JP3239076B2 - 密閉型アルカリ蓄電池 - Google Patents
密閉型アルカリ蓄電池Info
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- storage battery
- sealed alkaline
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電スタートの密
閉型アルカリ蓄電池に係わり、詳しくは充放電サイクル
の長期にわたって電解液が外部へ漏出しにくい、信頼性
の高い密閉型アルカリ蓄電池を提供することを目的とし
た、正極活物質の改良に関する。放電スタートの電池と
は、予め充電することなく初回の放電を行うことができ
る電池のことである。
閉型アルカリ蓄電池に係わり、詳しくは充放電サイクル
の長期にわたって電解液が外部へ漏出しにくい、信頼性
の高い密閉型アルカリ蓄電池を提供することを目的とし
た、正極活物質の改良に関する。放電スタートの電池と
は、予め充電することなく初回の放電を行うことができ
る電池のことである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】亜鉛を
負極活物質とする密閉型アルカリ蓄電池の正極活物質と
して、二酸化マンガンが提案されている(特公昭45−
3570号公報参照)。また、亜鉛を負極活物質とする
アルカリ一次電池の正極活物質として、酸化ニッケルと
二酸化マンガンとの混合物が提案されている(特開昭4
9−114741号公報参照)。
負極活物質とする密閉型アルカリ蓄電池の正極活物質と
して、二酸化マンガンが提案されている(特公昭45−
3570号公報参照)。また、亜鉛を負極活物質とする
アルカリ一次電池の正極活物質として、酸化ニッケルと
二酸化マンガンとの混合物が提案されている(特開昭4
9−114741号公報参照)。
【0003】しかしながら、二酸化マンガンは、充放電
サイクルにおける可逆性が悪く、初回の放電を行ったの
ち充電しても当初の二酸化マンガンに戻らないので、充
放電サイクルにおいて放電容量が急激に低下する。ま
た、二酸化マンガンの酸素発生電位が低いために、充電
時に正極側で酸素ガス(水の分解による)が発生して電
池内圧が上昇し、それに伴い電池外装部材の接合部の密
着性が低下して、電解液が外部に漏出し易い。また、酸
化ニッケルと二酸化マンガンとの混合物は、これを蓄電
池(二次電池)に使用すると、その酸素発生電位が低い
ために、二酸化マンガンを使用した場合と同様に、電池
内圧が上昇し易く、漏液が起こり易い。このように、い
ずれの正極活物質も、密閉型アルカリ蓄電池用の正極活
物質としては問題があった。
サイクルにおける可逆性が悪く、初回の放電を行ったの
ち充電しても当初の二酸化マンガンに戻らないので、充
放電サイクルにおいて放電容量が急激に低下する。ま
た、二酸化マンガンの酸素発生電位が低いために、充電
時に正極側で酸素ガス(水の分解による)が発生して電
池内圧が上昇し、それに伴い電池外装部材の接合部の密
着性が低下して、電解液が外部に漏出し易い。また、酸
化ニッケルと二酸化マンガンとの混合物は、これを蓄電
池(二次電池)に使用すると、その酸素発生電位が低い
ために、二酸化マンガンを使用した場合と同様に、電池
内圧が上昇し易く、漏液が起こり易い。このように、い
ずれの正極活物質も、密閉型アルカリ蓄電池用の正極活
物質としては問題があった。
【0004】したがって、本発明は、新規な正極活物質
を使用することにより、充放電サイクルの長期にわたっ
て電解液が外部へ漏出しにくい、信頼性の高い密閉型ア
ルカリ蓄電池を提供することを目的とする。
を使用することにより、充放電サイクルの長期にわたっ
て電解液が外部へ漏出しにくい、信頼性の高い密閉型ア
ルカリ蓄電池を提供することを目的とする。
【0005】
【0006】式中の格子面(003)面のピーク面積S
1は、オキシ水酸化ニッケル中のγ−オキシ水酸化ニッ
ケルの量に対応し、また式中の格子面(001)面のピ
ーク面積S2は、オキシ水酸化ニッケル中のβ−オキシ
水酸化ニッケルの量に対応する。したがって、γ率は、
オキシ水酸化ニッケル中のγ−オキシ水酸化ニッケルの
比率(%)を表す。
1は、オキシ水酸化ニッケル中のγ−オキシ水酸化ニッ
ケルの量に対応し、また式中の格子面(001)面のピ
ーク面積S2は、オキシ水酸化ニッケル中のβ−オキシ
水酸化ニッケルの量に対応する。したがって、γ率は、
オキシ水酸化ニッケル中のγ−オキシ水酸化ニッケルの
比率(%)を表す。
【0007】本発明電池においては、γ率が65〜10
0%のMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルが正極活物
質として使用される。γ率が小さいと、すなわちβ−オ
キシ水酸化ニッケルを多量に含むと、正極の酸素発生電
位が低くなり、酸素ガスが発生し易くなる。好ましいγ
率は、90〜100%である。酸化剤の添加量を加減す
ることにより、所望のγ率のものを得ることができる。
酸化剤の添加量を多くするほど、γ率は大きくなる。
0%のMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルが正極活物
質として使用される。γ率が小さいと、すなわちβ−オ
キシ水酸化ニッケルを多量に含むと、正極の酸素発生電
位が低くなり、酸素ガスが発生し易くなる。好ましいγ
率は、90〜100%である。酸化剤の添加量を加減す
ることにより、所望のγ率のものを得ることができる。
酸化剤の添加量を多くするほど、γ率は大きくなる。
【0008】Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケルは、
Mnを固溶した水酸化ニッケルを酸化剤にて酸化するこ
とにより得られる。酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリ
ウム、過マンガン酸カリウム及び過硫酸カリウムが例示
される。
Mnを固溶した水酸化ニッケルを酸化剤にて酸化するこ
とにより得られる。酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリ
ウム、過マンガン酸カリウム及び過硫酸カリウムが例示
される。
【0009】Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケルとし
ては、下式で定義されるMn率が5〜50%のものが好
ましい。Mn率が5%未満の場合は、Mnをオキシ水酸
化ニッケルに固溶することに拠る酸素過電圧(酸素発生
電位−充電電位)の増大が不充分となり、正極側で酸素
ガスが発生し易くなる。一方、Mn率が50%を超えた
場合は、Mnをオキシ水酸化ニッケルに完全に固溶する
ことができなくなり、生成した遊離のMn酸化物が放電
を阻害する。
ては、下式で定義されるMn率が5〜50%のものが好
ましい。Mn率が5%未満の場合は、Mnをオキシ水酸
化ニッケルに固溶することに拠る酸素過電圧(酸素発生
電位−充電電位)の増大が不充分となり、正極側で酸素
ガスが発生し易くなる。一方、Mn率が50%を超えた
場合は、Mnをオキシ水酸化ニッケルに完全に固溶する
ことができなくなり、生成した遊離のMn酸化物が放電
を阻害する。
【0010】 Mn率(%)={M/(M+N)}×100 〔式中、MはMnを固溶したオキシ水酸化ニッケル中の
Mn原子の個数であり、NはMnを固溶したオキシ水酸
化ニッケル中のNi原子の個数である。〕
Mn原子の個数であり、NはMnを固溶したオキシ水酸
化ニッケル中のNi原子の個数である。〕
【0011】Mn率は、Mnを固溶した水酸化ニッケル
中のMn原子及びNi原子の総個数に対するMn原子の
個数の比率(%)に等しい。したがって、Mnを固溶し
た水酸化ニッケルを作製する際のMn原料(硫酸マンガ
ンなど)とNi原料(硫酸ニッケルなど)との混合量を
調節することにより、所望のMn率のオキシ水酸化ニッ
ケルを得ることができる。
中のMn原子及びNi原子の総個数に対するMn原子の
個数の比率(%)に等しい。したがって、Mnを固溶し
た水酸化ニッケルを作製する際のMn原料(硫酸マンガ
ンなど)とNi原料(硫酸ニッケルなど)との混合量を
調節することにより、所望のMn率のオキシ水酸化ニッ
ケルを得ることができる。
【0012】本発明は、例えば、亜鉛、カドミウム又は
水素化水素吸蔵合金を負極活物質とする放電スタートの
密閉型アルカリ蓄電池に適用される。
水素化水素吸蔵合金を負極活物質とする放電スタートの
密閉型アルカリ蓄電池に適用される。
【0013】本発明は、負極活物質及び正極活物質が総
量で電池缶内容積に対して75体積%以上充填された密
閉型アルカリ蓄電池に適用した場合に、特に有意義であ
る。正極活物質が多量に充填され、電池内圧の上昇が大
きいこれらの電池では、本発明で規定する酸素過電圧の
大きい正極活物質を使用することにより、電池内圧の上
昇が顕著に抑制されるからである。
量で電池缶内容積に対して75体積%以上充填された密
閉型アルカリ蓄電池に適用した場合に、特に有意義であ
る。正極活物質が多量に充填され、電池内圧の上昇が大
きいこれらの電池では、本発明で規定する酸素過電圧の
大きい正極活物質を使用することにより、電池内圧の上
昇が顕著に抑制されるからである。
【0014】上述の如く、本発明電池は、Mnを固溶
し、且つγ率が大きいオキシ水酸化ニッケルを密閉型ア
ルカリ蓄電池の正極活物質として使用しているので、充
電時に電池内圧が上昇しにくく、充放電サイクルの長期
にわたって電解液が漏出しにくい。
し、且つγ率が大きいオキシ水酸化ニッケルを密閉型ア
ルカリ蓄電池の正極活物質として使用しているので、充
電時に電池内圧が上昇しにくく、充放電サイクルの長期
にわたって電解液が漏出しにくい。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。
【0016】(実験1)この実験では、亜鉛を負極活物
質とする密閉型アルカリ蓄電池の正極活物質として、そ
れぞれMnを固溶したオキシ水酸化ニッケル、二酸化マ
ンガン及び酸化ニッケルと二酸化マンガンとの混合物を
使用した場合の各電池の種々の充放電サイクルにおける
容量維持率及び漏液電池数を調べた。
質とする密閉型アルカリ蓄電池の正極活物質として、そ
れぞれMnを固溶したオキシ水酸化ニッケル、二酸化マ
ンガン及び酸化ニッケルと二酸化マンガンとの混合物を
使用した場合の各電池の種々の充放電サイクルにおける
容量維持率及び漏液電池数を調べた。
【0017】(実施例1) 〔正極の作製〕0.1モル/リットル濃度の硫酸ニッケ
ル水溶液と0.1モル/リットル濃度の硫酸マンガン水
溶液とを、ニッケルとマンガンの原子比4:1の割合で
混合し、得られた混合水溶液100mlと、5重量%ア
ンモニア水溶液100mlとを、水槽内の水に同時に注
ぎ、水槽内の液を35°Cに保持して1時間混合した
後、水槽内の液を攪拌しながら20重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液を滴下してpHを11に調整し、さらに1時
間攪拌混合した。この間、自動温度補償付pHメータに
て液のpHを監視して、液のpHが若干低下した時点で
20重量%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して液のpH
を常時11±0.3に保持した。次いで、水槽内に生成
せる沈殿物を濾別し、水洗し、室温(約25°C)で真
空乾燥して、Mn原子及びNi原子の総個数に対するM
n原子の個数の比率が20%であるMnを固溶した水酸
化ニッケルを得た。
ル水溶液と0.1モル/リットル濃度の硫酸マンガン水
溶液とを、ニッケルとマンガンの原子比4:1の割合で
混合し、得られた混合水溶液100mlと、5重量%ア
ンモニア水溶液100mlとを、水槽内の水に同時に注
ぎ、水槽内の液を35°Cに保持して1時間混合した
後、水槽内の液を攪拌しながら20重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液を滴下してpHを11に調整し、さらに1時
間攪拌混合した。この間、自動温度補償付pHメータに
て液のpHを監視して、液のpHが若干低下した時点で
20重量%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して液のpH
を常時11±0.3に保持した。次いで、水槽内に生成
せる沈殿物を濾別し、水洗し、室温(約25°C)で真
空乾燥して、Mn原子及びNi原子の総個数に対するM
n原子の個数の比率が20%であるMnを固溶した水酸
化ニッケルを得た。
【0018】10モル/リットル濃度の水酸化ナトリウ
ム水溶液500mlと、酸化剤としての10重量%次亜
塩素酸ナトリウム水溶液500mlとを攪拌混合し、6
0°Cに加熱して、酸化処理液を調製し、この酸化処理
液1000mlに、先に得たMnを固溶した水酸化ニッ
ケル100gを投入し、1時間攪拌混合した後、濾別
し、水洗し、60°Cで乾燥して、正極活物質としての
Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケルを得た。このよう
にして得たMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルに含ま
れるMn原子の個数及びNi原子の個数を原子吸光法に
より求め、それらからMn率を算出して、Mn率が20
%であることを確認した。
ム水溶液500mlと、酸化剤としての10重量%次亜
塩素酸ナトリウム水溶液500mlとを攪拌混合し、6
0°Cに加熱して、酸化処理液を調製し、この酸化処理
液1000mlに、先に得たMnを固溶した水酸化ニッ
ケル100gを投入し、1時間攪拌混合した後、濾別
し、水洗し、60°Cで乾燥して、正極活物質としての
Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケルを得た。このよう
にして得たMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルに含ま
れるMn原子の個数及びNi原子の個数を原子吸光法に
より求め、それらからMn率を算出して、Mn率が20
%であることを確認した。
【0019】次いで、このようにして得たMnを固溶し
たオキシ水酸化ニッケル粉末90gと、黒鉛粉末10g
と、30重量%水酸化カリウム水溶液10gとを、らい
かい機にて30分間混合し、加圧成型して、円筒中空体
状の正極を作製した。
たオキシ水酸化ニッケル粉末90gと、黒鉛粉末10g
と、30重量%水酸化カリウム水溶液10gとを、らい
かい機にて30分間混合し、加圧成型して、円筒中空体
状の正極を作製した。
【0020】〔負極の作製〕負極活物質としての亜鉛粉
末65重量部と、酸化亜鉛(ZnO)を飽和量含む40
重量%水酸化カリウム水溶液34重量部と、ゲル化剤と
してのアクリル酸樹脂1重量部とを混合して、ゲル状の
負極を作製した。
末65重量部と、酸化亜鉛(ZnO)を飽和量含む40
重量%水酸化カリウム水溶液34重量部と、ゲル化剤と
してのアクリル酸樹脂1重量部とを混合して、ゲル状の
負極を作製した。
【0021】〔電池の作製〕上記の正極及び負極を用い
て、通称「インサイドアウト型」と呼ばれている構造
(電池缶側が正極側、電池蓋側が負極側)で、AAサイ
ズのニッケル−亜鉛蓄電池(本発明電池)aを作製し
た。ここに、インサイドアウト型電池とは、円筒中空体
状の正極の中空部に、円筒フィルム状のセパレータを介
して、ゲル状の負極が装填された構造の電池をいう。な
お、電池容量が正極容量により規定されるようにするた
めに、正極と負極との電気化学的な容量比を1:1.2
とした(以下の電池も全てこれと同じ容量比にした)。
また、負極活物質及び正極活物質の電池缶内への総充填
量を、電池缶内容積に対して80体積%とした(以下の
電池も全てこれと同じ充填率にした)。
て、通称「インサイドアウト型」と呼ばれている構造
(電池缶側が正極側、電池蓋側が負極側)で、AAサイ
ズのニッケル−亜鉛蓄電池(本発明電池)aを作製し
た。ここに、インサイドアウト型電池とは、円筒中空体
状の正極の中空部に、円筒フィルム状のセパレータを介
して、ゲル状の負極が装填された構造の電池をいう。な
お、電池容量が正極容量により規定されるようにするた
めに、正極と負極との電気化学的な容量比を1:1.2
とした(以下の電池も全てこれと同じ容量比にした)。
また、負極活物質及び正極活物質の電池缶内への総充填
量を、電池缶内容積に対して80体積%とした(以下の
電池も全てこれと同じ充填率にした)。
【0022】図1は、作製したニッケル−亜鉛蓄電池の
部分断面図である。図示のニッケル−亜鉛蓄電池aは、
有底円筒状の正極缶(正極外部端子)1、負極蓋(負極
外部端子)2、絶縁パッキング3、真鍮製の負極集電棒
4、円筒中空体状の正極(ニッケル極)5、ビニロンを
主材とする円筒フィルム状のセパレータ6、ゲル状の負
極(亜鉛極)7などからなる。
部分断面図である。図示のニッケル−亜鉛蓄電池aは、
有底円筒状の正極缶(正極外部端子)1、負極蓋(負極
外部端子)2、絶縁パッキング3、真鍮製の負極集電棒
4、円筒中空体状の正極(ニッケル極)5、ビニロンを
主材とする円筒フィルム状のセパレータ6、ゲル状の負
極(亜鉛極)7などからなる。
【0023】正極缶1には、円筒中空体の外周面を正極
缶1の円筒部の内周面に当接させて正極5が収納されて
おり、該円筒中空体の内周面には、外周面を当接させて
セパレータ6が圧接されており、セパレータ6の内側に
は、ゲル状の負極7が充填されている。負極7の円形断
面の中央部には、正極缶1と負極蓋2とを電気的に絶縁
する絶縁パッキング3により一端を支持された負極集電
棒4が挿入されている。正極缶1の開口部は、負極蓋2
により閉蓋されている。電池の密閉は、正極缶1の開口
部に絶縁パッキング3を嵌め込み、その上に負極蓋2を
載置した後、正極缶の開口端を内側にかしめることによ
りなされている。
缶1の円筒部の内周面に当接させて正極5が収納されて
おり、該円筒中空体の内周面には、外周面を当接させて
セパレータ6が圧接されており、セパレータ6の内側に
は、ゲル状の負極7が充填されている。負極7の円形断
面の中央部には、正極缶1と負極蓋2とを電気的に絶縁
する絶縁パッキング3により一端を支持された負極集電
棒4が挿入されている。正極缶1の開口部は、負極蓋2
により閉蓋されている。電池の密閉は、正極缶1の開口
部に絶縁パッキング3を嵌め込み、その上に負極蓋2を
載置した後、正極缶の開口端を内側にかしめることによ
りなされている。
【0024】(比較例1)2モル/リットル濃度の硝酸
ニッケル水溶液500mlと、10重量%次亜塩素酸ナ
トリウム水溶液1500mlとを、14モル/リットル
濃度の水酸化カリウム水溶液2000mlに滴下混合し
た後、1時間徐冷した。次いで、生成せる沈殿物を濾別
し、2モル/リットル濃度の水酸化カリウム水溶液で洗
浄した後、水洗し、90°Cで乾燥して、正極活物質と
しての酸化ニッケル粉末を得た。
ニッケル水溶液500mlと、10重量%次亜塩素酸ナ
トリウム水溶液1500mlとを、14モル/リットル
濃度の水酸化カリウム水溶液2000mlに滴下混合し
た後、1時間徐冷した。次いで、生成せる沈殿物を濾別
し、2モル/リットル濃度の水酸化カリウム水溶液で洗
浄した後、水洗し、90°Cで乾燥して、正極活物質と
しての酸化ニッケル粉末を得た。
【0025】上記の酸化ニッケル粉末50gと、二酸化
マンガン粉末30gと、黒鉛粉末15gと、ポリエチレ
ン樹脂5gとを混合し、さらにこれに7モル/リットル
濃度の水酸化カリウム水溶液20mlを混合し、加圧成
型して、正極を作製した。
マンガン粉末30gと、黒鉛粉末15gと、ポリエチレ
ン樹脂5gとを混合し、さらにこれに7モル/リットル
濃度の水酸化カリウム水溶液20mlを混合し、加圧成
型して、正極を作製した。
【0026】この正極を使用したこと以外は実施例1と
同様にして、密閉型アルカリ蓄電池Xを作製した。
同様にして、密閉型アルカリ蓄電池Xを作製した。
【0027】(比較例2)二酸化マンガン粉末100g
と、黒鉛粉末15gと、ポリエチレン樹脂5gとを混合
し、さらにこれに7モル/リットル濃度の水酸化カリウ
ム水溶液20mlを混合し、加圧成型して、正極を作製
した。
と、黒鉛粉末15gと、ポリエチレン樹脂5gとを混合
し、さらにこれに7モル/リットル濃度の水酸化カリウ
ム水溶液20mlを混合し、加圧成型して、正極を作製
した。
【0028】この正極を使用したこと以外は実施例1と
同様にして、密閉型アルカリ蓄電池Yを作製した。
同様にして、密閉型アルカリ蓄電池Yを作製した。
【0029】〔各電池の種々の充放電サイクルにおける
容量維持率及び漏液電池数〕正極活物質のみが異なる上
記の3種の密閉型アルカリ蓄電池a,X,Yについて、
3.9Ωの抵抗を接続して電池電圧が0.9Vになるま
で放電した後、150mAで15時間充電する工程を1
サイクルとする充放電サイクル試験を行って、各電池の
5サイクル目、10サイクル目、25サイクル目及び5
0サイクル目における、容量維持率及び漏液電池数を調
べた。各電池それぞれ10個について容量維持率及び漏
液電池数を調べた。結果を表1に示す。表1中の各充放
電サイクルにおける容量維持率は、各電池の1サイクル
目の放電容量に対する比率(%)であり、且つ電解液が
漏出しなかった電池の容量維持率の平均値である。ま
た、表1中の漏液電池の割合の欄に示した分数の分子が
電解液が漏出した漏液電池の個数を表す。
容量維持率及び漏液電池数〕正極活物質のみが異なる上
記の3種の密閉型アルカリ蓄電池a,X,Yについて、
3.9Ωの抵抗を接続して電池電圧が0.9Vになるま
で放電した後、150mAで15時間充電する工程を1
サイクルとする充放電サイクル試験を行って、各電池の
5サイクル目、10サイクル目、25サイクル目及び5
0サイクル目における、容量維持率及び漏液電池数を調
べた。各電池それぞれ10個について容量維持率及び漏
液電池数を調べた。結果を表1に示す。表1中の各充放
電サイクルにおける容量維持率は、各電池の1サイクル
目の放電容量に対する比率(%)であり、且つ電解液が
漏出しなかった電池の容量維持率の平均値である。ま
た、表1中の漏液電池の割合の欄に示した分数の分子が
電解液が漏出した漏液電池の個数を表す。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示すように、密閉型アルカリ蓄電池
a(本発明電池)では、25サイクル目及び50サイク
ル目における容量維持率がそれぞれ100及び98と高
く、50サイクル目においても漏液電池数が0である。
一方、密閉型アルカリ蓄電池X(比較電池)では、25
サイクル目及び50サイクル目における容量維持率はそ
れぞれ95及び93と密閉型アルカリ蓄電池aに比べて
若干低い程度であるが、10サイクル目、25サイクル
目及び50サイクル目における漏液電池数がそれぞれ
2、4及び6とかなり多い。密閉型アルカリ蓄電池Y
(比較電池)では、5サイクル目、10サイクル目、2
5サイクル目及び50サイクル目における容量維持率が
それぞれ60、50、45及び40と極めて低く、また
漏液電池数がそれぞれ3、5、7及び8と極めて多い。
a(本発明電池)では、25サイクル目及び50サイク
ル目における容量維持率がそれぞれ100及び98と高
く、50サイクル目においても漏液電池数が0である。
一方、密閉型アルカリ蓄電池X(比較電池)では、25
サイクル目及び50サイクル目における容量維持率はそ
れぞれ95及び93と密閉型アルカリ蓄電池aに比べて
若干低い程度であるが、10サイクル目、25サイクル
目及び50サイクル目における漏液電池数がそれぞれ
2、4及び6とかなり多い。密閉型アルカリ蓄電池Y
(比較電池)では、5サイクル目、10サイクル目、2
5サイクル目及び50サイクル目における容量維持率が
それぞれ60、50、45及び40と極めて低く、また
漏液電池数がそれぞれ3、5、7及び8と極めて多い。
【0032】〈実験2〉この実験では、γ率と漏液の関
係を調べた。
係を調べた。
【0033】10モル/リットル濃度の水酸化ナトリウ
ム水溶液500mlと、10重量%次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液100ml、200ml、300ml又は40
0mlとを攪拌混合し、60°Cに加熱して、酸化処理
液を調製した。これらの酸化処理液を使用したこと以外
は実施例1と同様にして、順に密閉型アルカリ蓄電池
A,B,C,Dを作製した。これらの密閉型アルカリ蓄
電池A〜Dについて、実験1で行ったものと同じ条件の
充放電サイクル試験を行って、各電池の5サイクル目、
10サイクル目、25サイクル目及び50サイクル目に
おける漏液電池数を調べた。結果を表2に示す。表2に
は、密閉型アルカリ蓄電池aの結果も、表1より転記し
て示してある。
ム水溶液500mlと、10重量%次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液100ml、200ml、300ml又は40
0mlとを攪拌混合し、60°Cに加熱して、酸化処理
液を調製した。これらの酸化処理液を使用したこと以外
は実施例1と同様にして、順に密閉型アルカリ蓄電池
A,B,C,Dを作製した。これらの密閉型アルカリ蓄
電池A〜Dについて、実験1で行ったものと同じ条件の
充放電サイクル試験を行って、各電池の5サイクル目、
10サイクル目、25サイクル目及び50サイクル目に
おける漏液電池数を調べた。結果を表2に示す。表2に
は、密閉型アルカリ蓄電池aの結果も、表1より転記し
て示してある。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示すように、10サイクル目におけ
る漏液電池数が、密閉型アルカリ蓄電池B,C,D,a
(本発明電池)では0であるのに対して、密閉型アルカ
リ蓄電池A(比較電池)では1である。この事実から、
10サイクル程度では電解液が漏出しない、信頼性の高
い密閉型アルカリ蓄電池を得るためには、Mnを固溶し
たオキシ水酸化ニッケルとしてγ率が65%以上のもの
を使用する必要があることが分かる。また、密閉型アル
カリ蓄電池D,aは50サイクル目においても漏液電池
数が0である。この事実から、信頼性の極めて高い密閉
型アルカリ蓄電池を得るためには、γ率が90%以上の
ものを使用することが好ましいことが分かる。γ率が低
くなるにつれて、すなわちオキシ水酸化ニッケル中のβ
−オキシ水酸化ニッケルの割合が多くなるにつれて、電
解液が漏出し易くなるのは、β−オキシ水酸化ニッケル
の割合が多くなると、Mnを固溶しても酸素過電圧がさ
ほど増大しなくなるからである。
る漏液電池数が、密閉型アルカリ蓄電池B,C,D,a
(本発明電池)では0であるのに対して、密閉型アルカ
リ蓄電池A(比較電池)では1である。この事実から、
10サイクル程度では電解液が漏出しない、信頼性の高
い密閉型アルカリ蓄電池を得るためには、Mnを固溶し
たオキシ水酸化ニッケルとしてγ率が65%以上のもの
を使用する必要があることが分かる。また、密閉型アル
カリ蓄電池D,aは50サイクル目においても漏液電池
数が0である。この事実から、信頼性の極めて高い密閉
型アルカリ蓄電池を得るためには、γ率が90%以上の
ものを使用することが好ましいことが分かる。γ率が低
くなるにつれて、すなわちオキシ水酸化ニッケル中のβ
−オキシ水酸化ニッケルの割合が多くなるにつれて、電
解液が漏出し易くなるのは、β−オキシ水酸化ニッケル
の割合が多くなると、Mnを固溶しても酸素過電圧がさ
ほど増大しなくなるからである。
【0036】〈実験3〉この実験では、Mn率と1サイ
クル目の放電容量の関係及びMn率と漏液の関係を調べ
た。
クル目の放電容量の関係及びMn率と漏液の関係を調べ
た。
【0037】〔Mn率と1サイクル目の放電容量の関
係〕Mnを固溶した水酸化ニッケルを作製する際の硫酸
ニッケル水溶液と硫酸マンガン水溶液との混合比を変更
したこと以外は実施例1と同様にして、Mn率がそれぞ
れ0%、2%、5%、10%、40%、50%、55%
及び60%のMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルを作
製した。次いで、これらの各Mnを固溶したオキシ水酸
化ニッケルを正極活物質として使用して、順に密閉型ア
ルカリ蓄電池E,F,G,H,I,J,K,Lを作製し
た。これらの密閉型アルカリ蓄電池E〜Lに3.9Ωの
抵抗を接続して電池電圧が0.9Vになるまで放電し
て、各電池の1サイクル目の放電容量を調べた。結果を
図2に示す。図2には、密閉型アルカリ蓄電池a(Mn
率:20%)の1サイクル目の放電容量も示してある。
図2は、Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケルのMn率
と1サイクル目の放電容量の関係を、縦軸に1サイクル
目の放電容量を、また横軸にMn率をとって示したグラ
フであり、縦軸の1サイクル目の放電容量は、密閉型ア
ルカリ蓄電池aの1サイクル目の放電容量を100とし
たときの指数である。
係〕Mnを固溶した水酸化ニッケルを作製する際の硫酸
ニッケル水溶液と硫酸マンガン水溶液との混合比を変更
したこと以外は実施例1と同様にして、Mn率がそれぞ
れ0%、2%、5%、10%、40%、50%、55%
及び60%のMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルを作
製した。次いで、これらの各Mnを固溶したオキシ水酸
化ニッケルを正極活物質として使用して、順に密閉型ア
ルカリ蓄電池E,F,G,H,I,J,K,Lを作製し
た。これらの密閉型アルカリ蓄電池E〜Lに3.9Ωの
抵抗を接続して電池電圧が0.9Vになるまで放電し
て、各電池の1サイクル目の放電容量を調べた。結果を
図2に示す。図2には、密閉型アルカリ蓄電池a(Mn
率:20%)の1サイクル目の放電容量も示してある。
図2は、Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケルのMn率
と1サイクル目の放電容量の関係を、縦軸に1サイクル
目の放電容量を、また横軸にMn率をとって示したグラ
フであり、縦軸の1サイクル目の放電容量は、密閉型ア
ルカリ蓄電池aの1サイクル目の放電容量を100とし
たときの指数である。
【0038】図2に示すように、Mn率が50%以下の
密閉型アルカリ蓄電池E〜J及びaに比べて、Mn率が
それぞれ55%及び60%の密閉型アルカリ蓄電池K,
Lは1サイクル目の放電容量が極めて小さい。これは、
Mn率が大きすぎると、Mnがオキシ水酸化ニッケルに
固溶しなくなり、生成した遊離のMn酸化物が放電を阻
害するためである。この事実から、Mn率は、50%以
下が好ましいことが分かる。
密閉型アルカリ蓄電池E〜J及びaに比べて、Mn率が
それぞれ55%及び60%の密閉型アルカリ蓄電池K,
Lは1サイクル目の放電容量が極めて小さい。これは、
Mn率が大きすぎると、Mnがオキシ水酸化ニッケルに
固溶しなくなり、生成した遊離のMn酸化物が放電を阻
害するためである。この事実から、Mn率は、50%以
下が好ましいことが分かる。
【0039】〔Mn率と漏液の関係〕実用上充分な程度
の初回放電容量を有する密閉型アルカリ蓄電池E,F,
G,H,I,Jについて、実験1で行ったものと同じ条
件の充放電サイクル試験を行い、各電池の5サイクル
目、10サイクル目、25サイクル目及び50サイクル
目における漏液電池数を調べた。結果を表3に示す。表
3には、密閉型アルカリ蓄電池aの結果も、表1より転
記して示してある。
の初回放電容量を有する密閉型アルカリ蓄電池E,F,
G,H,I,Jについて、実験1で行ったものと同じ条
件の充放電サイクル試験を行い、各電池の5サイクル
目、10サイクル目、25サイクル目及び50サイクル
目における漏液電池数を調べた。結果を表3に示す。表
3には、密閉型アルカリ蓄電池aの結果も、表1より転
記して示してある。
【0040】
【表3】
【0041】表3より、オキシ水酸化ニッケルにMnを
固溶することにより、電解液が漏出しにくくなることが
分かる。また、Mn率が5%の密閉型アルカリ蓄電池G
では、50サイクル目においても漏液電池数が0である
のに対して、Mn率が2%の密閉型アルカリ蓄電池Fで
は、25サイクル目において漏液電池が認められてい
る。この事実から、電解液が充放電サイクルの長期にわ
たって漏出しない、信頼性の極めて高い密閉型アルカリ
蓄電池を得るためには、Mn率が5%以上のものを使用
することが好ましいことが分かる。
固溶することにより、電解液が漏出しにくくなることが
分かる。また、Mn率が5%の密閉型アルカリ蓄電池G
では、50サイクル目においても漏液電池数が0である
のに対して、Mn率が2%の密閉型アルカリ蓄電池Fで
は、25サイクル目において漏液電池が認められてい
る。この事実から、電解液が充放電サイクルの長期にわ
たって漏出しない、信頼性の極めて高い密閉型アルカリ
蓄電池を得るためには、Mn率が5%以上のものを使用
することが好ましいことが分かる。
【0042】上述した、Mn率と1サイクル目の放電容
量の関係及びMn率と漏液電池数の関係を総合的に判断
すると、Mn率が5〜50%のMnを固溶したオキシ水
酸化ニッケルを正極活物質として使用することが実用上
好ましいことが分かる。
量の関係及びMn率と漏液電池数の関係を総合的に判断
すると、Mn率が5〜50%のMnを固溶したオキシ水
酸化ニッケルを正極活物質として使用することが実用上
好ましいことが分かる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、充放電サイクルの長期
にわたって電解液が漏出しにくい、信頼性の高い密閉型
アルカリ蓄電池が提供される。
にわたって電解液が漏出しにくい、信頼性の高い密閉型
アルカリ蓄電池が提供される。
【図1】実施例で作製したニッケル−亜鉛蓄電池(本発
明電池)の部分断面図である。
明電池)の部分断面図である。
【図2】Mn率と1サイクル目の放電容量の関係を示す
グラフである。
グラフである。
a ニッケル−亜鉛蓄電池(本発明電池) 1 正極缶 2 負極蓋 3 絶縁パッキング 4 負極集電棒 5 正極(ニッケル極) 6 セパレータ 7 負極(亜鉛極)
フロントページの続き (72)発明者 矢野 睦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 藤谷 伸 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−96761(JP,A) 特開 平8−222215(JP,A) 特開 平8−306360(JP,A) 国際公開97/19478(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/24 - 4/52 H01M 10/24 - 10/34
Claims (5)
- 【請求項1】下式で定義されるγ率が65〜100%で
あるMnを固溶したオキシ水酸化ニッケルを正極活物質
とする密閉型アルカリ蓄電池。 γ率(%)={S1/(S1+S2)}×100 〔式中、S1は前記Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケ
ルのX線回折パターンの格子面(003)面のピーク面
積であり、S2は前記Mnを固溶したオキシ水酸化ニッ
ケルのX線回折パターンの格子面(001)面のピーク
面積である。〕 - 【請求項2】前記Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケル
が、Mnを固溶した水酸化ニッケルを酸化剤にて酸化す
ることにより得たものである請求項1記載の密閉型アル
カリ蓄電池。 - 【請求項3】前記Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケル
のγ率が90〜100%である請求項1又は2記載の密
閉型アルカリ蓄電池。 - 【請求項4】前記Mnを固溶したオキシ水酸化ニッケル
の下式で定義されるMn率が5〜50%である請求項1
〜3のいずれかに記載の密閉型アルカリ蓄電池。 Mn率(%)={M/(M+N)}×100 〔式中、MはMnを固溶したオキシ水酸化ニッケル中の
Mn原子の個数であり、NはMnを固溶したオキシ水酸
化ニッケル中のNi原子の個数である。〕 - 【請求項5】負極活物質が、亜鉛、カドミウム又は水素
化水素吸蔵合金であり、且つ電池缶内に負極活物質及び
正極活物質が総量で電池缶内容積に対して75体積%以
上充填された請求項1〜4のいずれかに記載の密閉型ア
ルカリ蓄電池。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03312697A JP3239076B2 (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 密閉型アルカリ蓄電池 |
CA002449653A CA2449653C (en) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | Sealed alkaline storage battery |
EP98900233A EP0975036A4 (en) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | BATTERY OF ACCUMULATORS TO ALCALIS BLINDEE |
US09/331,969 US6235428B1 (en) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | Enclosed alkali storage battery |
CNB988021188A CN100361330C (zh) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | 密封碱性蓄电池 |
CN2007101698909A CN101188292B (zh) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | 密封碱性蓄电池 |
CA002277227A CA2277227C (en) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | Enclosed alkali storage battery |
PCT/JP1998/000098 WO1998034290A1 (en) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | Enclosed alkali storage battery |
KR10-1999-7006269A KR100381217B1 (ko) | 1997-01-30 | 1998-01-12 | 밀폐형 알칼리 축전지 |
US09/794,326 US6566008B2 (en) | 1997-01-30 | 2001-02-28 | Sealed alkaline storage battery |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10214621A JPH10214621A (ja) | 1998-08-11 |
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Family
ID=12377932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
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CN (1) | CN101188292B (ja) |
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US6258482B1 (en) | 1998-05-19 | 2001-07-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Hydrogen storage alloy electrode and method for fabrication thereof |
CA2274285C (en) | 1998-06-12 | 2003-09-16 | Mitsunori Tokuda | Sealed, alkaline-zinc storage battery |
JP2000277104A (ja) * | 1999-03-25 | 2000-10-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 密閉型アルカリ蓄電池 |
JP2001060455A (ja) * | 1999-06-17 | 2001-03-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 密閉型アルカリ蓄電池 |
JP3728143B2 (ja) * | 1999-06-22 | 2005-12-21 | 三洋電機株式会社 | 密閉型アルカリ蓄電池 |
JP2001035489A (ja) * | 1999-07-22 | 2001-02-09 | Sanyo Electric Co Ltd | 密閉型アルカリ蓄電池 |
TW520575B (en) | 2000-04-21 | 2003-02-11 | Sony Corp | Positive electrode material and nickel-zinc battery |
JP4846115B2 (ja) * | 2000-10-04 | 2011-12-28 | 株式会社田中化学研究所 | オキシ水酸化ニッケルの製造方法 |
JP4765195B2 (ja) * | 2001-05-10 | 2011-09-07 | ソニー株式会社 | 正極活物質、正極活物質の製造方法、電池用正極、および電池 |
JP2004154419A (ja) | 2002-11-07 | 2004-06-03 | Sony Corp | 信号処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム |
US7718315B2 (en) | 2003-11-06 | 2010-05-18 | Panasonic Corporation | Alkaline battery and positive electrode material for alkaline battery comprising nickel oxyhydroxide and manganese dioxide |
CN100383997C (zh) * | 2003-11-06 | 2008-04-23 | 松下电器产业株式会社 | 碱性电池和用于碱性电池的正极材料 |
WO2005104272A1 (ja) | 2004-04-23 | 2005-11-03 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | アルカリ電池およびその正極材の製造方法 |
BRPI0509966A (pt) * | 2004-10-15 | 2007-10-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | bateria alcalina |
WO2020218594A1 (ja) * | 2019-04-26 | 2020-10-29 | 京セラ株式会社 | 二次電池および二次電池システム |
CN110400941B (zh) * | 2019-08-29 | 2024-03-01 | 福建南平南孚电池有限公司 | 一种通过补水来提高碱锰电池放电性能的方法及补水装置 |
CN113346082A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-09-03 | 浙江野马电池股份有限公司 | 一种带有海藻酸钠的碱锰电池及制备方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3097347B2 (ja) * | 1992-09-18 | 2000-10-10 | 松下電器産業株式会社 | ニッケル・水素蓄電池 |
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1997
- 1997-01-30 JP JP03312697A patent/JP3239076B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1998
- 1998-01-12 CN CN2007101698909A patent/CN101188292B/zh not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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CN101188292A (zh) | 2008-05-28 |
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