JP3239252B2 - 高所における重量物ハンドリング装置 - Google Patents

高所における重量物ハンドリング装置

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JP3239252B2
JP3239252B2 JP08728794A JP8728794A JP3239252B2 JP 3239252 B2 JP3239252 B2 JP 3239252B2 JP 08728794 A JP08728794 A JP 08728794A JP 8728794 A JP8728794 A JP 8728794A JP 3239252 B2 JP3239252 B2 JP 3239252B2
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友廣 村井
幸男 加納
正樹 越智
憲二 原
実 岡田
硬三 伊藤
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Chubu Electric Power Co Inc
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
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Chubu Electric Power Co Inc
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高所における重量物を
取り扱うハンドリング装置に係り、特に電柱上部や建屋
屋上等に変圧器や鉄骨梁等を取り付ける作業に用いるの
に好適な重量物ハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に高所において重量物の位置決めを
する場合、車両に設けたクレーンにより重量物を吊り上
げたのち、クレーンの操作によって重量物を目標位置近
傍に移動し、最終的には作業者或いはクレーン操作によ
り、重量物を押し付けることで目標位置への位置決めを
行っている。例えば、電柱に変圧器を据え付ける作業で
は、通常クレーン車が用いられ、クレーンブーム先端を
電柱より高い位置まで延長させておき、ブーム先端から
吊り下ろしたワイヤを巻き上げて変圧器を持ち上げ移動
させ、据付け位置近傍に上昇させる。そして、ワイヤに
より宙吊り状態にある変圧器を、作業者が据付け位置へ
の移動を補助し、作業者により最終的な位置決めを行っ
ている。また、建屋建設時に鉄骨梁などを上部に据え付
ける場合でも、同様にクレーンが用いられ、柱部材など
への連結作業をワイヤ吊りした不安定な状態で行ってお
り、締結位置への位置決めには作業者の補助が必須のも
のとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、高所において重量物を位置決めする場合、ク
レーンワイヤにより重量物を吊り下げていることから、
重量物の姿勢を吊り上げ時の姿勢から大きく変化させる
ことが困難となっている。このため、予め目標点での位
置姿勢を考慮した吊り上げ姿勢を取る必要があり、また
重量物の姿勢を目標姿勢に位置決めするときには、必ず
作業者による補助が必要となる問題があった。また、オ
ーバーハングの場所では、ワイヤが建物に干渉するた
め、重量物の取り付けが困難となっていた。しかも、こ
のような高所での位置決めの補助のための作業者は、危
険で労力のいる作業環境におかれている欠点があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に着目したも
ので、第1に吊り下げ重量物の姿勢制御を容易に行うこ
とができ、位置決め作業者の補助を必要としない重量物
ハンドリング装置を提供することを目的とする。第2に
は、重量物の高所へのクレーンによる吊り上げ作業と位
置決め作業との両者が可能なハンドリング装置を提供す
ることを目的とする。第3には、重量物を吊り上げる際
に把持する把持手段を、吊り上げ上端部に固定保持可能
とすることによって、正確な位置決めを行うことができ
る重量物ハンドリング装置を提供することを目的とす
る。第4には、クレーン上端部において把持重量物の位
置決め操作をできるようにして、高所作業を容易にする
ことができるハンドリング装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る高所における重量物ハンドリング装
置の第1は、クレーン車両に搭載されたクレーンブーム
と、このクレーンブーム先端部側に取り付けられる固定
台座と当該固定台座から離反して配置される可動台座と
を複数の作動機構により連結し、前記可動台座の位置と
姿勢とを可変としたマニプレータと、前記可動台座を経
由して引き出され、吊り上げ対象の重量物を吊り下げる
ワイヤとを備えた構成とした。
【0006】ワイヤの端には、重量物の把持手段を取り
付けるとよい。また、マニプレータの固定台座は、クレ
ーンブーム先端部に旋回可能に取り付けることが望まし
い。そして、マニプレータの固定台座には、操作手段を
装備した操作キャビンを備え、クレーンブーム上でのマ
ニプレータ操作を可能とすることができる。さらに、マ
ニプレータには、ワイヤの巻取りが可能な揚重手段を装
備することができる。また、マニプレータの可動台座に
は、把持手段との着脱機構を設け、この着脱機構に、把
持手段を駆動する駆動源を設けるとよい。
【0007】本発明の第2に係る重量物ハンドリング装
置は、クレーン車両に搭載されたクレーンブームと、こ
のクレーンブーム先端部側に取り付けられる固定台座と
当該固定台座から離反して配置される可動台座とを複数
の作動機構により連結し、前記可動台座の位置と姿勢と
を可変としたマニプレータと、当該マニプレータをクレ
ーンブームに旋回可能に取り付けるとともに、マニプレ
ータ構成部材に揚重装置を設置し、前記可動台座を経由
して引き出され、吊り上げ対象の重量物を吊り下げるワ
イヤと、このワイヤ端に連結され重量物を掴み持ち可能
な把持手段とを備えた構成にしてある。
【0008】そして、本発明の第3に係る重量物ハンド
リング装置は、クレーン車両に搭載されたクレーンブー
ムと、このクレーンブーム先端部側に取り付けられる固
定台座と当該固定台座から離反して配置される可動台座
とを複数の作動機構により連結し、前記可動台座の位置
と姿勢とを可変としたマニプレータと、当該マニプレー
タをクレーンブームに旋回可能に取り付けるとともに、
マニプレータ構成部材に揚重装置を設置し、前記可動台
座を経由して引き出され、吊り上げ対象の重量物を吊り
下げるワイヤと、このワイヤ端に連結され重量物を掴み
持ち可能な把持手段とを備え、前記固定台座には操作手
段を装備した操作キャビンを備え、クレーンブーム上で
マニプレータ操作を可能とし構成にした。
【0009】
【作用】上記のごとく構成した本発明は、クレーンブー
ムの先端部にマニプレータを取り付け、このマニプレー
タに重量物を吊り上げるワイヤを設けることによって、
ワイヤによって吊り上げた重量物をマニプレータを操作
することにより、任意の姿勢に制御して任意の位置に移
動することができ、重量物の姿勢制御を容易に行える。
しかも、高所における作業者の位置決めのための補助を
必要としないため、作業者の危険負担を軽減することが
でき、また重量物の位置決めを迅速に行うことができ
る。
【0010】ワイヤの先端に把持手段を取り付けると、
重量物の支持がより確実に行え、重量物の姿勢制御が容
易となるとともに、重量物が落下するなどの危険をより
小さくすることができる。また、マニプレータの固定台
座をクレーンブームに旋回可能に取り付ければ、マニプ
レータを任意の方向に向けることが可能となり、重量物
の姿勢制御、位置決めをより容易、迅速に行うことがで
きる。そして、マニプレータに操作キャビンを設ける
と、重量物の据付け位置に近いところでマニプレータの
操作を行えるため、高所作業を容易に行え、作業の迅速
化と正確な位置決めを実現できる。さらに、マニプレー
タに揚重手段を設けてワイヤの巻取りを行えば、把持手
段の昇降が容易に行え、重量物の吊り上げが容易とな
る。そして、可動台座に把持手段の着脱機構を設ける
と、把持手段によって把持した重量物を可動台座に固定
することが可能となり、重量物の確実な位置決めが行え
る。
【0011】
【実施例】本発明に係る高所における重量物ハンドリン
グ装置の好ましい実施例を、添付図面に従って詳細に説
明する。図1は、本発明の第1実施例に係る重量物ハン
ドリング装置の側面図である。
【0012】図1において、ハンドリング装置10は、
クレーンブーム12を介してクレーン車両14に搭載し
てある。クレーンブーム12は、クレーンオペレータ1
6が車両キャビン18に設けたクレーン操作レバー20
を操作することにより、テレスコピックに伸縮できるよ
うになっている。そして、クレーンブーム12の先端部
には、旋回機構22を介して6自由度パラレルリンクマ
ニプレータ24が取り付けてある。
【0013】マニプレータ24は、旋回機構22に取り
付けた固定台座26と、この固定台座26の上方に配置
した可動台座28とが作動機構である6本の油圧シリン
ダ30によって連結してある。各シリンダ30は、図2
に示してあるように、複動型の油圧シリンダであって、
シリンダ側部に設けた油圧マニホルド32を電磁弁34
によって切り換えることにより、シリンダロッド36の
伸縮を自在に行うことができるようになっている。そし
て、油圧シリンダ30は、ヘッド側が2軸の自在継手3
8を介して固定台座26に接続され、ピストンロッド3
6の先端が3軸の自在継手40を介して可動台座28に
連結してある。また、油圧シリンダ30には、ポテンシ
ョメータからなるストロークセンサ42が設けてあり、
ロッド36の伸縮量を検出できるようにしてある。この
ように構成してある6本の油圧シリンダ30は、図2
(2)のように配置してあって、各油圧シリンダ30を
作動することにより、可動台座28を固定台座26に対
して任意の方向に傾斜させることができるようになって
いる。
【0014】一方、マニプレータ24の可動台座28に
は、ワイヤ44を介して把持装置46を昇降させる揚重
装置48が固定してあるとともに、把持装置46を可動
台座28に着脱可能に固定するロック機構(着脱機構)
50が設けてある。把持装置46は、電柱52に設置す
る重量物である変圧器54を把持する把持爪56を備え
ている。そして、このハンドリング装置10は、オペレ
ータ58が操作装置60を操作することにより、遠隔操
作が可能となっている。
【0015】把持装置46を着脱自在に固定するロック
機構50は、図3(1)に示したように箱状のフレーム
62を有しており、このフレーム62の前面に把持装置
46に嵌入させる4本の位置決めピン64が固定してあ
る。また、フレーム62には、把持装置46を把持固定
するための一対の固定爪66が前面から突出して設けて
ある。これらの固定爪66は、図3(2)に示してある
ように、フレーム62に枢着してあり、フレーム62内
に配設したシリンダ68によって矢印70、72のよう
に回動させられ、把持装置46を固定、開放する。さら
に、フレーム62の内部には、それぞれの先端に把持装
置46を掛止する吊り下げフック74を備えた一対のワ
イヤ44を案内する一対のプーリ76が取り付けてあ
る。そして、フレーム62には、一対のフック74を出
没させる長孔78が前面に形成してあり、後面にワイヤ
44を通す孔80が設けてある。さらに、フレーム62
の内部には、把持装置46の把持爪56を開閉するため
の駆動源であるモータ82が配設してある。このモータ
82の回転軸84には、フレキシブル軸継手86を介し
て、断面6角形状の出力軸88が取り付けてあり、この
出力軸88がフレーム62の前面から突出していて、把
持装置46の入力軸に係合できるようにしてある。
【0016】把持装置46は、図4(1)に示したよう
に、本体90の後面に、ロック機構50の固定爪66が
嵌入する掛止孔92と、位置決めピン64が嵌入するピ
ン孔94とが形成してあるとともに、フック74に掛止
される吊り環96が設けてある。また、本体90の後面
には、ロック機構50の出力軸88と嵌合する動力入力
軸98が露出しており、本体90の両側面には、手動に
よって把持爪56を開閉するための手動用入力軸100
が露出している(図4(2)参照)。
【0017】手動用入力軸100の中央部には、歯車1
02が固着してあるとともに、動力入力軸98に固定し
た傘歯車104と噛み合う傘歯車106が取り付けてあ
る。そして、歯車102は、この歯車102の両側に配
設した一対の歯車108、110に掛け渡したタイミン
グベルト112の歯と噛み合っていて、動力入力軸98
または手動用入力軸100を介して得た回転力を歯車1
08、110に伝達できるようにしてある。これらの歯
車108、110は、それぞれ右リードボールネジ11
4と左リードボールネジ116とが両側に固定してあ
る。そして、これらのボールネジ114、116と螺合
しているナット部材118、120に把持爪56が枢着
してあって、歯車108、110が回転してナット部材
118、120が相互に接近または離間することによ
り、把持爪56が支点122を中心に揺動して開閉す
る。なお、図4に示した符号124は、手動用入力軸1
00を介して把持爪56を開閉させるためのハンドルで
ある。
【0018】上記のごとく構成した実施例による変圧器
54の電柱52への位置決めは、次のようにして行う。
まず、図5のステップ130に示したように、ハンドリ
ング装置10を起動し、車両キャビン18の操作レバー
20と操作装置60とにより、クレーンブーム12とパ
ラレルリンクマニプレータ(PLM)24とを操作し、
把持装置46を変圧器54の真上に移動させる(ステッ
プ131)。次に、揚重装置48を駆動してワイヤ44
を繰り出し、把持装置46を適宜の位置まで降下させる
(ステップ132)。その後、手動ハンドル124を手
動用入力軸100に嵌入し、ハンドル124を操作して
把持爪56を開閉し、把持爪56によって変圧器54を
把持する(ステップ133)。
【0019】その後、揚重装置48によってワイヤ44
を巻き上げて変圧器54を吊り上げ(ステップ13
4)、把持装置46の後面をロック機構50の前面に密
着させ、ロック機構50の位置決めピン64をピン孔9
4に嵌入させて把持装置46の位置決めをする。この
際、ロック機構50の出力軸88が動力入力軸98に嵌
入し、出力軸88と動力入力軸98とが接続される(ス
テップ135)。次に、ロック機構50のシリンダ68
を作動して固定爪66を駆動し、把持装置46を把持す
ることにより、把持装置46がロック機構50に固定さ
れる(ステップ136)。把持装置46をロック機構5
0に固定したならば、クレーンブーム12を操作して変
圧器54を電柱52の据付け位置付近に移動し、操作装
置60によってマニプレータ24を駆動して変圧器54
を電柱52の高所所定位置に位置決めする(ステップ1
37〜139)。そして、変圧器54を電柱52に固定
したならば、ロック機構50のモータ82を駆動して把
持爪56を開き、把持していた変圧器54を開放する。
【0020】このように、実施例においては、パラレル
リンクマニプレータ24に変圧器54を把持する把持装
置46を設け、ワイヤ44によって昇降させるようにし
たことにより、変圧器54の姿勢を自由に制御すること
が可能となり、また位置決めのための作業者の補助を必
要とすることなく変圧器54を容易に電柱52の高所設
置位置に位置決めすることができる。そして、作業者が
高所において、変圧器54の位置決めのための補助作業
をすることがないため、作業者の危険負担を軽減するこ
とができるとともに、作業効率を向上できる。しかも、
把持装置46は、マニプレータ24に設けたロック機構
50に着脱自在に固定されるため、変圧器54の位置決
めを極めて正確に行うことが可能となる。
【0021】なお、前記実施例においては、把持爪56
を開閉するのにタイミングベルト112を用いた場合に
ついて説明したが、チェーンによって開閉させるように
してもよい。また、前記実施例においては、歯車10
8、110に右リードと左リードとのボールネジ11
4、116を固定した場合について説明したが、ネジ軸
のリードの方向を一定にして、逆ネジのナット部材を用
いるようにしてもよい。さらに、前記実施例において
は、重量物が変圧器54である場合について説明した
が、重量物は変圧器54に限定されない。そして、把持
爪56の形状は、重量物の形状に応じて適宜に変更する
ことができる。また、前記実施例においては、パラレル
リンクマニプレータ24の可動台座28を操作する作動
機構として油圧シリンダ30を用いた場合について説明
したが、作動機構はモータとボールネジとの組合せなど
他のアクチュエータを用いてもよい。
【0022】図6は、ハンドリング装置の第2実施例を
示したものである。図6に示した第2実施例は、旋回機
構22にベース140が取り付けてあり、このベース1
40の上にパラレルリンクマニプレータ24を構成して
いる固定台座26と操作キャビン142とが設けてあ
る。操作キャビン142は、オペレータ席144を有す
るとともに、操作レバー146が配置してあって、オペ
レータが操作キャビン142に乗って操作レバー146
を操作することにより、ハンドリング装置10の操作を
することができるようにしてある。また、揚重装置48
は、固定台座26の下部に内蔵してある。他の構成は、
前記実施例とほぼ同様である。
【0023】この第2実施例により角柱状の構造材15
0を建造物などに位置決めを行う場合、オペレータ58
が操作キャビン142に乗り込んで操作レバー146を
操作することにより、前記実施例とほぼ同様にして行う
ことができる(図7参照)。そして、本実施例において
は、オペレータ58が操作キャビン142に乗り込んで
構造材150の取り付け位置に近いところで位置決め操
作を行うため、目視によって直接構造材150の取り付
け位置を確認することが可能となり、高所作業を容易に
行えるとともに、より正確な位置決めを行うことができ
る。また、実施例のハンドリング装置10においては、
構造材150の取り付け位置が図6(2)のように、構
造物152の張出部154の下方となる、いわゆるオー
バーハングの位置であったとしても、構造材150の位
置決めを容易、正確に行うことができる。
【0024】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、クレーンブームの先端部にマニプレータを取り付
け、このマニプレータに重量物を吊り上げるワイヤを設
けたことによって、ワイヤで吊った重量物を任意の姿勢
に保持して任意の位置に移動することができ、重量物の
姿勢制御を容易に行える。しかも、高所における重量物
の位置決めのための作業者の補助を必要としないため、
作業者の危険負担を軽減することができ、また重量物の
位置決めを迅速に行うことが可能となる。
【0025】また、ワイヤの先端に把持手段を取り付け
て重量物を把持するようにしたため、重量物の支持がよ
り確実に行え、姿勢制御をより容易に行えるとともに、
重量物が落下するなどの危険をより小さくすることがで
きる。また、マニプレータの固定台座をクレーンブーム
に旋回可能に取り付けているため、マニプレータを任意
の方向に向けることができ、重量物の姿勢制御、位置決
めをより容易、迅速に行うことができる。しかも、マニ
プレータに操作キャビンを設けたことにより、重量物の
据付け位置に近いところでマニプレータの操作を行える
ため、高所作業が容易となるとともに、位置決め作業の
迅速化と正確な位置決めを実現できる。さらに、マニプ
レータに揚重手段を設けてワイヤの巻取り、繰り出しが
できるため、把持手段の昇降が容易に行え、重量物の吊
り上げが容易となる。また、可動台座に把持手段の着脱
機構を設けているため、把持手段によって把持した重量
物を可動台座に固定することが可能となり、重量物の確
実な位置決めが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るハンドリング装置の
説明図である。
【図2】実施例に係るパラレルリンクマニプレータを構
成している油圧シリンダの詳細説明図とシリンダの配置
状態を示す模式図である。
【図3】実施例に係るロック機構の斜視図と断面図であ
る。
【図4】実施例に係る把持装置の斜視図と内部構造を示
す斜視図である。
【図5】実施例による変圧器の位置決め作業の手順を示
すフローチャートである。
【図6】第2実施例の斜視図とオーバーハング部への構
造材の位置決め作業の様子を示す図である。
【図7】実施例による構造材の位置決め作業の手順を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ハンドリング装置 12 クレーンブーム 14 クレーン車両 22 旋回機構 24 パラレルリンクマニプレータ 26 固定台座 28 可動台座 30 作動機構(油圧シリンダ) 44 ワイヤ 46 把持装置 48 揚重装置 50 着脱機構(ロック機構) 54、150 重量物(変圧器、構造材) 56 把持爪 66 固定爪 82 駆動源(モータ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B66F 9/06 B66F 9/06 Q (72)発明者 原 憲二 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造 船株式会社玉野事業所内 (72)発明者 岡田 実 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造 船株式会社玉野事業所内 (72)発明者 伊藤 硬三 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造 船株式会社玉野事業所内 (56)参考文献 特開 平5−138566(JP,A) 実開 平3−18627(JP,U) 実開 平6−14191(JP,U) 実開 平5−70885(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 23/00 - 23/94 B66C 1/00 - 1/68 B66F 9/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーン車両に搭載されたクレーンブー
    ムと、このクレーンブーム先端部側に取り付けられる固
    定台座と当該固定台座から離反して配置される可動台座
    とを複数の作動機構により連結し、前記可動台座の位置
    と姿勢とを可変としたマニプレータと、前記可動台座を
    経由して引き出され、吊り上げ対象の重量物を吊り下げ
    るワイヤとを備えていることを特徴とする高所における
    重量物ハンドリング装置。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤ端には、重量物の把持手段を
    取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の重量物ハ
    ンドリング装置。
  3. 【請求項3】 前記マニプレータの固定台座は、クレー
    ンブーム先端部に旋回可能に取り付けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の重量物ハンドリング装置。
  4. 【請求項4】 前記マニプレータの固定台座は、操作手
    段を装備した操作キャビンを備え、クレーンブーム上で
    のマニプレータ操作を可能としたことを特徴とする請求
    項1に記載の重量物ハンドリング装置。
  5. 【請求項5】 前記マニプレータは、前記ワイヤの巻取
    り可能な揚重手段を装備していることを特徴とする請求
    項1または2に記載の重量物ハンドリング装置。
  6. 【請求項6】 前記マニプレータは、前記可動台座と前
    記把持手段との着脱機構を備えたことを特徴とする請求
    項2に記載の重量物ハンドリング装置。
  7. 【請求項7】 前記着脱機構は、前記把持手段を駆動す
    る駆動源を備えていることを特徴とする請求項6に記載
    の重量物ハンドリング装置。
  8. 【請求項8】 クレーン車両に搭載されたクレーンブー
    ムと、このクレーンブーム先端部側に取り付けられる固
    定台座と当該固定台座から離反して配置される可動台座
    とを複数の作動機構により連結し、前記可動台座の位置
    と姿勢とを可変としたマニプレータと、当該マニプレー
    タをクレーンブームに旋回可能に取り付けるとともに、
    マニプレータ構成部材に揚重装置を設置し、前記可動台
    座を経由して引き出され、吊り上げ対象の重量物を吊り
    下げるワイヤと、このワイヤ端に連結され重量物を掴み
    持ち可能な把持手段とを備えたことを特徴とする重量物
    ハンドリング装置。
  9. 【請求項9】 クレーン車両に搭載されたクレーンブー
    ムと、このクレーンブーム先端部側に取り付けられる固
    定台座と当該固定台座から離反して配置される可動台座
    とを複数の作動機構により連結し、前記可動台座の位置
    と姿勢とを可変としたマニプレータと、当該マニプレー
    タをクレーンブームに旋回可能に取り付けるとともに、
    マニプレータ構成部材に揚重装置を設置し、前記可動台
    座を経由して引き出され、吊り上げ対象の重量物を吊り
    下げるワイヤと、このワイヤ端に連結され重量物を掴み
    持ち可能な把持手段とを備え、前記固定台座には操作手
    段を装備した操作キャビンを備え、クレーンブーム上で
    マニプレータ操作を可能としたことを特徴とする重量物
    ハンドリング装置。
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