JPS6353617B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は記録情報再生装置におけるロツクド
トラツク検出装置に関し、特に情報読取用ピツク
アツプが記録面上の傷等により同一記録トラツク
を何度も繰返しトラツキングするいわゆるロツク
ドトラツク現象を検出する装置に関する。

このようなロツクドトラツク現象を検出するた
めに、例えば記録トラツクの所定区間に予め記録
されているフレームナンバを検出再生してこのフ
レームナンバを判定することにより検出する方法
があるが、回路構成が複雑になるという欠点があ
る。

従つて、本発明の目的は極めて簡単な構成にて
ロツクドトラツク現象を容易に検出可能な情報読
取装置におけるロツクドトラツク検出装置を提供
することである。

本発明は、ロツクドトラツク現象が生じた場合
には一般に読取用ピツクアツプが記録トラツクか
ら大きくずれて再生RFレベルが著しく低下する
という事実に鑑みなされたものであつて、その特
徴とするところは、ピツクアツプによる再生信号
レベルによりロツクドトラツクを検出するように
したことにある。

特にCAV（Constant Angular Velocity）方式
による記録デイスクにおいては、外周に比し内周
程記録トラツクの線速度は遅くなるために周波数
特性が内周トラツク程劣化するから、この周波数
特性にあまり影響を受けない周波数帯域の再生信
号レベルを検出するのが良く、そのためにはキヤ
リヤ周波数が低いオーデイオ再生RF信号レベル
を検出してロツクドトラツクを検出するのが良
い。

以下、図面により本発明について説明する。

第１図は本発明の実施例の回路のブロツク図で
ある。記録媒体（図示せず）の記録面と照射光線
の収束点とのずれに応じた誤差信号であるいわゆ
るフオーカスエラー信号を得るための受光素子１
は、図示の如くあたかもその受光面が直交する２
本の直線により４分割された如く、独立した４個
の受光エレメント１ａ〜１ｄを配列して構成され
ている。この受光素子１は、照射光線の記録面に
よる反射光の収束レンズ及び円筒レンズ（共に図
示せず）を経た光を受光すべく、当該円筒レンズ
の円筒中心軸に分割線がそれぞれ45゜の角度をな
すよう配置されており、この円筒レンズの母線を
含む面内とそれに直交する面内とではこの円筒レ
ンズを透過する光線束の収束する光軸上の位置が
異なる性質を利用して、受光素子１の４つのエレ
メント１ａ〜１ｄの受光面上に投影される光線束
の形状を検出することにより、記録面と収束レン
ズとの位置関係を判別している。すなわち、受光
素子１の各エレメントによる出力を用いることに
より、先のフオーカスエラー信号が得られるもの
で、かかる原理の詳細は特開昭53−142203号公報
（特願昭52−57429）明細書に開示されている。

そのために、受光素子１の対向するエレメント
１ａと１ｂ及び１ｃと１ｄの出力和が差動アンプ
２の２入力となり、このアンプ２の出力ａがフオ
ーカスサーボエラー信号となる。この出力が利得
切換制御型のアンプ３及び駆動機能を有するイコ
ライザアンプ４を介して収束レンズの駆動コイル
５へ印加されてフオーカスサーボがなされる。

またフオーカスエラー信号ａのレベルを検出し
てフオーカスサーボが正常に動作しているかどう
かを判別すべく、インフオーカス検出器６が設け
られており、エラー信号レベルがあるレベルV₁
（第２図ａ参照）以上の時に低レベルのデフオー
カス検出信号ｄが発生されてアンドゲート７の１
入力となつている。また受光素子１の各エレメン
ト１ａ〜１ｄの出力総和がアンプ８により得られ
て、再生RF信号ｂが導出され、RFエンベロープ
レベル検出器９にて所定レベル範囲V_T1〜V_T2（第
２図ｂ参照）内の小なるレベルのときに、高レベ
ルのレベル検出信号ｃが発生される。このレベル
検出信号ｃはアンドゲート７の他入力となり、こ
のゲート出力ｅがロツクドトラツク検出信号とし
て用いられ、ロツクドトラツク解除回路３０を駆
動すると共に、先の利得制御アンプ３の利得切換
用制御信号となるものである。

第２図は第１図のブロツク動作波形図であり、
両図においてａ〜ｅは互いに同一信号波形であ
る。時刻t₁以前においては再生開始のためのフオ
ーカスサーボがロツクインするまでの期間であつ
て、この不安定期間は再生RF信号レベルは何等
得られずかつフオーカスエラー信号はａのように
極めて大きくなり、インフオーカス検出器６より
低レベルの出力ｄが発生されている。従つて、ア
ンドゲート７は閉じているために、ロツクドトラ
ツク検出信号ｅは生じない。

しかしながら、通常再生時においてロツクドト
ラツクが生じると、その期間（t₂〜t₃）再生RF信
号レベルがｂのエンベロープ波形に示すように低
下し、所定レベル範囲V_T1〜V_T2内になると、レ
ベル検出信号ｃが高レベルとなる。この時インフ
オーカス検出出力ｄは高レベルを維持するように
設定されているので、アンドゲート７は開となつ
ており、よつて高レベルのロツクドトラツク検出
信号ｅが出力されロツクドトラツク解除回路３０
を動作制御する。この解除方法としては、ピツク
アツプと記録トラツクとの記録デイスク半径方向
の相対位置を順次制御するいわゆるスライダモー
タを強制的に駆動して所定トラツクだけ送る方法
や、倍速度の特殊モードでジヤンプパルスにより
飛越動作を行わせる方法や、更には以下の第３図
に示す方法によつても可能である。

尚、ロツクドトラツク検出時にフオーカスサー
ボループの利得をアンプ３により切換えて大とす
る構成となつているが、これは、ロツクドトラツ
ク検出時等におけるフオーカスエラーがあるレベ
ルより大となると、利得を定常時に比し大として
サーボ系の追従性を良くすると共に、通常時には
利得を小とすることにより、サーボ系の感度を低
下させて安定な動作を維持させかつ電力浪費を抑
えるためのものである。また上述した如く、オー
デイオ情報のキヤリヤはビデオ情報のそれに比し
小に選定されているから、CAV方式の記録デイ
スクではこのオーデイオ再生RF信号をBPF（バ
ンドパスフイルタ）により抽出してこのレベルを
検出すれば、デイスクの内周や外周によらず常に
正確なレベル検出が可能となる。

第３図は記録トラツク１０上をピツクアツプス
ポツト光１１が常に正確に追従するためのいわゆ
るトラツキングサーボ回路に、ロツクドトラツク
検出期間強制的に外乱（オフセツト）を加えてロ
ツクドトラツクを解除させる回路３０の１例を示
す図である。１２及び１３はトラツキングエラー
信号を得るためのトラツキング用スポツト光であ
り、これらスポツト光１１〜１３とトラツク１０
との位置関係は、図の如く読取用スポツト光１１
の中心がトラツク１０の中心線と一致していると
きに、スポツト光１２，１３の各中心がトラツク
１０の両側縁上に位置するようになつている。

従つて、これら両スポツト光１２及び１３の光
量差に応じた電気信号を、光電変換素子１４，１
５更には差動アンプ１６により得れば、このアン
プ１６の出力はピツクアツプスポツト光１１とト
ラツク１０とのずれに応じたトラツキングエラー
信号となるものである。これが、アンプ１７、イ
コライザ１８、ループスイツチ１９更には駆動ア
ンプ２０を介して、トラツキングサーボ信号とな
りピツクアツプスポツトの位置制御をなすトラツ
キングミラー２１の駆動コイル２２へ印加され
る。以上がトラツキングサーボループを形成する
ことになる。

第１図に示すアンドゲート７による検出出力を
オンオフ制御信号とするスイツチ２３が設けられ
ており、オフセツト電圧発生用の電圧源２４を一
入力とする差動アンプ２５の出力がアンプの一入
力へ印加されるのをオンオフ制御するようになつ
ている。

第４図は第３図の動作を示す波形図であり、第
２図に示すように期間t₂〜t₃におけるロツクドト
ラツク現象発生期間は、第４図のようにトラツキ
ングエラー信号波形も大きく変化している。ここ
でアンドゲート７による検出出力発生期間スイツ
チ３３がオンとなつてアンプ２５によるオフセツ
ト電圧がアンプ１７を介してサーボループに印加
され外乱として加わることになる。従つて、この
オフセツト電圧を適当に設定することにより、ト
ラツキングミラー２１が強制駆動されロツクドト
ラツクが解除され得ることになる。尚、この間ト
ラツキングエラー信号は第４図の如き波形である
から、オフセツト電圧として電圧源２４の一定電
圧をそのままループ内に加えても、一定レベルの
オフセツト電圧だけレベルシフトされたエラー信
号がミラー２１に加わつてミラーに不要な振動を
与えることになるから、アンプ２５の他入力にエ
ラー信号を印加して、アンプ１７によつてトラツ
キングループ内で逆相に加えこのエラー信号をオ
フセツト電圧期間打消すようにしている。また、
オフセツト電圧源２４のレベルを読取用スポツト
光１１による反射光量の変化に応じて制御するよ
うにすればオフセツト量が光量変化に応じて調整
されて都合がよい。なぜなら、トラツキングミラ
ーの変位量は反射光量変化に大きく左右されるも
のであるからである。そのために第１図の受光素
子１の各エレメント１ａ〜１ｄの出力総和若しく
は１つのエレメントの出力に応じて電圧源２４の
出力レベルを調整するのが良い。

叙上のように本発明によれば極めて簡単な構成
によりロツクドトラツクが検出可能となり、信頼
性の高い情報再生装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の回路ブロツク図、第
２図は第１図の回路の動作波形図、第３図はロツ
クドトラツク解除回路の概略ブロツク図、第４図
は第３図の回路の動作を示す波形図である。 主要部分の符号の説明、７……アンドゲート、
９……RFエンベロープレベル検出器、３０……
ロツクドトラツク解除回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光学式情報記録媒体の情報記録面に情報読取
   ビームを照射しその反射光ビームによつて情報信
   号を読み取つてピツクアツプ出力信号を得るピツ
   クアツプ１と、前記情報記録面における前記情報
   読取ビームによるスポツト径を表わすフオーカス
   エラー信号を発生するフオーカスエラー信号発生
   手段２と、前記フオーカスエラー信号のレベルが
   所定レベル以下のときインフオーカス信号を発生
   するインフオーカス信号発生手段６と、前記ピツ
   クアツプ出力信号のレベルが所定レベル以下にな
   つたときレベル低下信号を発生するレベル検出手
   段９と、前記インフオーカス信号及び前記レベル
   低下信号の両方が存在するときロツクドトラツク
   検出信号を発生する手段７とからなることを特徴
   とする記録情報読取装置のロツクドトラツク検出
   装置。 ２ 前記レベル検出手段９は、前記ピツクアツプ
   出力信号の低域成分のレベルが所定レベル以下に
   なつたとき前記レベル低下信号を発生するレベル
   比較器とからなることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の記録情報読取装置のロツクドトラ
   ツク検出装置。