銅
をイオン交換した触媒がNOの直接分解に有効であるこ
とが報告された(特開昭60−125250号公報)。
又本発明者らは種々の金属を含有させた結晶性シリケー
ト触媒が酸素が大過剰なエンジン排ガス状態においても
NOx、CO、HCの排ガスを高活性で安定に浄化する
ことを見い出している(特願平01−303194号、
特願平02−105168号、特願平03−19282
9号等)。また、本発明者らは貴金属系(Pt、Rh、
Ru、Pd、Ir、Os、Au)触媒においても400
℃以下の低温において高酸素濃度域の排ガスのNOxが
浄化されることを確認している。
【0006】しかし、上記結晶性シリケート触媒及び貴
金属触媒をそのまま自動車エンジンの排ガス処理触媒に
用いるとCO、HCの燃焼が顕著になり過ぎ、NOxの
還元除去が限られた温度域でのみ生じ、広範囲な排ガス
温度域には進まないと言う問題があった。
【0007】本発明は上記従来技術の問題点を解決する
ためのものであり、その目的とするところは酸素過剰雰
囲気下においても、150〜550℃の広温度域におい
て効率よくNOx、CO及びHCを除去することができ
る排気ガス処理方法及びその方法に好適に使用できる排
気ガス処理触媒を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】結晶性シリケート触媒の
有効なNOx浄化活性温度域は300〜550℃、貴金
属系触媒は150〜400℃である。活性温度域を広げ
るため上記2種の触媒を混合させても、貴金属系触媒が
支配的になり活性温度域は150〜400℃のままであ
った。この原因としては低温域においてNOxの有効な
還元剤であるCO、HCが浄化されてしまうため、40
0℃では結晶性シリケート触媒が不活性な状態となって
いるためと考えられる。
【0009】そこで、本発明者らは高温域で高い脱硝活
性を有する結晶性シリケート触媒を開発すると共に、
方の触媒の特徴を有効に発現させるため、下記の方法に
より活性温度域を広げることに成功した。
【0010】すなわち、本発明は次の(1)〜(3)の
構成を有するものである。 (1)脱水された状態で酸化物のモル比が (1±0.6)R2 O{aM2 3 ・bAl2 3 ・cMeO}・ySiO2 (但し、上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は
水素イオン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バ
ナジウム、クロム、ニオブ、アンチモン、ガリウム、ビ
スマス、タンタルからなる群より選ばれた少なくとも1
種以上の金属、Meはアルカリ土類金属、a≧0、b≧
0、c>0、a+b=1、y/c>12、y>12)の
化学式を有する結晶性シリケートを母結晶とし、その母
結晶の外表面に母結晶と同一の結晶構造を有するSiと
Oよりなる結晶性シリケートを成長させてなり、かつ表
1で示すX線回折特性を有する層状複合結晶シリケート
上に、活性金属として銅、コバルト、ニッケル、鉄、銀
からなる群から選ばれた少なくとも1種以上の金属(但
し、銅又はコバルトとさらに鉄及びニッケルからなる群
から選ばれる1種以上の金属との組合せを除く)を担持
させてなることを特徴とする排気ガス処理触媒。
【0011】(2)排気中の一酸化炭素、炭化水素、窒
素酸化物を除去する際に、排気流入側に高温域で脱硝活
性が高い請求項1に記載の触媒を、排気流出側に低温域
で脱硝活性が高い触媒を直列に配置して用いることを特
徴とする排気ガス処理方法。
【0012】(3)低温域で脱硝活性が高い触媒が、活
性金属種として、Pt、Rh、Ru、Pd、Ir、O
s、Re、Auからなる群から選ばれた少なくとも1種
以上の金属を、Al2 3 、SiO2 、ZrO2 、Ti
2 の酸化物、SiO2 ・Al23 、TiO2 ・Zr
2 、Al2 3 ・ZrO2 、Al2 3 ・TiO2
TiO2 ・SiO2 の複合酸化物、SO4 /ZrO2
SO4 /TiO2 の固体超強酸、Y型、ZSM−5型、
シリカライトのゼオライト、表1で示すX線回折特性を
有し、脱水された状態で酸化物のモル比が (1±0.6)R2 O〔aM2 3 ・bAl2 3 〕・ySiO2 (但し、上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は
水素イオン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バ
ナジウム、クロム、ニオブ、アンチモン、ガリウム、ビ
スマス、タンタルからなる群から選ばれた少なくとも1
種以上の金属、a+b=1、a≧0、b≧0、y>1
2)の化学式で表わされる結晶性シリケート、前記
(1)の結晶性シリケート、及び層状結晶性シリケート
から選ばれた物質群より選ばれる担体に担持させてなる
触媒であることを特徴とする前記(2)の排気ガス処理
方法。
【0013】
【作用】本発明で使用する触媒による脱硝反応式を模式
的に記すと以下のようになる。
【0014】
【化1】
【0015】上述ではHCの1例をC3 6 で表わし、
活性化されたC3 6 をCH2 *で表わしている。上
記反応は触媒上において、炭化水素(HC)が酸素によ
り活性化され(式)、活性化されたHCが燃焼する
(式)とともにNO除去用の還元剤としても利用され
る(式)。通常、式と式は競争反応であり、活性
化された炭化水素は反応条件により消費量が異なる。
【0016】自動車等の内燃機関の排ガスは運転条件に
より種々の組成、流量、温度を有する。例えば、ガソリ
ン自動車排ガスにおいてはリーンバーンエンジン用では
CO:0.1〜1.0%、NO:0.05〜0.15
%、H2 O:約13%、H2 :0.1〜0.3%、HC
(C1 換算):0.1〜1%、SO2 :約0.002
%、O2 :0.2〜10%、CO2 :約12%であり、
排ガス流量は6〜16リットル/s、排ガス温度150
〜550℃となる。さらに使用する車の種類、排気量等
により上記排ガス条件が大きく変化する。
【0017】これまで、上記条件において安全に排ガス
を処理するためには単一な触媒一つでは困難であった。
そこで、本発明者は高温において脱硝活性が優れた触媒
と低温にて脱硝活性が優れた触媒を組み合わせて用いる
ことにより、上記排ガス条件においても完全に排ガス
(特にNOx)を除去することができる方法を見出した
ものである。
【0018】すなわち、排ガス除去の反応式(〜)
において、、式の反応速度の違いに注目して、高温
にて脱硝活性の優れた触媒はk2 /k3 比が小さく低温
域では未燃HCやCOが残る触媒を選定する。一方、低
温にて脱硝活性の優れた触媒はk1 、k2 、k3 ともに
前者より大きく、低温域においてはHCやCOがほとん
ど燃焼除去できる触媒を選定する。配置方法は排気流入
口側に高温にて脱硝活性が優れた触媒を、排気流出側に
低温にて脱硝活性が優れた触媒を直列に配置する。な
お、これら触媒は、触媒を半分に切断して継ぎ合わせる
ため、容量は従来のままと考えてよい。
【0019】本発明で使用する低温域で脱硝活性が優れ
た触媒は貴金属系であり、金属種としてはPt、Rh、
Ru、Pd、Ir、Os、Re、Auが挙げられる。こ
れら金属を担持する担体としては、Al2 3 、TiO
2 、SiO2 、ZrO2 の金属酸化物、SiO2 ・Al
2 3 、TiO2 ・ZrO2 、Al2 3 ・ZrO2
Al2 3 ・TiO2 、TiO2 ・SiO2 の複合酸化
物、さらにSO4 /ZrO2 、SO4 /TiO2 の固体
超強酸、Y型、ZSM−5型、シリカライト等のゼオラ
イト、また以下に述べる高温用触媒として使用する結晶
性シリケート、層状結晶性シリケートも用いることがで
きる。
【0020】一方高温側に脱硝活性が優れた触媒として
は、後記表1で示すX線回折特性を有し、脱水された状
態で酸化物のモル比が (1±0.6)R2 O〔aM2 3 ・bAl2 3 〕・
ySiO2 (但し、上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は
水素イオン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バ
ナジウム、クロム、ニオブ、アンチモン、ガリウム、ビ
スマス、タンタルからなる群から選ばれた1種以上の金
属、a+b=1、a≧0、b≧0、y>12)の化学式
で表わされる結晶性シリケート上に活性金属を担持した
触媒が挙げられる。なお、上記活性金属が銅、コバル
ト、ニッケル、鉄、銀の中から少なくとも1種以上含有
するものである。
【0021】また本発明者らは既に上記結晶性シリケー
トより耐久性に優れたシリケートを提案している(特願
平3−344273号、特願平3−192829号)。
本発明の触媒におけるシリケートは予め合成した結晶性
シリケートを母結晶とし、その母結晶の外表面に母結晶
と同一の結晶構造を有するSiとOよりなる結晶性シリ
ケートを成長させてなり、かつ表1で示されるX線回折
パターンを有する層状複合結晶性シリケートである。こ
の層状複合結晶性シリケートの母結晶とは脱水された状
態で酸化物のモル比で表わして (1±0.6)R2 O{aM2 3 ・bAl2 3 ・cMeO}・ySiO2 (上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イ
オン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バナジウ
ム、クロム、ニオブ、アンチモン、ガリウム、ビスマ
ス、タンタルからなる群から選ばれた1種以上の金属、
Meはアルカリ土類金属、a≧0、b≧0、c>0、a
+b=1、y/c>12、y>12)の化学式を有する
結晶性シリケートであり、表1に示されるX線回折パタ
ーンを有するものである。本発明の触媒はこの層状複合
結晶性シリケートに活性金属として銅、コバルト、ニッ
ケル、鉄、銀の中から少なくとも1種以上(但し、銅と
コバルト、銅とニッケル、銅と鉄、コバルトとニッケ
ル、コバルトと鉄、銅とコバルトとニッケル、銅とコバ
ルトと鉄、銅とニッケルと鉄、コバルトとニッケルと
鉄、及び銅とコバルトとニッケルと鉄の組合せを除く
を含有しているものである。
【0022】なお、本発明は排気流入側に高温活性触媒
(結晶性シリケート)、排気流出側に低温活性触媒(貴
金属系)を配置するものであるが、高温活性触媒も低温
活性触媒もそれぞれの金属種によって最適な温度範囲が
あるので、高温活性触媒を2分割し排気流入側により高
温活性触媒を、その下流にそれよりも低温ではあるが高
温活性触媒を組合せてもよいし、同様に低温活性触媒を
2分割し、排気流出側の上流側に比較的高温でも活性の
ある低温活性触媒を、その下流にそれよりも低温で活性
な低温活性触媒を組合せて使用してもよい。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例】(実施例1) 排気の流れに対して、流入側に高温にて脱硝活性が高い
触媒を流出側に低温にて脱硝活性が高い触媒を配置した
排気ガス処理触媒を次のように調製した。なお、触媒1
〜18は参考例である。
【0025】(触媒1〜22・・・高温活性触媒の調
製) (触媒1)下記のモル比で表わされる結晶性シリケート
Na2 O・(0.2Fe2 3 ・0.8Al2 3 )・
30SiO2 ・1000H2 O(X線回折特性は表1)
1kgを、酢酸銅100gを50リットルの水に溶解し
た水溶液の中に入れ、室温にて12時間攪拌し、イオン
交換操作を行った。このイオン交換操作1回後、水洗
し、100℃で12時間乾燥後、さらに上記操作を3回
繰り返しイオン交換を行い水洗、乾燥後、触媒1を得
た。この触媒1のCu担持量は0.55mmol/gで
あった。なお、この時の触媒1の組成はCuO・(0.
2Fe2 3 ・0.8Al2 3 )・30SiO2 で表
わされる。
【0026】上記触媒1に対してシリカゾル(スノーテ
ックス・・・シリカ分20%)とアルミナゾル(アルミ
ナ分10%)とを触媒粉末100部に対して各々70
部、20部と水を300部加え、さらに硝酸を加えてp
H=4としてウォッシュコート用スラリを得た。1mm
目ピッチのコーディエライトハニカム基材(0.5リッ
トル)に上記スラリを浸漬し、切り出し後余分なスラリ
を圧縮空気が吹き払い120℃で約30分間乾燥し、乾
燥後、更にハニカム基材をスラリ溶液に浸漬する。繰り
返し上記操作を行い所定量の触媒(約600/m2 基材
表面)をコートした後、600℃3時間電気炉中で焼成
し、ハニカム触媒1を得た。
【0027】(触媒2〜14)触媒1の調製で用いた結
晶性シリケートの代わりに、種々のモル比を有する結晶
性シリケート(X線回折特性が表1)を用いて、触媒1
と同様の方法にて下記に脱水された状態で示す組成の触
媒粉末を得る。 CuO・Fe2 3 ・25SiO2 ・・・触媒2 CuO・〔0.1La2 3 ・0.9Al2 3 〕・35SiO2 ・・・触媒3 CuO・〔0.3Cr2 3 ・0.3Fe2 3 ・0.4Al2 3 〕 ・30SiO2 ・・・触媒4 CuO・〔0.5Ga2 3 ・0.5Al2 3 〕・30SiO2 ・・・触媒5 CuO・〔0.1Co2 3 ・0.9Al2 3 〕・30SiO2 ・・・触媒6 CuO・〔0.1Ti2 3 ・0.9Al2 3 〕・30SiO2 ・・・触媒7 CuO・〔0.1Nb2 3 ・0.9Al2 3 〕・30SiO2 ・・・触媒8 CuO・〔0.1V2 3 ・0.9Al2 3 〕・35SiO2 ・・・触媒9 CuO・〔0.05Bi2 3 ・0.95Al2 3 〕・31SiO2 ・・・触媒10 CuO・〔0.1Ta2 3 ・0.9Al2 3 〕・30SiO2 ・・・触媒11 CuO・〔0.05Sb2 3 ・0.95Al2 3 〕・30SiO2 ・・・触媒12 CuO・〔0.1Ni2 3 ・0.9Al2 3 〕・28SiO2 ・・・触媒13 CuO・Al2 3 ・30SiO2 ・・・触媒14
【0028】(触媒15〜18)触媒1で用いた結晶性
シリケート1kgを塩化コバルト(CoCl2 ・6H2
O)、塩化ニッケル(NiCl2 ・6H2 O)、塩化第
二鉄(FeCl2 ・6H 2 O)、硝酸銀(AgNO3
1モルを50リットルの水に60℃にて溶解した水溶液
に入れ、触媒1の調製で行なったイオン交換操作と同様
な方法で触媒15〜18を得た。また、上記粉末触媒2
〜18は触媒1と同様な方法でハニカム化しハニカム触
媒2〜18を得た。
【0029】(触媒19)触媒1の結晶性シリケートの
代わりに下記層状複合結晶性シリケートを使用した。こ
の層状複合結晶性シリケートの合成法は下記の通りであ
る。
【0030】(母結晶Aの合成)水ガラス1号(SiO
2 :30%):5616gを水:5429gに溶解し、
この溶液を溶液Aとする。一方、水:4175gに硫酸
アルミニウム:718.9g、塩化第2鉄:110g、
酢酸カルシウム:47.2g、塩化ナトリウム:262
g、濃塩酸:2020gを溶解し、この溶液を溶液Bと
する。溶液Aと溶液Bを一定割合で供給し、沈殿を生成
させ、十分攪拌してpH=8.0のスラリを得る。
【0031】このスラリを20リットルのオートクレー
ブに仕込み、さらにテトラプロピルアンモニウムブロマ
イドを500g添加し、160℃にて72時間水熱合成
を行い、合成後水洗して乾燥させ、さらに500℃、3
時間焼成させ結晶性シリケートAを得る。この結晶性シ
リケート1は酸化物のモル比で(結晶水を省く)下記の
組成式で表され、結晶構造はX線回折で前記表1にて表
示されるものである。0.5Na2 O・0.5H2 O・
〔0.8Al2 3 ・0.2Fe2 3 ・0.25Ca
O〕・25SiO2
【0032】微粉砕した上記母結晶A(結晶性シリケー
トA):1000gを水:2160gに添加し、さらに
コロイダルシリカ(SiO2 :20%):4590gを
添加し、十分攪拌を行い、この溶液を溶液aとする。一
方、水:2008gに水酸化ナトリウム:105.8g
を溶解させ溶液bを得る。溶液aを攪拌しながら溶液b
を徐々に滴下し、沈殿を生成させてスラリを得る。この
スラリをオートクレーブに入れ、テトラプロピルアンモ
ニウムブロマイド:568gを水:2106gに溶解さ
せた溶液を上記オートクレーブに添加する。このオート
クレーブで160℃、72時間水熱合成を行い(200
rpmにて攪拌)、攪拌後、洗浄して乾燥後、500
℃、3時間焼成を行い層状複合結晶性シリケートAを得
る。この層状複合結晶性シリケートAは前記表1に示す
X線回折特性を有する。
【0033】上記層状複合結晶性シリケートAは触媒1
と同様な方法により銅イオン交換を行い、粉末触媒19
を得、又ハニカム化も同様に行い、ハニカム触媒19を
得た。
【0034】(触媒20〜22)触媒19の層状複合結
晶性シリケートの合成において、酢酸カルシウムの代わ
りに酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリ
ウムを酸化物換算でCaOと同じモル数を添加し、母結
晶B〜Dを調製し、さらに同様の方法にて層状複合結晶
性シリケートB〜Dを調製した。このシリケートを触媒
1と同様に銅イオン交換し粉末触媒20〜22を得、さ
らにハニカム触媒20〜22へと調製した。ハニカム触
媒1〜22を表2にまとめる。
【0035】(触媒23〜43・・・低温活性触媒の調
製) (触媒23〜37)低温側(400℃以下)で活性を有
する触媒を下記方法にて調製する。表面積285m2
g、充填密度0.4g/ccの物性を有する触媒学会参
照触媒アルミナ(JRC−ALO−2)をボールミルで
粉砕して、シリカゾル、アルミナゾルを触媒1のハニカ
ム化と同様に添加してアルミナ担体のスラリを得、1m
mピッチのコーティエライト製ハニカム基材にコートし
た。このハニカムを塩化白金酸水溶液(H2 PtC
6 ,22.7g/リットル)に1時間、室温で浸漬し
て、浸漬後、余分な液を取り除いて乾燥を行い、その後
窒素雰囲気にて500℃×6時間パージを行なって触媒
23を得た。
【0036】上記アルミナの代わりに、ZrO2 、Si
2 、TiO2 の酸化物、SiO2・Al2 3 、Ti
2 ・ZrO2 、TiO2 ・Al2 3 、TiO2 ・S
iO 2 の複合酸化物、さらにSO4 /ZrO2 、SO4
/TiO2 の固体超強酸類、Y型ゼオライト、ZSM−
5型ゼオライト、シリカライト、さらに触媒1及び触媒
19で使用する結晶性シリケートを用いて、上記方法で
ハニカム基材にコートし、さらに塩化白金酸に浸漬して
白金を担持し、触媒24〜37を得た。
【0037】(触媒38〜44)触媒23の調製におい
て、塩化白金酸溶液の代わりに、下記の金属溶液にアル
ミナハニカムを浸漬した。使用した金属溶液は塩化ロジ
ウム水溶液(RhCl3・3H2 O、20g/リット
ル)、塩化ルテニウム水溶液(RuCl3 、30g/リ
ットル)、塩化パラジウム水溶液(PdCl2 ・2H2
O、60g/リットル)、塩化イリジウム水溶液(Ir
Cl2 、10g/リットル)、塩化オスミウム水溶液
(OsCl3 、10g/リットル)、塩化レニウム水溶
液(ReCl3、10g/リットル)、塩化金酸水溶液
(AuCl3 、10g/リットル)であり、アルミナハ
ニカムを室温で浸漬したあと、乾燥、N2 パージ(50
0℃×6時間)し、触媒38〜44を得た。ハニカム触
媒23〜44を表3にまとめる。
【0038】(実施例2)実施例1にて調製したハニカ
ム触媒1〜22を排気流入側にハニカム触媒23〜43
を排気流出側に直列に設置にて活性評価試験を実施し
た。活性評価条件は下記の通りで定常活性を評価した。
温度150、250、400、550℃、GHSV:3
0,000h-1(排気流入側触媒と排気流出側触媒とを
組み合せた触媒に対して)、NO:400ppm、C
O:1000ppm、C2 4 :1000ppm、C3
6 :340ppm、O2 :8%、H2 O:10%、N
2 残。触媒は排気流入側と排気流出側を1:1の体積割
合にて配置してRun No1〜42の条件にて実施し
た。活性評価結果を表4〜7に示す。
【0039】また排気流入側の高温活性触媒においても
2分割(1:1)を行い、排気流入側の前段にハニカム
触媒15又は16を後段にハニカム触媒1を配置し、排
気排出側にハニカム触媒23を配置してRun No4
3、44を実施した。さらに排気流出側の低温活性触媒
においても2分割(1:1)を行い、前段にハニカム触
媒38又は39、後段にハニカム触媒23を配置し、排
気流入側にハニカム触媒1を配置してRun No4
5、46を実施した。加えて、ハニカム触媒15、1、
38、23の順で直列に配置してRun47を実施し
た。なお、この評価は全体の触媒でGHSV 30,0
00h-1にて実施した。
【0040】<比較例>比較のために、排気流入側と排
気流出側に同一のハニカム触媒1又は23を配置して活
性評価を実施した。又、粉末触媒1と23を等量粉末混
合して、この混合物をハニカム化して活性評価用触媒に
供した。上記触媒は実施例2と同一の評価条件でありR
un48〜50に結果を示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【発明の効果】上述のように、本発明の排気ガス処理方
法は排気流入側に高温域で脱硝活性が高い触媒を配置
し、排気流出側に低温域で脱硝活性が高い触媒を配置す
ることにより広温度域において内燃機関から排出される
高O2 濃度雰囲気中の排ガス(とりわけNOx)の除去
に優れていることが明らかとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−16239(JP,A) 特開 平3−154619(JP,A) 特開 平3−165816(JP,A) 特開 昭61−261211(JP,A) 特開 平4−118030(JP,A) 特開 昭54−71225(JP,A) 特表 平2−500822(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱水された状態で酸化物のモル比が (1±0.6)R2 O{aM2 3 ・bAl2 3 ・cMeO}・ySiO2 (但し、上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は
    水素イオン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バ
    ナジウム、クロム、ニオブ、アンチモン、ガリウム、ビ
    スマス、タンタルからなる群より選ばれた少なくとも1
    種以上の金属、Meはアルカリ土類金属、a≧0、b≧
    0、c>0、a+b=1、y/c>12、y>12)の
    化学式を有する結晶性シリケートを母結晶とし、その母
    結晶の外表面に母結晶と同一の結晶構造を有するSiと
    Oよりなる結晶性シリケートを成長させてなり、かつ表
    1で示すX線回折特性を有する層状複合結晶シリケート
    上に、活性金属として銅、コバルト、ニッケル、鉄、銀
    からなる群から選ばれた少なくとも1種以上の金属(
    し、銅とコバルト、銅とニッケル、銅と鉄、コバルトと
    ニッケル、コバルトと鉄、銅とコバルトとニッケル、銅
    とコバルトと鉄、銅とニッケルと鉄、コバルトとニッケ
    ルと鉄、及び銅とコバルトとニッケルと鉄の組合せを除
    )を担持させてなることを特徴とする排気ガス処理触
    媒。 【表1】
  2. 【請求項2】 排気中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸
    化物を除去する際に、排気流入側に高温域で脱硝活性が
    高い請求項1に記載の触媒を、排気流出側に低温域で脱
    硝活性が高い触媒を直列に配置して用いることを特徴と
    する排気ガス処理方法。
  3. 【請求項3】 低温域で脱硝活性が高い触媒が、活性金
    属種として、Pt、Rh、Ru、Pd、Ir、Os、R
    e、Auからなる群から選ばれた少なくとも1種以上の
    金属を、Al2 3 、SiO2 、ZrO2 、TiO2
    酸化物、SiO2 ・Al2 3 、TiO2 ・ZrO2
    Al2 3 ・ZrO2 、Al2 3・TiO2 、TiO
    2 ・SiO2 の複合酸化物、SO4 /ZrO2 、SO4
    /TiO2 の固体超強酸、Y型、ZSM−5型、シリカ
    ライトのゼオライト、表1で示すX線回折特性を有し、
    脱水された状態で酸化物のモル比が (1±0.6)R2 O〔aM2 3 ・bAl2 3 〕・ySiO2 (但し、上記式中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は
    水素イオン、MはVIII族金属、希土類金属、チタン、バ
    ナジウム、クロム、ニオブ、アンチモン、ガリウム、ビ
    スマス、タンタルからなる群から選ばれた少なくとも1
    種以上の金属、a+b=1、a≧0、b≧0、y>1
    2)の化学式で表わされる結晶性シリケート、請求項1
    記載の結晶性シリケート、及び層状結晶性シリケートか
    ら選ばれた物質群より選ばれる担体に担持させてなる触
    媒であることを特徴とする請求項2記載の排気ガス処理
    方法。
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