JP3242327B2 - 記録媒体のトラッキング制御装置 - Google Patents
記録媒体のトラッキング制御装置Info
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Description
装置に好適に実施される記録媒体のトラッキング制御装
置に関する。
を表すデジタル信号を光学的に読出し可能な形式で記録
した円板状のディスクを再生対象の記録媒体とする。デ
ィスクの記録層の一方表面には、螺旋状または同心円状
のトラックが設定される。デジタル信号は、ディスクの
記録層の一方表面に設定される同心円状または螺旋状の
トラックに沿い、ディスクの一方表面の内周から外周に
向かって記録される。
って記録されるデジタル信号を光ピックアップを用いて
読取る。光ピックアップは、光源からの主照射光を集光
レンズで集光して、ディスクの一方表面に照射する。デ
ィスクの一方表面からの反射光は、光ピックアップ内の
受光素子で、受光量に対応したレベルの電気信号に変換
される。この電気信号から、元の情報が再生される。
アップによって正確にピットを読取る必要がある。その
ためには、主照射光の照射位置がトラックの中心から外
れることなく移動する必要があるので、ミニディスク再
生装置では、光ピックアップのトラッキングサーボ動作
を行っている。トラッキングサーボ動作は、主照射光の
照射位置をトラックの中心から外れないように追従させ
る調整動作である。
わゆる3ビーム法が挙げられる。3ビーム法のトラッキ
ングサーボループ回路を有するディスク再生装置では、
ディスクの記録層表面に対して、主照射光を基準として
トラックの読取り方向に沿って前後に一対の副照射光を
照射して、その反射光をそれぞれ受光素子で受光する。
再生装置は、この一対の受光素子からの受光信号の差分
値から、いわゆるトラッキングエラー信号を生成し、該
信号に基づいて、主照射光が常にトラックの中心に沿っ
て照射されるように、ディスクの半径方向に関する光ピ
ックアップの位置を徴調整する。
れた脈流信号である。この交流成分は前述した読出し対
象のデジタル信号の「0」,「1」に対応し、直流成分
はディスクからの反射光の受光量の平均値に対応する。
この受光信号の交流成分の振幅レベルは、トラッキング
エラー信号の生成処理に必要なレベルよりも微弱である
ことが多い。そのため、この受光信号は、その差分値を
演算する前に増幅回路で増幅されることが多い。
れる出力レベルのダイナミックレンジがある。このダイ
ナミックレンジは、再生装置の電源電圧と基準電圧とに
よって決定される有限の範囲である。たとえば、増幅回
路に入力される受光信号の最大レベルが極めて大きいと
き、また設定された利得の値が大きいときに、増幅後の
受光信号の最大レベルがダイナミックレンジの上限値を
超えることがある。このとき増幅回路からの増幅信号
は、ダイナミックレンジの上限値以上のレベルの値を出
力することができないので、本来のレベルを上限値で置
換えて出力する。このように、増幅回路が飽和すると、
増幅出力の出力波形のうち、本来出力レベルが上限値以
上である部分がクリップされて波形が歪む。
増幅回路は、受光信号の交流成分の振幅がトラッキング
エラー信号生成時に必要とされるレベルになるまで増幅
するが、このとき受光信号の直流成分も併せて増幅する
ので、増幅回路が飽和しやすい。特に、ミニディスクの
光磁気ディスクは、記録層の磁化の向きの違いによって
デジタル信号の「0」,「1」を記録し、いわゆるカー
効果を利用してデジタル信号を読取らせる。この光磁気
ディスクは、デジタル信号をピットの有無で記録する光
ディスクと比較して、記録層の反射率が小さく、かつ
「0」,「1」に対応した受光量変化の度合が小さい。
これによって、受光信号の直流成分のレベルに対して、
該受光信号の交流成分の振幅レベルが小さくなりやす
い。この受光信号を増幅するとき、増幅回路の利得は交
流成分の振幅レベルに対応して大きく設定されるので、
増幅回路の飽和がさらに起こり易い。
ッキングサーボループ回路では、トラッキングエラー信
号を用いて各増幅回路の利得を設定する。このとき再生
装置は、トラッキングエラー信号の交流成分を交流/直
流変換した後、該交流成分の振幅レベルを予め定める目
標レベルと比較する。この振幅レベルが目標レベルと一
致しないときには、前述した増幅回路の利得を変更し
て、再度トラッキングエラー信号を得て、その交流/直
流変換後の交流成分の振幅レベルと目標レベルとを比較
する。該振幅レベルが目標レベルに至るまで、この設定
動作を複数回繰返す。
めに、現行の従来技術のミニディスク再生装置では、前
述した設定動作の回数を予め定めている。上述した利得
設定動作では、交流/直流変換後の交流成分の振幅レベ
ルが目標レベルに近付く方向に順次的に利得を変更し
て、利得を設定する。規定回数だけ設定動作を行っても
該振幅レベルが目標レベルに近付かないとき、最終の設
定動作におけるトラッキングエラー信号の振幅レベル
が、最も目標レベルに近付いていると見なして、そのと
きの利得を保持する。
と、トラッキングエラー信号の交流成分の振幅レベルそ
のものが誤っているので、本来設定すべき利得と最終の
設定動作における利得とが大きくかけ離れていることが
ある。このような利得を保持して再生装置にディスクの
再生動作を行わせると、トラッキングサーボ回路および
スレットサーボ系のサーボ回路に異常が生じて、トラッ
キングサーボ動作およびスレッドサーボ動作ができなく
なる。
規定回数未満の設定動作で振幅レベルが目標レベルに至
ると、そのとき増幅回路が飽和していないことを確認し
た後に、設定動作を終了する。このとき、増幅回路の飽
和の是非は、増幅回路の利得を予め定める値だけ増加さ
せてトラッキングサーボを停止させ、フォーカスサーボ
およびスピンドルサーボだけを動作させ、そのときのト
ラッキングエラー信号の交流成分の振幅レベルが現状レ
ベルより増加するか否かを判断して得る。該振幅レベル
が現状より増加するとき、増幅回路が飽和していないと
見なされる。
検出するとき、利得を増幅させると、その分だけ増幅信
号の最大レベルがダイナミックレンジの上限値に近付き
飽和しやすくなる。ゆえに、収束した利得設定時には増
幅回路が飽和していないにも拘わらず確認時に飽和し、
確認動作の判定不良が発生していた。
学的情報記録再生装置のサーボループの自動利得制御装
置に関する技術が開示されている。この自動利得制御装
置では、フォーカスサーボループにおける2箇所の信号
振幅値の比からサーボループの利得を算出し、この算出
された利得に基づいてサーボループ全体の利得を目標値
よりも低い予め定める値になるように設定する。この予
め定める値にサーボループ全体の利得が設定されると、
次いで、予め定める値と目標値との差分だけ設定された
利得をさらに増加させて再設定する。このように、利得
制御装置では、サーボループ内の信号値に基づいて定め
た利得をさらに増加させて利得を設定するので、最終的
に利得が設定されたとき、その出力レベルが飽和して
も、それを検出することが困難である。
には、振動対策が施されたディスク再生装置に関する技
術が開示される。この再生装置では、トラッキングエラ
ー信号の振幅レベルに基づいて装置に振動が加わってい
るか否かを判断し、トラッキングサーボループの感度を
良くするために、サーボループのサーボ利得をそれまで
のサーボ利得よりも高く設定する。この再生装置でもま
た、サーボ利得を高く設定したときにそのサーボループ
内の増幅回路が飽和しても、それを検出することが困難
である。
開公報には、光学ピックアップの特性を計測する計測装
置に関する技術が開示される。この計測装置では、3ビ
ーム法のフォーカスエラー信号を作成するための一対の
フォトディテクタがディスクの最外周とその外の鏡界面
とを横切るように、光学ピックアップを動かす。この2
つのフォトディテクタからの信号の交流成分と基準信号
電圧との比較出力差を計数し、その計数結果に基づい
て、光学ピックアップを自動調整する。この計測装置
は、トラックの中心軸線と、一対の副照射光のスポット
の中心を通る中心線との成す角が予め定める角度になっ
ているかどうかを検出するためのものであり、サーボル
ープの利得の設定は行わない。
には、トラッキング設定回路の構成部品を削減するため
の技術が開示される。このトラッキング設定回路では、
トラッキングエラー信号とローパスフィルタ通過後の該
信号との差を求め、その差から直流成分を除去すること
によって、ハイパスフィルタ通過後のトラッキングエラ
ー信号と同様の信号を得る。このように生成された信号
を用いて、トラッキング設定回路の利得設定を行うが、
増幅回路からの出力の出力レベルが飽和しているか否か
は検出されていない。
ング制御回路内の増幅回路の利得設定動作において増幅
回路の飽和を防止し、また利得設定動作が不良であると
きの以後の処理動作の失敗を防止することができる記録
媒体のトラッキング制御装置を提供することである。
る記録媒体からの光をそれぞれ受光する一対の読取り素
子と、各読取り素子と記録媒体とを相対的にトラッキン
グ変位駆動するトラッキング駆動手段と、出力レベルの
予め定めるダイナミックレンジを有し、各読取り素子の
出力をそれぞれ増幅し、利得が可変である一対の増幅手
段と、各増幅手段の出力に応答し、トラッキング駆動手
段を動作させるためのトラッキングエラー信号を生成す
る信号生成手段とを有する記録媒体のトラッキング制御
装置において、各増幅手段の出力の差を演算する差分演
算手段と、差分演算手段からの出力レベルが予め定める
目標レベルとなるように、各増幅手段の利得を時間経過
に伴って変化させて設定する利得設定手段と、利得設定
手段における利得設定動作中に、差分演算手段からの出
力レベルが目標レベルに近づく動作状態を検出する状態
検出手段と、状態検出手段の出力に応答し、前記動作状
態が予め定める異常状態であるときは、利得設定手段に
よって、各増幅手段の利得を、前記利得設定動作におい
て前記利得設定手段によって前記増幅手段に最初に設定
される初期値または異常状態が検出されたときまでに増
幅手段に設定された利得のうちで設定時の前記差分演算
手段の出力レベルが目標レベルに最も近い利得に設定す
る利得強制手段とを含み、前記利得設定手段は、状態検
出手段の出力に応答し、前記動作状態が予め定める異常
状態が検出されることなく各増幅手段の利得が一旦設定
された後に、その利得設定時の各増幅手段の出力レベル
よりも、出力レベルのダイナミックレンジの中心に近付
くような出力レベルが得られる利得を、各増幅手段に再
設定して動作させ、その再設定時の前記差分演算手段の
出力レベルと前記利得の一旦設定時の差分演算手段の出
力レベルとを比較して、各増幅手段の飽和を表す出力レ
ベルの増加または減少を検出する飽和検出手段と、飽和
検出手段の出力に応答し、飽和が検出されていないと
き、一旦設定された利得を各増幅手段に設定して保たせ
る保持手段とを含むことを特徴とする記録媒体のトラッ
キング制御装置である。本発明に従えば、記録媒体のト
ラッキング制御装置は、この記録媒体に記録されるデー
タを再生対象とする再生装置に備えられる。この記録媒
体は円板状であり、たとえばデータを記録層に磁気的に
記録し、記録されたデータを再生装置に光学的に読取ら
せる光磁気ディスクである。または、データを記録層に
光学的に記録し、記録されたデータを再生装置に光学的
に読取らせる光ディスクである。これら記録媒体の記録
層の一方表面には、螺旋状または同心円状のトラックが
形成される。データは、記録層に対し、このトラックに
沿って記録される。記録されたデータは、記録層の一方
表面からの反射光の光量変化によって表される。記録層
の一方表面の反射率の平均は、個々の記録媒体によって
異なる。記録媒体のトラッキング制御装置は、記録媒体
を回転駆動しつつ、記録媒体の記録層の一方表面からの
反射光を一対の読取り素子でそれぞれ受光することによ
って、記録されたデータを読取る。これら読取り素子
は、たとえば再生装置におけるデータの再生動作のため
の読取り素子とは別の素子である。また、この読取り素
子が再生動作のための読取り素子を兼用することもあ
る。読取り素子からは、反射光の受光量に対応してレベ
ル変化する脈流信号が導出される。この信号は、記録媒
体の記録層の一方表面からの反射光量の平均である直流
成分に、記録されたデータに対応した交流成分を重畳し
た信号とみなされる。該交流成分の振幅レベルは、後述
する信号生成手段で処理するためのレベルと比較して微
弱である。また、前述した記録媒体のうち特に光磁気デ
ィスクはデータを表す反射光の光量変化の振幅が小さい
ので、交流成分の振幅レベルが小さくなり、信号生成手
段でデータが読取りにくい。これらの理由から、信号生
成手段での処理を行う前に、読取り素子からの出力は増
幅手段で増幅される。増幅手段は各読取り素子ごとに準
備され、設定された利得で読取り素子の出力を増幅して
信号生成手段に与える。この増幅手段の利得は、それぞ
れ可変である。信号生成手段は、増幅後の読取り素子の
信号から、トラッキングエラー信号を生成し、トラッキ
ング駆動手段に与える。トラッキング駆動手段は、デー
タの再生動作のための読取り素子が記録媒体のトラック
に沿ってデータを読出すように、記録媒体と読取り素子
とを相対的に変位駆動する。このとき、データの再生動
作のための読取り素子と、トラッキングエラー信号生成
のための読取り素子とは、たとえば相互の位置関係を常
に保つように単一の固定部材上に固定され、一体的に変
位駆動される。前述した増幅手段は、受光素子からの信
号の直流成分および交流成分を併せて増幅する。この直
流成分のレベルは個々の記録媒体ごとに異なるので、本
件のトラッキング制御装置では、装置への電源投入時、
および再生対象の記録媒体の交換時に、各記録媒体に併
せて、利得設定手段によって増幅手段の利得を設定して
いる。また、この増幅手段には、出力レベルのダイナミ
ックレンジが予め設定される。ダイナミックレンジは、
増幅手段の出力レベルの変位可能範囲であり、増幅結果
を表す信号のレベルが該レンジ内に収まるとき、増幅手
段は信号波形に歪みを生じさせることなく、該信号を出
力することができる。この増幅手段で、交流成分の振幅
レベルを信号生成手段で所望とされるレベルまで増幅さ
せると、直流成分のレベルも併せて増幅されるので、脈
流の信号全体のレベルがダイナミックレンジの上限値ま
たは下限値を越えて、増幅手段が飽和することがある。
前述した光磁気ディスクでは、いわゆるカー効果によっ
て受光素子の受光量を変化させるので、交流成分の振幅
レベルが小さい。したがって交流成分の振幅レベルと比
較して直流成分のレベルが大きくなることが多く、増幅
手段が飽和しやすい。トラッキング制御装置の利得設定
手段は、まず予め定める初期値の利得を増幅手段に設定
してから設定動作を開始して、トラッキングが充分にず
れている状態で差分演算手段の演算結果を表す出力レベ
ルが予め定める目標レベルとなるように、設定された利
得を記録媒体に対応した利得に順次的に変更する。該制
御装置がたとえば3ビーム法のトラッキング制御手法を
用いるとき、トラッキングエラー信号は各増幅手段から
の出力の交流成分の差分値であるので、この差分演算手
段と信号生成手段とを単一の演算回路で兼用することが
できる。上述した利得設定手段の利得設定動作中には、
状態検出手段によって、差分演算手段からの出力レベル
が目標レベルに近づく該制御装置の動作状態を常時検出
する。この状態検出手段で検出された動作状態が予め定
める異常状態となると、利得強制手段が起動される。利
得強制手段は、利得設定手段を用い、増幅手段に予め定
める初期値の利得を設定させる。この初期の設定値の利
得は、増幅手段の飽和が起こらないと予測される利得に
定められることが多く、たとえば増幅手段の利得の可変
範囲の中心値である。あるいは、利得強制手段は、異常
動作の検出時までに増幅手段に設定された複数の利得の
うちで、設定時の差分演算手段の出力レベルが目標レベ
ルに最も近い利得を、各増幅手段に設定する。従来技術
のトラッキング制御装置の利得設定動作では、異常状態
が検出されると、検出時に増幅手段に設定された利得を
そのまま保持して、データの再生動作を開始させてい
た。この手法では、異常状態検出時の利得設定動作が失
敗しているとき、その利得を保つことになるので、正常
なトラッキングエラー信号を生成することができず、そ
の後のデータの再生動作中に必ず異常動作が発生する。
この異常動作としては、たとえばトラッキングサーボ動
作およびスレッドサーボ動作の異常動作が挙げられる。
このような異常動作が生じると、読取り素子がトラック
に沿ってデータを読み取ることができない。本件の利得
設定動作では、動作中に異常状態が検出されると、予め
定める初期値の利得または設定時の差分演算手段の出力
レベルが目標レベルに最も近い利得を設定する。この利
得は、現在読取り対象となる記録媒体に対応した利得で
はないが、利得設定動作の最終の利得と比較して、前記
対応した利得に近いと考えられる。したがって、最終の
利得をそのまま保持するときと比較して、予め定める初
期値の利得または設定時の差分演算手段の出力レベルが
目標レベルに最も近い利得を設定する方が、その後のデ
ータの再生動作中に異常動作が発生する確率が低下す
る。したがって、利得設定動作中に異常状態が検出され
たときでも、データ再生動作を正常に行うことができる
確率が大きくなり、データ再生動作を正常に実施するこ
とができる。
に、予め定める出力レベルのダイナミックレンジを有
し、出力レベルが該範囲内にあるときだけ飽和すること
なく動作する。前述した利得設定手段は、異常状態が検
出されることなく再生対象の記録媒体に対応した利得が
設定されると、この利得設定時に各増幅手段が飽和して
いるか否かを確認する。利得設定手段は、各増幅手段に
記録媒体対応の利得が一旦設定されると、次いで、確認
用利得を各増幅手段に設定し、その状態で前述したよう
に該制御装置の増幅手段の出力を得る。確認用利得設定
時の各増幅手段の出力レベルは、前述した記録媒体対応
の利得設定時の各増幅手段の出力レベルと比較して、振
幅が小さくなる。これによって、たとえば記録媒体対応
の利得設定時に増幅手段の出力レベルの最大値がダイナ
ミックレンジに近接しているが増幅手段が飽和していな
いとき、この確認動作によって増幅手段が飽和すること
を防止することができる。したがって、この確認動作自
体によって増幅手段が飽和して、元の記録媒体対応の利
得設定時に増幅手段が飽和していると誤認することを防
止することができる。このトラッキング制御装置の増幅
手段は、トラッキングエラー信号生成用の読取り素子か
らの信号を増幅するので、トラッキングのずれが大きい
と、読取り素子からの信号の交流成分の振幅が予め定め
る値となる。たとえば、前述した記録媒体対応の利得設
定時に出力レベルの最大値がダイナミックレンジの上限
値を越えるように、この増幅手段が飽和しているとき、
本来出力されるべき増幅手段の出力レベルよりも実際の
出力レベルが小さくなる。したがって、差分演算手段か
らの出力レベルは、増幅手段が飽和していないときと異
なる。これらのことから、トラッキングが充分にずれて
いる状態で差分演算手段の出力レベルが増加または減少
するとき、この出力レベルの増加または減少は、増幅手
段の飽和を表すとみなすことができる。利得設定手段
は、飽和検出手段によって、この出力レベルの変動から
増幅手段の飽和を検出し、飽和が検出されていないとき
だけ、保持手段によって、一旦設定された記録媒体対応
の利得を各増幅手段に設定して保たせる。このように、
本件のトラッキング制御装置では、差分演算手段の出力
レベルから、増幅手段の飽和を検出することができる。
予め定める第1および第2利得のいずれか一方に変更す
ることができ、予め定める基準時間内での第1および第
2利得の切換保持時間に対応する利得が設定され、前記
利得設定手段は、各増幅手段の前記利得を、基準時間が
経過するたびに演算する利得演算手段を有し、前記状態
検出手段の異常状態は、利得演算手段における利得の演
算回数が予め定める回数以上となることであることを特
徴とする。 本発明に従えば、前記各増幅手段はいわゆるPWM制御
手法で利得を設定する。この増幅手段では、第1および
第2利得と予め定める基準時間内でのそれぞれの切換保
持時間との乗算値の平均値が、その基準時間内に設定さ
れた利得と見なされる。前記利得設定手段は、基準時間
単位で前述した平均値を演算し、そのときの差分演算手
段の出力レベルに応じて、次の基準時間内に設定すべき
利得を決定する。状態検出手段は、この平均値の利得の
演算回数をカウンタで計数し、演算回数が予め定める回
数以上となると、異常状態であると判定する。これによ
って、利得設定動作の動作時間が過剰にならないように
することができる。
態は、前記利得設定動作を開始してからの経過時間が予
め定める時間以上となることであることを特徴とする。 本発明に従えば、前記状態検出手段は、利得の設定動作
を開始してからの経過時間をタイマで計測し、経過時間
が予め定める時間以上となると、異常状態であると判定
する。これによって、利得設定動作の動作時間が過剰に
ならないようにすることができる。
飽和検出手段によって飽和が検出されたとき、利得の設
定動作を再度繰返すことを特徴とする。 本発明に従えば、前記利得設定手段は、増幅手段の飽和
が検出されたとき、利得の設定動作を再度繰返す。 上述した利得設定動作では、たとえば、読取り素子にお
いて受光量に対応したレベル変化の出力を得るとき、受
光素子からの出力を電流/電圧変換する。また利得設定
手段において、差分演算手段からの出力レベルと目標レ
ベルとを比較するとき、差分演算手段からの出力をアナ
ログ/デジタル変換する。このような変換処理では、た
とえばアナログ/デジタル変換の量子化誤差であるよう
な誤差が生じる。 前述した飽和検出手段で差分演算手段からの出力のレベ
ル変動に基づいて増幅手段の飽和を検出したとき、実際
には飽和していないにもかかわらず、差分演算手段から
の出力レベルがこれら誤差によって変化し、誤って飽和
を表すことがある。この誤差は、同じ利得を増幅手段に
設定してトラッキング制御装置を動作させたとき、動作
を行うたびに異なると考えられる。したがって、利得設
定手段は、増幅手段の飽和が検出されても即座に利得設
定処理を中止せず、再度利得設定動作を繰返す。これに
よって、変換処理の誤差によって誤って飽和が検出され
たときにも、利得を再度設定させることができる。
あるトラッキング制御装置1の電気的構成を示すブロッ
ク図である。トラッキング制御装置1は、たとえば光磁
気ディスクである円板状の記録媒体3に記録されるデー
タを再生対象とする記録媒体再生装置に備えられる。こ
のトラッキング制御装置1におけるトラッキングサーボ
手法は、いわゆる3ビーム法である。
設定される同心円状または螺旋状のトラックに沿って、
データが記録される。記録媒体3が光磁気ディスクであ
るとき、データを表すデジタル信号の「0」,「1」
は、記録媒体3の記録層4の一方表面に垂直な磁化の向
きに対応する。
スピンドルモータ5によって、予め定める線速度で回転
駆動される。記録媒体3の記録層4に記録されたデータ
は、ピックアップ7によって読出される。ピックアップ
7は、記録媒体3の記録層4のトラックを追従してデー
タを読出すように、スライドモータ8によって、記録媒
体3の半径方向に変位駆動される。スライドモータ8に
はスレッドサーボ回路が付随し、ピックアップ7がトラ
ックを追従するように、ピックアップ7の記録媒体3半
径方向の位置を設定する。
2、集光レンズ13、受光素子15〜17および変位装
置18を含んで構成される。
系12に入射される。光学系12は、コリメータレン
ズ、偏光ビームスプリッタ、および4分の1波長板を含
み、集光レンズ13の光軸上に、光源11側からこの順
で配置される。主照射光は、光学系12の各構成要素を
上述の順で通過した後に、集光レンズ13に入射する。
射光を集光レンズ13の光軸に平行な平行光線とする。
偏光ビームスプリッタは、入射した主照射光のうち、ス
プリッタの入射面に平行な方向に偏光するP成分だけを
そのまま通過させる。入射面に垂直な方向に偏光するS
成分の光は、P成分の光の出射方向と垂直な方向に反射
される。この偏光ビームスプリッタを通過することによ
って、主照射光は直線偏光の光となる。4分の1波長板
は、直線偏光の主照射光を円偏光の光に変換する。
は、集光レンズ13によって集光され、記録媒体3の記
録層4の一方表面に結像される。主照射光の結像位置
は、記録層4のトラックの中心軸線上に常に位置するこ
とが好ましい。
れる。このとき、反射光の円偏光の回転方向は、照射光
の円偏光の回転方向と逆向きになる。さらに、記録媒体
3が光磁気ディスクであるとき、カー効果によって、主
照射光の結像位置の記録層4の磁化の方向に応じて、反
射光の円偏光の偏光方向が変えられる。この反射光がピ
ックアップ7に入射する。
れ、光学系12に入射する。光学系12において、反射
光はまず4分の1波長板を通過して直線偏光の光に変換
される。変換後の反射光の直線偏光方向は、主照射光が
4分の1波長板を通過したときの直線偏光方向と直交す
るので、反射光は偏光ビームスプリッタの入射面に対し
て垂直なS成分の光となる。この変換後の反射光は、偏
光ビームスプリッタに入射して、その入射面で集光レン
ズ13の光軸と直交する法線軸に沿って反射される。こ
の法線軸の延長線上には、受光素子15が備えられる。
これによって、記録媒体3からの反射光は受光素子15
の受光面上に結像する。受光素子15は、結像された反
射光を光電変換して、受光量の経時変化に対応して電流
値がレベル変化する受光信号を出力する。
理のための構成に与えられる。データ処理のための構成
では、受光素子15からの出力をEFM復調し、さらに
誤り訂正することによって、データを表すデジタル信号
を再生する。たとえば記録媒体3に音響が記録されると
き、再生されたデータをデジタル/アナログ変換してア
ナログ信号とした後に、スピーカから音響として出力す
る。
を有する記録媒体再生装置では、データ処理のための主
照射光の他に、一対の副照射光をさらに記録媒体3の記
録層4の一方表面に照射して結像させる。副照射光は、
たとえば光源11と光学系12のコリメータレンズとの
間に回折格子を挿入して、主照射光の一部を分離して生
成される。生成された一対の副照射光は、光学系12を
通過し、集光レンズ13で集光されて、記録媒体3の記
録層4の一方表面に結像される。
において、一対の副照射光の記録層4表面での結像位置
は、主照射光の結像位置から見て、トラックの中心軸線
の接線上で、該トラックの読取り方向の上流側および下
流側に、等距離だけ離れている。さらに、一対の副照射
光の結像位置は、該接線から記録媒体3の半径方向の外
周側および内周側に、それぞれ等距離だけ離れている。
これら副照射光の反射光を受光する受光素子16,17
が備えられる。副照射光の反射光は、集光レンズ13お
よび光学系12を介して受光素子16,17の受光面上
に結像される。受光素子15〜17の位置関係は、各照
射光の結像位置の位置関係と相似である。たとえば受光
素子16,17は、主照射光の反射光を受光する受光素
子15を両側から挟む位置に配置される。これら3つの
受光素子15〜17は、たとえば固定部材に固定され、
相対的な位置関係を常に保つ。受光素子15〜17の配
置位置を変位させるときには、これら受光素子15〜1
7は相互の位置関係を保ったまま一体的に変位移動され
る。
ける一対の副照射光の反射光の受光量の差分値を、後述
するトラッキングエラー信号として出力する。トラッキ
ングエラー信号は、直流成分に交流成分が重畳された脈
流信号である。その直流成分は、記録媒体3の記録層4
の一方表面の反射率の平均値と対応し、交流成分はトラ
ッキングのずれと対応する。
した位置関係にある場合、主照射光の結像位置がトラッ
クの中心を追従するとき、トラックの読取り方向の上流
側および下流側で、副照射光のスポットと該トラックと
が、トラックの外周側および内周側で等面積だけ重な
る。スポットとは、記録層4の一方表面において、各照
射光の結像位置を中心とし、各照射光が当たる円形の範
囲を表す。メインビームがトラック中心を正しくトレー
スしているとき、受光素子16,17の反射光の受光量
が等しくなり、その差分値が0となる。これによって、
トラッキングエラー信号の交流成分の振幅レベルがほぼ
0となる。このとき、トラッキングエラー信号の交流成
分の周波数が0であるとみなすことができる。
心線上からずれると、一対の副照射光のスポットのいず
れか一方がトラックから外れてトラックと重なり合う面
積が減少する。これと逆に、いずれか他方のスポットは
トラックの中心線に近付く方向に移動して、トラックと
重なる面積が増加する。これによって、一対の副照射光
の反射光の受光量に差が生じる。
照射光の結像位置が単一の或るトラックの両側に隣接す
る2本のトラック間だけで変位するとき、トラッキング
エラー信号の交流成分の振幅変化は、主照射光のスポッ
トと該トラックとの重なり部分の面積変化に対応する。
また、トラッキングのずれが大きく主照射光のスポット
が複数のトラックを横切るように変位移動するとき、ト
ラッキングエラー信号のレベル変化は主照射光のスポッ
トが各トラックを横切る状態に対応する。トラッキング
のずれが大きいほど、トラッキングエラー信号の交流成
分の周波数が大きくなる。さらに、該交流成分の振幅レ
ベルは予め定める一定レベルを保つ。
ボループ回路を有する。該回路は負帰還回路であり、光
源11、光学系12、集光レンズ13、受光素子16,
17、増幅回路21,22、バランス回路26、差動増
幅回路27、増幅回路28、位相補償回路29、増幅回
路35、およびコイル37を含んで構成される。該回路
は、上述したトラッキングエラー信号に基づいて、ピッ
クアップ7の集光レンズ13の記録媒体3半径方向の位
置を微調整するトラッキングサーボ動作を行う。
ループ回路を簡単に説明する。
の副照射光の反射光のうちのいずれか一方がそれぞれ結
像される。受光素子16,17は、この反射光を光電変
換して、受光量に応じて電流値が変化する受光信号を出
力する。受光素子16,17からの受光信号は、増幅回
路21,22でそれぞれ電流/電圧変換され、さらにそ
れぞれ増幅される。増幅回路21,22は、後述する利
得設定回路23,24をそれぞれ含み、その利得が可変
である。増幅回路21からの第1増幅信号は、トラッキ
ングバランス調整回路26を介して差動増幅回路27に
与えられる。増幅回路22からの第2増幅信号は、その
まま差動増幅回路27に与えられる。
幅回路21と差動増幅回路27とを接続する接続ライン
上に設けられる。トラッキングバランス調整回路26
は、増幅回路21からの第1増幅信号の直流成分のレベ
ルが増幅回路22からの第2増幅信号の直流成分のレベ
ルと一致するように、第1増幅信号全体の出力レベルを
変更する。また、このトラッキング制御装置1では、た
とえば、トラッキングバランス調整回路26が増幅回路
22と差動増幅回路27とを接続する接続ライン上に設
けられ、増幅回路21は直接差動増幅回路27と接続さ
れる構造であってもよい。
1増幅信号から、増幅回路22からの第2増幅信号を減
算して、その減算結果を増幅し、差動増幅信号を生成す
る。差動増幅信号は、増幅回路28に与えられて、その
直流成分が基準レベルVrefとなるように反転増幅さ
れる。増幅回路28からの出力が、トラッキングエラー
信号として位相補償回路29に与えられる。
信号の信号レベルが常に予め定める基準レベルVref
となるように、前述したピックアップ7の集光レンズ1
3を変位させるための変位信号を導出する。前述したよ
うに、トラッキングエラー信号の信号レベルが予め定め
る基準レベルVrefを保つことは、トラッキングエラ
ー信号の交流成分の周波数が極めて小さくなることと等
価である。したがって、位相補償回路29の変位信号
は、トラッキングのずれを補正して、主照射光の結像位
置が記録媒体3の記録層4のトラックの中心線上に常に
一致して追従するように、集光レンズ13を変位駆動さ
せる。
換えスイッチ31の一方の個別接点32に接続される。
切換えスイッチ31の他方の個別接点33は、後述する
処理回路41からの出力ラインと接続される。切換えス
イッチ31は、記録媒体再生装置の電源が投入されたと
き、および記録媒体3が交換されたときだけ他方の個別
接点33に切換えられ、これ以外の残余のときには一方
の個別接点32に切換えられる。切換えスイッチ31が
一方の個別接点32に切換えられているとき、トラッキ
ング制御装置1のトラッキングサーボループ回路が形成
され、トラッキングサーボ動作を行う。切換えスイッチ
31が他方の個別接点33に切換えられているとき、ト
ラッキング制御装置1は後述する利得設定動作を行う。
に切換えられるとき、位相補償回路29からの変位信号
は、切換えスイッチ31を介して増幅回路35に与えら
れて増幅された後、コイル37に与えられる。コイル3
7は、その一方端子が増幅回路35からの出力ラインと
接続され、他方端子が接地される。このコイル37は、
集光レンズ13を保持する保持部材38に固定され、か
つ棒状の永久磁石39に巻回される。永久磁石39は、
コイル37に電流が流れたとき、集光レンズ13がディ
スク半径方向に可動可能な方向に磁界を形成するよう
に、たとえばピックアップ7全体の保持部材に取付けら
れる。コイル37と永久磁石39とは、変位装置18に
含まれる。
る増幅後の変位信号の信号レベルに応じて励磁する。前
述した保持部材38には、たとえばばね部材の一方端が
取付けられる。このばね部材の他方端は、たとえばピッ
クアップ7全体の保持部材に取付けられて固定される。
このばね部材は、たとえば、記録媒体3の半径方向に平
行で、かつ記録媒体3の内周側に向かう向きのばね力を
保持部材38に及ぼす。これによってコイル37に変位
信号が印加されていないとき、集光レンズ13は予め定
める位置に保たれる。コイル37に変位信号が印加され
ると、その変位信号の信号レベルに応じてコイル37が
励磁する。これによって、コイル37には、たとえば記
録媒体3の中心から遠ざかる方向に集光レンズ13を変
位させる力が生じる。コイル37は保持部材38に固定
されているので、この力によって、記録媒体3の半径方
向に沿って、コイル37を変位させる力とばね部材のば
ね力とがつりあう位置まで集光レンズ13が変位する。
得設定動作によって再生対象の記録媒体毎に設定され
る。利得設定動作を行うとき、上述した切換えスイッチ
31が他方の個別接点33に切換えられる。集光レンズ
13には、変位するための力が加えられない。
主照射光を発生させ、さらに主照射光から一対の副照射
光を分離させた後、これら各照射光を光学系12および
集光レンズ13を介して記録媒体3の記録層4表面に照
射する。これら各照射光の反射光は、集光レンズ13お
よび光学系12を介して、受光素子15〜17に受光面
に結像して受光される。受光素子16,17からの受光
信号は、増幅回路21,22で電流/電圧変換および増
幅された後にバランス設定され、差動増幅回路27で減
算処理される。増幅回路28は、差動増幅回路27から
の差動増幅信号を反転増幅して、トラッキングエラー信
号を生成する。
サC1を介して整流回路42が接続される。コンデンサ
C1は、トラッキングエラー信号の直流成分を除去し
て、交流成分だけを整流回路42に与える。
の交流成分を半波整流し、さらに半波整流後の交流成分
の振幅に応じてレベル変化する直流信号のエラー信号を
生成する。このエラー信号は、たとえば半波整流後のト
ラッキングエラー信号の交流成分をピークホールドして
得られる。また、半波整流後のトラッキングエラー信号
の交流成分をアナログ/デジタル変換し、予め定める時
間内の該デジタル値の平均値を算出して得られる。エラ
ー信号は、処理回路41に与えられる。
信号の振幅レベルであるエラーレベルと、内部メモリに
ストアされるテーブルとに基づいて、前述した増幅回路
21,22の利得設定回路23,24の利得設定信号を
生成する。これら利得設定信号は、処理回路41から利
得設定回路23,24に与えられる。利得設定回路2
3,24では、利得設定信号に基づいて、増幅回路2
1,22の利得を設定する。
を簡略化して示す模式図である。前述したように、記録
媒体3の記録層4には、螺旋状のトラックが形成され
る。図2では、螺旋状に形成されるトラックを表す。
トラックT1〜TNが螺旋状に設定される。図2では、
最内周のトラックT1および最外周のトラックTNの他
に、トラックT1〜TN間に存在する3本のトラックT
n1,Tn2,Tn3だけを曲線で示す。実際のディス
クでは、これらトラックTn1,Tn2,Tn3の間に
は、さらに多数のトラックがそれぞれ設定される。たと
えば、記録媒体再生装置において、記録媒体3の記録層
4に記録されるデジタル信号を読取る場合であって、ト
ラッキングサーボ制御装置1のトラッキングサーボ動作
が行われていないとき、ピックアップ7からの主照射光
の結像位置は、軌跡51で示すように、複数のトラック
を横切る。
沿って移動するとき、増幅回路28から出力されるトラ
ッキングエラー信号TEのレベルの経時変化を示すグラ
フである。
主照射光のスポットs0が位置する状態から、記録媒体
3を予め定める線速度で回転駆動する。この記録媒体3
には偏心が生じているので、スポットs0は時間経過と
ともにトラックTn1から外れ、順次的にトラックを横
切る。読取り開始時刻t0から時刻t1に至ると、スポ
ットs0はトラックTn1よりも外周側の別のトラック
Tn2上に移動して、該トラックTn2を横切る。さら
に記録媒体3を回転駆動させると、スポットs0は時刻
t2に最外周のトラックTN上に移動する。さらに、記
録媒体3を回転駆動すると、スポットs0は、時刻t3
にトラックTn2を横切り、時刻t4でトラックTn1
上に戻る。
n2,TNとの交差状態を比較する。トラックTn1,
TNと軌跡51との交差点における接線は、ほぼ平行で
ある。これに対し、トラックTn2と軌跡51との交差
点における接線の成す角度は、トラックTn1,TNと
軌跡51との交差点における接線の成す角度よりも大き
い。したがって、予め定める一定の線速度で記録媒体3
が回転駆動されているとき、トラックTn1,TNと軌
跡51との交差点近傍をスポットs0が移動するときよ
りも、トラックTn2と軌跡51との交差点近傍をスポ
ットs0が移動するときの方が、同一時間内に横切るト
ラックの数が多いことが判る。
ー信号TEは、時刻t0から時刻t1に至るまでに、そ
の交流成分の周波数が増大し、時刻t1で最大となる。
さらに時刻t1から時刻t2に至るまでに、該周波数が
小さくなって時刻t2で周波数はほぼ0となる。時刻t
2から時刻t3に至ると、周波数は再度増加し、時刻t
3で再び最大となる。さらに時刻t3から時刻t4に至
ると、周波数は徐々に減少して時刻t4でほぼ0とな
る。
置1の増幅回路21,22の利得設定動作を、以下に詳
細に説明する。
幅回路21,22にそれぞれ与えられる。
R1〜R3、およびスイッチSW1を含んで構成される
負帰還回路である。受光素子16からの受光信号は、オ
ペアンプOP1の反転入力端子からオペアンプOP1に
与えられる。オペアンプOP1の非反転入力端子は、基
準電圧ラインL1に接続される。基準電圧ラインL1に
は、基準レベルVrefを常に保つ直流の基準信号が印
加されるので、該非反転入力端子には基準信号が与えら
れる。オペアンプOP1の反転入力端子と出力端子との
間には、抵抗R1,R2が直列に介在される。さらに、
抵抗R1,R2間の接続点p1には、スイッチSW1を
介して抵抗R3の一方端が接続される。抵抗R3の他方
端は、基準レベルVrefの基準電源ラインL1に接続
される。
態および閉鎖状態のいずれか一方に切換えることによっ
て、その利得を2段階に切換える。スイッチSW1の開
閉の切換えは、後述するPWM制御手法に基づき処理回
路41からの利得制御信号によって制御される。抵抗R
1〜R3およびスイッチSW1は、増幅回路21の利得
を設定するための利得設定回路23を構成する。
増幅信号の経時変化を示すグラフである。ピックアップ
7の記録媒体3に対するトラッキングがずれていると
き、曲線71で示す第1増幅信号は、レベルV1の直流
成分に交流成分が重畳された脈流信号である。第1増幅
信号の最小レベルは、たとえば、一対の副照射光のスポ
ットのうち、一方のスポットがトラックの中心と重なる
ときに検出される。また、第1増幅信号の最大レベル
は、一方の副照射光のスポットが隣接する2つのトラッ
ク間の鏡面部分に重なるときに検出される。したがっ
て、この一方の副照射光のスポットがトラックを横切る
と、第1増幅信号は増減を繰返す。
レベルと最小レベルとの平均値であって、記録媒体3の
記録層4の一方表面の反射光量の平均値に対応する。ま
た、第1増幅信号の交流成分は、直流成分のレベルV1
を中心として振動する。この交流成分の周波数はディス
クの偏心量に対応し、偏心が大きくなるほど周波数が大
きくなる。
ペアンプOP2、抵抗R4〜R6、およびスイッチSW
2を含んで構成され、増幅回路21と同様の構成を有す
る負帰還回路である。受光素子17からの受光信号は、
オペアンプOP2の反転入力端子からオペアンプOP2
に与えられる。オペアンプOP2の非反転入力端子に
は、基準レベルVrefの基準信号が与えられる。オペ
アンプOP2の反転入力端子と出力端子との間には、抵
抗R4,R5が直列に介在される。さらに、抵抗R4,
R5間の接続点p2には、スイッチSW2を介して抵抗
R6の一方端が接続される。抵抗R6の他方端は基準電
源ラインL1に接続される。
スイッチSW2の開放状態および閉鎖状態に対応して、
その利得を2段階に切換える。このスイッチSW2の開
閉の切換えは、処理回路41からの利得制御信号に基づ
き、PWM制御される。抵抗R4〜R6およびスイッチ
SW2は、増幅回路21の利得を設定するための利得設
定回路23を構成する。
増幅信号の経時変化を示すグラフである。曲線72で示
す第2増幅信号は、図4の曲線71の第1増幅信号と同
時刻に出力される。第2増幅信号は、第1増幅信号に類
似の信号であり、レベルV2の直流成分に交流成分が重
畳された脈流信号である。第1および第2増幅信号を比
較すると、その直流成分のレベルが異なる。これは、た
とえば受光素子16,17の特性のバラツキ、および一
対の副照射光の光量差に起因する。また、第1増幅信号
と第2増幅信号を比較すると、交流成分の位相が180
度反転している。これは、以下の理由からである。
それぞれ第1および第2副照射光の反射光を受光する受
光素子16,17からの受光信号のレベル変化と対応す
る。前述したように、各副照射光の記録媒体3の記録層
4表面上のスポットは、主照射光のスポットから見て記
録媒体3の半径方向に関して相互に逆向きにずらされて
いる。したがって、主照射光のスポットがトラックの中
心からずれるとき、いずれか一方の副照射光のスポット
は今まで主照射光のスポットが重なっていたトラック上
に移動し、いずれか他方の副照射光のスポットはトラッ
クから完全に外れ、2つのトラック間の鏡面部分に移動
する。これによって、いずれか一方の副照射光の反射光
の光量が減少し、いずれか他方の副照射光の光量が増加
する。
れか一方のスポットが、該スポットとトラックとの重な
り部分の面積が増大する方向に移動すると、いずれか他
方のスポットは重なり部分の面積が減少する方向に移動
する。第1および第2受光信号のレベル変化は重なり部
分の面積変化と対応するので、その交流成分の位相が逆
転する。これら第1および第2受光信号を増幅した第1
および第2増幅信号の交流成分もまた、位相が180度
反転する。
ルのダイナミックレンジWdbを有する。ダイナミック
レンジWdbは、トラッキング制御装置1の予め定める
接地レベルGNDと装置1の予め定める電源電圧レベル
VCCとによって定められる。ダイナミックレンジWd
bの下限値Vminは、接地レベルGNDよりも大き
い。また、ダイナミックレンジWdbの上限値Vmax
は、電源電圧レベルVCCよりも小さい。ダイナミック
レンジは、増幅回路21,22の出力レベルの変位可能
範囲であり、受光信号の増幅結果が該レンジ内に収まる
ときだけ、増幅結果が歪みなく出力される。
ジWdbの下限値Vmin未満のレベルおよび上限値V
max以上のレベルの信号を出力することができない。
設定された利得での受光信号の増幅結果がこのダイナミ
ックレンジWdbを超えるとき、増幅回路21,22は
飽和する。増幅回路21,22が飽和したとき、本来上
限値Vmax以上および下限値Vmin未満の出力が出
力されるべき間、増幅回路21,22は、上限値Vma
xまたは下限値Vminの信号を出力する。このよう
に、増幅回路21,22が飽和したとき、ダイナミック
レンジWdbの上限値Vmax以上または下限値Vmi
n未満のレベルがクリップされるので、第1および第2
増幅信号の信号波形が歪む。
21,22の利得は、第1および第2増幅信号の最大レ
ベルおよび最小レベルが、それぞれ増幅回路21,22
のダイナミックレンジWdb内に収まるように設定され
る。この利得設定手法は後述する。
アンプOP1の出力端子は、バランス回路26の抵抗R
7を介して、差動増幅回路27のオペアンプOP3の非
反転入力端子に接続される。増幅回路22のオペアンプ
OP2の出力端子は、抵抗R8を介して、差動増幅回路
27のオペアンプOP3の反転入力端子に接続される。
述した抵抗R7の他に、可変抵抗VR、ローパスフィル
タ46および処理回路47を含んで構成される。可変抵
抗VRの一方端子は、抵抗R7と差動増幅回路27のオ
ペアンプOP3の非反転入力端子との間の出力ラインに
接続される。また可変抵抗VRの他方端子は、基準レベ
ルVrefの基準電圧ラインL1に接続される。
増幅回路27のオペアンプOP3の出力端子から、差動
増幅信号が与えられる。ローパスフィルタ46は、この
差動増幅信号から交流成分を取除き、直流成分だけを取
出す。この直流成分は、処理回路47に与えられる。処
理回路47は、差動増幅信号の直流成分のレベルに基づ
いて、第1増幅信号の直流成分のレベルが第2増幅信号
の直流成分のレベルと一致するように、可変抵抗VRの
抵抗値を変更する。すなわちオペアンプOP3のDCレ
ベルを、基準レベルVrefとなるときを示す。
P3の非反転入力端子に与えられるバランス調整後の第
1増幅信号を示すグラフである。曲線73に示すバラン
ス調整後の第1増幅信号は、図4のバランス調整前の第
1増幅信号と比較して第2増幅信号の直流成分のレベル
V2と一致している。
は、前述したオペアンプOP3と抵抗R10とを含んで
構成される。抵抗R10は、オペアンプOP3の反転入
力端子と出力端子との間に介在される。前述したよう
に、オペアンプOP3の非反転入力端子にはバランス調
整後の第1増幅信号が与えられ、反転入力端子には第2
増幅信号が与えられる。差動増幅回路27は、バランス
調整後の第1増幅信号から調整なしの第2増幅信号を減
算し、差動増幅信号を生成する。この差動増幅信号は、
基準レベルVrefの直流成分に交流成分を重畳した脈
流信号である。差動増幅信号は、増幅回路28に与えら
れる。
差動増幅信号の経時変化を示すグラフである。曲線74
で表す差動増幅信号の交流成分の周波数は、前述したト
ラッキングのずれに対応する。また、交流成分の振幅
は、トラッキングのずれが大きく複数のトラックを主照
射光のスポットが横切るとき、ほぼ一定のレベルを保
つ。
抗R11〜R13およびオペアンプOP4を含んで構成
される。差動増幅回路27のオペアンプOP3の出力端
子は、抵抗R11を介して、増幅回路28のオペアンプ
OP4の反転入力端子に接続される。オペアンプOP4
の非反転入力端子は、抵抗R12を介して、基準レベル
Vrefの基準電源ラインL1と接続される。抵抗R1
3は、オペアンプOP4の反転入力端子と出力端子との
間に介在される。増幅回路28は、差動増幅信号を予め
定める利得で増幅し、トラッキングエラー信号を生成す
る。
ッキングエラー信号の経時変化を示すグラフである。曲
線75で示すトラッキングエラー信号は、図3のトラッ
キングエラー信号のうち、或る時間WTの信号を時間軸
上で拡大したものである。トラッキングエラー信号TE
は、基準レベルVrefの直流成分に、振幅Weの交流
成分が重畳された脈流信号である。
路29は、このトラッキングエラー信号TEの交流成分
の振幅Weに応じて、集光レンズ13の記録媒体3の半
径方向の位置を変位駆動させる。
1を介して、増幅回路28の出力端子と接続される。コ
ンデンサC1は、トラッキングエラー信号TEから直流
成分を除去する。これによって、整流回路42には、ト
ラッキングエラー信号の交流成分だけが与えられる。整
流回路42では、このトラッキングエラー信号の交流成
分の交流成分の振幅に対応した直流信号であるエラー信
号に変換する。エラー信号は、処理回路41に与えられ
る。
キングエラー信号の交流成分、半波整流後の該交流成
分、および整流回路42から出力されるエラー信号の経
時変化を示すグラフである。トラッキングエラー信号の
交流成分は、曲線76に示すように、トラッキング制御
装置1の接地レベルGNDを中心として振幅Weで振動
する。たとえばエラー信号は、曲線77で示す半波整流
後のトラッキングエラー信号の交流成分をピークホール
ドして得る。またエラー信号は、たとえば半波整流後の
トラッキングエラー信号の交流成分をアナログ/デジタ
ル変換して、該信号の最大レベルのデジタル値を平均し
て得てもよい。
ラー信号のレベルと、該レベルが検出されたときに増幅
回路21,22に設定すべき利得とを対応づけて、内部
メモリにテーブルとして予めストアしている。増幅回路
21,22に設定すべき利得は、エラー信号のレベルが
目標電圧より低ければ上げる方向に、高ければ下げる方
向に設定されるよう定められている。
の受光信号を増幅回路21,22において設定された利
得で増幅したとき、その増幅結果が変位可能範囲Wdb
の上限値または下限値を超えると、越えた分だけ出力が
クリップされて信号波形が歪む。たとえば、変位可能範
囲Wdbの上限値Vmaxと第1増幅信号の直流成分の
レベルV1との差分が第1増幅信号の交流成分の振幅よ
りも小さくなると、第1増幅信号の最大値が上限値Vm
axに制限されて、本来のレベルよりも低下する。ま
た、第1増幅信号の直流成分のレベルW1が変位可能範
囲Wdbの上限値Vmaxよりも大きくなると、第1増
幅信号の最大値が上限値Vmaxに制限されるので、第
1増幅信号の交流成分が除去されることになる。
1および第2増幅信号の交流成分の差分値であり、第1
および第2増幅信号の最大レベルが変位可能範囲Wdb
の上限値Vmax未満であるとき、ほぼ一定になる。ま
た、第1および第2増幅信号の少なくとも一方の最大レ
ベルが上限値Vmaxを超えると、その分だけ交流成分
の振幅レベルが低下するので、トラッキングエラー信号
の交流成分の振幅レベルもまた低下する。したがって、
トラッキングエラー信号の交流成分の振幅レベルに対応
してレベル変化するエラー信号のレベルから、第1およ
び第2増幅信号が変位可能範囲Wdbを超えて、増幅回
路21,22が飽和したか否かを判断することができ
る。
ー信号のレベルを検出して、該レベルを検出したときに
設定すべき利得をテーブルから読出し、この利得に基づ
いて利得設定信号を生成する。利得設定信号は、前述し
た増幅回路21,22のスイッチSW1,SW2の開閉
タイミングを制御するための信号である。増幅回路2
1,22では、いわゆるPWM制御によって、利得を変
更する。PWM制御を用いた増幅回路21の利得設定手
法を、以下に説明する。
ッチSW1が含まれる。スイッチSW1を開放したとき
のオペアンプOP1から出力される第1増幅信号の出力
レベルを出力レベルVxとする。アンプの反転入力への
流入電流をIinとすると、スイッチSW1が開状態の
ときのアンプ出力Voutは、 Vout=−Iin×(R1+R2)+Vref …(1) また、スイッチSW1が閉状態のときのアンプ出力Vo
ut*は、
SW1が閉じたときの方が利得は増加する。
閉鎖することによって、増幅回路21の利得を2段階に
切換えることができる。
1に与えられる利得設定信号を示す波形図である。折線
81に示すように、利得設定信号はパルス信号である。
スイッチSW1は利得設定信号のレベルがハイレベルで
あるとき閉鎖され、ローレベルであるとき開放される。
処理回路41は、前述したテーブルに記された設定すべ
き利得に応じて、このパルス信号のパルス幅およびパル
ス周期を設定する。これによって、予め定める基準時間
WTab内における利得設定信号のハイレベルおよびロ
ーレベルの割合が変更される。
利得の経時変化を示すグラフである。たとえば、利得設
定信号のレベルがハイレベルおよびローレベルであると
きの増幅回路21の利得を、それぞれ基準利得Ga,G
bとする。パルス信号の利得設定信号がスイッチSW1
に与えられると、折線82で示すように、基準時間WT
abの間に増幅回路21の基準利得Ga,Gbが交互に
切換えられる。
は、この基準時間WTabにおける基準利得Ga,Gb
の時間平均値で表される。増幅回路21の利得Gab
は、以下の式で定義される。
基準利得Ga,Gbを保つ時間であり、利得設定信号の
ハイレベルまたはローレベルを保つ時間に対応する。基
準時間WTabは、時間Wa,Wbの和である。また図
11では、時間Waは時間Wa1,Wa2の和であり、
時間Wbは時間Wb1,Wb2の和である。したがっ
て、利得設定信号のパルス幅およびパルス周期を変更す
ることによって、上述した利得Gabを変更することが
できる。上述した基準時間WTabは、たとえば200
m秒である。すなわち、利得Gabを増幅回路21,2
2に設定するには、少なくとも基準時間WTabだけス
イッチSW1,SW2に利得設定信号を与える必要があ
る。したがって、この利得設定動作では、増幅回路2
1,22に利得として設定すべき調整値を順次的に変更
し、その都度エラー信号のエラーレベルVeと目標レベ
ルVecとの誤差量を算出して、現在設定されている調
整値の利得が有効であるか否かを判断する。設定動作全
体としては、この一連の設定動作を複数回繰返し、誤差
量Aが0となるように順次的に設定利得を設定する。
置では、予め定める値の利得を有するオペアンプOP1
を含む増幅回路21の利得を任意の値に設定することが
できる。また、増幅回路22も増幅回路21と同様の回
路構成を有するので、同様の手法で利得が設定される。
る増幅回路21,22の利得設定動作を説明するための
フローチャートである。
が投入されたとき、および記録媒体3が交換されたと
き、切換えスイッチ31が一方の個別接点32から他方
の個別接点33に切換えられると、ステップa1からス
テップa2に進む。このとき、トラッキング制御装置1
を含む記録媒体再生装置では、記録媒体3と集光レンズ
13との距離を調整するフォーカスサーボ動作、および
記録媒体の回転速度を調整するスピンドルサーボ動作だ
けを実施し、トラッキングサーボ動作およびスレッドサ
ーボ動作を停止する。また、このときディスクからの反
射光量がトラッキングエラー信号の生成のための充分な
レベルだけ得られているものとする。
定める初期調整値X0がテーブルから読出され、初期調
整値X0に応じたパルス幅およびパルス周期の利得設定
信号が生成される。この利得設定信号は、増幅回路2
1,22のスイッチSW1,SW2にそれぞれ与えられ
る。これによって、初期調整値X0に対応した値の利得
が増幅回路21,22に設定される。初期調整値X0
は、たとえば、利得Gabの可変範囲の中心値である。
初期調整値X0の利得が設定されると、ステップa2か
らステップa3に進む。
て、増幅回路28からのトラッキングエラー信号TEの
交流成分の振幅に対応した直流のエラー信号を生成さ
せ、その信号レベルを測定する。測定されたエラーレベ
ルは、処理回路41に与えられる。エラーレベルが測定
されると、ステップa3からステップa4に進む。
ルと予め定める目標レベルとの誤差量Aが算出される。
この目標レベルは、たとえば、処理回路41の内部メモ
リにストアされている。目標レベルは、増幅回路21,
22の出力信号の出力レベルが飽和していないときのト
ラッキングエラー信号TEの交流成分の振幅の値と対応
する。この目標レベルは、たとえばピックアップ7の光
源の特性、光学系の構成、変位装置18の動作範囲、受
光素子16,17の受光特性、およびトラッキング制御
装置1全体の回路構成に基づいて、予め定められる。ま
た、再生対象となる記録媒体3からの反射光の光量変
化、トラッキング制御装置1作動時の周囲温度変化に対
応し、複数の値が準備されている。これら目標レベルの
具体的な値は、たとえば予めトラッキング制御装置1を
用いた動作試験を行い、実験的に求められる。
周囲温度および現在再生対象となっている記録媒体3の
ディスク種類に対応した目標レベルを読出す。記録媒体
3のディスク種類および周辺温度は、たとえばセンサで
検出している。処理回路41は、読出した目標レベルと
整流回路42で検出されたエラー信号のエラーレベルと
を比較して、その誤差量Aを算出する。この誤差量は、
たとえばエラー信号のレベルと目標レベルとの差分値
を、周囲温度およびディスク種類をパラメータとして補
正した値である。したがって、処理回路41は、この誤
差量Aが0となるように、増幅回路21,22の利得を
設定する。誤差量Aが算出されるとステップa4からス
テップa5に進む。
0であるか否かが判断される。そうでないときには、ス
テップa5からステップa6に進み、規定の設定回数に
達したか否かが判断される。処理回路41は、一連の設
定動作の繰返し回数を計数するカウンタを有する。この
利得設定動作では、利得設定のための時間が過大となる
ことを防止するために、前述した一連の設定動作を予め
定める設定回数だけ繰返しても誤差量Aが0にならない
とき、設定動作を停止させる。
数に達していないとき、ステップa6からステップa7
に進み、n回目の設定動作において、増幅回路21,2
2に設定すべき利得の新調整値Xnを算出する。この新
調整値Xnは、処理回路41内にストアされる前述のテ
ーブルに、現在のエラーレベルと対応してストアされた
利得の値である。またこの利得の調整値Xnは、予め定
める算出式に基づいて処理回路41自身が算出するよう
にしてもよい。新調整値Xnが決定されると、ステップ
a7からステップa8に進む。
新調整値Xnに対応した利得設定信号が生成され、該信
号がスイッチSW1,SW2に与えられることによっ
て、増幅回路21,22に新調整値Xnの利得が設定さ
れる。新調整値Xnの利得が設定されると、ステップa
8からステップa3に戻り、n回目の設定動作を開始す
る。この設定動作は、ステップa5で誤差量Aが0とな
るまで繰返される。
定動作の回数が規定の設定回数に達したと判断されたと
き、規定の設定回数だけ設定動作を行っても、最適な設
定利得の値が得られず、利得設定動作が失敗したと判断
して、ステップa6からステップa9に進む。この規定
の設定回数は、たとえば5回である。また、この設定動
作の停止の判定基準は、利得設定動作開始時刻からの経
過時間としてもよい。このとき処理回路41は、たとえ
ばタイマで経過時間を計測し、経過時間が予め定める規
定時間以上となると、ステップa9に進む。この規定時
間は、たとえば200m秒である。
て、初期調整値X0の利得に対応した利得設定信号を生
成し、増幅回路21,22の利得設定回路23,24に
与える。これによって、増幅回路21,22に初期調整
値X0の利得として設定する。初期調整値X0は、該調
整値X0の利得を増幅回路21,22に設定したとき、
増幅回路21,22が飽和しないことが予想される値で
ある。したがって、誤差量Aが0とならずに利得の設定
ができないときに初期調整値X0の利得を増幅回路2
1,22に設定すると、該利得はそのときの再生対象の
記録媒体に対応した最適利得ではないが、増幅回路2
1,22の飽和を防止することができる可能性が高い。
したがって、従来技術のトラッキング制御装置のように
最終の設定動作における利得を設定するときと比較する
と、トラッキングサーボ動作における異常動作が即座に
発生することを回避することができると考えられる。こ
の異常動作には、たとえばトラッキングサーボ動作、お
よびスレッドサーボ動作が不良となって、データの読取
り動作が停止することが挙げられる。
ると、利得設定動作が成功したと判断される。このとき
にはステップa5からステップa10に進み、当該フロ
ーチャートの処理動作を終了する。また、ステップa9
で初期調整値X0の利得を設定するとステップa9から
ステップa10に進み、当該フローチャートの処理動作
を終了する。
1,22の利得を設定することができる。また、利得設
定動作が失敗であるときには、初期調整値X0の利得を
設定するので、利得設定動作後に行われる記録媒体3の
データ再生動作において、即座に異常動作が発生するこ
とを防止することができる。
以下に説明する。このトラッキング制御装置1は、第1
実施形態のトラッキング制御装置1と同様の構成を有
し、同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
このトラッキング制御装置におけるトラッキングサーボ
動作は、第1実施形態のトラッキング制御装置1におけ
る該動作と同様の手順で行われる。また、受光素子1
6,17の増幅回路21,22の利得設定手法も、第1
実施形態のトラッキング制御装置の増幅回路と同様に行
われる。
における利得設定動作を説明するためのフローチャート
である。このフローチャートは、図12のフローチャー
トと類似のものであり、同一の動作を示すステップの詳
細な説明を省略する。
他方の個別接点に切換えられると、ステップb1からス
テップb2に進み、利得設定動作を開始する。このと
き、トラッキング制御装置1を含む記録媒体再生装置で
は、フォーカスサーボ動作およびスピンドルサーボ動作
だけを実施し、トラッキングサーボ動作およびスレッド
サーボ動作を停止する。また、ディスクからの反射光量
がトラッキングエラー信号の生成のための充分なレベル
だけ得られているものとする。
める初期調整値X0に対応した利得設定信号を生成し
て、増幅回路21,22に初期調整値X0の利得を設定
する。利得が設定されるとステップb2からステップb
3に進み、整流回路42において、エラー信号のエラー
レベルを測定する。測定が終了するとステップb3から
ステップb4に進み、エラー信号のエラーレベルと目標
レベルとの誤差量Aを算出する。誤差量Aを算出する
と、ステップb4からステップb5に進む。
トアする変数Xαに、現在増幅回路21,22に設定さ
れる利得の値である初期調整値X0を代入する。値を代
入するとステップb5からステップb6に進み、後述の
判定動作における判定基準である誤差をストアする変数
ΔGに、現在の誤差量A0を代入する。値を代入すると
ステップb6からステップb7に進む。
0であるか否かが判断される。そうでないときには、ス
テップb7からステップb8に進み、一連の設定動作の
繰返し回数が予め定める規定の設定回数に達したか否か
が判断される。そうでないときには、ステップb8から
ステップb9に進む。ステップb9では、n回目の設定
動作における新調整値Xnを算出して決定し、ステップ
b10に進む。ステップb10では、新調整値Xnを対
応した利得設定信号を生成して、増幅回路21,22に
新調整値Xnの利得を設定する。利得を設定するとステ
ップb10からステップb11に進み、現在設定された
利得におけるエラー信号のエラーレベルを測定してステ
ップb12に進む。
ベルと目標レベルとの誤差量Anを算出してステップb
13に進む。ステップb13では、ステップb12で算
出された現在の誤差量Anが、判定基準の誤差ΔGより
も小さいか否かが判断される。この現在の誤差量Anが
誤差ΔGよりも小さいとき、現在増幅回路21,22に
設定されている利得は、それまでの設定動作で設定され
た複数の利得の中で、現在の再生対象の記録媒体3に対
する増幅回路21,22の最適利得に最も近いと考えら
れる。
とき、ステップb13からステップb14に進み、前述
した最終調整値をストアする変数Xαに現在の調整値X
nの値を代入することによって、最終調整値を更新す
る。調整値を更新するとステップb14からステップb
15に進み、判定基準の誤差をストアする変数ΔGに現
在の誤差量Anを代入することによって、誤差を更新し
てステップb7に戻る。
量Anが変数ΔGの値以上であるとき、今回の利得設定
動作中の過去の設定動作において設定された調整値の利
得のうちに、現在設定される調整値の利得よりも、増幅
回路21,22の最適利得に近い利得があると判断され
る。そのときには、そのままステップb13からそのま
まステップb7に戻り、次の設定動作に移り、調整値の
利得を変更する。
の値であり、さらに設定動作が規定の設定回数だけ繰返
されたと判断されると、利得設定動作が失敗したと判断
されてステップb16に進む。
数Xαにストアされる最終調整値に対応した利得設定信
号を生成して、増幅回路21,22のスイッチSW1,
SW2に与える。これによって、増幅回路21,22
に、最終調整値の利得が設定される。前述したステップ
b7で誤差量Aが0となると、現在増幅回路21,22
に設定される調整値の利得が最適利得であると判断され
て、ステップb7からそのままステップb17に進み、
当該フローチャートの処理動作を終了する。また、ステ
ップb16で最終調整値の利得が設定されるときも、ス
テップb17に進み、当該フローチャートの処理動作を
終了する。
設定動作の間に設定された調整値Xのうちで、目標レベ
ルとエラーレベルとの誤差量Anが最小であったときの
調整値である。したがって、このような調整値の利得
は、現在の再生対象の記録媒体に対応した最適利得その
ものではないが、初期調整値の利得よりも最適利得に近
いと考えられる。利得設定動作が失敗したとき、このよ
うな最終調整値の利得を設定することによって、従来技
術のトラッキング制御装置と比較して、データ処理動作
において異常動作の発生する可能性を低減させることが
できる。
御装置を、以下に説明する。このトラッキング制御装置
は、第1実施形態のトラッキング制御装置1と同様の構
成を有し、同一の構成要素には同一の符号を付して説明
し、各構成要素の詳細な説明は省略する。このトラッキ
ング制御装置におけるトラッキングサーボ動作は、第1
実施形態のトラッキング制御装置1の該動作と同様の手
順で行われる。また、受光素子16,17の増幅回路2
1,22の設定利得の設定手法も、第1実施形態のトラ
ッキング制御装置1の該手法と同様の手法で行われる。
における増幅回路21,22の利得設定動作を説明する
ためのフローチャートである。このフローチャートは、
図12のフローチャートと類似の構成を有し、同一の動
作を行うステップには同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。この利得設定動作は、第1実施形態の利得設
定動作と同様に、トラッキング制御装置を含む記録媒体
再生装置においてフォーカスサーボ動作およびスピンド
ルサーボ動作だけを実施している状態で、トラッキング
サーボ動作およびスレッドサーボ動作を停止させて行わ
れる。
から他方の個別接点33に切換えられると、ステップc
1からステップa2に進む。ステップa2では、処理回
路41によって増幅回路21,22に初期調整値X0の
利得が設定されて、ステップa3に進む。ステップa3
では、整流回路42においてエラー信号のエラーレベル
が測定されて、ステップa4に進む。ステップa4で
は、エラーレベルと目標レベルとの誤差量Aを算出し
て、ステップa5に進む。ステップa5では、誤差量A
が0であるか否かが判定され、そうでないときにはステ
ップa6に進む。ステップa6では、設定動作の繰返し
回数が規定の設定回数に達したか否かが判断され、そう
でないときにはステップa7に進む。ステップa7で
は、処理回路41においてn回目の新調整値Xnが算出
されて、ステップa8に進む。ステップa8では、算出
された新調整値Xnの利得が増幅回路21,22に設定
される。利得が設定されると、ステップa8からステッ
プa3に戻り、この一連の設定動作を繰返す。
って、かつ設定動作の繰返し回数が規定の設定回数に達
したと判断されると、ステップa6からステップa9に
進み、増幅回路21,22に、予め定める初期調整値X
0の利得を設定してステップc16で当該フローチャー
トの処理動作を終了する。
されると、ステップa5からステップc10に進み、設
定された利得の確認動作を開始する。この確認動作で
は、誤差量Aが0であるときの調整値の利得を増幅回路
21,22に設定したとき、増幅回路21,22が飽和
していないことを確認する。
ときのエラー信号のエラーレベルを変数Eaに代入して
ストアする。現在のエラーレベルをストアすると、ステ
ップc10からステップc11に進み、チェック用調整
値Xβを算出する。たとえば、ステップa2〜ステップ
a9の設定動作において、増幅回路21,22の調整値
の利得は、第1および第2増幅信号の最大信号レベルを
上限値Vmaxに近付けるように順次的に増加されるも
のとする。チェック用調整値Xβは、たとえば処理回路
41が有するテーブルにおいて、現在設定されている調
整値Xnよりも1ステップ分小さい設定レベルが選ばれ
る。
ブルにおいて1ステップ分の利得の差異を示す。これに
よって、チェック用調整値Xβの利得設定時の増幅回路
21,22からの第1および第2増幅信号の最大レベル
は、誤差量Aが0の利得設定時の第1および第2増幅信
号の最大レベルと比較して、増幅回路21,22の変位
可能範囲Wdbの上限値よりも小さくなる方向に変化す
る。
て、増幅回路21,22の調整値の利得変化に伴って、
第1および第2増幅信号の最小信号レベルを変位可能範
囲Wdbの下限値Vminに近付くとき、このチェック
用調整値Xβは、現在の調整値Xnよりも1ステップ分
だけ大きい値が選ばれるようにしてもよい。
れると、ステップc11からステップc12に進む。ス
テップc12では、処理回路41においてチェック用調
整値Xβに対応した利得設定信号が生成され、増幅回路
21,22のスイッチSW1,SW2に与えられる。こ
れによって、増幅回路21,22にチェック用調整値X
βの利得が設定される。チェック用調整値Xβの利得が
設定されると、ステップc12からステップc13に進
む。ステップc13では、整流回路42において、増幅
回路21,22にチェック用調整値Xβの利得が設定さ
れたときのエラー信号のエラーレベルを測定する。測定
されたエラーレベルは、変数Ebに代入されてストアさ
れる。エラーレベルがストアされるとステップc13か
らステップc14に進む。
Ebの値以上であるか否かが判断される。すなわち、設
定動作の終了時における現在のエラーレベルと、チェッ
ク用調整値設定時のエラーレベルとを比較する。前述し
たように、増幅回路21,22が飽和しているとき、ト
ラッキングエラー信号TEの交流成分の振幅が小さくな
る。したがって、増幅回路21,22が飽和している場
合、増幅回路21,22の利得を上述したように変更す
ると、そのときのエラーレベルは現在のエラーレベルよ
りも大きくなる。
チェック用調整値設定時のエラーレベル以上であると
き、増幅回路21,22が飽和していないと判断されて
ステップc14からステップc15に進む。ステップc
15では、最終調整値Xαを算出し、増幅回路21,2
2に設定する。この最終調整値Xαは、チェック用調整
値Xβからテーブルの1ステップ分だけ値を増加させた
値であり、誤差量Aが0であるときに設定された調整値
と等しい。
と、ステップc15からステップc16に進み、当該フ
ローチャートの処理動作を終了する。
がチェック用調整値Xβ設定時のエラーレベル未満であ
ると判断されると、ステップc14からステップa6に
戻り、再度、設定動作を行わせる。前述したステップa
6における設定動作の繰返し回数は、増幅回路21,2
2が飽和したために再度実施される設定動作の回数を含
む。
ことによって、増幅回路21,22が飽和しているにも
拘わらず、誤って調整値の利得を設定することを防止す
ることができる。
のトラッキング制御装置は、装置の増幅手段の利得設定
動作中に異常状態を検出すると、利得設定動作における
利得の初期調整値、または異常動作の検出時までに増幅
手段に設定された複数の利得のうちで、設定時の差分演
算手段の出力レベルが目標レベルに最も近い利得を、強
制的に増幅手段に設定する。これによって、従来技術の
ように利得設定動作の最終の利得をそのまま保持すると
きと比較して、データ再生動作中に異常動作が発生する
確率が低下する。したがって、利得設定動作中に異常状
態が検出されたときでも、増幅手段の飽和を防止して、
データ再生動作を正常に行うことができる確率が高くな
る。これによって、データ再生動作の停止回数を減少さ
せることができる。また、利得設定手段は、異常状態が
検出されることなく再生対象の記録媒体に対応した利得
が設定されると、この利得設定時に各増幅手段が飽和し
ているか否かを、確認用利得を用いて確認する。この確
認用利得設定時の各増幅手段の出力レベルは、前述した
記録媒体対応の利得設定時の各増幅手段の出力レベルと
比較して、変位可能範囲の中心に近付く。これによっ
て、記録媒体対応の利得設定時に増幅手段が飽和してい
ないにもかかわらず、増幅手段が飽和していると誤認す
ることを防止することができる。したがって、誤認によ
って利得設定動作全体の処理時間が延びることを防止す
ることができる。
間平均値の利得の演算回数が予め定める回数以上となる
と、異常状態であると判定する。さらにまた本発明によ
れば、前記状態検出手段は、利得の設定動作を開始して
からの経過時間が予め定める時間以上となると、異常状
態であると判定する。これによって、利得設定動作の動
作時間が過剰にならないようにすることができる。
手段は、増幅手段の飽和が検出されたとき、利得の設定
動作を再度繰返す。これによって、利得設定動作のため
の変換処理の誤差などによって誤って飽和が検出された
ときにも、記録媒体対応の利得を設定させることができ
る。
1の構成を示すブロック図である。
表す模式図である。
って移動するときに生成されるトラッキングエラー信号
の経時変化を示すグラフである。
される第1増幅信号の経時変化を示すグラフである。
される第2増幅信号の経時変化を示すグラフである。
出力されるバランス設定後の第1増幅信号の経時変化を
示すグラフである。
出力される差動増幅信号の経時変化を示すグラフであ
る。
されるトラッキングエラー信号の経時変化を示すグラフ
である。
号の交流成分、半端整流後の該交流成分、およびエラー
信号の経時変化を示すグラフである。
力される利得設定信号の経時変化を示すグラフである。
される基準利得Ga,Gbの経時変化を示すグラフであ
る。
設定動作を説明するためのフローチャートである。
置における利得設定動作を説明するためのフローチャー
トである。
置における利得設定動作を説明するためのフローチャー
トである。
Claims (4)
- 【請求項1】 回転駆動される記録媒体からの光をそれ
ぞれ受光する一対の読取り素子と、 各読取り素子と記録媒体とを相対的にトラッキング変位
駆動するトラッキング駆動手段と、 出力レベルの予め定めるダイナミックレンジを有し、各
読取り素子の出力をそれぞれ増幅し、利得が可変である
一対の増幅手段と、 各増幅手段の出力に応答し、トラッキング駆動手段を動
作させるためのトラッキングエラー信号を生成する信号
生成手段とを有する記録媒体のトラッキング制御装置に
おいて、 各増幅手段の出力の差を演算する差分演算手段と、 差分演算手段からの出力レベルが予め定める目標レベル
となるように、各増幅手段の利得を時間経過に伴って変
化させて設定する利得設定手段と、 利得設定手段における利得設定動作中に、差分演算手段
からの出力レベルが目標レベルに近づく動作状態を検出
する状態検出手段と、 状態検出手段の出力に応答し、前記動作状態が予め定め
る異常状態であるときは、利得設定手段によって、各増
幅手段の利得を、前記利得設定動作において前記利得設
定手段によって前記増幅手段に最初に設定される初期値
または異常状態が検出されたときまでに増幅手段に設定
された利得のうちで設定時の前記差分演算手段の出力レ
ベルが目標レベルに最も近い利得に設定する利得強制手
段とを含み、 前記利得設定手段は、 状態検出手段の出力に応答し、前記動作状態が予め定め
る異常状態が検出されることなく各増幅手段の利得が一
旦設定された後に、その利得設定時の各増幅手段の出力
レベルよりも、出力レベルのダイナミックレンジの中心
に近付くような出力レベルが得られる利得を、各増幅手
段に再設定して動作させ、その再設定時の前記差分演算
手段の出力レベルと前記利得の一旦設定時の差分演算手
段の出力レベルとを比較して、各増幅手段の飽和を表す
出力レベルの増加または減少を検出する飽和検出手段
と、 飽和検出手段の出力に応答し、飽和が検出されていない
とき、一旦設定された利得を各増幅手段に設定して保た
せる保持手段とを含むことを特徴とする記録媒体のトラ
ッキング制御装置。 - 【請求項2】 前記増幅手段は、利得を予め定める第1
および第2利得のいずれか一方に変更することができ、
予め定める基準時間内での第1および第2利得の切換保
持時間に対応する利得が設定され、 前記利得設定手段は、各増幅手段の前記利得を、基準時
間が経過するたびに演算する利得演算手段を有し、 前記状態検出手段の異常状態は、利得演算手段における
利得の演算回数が予め定める回数以上となることである
ことを特徴とする請求項1記載の記録媒体のトラッキン
グ制御装置。 - 【請求項3】 前記状態検出手段の異常状態は、前記利
得設定動作を開始してからの経過時間が予め定める時間
以上となることであることを特徴とする請求項1記載の
記録媒体のトラッキング制御装置。 - 【請求項4】 前記利得設定手段は、前記飽和検出手段
によって飽和が検出されたとき、利得の設定動作を再度
繰返すことを特徴とする請求項1記載の記録媒体のトラ
ッキング制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21579396A JP3242327B2 (ja) | 1996-08-15 | 1996-08-15 | 記録媒体のトラッキング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21579396A JP3242327B2 (ja) | 1996-08-15 | 1996-08-15 | 記録媒体のトラッキング制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1064083A JPH1064083A (ja) | 1998-03-06 |
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